JPH1084181A - 回路基板への端子の実装方法、および回路基板 - Google Patents

回路基板への端子の実装方法、および回路基板

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JPH1084181A
JPH1084181A JP13946597A JP13946597A JPH1084181A JP H1084181 A JPH1084181 A JP H1084181A JP 13946597 A JP13946597 A JP 13946597A JP 13946597 A JP13946597 A JP 13946597A JP H1084181 A JPH1084181 A JP H1084181A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】接続端およ非接続端を有する端子の接続端のみ
を回路基板にハンダ付けする場合に、端子の位置精度が
悪化するような不具合を生じさせることなく、そのハン
ダ付け作業を機械作業により適切に、かつ能率良く行え
るようにする。 【解決手段】回路基板1にハンダペースト3を塗布する
塗布工程と、接続端4aおよび非接続端4bを有する端子4
の接続端4aをハンダペースト3の塗布部分に重ね合わせ
る重ね合わせ工程と、接続端4aを回路基板1にハンダ付
けするためにハンダペースト3を加熱溶融する加熱工程
とを有する回路基板への端子の実装方法であって、回路
基板1に接着剤6を塗布する工程をさらに有し、上記重
ね合わせ工程では、接続端4bを接着剤6の塗布部分に接
触させ、上記加熱工程では、接続端4aを接着剤6によっ
て回路基板1に接着させた状態でハンダペースト3を加
熱溶融させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【技術分野】本願発明は、所望の電子回路や電気回路を
構成する回路基板に端子を実装する方法、およびその方
法に用いられる回路基板に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、回路基板に端子を実装した構造の
一例としては、たとえば図28に示す構造がある。同図
に示す構造では、端子9が金属製の薄板状であり、接続
端9aと非接続端9bとを有している。上記接続端9a
は回路基板1Kにハンダ付けされているとともに、上記
非接続端9bは上記回路基板1Kの外方へ突出してい
る。このような構成によれば、同図仮想線に示すよう
に、上記非接続端9bを必要に応じて屈曲させることが
でき、上記非接続端9bを電池の電極や他の回路基板の
端子に接触させるのに便利となる。なお、本願明細書に
おいて、端子の接続端とは、端子の長手方向両端のう
ち、回路基板へのハンダ付け対象となる一端であり、ま
た端子の非接続端とは、回路基板へのハンダ付け対象と
ならない他端である。
【0003】上記端子9のハンダ付け作業を、作業者が
手作業で行ったのでは、作業能率が悪い。そこで、従来
では、上記端子9のハンダ付け方法として、リフローハ
ンダ付け法が採用されている。このリフローハンダ付け
法では、回路基板1Kの表面にハンダペーストを塗布す
る工程、そのハンダペースト塗布部分に上記接続端9a
を重ね合わせる工程、および上記ハンダペーストを加熱
溶融する工程がなされ、これら一連の工程を自動化する
ことができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来で
は、リフローハンダ付け法を用いて上記接続端9aを回
路基板1Kにハンダ付けする場合に、次のような問題点
があった。
【0005】すなわち、たとえば図29に示すように、
ハンダペーストが塗布された2つのハンダペースト塗布
部35,35の上に、一定長さを有する端子9Aの両端
部9c,9dを重ね合わせる場合には、セルフアライメ
ント効果が得られる。なぜなら、上記2つのハンダペー
スト塗布部35,35のハンダペーストを加熱溶融させ
たときには、溶融ハンダの表面張力が上記両端部9c,
9dのそれぞれに作用し、上記端子9Aの全体を上記2
つのハンダペースト塗布部35,35に位置合わせする
力を発揮するからである。このように、リフローハンダ
付け法によってセルフアライメント効果を得るために
は、端子の複数箇所に溶融ハンダの表面張力が作用しな
ければならない。
【0006】これに対し、図28に示した構造では、上
記端子9の接続端9aのみが上記回路基板1Kにハンダ
付けされ、この部分にのみ溶融ハンダの表面張力が作用
するに過ぎない。したがって、従来では、上記端子9を
回路基板1Kに実装する場合に、セルフアライメント効
果が得られず、上記端子9の位置決め精度が悪くなると
いう問題点があった。
【0007】従来では、上記端子9の位置決め精度を高
める手段として、上記端子9を位置決めするためのピン
を上記回路基板1K上に立てておく手段もある。ところ
が、このような手段では、上記回路基板1K上に端子9
を載置するときに上記ピンが支障となって、自動マウン
タによる上記端子9の自動投入作業が困難となる場合が
あった。また、回路基板1Kに上記ピンを立てる作業は
煩雑であり、その作業コストが高価となる問題点もあっ
た。
【0008】本願発明は、このような事情のもとで考え
出されたものであって、接続端およ非接続端を有する端
子の接続端のみを回路基板にハンダ付けする場合に、端
子の位置精度が悪化するような不具合を生じさせること
なく、そのハンダ付け作業を機械作業によって適切に、
かつ能率良く行えるようにすることをその課題としてい
る。
【0009】
【発明の開示】上記の課題を解決するため、本願発明で
は、次の技術的手段を講じている。
【0010】本願発明の第1の側面によれば、所望の回
路基板にハンダペーストを塗布する塗布工程と、接続端
および非接続端を有する端子の上記接続端を上記ハンダ
ペーストの塗布部分に重ね合わせる重ね合わせ工程と、
上記接続端を上記回路基板にハンダ付けするために上記
ハンダペーストを加熱溶融する加熱工程とを有する、回
路基板への端子の実装方法であって、上記回路基板に接
着剤を塗布する工程を有し、上記重ね合わせ工程では、
上記接続端を上記接着剤の塗布部分に接触させ、かつ上
記加熱工程では、上記接続端を上記接着剤によって上記
回路基板に接着させた状態で上記ハンダペーストを加熱
溶融させることを特徴としている。
【0011】本願発明の第2の側面によれば、接続端と
非接続端とを有する端子の上記接続端をハンダ付けする
ためのハンダペーストが塗布されている回路基板であっ
て、上記ハンダペーストの塗布部分に上記接続端を重ね
合わせたときに上記接続端に接触する接着剤が塗布され
ていることを特徴としている。
【0012】本願発明においては、端子の接続端をハン
ダペーストの塗布部分に重ね合わせるときに、この接続
端を接着剤の塗布部分にも同時に重ね合わせてこの接着
剤に接触させることができ、ハンダペーストを加熱溶融
する前に上記接着剤を利用して上記接続端を回路基板に
対して接着し、確実に位置決め固定することができる。
すなわち、本願発明では、ハンダペーストを加熱溶融さ
せて接続端を回路基板にハンダ付けする際に、端子が不
用意に位置ずれすることを接着剤の作用によって防止す
ることができ、ハンダ溶融時にセルフアライメント効果
が得られなくても上記端子を所望の位置に固定させてお
くことができる。したがって、本願発明では、端子の位
置合わせ精度を高めることができ、回路基板に端子の接
続端のみをハンダ付けして製造される電子回路や電気回
路を製造する場合の歩留りを良好にすることができると
いう効果が得られる。
【0013】また、重要な効果として、本願発明では、
回路基板上に端子を載置する作業の支障となる位置決め
ピンを回路基板に立てる必要はない。さらに、ハンダペ
ーストの塗布部分に端子の接続端を重ね合わせるときに
は、この接続端が接着剤の塗布部分に接触するように、
上記端子を回路基板上に載置すればよい。したがって、
このような作業は、電子部品を回路基板上にマウントす
るための一般のチップマウンタを用いた機械作業によっ
て能率良く行うことができる。さらに、接着剤の塗布作
業は、既存の接着剤塗布装置を用いることによって能率
良く行うことができ、その作業性は、回路基板に位置決
め用のピンを立てるといった従来の特殊な作業と比較す
ると格段に優れる。したがって、本願発明では、回路基
板に端子を実装する場合の作業性を従来と比べて飛躍的
に向上させることができ、生産コストの大幅な低減化が
図れる。
【0014】本願発明の好ましい実施の形態では、上記
接着剤は、上記ハンダペーストの溶融温度よりも低い温
度で熱硬化する熱硬化性の接着剤であり、上記加熱工程
では、上記ハンダペーストが溶融するよりも前に上記接
着剤を熱硬化させる。
【0015】このような構成によれば、ハンダペースト
を加熱する工程において、このハンダペーストが溶融す
るよりも前の時期に接着剤を熱硬化させるために、端子
の接続端の位置ずれを確実に防止することができる。ま
た、接着剤の熱硬化処理とハンダペーストの溶融処理と
を、一つの熱処理工程によって行うことができ、全体の
作業工程数を少なくすることもできる。さらに、接着剤
の硬化を加熱によって迅速に行わせることもできるの
で、回路基板上へ端子を載置した後には、即座にハンダ
ペーストを加熱することが可能となり、作業の迅速化も
図れる。
【0016】本願発明の他の好ましい実施の形態では、
上記接着剤は、上記ハンダペーストの塗布部分の周辺に
塗布され、上記重ね合わせ工程では、上記接着剤の塗布
部分が上記接続端の外周縁に接触して上記接続端の外方
へはみ出すように、上記端子を位置合わせする。
【0017】このような構成によれば、接着剤が端子の
接続端の外方へはみ出しているために、上記接着剤の厚
みが大きい場合であっても、上記接続端がハンダペース
トの塗布部分の上方へ浮き上がるように上記接着剤によ
って持ち上げられることを防止し、または抑制すること
ができる。したがって、ハンダペーストと接続端とを適
切に密着させることができ、接続端の的確なハンダ付け
が行える。すなわち、いわゆるブリッジ現象のないハン
ダ付けが行える。また、このようなことから、接着剤の
塗布量は、多めであってもかまわないこととなり、接着
剤の塗布量の管理も容易となる。
【0018】本願発明の他の好ましい実施の形態では、
上記重ね合わせ工程では、上記端子の全体を上記回路基
板に重ね合わせるとともに、上記接続端のハンダ付けが
終了した後には、上記回路基板を上記接続端と非接続端
との間で上記端子の横切方向に切断することにより、上
記非接続端を上記回路基板の切断端縁の外方へ突出させ
る。
【0019】このような構成によれば、端子の接続端が
回路基板にハンダ付けされているとともに、その非接続
端が回路基板の外方へ突出した形態の電子回路装置や電
気回路装置を製造することが可能であり、しかもその製
造作業を非常に容易にすることができる。その一方、上
記端子を回路基板にハンダ付けする工程では、端子の全
体を回路基板に重ね合わせるように載置すればよいか
ら、端子の接続端のみを回路基板上に片もち状態で載置
する場合と比較すると、端子の載置作業を安定的に行う
ことができる。
【0020】本願発明の第3の側面によれば、所望の回
路基板にハンダペーストを塗布する塗布工程と、接続端
および非接続端を有する端子の上記接続端を上記ハンダ
ペーストの塗布部分に重ね合わせる重ね合わせ工程と、
上記接続端を上記回路基板にハンダ付けするために上記
ハンダペーストを加熱溶融する加熱工程とを有する、回
路基板への端子の実装方法であって、上記回路基板に
は、嵌入部が設けられており、上記重ね合わせ工程で
は、上記嵌入部に上記端子の少なくとも一部を嵌入して
上記端子の固定を図り、かつ上記加熱工程では、上記嵌
入部によって上記端子を固定させたまま上記ハンダペー
ストを加熱溶融させることを特徴としている。
【0021】本願発明の第4の側面によれば、接続端と
非接続端とを有する端子の上記接続端をハンダ付けする
ためのハンダペーストが塗布されている回路基板であっ
て、上記ハンダペーストの塗布部分に上記接続端を重ね
合わせたときに上記端子が位置決め保持されるように上
記端子の少なくとも一部分が嵌入可能な嵌入部を有して
いることを特徴としている。
【0022】本願発明では、上記嵌入部は、プレス加工
によって上記回路基板の一部が凹状に形成された凹部で
ある構成とすることができる。また、このような構成に
代えて、上記嵌入部は、エッチング処理によって上記回
路基板の一部が凹状に形成された凹部である構成とする
こともできる。さらには、上記嵌入部は、上記回路基板
に枠状の厚膜印刷を施すことによって形成された枠部で
ある構成とすることもできる。このような構成によれ
ば、回路基板へのプレス加工、エッチング処理、あるい
は厚膜印刷を施すことによって上記嵌入部を形成するこ
とができ、その形成作業を容易なものにすることができ
る。
【0023】本願発明においては、ハンダペーストの塗
布部分に端子の接続端を重ね合わせるときにこの端子の
少なくとも一部分を嵌入部に嵌入させることによって、
上記端子を回路基板に対して位置決め固定することがで
きる。したがって、やはり上述した接着剤を用いる手段
の場合と同様に、端子の位置ずれを防止した状態でハン
ダペーストを加熱溶融させることができ、セルフアライ
メント効果が得られなくとも、上記端子を回路基板の所
望位置へ正確にハンダ付けすることができるという効果
が得られる。また、上記嵌入部は、回路基板上に大きな
寸法で突出するように設ける必要はなく、端子を位置決
め可能な深さまたは厚みがあればよいから、端子を回路
基板上に載置するときに上記嵌入部がその作業の妨げに
なるようなこともなく、その作業はチップマウンタを用
いた機械作業によって能率良く行うことができる。した
がって、作業性の向上ならびに生産コストの低減化が図
れる。
【0024】本願発明の第5の側面によれば、所望の回
路基板の片面にハンダペーストを塗布する塗布工程と、
接続端および非接続端を有する強磁性体を主要材料とす
る端子の上記接続端を上記ハンダペーストの塗布部分に
重ね合わせる重ね合わせ工程と、上記接続端を上記回路
基板にハンダ付けするために上記ハンダペーストを加熱
溶融する加熱工程とを有する、回路基板への端子の実装
方法であって、上記回路基板の上記片面とは反対の面
に、マグネットを対向させて配置する工程を有してお
り、上記重ね合わせ工程では、上記接続端を上記ハンダ
ペーストの塗布部分に重ね合わせたときに上記マグネッ
トの磁力によって上記端子を固定させ、かつ、上記加熱
工程では、上記磁力によって上記端子を固定させたまま
上記ハンダペーストを加熱溶融させることを特徴として
いる。
【0025】本願発明においては、ハンダペーストの塗
布部分に端子の接続端を重ね合わせたときに、この端子
をマグネットの磁力によって回路基板の所望位置へ固定
させることができる。したがって、やはり上述した接着
剤などを用いる手段と同様に、端子の位置ずれを防止し
た状態で、上記ハンダペーストを加熱溶融することによ
って、上記端子を回路基板の所望位置へ正確にハンダ付
けすることができ、端子の位置決め精度を高めることが
できる。また、マグネットは、ハンダペーストが塗布さ
れる回路基板の片面とは反対の面に対向配置されるの
で、このマグネットが回路基板上に端子を載置する作業
の支障となるようなこともなく、チップマウンタを用い
た機械作業によって端子の実装作業を能率良く行うこと
もできる。
【0026】
【発明の実施の形態】以下、本願発明の好ましい実施の
形態について、図面を参照して説明する。
【0027】まず、本願発明の第1実施形態について、
図1ないし図7を参照して説明する。本実施形態につい
ては、図1に示すプリント基板1を用いて、充電池を保
護するための電子回路装置を製造する場合を一例として
説明する。
【0028】上記プリント基板1は、たとえばガラスエ
ポキシ樹脂製であり、その表面には銅箔製の複数のパッ
ド部2が設けられている。上記各パッド部2は、平面視
略矩形状である。図面上は省略されているが、上記プリ
ント基板1の表面には、上記複数のパッド部2と導通す
る複数の導電配線パターンが形成されており、上記プリ
ント基板1上に所定の電子部品を実装することにより、
充電池用の保護回路を作製することが可能である。上記
プリント基板1は、図1の左右方向に長く延びた形状で
ある。上記複数の導電配線パターンおよび上記複数のパ
ット部2は、充電池用の保護回路を上記プリント基板1
に多数作製できるように、上記プリント基板1の長手方
向に規則的に設けられている。図1に示す仮想線N,
N’は、上記プリント基板1に多数作製した充電池用の
保護回路を個々の保護回路に分離するように、上記プリ
ント基板1を切断するための位置を示している。
【0029】上記電子回路装置を製造するには、まず図
2に示すように、上記各パッド部2にハンダペースト3
と接着剤6とを塗布する。上記ハンダペースト3の塗布
は、スクリーン印刷によって行うことができる。また、
上記ハンダペースト3は、図3に示すように、たとえば
計4箇所の領域3a〜3dに分離させるように塗布す
る。上記ハンダペースト3の塗布作業は、上記プリント
基板1の他の箇所に上記保護回路を構成する所定の電子
部品をハンダ付けするためのハンダペースト塗布作業を
行うのと同時に行うことができる。
【0030】上記接着剤6は、ノズルから接着剤を吐出
するタイプの接着剤塗布装置(図示略)を用いて塗布す
ることができる。したがって、上記接着剤6の塗布作業
は、上記ハンダペーストの塗布作業と同様に、効率良く
行うことができ、その作業性は、回路基板に位置決め用
のピンを立てる従来の作業と比較すると、格段に優れ
る。上記接着剤6は、図3に示すように、たとえば上記
領域3a〜3dの略中央部に配置するように塗布する。
上記接着剤6は、熱硬化性の接着剤であり、上記ハンダ
ペースト3の溶融温度(たとえば220°C)よりも低
い温度(たとえば150°C)で熱硬化を行うものであ
る。
【0031】上記作業の後には、図4および図5に示す
ように、複数の端子(4A,4B)を上記プリント基板
1上に載置する。これにより、上記各端子4の接続端4
aを、上記ハンダペースト3の塗布部および接着剤6の
塗布部の上に重ね合わせる。上記端子4としては、たと
えばニッケル製などの薄肉金属板が適用される。本実施
形態では、後述するように、上記各端子4を上記プリン
ト基板1に対して位置ずれさせることなくハンダ付けす
ることが可能であり、上記プリント基板1に上記各端子
4を位置決めするためのピンを立てておく必要はない。
したがって、上記プリント基板1上には、上記各端子4
を上記プリント基板1上に載置するときに支障となる障
害物はなく、上記各端子4を上記プリント基板1上に載
置する作業は、チップ状の電子部品を所望のプリント基
板上にマウントするのに用いられる一般のチップマウン
タを用いて能率良く行うことができる。
【0032】上記複数の端子4のうち一部の端子4(4
A)を上記プリント基板1の長手方向に延びる側縁部1
aに配置する場合には、それらの非接続端4bを上記第
1の側縁部1aの外方へ突出させた片もち状態にする。
チップマウンタによって上記端子4(4A)をプリント
基板1上に載置するときには、一定の圧力で上記端子4
(4A)を上記ハンダペースト3の塗布部と接着剤6の
塗布部とに押しつけて接着させることができる。したが
って、上記端子4(4A)が片もち状態であることに起
因して、上記端子4(4A)が 上記プリント基板1か
ら脱落することを無くすことができる。これに対し、他
の端子4(4B)については、それらの非接続端4bを
上記仮想線N,N’の間の狭幅な領域Sに配置させる。
このような端子の載置作業は、チップマウンタを用いて
上記プリント基板1に上記保護回路を構成する所定の電
子部品をマウントする作業と併せて能率良く行うことが
できる。
【0033】上記作業の後には、上記プリント基板1を
ハンダリフロー用の炉内に移送して加熱する。この加熱
時においては、まず上記接着剤6が熱硬化することとな
り、上記端子4が上記プリント基板1に確実に接着さ
れ、固定される。上記ハンダペースト3は、上記接着剤
6の熱硬化後に溶融する。したがって、上記ハンダペー
スト3の溶融時においてセルフアライメント効果が発揮
されなくても、上記端子4はチップマウンタによって載
置された当初の所定位置に固定されたまま、上記プリン
ト基板1にハンダ付けされることとなる。その結果、上
記端子4の位置決め精度を高めることができる。また、
上記接着剤6の熱硬化処理と上記ハンダペースト3の加
熱溶融処理とを、一つの加熱処理工程によって行うこと
ができるので、全体の作業工程数は少なくて済む。上記
各端子4のハンダ付けは、上記ハンダペースト3が冷却
して硬化することにより終了する。
【0034】上記一連の作業が終了した後には、図6に
示すように、上記プリント基板1を上記仮想線N,N’
の位置で切断する。これにより、電子回路装置Aを複数
得ることができる。上記電子回路装置Aは、切断された
プリント基板1’に上記複数の端子4がハンダ付けされ
ているとともに、それらの各非接続端4bが上記プリン
ト基板1’の外方に突出した構成である。
【0035】上記電子回路装置Aは、たとえば図7に示
すように、上記各端子4の非接続端4bを屈曲して使用
することができる。より具体的には、2つの端子4Aに
ついては充電池5の2つの電極50に当接させてスポッ
ト溶接することができる。また、2つの端子4Bについ
ては、上記充電池5を挟むように上記充電池5の両側面
部5a,5aに沿わせることができる。上記2つの端子
4Bは、たとえば上記充電池5が装填される携帯電話機
の本体部に組み込まれている所定の電子回路との電気導
通を図るのに用いることができる。既述したとおり、上
記各端子4は、接着剤6による位置決め固定の効果によ
って、上記プリント基板1’の所望位置へ正確にハンダ
付けされているために、上記各端子4を上記充電池5と
の関係において所定の位置へ適切に導通接続させること
が可能である。
【0036】本願発明は、ハンダペーストの塗布部分と
接着剤の塗布部分との具体的な配置は、上記実施形態に
限定されない。本願発明では、たとえば図8(a),
(b)に示すように、プリント基板1に塗布されるハン
ダペースト3や接着剤6の塗布形状、塗布面積、配置パ
ターンは、種々に変更することが可能である。ハンダペ
ースト3の塗布部と接着剤6の塗布部とは、いずれも少
なくとも1箇所以上あればよい。
【0037】次に、本願発明の第2実施形態について、
図9および図10を参照して説明する。
【0038】本実施形態では、図9(a)に示すよう
に、銅箔製のパッド部2Aが設けられているプリント基
板1Aを用いる。まず、図9(b)に示すように、上記
パッド部2Aの表面にハンダペースト3を塗布するとと
もに、このパッド部2Aの周辺部には、接着剤6を複数
領域に分散して塗布する。次いで、図9(c)に示すよ
うに、端子4Aをチップマウンタを用いて上記プリント
基板1A上に載置し、その接続端4aを上記ハンダペー
スト3の塗布部に重ね合わせる。ただし、その際には、
上記各接着剤6が上記接続端4aの外周縁40a〜40
cのそれぞれに接触するとともに、上記接着剤6の塗布
部の大部分が上記端子4Aの外方へはみ出すように、上
記端子4Aを位置決めする。このようにすれば、図10
に示すように、上記接着剤6は、上記端子4Aの下方に
大きな厚みで潜り込まない状態にできる。
【0039】上記作業の後には、上記プリント基板1A
をハンダリフロー用の炉内に移送して加熱する。この加
熱時においては、上記第1実施形態と同様に、上記端子
4Aは接着剤6が熱硬化することによって上記プリント
基板1Aに確実に固定された後に、上記ハンダペースト
3が溶融し、ハンダ付けされる。したがって、上記端子
4Aを所定の位置へ正確にハンダ付けできる。また、上
記接着剤6は、上記端子4Aの下方へ大きな厚みで潜り
込んでいないために、上記接着剤6の加熱硬化時にその
体積が膨張しても、これに伴って上記接続端4aが上記
ハンダペースト3の上方へ高く浮き上がることを防止す
ることもできる。したがって、上記接続端4aのハンダ
付けをより確実なものにすることができる。また、上記
接着剤6の塗布量は多めであっても構わないから、上記
接着剤6の塗布量の管理も容易となる。
【0040】本願発明は、接着剤が端子の接続端の外方
へはみ出すように構成する場合においても、その接着剤
の塗布態様は、上記実施形態に限定されない。本願発明
では、たとえば図11に示すように、端子4Aの接続端
4aの計3箇所の外周縁40a〜40cのそれぞれに対
して接着剤6が線接触するように、上記接着剤6を線状
に塗布してもかまわない。
【0041】次に、本願発明の第3実施形態について、
図12ないし図16を参照して説明する。
【0042】本実施形態では、図12(a),(b)に
示すプリント基板1Bを用いる。上記プリント基板1B
の長手方向に延びる側縁部1aの表面には、平面視略矩
形状の複数の凹部13が設けられている。また、上記プ
リント基板1Bの表面には、このプリント基板1Bを複
数の基板に切断するための複数条の切り込み線14が設
けられている。上記各切り込み線14は、上記プリント
基板1Bの横切方向に延びる溝状であり、プレス加工に
よって形成されたものである。上記各凹部13は、上記
各切り込み線14を形成するプレス加工を行うときに、
そのプレス加工によって同時に形成されたものである。
このように、上記各凹部13と上記各切り込み線14と
を1つのプレス工程で形成すれば、それらの形成作業が
容易となる。
【0043】本実施形態では、まず図13に示すよう
に、上記凹部13の底面部に銅箔を付着形成し、パッド
部2Bを設ける。このパッド部2Bは、上記凹部13の
底面部の全面に設けてもよいが、これに限定されず、部
分的に設けてもよい。上記作業の後には、図14に示す
ように、上記パッド部2Bの表面にハンダペースト3を
塗布する。この場合、上記凹部13が上記ハンダペース
ト3によって埋まらないようにし、上記ハンダペースト
3の塗布部の表面が上記プリント基板1Bの表面よりも
適当な寸法Hだけ低くなるようにする。
【0044】次いで、図15に示すように、上記凹部1
3に端子4Bを嵌入する。この場合、図16(b)に示
すように、上記端子4Bの接続端4aのみを上記凹部1
3に嵌入させる。これによって、上記接続端4aを上記
ハンダペースト3の塗布部に接触させることができると
ともに、上記端子4Bの全体を上記プリント基板1Bに
対して位置決め固定することができる。上記端子4Bの
非接続端4bについては、上記プリント基板1Bの外方
へ突出させる。上記プリント基板1Bの上面には、上記
端子4Bを上記凹部13に嵌入させる際の妨げとなる障
害物は存在しない。したがって、上記端子4Bを上記凹
部13に嵌入させる作業は、既述の実施形態と同様に、
チップマウンタを用いて能率良く行うことができる。
【0045】上記作業の後に、上記プリント基板1Bを
ハンダリフロー用の炉内に移送して加熱する。上記端子
4Bは凹部13によって位置決め固定されているため
に、上記ハンダペースト3の溶融時に上記端子4Bが位
置ずれすることはなく、上記端子4Bを所定の位置へ正
確にハンダ付けすることができる。上記ハンダ付け作業
が終了した後には、図16(a)に示すように、上記プ
リント基板1Bを上記切り込み線14に沿って切断す
る。これにより、上記複数の端子4Bを実装したプリン
ト基板1B’が複数得られる。上記各端子4Bの非接続
端4bは、上記プリント基板1B’の外方へ突出してい
るから、図7に示した上記電子回路装置Aの場合と同様
に、上記非接続端4bを折り曲げることが可能である。
【0046】本願発明は、プリント基板に凹部を形成す
る方法は、プレス加工によって形成する方法に限定され
ない。本願発明では、たとえば図17に示す手段を用い
てもよい。すなわち、図17(a)に示すプリント基板
1Cは、基板本体11の表面に、一定厚みのフォトレジ
スト層12を形成したものである。上記プリント基板1
Cを用いる場合には、図17(b)に示すように、上記
フォトレジスト層12にエッチング処理を施すことによ
り、上記プリント基板1Cの表面部に一定幅および一定
深さの凹部13Cを形成することができる。このエッチ
ング処理は、一般のフォトエッチング処理と同様に、フ
ォトマスクを用いた露光処理およびその現像処理を行っ
た後に、上記プリント基板1Cをエッチング処理液に浸
漬させて行う。上記凹部13Cを形成した後には、図1
7(c)に示すように、上記凹部13Cの底面上にパッ
ド部2Cを設ける工程、上記パッド部2Cにハンダペー
スト3を塗布する工程、および上記凹部13Cに端子4
Cを嵌入する工程を経て、上記ハンダペースト3を加熱
溶融させればよい。
【0047】次に、本願発明の第4実施形態について、
図18ないし図20を参照して説明する。
【0048】本実施形態では、図18(a),(b)に
示すプリント基板1Dを用いる。このプリント基板1D
は、その表面に凹部13Dが設けられているとともに、
上記凹部13Dを横切る切り込み線14Dが設けられて
いる。上記切り込み線14Dは、図20において後述す
るように、上記プリント基板1Dを切断するためのもの
である。上記切り込み線14Dは、断続的なスリットと
されているが、これに代えて、連続した溝状の切り込み
線を設けた構成としてもよい。上記切り込み線14Dお
よび上記凹部13Dは、プレス加工によって同時に形成
することができる。上記凹部13Dの底面部の一端部に
は、パッド部2Dが設けられている。
【0049】上記プリント基板1Dに端子4Dを実装す
るには、図19(a),(b)に示すように、まず上記
パッド部2Dの表面にハンダペースト3を塗布した後
に、チップマウンタを用いて上記端子4Dの全体を上記
凹部13Dに嵌入させる。したがって、端子の一部分の
みを凹部に嵌入させる場合と比較すると、端子の位置決
め固定をより確実なものにすることができる。その結
果、その後上記ハンダペースト3を加熱溶融させること
により上記プリント基板1Dに上記端子4Dをハンダ付
けした場合の上記端子4Dの位置決め精度を一層高める
ことができる。
【0050】上記端子4Dのハンダ付け作業が終了した
後には、図20に示すように、上記プリント基板1Dを
上記切り込み線14Dに沿って切断し、上記プリント基
板1Dの側縁部15を分離させる。上記側縁部15に
は、上記ハンダペースト3が塗布されておらず、上記端
子4Dがハンダ付けされていない。したがって、上記側
縁部15の分離作業は容易に行える。このようにして上
記プリント基板1Dを切断すると、その切断端縁16の
外方へ上記端子4Dの非接続端4bを突出させることが
できる。したがって、端子を必要に応じて折り曲げ可能
に実装したプリント基板が得られる。
【0051】次に、本願発明の第5実施形態について、
図21ないし図23を参照して説明する。
【0052】本実施形態では、図21(a),(b)に
示すプリント基板1Eを用いる。このプリント基板1E
の表面には、枠部19が設けられている。この枠部19
は、スクリーン印刷によって適当なインク(塗料)を上
記プリント基板1Eに厚膜印刷し、計四箇所の平面視L
字状の印刷部19a〜19dを形成したものである。上
記プリント基板1Eには、上記枠部19を横切る切り込
み線14Eも設けられている。パッド部2Eは、上記枠
部19内に設けられている。
【0053】図22(a),(b)に示すように、上記
パッド部2Eの表面にはハンダペースト3を塗布し、そ
の後端子4Eの全体を上記枠部19に嵌入させる。上記
枠部19は、プリント基板1Eの表面よりも上方に突出
しているものの、その厚みは非常に小さい。このため、
上記端子4Eを上記枠部19に嵌入させる作業も、チッ
プマウンタを用いて能率良く行える。その後は、上記ハ
ンダペースト3を加熱溶融させるが、その際上記端子4
Eの全体が上記枠部19によって位置決め固定されてい
るために、上記端子4Eが不用意に位置ずれすることが
防止される。
【0054】上記端子4Eのハンダ付けが終了した後に
は、図23に示すように、上記プリント基板1Eを上記
切り込み線14Eに沿って切断し、上記プリント基板1
Eの側縁部15Eを分離させる。すると、上記端子4E
の非接続端4bが、上記プリント基板1Eの切断端縁1
6Eの外方へ突出する。したがって、端子を必要に応じ
て折り曲げ可能に実装したプリント基板が得られる。
【0055】本願発明は、プリント基板に設ける枠部の
具体的な構成は、上記実施形態に限定されず、次のよう
な手段を用いてもよい。すなわち、たとえば図24
(a),(b)に示すように、プリント基板1Fには、
切り込み線14Fの一側方に枠部19Fを設けておく。
この枠部19Fは、厚膜印刷によって設けることができ
る。また、上記切り込み線14Fの他側方には、パッド
部2Fを設け、その表面にハンダペースト3を塗布す
る。端子4Fは、その非接続端4bを上記枠部19Fに
嵌入させるようにして、その接続端4aを上記ハンダペ
ースト3の塗布部に重ね合わせる。このような手段であ
っても、上記端子4Fを上記枠部19Fによって固定さ
せることができ、上記接続端4aを所定位置へ正確にハ
ンダ付けすることができる。上記接続端4aのハンダ付
けが終了した後には、図25に示すように、上記プリン
ト基板1Fを上記切り込み線14Fに沿って切断する。
これにより、上記非接続端4bを上記プリント基板1F
の切断端縁16Fの外方へ突出させることができる。
【0056】また、本願発明では、上記手段に代えて、
たとえば図26(a),(b)に示す手段を用いること
もできる。この手段は、プリント基板4Gに端子4Gの
接続端4aのみが嵌入可能な枠部19Gを設ける手段で
ある。上記枠部19Gで囲まれた部分には、パッド部2
Gを設け、その表面にハンダペースト3を塗布してお
く。このような手段であっても、上記端子4Gを上記枠
部19Gを利用して所定位置に固定することができ、そ
の位置決め精度を高めることができる。また、上記接続
端4aを上記枠部19Gに嵌入するときには、上記端子
4Gの非接続端4bが上記プリント基板4Gの外方へ突
出するようにセッティングすることができる。したがっ
て、上記非接続端4bを上記プリント基板4Gの外方へ
突出させる手段として、上記プリント基板1Gを上記端
子4Gのハンダ付け後にわざわざ切断する必要はなくな
り、全体の作業工程数を少なくすることができる。
【0057】本願発明は、枠部を厚膜印刷以外の方法を
用いて設けることもできる。たとえば、プリント基板上
には、その表面を保護するためのレジスト層(図26
(b)の符号17で示す部位)が設けられるのが一般的
である。したがって、このレジスト層の上にさらに同材
質のレジスト層を追加して厚塗りすることによって、プ
リント基板上に枠部を設けてもよい。
【0058】本願発明の第6実施形態について、図27
を参照して説明する。
【0059】本実施形態では、図27(a),(b)に
示すように、パッド部2Hおよび孔18を有するプリン
ト基板1Hを、マグネット7上に載置する。このマグネ
ット7は、上記プリント基板1Hと略同等なサイズの平
板状であり、上記孔部18に挿通可能な位置決めピン7
0を有している。上記ピン70と上記孔18とを互いに
嵌合させることにより、上記プリント基板1Hを上記マ
グネット7上に固定させることができる。
【0060】次いで、上記パッド部2H上にハンダペー
スト3を塗布してから、図27(c)に示すように、端
子4Hを上記プリント基板1H上に載置し、その接続端
を上記ハンダペースト3の塗布部に重ね合わせる。上記
端子4Hは、強磁性体のニッケル製である。したがっ
て、上記端子4Hは、上記マグネット7の磁力吸着作用
によって、上記プリント基板1H上の載置箇所にそのま
ま固定される。上記端子4Hの非接続端を上記プリント
基板1Hの外方へ突出させるように上記接続端のみを上
記プリント基板1H上に載置した場合であっても、上記
磁力吸着作用によって上記端子4Hをそのままの状態に
保持させることができる。したがって、その後上記プリ
ント基板1Hをマグネット7と一緒にハンダリフロー用
の炉内に移送して加熱すれば、上記端子4Hを所定位置
へ正確に位置合わせしたまま、この端子4Hの接続端を
プリント基板1Hに適切にハンダ付けすることができ
る。
【0061】本願発明においてマグネットを用いて端子
の固定を図る手段は、端子がニッケル製である場合に限
らず、端子がそれ以外の強磁性体の材料を主要成分とす
る場合に適用することができる。また、マグネットは、
必ずしも、プリント基板の片面の全面に対向するように
配置する必要はなく、たとえばマグネットを端子の実装
位置と対応する箇所のみに部分的に配置させてもよい。
【0062】上述した実施形態では、プリント基板にハ
ンダ付けされる端子の非接続端を、プリント基板の外方
へ突出させるようにしているが、本願発明はこれに限定
されない。本願発明は、非接続端をプリント基板の外方
へ突出させないように端子を実装する場合にも適用する
ことが可能である。
【0063】また、本願発明でいうハンダペーストおよ
びハンダは、Sn−Pb系の合金に限らず、それ以外の
成分の種々の電子工業用ハンダを含む概念である。ま
た、本願発明でいう回路基板は、エポキシ樹脂製などの
プリント基板に限定されず、たとえばフレキシブルな基
板などをも含む概念である。むろん、回路基板上に作製
される電子回路や電気回路の具体的な構成は限定されな
い。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願発明が適用されるプリント基板の一例を示
す要部平面図である。
【図2】図1に示すプリント基板にハンダペーストと接
着剤とを塗布する工程の一例を示す要部平面図である。
【図3】図2の要部拡大平面図である。
【図4】プリント基板上に端子を載置した状態の一例を
示す要部平面図である。
【図5】図4の要部拡大平面図である。
【図6】プリント基板を切断する工程の一例を示す要部
平面図である。
【図7】プリント基板に端子を実装することにより製造
された電子回路装置の一使用例を示す斜視図である。
【図8】(a)および(b)は、ハンダペーストと接着
剤とを塗布する工程の他の例を示す要部平面図である。
【図9】(a)ないし(c)は、本願発明に係る回路基
板への端子の実装方法の一連の作業工程の他の例を示す
要部平面図である。
【図10】図9(c)のX1−X1線断面図である。
【図11】回路基板に接着剤を塗布する工程の他の例を
示す要部平面図である。
【図12】(a)は、本願発明が適用されるプリント基
板の他の例を示す要部平面図であり、(b)は、そのX
2−X2線拡大断面図である。
【図13】プリント基板にパッド部を形成する工程を示
す要部断面図である。
【図14】ハンダペーストを塗布する工程を示す要部断
面図である。
【図15】プリント基板上に端子を載置する工程を示す
要部断面図である。
【図16】(a)は、端子を実装したプリント基板を切
断する工程を示す要部平面図であり、(b)は、そのX
3−X3断面図である。
【図17】(a)ないし(c)は、本願発明に係る回路
基板への端子の実装方法の一連の作業工程の他の例を示
す要部断面図である。
【図18】(a)は、本願発明が適用されるプリント基
板の他の例を示す要部平面図であり、(b)は、そのX
4−X4線断面図である。
【図19】(a)は、図18に示すプリント基板上に端
子を載置した状態を示す要部平面図であり、(b)は、
そのX5−X5線断面図である。
【図20】端子のハンダ付けが終了したプリント基板を
切断した状態を示す要部平面図である。
【図21】(a)は、本願発明が適用されるプリント基
板の他の例を示す要部平面図であり、(b)は、そのX
6−X6線断面図である。
【図22】(a)は、図21に示したプリント基板上に
端子を載置した状態を示す要部平面図であり、(b)
は、そのX7−X7線断面図である。
【図23】端子のハンダ付けが終了したプリント基板を
切断した状態を示す要部平面図である。
【図24】(a)は、プリント基板上に設ける枠部の他
の例を示す要部平面図であり、(b)は、そのX8−X
8線断面図である。
【図25】図24に示したプリント基板を切断した状態
を示す要部平面図である。
【図26】(a)は、プリント基板上に設けられる枠部
の他の例を示す要部平面図であり、(b)は、そのX9
−X9線断面図である。
【図27】(a)ないし(c)は、本願発明に係る回路
基板への端子の実装方法の一連の作業工程の他の例を示
す一部断面側面図である。
【図28】回路基板に端子を実装した構造の従来例を示
す要部斜視図である。
【図29】リフローハンダ付け法によって得られるセル
フアライメント効果の説明図である。
【符号の説明】
1,1A〜1H プリント基板(回路基板) 2.2A〜2E パッド部 3 ハンダペースト 4,4A〜4H 端子 4a 接続端 4b 非接続端 6 接着剤 7 マグネット 13,13C,13D 凹部(嵌入部) 16,16E,16F 切断端縁 19,19F,19G 枠部(嵌入部)

Claims (17)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所望の回路基板にハンダペーストを塗布
    する塗布工程と、接続端および非接続端を有する端子の
    上記接続端を上記ハンダペーストの塗布部分に重ね合わ
    せる重ね合わせ工程と、上記接続端を上記回路基板にハ
    ンダ付けするために上記ハンダペーストを加熱溶融する
    加熱工程とを有する、回路基板への端子の実装方法であ
    って、 上記回路基板に接着剤を塗布する工程を有し、 上記重ね合わせ工程では、上記接続端を上記接着剤の塗
    布部分に接触させ、かつ、 上記加熱工程では、上記接続端を上記接着剤によって上
    記回路基板に接着させた状態で上記ハンダペーストを加
    熱溶融させる、 ことを特徴とする、回路基板への端子の実装方法。
  2. 【請求項2】 上記接着剤は、上記ハンダペーストの溶
    融温度よりも低い温度で熱硬化する熱硬化性の接着剤で
    あり、上記加熱工程では、上記ハンダペーストが溶融す
    るよりも前に上記接着剤を熱硬化させる、請求項1に記
    載の回路基板への端子の実装方法。
  3. 【請求項3】 上記接着剤は、上記ハンダペーストの塗
    布部分の周辺に塗布され、上記重ね合わせ工程では、上
    記接着剤の塗布部分が上記接続端の外周縁に接触して上
    記接続端の外方へはみ出すように、上記端子を位置合わ
    せする、請求項1または2に記載の回路基板への端子の
    実装方法。
  4. 【請求項4】 上記重ね合わせ工程では、上記端子の全
    体を上記回路基板に重ね合わせるとともに、上記接続端
    のハンダ付けが終了した後には、上記回路基板を上記接
    続端と非接続端との間で上記端子の横切方向に切断する
    ことにより、上記非接続端を上記回路基板の切断端縁の
    外方へ突出させる、請求項1ないし3のいずれかに記載
    の回路基板への端子の実装方法。
  5. 【請求項5】 接続端と非接続端とを有する端子の上記
    接続端をハンダ付けするためのハンダペーストが塗布さ
    れている回路基板であって、 上記ハンダペーストの塗布部分に上記接続端を重ね合わ
    せたときに上記接続端に接触する接着剤が塗布されてい
    ることを特徴とする、回路基板。
  6. 【請求項6】 上記接着剤は、上記ハンダペーストの溶
    融温度よりも低い温度で熱硬化する熱硬化性の接着剤で
    ある、請求項5に記載の回路基板。
  7. 【請求項7】 上記接着剤は、上記ハンダペーストの塗
    布部分に上記接続端を重ね合わせたときにこの接着剤が
    上記接続端の外周縁に接触して上記接続端の外方へはみ
    出すように塗布されている、請求項5または6に記載の
    回路基板。
  8. 【請求項8】 所望の回路基板にハンダペーストを塗布
    する塗布工程と、接続端および非接続端を有する端子の
    上記接続端を上記ハンダペーストの塗布部分に重ね合わ
    せる重ね合わせ工程と、上記接続端を上記回路基板にハ
    ンダ付けするために上記ハンダペーストを加熱溶融する
    加熱工程とを有する、回路基板への端子の実装方法であ
    って、 上記回路基板には、嵌入部が設けられており、 上記重ね合わせ工程では、上記嵌入部に上記端子の少な
    くとも一部を嵌入して上記端子の固定を図り、かつ、 上記加熱工程では、上記嵌入部によって上記端子を固定
    させたまま上記ハンダペーストを加熱溶融させる、 ことを特徴とする、回路基板への端子の実装方法。
  9. 【請求項9】 上記嵌入部は、プレス加工によって上記
    回路基板の一部が凹状に形成された凹部である、請求項
    8に記載の回路基板への端子の実装方法。
  10. 【請求項10】 上記嵌入部は、エッチング処理によっ
    て上記回路基板の一部が凹状に形成された凹部である、
    請求項8に記載の回路基板への端子の実装方法。
  11. 【請求項11】 上記嵌入部は、上記回路基板に枠状の
    厚膜印刷を施すことによって形成された枠部である、請
    求項8に記載の回路基板への端子の実装方法。
  12. 【請求項12】 上記重ね合わせ工程では、上記端子の
    全体を上記回路基板に重ね合わせるとともに、上記接続
    端のハンダ付けが終了した後には、上記回路基板を上記
    端子の長手方向中間位置において上記端子の横切方向に
    切断し、上記非接続端を上記回路基板の切断端縁の外方
    へ突出させる、請求項8ないし11のいずれかに記載の
    回路基板への端子の実装方法。
  13. 【請求項13】 接続端と非接続端とを有する端子の上
    記接続端をハンダ付けするためのハンダペーストが塗布
    されている回路基板であって、 上記ハンダペーストの塗布部分に上記接続端を重ね合わ
    せたときに上記端子が位置決め保持されるように上記端
    子の少なくとも一部分が嵌入可能な嵌入部を有している
    ことを特徴とする、回路基板。
  14. 【請求項14】 上記嵌入部は、プレス加工によって上
    記回路基板の一部が凹状に形成された凹部である、請求
    項13に記載の回路基板。
  15. 【請求項15】 上記嵌入部は、エッチング処理によっ
    て上記回路基板の一部が凹状に形成された凹部である、
    請求項13に記載の回路基板。
  16. 【請求項16】 上記嵌入部は、上記回路基板に枠状の
    厚膜印刷を施すことによって形成された枠部である、請
    求項13に記載の回路基板。
  17. 【請求項17】 所望の回路基板の片面にハンダペース
    トを塗布する塗布工程と、接続端および非接続端を有す
    る強磁性体を主要材料とする端子の上記接続端を上記ハ
    ンダペーストの塗布部分に重ね合わせる重ね合わせ工程
    と、上記接続端を上記回路基板にハンダ付けするために
    上記ハンダペーストを加熱溶融する加熱工程とを有す
    る、回路基板への端子の実装方法であって、 上記回路基板の上記片面とは反対の面に、マグネットを
    対向させて配置する工程を有しており、 上記重ね合わせ工程では、上記接続端を上記ハンダペー
    ストの塗布部分に重ね合わせたときに上記マグネットの
    磁力によって上記端子を固定させ、かつ、 上記加熱工程では、上記磁力によって上記端子を固定さ
    せたまま上記ハンダペーストを加熱溶融させる、 ことを特徴とする、回路基板への端子の実装方法。
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