JPH1083080A - 紫外線硬化性組成物およびこれを用いた硬化物パターンの形成方法 - Google Patents

紫外線硬化性組成物およびこれを用いた硬化物パターンの形成方法

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JPH1083080A
JPH1083080A JP9164602A JP16460297A JPH1083080A JP H1083080 A JPH1083080 A JP H1083080A JP 9164602 A JP9164602 A JP 9164602A JP 16460297 A JP16460297 A JP 16460297A JP H1083080 A JPH1083080 A JP H1083080A
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JP9164602A
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Kasumi Takeuchi
香須美 竹内
Robert Harkness Brian
ロバート ハークネス ブライアン
Mamoru Tachikawa
守 立川
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 低い強度の紫外線による硬化が可能で、かつ
耐熱性を有する硬化物を与える放射線硬化性組成物、及
びこれを利用した硬化物パターン製造方法を提供する。 【解決手段】 紫外線の作用により塩基を発生する特定
の塩基発生物質と、この塩基の作用で縮合しシロキサン
結合を形成するシロキサン基含有シリコーン重合体分子
からなる硬化性組成物。この組成物に紫外線を照射して
硬化させる。この紫外線照射時に上記組成物の被膜と放
射線源の間にマスクを置き、未硬化の組成物を溶解除去
してパターンを形成し、この残存部分を加熱し、パター
ン硬化物を製造する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、例えば半導体装
置の絶縁膜などの製造に使用される紫外線硬化性ケイ素
含有樹脂組成物と、その硬化方法及びこれを利用したパ
ターン形成方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ケイ素に直接結合した水酸基(シラノー
ル)が酸あるいは塩基の存在下容易に縮合反応を起こ
し、シロキサン結合を形成することは周知の事実であ
る。(Chemistry and Technology of Silicones, P.211
−, P.216)
【0003】紫外線の照射により酸を発生する酸発生物
質を用い、このようにして生成した酸の触媒作用により
シラノールの縮合反応を引き起こし、これによって、シ
ロキサン重合物の硬化を行なう方法がある。具体的に
は、紫外線の作用により酸を発生する物質と特定のシロ
キサンの組み合わせによるケイ酸ガラス薄膜の製造方法
(特開平6−80879,Jpn.J.Appl.Phys.Vol.32(199
3) pp.6052−6058) を例示することができる。
【0004】さらに、最近、活発に研究されている技術
に、紫外線の照射により塩基を発生する塩基発生物質を
用いてシラノールの縮合を促し、よって硬化反応を図ろ
うとする研究がある。具体的には、ポリ(シルセスキオ
キサン)あるいはポリ(シルセスキオキサン)とテトラ
フェノキシシランよりなる組成物を硬化させる例(特開
平6−148887号公報)、シロキサンポリマーと塩
基発生物質よりなる硬化性組成物の例(特開平6−27
3936号公報)及びアルカリ可溶性シロキサンポリマ
ーと光塩基発生剤を用いる例(特開平6−148895
号公報)がある。これらのうち、第一の例の技術に於て
は、光により発生するアミン化合物によるポリ(シルセ
スキオキサン)の硬化反応では感度(D50:現像残膜
率50%照射量)は、25mJ/cm2 であり、四官能性シ
ランモノマーを加えた系においても60mJ/cm2 (いず
れも254nmにおける値) と報告されている。第二の報
告に示された例では、感度(D50)の報告はないが、
硬化に要した照射量は100mJ/cm2 から300mJ/cm
2 (365nm) である。第三の例では600から150
0mJ/cm2 (365nm)の紫外線により有機カーバメイ
トを分解し、発生した有機アミンを触媒とする硬化を報
告している。
【0005】これらの方法により架橋が生じた硬化部分
は、未硬化の部分と比較し、一般に、溶媒への溶解性が
大幅に減少するので、この性質を利用し、描画を行なう
ことができる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】これまでに報告されて
いる紫外線の照射により塩基を発生する塩基発生物質を
用いるシロキサン重合体の硬化方法に於ては、1)光塩
基性発生剤の感度が低いため長時間の紫外線照射を必要
とする、2)発生する塩基の硬化反応に対する触媒作用
が低いため、多くのシラノール含有シリコーンレジンで
は硬化が困難であり、そうでない場合も高温長時間のポ
ストベークを必要とするという問題がある。
【0007】本発明は上記の問題点を克服するためにな
されたものであり、低い強度の紫外線および穏やかなポ
ストベーク条件での硬化が可能な紫外線硬化性組成物お
よびその硬化方法、さらに、これを利用したパターン形
成方法を提供するものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】この発明の目的を達成す
るため、本発明に係わる発明者は鋭意検討を重ね以下の
発明に達した。即ち、本発明の第1の態様は紫外線の作
用により塩基を発生する塩基発生物質と、その塩基の作
用で容易に縮合反応を起こすケイ素結合水酸基(シラノ
ール基)を有する特定の重合体分子を含む硬化性組成物
である。この組成物に紫外線を照射することにより、塩
基性化合物を発生させ、もし、シラノール縮合反応が十
分速い場合には常温で、そうでない場合には、縮合反応
を促進させるため、適当に高められた温度で加熱するこ
とによりこの組成物の硬化を達成することができる。
【0009】第1の態様の硬化性組成物において紫外線
の作用により塩基を発生する塩基発生物質は4−(o−
ニトロフェニル)ジヒドロピリジン類から選ばれた少な
くとも1種とし、この塩基発生物質を硬化性組成物の全
重量に対し、0.01〜20%の範囲で含む。この組成
物に紫外線を照射することにより発生する塩基は、シラ
ノール基(OH)の縮合反応に関して触媒的に作用する
ため、塩基発生物質はその組成物中のシラノール基に対
して触媒量添加されていればよい。しかしながら、添加
量が少な過ぎると、硬化反応が遅くなり、一方、添加量
が多すぎると硬化前の組成物の物性が脆弱になったり、
硬化後の組成物の物性が損なわれたりする。故に、硬化
性組成物および硬化物の物性ならびに硬化速度を考慮す
ると前記塩基発生物質を硬化性組成物の全重量に対し、
0.01〜20%、好ましくは0.1〜10%の範囲で
含むものがよい。
【0010】前記紫外線の作用により塩基を発生する塩
基発生物質を具体的に例示すると、4−(o−ニトロフ
ェニル)ジヒドロピリジン化合物でジヒドロピリジンの
1位がアルキル基、アルケニル基あるいはアラルキル基
で置換されているものである。
【0011】これらの塩基発生物質のうち、製造、取り
扱いの容易さ、および光分解性のよさを考慮すると、4
−(o−ニトロフェニル)ジヒドロピリジン類のうちジ
ヒドロピリジンの1位にメチル基、エチル基、n−プロ
ピル基、n−ブチル基、アリル基、3−ブテニル基及び
ベンジル基から選ばれた基が、3位と5位にメトキシカ
ルボニル基あるいはエトキシカルボニル基が、そして2
位と6位にメチル基およびエチル基から選ばれる置換基
が結合しているものから選ばれるものが好適であり、こ
れが組成物の0.01から20wt%含まれるものがよ
い。
【0012】本発明の第1の態様の硬化性組成物におい
て、前記ケイ素水酸基を有する重合体分子はその骨格構
成が下記一般式(1)で示されるシリコーン重合体分子
である。式中、R2 SiO2/2 、およびRSiO3/2
のRは独立に少なくとも1個の酸素、窒素、塩素、ケイ
素、フッ素から選ばれる原子を含んでいてもよい炭素数
1から8の飽和又は不飽和の炭化水素基から選ばれるモ
ノラジカルである。R 2 SiO2/2 、およびRSiO
3/2 中のケイ素原子に結合している2価の酸素原子のう
ち少なくとも1つは、他のケイ素に結合してシロキサン
結合を形成しているが、残りの酸素原子は他のケイ素に
結合してシロキサン結合を形成していても、水素に結合
してシラノール基を形成していても、あるいは炭素数1
〜2のアルキル基に結合して、アルコキシ基を形成して
いてもよい。ただし、少なくとも1個のシラノール基を
有しているRSiO3/2 でRとして上記酸素等を含んで
いてもよい炭素数1から8の炭化水素基を有するものは
全RSiO3/2 の10モル%以上である。一般式(1)
で表されるシリコーン重合体分子に於て0.5≧a≧0
の範囲内にある。
【0013】 (R2 SiO2/2)a(RSiO3/2)1−a (1)
【0014】具体的には、R2 SiO2/2 のR2 Siと
してはジメチルシリレン、メチルフェニルシリレン、メ
チルビニルシリレン、メチル(1,1,1−トリフルオ
ロプロピル)シリレン、ジフェニルシリレン、フェニル
ビニルシリレンを挙げることができる。
【0015】RSiO3/2 のRとしてはメチル、ビニ
ル、エチル、アリル、プロピル、ブチル、ヘキシル、オ
クチル、トリフルオロプロピル、トリメチルシリルメチ
ル、フェニル、パラ−トリル、メタ−トリル、4−ビニ
ルフェニル等がある。これらのうちで、特に炭素数8以
下で直鎖の置換基を有するものとしては、Rとしてはメ
チル、ビニル、エチル、アリル、プロピル、ブチル、ヘ
キシル、オクチル、トリフルオロプロピルを挙げること
ができる。
【0016】前記ケイ素重合体分子を例示すると、ジメ
チルジクロロシラン、メチルトリクロロシランを主な原
料として、共加水分解によって製造されるレジン、ジメ
チルジクロロシラン、フェニルトリクロロシランを主な
原料として、共加水分解によって製造されるレジン、ジ
フェニルジクロロシラン、メチルトリクロロシランを主
な原料として、共加水分解によって製造されるレジン、
ジフェニルジクロロシラン、フェニルトリクロロシラン
を主な原料として、共加水分解によって製造されるレジ
ン、ジフェニルシランジオール、メチルトリクロロシラ
ンを主な原料として、縮合反応と加水分解によって製造
されるレジン、ジフェニルシランジオール、フェニルト
リクロロシランを主な原料として、縮合反応と加水分解
によって製造されるレジン、ジフェニルシランジオー
ル、メチルトリメトキシシランを主な原料として加水分
解反応によって製造されるレジンに代表される、所謂、
D−Tレジン、フェニルトリクロロシランを主な原料と
して、加水分解によって製造されるレジン、メチルトリ
クロロシランあるいはメチルトリメトキシシランを主な
原料として、加水分解によって製造されるレジン等のポ
リシルセスキオキサン型のレジンがある。
【0017】本発明の第1の態様の硬化性組成物におい
て、前記ケイ素水酸基を有する重合体分子として用いる
ことができるもののうち、aが0に等しく、かつ、ケイ
素上の有機置換基がメチル、エチル、プロピル、n−ヘ
キシル、ビニル、アリル等の直鎖の炭化水素基である場
合は、全ケイ素原子の10モル%以上がケイ素に直接結
合した水酸基(シラノール基)を有するものであり、よ
り好ましくは13モル%以上を有するものである。同様
に、aが0に等しくケイ素上の有機置換基がイソプロピ
ル、シクロヘキシル、フェニル、トリル等の分岐の炭化
水素基である場合は、本発明の用途に適した重合体分子
は全ケイ素原子の10モル%以上のものがケイ素に直接
結合した水酸基(シラノール基)を有するものであり、
好ましくは20モル%以上のもの、さらに、より好まし
くは40モル%以上のものである。また、aが0でない
場合、即ち、重合体分子が50モル%以下の(R2 Si
2/2)で表されるシロキサン単位を含む場合、この重合
体分子中の(RSiO3/2)単位のうちシラノールを有す
るものが全ケイ素に対して10モル%以上である。硬化
がより迅速に行なわれ、かつ、高硬度の硬化物をあたえ
るためには、好ましくは(RSiO3/2)単位のうちシラ
ノールを有するものが全ケイ素に対して15モル%以
上、殊に(RSiO3/2)単位のRがイソプロピル、シク
ロヘキシル、フェニル等に代表される分岐炭化水素基で
ある場合は(RSiO3/2)単位のうちシラノールを有す
るものが全ケイ素に対して30モル%以上である。
【0018】本発明の第2の態様は第一の態様の硬化性
組成物において、ロ)の重合体分子が、(i)(RSi
3/2)のみでなっている所謂ポリシルセスキオキサンで
あって、Rがメチル、エチル、プロピル、3,3,3−
トリフルオロプロピル、n−ブチル、n−ヘキシル、n
−オクチル、ビニル、アリル、5−ヘキセニルより選ば
れるもので、少なくとも1個のシラノール基を有してい
るRSiO3/2 が重合体分子中の全ケイ素の10モル%
以上であるもの、(ii) (RSiO3/2)のみでなってお
りRがイソプロピル、フェニル、メタ−トリル、パラ−
トリルより選ばれるもので、少なくとも1個のシラノー
ル基を有しているRSiO3/2 が重合体分子中の全ケイ
素の40モル%以上を占めるもの、および(iii)(R2
SiO2/ 2)a (RSiO3/2)1-a (ただし、aは0.2
以上0.5以下の数)で表される重合体分子でR2 Si
2/2 のRが独立にフェニル基、メチル基から選ばれた
ものでありRSiO3/2 のRがメチル基、フェニル基か
ら選ばれたもので、少なくとも1個のシラノール基を有
するRSiO3/2 が重合体分子中の全ケイ素の15モル
%以上を占めるもの、から選ばれるものよりなる紫外線
硬化性組成物である。
【0019】本発明の技術においては、ロ)の重合体分
子の硬化しやすさはその重合体分子が有するシラノール
基の量及び性質と密接に関連しており、フェニル基、イ
ソプロピル基置換RSiO3/2 に見られるように、ケイ
素上の有機置換基の立体障害が大きく、シラノール基ど
うしの接近及び脱水縮合反応が難しい場合は少なくとも
1個のシラノール基を有しているRSiO3/2 が高濃度
存在することが必要となる。一方、メチル基、アリル基
置換RSiO3/2 に見られるように、ケイ素上の有機置
換基の立体障害が小さく、シラノール基どうしの接近及
び脱水縮合反応が容易な場合はこの濃度が低くとも十分
硬化が進行する。
【0020】本発明の第3の態様は、前記第1又は第2
の態様の硬化性組成物を0℃から100℃の間の温度に
おいて紫外線照射を行ない、その後必要に応じて0℃か
ら400℃の温度で5時間以内の時間処理し、紫外線照
射部位に生成した塩基性化合物の触媒作用により、前記
硬化性組成物中の水酸基(OH)の縮合を図り、この硬
化性組成物の硬化を図ることである。紫外線の照射時間
は特に限定されないが、前記塩基発生物質を有効に利用
するためには、照射時間はこの塩基発生物質のかなりの
部分、すなわち、10%から100%を分解し塩基性化
合物触媒とするのに十分な時間であることが好ましい。
【0021】本発明の第4の態様は前記第3の態様の硬
化方法において紫外線照射時に、前記硬化性組成物と紫
外線源との間に遮蔽パターン(マスク)を置き、紫外線
照射および後処理の後、無機あるいは有機の溶剤により
未硬化の硬化性組成物を溶解除去(現像)し、これによ
って、硬化物のパターンを形成する方法である。この態
様を実行するにあたっては、通常、この硬化性組成物の
溶液をスピンコート法、キャスト法、塗布法等の方法で
基板上にぬり、溶剤の一部又は全部を除去した後、前記
組成物コーティングと紫外線源の間に前記紫外線を遮蔽
するいわゆるフォトマスクを置き、照射後、ただちに、
又は硬化反応を促進するための後処理ののち、無機又は
有機の溶剤で基板を洗い未硬化部分を除去し硬化物のパ
ターンを得ることができるし、あるいは、溶剤の乾燥後
さらに50℃から400℃の間の温度で加熱し、これに
よって硬化物パターンをさらに硬化することもできる。
【0022】本発明に於て用いることのできる樹脂の種
類、樹脂の分子量、分子量分布、軟化点、Si−H官能
基の種類、紫外線照射により塩基性化合物を生成する塩
基発生物質の種類、添加量、紫外線の種類、紫外線照射
時間、紫外線の強度、紫外線照射時の温度、照射時の湿
度、照射後の架橋反応(後反応)条件すなわち反応温
度、後反応時の湿度、後反応時間等は互いに相関し、故
に、好適な条件を画一的に述べることはできない。しか
し、紫外線照射時の温度、および後反応時の温度は樹脂
の軟化温度および塩基発生物質の熱分解温度より低くな
ければならない。また、シラノール基の反応性が高く、
紫外線照射により発生した塩基性物質の拡散より十分速
く架橋形成が進行するものでなければならない。
【0023】なお、本発明の基本的構成の障害にならな
いかぎり、本発明の硬化性組成物に第三成分として塩基
発生物質、ケイ素水素結合(Si−H)含有高分子化合
物及び架橋剤以外のものを添加してもよく、とくに、加
熱条件においてレジン内での架橋反応の触媒として作用
する成分を添加し、紫外線照射、現像によるパターン形
成後、残存ネガテイブ部分の硬化をより促進することも
可能である。このような例としては、ラジカル反応によ
る硬化を促進する過酸化物、アゾ化合物等のラジカル開
始剤、高温でヒドロシリル化反応の触媒活性を発現する
遷移金属触媒等を例示することができる。また、これ以
外にも特定の機能あるいは物性を有する有機あるいは無
機成分を硬化性組成物に溶解あるいは分散添加し、これ
によって、目的とする機能あるいは物性を付与された硬
化物あるいは硬化物パターンを形成することもできる。
【0024】
【実施例】以下に実施例および参考例を挙げて本発明を
詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるもので
はない。なお、以下に示す例中の生成物の特性化の記述
における29Si{1H}−NMRはケイ素29核磁気共
鳴スペクトル(プロトンデカップル)を表わす。CDC
3 は重クロロホルムを表す。核磁気共鳴スペクトルデ
ータの( )中にはこのスペクトルの起因する官能基を
示した。ケイ素29−NMRスペクトルのケミカルシフ
トは、外部標準のテトラメチルシラン(CDCl3
液)のケイ素のケミカルシフトを0ppm とした値であ
る。紫外線照射実験はウシオ電気株式会社のUIS−5
00Cランプハウス(500ワット水銀−キセノンラン
プ)及び山下電装株式会社製の紫外線均一照射光源「均
一くん」(200ワット水銀−キセノンランプ)を用い
て行った。GPCはゲルパーミエーションクロマトグラ
フを表わし、測定は東ソー(株)製HLC−8020を
用いて行なった。
【0025】(参考例1)(ポリ(アリルシルセスキオ
キサン)レジンの調製) 米国特許4826943にのべられている方法を用い、
アリルトリクロロシランから合成した。 赤外吸収3000〜3600cm-1(SiOH),162
0cm-1(アリル),1380cm-1(Si−アリル),1
030cm-1,1090cm-1(Si−O);29 Si−NMR(相対強度、官能基):−58〜−65
ppm (0.14,CH 2 =CHCH2 SiO(OH),
−67〜−78ppm (0.86,CH2 =CHCH2
iO3/2)(この分析結果からシラノールを有するCH2
=CHCH2 SiO3/2 が重合体分子中の全ケイ素の1
4モル%存在することが分かった); GPC(ポリスチレン換算)Mn=2300,Mw=1
7000。
【0026】(参考例2)(弱酸性条件でのジフェニル
シロキサン−メチルシルセスキオキサンコポリマーの合
成) 窒素を充填した300mlの三口フラスコに10.09g
のメチルトリクロロシランを入れたのち0℃に冷却し
た。よく攪拌しながらこれに8.0gのピリジンに溶解
した10.95gのジフェニルシランジオールを20分
間かけて添加した。反応物を攪拌しながら室温まで昇温
し60mlのエーテルを加え、さらに30分間攪拌した。
沈殿を濾別し、ポリシロキサンのエーテル溶液を得た。
この溶液を14gの水に11gの炭酸水素ナトリウムを
溶かしたものを攪拌しながら、これに前記のポリシロキ
サンのエーテル溶液を10分間かけて滴下した。有機層
を分離し、無水硫酸ナトリウムで脱水したのち溶媒を除
去し10.4gのレジンを得た。 赤外吸収3000〜3600cm-1(SiOH),142
9cm-1,1271cm-1,1128cm-1(Si−Ph),
1086cm-1,1037cm-1(Si−O); 1H−NM
R(相対強度、官能基):−0.2−0.2(0.2
5、メチル),2.5−5.0(0.07、シラノー
ル),6.9−7.8(0.68、フェニル);29 Si−NMR(相対強度、官能基):−35〜−46
ppm (0.43,Ph 2 SiO),−46〜−58ppm
(0.45,MeSiO(OH),−63〜−67ppm
(0.12,MeSiO3/2)(この分析結果からシラノ
ールを有するCH3 SiO3/2 が重合体分子中の全ケイ
素の45モル%存在することが分かった); GPC(ポリスチレン換算)Mn=108,Mw=14
00。
【0027】(参考例3)(強酸性条件でのジフェニル
シロキサン−メチルシルセスキオキサンコポリマーの合
成) 窒素を充填した500mlの三口フラスコに42.7gの
メチルトリクロロシランを入れたのち0℃に冷却した。
よく攪拌しながらこれに37.4gのピリジンに溶解し
た46.4gのジフェニルシランジオールを10分間か
けて添加した。反応物を攪拌しながら室温まで昇温しさ
らに1時間攪拌した。溶液に93mlのトルエンを加え、
つぎに、激しく攪拌しながら200mlの水を加え、さら
に30分間攪拌した。反応物に200mlのエーテルを加
え、有機層を数回水洗した。ヘキサンを加えた後濾過
し、これから室温で溶媒を除去し、54.7gのレジン
を得た。このレジンをトルエンに溶かし(20%溶液)
12時間加熱還流し、この溶液を以後の反応に利用し
た。 赤外吸収3000〜3600cm-1(SiOH),112
7cm-1(Si−Ph),1030cm-1,1090cm
-1(Si−O);29 Si−NMR(CDCl3):−35〜−47ppm
(0.49,Ph2 SiO),−50〜−60ppm
(0.07,MeSiO(OH),−60〜−70ppm
(0.45,MeSiO3/2)(この分析結果からシラノ
ールを有するCH3 SiO3/2 が重合体分子中の全ケイ
素の7モル%存在することが分かった); GPC(ポリスチレン換算)Mw=27000。
【0028】(参考例4)ポリ(メチルシルセスキオキ
サン) 文献(S.Nakahamaら、Contemp.Top.Polym.Sci 、1984
年、4巻、105 ページ;Y.Abe ら、J.Polym.Sci.Part A
Polym.Chem.、1995年、33巻、751 ページ等)記載の
方法で、メチルトリメトキシシランを塩酸を用いて加水
分解・縮合させることにより、ポリメチルシルセスキオ
キサンを得た。29SiNMRスペクトルからシラノール
基を有するCH3 SiO3/2 が重合体分子中の全ケイ素
の22モル%存在することがわかった。 GPC分析結果:Mw=2150で、Mn=660。
【0029】(参考例5)(メチルシルセスキオキサン
−ジメチルシロキサン−フェニルシルセスキオキサン共
重合体) メチルトリクロロシラン(5.0g)、ジメチルジクロ
ロシラン(3.6g)、フェニルトリクロロシラン
(8.2g)、トルエン(50ml) よりなる混合物を激
しく攪拌しながらこれに5mlの水を30分間かけて滴下
した。室温で30分間攪拌した後、100mlのトルエン
を加えこれを脱イオン水で4回洗浄した。有機層に無水
硫酸ナトリウムを加え一晩放置した後、濾過し、溶媒を
減圧除去し9.2gの白色固体を得た。 GPC:Mn=1000、シリコン29NMRスペクト
ルよりT(Me)26 D(Me,OH)7D(Me2)28
(Ph)27 D(Ph,OH)11 をえた。ゆえに 29SiN
MRスペクトルからCH3 SiO3/2 とPhSiO3/2
のうち、シラノール基を有するものが、重合体分子中の
全ケイ素の18モル%存在することがわかった(Phは
フェニル基を表わす)。
【0030】(参考例6)(シラノール基を多く含むフ
ェニルシルセスキオキサン重合体の合成) フェニルトリクロロシラン(27g)と80mlのジオキ
サンの混合物を激しく攪拌しながらこれに7mlの水を4
0mlのジオキサンに溶解したものを30分間かけて滴下
した。室温で1時間攪拌した後、真空下70℃に熱して
揮発物を除去した。残渣に100mlのトルエンを加えこ
れを脱イオン水で4回洗浄した。有機層に無水硫酸ナト
リウムを加え一晩放置した後、濾過、溶媒を減圧除去し
15.5gの白色固体を得た。 GPC:Mn=500。29 SiNMRスペクトルからシラノール基を有するPh
SiO3/2 が重合体分子中の全ケイ素の62モル%存在
することが分った(Phはフェニル基を表わす)。
【0031】(参考例7)(放射線の作用により塩基を
発生する塩基発生物質の合成) 200mlの丸底フラスコに100mlのトルエン、10g
の2−ニトロベンジルアルコール、11.4mlのオクチ
ルイソシアネートを入れ、窒素下で2時間加熱還流し
た。冷却後、反応液を数回水洗し、このようにして得ら
れたトルエン溶液を硫酸ナトリウムで脱水した。硫酸ナ
トリウムを濾別し、ロータリーエバポレーターにて濾液
から溶媒を除去した。得られた固体をヘキサンから2度
再結晶し、12.5gのo−ニトロベンジル−n−オク
チルカルパメートを淡黄色の針状結晶として得た。 融点70〜71℃; 赤外吸収3331cm-1,1691cm-1
【0032】(参考例8)(放射線の作用により塩基を
発生する塩基発生物質の合成) 100mlの三口フラスコ12gのニフェジピンを入れ、
窒素下で50mlのテトラヒドロフランに溶解した。これ
に1.66gの水素化ナトリウム/オイルデイスパージ
ョン(60%NaH)を攪拌しながら添加した。しばら
く攪拌したのち、10mlのヨウ化メチルを加え、38℃
で1時間攪拌した。これに200mlの酢酸エチルを加
え、この有機層を数回水洗した後硫酸ナトリウムで脱水
した。硫酸ナトリウムを濾別し、ロータリーエバポレー
ターにて濾液から溶媒を除去した。得られた固体を20
0mlのMIBKに溶解し、これにヘキサンを加え8.9
gのN−メチルニフェジピンを黄色の結晶として得た。 融点:184〜187℃; 赤外吸収スペクトル:1690cm-1(C=O),152
4cm-1(N−O); プロトン−NMRスペクトル(溶媒:CDCl3):2.
5(6H、メチル),3.3(3H,N−メチル),
3.6(6H,O−メチル),5.7(1H,C−
H),7.2〜7.6(4H、芳香核C−H)。
【0033】(実施例1)(ポリ(アリルシルセスキオ
キサン)の光硬化) (参考例1)に示したポリ(アリルシルセスキオキサ
ン)に(参考例8)で調製した塩基発生物質、N−メチ
ルニフェジピンをレジンに対して、1重量%加えた。こ
の混合物をメチルイソプチルケトンに溶解し、25重量
%溶液を調整した。この溶液をポアサイズ0.45ミク
ロンのフィルターでろ過した後、シリコンウェハーにス
ピンコーティングし、80℃で1分間プリベークした。
コーティングの膜厚は、1ミクロンであった。プリベー
ク後、フォトマスクをかさね、200ワットの水銀−キ
セノンランプで10秒間紫外線を照射した。このシリコ
ンウェハーを150℃、3分間ポストベークした後メチ
ルイソブチルケトンで洗浄し、乾燥すると、フォトマス
クのネガに相当するレジンのパターンが得られた。未照
射部分には残存レジンは全く認められなかった。6.3
ミクロンの分解能が得られていることが分かった。
【0034】(比較例1)(ポリ(アリルシルセスキオ
キサン)の光硬化) (参考例1)に示したポリ(アリルシルセスキオキサ
ン)に(参考例7)で調製した塩基発生物質、n−オク
チルカルバメートをレジンに対して、10重量%加え
た。この混合物をメチルイソブチルケトンに溶解し、2
5重量%溶液を調整した。この溶液をポアサイズ0.4
5ミクロンのフィルターでろ過した後、シリコンウェハ
ーにスピンコーティングし、80℃で1分間プリベーク
した。コーティングの膜厚は、1ミクロンであった。プ
リベーク後、フォトマスクをかさね、200ワットの水
銀−キセノンランプで10秒間紫外線を照射した。この
シリコンウェハーを150℃、3分間ポストペークした
後メチルイソブチルケトンで洗浄乾燥したところ、レジ
ンは溶解除去され、フォトマスクのネガが相当するレジ
ンのパターンは得られなかった。
【0035】(実施例2)(ジフェニルシロキサン−メ
チルシルセスキオキサンコポリマーの光硬化) (参考例2)に示したジフェニルシロキサン−メチルシ
ルセスキオキサンコポリマーに(参考例8)で調製した
塩基発生物質、N−メチルニフェジピンをレジンに対し
て、1重量%加えた。この混合物をメチルイソブチルケ
トンに溶解し、25重量%溶液を調整した。この溶液を
ポアサイズ0.45ミクロンのフィルターでろ過した
後、シリコンウェハーにスピンコーティングし、80℃
で1分間プリベークした。コーティングの膜厚は、1ミ
クロンであった。プリベーク後、ホトマスクをかさね、
200ワットの水銀−キセノンランプで5秒間紫外線を
照射した。このシリコンウェハーを100℃、7分間ポ
ストベークした後メチルイソブチルケトンで洗浄し、乾
燥すると、フォトマスクのネガに相当するレジンのパタ
ーンが得られた。未照射部分には残存レジンは全く認め
られなかった。20ミクロンの分解能が得られているこ
とが分かった。
【0036】(比較例2)(ジフェニルシロキサン−メ
チルシルセスキオキサンコポリマーの光硬化) (参考例2)に示したジフェニルシロキサン−メチルシ
ルセスキオキサンコポリマーに(参考例7)で調製した
塩基発生物質、n−オクチルカルバメートをレジンに対
して、10重量%加えた。この混合物をメチルイソブチ
ルケトンに溶解し、25重量%溶液を調整した。この溶
液をポアサイズ0.45マイクロメーターのフィルター
でろ過した後、シリコンウェハーにスピンコーティング
し、80℃で1分間プリベークした。コーティングの膜
厚は、1ミクロンであった。プリベーク後、フォトマス
クをかさね、200ワットの水銀−キセノンランプで5
秒間紫外線を照射した。このシリコンウェハーを100
℃、7分間ポストベークした後メチルイソブチルケトン
で洗浄乾燥したところ、レジンは溶解除去され、フォト
マスクのネガが相当するレジンのパターンが得られなか
った。
【0037】(比較例3)(ジフェニルシロキサン−メ
チルシルセスキオキサンコポリマーの光硬化) (参考例3)に示したシラノール含量の少ないジフェニ
ルシロキサン−メチルシルセスキオキサンコポリマーに
(参考例8)で調製した塩基発生物質、N−メチルニフ
ェジピンをレジンに対して、1重量%加えた。この混合
物をメチルイソブチルケトンに溶解し、25重量%溶液
を調整した。この溶液をポアサイズ0.45マイクロメ
ーターのフィルターでろ過した後、シリコンウェハーに
スピンコーティングし、80℃で1分間プリベークし
た。コーティングの膜厚は、1ミクロンであった。プリ
ペーク後、フォトマスクをかさね、200ワットの水銀
−キセノンランプで5秒間紫外線を照射した。このシリ
コンウェハーを100℃、7分間ポストベークした後メ
チルイソブチルケトンで洗浄乾燥したところ、レジンは
溶解除去され、フォトマスクのネガに相当するレジンの
パターンが得られなかった。
【0038】(実施例3)(ポリ(メチルシルセスキオ
キサン)の光硬化) (参考例4)に示したポリ(メチルシルセスキオキサ
ン)に(参考例8)で調製した塩基発生物質、N−メチ
ルニフェジピンをレジンに対して、1重量%加えた。こ
の混合物をメチルイソブチルケトンに溶解し、25重量
%溶液を調整した。この溶液をポアサイズ0.45マイ
クロメーターのフィルターでろ過した後、シリコンウェ
ハーにスピンコーティングし、80℃で1分間プリベー
クした。コーティングの膜厚は、1ミクロンであった。
プリベーク後、フォトマスクをかさね、200ワットの
水銀−キセノンランプで3秒間紫外線を照射した。この
シリコンウェハーを100℃、3分間ポストベークした
後メチルイソブチルケトンで洗浄し、乾燥すると、フォ
トマスクのネガに相当するレジンのパターンが得られ
た。未照射部分には残存レジンは全く認められなかっ
た。4ミクロンの分解能が得られていることが分かっ
た。
【0039】(比較例4)(ポリ(メチルシルセスキオ
キサン)の光硬化) (参考例4)に示したポリ(メチルシルセスキオキサ
ン)に(参考例7)で調製した塩基発生物質、n−オク
チルカルバメートをレジンに対して、10重量%加え
た。この混合物をメチルイソブチルケトンに溶解し、2
5重量%溶液を調整した。この溶液をポアサイズ0.4
5マイクロメーターのフィルターでろ過した後、シリコ
ンウェハーにスピンコーティングし、80℃で1分間プ
リベークした。コーティングの膜厚は、1ミクロンであ
った。プリベーク後、フォトマスクをかさね、200ワ
ットの水銀−キセノンランプで3秒間紫外線を照射し
た。このシリコンウェハーを100℃、3分間ポストベ
ークした後メチルイソブチルケトンで洗浄乾燥したとこ
ろ、レジンは溶解除去され、フォトマスクのネガが相当
するレジンのパターンが得られなかった。
【0040】(実施例4)(メチルシルセスキオキサン
−ジメチルシロキサン−フェニルシルセスキオキサン共
重合体の光硬化) (参考例5)に示したメチルシルセスキオキサン−ジメ
チルシロキサン−フェニルシルセスキオキサン共重合体
に(参考例8)で調製した塩基発生物質、N−メチルニ
フェジピンをレジンに対して、1重量%加えた。この混
合物をメチルイソブチルケトンに溶解し、25重量%溶
液を調整した。この溶液をポアサイズ0.45マイクロ
メーターのフィルターでろ過した後、シリコンウェハー
にスピンコーティングし、80℃で1分間プリベークし
た。コーティングの膜厚は、1ミクロンであった。プリ
ベーク後、ホトマスクをかさね、200ワットの水銀−
キセノンランプで5秒間紫外線を照射した。このシリコ
ンウェハーを100℃、5分間ポストベークした後メチ
ルイソブチルケトンで洗浄し、乾燥すると、フォトマス
クのネガに相当するレジンのパターンが得られた。未照
射部分には残存レジンは全く認められなかった。14ミ
クロンの分解能が得られていることが分かった。
【0041】(実施例5)(ポリフェニルシルセスキオ
キサン重合体の光硬化) (参考例6)に示した高シラノール含量フェニルシルセ
スキオキサン共重合体に(参考例8)で調製した塩基発
生物質、N−メチルニフェジピンをレジンに対して、1
重量%加えた。この混合物をメチルイソブチルケトンに
溶解し、25重量%溶液を調整した。この溶液をポアサ
イズ0.45マイクロメーターのフィルターでろ過した
後、シリコンウェハーにスピンコーティングし、80℃
で1分間プリベークした。コーティングの膜厚は、1ミ
クロンであった。プリペーク後、ホトマスクをかさね、
200ワットの水銀−キセノンランプで0.5秒間紫外
線を照射した。このシリコンウェハーを150℃、1分
間ポストベークした後メチルイソブチルケトンで洗浄
し、乾燥すると、フォトマスクのネガに相当するレジン
のパターンが得られた。未照射部分には残存レジンは全
く認められなかった。5ミクロンの分解能が得られてい
ることが分かった。
【0042】
【発明の効果】上述の説明からも明らかなように、本発
明によって、紫外線の作用により塩基を発生する特定の
塩基発生物質と、この塩基の作用でシロキサン結合を形
成するシラノール基を有する高分子化合物からなる組成
物であって、塩基発生物質がN−置換フェニルジヒドロ
ピリジン誘導体であり、特定のシラノール基を有する高
分子化合物がシリコーンレジンであるものは、紫外線に
よる光硬化性および光パターニング性に優れた光硬化性
組成物を与える。この技術を用いれば、基盤上に塗布し
たこの発明の組成物に紫外線を描画手段として、マスク
の微細パターンを形成することが可能になり、形成され
たパターンは後硬化反応により、絶縁性、耐熱性および
耐酸素プラズマ性に優れたシリコーン硬化膜とすること
ができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G03F 7/38 511 G03F 7/38 511 7/40 501 7/40 501 H01L 21/027 H01L 21/312 C 21/312 21/30 502R 568 571

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (イ)紫外線の作用により塩基を発生す
    る塩基発生物質と、 (ロ)この塩基の作用で脱水縮合するシラノール基(S
    i−OH)とを含有するシロキサン組成物であって、 (イ)の塩基発生物質がN−置換4−(o−ニトロフェ
    ニル)ジヒドロピリジン類から選ばれたものであり、こ
    れが前記組成物の全重量に対し、0.01〜20%の範
    囲で含まれ、 (ロ)の重合体分子の平均組成が下記の一般式で示され
    る、ことを特徴とする紫外線硬化性組成物。 (R2 SiO2/2)a (RSiO3/2)1-a (1) (式中、aは0以上で、0.5以下の数、R2 SiO
    2/2 およびRSiO3/2 中のRは独立に少なくとも1個
    の酸素、窒素、塩素、ケイ素、フッ素から選ばれる原子
    を含んでもよい炭素数1から8の飽和又は不飽和の炭化
    水素基から選ばれるモノラジカルである。R2 SiO
    2/2 のケイ素原子に結合している2価の酸素原子のうち
    少なくとも1つは、他のケイ素に結合してシロキサン結
    合を形成しているが、残りの酸素原子は他のケイ素に結
    合してシロキサン結合を形成していても、メチル基ある
    いはエチル基に結合してアルコキシ基を形成していて
    も、水素に結合してシラノール基を形成していてもよ
    い。RSiO3/2 のケイ素原子に結合している2価の酸
    素原子のうち少なくとも1つは、他のケイ素に結合して
    シロキサン結合を形成しているが、残りの酸素原子は他
    のケイ素に結合してシロキサン結合を形成していても、
    メチル基あるいはエチル基に結合してアルコキシ基を形
    成していても、水素に結合してシラノール基を形成して
    いてもよい。ただし、少なくとも1個のシラノール基を
    有しているRSiO3/2 が重合体分子中の全ケイ素の1
    0モル%以上をしめる。
  2. 【請求項2】 前記(ロ)の重合体が、(i)(RSi
    3/2)のみでなっておりRがメチル、エチル、プロピ
    ル、3,3,3−トリフルオロプロピル、n−ブチル、
    n−ヘキシル、n−オクチル、ビニル、アリル、5−ヘ
    キセニルより選ばれるもので、少なくとも1個のシラノ
    ール基を有しているRSiO3/2 が重合体分子中の全ケ
    イ素の10モル%以上を占めるもの、(ii) (RSiO
    3/2)のみでなっておりRがイソプロピル、フェニル、メ
    タ−トリル、パラ−トリルより選ばれるもので、少なく
    とも1個のシラノール基を有しているRSiO3/2 が重
    合体分子中の全ケイ素の40モル%以上を占めるもの、
    および(iii)(R2 SiO 2/2)a (RSiO3/2)
    1-a (ただし、aは0.2以上0.5以下の数)で表さ
    れる重合体分子(ここでR2 SiO2/2 のRは独立にフ
    ェニル基、メチル基から選ばれたものであり、RSiO
    3/2 のRはメチル基、フェニル基から選ばれたもので、
    少なくとも1個のシラノール基を有するRSiO3/2
    重合体分子中の全ケイ素の15モル%以上を占めるも
    の)、から選ばれるものよりなる請求項1の紫外線硬化
    性組成物。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2に記載の硬化性組成物の
    コーティングを、0℃から100℃の間の温度におい
    て、紫外線で照射した後に100℃から400℃の温度
    で後処理(加熱、常温での放置)により、硬化物を形成
    する方法。
  4. 【請求項4】 請求項1又は2に記載の硬化性組成物の
    コーティングを、0℃から100℃の間の温度におい
    て、遮蔽パターン(マスク)を介して、紫外線で照射
    し、その後、0℃から250℃の温度で後処理(加熱下
    または常温下での放置)をしたのち、これを無機あるい
    は有機の溶剤に接触させることにより未硬化の硬化性組
    成物を溶解除去し(現像)、さらに50℃から400℃
    の間の温度で加熱し架橋反応を促進させ、よってフォト
    マスクのネガテイブに対応する硬化物パターンを形成す
    る方法。
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