JP2001146522A - ポリシロキサンの光硬化方法 - Google Patents
ポリシロキサンの光硬化方法Info
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Abstract
導入することなく、光硬化を起こさせるポリシロキサン
の光硬化方法を提供する。 【解決手段】 n−型半導体粒子をポリシロキサンと混
合し、その半導体のバンドギャップエネルギーに相当す
るエネルギーを有する波長の光を照射して上記ポリシロ
キサンを架橋硬化させる。
Description
成物やシリコーンコーティング剤等の広範囲な用途に使
用されるポリシロキサンに適用しうる新規な光硬化方法
に関する。
リコーンゴムを始めとするポリシロキサンを架橋させて
硬化物を製造することは重要な技術の一つとなってい
る。ポリシロキサン樹脂の硬化は、ポリシロキサン中に
残存するシラノール基を適当な触媒を加えて脱水して縮
合させる方法、シラノール基をより脱離しやすい基、例
えばオキシム基に置換して加熱して縮合させる方法、あ
るいは予めポリシロキサン中にビニル基とSiH基を存
在させて白金触媒あるいは過酸化物を加えてヒドロシリ
ル化付加反応架橋させることが知られている。また、低
温硬化或いは高速硬化などの要求のために、ポリシロキ
サンを種々の光官能性基で変性して光反応性を付与して
光硬化する方法が検討されている。光硬化性ポリシロキ
サン樹脂の多くが光官能性基として、光硬化性有機樹脂
の分野で知られている光官能性基をポリシロキサンに導
入する方向で開発が進められている。そのような光官能
性基として、例えばアクリル基、メタクリル基、エポキ
シ基等が用いられており、これらの光官能性基に適当な
硬化触媒や増感剤が用いられている。特定の用途におい
ては、例えばポリシロキサン中にハロゲン化ベンジル基
を導入し、これに高エネルギーの光や電離放射線を照射
して架橋させるレジストが知られている。
サンにおいては、光官能性基の未反応部分或いは反応残
基の影響でポリシロキサンの有する特性が損なわれるこ
とがある。また、特定の処理を施さない限り、ポリシロ
キサン中にはシラノール基が残存しており、これを除去
するために加熱処理等を施すことが必要となる。
の光官能性基を有していないポリシロキサンを用いて、
光硬化させることができるならば、上述の問題解決に貢
献できるが、そのような光硬化反応は未だ知られていな
い。
物半導体粒子の表面にシラン化合物又はシロキサン化合
物を化学吸着させ、これに光照射して該酸化物半導体粒
子表面上のOH基と前記シラン化合物等のOH基とを反
応させて、該酸化物半導体粒子の表面にシリカ質被膜を
形成する方法が記載されている。
ルガノシロキサン溶液に光半導体微粒子を分散させた分
散液に、この半導体のバンドギャップ以上のエネルギー
を有する波長の光を照射することにより、該微粒子の表
面をシロキサン重合物で被覆することが記載されてい
る。そしてこの重合物の生成は、半導体のバンドギャッ
プ励起によって価電子帯に生じた正孔が、環状オルガノ
シロキサンを酸化することにより、半導体微粒子表面で
開環重合が起きていることによるものと推定されてい
る。
合物どうしのシラノール基による縮合反応については記
載がなく、この反応に基づくシロキサンの架橋反応につ
いても記載がない。
(1)OR1 基(ここにR1 は1価の炭化水素基であ
る)を有するシラン(このシランはその他にコロイダル
シリカを含んでもよい)の加水分解重縮合物又は(2)
加水分解性オルガノシラン及びコロイダルシリカを水の
存在下で部分加水分解して得られるオルガノシランのシ
リカ分散オリゴマー溶液及び分子中にシラノール基を有
するポリオルガノシロキサンの溶液、を硬化触媒として
の光半導体と混合して基材に塗布し、100℃以下の低
温で数日かけて硬化させることが記載されている。この
文献は、上記塗布膜に光を照射して膜の硬化を促進させ
るという思想を何ら記載していない。上記光半導体は、
殺菌作用や空気浄化作用に利用されることが記載されて
いる。
リコーン又はシリコーン前駆体からなる塗膜形成要素に
酸化チタン等の光触媒(光半導体)粒子を分散させてな
る塗料組成物を基材表面に塗布し、塗膜形成要素を加熱
硬化させた後、紫外線をあてて前記光半導体を励起する
ことにより、前記シリコーン分子のケイ素原子に結合し
た有機基を水酸基に置換することが記載されている。こ
の文献には、有機ケイ素化合物どうしのシラノール基に
よる縮合反応については記載がなく、この反応に基づく
シロキサンの架橋反応についても記載がない。
許No.5919422号には、シリコン樹脂をバイン
ダーとして光触媒(光半導体)としての二酸化チタンを
シート本体に接着させ、これに紫外線を当てて抗菌脱臭
を行うことが記載されている。これらの文献には、有機
ケイ素化合物どうしのシラノール基による縮合反応につ
いては記載がなく、この反応に基づくシロキサンの架橋
反応についても記載がない。
TiO2 PHOTOCATALYSIS fundamentals and Applicatio
ns (Akira Fujishima, Kazuhito Hashimoto, Toshiya W
atanabe, 1999 by BKC, Inc)のp.14〜p.21には
浄水効果、抗ガン効果、防臭効果、防汚効果、抗菌効
果、防曇効果等が挙げられているが、硬化触媒特に光硬
化触媒としての効果については記載されていない。
入されていない、例えば、ポリジメチルシロキサンの様
なポリシロキサンを光硬化できれば、ポリシロキサンの
有する、透明性、撥水性、低表面エネルギーに基づく特
性等本来ポリシロキサンの特性として知られている特性
が保持された光硬化性ポリシロキサンとして利用するこ
とができる。本発明の目的は特殊な光官能性基を導入し
ていないポリシロキサンの光硬化方法を提供することで
ある。
体粒子をシラノール基の縮合反応により架橋可能なポリ
シロキサン(以下「上記ポリシロキサン」ということが
ある。)と混合し、その半導体のバンドギャップエネル
ギー以上のエネルギーを有する光を照射して前記ポリシ
ロキサンを架橋させることを含む光硬化方法である。
ャップエネルギーは、250nm以上800nm以下の波長
範囲にある光のエネルギーに相当するものであることが
好ましい。
極反応に用いられているn−型光半導体粒子のバンドギ
ャップエネルギー以上のエネルギーを有する光を該n−
型光半導体粒子に照射し、この半導体を励起して、誘起
される反応によって上記ポリシロキサンの架橋を推進す
る方法である。
ルギー以上の波長の光を半導体に照射して、誘起される
反応は、光半導体電極反応或いは単に光半導体反応とし
て知られている。
よって、電子正孔対が分離して電子が伝導帯に励起され
て周囲の水素イオンと反応し、価電子帯では正孔が水酸
イオンと反応して、それぞれ水素原子、水酸基ラジカル
を形成する反応である。これらの反応を経てそれぞれ水
素、酸素が発生する。またこの反応は、光エネルギーを
化学エネルギーに変換する方法として注目され、その後
多くの研究が行われている。例えば、水中に有機化合物
が存在していると、有機化合物の分解が起こり、最終的
には二酸化炭素、水素、酸素に分解されることが知られ
ている。有機化合物の分解反応は、水酸基ラジカルが主
な役割を果たしていると説明されている。近年、水の浄
化方法、機材表面に付着した汚染物質を分解する手法と
しても注目されている技術である。
導体粒子を混合し、そのバンドギャップエネルギー以上
の光を照射して誘起される反応を利用する前記ポリシロ
キサンの光硬化方法である。n−型光半導体粒子の光励
起による上記ポリシロキサンの架橋反応機構は現時点で
は明確にされていない。ポリシロキサン中には、製造上
の理由でシラノール基が含まれており、このポリシロキ
サンを光によらないで架橋させる方法の一つにシラノー
ル基を脱水縮合させる方法がある。理論に拘束されたく
はないが、本発明の場合も半導体からの電子や正孔に対
して、水分子が作用したのと同じ様にシラノール基に対
して作用して、脱水反応を生じ架橋するとする説明が妥
当であろう。何故なら、シラノール基を分子中に含むポ
リシロキサンにn−型光半導体粒子である酸化チタンを
混合して光照射すると、このポリシロキサンは架橋する
と共に、シラノール基の減少が認められるからである。
また、有機化合物の分解機構に関して水酸基ラジカルが
有機分子の水素原子を引き抜くラジカル連鎖反応で分解
が進行するのと同じ機構で有機ケイ素分子の水素原子の
引き抜きによりポリシロキサン中にラジカルが生成し、
ラジカル同士の結合によって架橋するという説明も否定
できない。ポリシロキサンもラジカルと反応し、水素原
子引き抜きが生じ、架橋するからである。いずれの場合
も、光硬化性ポリシロキサンに導入されているエポキシ
基、アクリル基等の光官能性基が全く存在しないポリシ
ロキサンを架橋することができる。
ノール基の縮合反応により、架橋するものであれば格別
限定されないが、例えばシリコーンレジン、両末端及び
側鎖にシラノール基を有するシリコーンオイル等が挙げ
られる。このようなシリコーンレジンの例としては、2
官能性有機ケイ素から製造されるポリシロキサン、3官
能性有機ケイ素から製造されるポリシロキサン、及び官
能性が異なる有機ケイ素の共重合体であるポリシロキサ
ン(例えば、1官能性有機ケイ素と4官能性有機ケイ素
からなるポリシロキサン、3官能性有機ケイ素と2官能
性有機ケイ素とからなるポリシロキサン)等が挙げられ
る。
10重量%のシラノール基(OH基換算)が含まれてい
る。尚、シラノール基が封鎖されたポリシロキサンにお
いては、公知の方法にてシラノール基を付与することに
より本発明への適用が可能となる。
は、炭素数1〜18の飽和脂肪族炭化水素基(例えば、
メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ヘキシル
基等)、炭素数1〜18のハロゲン置換炭化水素基(パ
ーフロロ炭化水素基を含む)、不飽和脂肪族炭化水素基
(例えば、ビニル基等)または芳香族炭化水素基(例え
ば、フェニル基、トリル基、キシリル基等)が挙げられ
る。これらポリシロキサンの内、有機溶媒に可溶なポリ
シロキサンまたは脱水縮合を起こす温度以下で液体であ
るポリシロキサンが好ましい。これは単にポリシロキサ
ンにn−型光半導体粒子を混合する上での便宜上の問題
であり、ポリシロキサンが溶媒に不溶であったり、液体
でない場合、前記半導体粒子との混合が困難となるから
である。
ロキサンとしてコロイダルシリカの分散した溶液に加水
分解性基を有するシラン化合物を加え、少量の水により
加水分解縮合を行なって得られるものを用いても構わな
い。本発明に適用可能なn−型光半導体粒子としては、
上記ポリシロキサンのケイ素原子上の置換基の種類によ
ってバンドギャップエネルギーが異なる半導体を選択す
ることが望ましい。メチル基がケイ素原子上の置換基で
ある場合、少なくとも280nmより長波長であることが
必要であり、フェニル基が置換基である場合は310nm
より長波長であることが必要である。従って、以下に示
す様な公知のn−型光半導体粒子の多くは適用可能であ
る。
る。上記ポリシロキサンが溶媒可溶である場合を例に説
明する。このポリシロキサンを溶媒に溶解させておき、
これにn−型光半導体粒子を混合し十分に分散させる。
n−型光半導体粒子は粉末状であるのが好ましく、半導
体の種類、つまり励起波長によって異なるが粒度は概ね
70nm以下であるのが好ましい。多くの光半導体粒子
は、上記ポリシロキサンよりも屈折率が高いので、粒子
表面で反射が起こる。このため、n−型光半導体粒子を
含むポリシロキサンにおいては、上記ポリシロキサン中
を光が拡散するため、不透明となるが、本発明において
は特に差し支えない。添加するn−型光半導体粒子の量
としては、硬化後のポリシロキサンの性質を変えること
がなく、かつ残存したことによる弊害が無ければ、上記
ポリシロキサン(100重量%)に対して0.1重量%
〜50重量%の範囲で選択することが好適である。n−
型光半導体粒子とシラノール基の縮合反応により架橋可
能なポリシロキサンを混合した後、目的に応じて基材に
被覆したり、型に入れたりするが、この段階において必
要に応じて、乾燥処理を行なう。特に原料を溶媒に溶か
して混合した場合や原料が水分を含む場合は、これらを
除去ないしは低減させる目的で乾燥処理を行なう。乾燥
方法は、溶媒や水分が除去できる限り、どのような手段
でも構わない。最後に使用したn−型光半導体のバンド
ギャップエネルギー以上のエネルギーを有する光を前記
被覆された又は型の中の混合物に照射する。照射時間は
光源から前記被覆された又は型中の混合物までの距離
や、光のエネルギーレベルに依存するものであり、また
目的とする硬さによってもかわってくるので、一概に規
定できるものではない。
既に本明細書に記載した通り、n−型光半導体をシラノ
ール基の縮合反応により架橋可能なポリシロキサンと混
合し、そのn−型光半導体粒子のバンドギャップエネル
ギー以上のエネルギーを有する光を照射して前記ポリシ
ロキサンを架橋させるプロセスを含むものである。この
プロセスは所定のエネルギーの光を照射してポリシロキ
サンを架橋させることが必須であるが、任意に他の架橋
方法を併用しても構わない。ポリシロキサンの一般的な
架橋方法としては、分子中にビニル基を含むポリシロキ
サンとSiH基を含むポリシロキサンとを混合しヒドロ
シリル化反応で付加させる架橋方法、分子中にシラノー
ル基または他の縮合可能な加水分解性基を有するポリシ
ロキサンの縮合反応により架橋させる方法がシリコーン
業界では一般的に用いられている。これらの方法を本発
明の光硬化方法と併用することは、本発明の効果を妨げ
るものではない。前記ヒドロシリル化反応と光硬化を併
用する例としては、ビニル基とシラノール基が含まれて
いるポリシロキサンと、SiH基とシラノール基が含ま
れているポリシロキサンからなる混合系に対して、付加
反応と光硬化を適用する例が挙げられる。本発明で用い
るn−型光半導体粒子は一般的にはヒドロシリル化反応
を阻害するものではないからである。また、前記縮合反
応を利用する方法においては、加水分解性基とシラノー
ル基を有するポリシロキサンに対して、加水分解縮合と
光硬化を適用する例が挙げられる。この例においても、
n−型光半導体粒子は一般的には加水分解縮合反応を阻
害するものではない。上記のヒドロシリル化反応には、
公知の白金触媒が使用できる。また、縮合反応にも公知
の縮合用触媒が使用できる。その例としては、スズ化合
物(例:ジブチルチンジラウレート)、チタン化合物
(テトラプロポキシチタン)、金属脂肪酸塩(金属の
例:Pb,Zn,Fe,Zr,Co等)、アミノ基含有
化合物等があげられるが、これらに限定されるものでは
ない。
有さないポリシロキサンを低温においても硬化させるこ
とが可能となった。本発明方法によれば、従来の光硬化
性ポリシロキサンを利用した硬化方法とは異なり、ポリ
シロキサンの特性(表面張力、透明性他)を変えること
なく、光照射により硬化させることができる。このため
例えば、低表面エネルギー特性を利用する離型剤、撥水
コーティング等を初めとする種々のコーティング剤やポ
リシロキサンの透明性を活かした光学部材の製造にも適
用できる。また、本発明方法によれば、従来のパーオキ
サイドを利用したポリシロキサンの光硬化において必要
とされたような、硬化前の前処理(酸素除去のための保
護フィルムの設置等)が不要であり、ポリシロキサンの
硬化を大気中で行なうことができ、工程が大幅に簡略で
きるようになった。
を100mlの有機溶媒(No. 1は水とイソプロピルアル
コールの容量比50/50溶液を、No. 3とNo. 4はト
ルエンを、No. 2はメチルイソブチルケトンを使用。)
に溶かして溶液を調製し、この溶液に下記表1に示すn
−型光半導体粒子を前記溶液中のポリシロキサンに対し
て5重量%に相当する量を混合し、得られた溶液をガラ
ス基板上に塗布し、30℃の温風乾燥器中で乾燥させ、
有機溶媒及び水分を除去し、試料とした。次にこのガラ
ス基板をパイレックス(登録商標)ガラス製容器の底に
静置し、容器上に300nmより短波長の光と赤外光をカ
ットする水フィルター(パイレックスガラス製)を装備
した。このパイレックスガラス製容器を冷却装置を装備
した水浴中に静置し、上記フィルターを通してHg−X
e200Wランプ(UMX−200YA山下電装株式会
社製)からの光を前記ガラス基板上の試料に向けて12
分間照射した。この光照射により前記試料には300〜
450nmの波長範囲の光が照射された。尚、ガラス基板
には熱伝対を設置し、光照射時の温度が25℃を越えな
いように制御した。
て、但し、メチルトリメトキシシランに代えてメチルト
リエトキシシランを使用し、コロイド状シリカ(コロイ
ダルシリカ)の分散液として水/イソプロピルアルコー
ル混合溶媒を使用してメチルトリエトキシシラン/コロ
イダルシリカを原料とする部分縮合物を調製した(この
方法の詳細は後に参考例1として示す)。 No. 2:メチル/ジメチルポリシロキサン:特開平11
−21353実施例1に開示されている方法に従って合
成した(この方法の詳細は後に参考例2として示す)。 No. 3:メチルポリシロキサン:SR2400 東レ・
ダウコーニング・シリコーン株式会社製 No. 4:フェニルポリシロキサン:DC840 ダウ
コーニング コーポレーション製
の吸収強度を測定した。 2)同一のポリシロキサンと有機溶媒を用いて調製した
溶液をガラス基板上に塗布して、30℃の温風乾燥機中
で乾燥させた後、150℃で15時間加熱し、架橋した
後の膜中のOH基の吸収強度をIRにて測定した。 3)加熱架橋させたときのOH基吸収強度と光照射架橋
させたときのOH基吸収強度について、前者を100と
したときの後者の値を求め、光照射架橋させたときの架
橋の進行程度(単位%)とした。これらの結果を表2に
示す。
4%を含有し、初期pHが3.1であって、0.01重量
%未満のNa2 O含有率を有するコロイド状シリカの市
販の容量比50/50の水/イソプロピルアルコール溶
液を分散媒とする分散液200gに、氷酢酸(0.2
g)を添加した。攪拌し、前記酸を添加した分散液にメ
チルトリエトキシシラン(138g)を添加してエタノ
ールとメチルトリシラノールを生じさせた。約1時間放
置した後、組成物のpHを4.5で安定化した。
び攪拌器を備えた反応容器に、水160mLとメチルイソ
ブチルケトン120mLを加え、二層を形成しないよう激
しく攪拌し、氷浴中に入れた。反応容器内の混合物の温
度が15℃となったところで、メチルトリクロロシラン
51.6g(0.345モル)とジメチルジクロロシラ
ン7.85g(0.0608モル)を40mLのメチルイ
ソブチルケトンに溶解した溶液を滴下ロートからゆっく
り滴下した。この際反応混合物の温度は28℃まで上昇
した。滴下終了後、60℃の油浴上で、反応混合物を2
時間加熱攪拌した。反応終了後、有機層を洗浄水が中性
になるまで洗浄し、次いで有機層を乾燥剤を用いて乾燥
した。乾燥剤を除去した後、溶媒を減圧で留去し、二昼
夜真空乾燥を行ないシリコーンレジンを白色の固体とし
て得た。このシリコーンレジンの分子量分布をGPC
〔東ソー(株)製HLC−8020、カラムは東ソー製
TSKgel GMHIL−L+G1000HIL(商標)
を使用し、溶媒としてトルエンを用いた〕により測定し
たところ、標準ポリスチレン換算での重量平均分子量は
4830であり、数平均分子量は1230であった。ま
た、得られたシリコーンレジンの構造を一般式〔R2 S
i(OH)O1/2 〕a 〔R2 SiO2/2 〕b 〔RSi
(OH)O2/2 〕c 〔RSiO3/2 〕d (ここにRはメ
チルである)で表わしたとき、 29SiNMRスペクトル
(ブルカー製ACP−300により測定)から求めたジ
オルガノシロキシ単位とモノオルガノシロキシ単位のモ
ル比すなわち(a+b)/(c+d)の値は0.21、
モノオルガノシロキシ単位(ポリオルガノシルセスキオ
キサン構造)におけるケイ素1モルに対するシラノール
のモル量すなわちc/(c+d)の値は0.180であ
った。ジオルガノシロキシ単位におけるケイ素1モルに
対するシラノールのモル量すなわちa/(a+b)の値
は0.058であった。
導体粒子を0.1〜50重量部および有機溶剤を含む溶
液を調製し、該溶液を乾燥させ、そのn−型光半導体の
バンドギャップエネルギー以上のエネルギーを有する光
を照射して、前記シリコーンレジンを架橋させることを
含む光硬化方法。 (態様2) シリコーンレジン100重量部、アナターゼ型酸化
チタン(TiO2 )、炭化ケイ素(SiC)または二酸
化錫(SnO2 )から選ばれるn−型光半導体粒子0.
1〜50重量部および有機溶剤を含む溶液を調製し、該
溶液を乾燥させ、そのn−型光半導体のバンドギャップ
エネルギー以上のエネルギーを有する光を照射して、前
記シリコーンレジンを架橋させてなる光硬化方法。 (態様3)n−型光半導体粒子をシラノール基を有す
るメチルシリコーンレジンまたはシラノール基を有す
るメチルフェニルシリコーンレジンから選ばれる1種以
上のシリコーンレジンと混合し、そのn−型光半導体の
バンドギャップエネルギー以上のエネルギーを有する光
を照射して前記ポリシロキサンを架橋させることを含む
光硬化方法。 (態様4)n−型光半導体粒子とシラノール基の縮合反
応により架橋可能なポリシロキサンとを混合し、更に乾
燥させ、そのn−型光半導体のバンドギャップエネルギ
ー以上のエネルギーを有する光を照射して、該ポリシロ
キサンを架橋させることを含むポリシロキサンの光硬化
方法。
Claims (3)
- 【請求項1】 n−型光半導体粒子をシラノール基の縮
合反応により架橋可能なポリシロキサンと混合し、その
n−型光半導体のバンドギャップエネルギー以上のエネ
ルギーを有する光を照射して前記ポリシロキサンを架橋
させるプロセスを含むポリシロキサンの光硬化方法。 - 【請求項2】 前記n−型光半導体粒子の有するバンド
ギャップエネルギーが、250nm以上800nm以下の波
長範囲にある光のエネルギーに相当するものである請求
項1に記載のポリシロキサンの光硬化方法。 - 【請求項3】 前記シラノール基の縮合反応により架橋
可能なポリシロキサンがシリコーンレジンである請求項
1〜2のいずれか1項に記載のポリシロキサンの光硬化
方法。
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JP32986099A JP2001146522A (ja) | 1999-11-19 | 1999-11-19 | ポリシロキサンの光硬化方法 |
EP00310195A EP1106653A3 (en) | 1999-11-19 | 2000-11-16 | Method for photocuring polyorganosiloxane and polysiloxane composition for optical use |
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