JPH1082755A - 炭化水素ガスセンサ並びにその製造方法 - Google Patents

炭化水素ガスセンサ並びにその製造方法

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JPH1082755A
JPH1082755A JP9212971A JP21297197A JPH1082755A JP H1082755 A JPH1082755 A JP H1082755A JP 9212971 A JP9212971 A JP 9212971A JP 21297197 A JP21297197 A JP 21297197A JP H1082755 A JPH1082755 A JP H1082755A
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sensing
layer
gas sensor
gas
hydrocarbon gas
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JP9212971A
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English (en)
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Han Gon Choru
チョル・ハン・ゴン
Jen I Gyu
ギュ・ジェン・イ
Gi Hon Hyon
ヒョン・ギ・ホン
Hyon Yun Don
ドン・ヒョン・ユン
Ryor Kim Sun
スン・リョル・キム
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LG Electronics Inc
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  • Investigating Or Analyzing Materials By The Use Of Fluid Adsorption Or Reactions (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 混合されている多種のガスのうち炭化水素ガ
スだけを効率よく選択して感知する炭化水素ガスセンサ
及びその製造方法を提供する。 【解決手段】 基板上に形成された電極上に炭化水素ガ
スだけを感知する感知層を形成し、その感知層上に還元
性ガスと反応するオーバーコーティング層を形成する。 【作用】 多種のガスの中の還元性ガスはオーバーコー
ティング層で反応して除去され、残りのガス中の炭化水
素ガスだけが感知層で感知されて電極を介して出力す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、多層膜型炭化水素
ガスセンサ(multi-layered hydrocarbon gas sensor)に
関し、具体的には可燃性ガスにのみ選択的に反応する多
層膜型炭化水素ガスセンサに関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、ガスセンサは、酸化物半導体を
感知材料として用いる半導体式ガスセンサや抵抗型ガス
センサと、パラジウムや白金等の触媒担体を用いる接触
燃焼式ガスセンサとの2種類に大別される。半導体式ガ
スセンサは主として一酸化炭素、水素、アルコール類等
の還元性ガスを感知用として、接触燃焼式ガスセンサは
主としてLNG、LPG等の可燃性ガスを感知用として
用いている。
【0003】図1a及び図1bは代表的な半導体式ガス
センサの構造を概略的に示す図であり、特に図1aは厚
膜型を、図1bはチューブ型をそれぞれ示す。図1aに
示す厚膜型センサは、支持部を形成する基板1の一面に
センサを一定温度に加熱させるためのヒータ2が形成さ
れており、他面には所定の抵抗値を有する酸化物半導体
で形成される感知部3と、感知しようとするガスが前記
感知部3で反応したときに検出した検出信号を外部へ引
き出すための電極4とが形成されている。ヒータ2及び
電極4にはリードワイヤ(図示せず)が接続されてお
り、さらにセンサはパッケージ化されている。図1bに
示すのはチューブ型センサである。支持部を形成するチ
ューブ5内に所定の温度にセンサを加熱させるためのヒ
ータ6が配置されている。チューブ5の外表面に酸化物
半導体がコーティングされて感知部7が形成されてい
る。この感知部7は所定の抵抗値を有する。チューブ5
の両端側に感知部7に接続されて感知信号を引き出す電
極8が取り付けられており、ヒータ6と電極8にはそれ
ぞれリードワイヤ9、10が接続されている。
【0004】上記厚膜型ガスセンサは図2aに示すよう
に接続されている。半導体式ガスセンサのヒータ2と感
知部3とには所定の電源が印加され、感知部3には抵抗
R1と可変抵抗VR0 が直列に接続されている。さらに
感知部3には抵抗R2 が並列に接続されている。これら
で検出回路を形成している。このようにして形成される
半導体式ガスセンサの作動は、まず、ヒータ2へ電流を
流して所定の温度(例えば、300〜500℃)に加熱
する。その状態で、酸化物半導体で形成された感知部3
の表面に酸素イオン(O- 又は O2-)が吸着して還元
性ガスRと接触すると、下記化学式1のような化学反応
を起こして電子を生成させる。この、電子濃度の変動に
よって酸化物半導体の感知部3の抵抗が変化し、検出回
路の出力信号が変化する。それを出力端で検出してガス
を感知する。 化学式1 O- + R → RO + e- 又は O2- + R → RO + 2e-
【0005】図2bは、上記のチューブ型ガスセンサの
検出回路である。厚膜型ガスセンサのヒータ2、感知部
3を前記チューブ型ガスセンサのヒータ6及び感知部7
に代えたものである。以外の構成部分は両者が同一であ
るので、同じ引用符号をつけ、これに対する説明を省略
する。このチューブ型ガスセンサも、ヒータ6で例えば
300〜400℃の温度に感知部7を加熱すると、酸化
物半導体がコーティングされて形成された感知部7の表
面に吸着された酸素イオン(O- 又は O2-)が還元
性ガスRと接触して前記化学式1のような化学反応を起
こして電子を生成するようになる。したがって、電子濃
度の変動にともなって感知部7の抵抗が変化し、これに
より検出回路の出力信号が変化して、ガス感知に相応す
る電気信号を生成するようになる。
【0006】一方、接触燃焼式は、触媒のある感知セン
サと触媒のない基準セルとが一対をなして構成されてい
る。LNG、LPGのような可燃性ガスがほぼ300〜
400℃に加熱されている感知セルの表面に接触する
と、燃焼反応が起こって温度上昇が生じ、これによって
金属抵抗体(通常的には白金又はその合金)で制作され
た感知セルのヒータに流れる電流が、触媒のないため燃
焼反応がない基準セルのヒータに流れる電流に比べて相
対的に小さくなる。このように、ガスの燃焼熱をヒータ
の電流変化で感知することにより、一定濃度以上のガス
の有無を感知できる。
【0007】しかし、半導体式ガスセンサは、炭化水素
系ガスだけででなく他のガス、例えば一酸化炭素等の還
元性ガスにも作用し、炭化水素系ガスだけを選択して感
知するのが不可能であるため、誤動作が発生するという
欠点がある。また、接触燃焼式ガスセンサは、低濃度ガ
スに対しては感知し難いという欠点がある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、性質
の異なる多様なガス中に混入されている炭化水素系ガス
を効率よく選別して感知することができる炭化水素ガス
センサ並びにその製造方法を提供することである。本発
明の他の目的は、多種のガスのうち、炭化水素ガスだけ
を選別して感知でき、低濃度ガスも感知できる炭化水素
ガスセンサ並びにその製造方法を提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】かかる目的を達成するた
めの本発明の炭化水素ガスセンサは、半導体センサの感
知層上に還元性ガスと反応するオーバーコーティング層
を設けることによって、ガスセンサの感知層で炭化水素
系ガスだけを反応させ、炭化水素系ガスを感知するよう
にしたことを特徴とするものである。本発明方法は、基
板の下側に発熱手段としてのヒータを形成し、基板の上
側に電極を形成し、その電極上に炭化水素を感知する感
知層を形成するとともに、その感知層上にオーバーコー
ティング層を形成することを特徴とする。
【0010】このような本発明の炭化水素ガスセンサに
よれば、センサ作動中に、オーバーコーティング層の下
の酸化物半導体にガスが到着して電気的信号に変換され
るに前に、COのような還元性ガス類はオーバーコーテ
ィング層の触媒によってCO2 等に反応し、センサの電
気的信号には何の影響も与えないようになる。したがっ
て、プロパンのような炭化水素類のガスだけが酸化物半
導体の感知部に到達して、反応し、電子を発生させる。
これにより、感知部に接続された電極から検出される電
気信号に基づいて炭化水素類のガスだけを選択して確実
に検出することができるようになる。又、本発明は、電
極及び感知層を複数個に分割して設け、各感知層上にオ
ーバーコーティング層を形成すると、多種のガスのうち
炭化水素ガスだけを選択的に感知することができて好ま
しい。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、添付図面に基づき本発明の
第1の実施の形態を詳細に説明する。図3aは、本発明
の炭化水素ガスセンサの第1の実施の形態の断面を模式
的に示す図である。基板11の両側に所定パターンにて
印刷されてヒータ12と電極13が形成されている。電
極13上には、SnO2 (83.0〜94.8wt%)
にIn23(5〜10wt%)、Sb25(0.1〜
2.0wt%)、Pd(0.1〜5wt%)が添加され
た組成の酸化物半導体で形成された感知層14が形成さ
れている。この感知層14上に約10〜100マイクロ
ンの厚さのシリカで形成された絶縁層15を形成させ、
その上に約10〜50マイクロンの厚さのシリカ及び塩
化パラジウムの混合物からなるバッファ層16を形成す
る。このバッファ層16上に10〜50マイクロンの厚
さの塩化パラジウムで形成された触媒層17が形成され
ている。上記した、感知層14上に順次形成された絶縁
層15、バッファ層16、及び触媒層17はオーバーコ
ーティング層を形成する。上記の実施の形態においては
オーバーコーティング層が絶縁層15、バッファ層1
6、及び触媒層17により形成されているが、必要に応
じてはバッファ層16を省略し、直ちに絶縁層15上に
触媒層17を形成してもよい。図3bは上記構成になる
センサの電気的回路図である。回路そのものは従来のも
のと格別の相違はない。
【0012】かかる構造の炭化水素ガスセンサの製造方
法について説明する。図4は、本発明の炭化水素ガスセ
ンサの製造方法の一実施の形態を示す工程図である。図
4に示すように、基板を洗浄し、電極及びヒータを所定
パターンに印刷した後、熱処理して基板の両側に形成す
る。次いで、SnO2 (83.0〜94.8wt%)に
In23(5〜10wt%)、Sb25(0.1〜2.
0wt%)、Pd(0.1〜5wt%)を添加した組成
の酸化物半導体を感知膜の材料として、スクリン印刷法
を用いて電極を含む基板の上側の全面にコーティングし
た後、ほぼ400〜800℃で熱処理を行う。
【0013】次いで、本発明の核心工程であるオーバー
コーティング層を形成する工程を行う。すなわち、ま
ず、感知膜上にシリカゾル溶液にて絶縁層を約10〜1
00マイクロンの厚さにコーティングした後、150℃
で乾燥し、600℃で熱処理する。その後、シリカゾル
溶液と塩化パラジウム(PdCl2 )を溶かしたエチル
アルコールが混合された溶液でバッファ層を約10〜5
0マイクロンの厚さにコーティングし、150℃で乾燥
し、600℃で熱処理を行う。次いで、最後に、バッフ
ァ層のコーティング時に用いられた塩化パラジウムエチ
ルアルコール溶液で触媒層を約10〜50マイクロンの
厚さにコーティングした後、150℃で乾燥し、600
℃で熱処理を行って、センサ素子のオーバーコーティン
グ工程を完了する。絶縁層、バッファ層、触媒層は、そ
れぞれ乾燥と熱処理をせず、コーティング終了後に15
0℃の乾燥と600℃の熱処理と行ってもよい。センサ
素子の製造完了後、リードワイヤの取付工程及びパッケ
ージング工程を行うことにより、センサの製造工程が完
了する。
【0014】このようにして構成される本発明の炭化水
素ガスセンサによれば、まず、ヒータ12に電源を印加
してほぼ300〜500℃の温度で加熱して動作させ
る。センサに到達したガスは、酸化物半導体で電気信号
に変換される前に、COなどの還元性ガス類はオーバー
コーティング層に包含されている触媒の塩化パラジウム
によって化学式2のように酸素と化学反応してCO2
変換される。したがってセンサの電気信号発生には殆ど
影響を与えない。これに対して、プロパンなどの炭化水
素類のガスRは、オーバーコーティング層で反応せずに
通過して酸化物半導体の感知層14に到達する。そこで
感知材に吸着されている酸素と反応して前述の化学式1
のように電子を発生させる。 化学式2 2CO + O2 → 2CO2 上記のように電子が発生されると、感知層14の抵抗が
減少し、図3bに示す検出回路は、感知層14の抵抗減
少に起因して可変抵抗VR0及び抵抗R1を介して大きな
電流が流れ、出力信号すなわち出力端の電圧が高くなる
ため、炭化水素ガスを感知するようになる。
【0015】図5は、本発明のガスセンサを用いて測定
されるガス感知特性を示す図であり、炭化水素系ガスを
代表するプロパンガス(0〜500ppm)に対するセ
ンサの感度(空気中におけるセンサの抵抗値(Rair )と
ガス中におけるセンサの抵抗値(Rgas )との比率S、つ
まりS=Rair/Rgas)が、還元性ガスを代表する一酸
化炭素(0〜20000ppm)に対する感度に比べて
遥かに高いことを示している。
【0016】図6は、本発明の炭化水素ガスセンサの第
2の実施の形態を示す図で、図6aは側面を示す側断面
図、図6bは上側面を示す平面図、図6cは下側面を示
す平面図である。そして、図7は本発明の第2の実施の
形態の炭化水素ガスセンサの工程手順を示す工程図、図
8は本発明の第2の実施の形態の炭化水素ガスセンサの
ガス検出回路を示す回路図、図9は本発明の第1の実施
の形態の炭化水素ガスセンサの炭化水素検出装置のブロ
ック図、図10は本発明の炭化水素検出装置を用いた炭
化水素検出方法を示すフローチャートである。
【0017】本発明の第2の実施の形態の炭化水素ガス
センサは、図6aに示すように、基板21の下面に図6
cに示すパターンに印刷したヒータ22を形成する。基
板21の上面の一定領域には図6bに示すように形状の
第1電極23及び第2電極24を形成し、基板21の上
面の第1電極23の一定領域に第1感知層25を形成
し、かつ基板の上面の第2電極24の一定領域に第2感
知層26を形成する。さらに、第1感知層25及び第2
感知層26を含む基板21の全面に絶縁層27を形成さ
せ、その上に第1バッファ層28と第2バッファ層29
とを形成する。その際、第1バッファ層28と第2バッ
ファ層29とは一定の間隙を置いて分割されるように形
成され、第1バッファ層28は前記第1感知層25の上
側に、第2バッファ層29は第2感知層26の上側に形
成される。それぞれのバッファ層の上に第1触媒層30
と、第2触媒層31が形成されている。第1感知層25
上に形成された絶縁層27、第1バッファ層28、及び
第1触媒層30、或いは第2感知層26上に形成された
絶縁層27、第2バッファ層29、及び第2触媒層31
はそれぞれオーバーコーティング層を構成する。第1及
び第2バッファ層28、29は省略してもよい。この実
施の形態においては電極を2つに分けて設ける構造を例
示しているが、必要に応じては電極の数をより多くする
ことも可能である。
【0018】このようにして構成される本発明の炭化水
素ガスセンサは、図7に示す手順の工程を介して製造さ
れる。まず、基板21を洗浄し、基板21の下部にヒー
タ22を所定パターンに印刷して形成し、第1電極23
及び第2電極24を基板21の上部の一定領域に所定パ
ターンに印刷して形成し、熱処理する。次いで、SnO
2 の組成の酸化物半導体をそれぞれ第1電極23及び第
2電極24を含む基板21の上側部に印刷し、400〜
800℃で熱処理して第1感知層25及び第2感知層2
6を形成する。さらに、第1感知層25及び第2感知層
26を含む基板21の全面にシリカゾル溶液を10〜1
00μmの厚さにコーティングし、乾燥(150℃)及
び熱処理(600℃)して絶縁層27を形成する。第1
感知層25の上側の絶縁層27にシリカゾル溶液と塩化
パラジウム(PdCl2 )とを溶かしたエチルアルコー
ル溶液が混合された溶液を10〜50μmの厚さにコー
ティングして乾燥及び熱処理して第1バッファ層28を
形成し、第2感知層26の上側の絶縁層27に第1バッ
ファ層28と一定の間隙を置いて分割されるように、シ
リカゾル溶液と塩化白金酸水溶液(H2PtCl6 +H2
O)とが混合された溶液を10〜50μmの厚さにコー
ティングして乾燥及び熱処理して第2バッファ層29を
形成する。そして、第1バッファ層28の上側に塩化パ
ラジウムを溶かしたエチルアルコール溶液を10〜50
μmの厚さにコーティングして乾燥及び熱処理して第1
触媒層30を形成し、第2バッファ層29の上側に塩化
白金酸水溶液を10〜50μmの厚さにコーティングし
て乾燥及び熱処理して第2触媒層31を形成する。次い
で、外部電極を形成するためのリードワイヤ取付工程及
びパッケージング工程を行うことにより、炭化水素ガス
センサの製造を完了する。
【0019】このようにして製造される炭化水素ガスセ
ンサは、図8に示すように、ヒータ22、第1感知層2
5、及び第2感知層26で構成されるセンサに所定の電
源が印加される。その際、第2感知層26には抵抗R4
と可変抵抗VR2が直列接続され、第1感知層25には
抵抗R3と可変抵抗VR1が直列接続されて、ガス検出回
路を形成する。ヒータ22を300〜500℃で加熱し
て感知動作を開始すると、第1触媒層30及び第2触媒
層31の互いに異なる触媒作用が第1感知層25及び第
2感知層26に互いに異なる影響を与え、第1感知層2
5及び第2感知層26はそれに基づいて変化する抵抗値
に比例する互いに異なる電気信号を出力する。下記の表
1は、第1感知層25と第2感知層26のガス感度を示
すもので、第1触媒層30及び第1バッファ層28と連
係動作する第1感知層25は一酸化炭素を除いた炭化水
素ガスとアルコール類とに大きく反応し、第2触媒層3
1及び第2バッファ層29と連係動作する第2感知層2
6はアルコール類にのみ大きく反応する特性を示す。こ
こで、感知動作を行う前・後の第1感知層25及び第2
感知層26の抵抗値の変化幅はガス感度と比例する。 感度:清浄空気における抵抗値/被検ガスにおける抵抗
値 検知されたガス濃度:500ppm
【0020】このような特性を用いることで、1つのセ
ンサでてアルコール類ガスと炭化水素ガスとを選別検出
する動作を行う。このセンサを用いた炭化水素検出装置
を図9に示す。この装置は、第1感知層25の出力電圧
と予め設定されている基準電圧とを比較してそれに応ず
る信号を出力する第1比較部51と、第2感知層26の
出力電圧と予め設定された基準電圧とを比較してそれに
応ずる信号を出力する第2比較部52と、第1比較部5
1及び第2比較部52の出力信号に基づいて炭化水素の
存在の如何を判断し、それに応ずる信号を出力する判断
部53と、判断部53の信号に基づいて警報を発生する
警報発生部54とで構成される。
【0021】以下、このようにして構成される炭化水素
検出装置の炭化水素判別検出動作を図10に基づき説明
する。まず、第1比較部51は、第1感知層25の動作
後の出力電圧と第1基準電圧とを比較し(S11)、第
2比較部52は第2感知層26の動作後の出力電圧と第
2基準電圧とを比較する(S12)。次いで、第1感知
層25の動作後の出力電圧が第1基準電圧よりも大き
く、第2感知層26の動作後の出力電圧が第2基準電圧
よりも小さい場合には、判断部53が炭化水素ガスと判
断し(S14)、警報発生部54はそれを知らせる警報
を発生させる(S15)。そして、第1及び第2感知層
25、26の動作後の出力電圧が第1及び第2基準電圧
よりもいずれも大きい場合にはアルコール類と感知し
(S13)、警報を発生させる。
【0022】
【発明の効果】本発明のセンサは、いろいろの周辺ガス
のうち、複数種類の可燃性ガスだけを正確に分離選択し
て感知することができるため、多様なガス感知システム
に応用され得る。LNG、LPG等の漏洩警報機に応用
されると、従来の半導体式ガスセンサの欠点の誤動作を
防止することができ、接触燃焼式ガスセンサに比べて低
濃度感知特性を向上させることができる。さらに、自動
車排気ガス分析機での応用も可能である。のみならず、
他種類の半導体式ガスセンサと組み合わせてセンサアレ
イをなし、このセンサの信号をコンピュータを使用して
パターン認識等のソフトウェア技法で信号処理を行う
と、多様に混在されたガスの中で炭化水素系ガスだけを
正確に選別感知することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 aは、従来の厚膜型半導体式ガスセンサの概
略的な断面図、bは、従来のチューブ型半導体式ガスセ
ンサの概略的な断面図。
【図2】 それぞれ厚膜型、チューブ型の半導体式ガス
センサのガス検出回路を示す回路図。
【図3】 本発明実施形態の炭化水素ガスセンサの概略
的な断面図(a)とそのガス検出回路(b)。
【図4】 本発明実施形態の炭化水素ガスセンサの製造
工程を示す工程図。
【図5】 本発明実施形態の炭化水素ガスセンサを用い
て測定した、炭化水素系ガスと還元性ガスに対する感度
を示すグラフ。
【図6】 本発明の複数の電極を設けた他の実施形態の
炭化水素ガスセンサの構造を示す断面図及び平面図。
【図7】 他の実施形態の炭化水素ガスセンサの工程手
順を示す工程手順図。
【図8】 他の実施形態の炭化水素ガスセンサのガス検
出回路を示す回路図。
【図9】 他の実施形態の炭化水素検出装置を示すブロ
ック図。
【図10】 他の実施形態の炭化水素検出装置の炭化水
素検出方法を示すフローチャート。
【符号の説明】
1、11、21 基板 2、6 ヒータ 3、7 感知部 4、18 電極 5 チューブ 9、10 リードワイヤ 12、22 ヒータ 13、23、24 電極 14、25、26 感知層 15、27 絶縁層 16、28、29 バッファ層 17、30、31 触媒層 51、52 比較部 53 判断部 54 警報発生部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ギュ・ジェン・イ 大韓民国・ソウル・ソチョ−ク・バンポ4 −ドン・(番地なし)・ミド アパートメ ント 309−601 (72)発明者 ヒョン・ギ・ホン 大韓民国・ギョンギ−ド・ガチョン−シ・ ブリム−ドン・41・ズゴン アパートメン ト 903−105 (72)発明者 ドン・ヒョン・ユン 大韓民国・ギョンギ−ド・アンヤン−シ・ ドンアン−ク・ビサン3−ドン・279・ハ ナム アパートメント ガ−208 (72)発明者 スン・リョル・キム 大韓民国・ソウル・ガンアァ−ク・ボンチ ェン11−ドン・196−151

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板の下側に発熱手段のヒータを形成す
    る段階と、 前記基板の上側に電極を形成する段階と、 前記電極上に炭化水素だけを感知する感知層を形成する
    段階と、 前記感知層上に還元性ガスと反応するオーバーコーティ
    ング層を形成する段階と、を備えることを特徴とする炭
    化水素ガスセンサの製造方法。
  2. 【請求項2】 前記電極が複数に分割され、複数に分割
    された電極上に炭化水素だけを感知する感知層及び還元
    性ガスと反応するオーバーコーティング層が順次それぞ
    れ形成されることを特徴とする請求項1に記載の炭化水
    素ガスセンサの製造方法。
  3. 【請求項3】 前記オーバーコーティング層を形成す
    る段階は、前記電極に対応する複数の感知層上に絶縁層
    を形成する段階と、前記複数の感知層に対応して分割し
    て前記絶縁層上に複数の触媒層を形成する段階とを備え
    ることを特徴とする請求項2に記載の炭化水素ガスセン
    サの製造方法。
  4. 【請求項4】 前記オーバーコーティング層を形成す
    る段階は、前記複数の感知層上に絶縁層を形成する段階
    と、前記複数の感知層と相応するように分割して複数の
    バッファ層と触媒層とを順次形成する段階とを備えるこ
    とを特徴とする請求項2に記載の炭化水素ガスセンサの
    製造方法。
  5. 【請求項5】 基板と、 前記基板の下側に形成されたヒータと、 前記基板の上側に形成された電極と、 前記電極上に形成された炭化水素を感知する感知層と、 前記感知層上に形成されたオーバーコーティング層と、
    を備えることを特徴とする炭化水素ガスセンサ。
  6. 【請求項6】 前記電極と感知層とが複数に分割されて
    形成され、前記オーバーコーティング層が前記感知層上
    に前記感知層と相応するように複数に分割されて形成さ
    れることを特徴とする請求項5に記載の炭化水素ガスセ
    ンサ。
  7. 【請求項7】 前記オーバーコーティング層は、複数の
    感知層上に形成された絶縁層と、前記感知層と相応する
    ように分割されて前記絶縁層上に形成された複数の触媒
    層とで構成されることを特徴とする請求項6に記載の炭
    化水素ガスセンサ。
  8. 【請求項8】 前記オーバーコーティング層は、複数個
    の感知層上に形成された絶縁層と、前記感知層と相応す
    るように分割されて前記絶縁層上に順次形成された複数
    のバッファ層、触媒層とで構成されることを特徴とする
    請求項6に記載の炭化水素ガスセンサ。
  9. 【請求項9】 炭化水素ガスセンサの炭化水素感知方法
    において、 第1感知層及び第2感知層の感知動作に応ずる出力電圧
    と、予め設定された第1及び第2基準電圧とをそれぞれ
    比較する段階と、そして前記比較の結果に基づいて炭化
    水素を感知する段階と、を備えることを特徴とする炭化
    水素ガスセンサの炭化水素感知方法。
  10. 【請求項10】 第1感知層及び第2感知層の感知動作
    に応ずる出力電圧と予め設定された第1及び第2基準電
    圧とを比較する段階は、 第1感知層の感知動作に応ずる出力電圧と予め設定され
    た第1基準電圧とを比較して、第1感知層の感知動作に
    応ずる出力電圧が第1基準電圧よりも大きい場合、第2
    感知層の感知動作に応ずる出力電圧と予め設定された第
    2基準電圧とを比較する段階からなることを特徴とする
    請求項9に記載の炭化水素ガスセンサの炭化水素感知方
    法。
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