JPH1082346A - ヘッドカバーを有する自動二輪車用エンジン - Google Patents

ヘッドカバーを有する自動二輪車用エンジン

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JPH1082346A
JPH1082346A JP23663096A JP23663096A JPH1082346A JP H1082346 A JPH1082346 A JP H1082346A JP 23663096 A JP23663096 A JP 23663096A JP 23663096 A JP23663096 A JP 23663096A JP H1082346 A JPH1082346 A JP H1082346A
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cylinder head
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Abstract

(57)【要約】 【課題】本発明は、シリンダヘッドの放熱性を充分に確
保でき、点火プラグの脱着やシリンダヘッドの点検作業
を容易に行なえるエンジンを得ることにある。 【解決手段】エンジン27は、点火プラグ39を有するシリ
ンダヘッド30と;シリンダヘッドの上部に取り外し可能
に取り付けられた左右のヘッドカバー75,76 と;を備え
ている。ヘッドカバーは、シリンダヘッドの上部を側方
から覆う側壁75a,76a と、側壁の上端に連なる上壁75b,
76b と、側壁および上壁の前端に連なる前壁75c,76c と
を備えている。ヘッドカバーの間には、シリンダヘッド
の前方、上方および後方に向けて開放された開口部98が
形成されている。点火プラグ側のヘッドカバーは、シリ
ンダヘッドの側面と向かい合うように下方へ延出された
延出部77を有し、延出部は点火プラグを避けるプラグ導
出口78と、複数の冷却フィン79とを備えている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動二輪車に搭載
されるエンジンに係り、特にそのシリンダヘッド回りの
構造に関する。
【0002】
【従来の技術】自動二輪車では、エンジンの形態が商品
性を左右する大きな要素となっている。そのため、エン
ジンが外方に露出されている、いわゆるネイキッドタイ
プの自動二輪車においては、エンジンの存在を強調する
ような外観デザインが採用されている。
【0003】ところで、最近では、多様化したニーズや
市場の変化に対応するため、共通のエンジンを異なる形
態の車体に搭載し、車種のバリエーションの展開を図っ
ている。具体的には、小排気量ながらゆったりとした乗
車姿勢を得られるような車種が要望されている市場で
は、排気量の小さなエンジンをホイールベースの長い一
つ上のクラスの車体に搭載することが行なわれている。
【0004】この場合、小排気量のエンジンは、特にシ
リンダヘッド回りがコンパクトに形成されているため
に、このエンジンを上記のような大柄な車体に搭載する
と、シリンダヘッドと車体あるいは燃料タンクとの間に
大きな隙間が生じてしまい、外観的な面で車体とエンジ
ンとのバランスが悪くなる。
【0005】このことから、従来、シリンダヘッドの上
部に、エンジンを大きく見せるためのヘッドカバーを取
り付けた自動二輪車が知られている。この種のヘッドカ
バーは、主にシリンダヘッドの上部を側方、前方および
上方から覆っており、このヘッドカバーの側面は、エン
ジンを側方から見た場合に、シリンダヘッドよりも大き
な形状を有している。そのため、ヘッドカバーの存在に
より、シリンダヘッドが一回り大きくなったような外観
が得られ、エンジンの大きさを車体に適合させることが
できる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記ヘッド
カバーは、シリンダヘッドの上部を覆い隠しているため
に、このシリンダヘッドの上部の放熱性が悪くなる。そ
のため、特に夏場のような高温多湿の条件の元では、シ
リンダヘッドが過熱する虞があり、エンジン性能に悪影
響を及ぼすことがあり得る。
【0007】しかも、シリンダヘッドの上部がヘッドカ
バーで覆われるために、例えば点火プラグの点検や交換
作業あるいはタペット調整のような日常の保守点検作業
を行なう場合に、ヘッドカバーが邪魔となることがあり
得る。このため、保守点検作業の度にシリンダヘッドか
らヘッドカバーを取り外さなくてはならず、保守点検時
の作業性の点においていま一歩改善の余地が残されてい
る。
【0008】本発明は、このような事情にもとづいてな
されたもので、シリンダヘッド回りを大きく見せるヘッ
ドカバーを備えているにも拘らず、シリンダヘッドの放
熱性を充分に確保することができ、しかも、点火プラグ
の脱着やシリンダヘッド回りの保守点検作業を容易に行
なうことができる自動二輪車用エンジンの提供を目的と
する。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1に記載された自動二輪車用エンジンは、車
幅方向に沿う側方に向けて突出された点火プラグを有す
るシリンダヘッドと;このシリンダヘッドの上部に取り
外し可能に取り付けられた左右一対のヘッドカバーと;
を備えている。そして、上記ヘッドカバーは、上記シリ
ンダヘッドの上部を側方から覆う側壁と、この側壁の上
端に連なる上壁と、これら側壁および上壁の前端に連な
る前壁と、を備えており、これらヘッドカバーの間に
は、上記シリンダヘッドの前方、上方および後方に向け
て開放された開口部が形成されているとともに、上記点
火プラグに対応する側に位置された一方のヘッドカバー
は、上記シリンダヘッドの側面と向かい合うように下方
へ延出された延出部を有し、この延出部は、上記点火プ
ラグを避けるように切り欠かれたプラグ導出口と、複数
の冷却フィンと、を備えていることを特徴としている。
【0010】この構成によると、シリンダヘッドの上部
を覆う左右のヘッドカバーの間には、シリンダヘッドの
前方、上方および後方に向けて開放された開口部が形成
されているので、シリンダヘッドの熱気を開口部を通じ
て外方に逃がすことができる。また、この開口部を通じ
てシリンダヘッドとヘッドカバーとの間に外気が流入す
るので、ヘッドカバーの内側の通気性が良好となり、シ
リンダヘッドの上部に熱気が籠り難くなる。
【0011】しかも、点火プラグ側に位置された一方の
ヘッドカバーは、冷却フィンを含む延出部を備えている
ので、ヘッドカバーと外気との接触面積が増大し、この
ヘッドカバーの放熱性を高めることができる。そして、
この場合、ヘッドカバーは、シリンダヘッドに取り付け
られているので、このシリンダヘッドからヘッドカバー
に伝えられる熱を、冷却フィンを通じて外方に放熱する
ことができ、本来外観を高めるためのヘッドカバーをシ
リンダヘッドのヒートシンクとして活用することができ
る。
【0012】加えて、上記構成によれば、点火プラグ
は、一方のヘッドカバーのプラグ導出口を通じて外方に
露出されるので、点火プラグの脱着を行なう際にヘッド
カバーを取り外す必要はない。それとともに、この一方
のヘッドカバーのみを取り外せば、点火プラグからシリ
ンダヘッドの上部にかけての範囲がエンジンの側方に向
けて広く開放されることになり、シリンダヘッドの上部
や点火プラグ回りの整備作業を容易に行なうことができ
る。
【0013】請求項2によれば、上記請求項1に記載さ
れたヘッドカバーは、その前壁に通気孔を備えているこ
とを特徴としている。この構成によると、自動二輪車の
走行中、前方から走行風が通気孔を通じてヘッドカバー
の内側に流れ込み、この走行風は左右のヘッドカバーの
間の開口部を通じてシリンダヘッドの後方に排出され
る。そのため、ヘッドカバーとシリンダヘッドとの間の
空間の通気性を充分に確保することができ、ここに滞留
しようとする熱気を外方に排出することができる。
【0014】請求項3によれば、上記請求項1に記載さ
れたヘッドカバーの側壁は、上記シリンダヘッドを側方
から見た場合に、このシリンダヘッドの上部の側面形状
よりも大きな形状を有していることを特徴としている。
【0015】この構成によれば、エンジンを側方から見
た場合に、シリンダヘッドの上部が一回り大きくなった
ような外観を得ることができる。そのため、エンジンの
存在を強調するような外観デザインとすることができ
る。
【0016】請求項4によれば、上記請求項3に記載さ
れたシリンダヘッドは、その外周面にシリンダ軸の周方
向に沿って延びるとともに、上記シリンダ軸の方向に間
隔を存して突設された複数の冷却フィンを有し、また、
上記ヘッドカバーの前壁および側壁は、上記シリンダヘ
ッドの最上位の冷却フィンと略平行に延びる下縁部を有
し、これら前壁および側壁の下縁部は、上記最上位の冷
却フィンの外周縁部に隣接されていることを特徴として
いる。
【0017】この構成によると、冷却フィンの存在によ
り、シリンダヘッドをより大きく見せることができる。
しかも、ヘッドカバーは、シリンダヘッドの最上位の冷
却フィンに連続するようにして配置されるので、このヘ
ッドカバーとシリンダヘッドとの一体感を高めることが
できる。そのため、ヘッドカバーにクロームメッキやバ
フ研磨を施すことにより、このヘッドカバーをシリンダ
ヘッドと同様に美しく仕上げておけば、ヘッドカバーを
エンジンの外観要素の一つとして積極的に取り入れるこ
とができ、エンジンの外観をより一層高めることができ
る。
【0018】
【発明の実施の形態】以下本発明の実施の形態を、図面
を参照して説明する。図1は、アメリカンタイプの自動
二輪車1を示している。この自動二輪車1のフレーム2
は、ヘッドパイプ3と、このヘッドパイプ3に連なる一
本のメインパイプ4と、ヘッドパイプ3に連なる一本の
ダウンチューブ5とを備えている。
【0019】メインパイプ4の前半部分4aは、ヘッド
パイプ3から後方斜め下向きに直線状に延びている。メ
インパイプ4の後半部分4bは、上記前半部分4aの後
端部から下向きに延びている。
【0020】ダウンチューブ5は、ヘッドパイプ3から
下向きに延びている。このダウンチューブ5は、メイン
パイプ4の後半部分4bと略平行に配置されており、こ
のダウンチューブ5の上部とメインパイプ4の前半部分
4aの後端部との間には、テンションパイプ6が掛け渡
されている。また、ダウンチューブ5の下端部には、左
右一対のバックステー7(一方のみを図示)が連結され
ている。
【0021】バックステー7は、前半部分7aと後半部
分7bとを有している。バックステー7の前半部分7a
は、ダウンチューブ5の下端部から後方に向けて延びて
いる。バックステー7の前半部分7aの後端部は、クロ
スメンバ7cを介して互いに連結されており、このクロ
スメンバ7cに上記メインパイプ4の後半部分4bが連
結されている。バックステー7の後半部分7bは、上記
クロスメンバ7cの後端部から後方斜め上向きに導かれ
ている。
【0022】メインパイプ4の前半部分4aの後端部に
は、左右一対のシートレール8(一方のみを図示)が連
結されている。シートレール8は、メインパイプ4から
後方斜め下向きに直線状に延びており、フレーム2を側
方から見た場合に、メインパイプ4の前半部分4aと略
同一直線上に位置されている。そして、このシートレー
ル8の後端部は、バックステー7の後半部分7bに連結
されている。
【0023】図1や図2に示すように、フレーム2のヘ
ッドパイプ3には、フロントフォーク10が支持されて
いる。フロントフォーク10は、車幅方向に離間して配
置された左右一対のフォークチューブ11a,11b
と、これらフォークチューブ11a,11bの上部を連
結する一対のブラケット12a,12bとを有し、これ
らブラケット12a,12bが図示しないステアリング
軸を介してヘッドパイプ3に支持されている。そして、
図2に示すように、自動二輪車1を前方から見た場合
に、上記フォークチューブ11a,11bの間にダウン
チューブ5が位置されており、これらフォークチューブ
11a,11bの下端部に、前輪13が支持されてい
る。
【0024】図1に示すように、メインパイプ4の前半
部分4aには、燃料タンク15が支持されている。この
燃料タンク15の後方には、シート16が配置されてい
る。シート16は、上記シートレール8およびバックス
テー7の後半部分7bの上部に支持されている。
【0025】バックステー7の後半部分7bの下部に
は、夫々リヤアームブラケット18が取り付けられてい
る。これらリヤアームブラケット18には、ピボット軸
19を介してリヤアーム20が揺動可能に支持されてい
る。リヤアーム20は、フレーム2の後方に向けて延び
ており、このリヤアーム20の後端部には、後輪21が
支持されている。
【0026】リヤアーム20の後端部上面には、スタビ
ライザ22が取り付けられている。スタビライザ22
は、リヤアーム20の後端部上面から前方斜め上向きに
延びている。このスタビライザ22の前端部は、支持ス
テー23を介してリヤアーム20の前半部に支持されて
いる。そして、スタビライザ22は、フレーム2を側方
から見た場合に、シートレール8と略同一直線上に位置
されている。
【0027】ところで、フレーム2には、4サイクル空
冷単気筒エンジン27が搭載されている。このエンジン
27は、フレーム2のメインパイプ4、ダウンチューブ
5およびバックステー7の前半部分7aとで囲まれる空
間部分に配置されている。エンジン27は、クランクケ
ース28と、このクランクケース28から上向きに延び
るシリンダボディ29と、このシリンダボディ29の上
端に連なるシリンダヘッド30とを備えている。
【0028】クランクケース28は、バックステー7の
前端部およびメインパイプ4の後半部分4bの下端部に
支持されている。このクランクケース28の内部には、
車幅方向に延びるクランク軸(図示せず)が収容されて
いる。
【0029】シリンダボディ29は、図3および図4に
示すように、一つのピストン31を収容したシリンダ2
9aを備えている。このシリンダボディ29の外周面に
は、多数の冷却フィン32が一体に形成されている。冷
却フィン32は、シリンダボディ29の周方向に延びる
とともに、上記シリンダ29aのシリンダ軸Sの方向に
間隔を存して略平行に配置されている。
【0030】シリンダヘッド30は、シリンダボディ2
9と向かい合うヘッド本体35と、このヘッド本体35
から上向きに突出するカム軸収容部36とを備えてい
る。ヘッド本体35には、燃焼室を構成する凹部37
と、この凹部37に連なるプラグ取り付け座38とが形
成されている。プラグ取り付け座38は、燃焼室の中心
を通るシリンダ軸Sに対し偏心して位置されているとと
もに、シリンダヘッド30の右側方に露出されている。
このプラグ取り付け座38には、点火プラグ39がねじ
込まれている。
【0031】点火プラグ39は、シリンダ軸Sに対し傾
斜されているとともに、シリンダヘッド30の右側方に
向けて突出されている。この点火プラグ39には、ハイ
テンションコード40aを有するプラグキャップ40が
被せられている。プラグキャップ40は、シリンダヘッ
ド30のカム軸収容部36の右側方に位置されている。
【0032】図4に示すように、シリンダヘッド30の
ヘッド本体35は、凹部37に連なる吸気ポート42お
よび排気ポート43を備えている。これら吸気ポート4
2および排気ポート43は、シリンダ軸Sを挾んでシリ
ンダヘッド30の前後方向に並べて配置されている。
【0033】ヘッド本体35には、吸気ポート42を開
閉する吸気バルブ44と、排気ポート43を開閉する排
気バルブ45とが支持されている。カム軸収容部36の
内部は、動弁室46を構成している。この動弁室46に
は、吸気カム47aと排気カム47bとを有する一本の
カム軸47と、一対のロッカアーム48a,48bとが
配置されている。
【0034】ロッカアーム48a,48bは、吸気カム
47aおよび排気カム47bに接するカムフォロア49
と、吸気バルブ44のステムエンド44aおよび排気バ
ルブ45のステムエンド45aと向かい合うバルブ駆動
端部50とを夫々備えている。ロッカアーム48a,4
8bのバルブ駆動端部50には、ロックナット51を介
して調整スクリュー52がねじ込まれている。この調整
スクリュー52の先端は、上記ステムエンド44a,4
5aに夫々接している。
【0035】そして、この種の4サイクルエンジン27
では、上記ステムエンド44a,45aと調整スクリュ
ー52の先端との間に、所定のタペットクリアランスが
規定されている。このタペットクリアランスの調整作業
は、ロックナット51を弛めて調整スクリュー52のね
じ込み量を変えることで行なわれる。
【0036】図4や図5に示すように、シリンダヘッド
30のカム軸収容部36には、動弁室46に連なる一対
のタペット調整孔55a,55bが開口されている。タ
ペット調整孔55a,55bは、ロッカアーム48a,
48bのバルブ駆動端部50と向かい合っている。タペ
ット調整孔55a,55bは、取り外し可能なタペット
カバー56a,56bによって覆われている。これらタ
ペットカバー56a,56bは、カム軸収容部36の前
面および後面に位置されている。
【0037】そのため、タペットクリアランスの調整作
業は、タペットカバー56a,56bを取り外し、タペ
ット調整孔55a,55bを通じてロッカアーム48
a,48bのロックナット51および調整スクリュー5
2を外方に露出させることで行なわれる。
【0038】図3に示すように、カム軸収容部36の左
側面には、動弁室46に連なる開口部57が形成されて
いる。開口部57は、取り外し可能なカムカバー58に
よって覆われている。カムカバー58は、図6に示すよ
うな円盤状をなしており、このカムカバー58の上部に
は、上向きに突出する一対の支持片59a,59bが一
体に形成されている。支持片59a,59bは、カム軸
収容部36の上面よりも上方に突出されているととも
に、このカム軸収容部36の前後方向に互いに離間して
配置されている。
【0039】図3および図6に示すように、ヘッド本体
35の外周面には、複数の冷却フィン61が一体に形成
されている。冷却フィン61は、ヘッド本体35の周方
向に延びるとともに、上記シリンダ軸Sの方向に間隔を
存して配置されている。そして、この冷却フィン61
は、上記プラグ取り付け座38に対応した位置で途切れ
ている。
【0040】カム軸収容部36の左側面には、複数の冷
却フィン62が一体に形成されている。冷却フィン62
は、ヘッド本体35の冷却フィン61と平行をなすとと
もに、上記シリンダ軸Sの方向に間隔を存して配置され
ている。そして、冷却フィン62は、上方の冷却フィン
62ほどシリンダヘッド30の前後方向に沿う長さが長
くなるとともに、このシリンダヘッド30の側方への突
出長さが長くなっている。
【0041】そのため、図6に示すように、エンジン2
7の左側では、シリンダボディ29からシリンダヘッド
30に進むに従い、冷却フィン32、61および62を
含むエンジン27の輪郭が次第に大きくなっている。
【0042】なお、カム軸収容部36の冷却フィン62
は、開口部57に対応した位置で途切れるため、この開
口部を覆うカムカバー58は、冷却フィン62に連なる
冷却フィン63を備えている。
【0043】図5に示すように、シリンダヘッド30
は、四本のヘッドボルト64a〜64dを介してシリン
ダボディ29に結合されている。ヘッドボルト64a〜
64dは、シリンダ29aを取り囲むような位置に配置
されており、これらヘッドボルト64a〜64dの頭部
65は、カム軸収容部36の上面に露出されている。
【0044】また、シリンダヘッド30は、上記フレー
ム2のテンションパイプ6に懸架されている。すなわ
ち、図5、図6および図8に示すように、カム軸収容部
36の上面には、懸架用のボス部66が突設されてい
る。ボス部66は、テンションパイプ6の下方に位置さ
れており、このテンションパイプ6には、一対の懸架ブ
ラケット67a,67bがボルト締めされている。懸架
ブラケット67a,67bは、テンションパイプ6から
互いに平行をなして下向きに延びており、これら懸架ブ
ラケット67a,67bの下端部の間に、上記ボス部6
6が懸架ボルト68を介して連結されている。
【0045】図4に示すように、シリンダヘッド30の
吸気ポート42は、ヘッド本体35の後面に開口されて
いる。この吸気ポート35の開口端には、気化器70が
接続されている。シリンダヘッド30の排気ポート43
は、ヘッド本体35の前面に開口されている。この排気
ポート43の開口端には、排気管71が接続されてい
る。排気管71は、エンジン27の下方を通して後方に
導かれており、この排気管71は、消音器72に連なっ
ている。
【0046】一方、本実施の形態における自動二輪車1
は、市場からの要求に伴って、エンジン27が一つ上の
クラスの大きさを有するフレーム2に搭載されており、
図1から明らかなように、エンジン27の大きさに比べ
て前輪13と後輪21との間のホイールベースが非常に
長いものとなっている。そのため、図1や図2に示すよ
うに、シリンダヘッド30には、エンジン27を大きく
見せるための第1および第2のヘッドカバー75,76
が取り付けられている。
【0047】第1および第2のヘッドカバー75,76
は、例えばアルミニウム合金を用いたダイカスト成形品
であり、上記シリンダヘッド30のカム軸収容部36の
上部を左右側方から覆い隠している。
【0048】図5および図6に示すように、シリンダヘ
ッド30の左側に位置する第1のヘッドカバー75は、
側壁75a,上壁75b、前壁75cおよび後壁75d
とを一体に備えている。側壁75aは、カム軸収容部3
6の上部を左側方から覆っている。側壁75aは、シリ
ンダヘッド30を左側方から見た場合に、上記カム軸収
容部36の上部の側面形状よりも大きな形状を有し、こ
の側壁75aは、カム軸収容部36の最上位の冷却フィ
ン62と平行に延びる下縁部75eを有している。この
下縁部75eの前後方向の長さは、最上位の冷却フィン
62よりも長く形成されている。
【0049】上壁75bは、側壁75aの上端から車幅
方向内側に向けて延びており、上記カム軸収容部36を
上方から覆っている。上壁75bは、後方に進むに従い
下向きに傾斜されている。そして、この上壁75bは、
上記タペットカバー56a,56bやヘッドボルト64
c,64dおよび懸架用のボス部66を避けるような切
り欠き75fを有している。
【0050】前壁75cは、側壁75aや上壁75bの
前端に連なっており、上記カム軸収容部36の上部を前
方から覆っている。この前壁75cは、図3に示すよう
に、側壁75aの下縁部75eに連なる下縁部75gを
有している。この下縁部75gは、カム軸収容部36の
最上位の冷却フィン62と平行に延びている。
【0051】後壁75dは、側壁75aや上壁75bの
後端に連なっている。後壁75dは、上記カム軸収容部
36の上部の後方に位置されている。この後壁75d
は、下方に進むに従い後方に張り出すように傾斜されて
いる。
【0052】そして、側壁75aの下縁部75eおよび
前壁75cの下縁部75gは、カム軸収容部36の最上
位の冷却フィン62の外周縁部の僅か外側において、こ
の外周縁部に沿うように配置されている。そのため、第
1のヘッドカバー75とシリンダヘッド30との一体感
が高められている。
【0053】図5および図7に示すように、シリンダヘ
ッド30の右側に位置する第2のヘッドカバー76は、
側壁76a,上壁76b、前壁76cおよび後壁76d
とを一体に備えている。側壁76aは、カム軸収容部3
6の上部を右側方から覆っている。側壁76aは、シリ
ンダヘッド30を右側方から見た場合に、上記カム軸収
容部36の上部の側面形状よりも大きな形状を有してい
る。この側壁76aは、上記点火プラグ39やプラグキ
ャップ40の上方に位置された下縁部76eを有してい
る。
【0054】上壁76bは、側壁76aの上端から車幅
方向内側に向けて延びており、上記カム軸収容部36を
上方から覆っている。この上壁76bは、上記タペット
カバー56a,56bや懸架用のボス部66および懸架
ボルト68を避けるような切り欠き76fを有してい
る。
【0055】前壁76cは、側壁76aや上壁76bの
前端に連なっており、上記カム軸収容部36の上部を前
方から覆っている。この前壁76cは、側壁76aの下
縁部76eに連なる下縁部76gを有している。
【0056】後壁76dは、側壁76aや上壁76bの
後端に連なっている。この後壁76dは、上記カム軸収
容部36の上部の後方に位置されている。図11に示す
ように、第2のヘッドカバー76の側壁76aの下縁部
76eには、カム軸収容部36に向けて車幅方向内側に
延びる底壁76hが形成されている。この底壁76hの
先端には、下向きに延びる延出部77が形成されてい
る。延出部77は、図3および図7から明らかなよう
に、ヘッド本体35およびカム軸収容部36の右側面と
向かい合うような板状をなしており、この延出部77の
上部は、カム軸収容部36の前方および後方に回り込ん
でいる。
【0057】延出部77は、上記点火プラグ39と向か
い合う位置に、点火プラグ39を避けるように切り欠か
れたプラグ導出口78を有している。プラグ導出口78
は、上記プラグ取り付け座38に連なっており、このプ
ラグ導出口78を通じてプラグキャップ40が突出され
ている。
【0058】延出部77の外周面には、複数の冷却フィ
ン79が一体に形成されている。冷却フィン79は、シ
リンダボディ29の冷却フィン32と平行をなすととも
に、上記シリンダ軸Sの方向に間隔を存して配置されて
おり、これら冷却フィン79は、プラグ導出口78に対
応した位置で途切れている。また、冷却フィン79は、
上方の冷却フィン79ほどシリンダヘッド30の前後方
向に沿う長さが長くなるとともに、このシリンダヘッド
30の側方への突出長さが長くなっている。
【0059】そのため、図7に示すように、エンジン2
7の右側では、シリンダボディ29からシリンダヘッド
30に進むに従い、冷却フィン32および79を含むエ
ンジン27の輪郭が次第に大きくなっており、最上位の
冷却フィン79の外周縁部は、第2のヘッドカバー76
の側壁76aの下縁部76eおよび前壁76cの下縁部
76gに隣接されている。そして、これら下縁部76
e,76gは、最上位の冷却フィン79の外周縁部の僅
か外側において、この外周縁部に沿うように配置されて
いる。
【0060】第1および第2のヘッドカバー75,76
の側壁75a,76a、上壁75b,76b、前壁75
c,76cおよび後壁75d,76dの表面には、良好
な外観を得るためにバフ研磨が施されている。したがっ
て、側壁75a,76a、上壁75b,76b、前壁7
5c,76cおよび後壁75d,76dは、夫々鏡面に
仕上げられており、これら第1および第2のヘッドカバ
ー75,76をエンジン27の外観要素として積極的に
取り入れることができる。
【0061】図8および図10に示すように、第1のヘ
ッドカバー75は、上記カムカバー58に支持されてい
る。第1のヘッドカバー75の側壁75aは、カムカバ
ー58の支持片59a,59bの側方に位置されてお
り、この側壁75aには、一対の支持凹部80a,80
bが形成されている。支持凹部80a,80bは、上記
支持片59a,59bに対応する位置に配置されてお
り、側壁75aの前後方向に互いに離間されている。
【0062】支持凹部80a,80bの終端面には、ゴ
ム製のグロメット81が取り付けられている。各グロメ
ット81の中心部には、カラー82を介してカバー取り
付けボルト83が挿通されている。このボルト83は、
第1のヘッドカバー75の側方からカムカバー58の支
持片59a,59bにねじ込まれている。
【0063】そのため、ボルト83を締め付けると、グ
ロメット81が支持片59a,59bに押し付けられ、
第1のヘッドカバー75が支持片59a,59bに防振
支持されるようになっている。
【0064】図8、図9および図11に示すように、第
2のヘッドカバー76は、カム軸収容部36に支持され
ている。カム軸収容部36の上面には、板金製のブラケ
ット85が取り付けられている。ブラケット85は、本
体85aと、この本体85aに連なる第1および第2の
支持ステー85b,85cとを一体に備えている。
【0065】本体85aは、第2のヘッドカバー76の
側壁76aと向かい合う位置において前後方向に延びて
いる。この本体85aには、一対のナット86が溶接さ
れている。ナット86は、本体85aの前後方向に互い
に離間して配置されている。
【0066】第1および第2の支持ステー85b,85
cは、本体85aの前端および後端から車幅方向内側に
向けて延びている。本体85aの前端に位置された第1
の支持ステー85bは、カム軸収容部36の前端右側部
のヘッドボルト64aの上方に導かれている。この場
合、ヘッドボルト64aの頭部65は、図11に示すよ
うに、その高さ寸法が他のヘッドボルト64b〜64d
の頭部65よりも大きく形成されており、このヘッドボ
ルト64aの頭部65aの上面に第1の支持ステー85
bが重ねられている。そして、第1の支持ステー85b
には、固定ボルト87が挿通されており、この固定ボル
ト87は、上記ヘッドボルト64aの頭部65にねじ込
まれている。そのため、第1の支持ステー85bは、ヘ
ッドボルト64aに締め付け固定されている。
【0067】本体85aの後端に位置された第2の支持
ステー85cは、カム軸収容部36の後端右側部のヘッ
ドボルト64bの上方を通過して上記懸架ボルト68に
向けて延びている。この第2の支持ステー85cの先端
部は、懸架ボルト68の頭部68aに重ねられている。
そして、第2の支持ステー85cの先端部には、他の固
定ボルト88が挿通されており、この固定ボルト88
は、懸架ボルト68の頭部68aにねじ込まれている。
そのため、第2の支持ステー85cは、懸架ボルト68
に締め付け固定されている。
【0068】図11に示すように、第2のヘッドカバー
76の側壁76aは、ブラケット85の本体85aと向
かい合っている。側壁76aには、一対の支持凹部90
a,90bが形成されている。これら支持凹部90a,
90bは、上記ナット86に対応する位置に配置されて
おり、側壁76aの前後方向に互いに離間されている。
【0069】支持凹部90a,90bの終端面には、ゴ
ム製のグロメット91が取り付けられている。各グロメ
ット91の中心部には、カラー92を介してカバー取り
付けボルト93が挿通されており、このボルト93は、
第2のヘッドカバー76の側方からブラケット85のナ
ット86にねじ込まれている。
【0070】そのため、ボルト93を締め付けると、グ
ロメット91がブラケット85の本体85aに押し付け
られ、第2のヘッドカバー76がブラケット85に防振
支持されるようになっている。
【0071】図9に示すように、ブラケット85の本体
85aは、下向きに延びる一対の支持片95a,95b
を一体に有している。支持片95a,95bは、本体8
5aの前後方向に互いに離間して配置されている。支持
片95a,95bの下端部は、上記延出部77の上部内
面と向かい合っており、これら支持片95a,95bの
下端部には、夫々ゴム製のダンパ96が取り付けられて
いる。ダンパ96は、延出部77の上部内面に接触し、
この延出部77を弾性的に保持している。
【0072】図3および図5に示すように、第1および
第2のヘッドカバー75,76をシリンダヘッド30に
取り付けた状態では、これらヘッドカバー75,76
は、シリンダヘッド30の左右方向に互いに離間して配
置されている。そのため、ヘッドカバー75,76の間
には、シリンダヘッド30の前方、上方および後方に向
けて連続して開放するような開口部98が形成されてい
る。この開口部98は、シリンダヘッド30と第1およ
び第2のヘッドカバー75,76との間の空間に夫々連
なっている。そして、この開口部98の前方に、上記ヘ
ッドパイプ3から下向きに延びるダウンチューブ5が位
置されている。
【0073】第1および第2のヘッドカバー75,76
の前壁75c,76cには、複数の通気孔100,10
1が開口されている。通気孔100,101は、シリン
ダヘッド30の左右方向に延びるスリット状をなしてお
り、上記前壁75c,76cの高さ方向に並べて配置さ
れている。これら通気孔100,101は、カム軸収容
部36の上部前面と向かい合っている。そのため、自動
二輪車1の走行中、前方からの走行風は、通気孔10
0,101を通じてヘッドカバー75,76の内側の空
間に流れ込むようになっている。
【0074】図1に示すように、上記ヘッドパイプ3と
メインパイプ4およびダウンチューブ5との連結部を含
むフレーム2の前端部は、燃料タンク15で覆われるこ
となく、この燃料タンク15の前方に位置されている。
このフレーム2の前端部は、合成樹脂製のフレームカバ
ー105によって覆われている。フレームカバー105
の前端部は、ダンチューブ5に沿って下方に延びつつ、
エンジン27のシリンダヘッド30に向かって円弧状に
湾曲されている。
【0075】フレームカバー105の左右側方には、一
対の化粧カバー106a,106bが配置されている。
化粧カバー106a,106bは、自動二輪車1を側方
から見た場合に、燃料タンク15とエンジン27の第1
および第2のヘッドカバー75,76との間において前
後方向に延びており、上記テンションパイプ6を側方か
ら覆い隠している。
【0076】化粧カバー106a,106bは、図2か
ら明らかなように、エンジン27の第1および第2のヘ
ッドカバー75,76の上方において、フレームカバー
105の左右側方に張り出しており、これら化粧カバー
106a,106bの前端部は、上記フレームカバー1
05の前端部に沿うように円弧状に湾曲されている。こ
の前端部に連なる化粧カバー106a,106bの下面
は、上記フレームカバー105の下面と協働して、自動
二輪車1の走行中、前方からの走行風を第1および第2
のヘッドカバー75,76に導くガイド面を構成してお
り、エンジン27のシリンダヘッド30により多くの走
行風が導かれるようになっている。
【0077】また、化粧カバー106a,106bの上
縁および下縁は、滑らかなウエーブを描いて湾曲されて
おり、その後半部分が燃料タンク15に連なっている。
このため、化粧カバー106a,106bは、燃料タン
ク15とエンジン27の第1および第2のヘッドカバー
75,76との間を滑らかに結んでおり、自動二輪車1
の外観に東洋的なイメージを持たせている。
【0078】このような構成によると、エンジン27の
シリンダヘッド30に、そのカム軸収容部36の上部を
覆う第1および第2のヘッドカバー75,76を取り付
けたので、シリンダヘッド30が一回り大きくなったよ
うな外観を得ることができる。そのため、エンジン27
をホイールベースの長い一回り上のクラスのフレーム2
に搭載したにも拘らず、エンジン27を大きく見せて、
このエンジン27の存在を強調することができ、外観的
な面においてフレーム2とエンジン27とのバランスが
良好となる。
【0079】この場合、第1および第2のヘッドカバー
75,76は、シリンダヘッド30の左右方向に互いに
離れており、これらヘッドカバー75,76の間に、シ
リンダヘッド30の前方、上方および後方に連続して開
放するような開口部98が形成されている。そのため、
エンジン27の運転中におけるシリンダヘッド30の熱
を上記開口部98を通じて外方に逃がすことができる。
【0080】しかも、自動二輪車の走行中、前方からの
走行風が開口部98の前端部を通じてシリンダヘッド3
0と第1および第2のヘッドカバー75,76との間の
空間に流れ込み、この走行風は、開口部98の後端から
シリンダヘッド30の後方に向けて排出される。したが
って、シリンダヘッド30のうち、第1および第2のヘ
ッドカバー75,76で覆われた部分の通気性が良好と
なり、シリンダヘッド30の上部に熱気が滞留し難くな
る。
【0081】特に本実施の形態においては、第1および
第2のヘッドカバー75,76の前壁75c,76cに
夫々通気孔100,101が形成されているので、前方
からの走行風が直接カム軸収容部36の前面に導かれ
る。このため、たとえ開口部98に向かう走行風の流れ
がダウンチューブ5によって遮られるようなことがあっ
ても、カム軸収容部36を含むシリンダヘッド30の上
部を効率良く冷却することができ、シリンダヘッド30
の放熱性が低下することはない。
【0082】点火プラグ39側に位置された第2のヘッ
ドカバー76は、冷却フィン79を有する延出部77を
備えているので、この第2のヘッドカバー76と外気と
の接触面積が増大し、第2のヘッドカバー76の放熱性
が良好となる。そして、この場合、第2のヘッドカバー
76には、シリンダヘッド30の熱がボルト93を通じ
て直接伝えられたり、あるいはこのシリンダヘッド30
の輻射熱が伝わるので、このシリンダヘッド30からの
熱を冷却フィン79を介して積極的に放熱することがで
きる。この結果、本来エンジン27の外観を高めるため
の第2のヘッドカバー76を、シリンダヘッド30のヒ
ートシンクとして活用することができ、特に点火プラグ
39の存在により冷却フィン62が少なく、放熱性が劣
り易いシリンダヘッド30の右側部の放熱性を高めるこ
とができる。
【0083】さらに、上記延出部77は、点火プラグ3
9やプラグキャップ40を避けるプラグ導出口78を有
するので、点火プラグ39をプラグ取り付け座38から
取り外したり、逆にプラグ取り付け座38に取り付ける
際に、第2のヘッドカバー76をシリンダヘッド30か
ら取り外す必要はない。
【0084】それとともに、ボルト93を弛めて第2の
ヘッドカバー76をシリンダヘッド30から取り外せ
ば、点火プラグ39の周囲からカム軸収容部36にかけ
ての広い範囲をエンジン27の右側方に向けて開放させ
ることができ、タペットカバー56a,56bの脱着作
業を行なうことができる。このため、ロッカアーム48
a,48bのロックナット51や調整スクリュー52を
簡単に露出させることができ、タペットクリアランスの
調整作業を容易に行なうことができる。
【0085】加えて、第2のヘッドカバー76を支持す
るブラケット85は、ヘッドボルト64aの頭部65お
よび懸架ボルト68の頭部68aに夫々ボルト締めされ
ているので、カム軸収容部36にブラケット85を止め
るための格別なボス部を形成する必要はない。
【0086】また、ブラケット85の支持ステー85b
をヘッドボルト64aを利用してカム軸収容部36に共
締めすると、このヘッドボルト64aの締め付けトルク
が板金製の支持ステー85bの平面度の影響を受け易
く、他の三本のヘッドボルト64b〜64dの締め付け
トルクとの間にばらつきが生じる虞があり得る。
【0087】しかるに、上記構成によると、ブラケット
85の支持ステー85bは、シリンダヘッド30に所定
のトルクで締め付けられたヘッドボルト64aの頭部6
5に専用の固定ボルト87を介して固定されるために、
ヘッドボルト64aの締め付けトルクが変動するのを防
止でき、四本のヘッドボルト64a〜64dの締め付け
トルクを均等化することができる。
【0088】なお、上記実施例においては、第1および
第2のヘッドカバーをアルミニウム合金のダイカスト成
形品としたが、本発明はこれに限らず、これらヘッドカ
バーを板金製として、その表面にクロームメッキを施す
ようにしても良い。また、本発明に係るエンジンは、空
冷エンジンに限らず、水冷エンジンでも良いことは勿論
である。
【0089】
【発明の効果】以上詳述した本発明によれば、シリンダ
ヘッドの熱気をヘッドカバーの間の開口部を通じて外方
に逃がすことができる。しかも、この開口部を通じてシ
リンダヘッドとヘッドカバーとの間に外気が流入するの
で、ヘッドカバーの内側の通気性が良好となり、シリン
ダヘッドの上部に熱気が籠り難くなる。
【0090】また、点火プラグ側に位置された一方のヘ
ッドカバーは、冷却フィンを含む延出部を備えているの
で、ヘッドカバーと外気との接触面積が増大し、このヘ
ッドカバーの放熱性を高めることができる。それととも
に、シリンダヘッドからヘッドカバーに伝えられる熱
を、冷却フィンを通じて外方に放熱することができ、本
来外観を高めるためのヘッドカバーをシリンダヘッドの
ヒートシンクとして活用することができる。
【0091】加えて、点火プラグの脱着を行なう際にヘ
ッドカバーをシリンダヘッドから取り外す必要はないと
ともに、この一方のヘッドカバーのみを取り外せば、点
火プラグからシリンダヘッドの上部にかけての範囲がエ
ンジンの側方に向けて広く開放されるために、シリンダ
ヘッドの上部や点火プラグ回りの整備作業を容易に行な
うことができ、エンジンの整備性が良好となるといった
利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る自動二輪車の側面
図。
【図2】エンジンのヘッドカバーとフレームのダウンチ
ューブおよびフロントフォークとの位置関係を示す正面
図。
【図3】ヘッドカバーを有するエンジンを一部断面で示
す正面図。
【図4】エンジンの断面図。
【図5】ヘッドカバーを有するエンジンの平面図。
【図6】ヘッドカバーを有するエンジンの左側面図。
【図7】ヘッドカバーを有するエンジンの右側面図。
【図8】シリンダヘッドに対するヘッドカバーの取り付
け構造を一部断面で示す平面図。
【図9】シリンダヘッドにブラケットを取り付けた状態
を示すエンジンの右側面図。
【図10】図6のA−A線に沿う断面図。
【図11】図7のB−B線に沿う断面図。
【符号の説明】
27…エンジン 30…シリンダヘッド 39…点火プラグ 75,76…ヘッドカバー(第1のヘッドカバー、第2
のヘッドカバー) 75a,76a…側壁 75b,76b…上壁 75c,76c…前壁 77…延出部 78…プラグ導出口 79…冷却フィン 98…開口部

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車幅方向に沿う側方に向けて突出された
    点火プラグを有するシリンダヘッドと;このシリンダヘ
    ッドの上部に取り外し可能に取り付けられた左右一対の
    ヘッドカバーと;を備えている自動二輪車用エンジンで
    あって、 上記ヘッドカバーは、上記シリンダヘッドの上部を側方
    から覆う側壁と、この側壁の上端に連なる上壁と、これ
    ら側壁および上壁の前端に連なる前壁と、を備えてお
    り、 これらヘッドカバーの間には、上記シリンダヘッドの前
    方、上方および後方に向けて開放された開口部が形成さ
    れているとともに、 上記点火プラグに対応する側に位置された一方のヘッド
    カバーは、上記シリンダヘッドの側面と向かい合うよう
    に下方へ延出された延出部を有し、この延出部は、上記
    点火プラグを避けるように切り欠かれたプラグ導出口
    と、複数の冷却フィンと、を備えていることを特徴とす
    る自動二輪車用エンジン。
  2. 【請求項2】 請求項1の記載において、上記ヘッドカ
    バーの前壁に通気孔を形成したことを特徴とする自動二
    輪車用エンジン。
  3. 【請求項3】 請求項1の記載において、上記ヘッドカ
    バーの側壁は、上記シリンダヘッドを側方から見た場合
    に、このシリンダヘッドの上部の側面形状よりも大きな
    形状を有していることを特徴とする自動二輪車用エンジ
    ン。
  4. 【請求項4】 請求項3の記載において、上記シリンダ
    ヘッドは、その外周面にシリンダ軸の周方向に沿って延
    びるとともに、上記シリンダ軸の方向に間隔を存して突
    設された複数の冷却フィンを有し、また、上記ヘッドカ
    バーの前壁および側壁は、上記シリンダヘッドの最上位
    の冷却フィンと略平行に延びる下縁部を有し、これら前
    壁および側壁の下縁部は、上記最上位の冷却フィンの外
    周縁部に隣接されていることを特徴とする自動二輪車用
    エンジン。
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