JPH1082345A - 内燃機関用ピストンおよびその製造方法 - Google Patents

内燃機関用ピストンおよびその製造方法

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JPH1082345A
JPH1082345A JP14499497A JP14499497A JPH1082345A JP H1082345 A JPH1082345 A JP H1082345A JP 14499497 A JP14499497 A JP 14499497A JP 14499497 A JP14499497 A JP 14499497A JP H1082345 A JPH1082345 A JP H1082345A
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piston
alloy
forging
skirt
less
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JP14499497A
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Hirotaka Kurita
洋敬 栗田
Toshikatsu Koike
俊勝 小池
Yutaka Yamagata
裕 山縣
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Yamaha Motor Co Ltd
Original Assignee
Yamaha Motor Co Ltd
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Publication date
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F02COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
    • F02BINTERNAL-COMBUSTION PISTON ENGINES; COMBUSTION ENGINES IN GENERAL
    • F02B61/00Adaptations of engines for driving vehicles or for driving propellers; Combinations of engines with gearing
    • F02B61/04Adaptations of engines for driving vehicles or for driving propellers; Combinations of engines with gearing for driving propellers
    • F02B61/045Adaptations of engines for driving vehicles or for driving propellers; Combinations of engines with gearing for driving propellers for marine engines
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F02COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
    • F02FCYLINDERS, PISTONS OR CASINGS, FOR COMBUSTION ENGINES; ARRANGEMENTS OF SEALINGS IN COMBUSTION ENGINES
    • F02F2200/00Manufacturing
    • F02F2200/04Forging of engine parts
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F05INDEXING SCHEMES RELATING TO ENGINES OR PUMPS IN VARIOUS SUBCLASSES OF CLASSES F01-F04
    • F05CINDEXING SCHEME RELATING TO MATERIALS, MATERIAL PROPERTIES OR MATERIAL CHARACTERISTICS FOR MACHINES, ENGINES OR PUMPS OTHER THAN NON-POSITIVE-DISPLACEMENT MACHINES OR ENGINES
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ヘッド部は耐熱強度が高く、スカート部は成
形性および摺動性が良好な異種部材で構成し、これらの
ヘッド部とスカート部同士の接合強度が高く、且つプロ
セスを増加させることなく生産性が良好な内燃機関用ピ
ストンおよびその製造方法を提供する。 【解決手段】 異種部材50,51同士の接合界面Sを
有する内燃機関用ピストンにおいて、前記接合界面S
は、相互に入組んだ凹凸状の組織からなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、内燃機関用ピスト
ンおよびその製造方法に関し、ガソリンエンジン、ディ
ーゼルエンジン等の2サイクルエンジンおよび4サイク
ルエンジンのピストンとして採用するに適したピストン
およびその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般の内燃機関用ピストンとして次のこ
とが要求される。
【0003】第1に、軽量であること、換言すれば
(i)薄肉形状であること(薄肉でも高温の疲労強度が
高い材料を使うこと、薄肉でも成型性が良い材料を使う
こと。)および(ii)比重が小さいこと(軽い材料を
使うこと)である。
【0004】第2に、ヘッド部のピストンリングより上
側のトップランドが薄いことである。これは、圧縮比が
高まり性能が向上するため、およびクレビス減少により
未燃ガスが減少し、排ガス対策として有効であるためで
ある。この場合、(i)トップランドが薄くてもピスト
ンリングの下側においてピストンがピストンリングに熱
融着しないこと(ピストン上面が350℃程度になって
も硬さを保つことができる材料を使うこと)、および
(ii)トップランドの角部がだれたり、変形したりし
ないこと(ピストン上面が350℃程度になっても耐え
ることができる材料を使うこと)が必要である。
【0005】第3に、永久変形が少ないこと(剛性が高
いこと)である。換言すれば(i)ヘッド部を曲がりに
くくすること(ヘッド部を厚肉にすること、ピストン上
面が350℃程度になってもヤング率が高い材料を使う
こと)が要求される。
【0006】以上のように、内燃機関用ピストンとして
は、高温での疲労強度、耐力、硬さが高く、かつ薄肉形
状が可能で良好な成形性を備えている材料を使用するこ
とが要求される。
【0007】しかしながら、これらの要求を満たす1つ
の材料を見出すことは難しい。そこで、これら要求を満
たすため、内燃機関用ピストンとして、ヘッド部に耐熱
強度の高い材料を用い、スカート部にヘッド部と異なる
性質の材料を用いることが考えられる。この考えに基づ
く従来の内燃機関用ピストンとして、次の3つのものが
提案されている。
【0008】その第1番目は、ヘッド部とスカート部を
物理的性質の異なるクラッド材(アルミ合金とアルミ合
金にウイスカー,短繊維等を混合した複合層(FRM)
とからなる)で構成し、両者を鍛造で一体成型した内燃
機関用ピストンである(特開昭63ー132743号公
報参照)。
【0009】その第2番目は、セラミックス粉末の配合
率の異なる共通の組成のマトリックスの急冷粉末アルミ
合金(パウダーメタル)を粉末成形して2層体を作り、
この2層体を加圧加熱してプリフォームを作り、これを
熱間鍛造して、セラミックス粉末の配合率の高い方の層
をヘッド部とし、低い方の層をスカート部とした内燃機
関用ピストンである(特開平1ー180927号公報参
照)。
【0010】その第3番目は、ヘッド部をパウダーメタ
ルまたはFRMの鍛造品で構成し、スカート部をアルミ
合金鋳物で構成し、両者を溶接により接合した内燃機関
用ピストンである(特開平2ー107749号公報参
照)。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記第
1従来例のピストンによれば、ヘッド部とスカート部の
接合界面の特に中央部の接合強度が十分に得られない。
その理由は、鍛造時、ヘッド部とスカート部との間の接
合界面に充分な相対すべりが発生せず、その接合界面の
酸化膜を破壊、除去できないため、十分な接合強度は得
られないからである。即ち、この第1従来例のピストン
によれば、鍛造時、接合界面特にその中央部に、接合作
用に必要な相対すべりが生じ難いからである。もし、接
合強度を高めようとすれば、そのための工数を増やさな
ければならない。また、FRMは、強化材であるウイス
カー,短繊維とマトリックスの界面で応力集中が生じ、
熱間での十分な疲労強度が得られない。また、鍛造素材
としてのクラッド材は、工程が複雑になり、コストが高
い。さらに、クラッド材では、ヘッド部の一部、例えば
ピストンリングを装着するリング溝の部分だけあるいは
上面角部の部分だけに適用することができない。
【0012】また、前記第2従来例のピストンによれ
ば、ヘッド部とスカート部の接合界面の特に中央部の接
合強度が十分に得られない。その理由は、前記第1従来
例のピストンと同様、鍛造時、接合界面の中央部に相対
すべりが生じ難いからである。もし、接合強度を高めよ
うとすれば、そのための工数を増やさなければならな
い。また、ヘッド部とスカート部が共通のマトリックス
であるため、スカート部に要求される薄肉部の成形性
と、ヘッド部に要求される耐熱性を両立させることがで
きない。すなわち成形性を確保するため熱間変形抵抗を
下げると耐熱性が低下し、ヘッド部上面の角部のだれ、
変形が生じる。さらに、鍛造素材としてのプリフォーム
は、充填率が低く、熱間鍛造時に使用する離型剤,潤滑
剤が侵入し、良好な成型体を得ることができない。
【0013】また、前記第3従来例のピストンによれ
ば、ヘッド部にパウダーメタルを使い、ヘッド部とスカ
ート部を溶接により接合すると、パウダーメタルの溶接
部に脆い合金層ができて接合強度が低下する。また、パ
ウダーメタルの溶接部では、本来の特性(疲労強度,耐
力,硬さ等)が失われる。さらに、摩擦溶接の場合に
は、接合部にバリが生じる。このバリは、応力集中の原
因となるため、除去する必要があるが、ピストン内側に
はピンボス部等の凹凸があるため、除去が困難である。
また、ヘッド部にFRMを使うと、強化材であるウイス
カー、短繊維とマトリックスの界面で応力集中が生じ、
熱間での十分な疲労強度が得られない。
【0014】本発明は、上記従来技術の欠点に鑑みなさ
れたものであって、内燃機関用ピストンにおいて、ヘッ
ド部は耐熱強度が高く、スカート部は成形性および摺動
性が良好な異種部材で構成し、これらのヘッド部とスカ
ート部同士の接合強度が高く、且つプロセスを増加させ
ることなく生産性が良好な内燃機関用ピストンおよびそ
の製造方法を提供することを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するた
め、本発明では、異種部材同士の接合界面を有する内燃
機関用ピストンにおいて、前記接合界面は、平坦ではな
い凹あるいは凸あるいは凹凸状をなし、該接合界の凹部
あるいは凸部あるいは凹凸部において少なくとも一方の
部材に、伸び組織を有することを特徴とする内燃機関用
ピストンを提供する。
【0016】
【発明の実施の形態】好ましい実施の形態においては、
前記ピストンはヘッド部とスカート部からなり、ヘッド
部の少なくとも一部をAl−Fe系合金で構成し他の部
分をAl−Si系合金で構成し、両合金同士の接合界面
は平坦ではない凹あるいは凸あるいは凹凸状をなし、該
接合界面の凹部あるいは凸部あるいは凹凸部において少
なくとも一方の部材に、伸び組織を有することを特徴と
している。
【0017】さらに好ましい実施の形態においては、前
記Al−Fe系合金は、Al,FeおよびSiからなる
急冷粉末合金であり、前記Al−Si系合金は、Al,
Si,MgおよびCuからなる鋳造合金であることを特
徴としている。
【0018】本発明ではさらに、前記異種部材同士を鍛
造により成型するとともに接合一体化することを特徴と
する内燃機関用ピストンの製造方法を提供する。
【0019】上記内燃機関用ピストンおよびその製造方
法によれば、圧接応力下における接合面での両合金層の
延びさらには相対的すべりにより強固な接合作用が得ら
れる。
【0020】
【実施例】図1は、本発明の内燃機関用ピストンが適用
される2サイクルエンジンの概略を示す説明図である。
この2サイクルエンジン1の構成および作用は次の通り
である。すなわち、シリンダ2内をピストン3が下死点
から上昇していくと、クランクケース4内が負圧にな
り、そこにインジェクタ5からの燃料と吸気通路6から
の空気との混合気がリードバルブ7を介して吸い込まれ
るとともに、主掃気ポート8および副掃気ポート8’が
閉じられる。次いで排気ポート9が閉じられて、シリン
ダ2内の混合気が圧縮される。十分に圧縮されたところ
で、点火プラグ10から火花が飛び、混合気が燃焼し、
その圧力でピストン3がシリンダ2内を押し下げられ
る。ある程度下がったところで、排気ポート9が開き、
燃焼済みのガスが排出され始める。次いで掃気ポート
8,8’が開き、クランクケース4から新しい混合気が
シリンダ2内に流れ込み、それがさらに燃焼済みのガス
を追い出す。このような原理の2サイクルエンジン1
は、ピストン3が1往復すると、ピストンピン11、コ
ンロッド12、クランクアーム13を介してクランクシ
ャフト14が1回転し、1燃焼サイクルが終了する。こ
のクランクシャフト14の回転が例えば自動二輪車であ
れば、チェーンを介して後輪に伝えられる。なお、混合
気の量の増減は、吸気通路6に介在させたスロットルバ
ルブ15の開度を調節することにより行われる。
【0021】図2は、本発明の内燃機関用ピストンが適
用される4サイクルエンジンの概略を示す説明図であ
る。この4サイクルエンジン20の構成および作用は、
次の通りである。すなわち、シリンダ21内をピストン
22が上死点から下降すると、シリンダ21内が負圧と
なる。このとき吸気バルブ23が開き、インジェクタ2
4からの燃料と吸気通路25からの空気との混合気がシ
リンダ21内に吸い込まれる。次に、下死点から上昇す
るときには、吸排気バルブ23,26がともに閉じてお
り、シリンダ21内に吸い込まれた混合気がピストン2
2により圧縮される。
【0022】次に、混合気が圧縮されたところで、点火
プラグ27に電気火花が飛び、混合気が燃焼する。この
燃焼によりシリンダ21内のガスが膨張し、その膨張圧
力でピストン22が押し下げられる。ピストン22が十
分に押し下げられたところで、排気バルブ26が開き、
ピストン22が上昇しながら、燃焼済みのガスが排気通
路28から排出される。
【0023】このような原理の4サイクルエンジン20
は、ピストン22が2往復すると、ピストンピン29、
コンロッド30、クランクアーム31を介してクランク
シャフト32が2回転し、1燃焼サイクルが終了する。
このクランクシャフト32の回転が例えば自動二輪車で
あれば、チェーンを介して後輪に伝えられる。なお、混
合気の量の増減は、吸気通路25に介在させたスロット
ルバルブ33の開度を調節することにより行われる。
【0024】図3は、本発明に係る内燃機関用ピストン
58の一例の断面図で、左半部はピストンリング溝65
の下側のピストンピンボス36を正面から見た状態を示
し、右半部はピストンピンボス36を側面から見た状態
を示す。この例では、図示するように、ピストンピンボ
ス36のある側の肉厚が厚くなるようにして、ピストン
ピンを支持する強度を高めた。左半部の図から分るよう
に、ピストン上面を構成するヘッド部に連続するスカー
ト部(ピストン側面)は、下方に向って肉厚が徐々に薄
くなっている。
【0025】図4は、図3の内燃機関用ピストンの製造
工程を順に示した説明図である。以下本図に基づいて、
本発明に係る内燃機関用ピストンの製造方法の一例につ
いて説明する。
【0026】まず、工程(A)において、スカート部用
の、アルミニウム(Al)、シリコン(Si)、銅(C
u)、マグネシウム(Mg)からなる合金のインゴット
を準備する。ここで、シリコンは、金属組織中に硬質の
初晶または共晶シリコン粒を晶出させることにより、ピ
ストンスカート部の摺動面に要求される耐摩耗性および
耐焼付性を高めるために添加されるものである。また、
銅およびマグネシウムは共に高温での合金強度を高める
ために添加されるものである。この場合、シリコンの配
合率を5〜25%とし、銅の配合率を0.5〜5%と
し、マグネシウムの配合率を0.5〜1.5%とするこ
とが好ましい。このような範囲外では、所望の耐摩耗
性、耐焼付性および高温での必要な強度が得られないか
らである。なお、アルミニウム、シリコン、銅、マグネ
シウムからなる合金のインゴットの代わりに、アルミニ
ウムのインゴットまたは粉末、シリコンのインゴットま
たは粉末、銅のインゴットまたは粉末、及びマグネシウ
ムのインゴットまたは粉末をそれぞれ別に準備しこれら
を混合して溶融してもよい。
【0027】次に、工程(B)において、インゴットを
溶解し、連続鋳造または押し出し成形によりスカート部
用ブロックを製造する。このようにして得たAl−Si
系合金のブロックは、後述のAl−Fe系合金のブロッ
クに比べて、熱間での変形抵抗が低く(400℃におけ
る耐力でAl−Fe系パウダーメタルの約50%)、薄
肉部における良好な成形性が得られる。
【0028】次に、工程(C)において、ブロックをス
カート部に必要な大きさに切断し、ピストン合金50を
形成する。
【0029】一方、工程(D)において、ヘッド部用の
アルミニウム(Al)、鉄(Fe)、シリコン(Si)
からなる合金のインゴットを準備する。ここで、鉄は金
属組織を分散強化して、200℃以上で高い疲労強度を
得るために添加されるものである。また、シリコンは前
述のように耐摩耗性および耐焼付性を高めるとともに、
延性を大きくし、また融点を低下させる作用がある。従
ってシリコンの添加量が多いと延びが大きくなりすぎて
強度の低下となり、また融点が下がることにより耐熱性
の低下となるため、ヘッド部の成型性や耐摩耗性に応じ
て必要な最小量のみを添加する。鉄については上述した
ように、高温強度、高温における疲労強度を向上するの
に有効であり、このヘッド用合金中の鉄の配合率は5%
以上とする。
【0030】次に、工程(E)において、インゴットを
溶解し、冷却速度100℃/sec以上で急冷凝固させ
てAl−Fe系合金粉末を製造する。次に、工程(F)
において、成形固化し、さらに熱間押し出しする。この
ようにして得た急冷粉末アルミ合金のブロックは、応力
集中の原因となる部分のない一様な金属組織が得られ高
い疲労強度が得られる。これは、通常の鋳造工程による
冷却では、合金中に鉄の粗大な組成物が形成されて強度
の低下を来すが、急冷凝固によりAl−Fe系合金粉末
を成型固化し、さらに熱間押出しにより合金を形成する
ことにより、鉄の粗大な組成物の形成を阻止し、応力集
中の原因となる鉄成分の粗大組成部のない均一な金属組
織が得られるため、鉄成分を多く添加することが可能に
なり、高い疲労強度の合金を得ることができるからであ
る。なお、アルミニウム、鉄、シリコンからなる合金の
インゴットの代わりに、アルミニウムのインゴットまた
は粉末、鉄のインゴットまたは粉末、及びシリコンのイ
ンゴットまたは粉末をそれぞれ別に準備してこれらを混
合して溶融してもよい。
【0031】次に、工程(G)において、ブロックをヘ
ッド部の大きさに切断し、パウダーメタル合金(PM合
金)51を形成する。
【0032】以上の工程を経て得られたスカート部用合
金(ピストン合金)50とヘッド部用合金(PM合金)
51は、工程(H)において、重ねられ、離型剤が塗布
される。次に、工程(K)において、成型性をよくする
ために加熱される。次に、工程(L)において、加熱さ
れた2層の合金を上下一対の型で挟み、強圧する鍛造に
よりピストンの形状に一体成型する。このとき後述のよ
うに、両合金同士が接合される。
【0033】次に、工程(M)において、強度を高める
ため、熱処理する。最後に、(N)工程において、機械
加工によりピストンリング溝65を形成し、不要な部分
を削り落とす等の加工処理を行って終了する。この後、
必要に応じて、例えば摺動特性、耐摩耗性を良くするた
めスカート部の側面にメッキをする等の表面処理を行
う。完成されたピストン58は、ヘッド部40が急冷粉
末アルミ合金(PM合金)からなり、スカート部41が
アルミニウム、シリコン、銅、マグネシウムからなる合
金(ピストン合金)からなる異種材料の鍛造接合体によ
り構成される。
【0034】図5は、図4の工程(K)〜(N)の詳細
を説明する図である。図5(A)は、図4の工程(K)
に対応し、急冷粉末アルミ合金で構成されるヘッド部用
PM合金51を下に、アルミニウム、シリコン、銅、マ
グネシウムからなる合金で構成されるスカート部用ピス
トン合金51を上にして重ね、加熱された2層の合金
を、予熱した下型55の凹部56内に収容し、予熱した
上型であるパンチ57により加圧してピストン形状に鍛
造する。図中100は、鍛造前における2層の合金の境
界面であり、本実施例では平面とされる。この境界面1
00を境にして2層の合金は互いに接触している。鍛造
前に2層の合金の円筒状の外周面に離型剤が塗布されて
いる。パンチ57はピストン58各部のそれぞれに必要
な肉厚を与えるように形状がきめられる。一方、前記下
型55の凹部56の底面中央部に、パンチ57の突出部
57a対向して凹み59が形成される。
【0035】このような下型55およびパンチ57を用
いた熱間鍛造によれば、成型と接合が同時に行われ、接
合界面が溶融することがないため、Al−Fe系合金お
よびAl−Si系合金の特性を損うことなく、かつ寸法
精度良くピストンを成型できる。
【0036】図5(B)は、図4の工程(L)に対応
し、鍛造されたピストン58は、前記下型55の中央に
形成された凹み59によりヘッド部40の中央に押し出
し突起42を有する。
【0037】図4の工程(L)において、パンチ57の
突出部57aが上層のスカート部用合金50に食い込む
に従い、スカート部用合金50の外周が盛り上がり、ス
カート部を形成する。一方、ヘッド部用合金51はスカ
ート部用合金50を介してパンチ57の突出部57aに
より押され、下型55に形成された凹み59内に入り込
み突起42を形成する。この凹み59内への入り込みに
より、境界面100が変形し、凹み59と対応する部分
がヘッド部用合金51側に凸状に変形する。また、パン
チ57の突出部57aが、鍛造前の境界面100の位置
よりさらに下降することにより、ヘッド部用合金51の
外周が盛り上がるとともに、突出部57aの下側のスカ
ート部用合金50は厚みが薄くなりつつ、スカート部用
合金50の外周がさらに盛り上がる。
【0038】鍛造後の境界面200は、鍛造前の境界面
100より高い位置となる外周部200aと、突出部5
7aに沿って鍛造前の境界面100より低い位置まで下
方に凸状に突出する第1ドーム部200bと、中央部に
おいてさらに下方に凸状に突出する第2ドーム200c
とで構成されることになる。鍛造前の平坦な境界面10
0が、鍛造後にドーム状の境界面200に変化する。す
なわち、鍛造により境界面100の面積は増大するの
で、スカート部用合金50のみでなくヘッド部用合金5
1も境界面で大きく伸びることになる。この伸びの大き
い部分においては大きな鍛造による圧力も作用して酸化
膜が破壊される。また、両合金50、51の間に伸び易
さに差があると、境界面の面積増大に加え、両合金5
0、51の間に相対すべりが発生し、これも酸化膜の破
壊に寄与する。酸化膜が破壊されると、スカート部用合
金50とヘッド部用合金51が直接接触し接合する。す
なわち、第1ドーム部200bと第2ドーム200cに
おいて境界面の面積増大(伸び)あるいはさらに相対す
べりの発生により酸化膜が破壊し、両合金が接合し、十
分な接合強度がえられる。接合により、鍛造後の境界面
200は接合界面となる。このとき、ヘッド部40の突
起42およびこの突起に対応する位置のヘッド部とスカ
ート部の接合界面近傍には、鍛造時の材料組織の移動に
沿ってファイバーフローが形成される。このファイバー
フローは、鍛造時に、ヘッド部側をスカート部側の2つ
の合金の間に起こる相対すべりに起因して形成されるも
のであり、この相対すべりにより接合界面の酸化膜を破
壊、除去して十分な接合強度が得られる。この場合、突
起42内においては、この突起42を削り落とした場合
に、ヘッド部40の上面に対して直角方向のファイバー
フローが形成され、突起42の周囲には、放射状のファ
イバーフローが形成される。
【0039】図5(C)は、図4の工程(N)に対応
し、ピストンを形成するための各種機械加工が施され
る。即ち、前記押し出し突起42は、熱間鍛造後は不要
となるので削り落とされ、また、ピストンリング溝65
を形成する等の加工処理がされる。このとき、図5
(B)で形成されたファイバーフローは残存する。な
お、押し出し突起42を設ける位置は、ヘッド部40の
中央に限るものではなく、また、押し出し突起42の形
状は、略円錐台形状に限るものではない。さらに、押し
出し突起42の数は、3個以上であっても良い。
【0040】すなわち、境界面に第1ドーム200bを
形成することにより、この下方へのドームの円周状の側
壁部のみでなく、突起42を形成するに対応して形成さ
れる水平方向の断面が円形以外の形状の第2ドーム20
0cとすることで、第2ドーム200cの側壁部の面積
すなわち接合面積を増大させることができる。同様に、
複数の突起42を形成するのに対応して形成される複数
の第2ドーム200cによっても接合面積を増大させる
ことができ、ヘッド部用合金51はスカート部用合金5
0に強固に結合することになる。
【0041】なお、このような押出し突起に代えてまた
はこれとともに、ピストンヘッド部上面に凹部を形成し
てもよい。このような凹部を鍛造時に形成することによ
り、前記突起の場合と同様に接合界面に相対すべりによ
るファイバーフローが形成され、接合強度を高めること
ができる。
【0042】図6は、前記押し出し突起の位置及び形状
の例を示す説明図である。(A)は、円形の押し出し突
起42をピストン58の中央に形成した例を示す。図中
の点線は、2サイクルエンジンの場合の2つの主掃気ポ
ート60,61と副掃気ポート62と排気ポート63と
の位置を示している。(B)は、押し出し突起42をピ
ストン58の中央から排気ポート63側にずらして高温
となる排気側の接合強度を高めた例を示す。なお、この
ような円形の押し出し突起を複数箇所に設けても良い。
(C)は、円形の押し出し突起42をヘッド部の中心に
設け、さらにその周囲に環状の突起42’を設けた例を
示す。(D)は、湾曲変形した押し出し突起42”をヘ
ッド部の中心からずらして湾曲形状に設けた例を示す。
(E)は、環状の押し出し突起42’のみを設けた例を
示す。ここで、各押し出し突起42、42’、42”の
周囲には多数のすじが形成される。このすじは、ファイ
バーフロー64を示し、押し出し突起から放射状に形成
される。このファイバーフローは、前述のように、鍛造
時に合金のすべりに対応して組織が変化する方向に沿っ
て形成されるものであり、押し出し突起の輪郭に対しほ
ぼ直角方向に形成される。前述のように、このファイバ
ーフローは異種材料同士の接合界面にも形成される。す
なわち、境界面近傍でスカート部用合金50あるいはヘ
ッド部用合金51の少なくとも一方にファイバーフロー
が形成されるということは、境界面での伸びが大きいこ
とと同意であり、境界面における酸化膜が破壊され、ス
カート部用合金50とヘッド部用合金51は直接接触し
強固に接合する。
【0043】尚、上記実施例においては、完成されたピ
ストン58は、ピストンリング溝を含むヘッド部全体が
急冷粉末アルミ合金からなり、スカート部全体がアルミ
ニウム、シリコン、銅、マグネシウムからなる合金から
なるが、これに限らず、ヘッド部の一部のみを急冷粉末
アルミ合金で構成しても良い。
【0044】図7は、ピストンのヘッド部を構成する急
冷粉末アルミ合金の構成分布の別の例を示す説明図であ
る。
【0045】(A)は、ヘッド部40のピストンリング
溝65を含む周縁部のみを急冷粉末アルミ合金(PM合
金)で構成した例を示す。この例によれば、特に耐熱性
が要求されるヘッド部40の周縁部を耐熱性の優れたP
M合金で形成し、他の部分を成形性のよいピストン合金
で形成しているため、鍛造時の加工性が向上するととも
に、接合面が曲面となって相対すべりが発生しやすくな
り、接合強度の向上が図られる。これにより、前記実施
例と同様に、ピストンリング溝65より上側のトップラ
ンドを薄くすることができ、クレビス減少により未燃ガ
スが減少し、排ガス対策として有効になるとともに、特
に、トップランドの角部が350℃程度になっても耐え
ることができ、角部がだれたり、変形したりしなくな
る。(C)は、(A)のピストンの展開図である。この
場合には、急冷粉末アルミ合金51がピストン外周面の
全周にわたって同じ厚さに形成される。
【0046】(B)は、急冷粉末アルミ合金51の厚さ
を吸排気側で厚くし、ピストンピンボス側で薄くした例
を示す。この例によれば、熱負荷の厳しい吸排気側の部
分が選択的に耐熱性が強化される。(D)は、(B)の
ピストン外周面の展開図である。この場合には、急冷粉
末アルミ合金51の厚さが、ピストンピンボス66の上
側では、ピストンリング溝65より上側までと薄く、ピ
ストンピンボス66間の上側では、ピストンリング溝6
5より下側までと厚く、全体として波形に形成される。
【0047】上述したように、鍛造前のスカート部用合
金50とヘッド部用合金51との接触境界面が鍛造後に
増大するようにすれば、酸化膜が破壊され、鍛造前のス
カート部用合金50とヘッド部用合金51が直接接触紙
強固に接合する。そして、鍛造後の接触境界面近傍には
伸びに伴うファイバーフローが形成され、ファイバーフ
ローを曲げるような外力に対して強度を増加させる。す
なわち、ピストンを実機エンジンに使用中、ヘッド部に
作用するガス圧力が作用しても、ヘッドの外周に向かっ
て放射状に形成されるファイバーフローは、この力を支
え、ピストンピンボスに伝える作用をし、ヘッド部の強
度を増大させる。なお、鍛造前のスカート部用合金50
とヘッド部用合金51との接触境界面が鍛造後に増大す
る方法としてさらに以下の方法がある。
【0048】図8は、本発明に係わるピストンの別の製
造方法を示す断面図である。図8中の各符号の内、図5
と共通のものは記述を省略する。ヘッド部用合金51に
は、鍛造前に中央部に凹部51aが下側に設けられてい
る。この凹部51aがスカート部用合金50を介して突
出部57aにより下型55に接触するまで押し下げられ
る。これにより、図8(B)に示す様に、鍛造前の境界
面100の中央部が鍛造により変形し、鍛造後に境界面
200cを形成する。鍛造後の境界面の他の部分200
a、200bの形成については図5についての記載の通
り、境界面200の近傍の両合金50、51にファイバ
ーフローが形成されるとともに、両合金50、51は強
固に結合する。本製造方法によるピストン加工前素材に
は図5に示す押し出し突起42がないので、加工が簡単
になる。一方、鍛造前のヘッド部用合金51を焼結等に
より成形するならば、凹部51aは容易に形成すること
ができる。
【0049】図9は、本発明に係わるピストンのさらに
別の製造方法を示す断面図である。本製造方法によれ
ば、ピストンの外周部にスカート部用合金50とヘッド
部用合金51との結合を強固にできる。
【0050】図9中の各符号の内、図5と共通のものは
記述を省略する。下型55の凹部56の底面の外周に円
環状の凹部55aを設けている。パンチ57の下降に伴
い外周部でスカート部用合金50が盛り上がる。これに
つれて境界面100も外周部で盛り上がる。パンチ57
のさらなる下降に伴い、スカート部用合金50の外周部
の盛り上がりが、パンチ57の外周部57bにより規制
され、さらに押し戻されるようになる。ヘッド部用合金
51の外周部はスカート部用合金50を介して外周部5
7bにより押し下げられ、凹部56に入り込む。この
時、一旦盛り上がった境界面は図9(B)に示すように
外周部が下がり、略円錐状部200dを形成する。鍛造
により境界面の外周部の面積が増大するので、略円錐状
部200dにおいても両合金50、51は強固に結合す
る。また、境界面200の近傍の両合金50、51内に
ファイバーフローを形成できる。なお、押し出し突起5
1aは鍛造後の加工工程において、加工除去される。
【0051】図10は、本発明に係わるピストンのさら
に別の製造方法を示す断面図である。本製造方法によれ
ば、図7に示すピストン40の鍛造に使用可能であり、
ピストン外周部にスカート部用合金50とヘッド部用合
金51との結合を強固にできる。図10中の各符号の
内、図7(A)と共通のものは記述を省略する。
【0052】下型55は左右に分離可能な左型55b、
右型55cにより形成される。鍛造前のヘッド部用合金
51は中空の円柱状をなし、この中空部にスカート部用
合金50の突起部50aが嵌合する。両合金は互いに接
触し、平面状の境界面100aと、円筒状の境界面10
0bが形成される。下型55には境界面100aの外周
部にドーナツ状の凹部55dが設けられている。図10
(B)に示すように鍛造により、凹部55d内に両合金
50、51が押し出されて入り込み、鍔状の突起90が
形成される。鍛造後の境界面200はこの突起90内に
入り込む。すなわち、鍛造前の境界面100aと100
bの面積の和より境界面200の面積の方を大きくする
ことが可能である。また、境界面200の近傍の両合金
50、51内にファイバーフローを形成できる。この突
起90は鍛造後の加工工程において除去される。
【0053】図11は、本発明に係わるピストンのさら
に別の製造方法を示す断面図である。本製造方法によれ
ば、図7に示すピストン40の鍛造に使用可能であり、
ピストン外周部にスカート部用合金50とヘッド部用合
金51との結合を強固にできる。図11中の各符号の
内、図5、図10(A)と共通のものは記述を省略す
る。
【0054】下型55の凹部56の底面には、境界面1
00bの外周部にドーナツ状の凹部55aが設けられて
いる。図11(B)に示すように鍛造により、凹部55
a内に両合金50、51が押し出されて入り込み、突起
91が形成される。鍛造後の境界面200はこの突起9
0内に入り込む。すなわち、鍛造前の境界面100aと
100bの面積の和より境界面200の面積の方を大き
くすることが可能である。また、境界面200の近傍の
両合金50、51内にファイバーフローを形成できる。
この突起90は鍛造後の加工工程において除去される。
【0055】図12は、本発明に係わるピストンのさら
に別の製造方法を示す断面図である。本ピストンは4サ
イクルエンジンに使用される。本製造方法によれば、接
合界面に上方に凸状部を形成可能であり、両合金50、
51を強固に結合できる。
【0056】図12(A)は、図4の工程(K)に相当
する工程に対応し、急冷粉末アルミ合金で構成されるヘ
ッド部用PM合金51を下に、アルミニウム、シリコ
ン、銅、マグネシウムからなる合金で構成されるスカー
ト部用ピストン合金50を上に重ね、加熱された2層の
合金を、予熱した下型55の凹部56内に収容し、予熱
した上型であるパンチ57により加圧してピストン形状
に鍛造する。下型55の凹部56内には、バルブ逃げ用
の凹部70を形成するための突起71が設けられる。ま
た、パンチ57の下面には、下型の突起71に対応して
凹部72が形成される。
【0057】図12(B)は、図4の工程(L)に相当
する工程に対応し、鍛造されたピストン58は、前記下
型55に形成された突起71によりヘッド部40の表面
にバルブ逃げ用の凹部70が形成され、また、ヘッド部
40の内面側にはパンチ側の凹部72に対応して突起7
3が形成される。
【0058】図4の工程(L)に相当する工程において
は、パンチ57の先端が上層のスカート部用合金50に
食い込むに従い、スカート部用合金50の外周が盛り上
がり、スカート部を形成する。一方、ヘッド部用合金5
1は、スカート部用合金50を介して作用するパンチ5
7の押し下げ力と、その反作用である下型55からの反
力を受ける。下型55の突起71による反力は、ヘッド
部用合金51を介してスカート部用合金50の一部を、
パンチ57の凹部72内へ押し込む。鍛造前平坦であっ
たスカート部用合金50とヘッド部用合金51との鍛造
前の境界面100は、突起71がヘッド部用合金51に
押し込まれること、スカート部用合金50の一部が凹部
72内へ入り込むことにより変形して上方に凸状に突出
する。これが鍛造後の境界面の突起200dである。鍛
造後の境界面のその他の部分200eはほとんど平坦で
ある。鍛造により、境界面が変形し、突起200d部分
で面積が増大する。この面積の増大に伴い、スカート部
用合金50のみでなくヘッド部用合金51も境界面で大
きく伸びることになる。この伸びの大きい部分において
は酸化膜が破壊され、スカート部用合金50とヘッド部
用合金51が直接接触し接合する。なお、両合金50、
51に伸び易さについて差があると、境界面の面積増大
のみでなく、両合金50、51の間に相対すべりが発生
し、これも酸化膜の破壊に寄与し、異種金属同士がより
強固に接合する。なお、パンチ57による押し下げ力
と、その反力が作用する状態で伸びが生じるので、両合
金の少なくとも境界面200d近傍には、伸び方向のフ
ァイバーフローが形成される。
【0059】図12(C)は、図3の工程(N)に相当
する工程に対応し、ピストンを形成するための各種機械
加工が施された後の状態を示す。即ち、ピストンリング
溝65を形成したり、必要に応じて表面処理や形状仕上
げ等の加工処理が施される。このとき、図12(B)で
形成されたファイバーフローは残存する。なお、パンチ
57側の凹部72は省略してもよい。この場合には、図
12(D)に示すように、突起71がヘッド部用合金5
1に押し込まれることにより排除される分、パンチ57
の側面と凹部56の側面との間に形成されるスカート部
内に入り込むようになり、境界面の周囲の内突起71の
近傍が凸状に盛り上がり、突起200fを形成する。こ
の境界面の突起200fにおいても、境界面面積の増大
あるいはすべりが発生し、酸化膜が破壊し、両合金5
0、51が互いに強固に結合する。 (実施例)以上説明したヘッド部の少なくとも一部を構
成するAl−Fe系合金の好ましい実施例として以下の
実施例1〜11を用いることができる。これらの実施例
1〜11のうち、実施例1〜3は、図4(A)(B)
(C)に示したように連続鋳造又は押出し成形によりヘ
ッド部用合金51を形成し、実施例4〜11は、図4
(D)(E)(F)(G)に示したようにパウダーメタ
ルを用いてヘッド用合金51を形成するものである。
【0060】実施例1:5〜25%(重量%以下同じ)
のSi;1〜3%のFe;0.5〜5%のCu;0.5
〜5%のMg;1%以下のMn;1%以下のNi;1%
以下のCr;1%以下のZr;1%以下のMo;及びほ
ぼ0%のSiCを含むAl。
【0061】実施例2:5〜25%のSi;1〜3%の
Fe;0.5〜5%のCu;0.5〜5%のMg;1%
以下のMn;1%以下のNi;1%以下のCr;1%以
下のZr;1%以下のMo;及び1〜10%のSiCを
含むAl。ここでSiCの平均粒径は約1〜20μmで
ある。
【0062】実施例3:5〜25%のSi;1〜3%の
Fe;0.5〜5%のCu;0.5〜5%のMg;1%
以下のMn;1%以下のNi;1%以下のCr;1%以
下のZr;1%以下のMo;及び1〜10%のSiC又
はBN又はAlN又はAl23を含むAl。ここでSi
C、BN、AlN、およびAl23はこのうち1種類の
みを用いてもよいが合計1〜10%の範囲内で複数種類
を複合して用いてもよい。
【0063】実施例4:5%以下のSi;5%以上のF
e;0.5〜5%のCu;0.5〜5%のMg;1%以
下のMn;1%以下のNi;1%以下のCr;1%以下
のZr;1%以下のMo;及びほぼ0%のSiCを含む
Al。
【0064】実施例5:5%以下のSi;5%以上のF
e;0.5〜5%のCu;0.5〜5%のMg;1%以
下のMn;1%以下のNi;1%以下のCr;1%以下
のZr;1%以下のMo;及び1〜10%のSiCを含
むAl。ここでSiCの平均粒径は1〜20μmであ
る。
【0065】実施例6:5%以下のSi;5%以上のF
e;0.5〜5%のCu;0.5〜5%のMg;1%以
下のMn;1%以下のNi;1%以下のCr;1%以下
のZr;1%以下のMo;及び1〜10%のSiC又は
BN又はAlN又はAl23を含むAl。ここでSi
C、BN、AlN、およびAl23はこのうち1種類の
みを用いてもよいが合計1〜10%の範囲内で複数種類
を複合して用いてもよい。
【0066】実施例7:5%以下のSi;5%以上のF
e;0.5〜5%のCu;0.5〜5%のMg;1%以
下のMn;1%以下のNi;1%以下のCr;1%以下
のZr;1%以下のMo;1〜10%のC又はMoS
2 ;及び1〜10%のSiC又はAl23を含むAl。
ここでCおよびMoS2 一方のみを用いてもよいが合計
1〜10%の範囲内で両方共用いてもよい。
【0067】実施例8:5〜25%のSi;1〜10%
のFe;0.5〜5%のCu;0.5〜5%のMg;1
%以下のMn;1%以下のNi;1%以下のCr;1%
以下のZr;1%以下のMo;及びほぼ0%のSiCを
含むAl。
【0068】実施例9:5〜25%のSi;1〜10%
のFe;0.5〜5%のCu;0.5〜5%のMg;1
%以下のMn;1%以下のNi;1%以下のCr;1%
以下のZr;1%以下のMo;及び1〜10%のSiC
を含むAl。ここでSiCの平均粒径は1〜20μmで
ある。
【0069】実施例10:5〜25%のSi;1〜10
%のFe;0.5〜5%のCu;0.5〜5%のMg;
1%以下のMn;1%以下のNi;1%以下のCr;1
%以下のZr;1%以下のMo;及び1〜10%のSi
C又はBN又はAlN又はAl23を含むAl。ここで
SiC、BN、AlN、およびAl23はこのうち1種
類のみを用いてもよいが合計1〜10%の範囲内で複数
種類を複合して用いてもよい。
【0070】実施例11:5〜25%のSi;1〜10
%のFe;0.5〜5%のCu;0.5〜5%のMg;
1%以下のMn;1%以下のNi;1%以下のCr;1
%以下のZr;1%以下のMo;1〜10%のC又はM
oS2;及び1〜10%のSiC又はAl23を含むA
l。ここでCおよびMoS2 は一方のみを用いてもよい
が合計1〜10%の範囲内で両方共用いてもよい。
【0071】以上がヘッド部用のアルミ合金の具体的な
実施例である。
【0072】次に、前述のスカート部(および前記Al
−Fe系合金での構成部分以外の部分のヘッド部)を構
成するAl−Si系合金の好ましい実施例として以下の
実施例12〜14を示す。これらの実施例12〜14
は、図4(A)(B)(C)に示したように連続鋳造又
は押出し成形により或いは図4(D)(E)(F)
(G)に示したようにパウダーメタルを用いてスカート
部用合金50を形成するものである。
【0073】実施例12:5〜25%のSi;1%以下
のFe;0.5〜5%のCu;0.5〜5%のMg;1
%以下のMn;1%以下のNi;及び1%以下のCrを
含むAl。
【0074】実施例13:5〜25%のSi;1%以下
のFe;0.5〜5%のCu;0.5〜5%のMg;1
%以下のMn;1%以下のNi;1%以下のCr;1%
以下のZr;1%以下のMo;及び5%以下のSiC又
はBN又はAlN又はAl23を含むAl。ここでSi
C、BN、AlN、およびAl23はこのうち1種類の
みを用いてもよいが合計5%以下の範囲内で複数種類を
複合して用いてもよい。
【0075】実施例14:5〜25%のSi;1%以下
のFe;0.5〜5%のCu;0.5〜5%のMg;1
%以下のMn;1%以下のNi;1%以下のCr;1%
以下のZr;1%以下のMo;1〜10%のC又はMo
2;及び5%以下のSiC又はAl23を含むAl。
ここでCおよびMoS2 は一方のみを用いてもよいが合
計1〜10%の範囲内で両方共用いてもよい。
【0076】なお、上記実施例において、C或いはMo
2 はピストンの摺動性を高めるためのものである。
【0077】図13は、本発明に係るピストンの接合界
面を撮影した顕微鏡写真に基づいて描いた界面の組織状
態図である。前述のように、ピストン合金50とPM合
金51の鍛造圧接時に両合金の接合界面に相対すべりを
生じ、これにより、両合金の表面被膜が破れ両合金の組
織同士が入組んで強固に結合される。この場合、図示し
たように、合金50、51の境界面Sは、凹凸状に波打
った形状で相互に入組み、両方の組織同士が接合され
る。このような、本発明に係る異種金属の鍛造接合によ
るピストンの接合界面に形成された波形凹凸状の組織境
界面Sは、異種金属同士の圧接時に伸びあるいはさらに
相対すべりが起こることにより形成されるものであり、
境界面組織の顕微鏡観察により確認することができる。
【0078】上記実施例のピストン58は自動車、自動
二輪車、雪上車、船外機等、高回転高出力で使用される
エンジンに使用されると効果的である。
【0079】
【発明の効果】以上説明したように、本発明において
は、異種材料からなるヘッド部とスカート部とを、前記
ヘッド部上面に押し出し突起または凹部を形成してこの
突起部または凹部に対応して接合界面が凹あるいは凸あ
るいは凹凸状に形成されるように鍛造して接合一体成型
することにより、内燃機関用ピストンを製造したので、
鍛造時にヘッド部とスカート部の接合界面に伸びあるい
はさらにすべりを生じ、両材料の表面被膜が破れ両材料
の組織同士が入組んで強固に結合される。この場合、両
材料の境界面にはファイバーフローが形成されるので、
接合界面近傍の強度を十分高めることができる。したが
って、鍛造工程でピストン形状に成型すると同時に十分
な接合強度を得ることができ、接合強度を増すために工
数を増やす必要がなく生産性を高めることができる。ま
た、これにより、耐熱性および剛性が要求されるヘッド
部の合金と成形性および摺動性が要求されるスカート部
の合金を各々別の部材で構成し、工程数を増やすことな
く、これら異種合金同士を強固に結合して、生産性の向
上が図られるとともに、トップランド部の薄肉軽量化が
図られ、燃焼室内での圧縮比の増加による出力向上およ
びクレビス容積減少による未燃焼HCガスのエミッショ
ン対策が図られ、さらにピストン慣性力の低下による軸
受け部の軽量化および耐久性の向上、および軽量化によ
るエンジン振動の低減が図られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の内燃機関用ピストンが適用される2
サイクルエンジンの概略を示す説明図である。
【図2】 本発明の内燃機関用ピストンが適用される4
サイクルエンジンの概略を示す説明図である。
【図3】 本発明に係る内燃機関用ピストンの一例の断
面図で、左半部はピストンリング溝の下側のピストンピ
ンボスを正面から見た状態を示し、右半部はピストンピ
ンボスを側面から見た状態を示す。
【図4】 図3の内燃機関用ピストンの製造工程を順に
示した説明図である。
【図5】 図4の工程(K)〜(N)の詳細を説明する
図である。
【図6】 本発明に係るピストンの製造方法により製造
されたヘッド部の押し出し突起の位置及び形状の例を示
す説明図である。
【図7】 本発明のピストンの耐熱性合金の分布状態の
説明図である。
【図8】 本発明に係わるピストンの別の製造方法を示
す断面図である。
【図9】 本発明に係わるピストンのさらに別の製造方
法を示す断面図である。
【図10】 本発明に係わるピストンのさらに別の製造
方法を示す断面図である。
【図11】 本発明に係わるピストンのさらに別の製造
方法を示す断面図である。
【図12】 本発明に係わるピストンのさらに別の製造
方法を示す断面図である。本ピストンは4サイクルエン
ジンに使用される。
【図13】 本発明に係るピストンの接合界面を撮影し
た顕微鏡写真に基づいて描いた界面の組織状態図であ
る。
【符号の説明】
1:2サイクルエンジン、2:シリンダ、3:ピスト
ン、4:クランクケース、5:ジェットノズル、6:吸
気通路、7:リードバルブ、8,8’:掃気ポート、
9:排気ポート、10:点火プラグ、11:ピストンピ
ン、12:コンロッド、13:クランクアーム、14:
クランクシャフト、15:スロットルバルブ、20:4
サイクルエンジン、21:シリンダ、22:ピストン、
23:吸気バルブ、24:ジェットノズル、25:吸気
通路、26:排気バルブ、27:点火プラグ、28:排
気通路、29:ピストンピン、30:コンロッド、3
1:クランクアーム、32:クランクシャフト、33:
スロットルバルブ、36:ピストンピンボス、40:ヘ
ッド部、41:スカート部、42,42’,42”:押
し出し突起、50:ピストン合金、50a:突起部、5
1:PM合金、51a:凹部、55:下型、55a:凹
部、55b:左型、55c:右型、55d:凹部、5
6:凹部、57:パンチ、57a:突出部、57b:外
周部、58:ピストン、59:凹み、60,61:主掃
気ポート、62:副掃気ポート、63:排気ポート、6
4:ファイバーフロー、65:ピストンリング溝、6
6:ピストンピンボス、70:凹部、71:突起、7
2:凹部、73:突起、90:突起、100,100
a,100b,200:境界面、200a:外周部、2
00b:第1ドーム部、200c:第2ドーム部、20
0d:略円錐状部、200e:その他の部分、200
f:突起
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C22C 21/00 C22C 21/00 M 21/02 21/02 F16J 1/01 F16J 1/01

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 異種部材同士の接合界面を有する内燃機
    関用ピストンにおいて、前記接合界面は、平坦ではない
    凹あるいは凸あるいは凹凸状をなし、該接合界面の凹部
    あるいは凸部あるいは凹凸部において少なくとも一方の
    部材に、伸び組織を有することを特徴とする内燃機関用
    ピストン。
  2. 【請求項2】 前記ピストンはヘッド部とスカート部か
    らなり、ヘッド部の少なくとも一部をAl−Fe系合金
    で構成し他の部分をAl−Si系合金で構成し、両合金
    同士の接合界面は平坦ではない凹あるいは凸あるいは凹
    凸状をなし、該接合界面の凹部あるいは凸部あるいは凹
    凸部において少なくとも一方の部材に、伸び組織を有す
    ることを特徴とする請求項1に記載の内燃機関用ピスト
    ン。
  3. 【請求項3】 前記Al−Fe系合金は、Al,Feお
    よびSiからなる急冷粉末合金であり、前記Al−Si
    系合金は、Al,Si,MgおよびCuからなる鋳造合
    金であることを特徴とする請求項2に記載の内燃機関用
    ピストン。
  4. 【請求項4】 前記異種部材同士を鍛造により成型する
    とともに接合一体化することを特徴とする請求項1に記
    載の内燃機関用ピストンの製造方法。
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