JPH1080683A - イオン交換装置 - Google Patents

イオン交換装置

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JPH1080683A
JPH1080683A JP8236967A JP23696796A JPH1080683A JP H1080683 A JPH1080683 A JP H1080683A JP 8236967 A JP8236967 A JP 8236967A JP 23696796 A JP23696796 A JP 23696796A JP H1080683 A JPH1080683 A JP H1080683A
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ion exchange
layer
filtration
water
liquid
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JP8236967A
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English (en)
Inventor
Mitsuharu Furuichi
光春 古市
Akira Maeyama
彰 前山
Junji Urabe
純二 浦辺
Katsunori Kuroki
勝憲 黒木
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Kurita Water Industries Ltd
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Kurita Water Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 濾過部のSS成分等の捕捉力を大きくして高
流速で濾過を行うことができるとともに、イオン交換層
を乱すことなく濾過層を独立して逆洗することができ、
安価な洗浄剤を用いてイオン交換層の再生と濾過層の洗
浄を行うことができ、これによりイオン交換層の再生剤
利用効率と濾過層の洗浄効率を高くして、長期にわたっ
てイオン交換を行うことが可能なイオン交換装置を得
る。 【解決手段】 イオン交換塔1を通液可能な仕切部材2
によって上下に区画して、それぞれにカチオン交換樹脂
を充填して濾過層5およびイオン交換層7を形成し、下
向流で通水して処理を行い、水/空気導入管17、18
により濾過層5を独立して逆洗できるようにするととも
に、イオン交換層7に塩溶液を上向流で通液して再生
し、その再生排液を濾過層5に通液して濾過層5を洗浄
して濾過能力を回復するようにした濾過部一体型のイオ
ン交換装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は濾過部とイオン交換
部が一体となったイオン交換装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】イオン交換装置では被処理液中のSS成
分によるイオン交換層の閉塞と汚染を防止するために、
濾過装置が前置されているが、装置が複雑になり、大き
い敷地面積が必要になるほか、操作も繁雑になる。この
ような点を解決するために、濾過器とイオン交換塔を一
体化した装置として、通水可能な仕切部材によって上下
に区画された濾過部およびイオン交換部を設け、濾過部
にイオン交換樹脂を充填して濾過層を形成し、濾過層に
酸またはアルカリで逆洗するようにしたイオン交換装置
が提案されている(特開平8−71552号)。この装
置はイオン交換樹脂を濾過層として利用するものであ
り、これによりSS等の捕捉力を大きくして高速で濾過
を行ってイオン交換の閉塞と汚染を防止し、イオン交換
効率を高めることができる。
【0003】しかしながら、このような装置では、濾過
層の逆洗に酸またはアルカリ液を用いるためコスト高に
なるなどの問題点がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、上記
のような問題点を解決するため、濾過部のSS成分等の
捕捉力を大きくして高流速で濾過を行うことができると
ともに、イオン交換層を乱すことなく濾過層を独立して
逆洗することができ、安価な洗浄剤を用いてイオン交換
層の再生と濾過層の洗浄を行うことができ、これにより
イオン交換層の再生剤利用効率と濾過層の洗浄効率を高
くして、長期にわたってイオン交換を行うことが可能な
イオン交換装置を得ることである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、通液可能な仕
切部材によって上下に区画された濾過部およびイオン交
換部を有するイオン交換塔と、前記濾過部にカチオン交
換樹脂を充填して形成された濾過層と、前記イオン交換
部に粒状カチオン交換樹脂を充填して形成されたイオン
交換層と、前記イオン交換塔の上部に連絡する上部給排
液路、および下部に連絡する下部給排液路と、前記上部
給排液路に被処理液を導入して濾過層およびイオン交換
層を下向流で通過させ、下部給排液路から処理液を排出
する給排液装置と、前記濾過層を独立して逆洗するよう
に濾過部に設けられた濾過層逆洗装置と、前記下部給排
液路に塩溶液を導入して上向流で通過させ、イオン交換
層を再生するとともに濾過層を洗浄して上部給排液路か
ら排液を排出する再生洗浄装置とを備えていることを特
徴とするイオン交換装置である。
【0006】本発明において濾材として使用されるカチ
オン交換樹脂は、イオン交換用として使用されるカチオ
ン交換樹脂であり、使用済となった廃カチオン交換樹脂
でもよく、イオン交換能が低下したものであっても、イ
オン交換能が低下しないものであってもよい。このよう
なカチオン交換樹脂としては、強酸性のカチオン交換樹
脂が好ましく、粒径は0.3〜1mmφのものが好まし
い。
【0007】イオン交換部においてイオン交換層を形成
するためのカチオン交換樹脂としては、強もしくは弱酸
性カチオン交換樹脂など、一般に使用されている樹脂を
選択することができるが濾過部に充填するカチオン交換
樹脂と同様に強酸性カチオン交換樹脂が好ましい。これ
らは一部のカチオン交換樹脂を上記イオン交換部に充填
し、残部を別のイオン交換塔に充填して組合せて使用す
ることもできる。
【0008】本発明のイオン交換装置においては、濾過
部とイオン交換部を区画する仕切部材上に粒状カチオン
交換樹脂を充填して濾過層を形成し、仕切部材の下側に
他の粒状カチオン交換樹脂を充填してイオン交換層を形
成する。この場合、イオン交換層はイオン交換塔下部に
設けられた通液可能な支持板上に形成される。イオン交
換部は再生時にイオン交換樹脂が前記仕切部材に押付け
られて固定床を形成するように、上部空間を小さくし、
逆に濾過部は展開状態を維持するように上部空間を大き
くする。
【0009】給排液装置は上部給排液路に被処理液を導
入して、濾過層およびイオン交換層を下向流で通過さ
せ、下部給排液路から処理液を排出するように、ポン
プ、弁等の送液手段および集散液装置などにより構成す
る。
【0010】濾過部に設けられる濾過層逆洗装置は濾過
層に水および/または空気を導入して水逆洗および/ま
たは空気逆洗を行う装置であり、濾過層の表層部のみを
逆洗するものと、全層を逆洗するものを設けるのが好ま
しい。上記給排液路は被処理液の給液路と逆洗排液路と
して利用される。下部給排液路は処理液取出路と全体に
対する逆洗および再生剤給液路として利用される。
【0011】再生洗浄装置は薬注装置から下部給排液路
に塩類溶液を導入して、上向流でイオン交換部および濾
過部を通過させ、イオン交換層を再生するとともに濾過
層を洗浄し、上部給排液路から排液を排出するように、
ポンプ、弁等の送液手段および集散液装置などにより構
成する。
【0012】
【作用】本発明のイオン交換装置においては、給排液装
置によりイオン交換塔上部の上部給排液路に被処理液を
供給すると、被処理液は濾過部で濾過層を通過して濾過
され、SS成分が濾過層に捕捉される。濾過液は仕切部
材を通してイオン交換部に移行し、イオン交換層を通過
してカチオン交換される。イオン交換処理液は下部給排
液路から取出される。こうして被処理液は一つのイオン
交換装置において濾過およびカチオン交換され、イオン
交換層の閉塞、汚染が防止される。
【0013】本発明では、濾材としてカチオン交換樹脂
を用いることにより、SS成分等の捕捉力を大きくして
高流速で濾過を行うことができ、しかも塩溶液を用いて
逆洗を行うことができ、これにより短時間で効率よく濾
材の洗浄を行って濾過能力をほぼ完全に回復できるほ
か、樹脂のイオン交換能力を利用することも可能にな
る。濾材としてカチオン交換樹脂を用いることにより高
流速で濾過が行えるのは、カチオン交換樹脂のイオン交
換基により、イオン交換その他の電気化学的な作用が、
物理化学的な濾過作用に加味されることにより、SS捕
捉力が大きくなり、これによりSSがリークしないため
であると推測されるが、詳細は不明である。
【0014】濾過層が閉塞して差圧が上昇すると、通液
を停止して、濾過層逆洗装置により水および/または空
気を濾過部に導入して、濾過層の逆洗を行う。このとき
表層のみが閉塞している場合は、表層のみの逆洗を行う
ことができ、その繰返しにより全層が閉塞している場合
は、全層の逆洗を行う。このような逆洗は数回繰返す
と、逆洗により剥離しないで残留するSS分が蓄積する
ので、イオン交換部の再生の際、再生廃液を利用して濾
過層の洗浄を行う。
【0015】イオン交換部の再生は、再生洗浄装置によ
り下部給排液路から逆洗水を送液してイオン交換層と濾
過層をともに逆洗した後、イオン交換層に塩溶液からな
る再生剤を上向流で通液してカチオン交換樹脂を再生
し、再生液はそのまま濾過層に通して濾過層を逆洗す
る。再生剤は食塩を主成分とする水溶液であればよく、
純粋な食塩水でも不純物を含む食塩水でも使用でき、海
水またはその希釈もしくは濃縮水でもよく、1〜10重
量%の塩分濃度の水溶液が用いられる。
【0016】イオン交換層の再生は固定床で行い、濾過
層の洗浄は濾過層を展開させて行う。イオン交換層の再
生排液は濾過層を通過する際濾材に付着したSS分を剥
離、除去し、濾過性能を回復するとともに、イオン交換
基を再生し、濾材としての活性を付与することができ
る。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
により説明する。図1は実施形態のイオン交換装置を示
す断面図である。図1において、1はイオン交換塔であ
り、通液可能な仕切板2により上部に濾過部3および下
部にイオン交換部4が区画されている。濾過部3には仕
切板2上に粒状のカチオン交換樹脂を充填して濾過層5
が形成されている。イオン交換部4には通液可能な他の
仕切板6上に粒状のカチオン交換樹脂を充填して、イオ
ン交換層7が形成されている。イオン交換部4の上部空
間4aは再生時にイオン交換層7が仕切板2に押付けら
れて固定床を形成するように小さいスペースとされ、逆
に濾過部3の上部空間3aは全層が展開するように大き
いスペースとされている。
【0018】仕切板6はイオン交換層7の下方に集液部
8を形成している。仕切板2、6はそれぞれ多孔板(目
皿板)にスクリーンが一体化され、通液は可能である
が、濾材およびイオン交換樹脂は移動できないようにな
っている。イオン交換塔1の頂部には空気抜口11が設
けられている。またイオン交換塔1の上部、すなわち濾
過部3の上部空間3aには被処理水導入路および逆洗排
水路を兼ねる上部給排液管12が設けられて、濾過層5
の上方に開口している。上部給排液管12の開口部には
上向に拡開するロート状部13が形成され、その下側の
周辺部には下向に傾斜する笠状のガイド部14が形成さ
れ、その接合部に逆J字状の空気抜管15が設けられて
いる。
【0019】イオン交換塔1の下部の集液部8には処理
水取出路および再生剤導入路を兼ねる下部給排液管16
が設けられて、イオン交換層7の下方の集液部8に開口
している。上部給排液管12および下部給排液管16に
は弁V1、V2が設けられるとともに、ポンプ等の送液手
段(図示省略)が設けられて給排液装置を構成し、被処
理液を下向流で通液して処理を行い、上向流で再生、洗
浄を行うように構成されている。
【0020】濾過層5の上部および下方には逆洗用の水
および/または空気を導入する水/空気導入管17、1
8が設けられ、それぞれ交差方向に枝管17a、18a
を有し、給水/空気管17b、18bに連絡している。
水/空気導入管17および枝管17aには両側に斜上向
に開口する開口部が形成され、水/空気導入管18およ
び枝管18aには両側に斜下向に開口する開口部が形成
されている(図示省略)。イオン交換塔1の側壁の濾過
層5上面より若干上の部分には、水抜口19および洗浄
排液口20が設けられている。空気抜口11に連絡する
空気抜管21には弁V3が設けられている。
【0021】上記のイオン交換装置においては、図2
(A)に示すように、濾過部3において濾過を行い、イ
オン交換部4においてイオン交換が行われる。まず濾過
部3では、弁V1、V2は開、弁V3は閉で、被処理液を
上部給排液管12から導入して濾過層5を通過させるこ
とにより濾過が行われる。このとき濾材のカチオン交換
樹脂の交換基の作用により、SS捕捉力が大きくなっ
て、高流速で濾過が行われ、被処理水に無機凝集剤を添
加して凝集濾過を行う場合でも効率よく濾過を行うこと
ができる。濾過水は仕切板2を通してイオン交換部4に
入り、イオン交換層7を通過する間にカチオン交換が行
われる。イオン交換処理液は仕切板6を通して集液部8
に集められ、下部給排液管16から排出される。
【0022】濾過層5の差圧が上昇したときは、図2
(B)に示すように、弁V2を閉じ、イオン交換部4へ
の通水を停止したまま、濾過層5の逆洗を行う。濾過層
5の逆洗は、濾過層5の表層部のみが目詰まりしている
場合は、水/空気導入管17から水および/または空気
を導入して表層部のみを展開し、また濾過層5の全層が
目詰まりしている場合は、水/空気導入管18から水お
よび/または空気を導入して全層を展開して逆洗する。
この段階では通常LV30〜40m/hrで10〜20
分間水逆洗のみが行われるが、空気逆洗を行ってもよ
い。
【0023】空気逆洗を行う場合は、弁V3を開とし、
水抜口19から水抜きして、液面を濾過層5の上面より
若干上の位置まで下降させて空気を吹込むと、濾過層5
はほぐされてSSが剥離する。水逆洗の場合は、この状
態から水/空気導入管17または18から水を導入する
ことにより濾過層5は展開され、剥離SSを含む逆洗排
液は上部給排液管12から排出される。このとき上昇す
る濾材は上部給排液管12のロート状部13の下側から
ガイド部14に沿って循環し、SSを含む水がオーバー
フロー式にロート状部13から集水されて排出される。
空気抜管15はロート状部13とガイド部14の下にた
まる空気を抜出し、濾材の循環流を維持する。逆洗終了
後は弁V1、V2を開、弁V3を閉とし、前記と同様に図
2(A)に従って濾過工程およびイオン交換工程を再開
する。
【0024】このような濾過−逆洗の操作を繰返し、濾
過層5の全層が目詰まりし、表層部のみの逆洗により差
圧が回復しない場合には、全層の逆洗を行う。そして全
層の逆洗によっても、付着SS分が蓄積されるので、イ
オン交換層7の再生に合せて、再生排液により濾過層5
の洗浄を行う。この場合濾過層5およびイオン交換層7
とも全層の逆洗を行うが、濾過層5は空気逆洗および水
逆洗を組合せて行う。
【0025】このときの逆洗、再生、洗浄の操作は次の
ようにして行われる。まず図2(C)に示すように、弁
1、V2を閉、弁V3を開とし、水抜口19から水抜を
行い、前述のように液面を濾過層5の若干上の位置に下
降させる。この状態で図2(D)に示すように、水/空
気導入管18から空気を導入して空気逆洗を行い、濾材
をほぐすとともに、付着したSS分を剥離させる。この
とき液面22は上部給排液管12の開口部より相当低く
なっているので、濾材が飛び上がっても排出されること
はない。
【0026】その後図3(A)に示すように、水/空気
導入管18からの空気の導入を停止し、弁V1、V2を開
として、下部給排液管16から逆洗水を導入して、イオ
ン交換層7および濾過層5の全層を同時に逆洗し、逆洗
排水は上部給排液管12から排出する。これによりイオ
ン交換層7および濾過層5はそれぞれ上向に展開され、
剥離したSS分が逆洗排水とともに排出される。このと
きイオン交換部4の上部空間4aは小さいため、逆洗水
の流速をLV30〜40m/hr、好ましくは約35m
/hrとすることにより、イオン交換部4のイオン交換
樹脂は仕切板2に押付けられて固定床を形成する。これ
に対して濾過部3の上部空間3aは大きくなっているた
め、濾過層5は全層が展開状態を維持し、逆洗が行われ
る。
【0027】この状態で図3(B)に示すように下部給
排液路管16からの通液を塩溶液再生剤の通液に切換え
ると、再生剤の流速を約10m/hr程度に低くしても
イオン交換層7は仕切板2に支持されて固定床を維持
し、カチオン交換樹脂はNa形に再生される。このよう
に上向に固定床を形成した状態で上向流で再生すると、
向流再生となるため、再生効率は高くなる。
【0028】一方濾過層5は仕切板2を通過して上昇す
る再生排液により展開した状態で洗浄され、洗浄排液は
洗浄排液口20から排出される。これにより濾材に付着
していた金属化合物その他の不純物が除去され、SS成
分が剥離して濾過能力を回復するとともに、カチオン交
換樹脂の交換基が再生され、前述のように濾材のSS捕
捉力を増大させる。
【0029】再生剤を通液したのち、同様の通路で純水
を通液して押出工程および洗浄工程を行う。そして図3
(C)に示すように、水/空気導入管18から純水を導
入すると、イオン交換層7はそのまま下に移動して、仕
切板上に固定床を形成する。この状態で図3(D)に示
すように、弁V2を閉じ、上部給排液管12から被処理
水を導入すると、上部空間3aの空気が弁V3から追出
され、イオン交換塔1内は満水状態になる。この状態で
図2(A)に示すように弁V1、V2を開、弁V 3を閉と
して、上部給排液路12から被処理液を導入して濾過お
よびイオン工程を再開する。
【0030】試験例 図1のイオン交換装置の濾過部3に粒径0.3〜1mm
のカチオン交換樹脂を1mの高さに充填して濾過層5を
形成し、イオン交換部4にもカチオン交換樹脂を1mの
高さに充填してイオン交換層7を形成した。水道水にカ
オリンを添加して濁度5〜6度に調整した被処理水にポ
リ塩化アルミニウムをAlとして0.5mg/l添加
し、硫酸でpH6.5に調整して凝集処理を行い、図2
(A)に示すように通液してLV35m/hrの流速で
濾過およびイオン交換を行った。
【0031】濾過部3における差圧は当初0.25kg
f/cm2であったが次第に上昇し、8時間後に1kg
f/cm2になったので、図2(B)に示すように濾過
層5下部の水/空気導入管18より水を導入してLV3
5m/hrで15分間逆洗し、終了後通水を再開した。
さらに8時間後に同様に水で逆洗した。24時間後にイ
オン交換装置の再生が必要になったので、イオン交換樹
脂層の再生と濾床の洗浄を行った。
【0032】このときの洗浄操作は、まず図2(C)に
示すようにイオン交換塔1の通水を停止して、濾過層5
の上層より上10〜20cmの高さまで水抜を行い、図
2(D)に示すように濾過層5下部の水/空気導入管1
8より空気を導入して1m3/m2・minの流量、0.
4kgf/cm2の圧力で15分間空気逆洗を行った
後、図3(A)に示すようにイオン交換層7の下部に水
を導入してLV35m/hrで15分間イオン交換層7
および濾過層5について水逆洗を行い、イオン交換層7
を仕切板2に押付ける。その後図3(B)に示すように
イオン交換層7の再生と濾過層5の洗浄を行った。
【0033】この場合、5重量%食塩水溶液をイオン交
換層7にLV10m/hrで通液してカチオン交換樹脂
を再生した後、食塩濃度3.5重量%の再生排液を洗浄
液として濾過層5に導入して濾過層5を洗浄した。
【0034】上記の食塩水溶液による再生および洗浄
後、イオン交換層7および濾過層5を20分間通水洗浄
し、図3(C)、(D)の操作を経て濾過およびイオン
交換を再開した。上記の再生、洗浄を行った場合の差圧
の変化を図4(A)に示す。
【0035】比較例1として上記と同様に運転し、3回
目の洗浄として再生排液による洗浄を行わず、空気およ
び水逆洗のみを行った場合の差圧の変化を図4(B)に
示す。また比較例2として、従来装置のように中間水逆
洗を行わないで運転を継続したときの結果を図5に示
す。
【0036】図4(A)から明らかなように、中間逆洗
によって蓄積する濾過層5の汚れは再生排液による洗浄
により除去され、初期の差圧が回復するのに対し、中間
逆洗を行わない場合は図5に示すように約8時間で通水
不可となり、中間逆洗を行う場合でも再生排液による洗
浄を行わない場合は、図4(B)に示すように空気およ
び水逆洗によって差圧が回復しないことがわかる。
【0037】
【発明の効果】本発明のイオン交換装置は濾過部とイオ
ン交換部を仕切部材で区画し、濾過部にカチオン交換樹
脂を充填して濾過層を形成し、濾過部を独立して逆洗す
る手段を設け、イオン交換部を塩溶液で再生し、その再
生排液で濾過部を洗浄するようにしたので、濾過部のS
S成分等の捕捉力を大きくして高流速で濾過を行うこと
ができるとともに、イオン交換層を乱すことなく濾過層
を独立して逆洗することができ、安価な洗浄剤を用いて
イオン交換層の再生と濾過層の洗浄を行うことができ、
これによりイオン交換層の再生剤利用効率と濾過層の洗
浄効率を高くして、長期にわたってイオン交換を行うこ
とが可能なイオン交換装置を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例のイオン交換装置を示す断面図である。
【図2】(A)、(B)、(C)、(D)はそれぞれ実
施例のイオン交換装置の工程を示す系統図である。
【図3】(A)、(B)、(C)、(D)はそれぞれ実
施例のイオン交換装置の別の工程を示す系統図である。
【図4】(A)、(B)はそれぞれ試験例の結果を示す
グラフである。
【図5】試験例の結果を示すグラフである。
【符号の説明】
1 イオン交換塔 2、6 仕切板 3 濾過部 4 イオン交換部 5 濾過層 7 イオン交換層 8 集液部 11 空気抜口 12 上部給排液管 13 ロート状部 14 ガイド部 15 空気抜管 16 下部給排液管 17、18 水/空気導入管 17a、18a 枝管 17b、18b 給水/空気管 19 水抜口 20 洗浄排液口 V1、V2、V3
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B01D 29/08 530D 540A (72)発明者 黒木 勝憲 東京都新宿区西新宿3丁目4番7号 栗田 工業株式会社内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 通液可能な仕切部材によって上下に区画
    された濾過部およびイオン交換部を有するイオン交換塔
    と、 前記濾過部にカチオン交換樹脂を充填して形成された濾
    過層と、 前記イオン交換部に粒状カチオン交換樹脂を充填して形
    成されたイオン交換層と、 前記イオン交換塔の上部に連絡する上部給排液路、およ
    び下部に連絡する下部給排液路と、 前記上部給排液路に被処理液を導入して濾過層およびイ
    オン交換層を下向流で通過させ、下部給排液路から処理
    液を排出する給排液装置と、 前記濾過層を独立して逆洗するように濾過部に設けられ
    た濾過層逆洗装置と、 前記下部給排液路に塩溶液を導入して上向流で通過さ
    せ、イオン交換層を再生するとともに濾過層を洗浄して
    上部給排液路から排液を排出する再生洗浄装置とを備え
    ていることを特徴とするイオン交換装置。
JP8236967A 1996-09-06 1996-09-06 イオン交換装置 Pending JPH1080683A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2010016410A1 (ja) * 2008-08-08 2010-02-11 オルガノ株式会社 複合型ろ過脱塩装置
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