JPH1078582A - 表示装置及びその駆動方法 - Google Patents

表示装置及びその駆動方法

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Publication number
JPH1078582A
JPH1078582A JP8252195A JP25219596A JPH1078582A JP H1078582 A JPH1078582 A JP H1078582A JP 8252195 A JP8252195 A JP 8252195A JP 25219596 A JP25219596 A JP 25219596A JP H1078582 A JPH1078582 A JP H1078582A
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JP
Japan
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light
liquid crystal
display device
display
electrode
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Pending
Application number
JP8252195A
Other languages
English (en)
Inventor
Tomoyuki Shirasaki
友之 白嵜
Hiroyasu Yamada
裕康 山田
Masaharu Shiotani
雅治 塩谷
Tetsushi Yoshida
哲志 吉田
Manabu Takei
学 武居
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Casio Computer Co Ltd
Original Assignee
Casio Computer Co Ltd
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Publication date
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Priority to US08/922,265 priority patent/US6025894A/en
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 明・暗状態において良好なコントラストを有
し、しかも低消費電力な表示装置を提供する。 【解決手段】 液晶表示部13の後方に有機EL発光素
子12をバックライトとして、および反射板として、配
置する。有機EL発光素子12は、前側よりITOでな
るアノード電極19、有機EL材料でなるエレクトロル
ミネッセンス層18、反射性を有するMgInでなる反
射カソード電極15の順に形成されて構成される。この
ため、外光は反射カソード電極15で効率よく反射され
て表示用光となる。また、有機EL発光素子12を駆動
すると、発光が略100パーセント表示用光として用い
ることができる。このため、コントラストが良好で低消
費電力な表示装置とすることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、表示装置に関
し、さらに詳しくは、反射型表示機能および透過型表示
機能を兼ね備えた、液晶表示装置に関する。
【0002】
【従来の技術】液晶表示装置は、薄型軽量化が可能であ
るため種々の電子機器の表示装置として使用されてい
る。近年では、情報化が個人のレベルまで浸透し始めて
おり、携帯用パソコン(ノート型パソコン)や、携帯情
報端末などが普及している。このような電子機器は、携
帯用であるため電力消費を極力抑える必要がある。この
ため、携帯用電子機器では、バックライトを無くしてこ
れに必要とされる電力を削減した、反射型の液晶表示装
置が用いられている。しかし、このような液晶表示装置
は、外光が明るい昼間(明状態)においては良好なコン
トラストを得ることができるが、暗い場所や夜間(暗状
態)では表示を見ることができない。ここで、反射型で
はなく、バックライトを備えた透過型の液晶表示装置に
ついて考えると、暗状態ではバックライトの輝度が20
cd/m2程度で充分なコントラストを得ることができ
るのに対し、明状態ではバックライトの輝度が200c
d/m2でも良好なコントラストを得ることはできな
い。そこで、図28に示すような、反射型表示機能と透
過型表示機能とを備えた液晶表示装置が開発されてい
る。この液晶表示装置は、図28に示すように、液晶表
示部の後方に半透過半反射膜(ハーフミラー)2が配置
され、半透過半反射膜2の後方にバックライトシステム
3(ランプ4と導光板5などで構成される)が配置され
ている。半透過半反射膜2は、ベースフィルムの上面に
反射層を設け、下面に散乱層を設けた構造であり、入射
する光の一部を透過し、残りの光を反射する機能を持っ
ている。
【0003】以下、この従来の液晶表示装置における表
示作用について簡単に説明する。図中Aは液晶表示部1
に入射する明状態における外光を示している。この外光
Aは、液晶表示部1を通過して半透過半反射膜2に入射
する。このとき入射光A1は、一部が透過光A3として
半透過半反射膜2を透過し、残りの光が反射光A2とし
て反射する。この反射光A2が液晶表示部1に入射さ
れ、液晶の配向状態に応じた表示光A4が表示面から出
射され表示が行われる。また、暗状態においては、バッ
クライトシステム3を点灯することにより照明光Bが出
射され、この照明光Bが半透過半反射膜2を透過して照
明光B1となる。ここで、照明光Bは、一部光が半透過
半反射膜2を透過し、この透過した一部の光が照明光B
1となる。照明光B1が液晶表示部に入射することによ
り、液晶の配向状態に応じた表示が可能となる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記し
た従来の液晶表示装置では、外光Aを起源とする入射光
A1の一部(A3)が半透過半反射膜2を透過してしま
うため、反射光A2の光量が減少してしまい良好なコン
トラストをとれないという問題がある。一方、暗状態で
用いるバックライトシステム3を起源とする照明光B
は、半透過半反射膜2を通過することにより、光量が大
幅に減少して照明光B1になる。すなわち、バックライ
トシステム3からの光を効率よく表示に用いることがで
きない。このため、暗状態において、良好なコントラス
トを得るにはバックライトシステム3の発光性能を上げ
ることが要請され、消費電力が増加し、特に携帯用液晶
表示装置において、連続表示時間が速いという問題を避
けることができない。
【0005】また、カラーフィルタを設けて多色表示を
行う液晶表示装置では、カラーフィルタに入射した外光
やバックライト光がカラーフィルタにより所定波長域に
分光されて出射される。すなわち、赤色カラーフィルタ
であれば、赤色の波長域以外の波長域の光を吸収し、赤
色の波長域の光を出射させる機能を有するが、赤色の波
長域以外の光を完全に遮光できずに部分的に出射してし
まうので色純度が落ちてしまったり、また赤色の波長域
の光に加え、赤色の波長域の光も若干吸収してしまうた
め、全体として輝度が低く、コントラスト比が小さいと
いう問題が生じていた。特に、液晶に対し表示面側にカ
ラーフィルタを設けた半透過半反射型液晶表示装置の場
合、反射型として外光はカラーフィルタ及び液晶を2度
づつ通過しなければならず、透過型としてのバックライ
トの光がカラーフィルタ及び液晶を1度づつ通過するの
に対し入射光に対する出射光の割合が著しく低く、反射
型としての表示と透過型としての表示との間での表示具
合の差が大きいといった問題もあった。
【0006】一方、カラーフィルタなしに色表示を行う
液晶表示装置として、ECB(複屈折効果)型の液晶表
示装置がある。
【0007】反射型のECB型液晶表示装置は、一対の
基板間に液晶を挟んでなる液晶セルの両外面に、偏光軸
を有する偏光板を配置させ、一方の偏光板の下部に反射
板を設けた構成になっている。このような液晶表示装置
では、外光が他方の偏光板の作用により直線偏光され、
この光が液晶を通過する際に液晶の複屈折作用により偏
光状態の異なる楕円偏光になり、さらにその後一方の偏
光板を通過する際に直接偏光される。この直接偏光され
た光は反射板で反射され、再び一方の偏光板を透過した
後、液晶の複屈折作用により偏光状態の異なる楕円偏光
になり、最後に他方の偏光板の偏光作用により所定の波
長域の光、つまり所定の色の光として出射される。した
がって、上記液晶表示装置は、カラーフィルタなしに液
晶の複屈折作用と両偏光板の偏光作用により色表示する
ものである。ところで、液晶は印加電圧に応じて配列状
態が変化するのに伴い偏光性を変える。つまり印加電圧
にしたがって液晶から偏光板へ出射される光の偏光状態
が変わるので、液晶に加わる印加電圧を制御して同一画
素の色を変化することができる。
【0008】しかしながら、このようなECB型液晶表
示装置であっても、図29に示すように、入射される光
に対する出射する光の割合である出射率が、各色毎に極
端に異なり、輝度バランスが著しく損なわれた表示しか
できなかった。
【0009】この発明が解決しようとする第一の課題
は、明状態において良好なコントラストを有する表示を
行うことができ、暗状態においても良好なコントラスト
を有する表示を低消費電力で行うことができる表示装置
を得るにはどのような手段を講じればよいかという点に
ある。本発明が解決しようとする第二の課題は、各色の
輝度バランスの良好な表示を行う液晶表示装置を提供す
ることである。
【0010】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明で
は、表示装置において、それぞれ電極を有する一対の透
明基板間に挟まれた液晶を有し、一方の透明基板側が表
示面である液晶表示パネルと、可視光に対し透過性を示
す前電極と可視光に対し反射性を示す後電極と前記前電
極及び後電極の間に配置され、実質的に可視光に対し透
過性を示し、前電極及び後電極の間に所定値の電圧を印
加することにより発光する有機エレクトロルミネッセン
ス層とを有し、液晶表示パネルに対向して配置された有
機ELパネルと、を備えることを特徴としている。
【0011】請求項1記載の発明においては、表示面か
ら液晶表示パネルに入射された光は、液晶表示パネルの
液晶を通過した後、有機ELパネルの後電極に反射さ
れ、再び液晶を通過し表示面から出射し表示する。ま
た、有機ELパネルの前電極及び後電極の間に所定値の
電圧を印加すると、有機エレクトロルミネッセンス層に
電子と正孔とが注入され、有機エレクトロルミネッセン
ス層内において電子と正孔との再結合に伴った発光が生
じ、この光を液晶を通過して表示面から出射する。有機
ELパネルは、電極や有機エレクトロルミネッセンス層
を極めて薄く設定できるので、これら部材の光吸収によ
る損失が少なく、反射表示、透過表示のいずれにおいて
も高い輝度の光を表示面から出射することができるとと
もに、表示光を通過する部材の厚さに比して顕著になる
表示像のズレが小さい表示を行うことができる。したが
って、半透過半反射板を用いることなしに発光効率の良
い反射表示及び透過表示ができるので透過表示での消費
電力を小さくすることができる。
【0012】また、有機エレクトロルミネッセンス層内
には任意の発光材料を添加することにより、有機ELパ
ネルの発光色を任意に設定することができるので、液晶
や偏光板等の作用による表示光の色及び輝度を補正する
ことができ、色純度や輝度バランスを向上することがで
きる。
【0013】請求項11記載の発明では、表示装置の駆
動方法において、それぞれ電極が設けられた一対の透明
基板間に挟まれた液晶を有し一方の透明基板側に表示面
を有する液晶表示パネルと、可視光に対し透過性を示す
前電極と可視光に対し反射性を示す後電極と前電極及び
後電極の間に配置され実質的に可視光に対し透過性を示
し前電極及び後電極の間に所定値の電圧を印加すること
により発光する有機エレクトロルミネッセンス層とを有
し、液晶表示パネルに対向して配置された有機ELパネ
ルと、を備え、液晶表示パネルの表示面から液晶に入射
された光を有機ELパネルの後電極で反射し表示面に出
射する反射表示と、前記前電極及び後電極の間に印加さ
れた電圧により発光する前記有機ELパネルの光を前記
液晶表示パネルの前記液晶を介し前記表示面から出射す
る透過表示と、を切り替えることを特徴としている。
【0014】反射表示、透過表示のいずれにおいても高
い輝度の光を表示面から出射することができるとともに
表示像のズレが小さい表示を行うことができ、有機エレ
クトロルミネッセンス層内には任意の発光材料を添加す
ることにより、有機ELパネルの発光色を任意に設定す
ることができるので、液晶や偏光板等の作用による表示
光の色及び輝度を補正することができ、色純度や輝度バ
ランスを向上することができる。さらに、環境(周囲の
明るさ)に応じて反射表示と反射表示より消費電力の大
きい透過表示とを切り替えることができるので消費電力
の浪費を抑制することができ、本発明の表示装置を携帯
用として用いればバッテリーの交換無しに長時間の連続
表示が可能になる。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、この発明に係る表示装置の
詳細を実施形態に基づいて説明する。 (実施形態1)図1は、この発明に係る表示装置の実施
形態1を示す断面図である。同図中11は表示装置であ
り、相対的に後方に配置された有機EL発光素子12
と、この有機EL発光素子12の前方に配置された液晶
表示部13と、から大略構成されている。
【0016】まず、有機EL発光素子12の構成につい
て説明する。有機EL発光素子12は、例えばガラスで
なる基板14の上に、後部電極としての、光反射性の金
属、例えばMgInでなる反射カソード電極15が形成
されている。なお、反射カソード電極15の材料として
は、電子放出性の観点から、仕事関数が低い材料が望ま
しく、その電子親和力(eV)が、後述する電子輸送層
16の材料の最低空分子軌道(LUMO)の準位に反映
される電子輸送層16材料の電子親和力に近いか又はそ
れより小さいことが望ましい。また、光反射性の観点か
ら、より可視光(400nm以上800nm以下の電磁
波)に対し反射性のある材料が望ましい。この反射カソ
ード電極15は、液晶表示部13の表示領域と対応する
形状・面積をもつ。また、反射カソード電極15は、任
意の膜厚となるようにスパッタ法などを用いて成膜する
ことができ、反射面が平滑な鏡面構造である。
【0017】反射カソード電極15の上には、同様に表
示領域と対応する形状・面積を有する、Alq3でなる
電子輸送層16が形成されている。この電子輸送層16
の膜厚は、20nm〜100nm程度であり、蒸着法を
用いて形成されている。また、電子輸送層16の上に
は、PVCzとBNDと発光材料を適宜混合してなる正
孔輸送層17が、ディップコートまたはスピンコート法
等の湿式成膜により形成されている。この正孔輸送層1
7の膜厚は、20nm〜100nm程度に設定されてい
る。BNDは、PVCz単位ユニットに対するモル比率
が約10/100〜20/100の割合で混入され、正
孔輸送層17内への正孔の注入及び輸送とを促すような
アノード電極に対し相対的なバンドギャップを持ってい
る。そして、これら電子輸送層16と正孔輸送層17と
で、エレクトロルミネッセンス層18を構成している。
このエレクトロルミネッセンス層18の膜厚は、約0.
15μmとなる。なお、以下にAlq3、PVCz、B
NDの構造式を示す。
【0018】
【化1】
【化2】
【化3】
【0019】発光材料は、所定の波長域の光を吸収し、
それぞれ赤色、緑色、青色に発光する光ルミネッセンス
(photoluminescence)材料からなるドーパントであ
り、正孔輸送層及び/又は電子輸送層にドープされてい
る。赤色ドーパントとしては、4-(dicyanomethylene)-2
-methyl-6-(p-dimethylaminostyryl)-4H-pyran(以下、
DCM1)があり、図16に示すように600nm付近
に発光ピークを有する橙色乃至赤色発光を生じる。以下
にDCM1の構造式を示す。
【化4】 緑色ドーパントとして、3-(2'-benzothiazoyl)-7-dieth
ylaminocoumarin(以下、クマリン6)があり、図16
に示すように500nm〜550nm間にピークを有す
る緑色の発光を示す。以下にクマリン6の構造式を示
す。
【化5】 他の緑色ドーパントとして、quinaqridone(以下、キナ
クリドン)がある。以下にキナクリドンの構造式を示
す。
【化6】 青色ドーパントとしては、tetraphenylbenzidine(以
下、TPB)、4,4'-bis(2,2'-diphenylvinylene)biphe
nyl、4,4'-bis((2-carbazole)vinylene)biphenyl、tetr
aphenylbutadiene誘導体、cyclopentadiene誘導体、oxa
diazole誘導体等がある。以下にTPBの構造式を示
す。
【化7】 赤色ドーパント、緑色ドーパント、青色ドーパントはそ
れぞれ、PVCz単位ユニットに対するモル比率が約1
/100〜4/100の割合で混入され、後述するカラ
ーフィルタの分光スペクトルにあわせてドープ量を調整
されている。
【0020】エレクトロルミネッセンス層18の上に
は、全面にアノード電極19が形成されている。このア
ノード電極19は、外光および有機EL発光素子12で
発光される光に対して透過性を有する電極材料、例えば
ITOで形成され、その膜厚は約0.05μmに設定さ
れている。
【0021】以上、表示装置11の有機EL発光素子1
2の構成について説明したが、上記したように、エレク
トロルミネッセンス層18の膜厚を薄くできる理由は、
有機膜の成膜制御性が良いことと、材料の電荷注入性な
どを始めとする特性に起因するものであり、特に有機E
L発光素子とすることにより実現し得たものである。そ
して、エレクトロルミネッセンス層18とアノード電極
19とを合わせた膜厚も、0.1μm〜0.2μm程度
と薄いものであるため、入射する外光の吸収による減衰
を極僅かとすることができる。また、このような有機E
L発光素子12では、後記する作用で述べるように、外
光が、アノード電極19で反射したり、反射カソード電
極15で反射したりすることにより、表示画面にフリッ
カ(ちらつき現象)が発生したり、表示画面が部分的に
継続して輝く現象(きらきら)が発生するのを抑制する
ことができる。
【0022】次に、液晶表示部13の構成の概略を説明
する。図1に示すように、液晶表示部13は、対をなす
前透明基板20側および後透明基板21側と、図示しな
いシール材と、で形成される間隙に、例えば略90°に
ツイストネマティック配向されたTN液晶22が封止さ
れて液晶セルが構成されている。そして、前透明基板2
0の前方には前偏光板23が配置され、後透明基板21
の後方には後偏光板24が配置されている。前偏光板2
3と後偏光板24とは、それぞれの偏光軸が互いに直交
し、かつ液晶の配向に合わせて配置されている。前透明
基板20側の詳しい構成は、前透明基板20の対向内側
面に、ブラックマスク26、カラーフィルタ27が適宜
配置・形成されている。カラーフィルタ27は赤色、緑
色、青色の各色をそれぞれ分光するRフィルタ、Gフィ
ルタ、Bフィルタから構成され、Rフィルタ、Gフィル
タ、Bフィルタはそれぞれストライプ状または、後述す
る画素電極30に対応したドット配列をしている。ま
た、これらブラックマスク26およびカラーフィルタ2
7の上には、透明性を有する保護膜28が形成され、保
護膜28上にITOからなる可視光に対し70%以上の
透過性を有する共通電極25が表示領域全面にわたって
形成され、共通電極25上には配向処理されたポリイミ
ドからなる。前配向膜29が形成されている。一方、後
透明基板21の対向内側面には、ITOでなる画素電極
30および画素電極30に接続されたスイッチング素子
である薄膜トランジスタ(TFT)31が、画素配列に
従って多数配列されている。配列パターンは、行方向及
びそれに直交する列方向に並んで配列されたマトリクス
配列や、対応するカラーフィルタのR、G、Bを1周期
とした画素電極30の列に隣接する列の画素電極30が
半周期ずらした、いわゆるデルタ配列等がある。TFT
31は、そのゲート電極が選択電圧を出力するゲートラ
インに接続され、そのドレイン電極が信号電圧を出力す
るドレインラインに接続されている。これらTFT31
を含む非画素領域には、窒化シリコンからなる層間絶縁
膜34がパターン形成され、画素電極30上及び層間絶
縁膜34上にはポリイミドからなり、配向処理が施され
た後配向膜32が形成されている。
【0023】発光材料は、所定の波長域の光を吸収し、
それぞれ赤色、緑色、青色に発光する光ルミネッセンス
(photoluminescence)材料からなるドーパントであ
り、正孔輸送層及び/又は電子輸送層にドープされてい
る。赤色ドーパントとしては、4-(dicyanomethylene)-2
-methyl-6-(p-dimethylaminostyryl)-4H-pyran(以下、
DCM1)があり、図16に示すように600nm付近
に発光ピークを有する橙色乃至赤色発光を生じる。以下
にDCM1の構造式を示す。
【化4】
【0024】緑色ドーパントとして、3-(2'-benzothiaz
oyl)-7-diethylaminocoumarin(以下、クマリン6)が
あり、図16に示すように500nm〜550nm間に
ピークを有する緑色の発光を示す。以下にクマリン6の
構造式を示す。
【化5】
【0025】他の緑色ドーパントとして、quinaqridone
(以下、キナクリドン)がある。以下にキナクリドンの
構造式を示す。
【化6】
【0026】青色ドーパントとしては、tetraphenylben
zidine(以下、TPB)、4,4'-bis(2,2'-diphenylviny
lene)biphenyl、4,4'-bis((2-carbazole)vinylene)biph
enyl、tetraphenylbutadiene誘導体、cyclopentadiene
誘導体、oxadiazole誘導体等がある。以下にTPBの構
造式を示す。
【化7】
【0027】赤色ドーパント、緑色ドーパント、青色ド
ーパントはそれぞれ、PVCz単位ユニットに対するモ
ル比率が約1/100〜4/100の割合で混入され、
後述するカラーフィルタの分光スペクトルにあわせてド
ープ量を調整されている。
【0028】エレクトロルミネッセンス層18の上に
は、全面にアノード電極19が形成されている。このア
ノード電極19は、外光および有機EL発光素子12で
発光される光に対して透過性を有する電極材料、例えば
ITOで形成され、その膜厚は約0.05μmに設定さ
れている。
【0029】以上、表示装置11の有機EL発光素子1
2の構成について説明したが、上記したように、エレク
トロルミネッセンス層18の膜厚を薄くできる理由は、
有機膜の成膜制御性が良いことと、材料の電荷注入性な
どを始めとする特性に起因するものであり、特に有機E
L発光素子とすることにより実現し得たものである。そ
して、エレクトロルミネッセンス層18とアノード電極
19とを合わせた膜厚も、0.1μm〜0.2μm程度
と薄いものであるため、入射する外光の吸収による減衰
を極僅かとすることができる。また、このような有機E
L発光素子12では、後記する作用で述べるように、外
光が、アノード電極19で反射したり、反射カソード電
極15で反射したりすることにより、表示画面にフリッ
カ(ちらつき現象)が発生したり、表示画面が部分的に
継続して輝く現象(きらきら)が発生するのを抑制する
ことができる。
【0030】次に、液晶表示部13の構成の概略を説明
する。図1に示すように、液晶表示部13は、対をなす
前透明基板20側および後透明基板21側と、図示しな
いシール材と、で形成される間隙に、例えば略90°に
ツイストネマティック配向されたTN液晶22が封止さ
れて液晶セルが構成されている。そして、前透明基板2
0の前方には前偏光板23が配置され、後透明基板21
の後方には後偏光板24が配置されている。前偏光板2
3と後偏光板24とは、それぞれの偏光軸が互いに直交
し、かつ液晶の配向に合わせて配置されている。前透明
基板20側の詳しい構成は、前透明基板20の対向内側
面に、ブラックマスク26、カラーフィルタ27が適宜
配置・形成されている。カラーフィルタ27は赤色、緑
色、青色の各色をそれぞれ分光するRフィルタ、Gフィ
ルタ、Bフィルタから構成され、Rフィルタ、Gフィル
タ、Bフィルタはそれぞれストライプ状または、後述す
る画素電極30に対応したドット配列をしている。ま
た、これらブラックマスク26およびカラーフィルタ2
7の上には、透明性を有する保護膜28が形成され、保
護膜28上にITOからなる可視光に対し70%以上の
透過性を有する共通電極25が表示領域全面にわたって
形成され、共通電極25上には配向処理されたポリイミ
ドからなる。前配向膜29が形成されている。一方、後
透明基板21の対向内側面には、ITOでなる画素電極
30および画素電極30に接続されたスイッチング素子
である薄膜トランジスタ(TFT)31が、画素配列に
従って多数配列されている。配列パターンは、行方向及
びそれに直交する列方向に並んで配列されたマトリクス
配列や、対応するカラーフィルタのR、G、Bを1周期
とした画素電極30の列に隣接する列の画素電極30が
半周期ずらした、いわゆるデルタ配列等がある。TFT
31は、そのゲート電極が選択電圧を出力するゲートラ
インに接続され、そのドレイン電極が信号電圧を出力す
るドレインラインに接続されている。これらTFT31
を含む非画素領域には、窒化シリコンからなる層間絶縁
膜34がパターン形成され、画素電極30上及び層間絶
縁膜34上にはポリイミドからなり、配向処理が施され
た後配向膜32が形成されている。
【0031】以下、このような構成の表示装置11を外
光を反射させて用いる場合(明状態で用いる場合)と、
有機EL発光素子12を発光駆動させて用いる場合(暗
状態で用いる場合)の作用・動作を説明する。
【0032】(明状態で用いる場合)この表示装置11
を明状態で用いる場合は、有機EL発光素子12をオフ
状態にして用いる。図1の矢印aは外光である入射光を
示し、矢印bは出射光を示す。まず、入射光aは、液晶
表示部13を通過して有機EL発光素子12に入射す
る。入射光aは、前偏光板23、液晶22、後偏光板2
4の偏光作用を受け、有機EL発光素子12に入射され
る。この入射光aは、アノード電極19とエレクトロル
ミネッセンス層18を通過して反射カソード電極15で
反射される。このとき、実際の反射は、概して図2で示
すことができる。なお、図においてアノード電極19と
エレクトロルミネッセンス層18の光屈折率は無視して
示している。同図に示すように、入射光aは、反射カソ
ード電極15で反射する出射光bとアノード電極19の
表面で極一部が反射する出射光b1とに主に分かれる。
これら出射光bと出射光b1との距離dは、アノード電
極19とエレクトロルミネッセンス層18との膜厚の和
をt、入射角をθとすると、d=t・sin2θ/cosθで表
すことができる。ここで、入射角θ=30°とすると、
t=0.2μmであるとすれば、d=0.2μm程度と
なる。このように、本実施形態では、有機EL材料を用
いたことにより、アノード電極19とエレクトロルミネ
ッセンス層18との膜厚の和を小さく抑えることができ
るため、反射光b、b1の距離dは極短くなる。なお、
エレクトロルミネッセンス層18の屈折率を加味しても
略同様の値となる。このため、反射光b、b1が液晶表
示部13に入射して前方に出射された場合に、二重の表
示光が形成されても、その間隔は肉眼では無視できる程
短いため、画面にフリッカ(ちらつき現象)を発生させ
たり、表示画面が部分的に継続して輝く現象(きらき
ら)を発生させることはない。また、入射光aが反射カ
ソード電極15で反射されたときに、アノード電極19
とエレクトロルミネッセンス層18との膜厚は極めて薄
いため、出射光bは光量の損失が小さく、表示に対して
充分な光量を確保することができる。
【0033】(暗状態で用いる場合)この表示装置11
を暗状態で用いる場合は、有機EL発光素子12をオン
状態にして用いる。このときの有機EL発光素子12の
概略的なエネルギーダイヤグラムを図3に示す。図3に
PVCz、BND及び発光材料からなる正孔輸送層とA
lq3からなる電子輸送層の2層構造の有機EL素子の
発光プロセスを示す。ここで、有機carrier輸送層内で
の電子の移動性は、各材料のlowest unoccup-ied molec
ular orbital(LUMO)の準位に依存され、正孔の移
動性は、high-est occupied molecular orbital(HO
MO)の準位に依存され、言い換えれば、これら電荷を
有する粒子の移動は、各材料の固有のバンドギャップの
上限と下限とに反映される。電極を含む全体としては、
電子は各材料の電子親和力(eV)に反映され、正孔は
各材料のイオン化エネルギー(eV)に反映されること
になる。
【0034】まず、カソード電極から電子輸送層(ET
L)への電子の注入に関しては、cathodeの電子親和力
とAlq3のLUMOとの間のポテンシャル障壁がある
が、cathode及びanode間に所定値の電圧を印加すること
により乗り越えて実現することができる。そして、アノ
ード電極から正孔輸送層(HTL)への正孔の注入に関
しては、anodeのイオン化エネルギーとHTL内の材料
のHOMOとの間のポテンシャル障壁があるが、cathod
e及びanode間に電圧を印加することにより乗り越えて実
現することができる。
【0035】次にHTL内の正孔の移動については、図
4に示すように、PVCzとBNDとの混合により形成
されたトラッピングサイトを移動するホッピング伝動が
主体となる。つまり、anodeのイオン化エネルギーとB
NDのHOMOとの差であるgapAを電圧の印加により
乗り越えた正孔は、BNDのHOMOとPVCzのHO
MOとの間のgapBを次々と乗り越えてETLに向か
う。また、Alq3に注入された電子の一部は、電圧の
印加によりgapEを乗り越えるが、gapDが大きいために
HTLにおけるETLとの界面付近に留まり、HTL内
を輸送される正孔と再結合を起こし、電荷を持たない1
重項励起子を発生させる。残りの電子は、ETL内で注
入された正孔と再結合を起こし1重項励起子を発生させ
る。1重項励起子は10nm程度の不規則な移動をした
後、失活に至るが、発光材料に補足され、所定波長域の
可視光を発光する。
【0036】図5は単層のPVCzと、クマリン6がド
ープされたPVCz層と、エタノール中に2.85×1
-5(mol/l)で存在するクマリン6の、それぞれ
の光吸収スペクトルである。図中、破線(a)は、PV
Czの吸収スペクトルであり、実線(b)は、クマリン
6がドープされたPVCz層の吸収スペクトルであり、
一点鎖線(c)は、クマリン6のエタノール溶液の吸収
スペクトルである。実線(a)及び実線(b)からクマ
リン6は、PVCz中では400nm〜500nm付近
に吸収ピークを有し、PVCz自体は主に、350nm
以下の光を吸収する性質を有している。
【0037】図6はPVCz単層のEL(エレクトロル
ミネッセンス)特性とPL(フォトルミネッセンス)特
性のスペクトル図である。図中破線が電圧の印加による
発光スペクトルで、実線が所定の波長域の光の吸光によ
る発光スペクトルである。PVCzは400nm近傍に
ELピーク及びPLピークを有している。
【0038】図5、6よりPVCzの単層型の場合、電
子と正孔との再結合によりPVCz自体が400nm近
傍にピークを有する発光を生じ、この一部をクマリン6
が吸収し、発光するという二重の発光になっているが、
本実施形態の2層構造の有機EL発光素子12では、図
16に示すようにPVCzは400nmピークの発光
が、ほとんどなく、発光材料の発光のみが確認されてい
ることから変換効率が極めて良好に行われていることが
推察される。
【0039】このような作用により、本実施形態の有機
EL発光素子12は、低電圧条件で駆動を行うことがで
き、低消費電力化を達成することができる。このため、
表示装置11の携帯性を高めることができる。また、有
機EL素子12での発光は、上記したように正孔輸送層
17と電子輸送層16との界面近傍で起こるため、実質
的には正孔輸送層17とアノード電極19を膜厚方向に
光が通過すればよく、光量の損失がほとんどない。この
ため、充分な光量の表示用光を発生させることができ
る。さらに、エレクトロルミネッセンス層を有機化合物
で構成したことにより、平滑で均一な膜厚の成膜が行え
るため、発光の面内均一性の良好な照明とすることがで
きる。なお、暗状態で用いる場合は、上記したように低
消費電力化が図られているため、電池駆動を行ってもよ
く、コンセントから電源をとって駆動させてもよい。
【0040】以上、実施形態1について説明したが、こ
こでエレクトロルミネッセンス層として無機EL材料を
用いた場合と、上記した実施形態1とを比較して検討す
る。実施形態1においては、エレクトロルミネッセンス
層の膜厚が約0.15μmであり、スピンコーティング
法を用いて平坦に形成することができる。これに対し
て、無機EL材料、例えばチタン系のEL材料をエレク
トロルミネッセンス層に適用すると、適切な実効電界と
発光が得られるEL膜厚は数十μmとなる。このため、
上記実施形態1において図2を用いて説明した反射光ど
うしの距離dは、無機EL発光素子の場合に、実施形態
1の距離dより大幅に長くなる。また、実施形態1にお
いては、発光メカニズムがエレクトロルミネッセンス層
中に注入された電子と正孔との再結合により光が放出さ
れる。このようなエレクトロルミネッセンス層は半導体
的にとらえることができる。これに対し、無機EL発光
素子においては、電子がエレクトロルミネッセンス層中
にトンネル効果などで導入され、エレクトロルミネッセ
ンス層に印加されている高電界で加速されて蛍光中心に
衝突してエネルギーを与えることにより発光を起こして
いると考えられている。すなわち、無機EL発光素子の
メカニズムは、絶縁破壊的にとらえることができる。こ
の点から考えると、有機系エレクトロルミネッセンス層
を用いた場合の方が、無機系エレクトロルミネッセンス
層を用いた場合よりも、低消費電力化を図り易いといえ
る。なお、無機EL発光素子では発光材料を発光層内に
添加することができないので、有機EL発光素子のよう
に任意の色を発光するような制御が極めて困難である。
【0041】本実施形態では、カラーフィルタ27によ
る色と有機EL発光素子12による色の両方の設定を行
うことができ、カラーフィルタ27だけでは困難であっ
た、目的に応じた色の表示が可能となる。上記実施形態
では、反射カソード電極15は、反射面が平滑な鏡面構
造であったが、反射面に凹凸を形成し散乱させる構造を
適用すれば液晶表示の視野角も広がるとともに均一な表
示を行うことができる。また、有機EL素子は、任意の
波長域の光を発光する発光材料を添加することにより発
光色の設定ができる点で、無機EL素子より優れてい
る。このため、本実施形態においては、直線偏光する偏
光板や楕円偏光する位相差板や液晶の構成に加え、有機
EL発光素子12の発光色により表示色を設定すること
ができるのでより幅の広い色の選択が可能となる。
【0042】(実施形態2)図7は、本発明の表示装置
の実施形態2を示す断面図である。本実施形態の表示装
置11においては、液晶表示部13の構成は上記した実
施形態1と同様である。有機EL発光素子12の構成
は、基板14が液晶表示部13に対向するように(前側
に)配置され、基板14の後面に順次、アノード電極1
9、エレクトロルミネッセンス層18、反射カソード電
極15が形成された構成である。なお、エレクトロルミ
ネッセンス層18の構成材料は、上記した実施形態1と
同様である。本実施形態においても、上記実施形態1と
同様に、有機EL発光素子12の消費電力を低くでき、
また、面内均一性の良好な発光を行わせることができ
る。さらに、本実施形態においても、実施形態1と同様
に外光の光量の損失を抑制して良好なコントラストを有
する表示を可能にする。本実施形態では、基板14上に
アノード電極19を配置し、製造プロセス中の各工程の
フォトレジストエッチング液等に劣化しやすい反射カソ
ード電極15を最後に形成することができるので、品質
の良好な有機EL発光素子12を提供することができ
る。
【0043】(実施形態3)図8は、本発明の表示装置
の実施形態3を示す断面図である。本実施形態の表示装
置においては、液晶表示部13が、上記した実施形態1
における後偏光板24を省略できる液晶モードを採用し
たものである。また、有機EL発光素子12は、液晶表
示部12の後透明基板21の後面へ一体的に、順次、ア
ノード電極19、エレクトロルミネッセンス層18、反
射カソード電極15が形成されてなる。本実施形態にお
ける他の構成は、後偏光板24がない点を除けば上記し
た実施形態2と同様である。このような構成としたこと
により、有機EL発光素子12と液晶表示部13とが一
体化した表示装置11を実現でき、より薄型でコンパク
トな構造とすることができる。なお、本実施形態におけ
る作用・動作は、上記した実施形態2と同様である。
【0044】(実施形態4)図9は、本発明の表示装置
の実施形態4を示す断面図である。本実施形態の表示装
置においては、液晶表示部13の構成が上記した実施形
態1と同様である。有機EL発光素子12は、上記した
実施形態1の反射カソード電極15が透明電極材料でな
るカソード電極15aに置き換えられた構成である。ま
た、有機EL発光素子12の後方には、入射光を散乱さ
せる拡散反射板33が配置されている。このような構成
とすることにより、図6に示すように、明状態では外光
である入射光aは、液晶表示部13と有機EL発光素子
12とを通過し、拡散反射板33で反射されて反射光b
となる。このとき、実際には反射光bは拡散反射板33
で散乱されて単一の光線ではなく多方向に進む多数の光
線となる。このため、液晶表示部13に後方から入射す
る光の面内均一性を高めることができる。暗状態では、
有機EL発光素子12を駆動して表示用光cを発光させ
ることにより、液晶表示部13の液晶の配向に応じた表
示が可能となる。本実施形態においては、上記したよう
に、拡散反射板33の表面に入射光aが当たると、この
入射光aが散乱されて反射光の均一化を図ることができ
る。本実施形態における他の構成は、上記した実施形態
1と略同様である。
【0045】(実施形態5)図10は、本発明の表示装
置の実施形態5を示す断面図である。本実施形態の表示
装置においては、液晶表示部13の前偏光板23の前面
に拡散板41を設けた点を除けば、実施形態1と同様の
構成である。拡散板41は、互いに異なる屈折率の層が
複数積層された板であり、入射された光が各層の界面で
反射、透過を繰り返し起こすことにより光の進行方向を
拡散させる機能を有する。このような構造の表示装置で
は、反射型としては、入射光aが1度拡散板41に拡散
された後、液晶22に入射し反射カソード電極15の反
射により反射された出射光bが前偏光板23を透過した
後、再び拡散板41に拡散されるので、二重に拡散され
ることから、より液晶表示の視野角も広がるとともに均
一な輝度の表示を行うことができる。また、透過型の場
合でも1度拡散されるので、優れた表示を行うことがで
きる。
【0046】(実施形態6)図11は、本発明の表示装
置の実施形態6を示す断面図である。本実施形態の表示
装置においては、液晶表示部13と有機EL発光素子1
2との間に拡散板42を設けた点を除けば、実施形態1
と同様の構成である。拡散板42は、互いに異なる屈折
率の層が複数積層された板であり、入射された光が各層
の界面で反射、透過を繰り返し起こすことにより光の進
行方向を拡散させる機能を有する。このような構造の表
示装置では、反射型としては、入射光aが液晶22を通
過した後拡散板42により拡散され、反射カソード電極
15の反射により反射された出射光bが再び拡散板42
に拡散されるので、二重に拡散されることから、より液
晶表示の視野角も広がるとともに均一な輝度の表示を行
うことができる。また、透過型の場合でも1度拡散され
るので、優れた表示を行うことができる。
【0047】(実施形態7)図12は、本発明の表示装
置の実施形態7を示す断面図である。本実施形態の表示
装置においては、液晶表示部13の後偏光板24がない
点を除けば、実施形態1と同様の構成である。実施形態
1では、反射型として外光が後偏光板24を2度透過
し、透過型として1度しか透過してないため、反射型と
透過型での輝度の差が比較的大きいのに対して、本実施
形態では偏光板を1枚にしたのでより透過性が良好にな
り、反射型と透過型での輝度の差を小さくすることがで
きる。
【0048】(実施形態8)図13は、本発明の表示装
置の実施形態8を示す断面図である。同図中11は、表
示装置であり、液晶表示部13と、相対的に後方に配置
された有機EL発光素子12と、から大略構成される。
有機EL発光素子12は、ガラスでなる基板14の上
に、低仕事関数の光反射性の金属、例えばMgInでな
る反射カソード電極15が形成されている。なお、反射
カソード電極15の材料としては、電子放出性の観点か
ら、仕事関数が低い材料が望ましく、その電子親和力
(eV)が、電子輸送層16の材料の最低空分子軌道
(LUMO)の準位に反映される電子輸送層16材料の
電子親和力に近いか又はそれより小さいことが望まし
い。また、光反射性の観点から、より可視光(400n
m以上800nm以下の電磁波)に対し反射性のある材
料が望ましい。反射カソード電極15上には、Alq3
からなる電子輸送層16と、PVCzとBNDと発光材
料とが混在された正孔輸送層17と、が順次積層されて
なるエレクトロルミネッセンス層18が形成されてい
る。エレクトロルミネッセンス層18上には、アノード
電極19が積層されている。
【0049】発光材料は、所定の波長域の光を吸収し、
それぞれ赤色、緑色、青色に発光する光ルミネッセンス
(photoluminescence)材料からなるドーパントであ
り、正孔輸送層及び/又は電子輸送層にドープされてい
る。赤色ドーパントとしては、DCM1があり、図16
に示すように600nm付近に発光ピークを有する橙色
乃至赤色発光を生じる。緑色ドーパントとしてクマリン
6があり、図16に示すように500nm〜550nm
間にピークを有する緑色の発光を示す。他の緑色ドーパ
ントとして、キナクリドンがある。青色ドーパントとし
ては、TPBを適用される。他の青色ドーパントとして
は、4,4'-bis(2,2'-diphenylvinylene)bi-phenyl、4,4'
-bis((2-carbazole)vinylene)biphenyl、tetraphenylbu
tadiene誘導体、cyclopentadiene誘導体、oxadiazole誘
導体等がある。赤色ドーパント、緑色ドーパント、青色
ドーパントはそれぞれ、PVCz単位ユニットに対する
モル比率が約1/100〜4/100の割合で混入さ
れ、後述するカラーフィルタの分光スペクトルにあわせ
てドープ量を調整されている。
【0050】液晶表示部13は、有機EL発光素子12
のアノード電極19の外面側に配置され、両外面にそれ
ぞれ前偏光板23、後偏光板24が設けられた一対の前
透明基板20と後透明基板21との間に液晶45を封入
した構造となっている。前透明基板20は、対向内側の
面に、ITOからなる可視光に対し70%以上の透過性
を有する共通電極25が表示領域全面にわたって形成さ
れ、共通電極25上には配向処理されたポリイミドから
なる前配向膜29が形成されている。後透明基板21の
対向内面側には、ITOでなる画素電極30及び画素電
極30に接続されたスイッチング素子であるTFT31
が画素配列にしたがって多数配列されている。配列パタ
ーンは、行方向及びそれに直交する列方向に並んで配列
されたマトリクス配列になっている。TFT31は、そ
のゲート電極が選択電圧を出力するゲートラインに接続
され、そのドレイン電極が信号電圧を出力するドレイン
ラインに接続されている。これらTFT31を含む非画
素領域には、窒化シリコンからなる層間絶縁膜34がパ
ターン形成され、画素電極30上及び層間絶縁膜34上
にはポリイミドからなり、配向処理が施された後配向膜
32が形成されている。
【0051】前配向膜29と後配向膜32との間には、
所定方向に初期配向された液晶45が介在している。液
晶45の分子は、配向膜29、32の上における配向方
向を配向膜29、32で規制され、前記配向膜29、3
2面に対し僅かなプレチルト角で傾斜した状態で、一方
の基板側から他方の基板側に向かって75°±10°の
ツイスト角で所定の方向にツイスト配向している。
【0052】そして、この表示装置11においては、液
晶45の屈折率異方性Δnと液晶層厚dとの積であるΔ
ndの値と、表裏一対の偏光板23、24の透過軸の向
きを、入射光が白色光であるときの出射光の色が、液晶
表示部13の両基板20、21の電極30、25間に印
加する電圧に応じて、少なくとも赤、緑、青、黒、白に
変化するように設定している。
【0053】図14は、上記液晶表示部13の液晶分子
の配向状態と各偏光板23、24の透過軸の向きを液晶
表示装置の表面側から見た図であり、この実施形態で
は、液晶表示部13のΔndの値を800nm〜110
0nmに設定するとともに、偏光板23、24はそれぞ
れの透過軸23a、24aを次のような向きにして配置
されている。
【0054】すなわち、図14のように、液晶表示部1
3の一方の基板、例えば基板21の近傍における液晶分
子配向方向(配向膜32のラビング方向)21aは、液
晶表示部13の横軸Sに対して右回りに52.5°±5
°の方向、他方の基板20の近傍における液晶分子配向
方向(配向膜32のラビング方向)20aは、前記横軸
Sに対して左回りに52.5°±5°の方向にあり、液
晶分子は、そのツイスト方向を破線矢印で示したよう
に、基板21から基板20に向かって右回りに75°±
10°のツイスト角でツイスト配向している。
【0055】そして、液晶表示部13の基板21の近傍
における液晶分子配向方向21aを0°の方向とする
と、液晶表示部13の基板21に対向する偏光板24の
透過軸24aは、前記液晶分子のツイスト方向と逆方向
に52.5°±3°の方向にあり、液晶表示部13の基
板20に対向する偏光板23の透過軸23aは、前記ツ
イスト方向と逆方向に47.5°±3°の方向にある。
【0056】この実施形態のカラー液晶表示装置は、液
晶表示部13の液晶層の複屈折作用と一対の偏光板2
3、24の偏光作用とを利用して光を着色するもので、
このカラー液晶表示装置においては、偏光板23を透過
して入射した直線偏光が、液晶表示部13を通る過程で
その液晶層の複屈折作用により偏光状態を変えられ、各
波長光がそれぞれ偏光状態の異なる楕円偏光となった光
となって偏光板24に入射して、この偏光板24を透過
した光が、その光を構成する各波長光の光強度の比に応
じた色の着色光になり、この着色光が反射カソード電極
15で反射され、前記偏光板24と液晶表示部13と偏
光板23とを順に透過して液晶表示装置の表面側に出射
する。
【0057】なお、反射カソード電極15で反射された
光は、表面側に出射する過程で、液晶表示部13の液晶
層により入射時とは逆の経路で複屈折作用を受け、入射
時とほぼ同じ直線偏光となって偏光板23に入射するた
め、この偏光板23を透過して出射する光は、反射カソ
ード電極15で反射された光とほとんど変わらない着色
光である。
【0058】そして、前記液晶表示部13の液晶層の複
屈折作用は、この液晶層への印加電圧に応じた液晶分子
の配向状態の変化によって変化し、それにともなって前
記偏光板24に入射する光の偏光状態が変化するため、
この偏光板24を透過する各波長光の光強度の比に応じ
て光の着色が変化する。
【0059】すなわち、液晶表示部13の電極25、3
0間に電圧を印加すると、液晶分子がツイスト配向状態
を保ちつつ立上がり配向し、この液晶分子の立上がり角
が大きくなるのにつれて液晶層の複屈折作用が小さくな
るが、液晶表示部13の液晶層の複屈折作用が変化する
と、液晶表示部13を透過して偏光板24に入射する光
の偏光状態が変化するため、この偏光板24を透過する
各波長光の光強度の比に応じて光の着色が変化し、その
光が反射カソード電極15で反射されて液晶表示部13
の表面側に出射する。
【0060】このように、このカラー液晶表示装置の出
射光の色、つまり表示色は、電極25、30間に印加す
る電圧に応じて変化する。このカラー液晶表示装置の1
つの画素で表示できる色は、赤、緑、青の三原色の全て
と、ほぼ無彩色の暗表示である黒と、ほぼ無彩色の明表
示である白を含んでいる。
【0061】図15は上記カラー液晶表示装置の表示色
の変化を示すa*−b*色度図である。この図15のよう
に、上記カラー液晶表示装置の表示色は、液晶表示部1
3の電極25、30間に電圧を印加していない初期状態
ではパープル(P)に近い色であり、電極25、30間
に印加する電圧を高くしてゆくのにともなって、矢印方
向、すなわち赤(R)→緑(G)→青(B)→黒→白の
順に変化する。これら赤、緑、青と、黒および白の表示
色は、いずれも、色純度が高い鮮明な色である。
【0062】また、黒の表示状態における出射率をR
(min)とし、白の表示状態における出射率を、印加
電圧が5VのときでR(5V)、印加電圧が7Vのとき
でR(7V)とすると、上記カラー液晶表示装置の出射
率は、 R(min)=2.78% R(5V)=22.85% R(7V)=29.55% である。
【0063】そして、上記カラー液晶表示装置における
黒と白の表示のコントラストCRは、白を表示させるた
めの印加電圧を5VとしたときのコントラストをCR
(5V)、白を表示させるための印加電圧を7Vとした
ときのコントラストをCR(7V)とすると、 CR(5V)=8.22 CR(7V)=10.63 であり、白を表示させるための印加電圧を7Vとしたと
きはもちろん、白を表示させるための印加電圧を5Vと
したときでも、充分に高いコントラストが得られる。
【0064】このような表示色とコントラストは、液晶
表示部13の液晶45の分子が基板21側から基板20
側に向かって75°±10°のツイスト角で所定の方向
にツイスト配向しており、この液晶表示部13のΔnd
の値が800nm〜1100nmであるとともに、基板
21の近傍における液晶分子の配向方向21aを0°の
方向としたとき、偏光板24の透過軸24aが液晶分子
のツイスト方向と逆方向に52.5°±3°の方向、偏
光板23の透過軸23aが前記ツイスト方向と逆方向に
47.5°±3°の方向に設定されていることを条件と
して得られるものであり、これらの条件が前記範囲を外
されると、その度合が大きくなるにつれて、コントラス
ト、表示色の順で表示品質が悪くなる。
【0065】したがって、このカラー液晶表示装置によ
れば、カラーフィルタを用いずに光を着色するととも
に、同じ画素で複数の色を表示し、しかも、コントラス
トを高くするとともに、表示の基本である白と黒および
赤、緑、青の三原色を表示して、鮮明でかつ色彩の豊か
な多色カラー表示を実現することができる。
【0066】また、透過型として用いる場合、従来のE
CB液晶表示装置は、図29に示すように表示色によっ
て出射率が異なっていた。特に青色は他の色と比べ輝度
が低く視認しにくかった。有機EL発光素子12では、
赤色ドーパントとしてDCM1、緑色ドーパントとして
クマリン6、青色ドーパントとしてTPBを適用して白
色発光させることができるが、青白色を発光するように
ドーパントの混合比を適用すれば、相対的に青色の輝度
が高くなり各色に対する輝度バランスを良好にすること
ができる。このように有機EL発光素子12では、各色
に発光する発光材料を任意に設定することができるの
で、目的に応じた表示色の色及び輝度を制御することが
できる。
【0067】(実施形態9)図17〜図19はこの発明
の実施形態9を示しており、図17はカラー液晶表示装
置の断面図である。この実施形態の表示装置11は、液
晶表示部13と、相対的に後方に配置された有機EL発
光素子12と、から大略構成される。液晶表示部13
は、一対の前透明基板20と後透明基板21との間に液
晶45が封入され、前透明基板20の外側面に位相差板
49が配置され、位相差板49の外面側に前偏光板23
が配置され、後透明基板21の外面側に後偏光板24が
配置された構造となっている。前透明基板20は、対向
内側の面に、ITOからなる可視光に対し70%以上の
透過性を有する共通電極25が表示領域全面にわたって
形成され、共通電極25上には配向処理されたポリイミ
ドからなる前配向膜29が形成されている。後透明基板
21の対向内面側には、ITOでなる画素電極30及び
画素電極30に接続されたスイッチング素子であるTF
T31が画素配列にしたがって多数配列されている。配
列パターンは、行方向及びそれに直交する列方向に並ん
で配列されたマトリクス配列になっている。TFT31
は、そのゲート電極が選択電圧を出力するゲートライン
に接続され、そのドレイン電極が信号電圧を出力するド
レインラインに接続されている。これらTFT31を含
む非画素領域には、窒化シリコンからなる層間絶縁膜3
4がパターン形成され、画素電極30上及び層間絶縁膜
34上にはポリイミドからなり、配向処理が施された後
配向膜32が形成されている。前配向膜29と後配向膜
32との間には、所定方向に初期配向された液晶45が
介在している。
【0068】この実施形態のカラー液晶表示装置におい
ては、液晶表示部13内部に封止された液晶45のΔn
dの値と、位相差板49のリタデーションの値と、表裏
一対の偏光板23、24の透過軸及び位相差板49の遅
相軸の向きを、入射光が白色光であるときの出射光の色
が、電極25、30間に印加する電圧に応じて、少なく
とも赤、緑、青、黒、白に変化するように設定してい
る。
【0069】図18は、封止された液晶分子の配向状態
と各偏光板23、24の透過軸及び位相差板49の遅相
軸の向きを表示装置11の表示面側から見た図であり、
この実施形態では、液晶分子のツイスト角を75°±3
°、Δndの値を800nm〜1100nmに設定し、
位相差板49としてリタデーションの値が60nm±2
0nmのものを用いるとともに、表側及び裏側偏光板2
3、24をその透過軸23a、24aを次のような向き
にして配置し、前記位相差板49をその遅相軸49aを
次のような向きにして配置している。
【0070】すなわち、図18のように、一方の基板、
例えば裏面側基板21の近傍における液晶分子配向方向
21aは、液晶表示部13の横軸Sに対して右回りに5
2.5°±5°の方向、他方の表面側基板20の近傍に
おける液晶分子配向方向20aは、前記横軸Sに対して
左回りに52.5°±5°の方向にあり、液晶分子は、
そのツイスト方向を破線矢印で示したように、裏面側基
板21から表面側基板20に向かって右回りに75°±
10°のツイスト角でツイスト配向している。
【0071】そして、裏面側基板21の近傍における液
晶分子配向方向21aを0°の方向とすると、裏面側基
板21に対向する裏側偏光板24の透過軸24aは、前
記液晶分子のツイスト方向と逆方向に52.5°±3°
の方向にあり、表面側基板20に対向する表側偏光板2
3の透過軸23aは、前記ツイスト方向と逆方向に6
0.5°±3°の方向にあり、さらに位相差板49の遅
相軸49aは、前記ツイスト方向と逆方向に52.5°
±3°の方向にある。
【0072】この実施形態の表示装置11は、液晶表示
部13の液晶層の複屈折作用及び位相差板49の複屈折
作用と一対の偏光板23、24の偏光作用とを利用して
光を着色するもので、このカラー液晶表示装置において
は、表側偏光板23を透過して入射した直線偏光が、位
相差板49と液晶45を通る過程で前記位相差板49の
複屈折作用及び液晶45の複屈折作用により偏光状態を
変えられ、各波長光がそれぞれ偏光状態の異なる楕円偏
光となった光となって裏側偏光板24に入射して、この
裏側偏光板24を透過した光が、その光を構成する各波
長光の光強度の比に応じた色の着色光になり、この着色
光が反射カソード電極15で反射され、前記裏側偏光板
24と液晶45と位相差板49と表側偏光板23とを順
に透過して液晶表示装置の表面側に出射する。
【0073】なお、反射カソード電極15で反射された
光は、表面側に出射する過程で、液晶45及び位相差板
49により入射時とは逆の経路で複屈折作用を受け、入
射時とほぼ同じ直線偏光となって表側偏光板23に入射
するため、この表側偏光板23を透過して出射する光
は、反射カソード電極15で反射された光とほとんど変
わらない着色光である。
【0074】そして、液晶45の複屈折作用は、この液
晶45への印加電圧に応じた液晶分子の配向状態の変化
によって変化し、それにともなって裏側偏光板24に入
射する光の偏光状態が変化するため、この裏側偏光板2
4を透過する各波長光の光強度の比に応じて光の着色が
変化し、その光が反射カソード電極15で反射されて表
示装置11の表面側に出射する。
【0075】したがって、この表示装置11の出射光の
色、つまり表示色は、電極30、25間に印加する電圧
に応じて変化する。
【0076】この表示装置11の1つの画素で表示でき
る色は、赤、緑、青の三原色の全てと、ほぼ無彩色の暗
表示である黒と、ほぼ無彩色の明表示である白を含んで
いる。
【0077】図19は表示装置11の表示色の変化を示
すa*−b*色度図である。この図19のように、表示装
置11の表示色は、電極25、30間に電圧と印加して
いない初期状態ではパープル(P)に近い色であり、電
極25、30間の印加電圧を高くしてゆくのにともなっ
て、赤(R)→緑(G)→青(B)→黒→白の順に変化
する。これら赤、緑、青と、黒および白の表示色は、い
ずれも、色純度が高い鮮明な色である。
【0078】また、この実施形態の表示装置11におけ
る黒の表示状態の出射率をR(min)とし、白の表示
状態における出射率を、印加電圧が5VのときでR(5
V)、印加電圧が7VのときでR(7V)とすると、こ
のカラー液晶表示装置の出射率は、 R(min)=3.30% R(5V)=23.64% R(7V)=28.91% である。
【0079】そして、このカラー液晶表示装置における
黒と白の表示のコントラストCRは、白を表示させるた
めの印加電圧を5VとしたときのコントラストをCR
(5V)、白を表示させるための印加電圧を7Vとした
ときのコントラストをCR(7V)とすると、 CR(5V)=7.16 CR(7V)=8.76 であり、白を表示させるための印加電圧を7Vとしたと
きはもちろん、白を表示させるための印加電圧を5Vと
したときでも、充分に高いコントラストが得られる。
【0080】したがって、この表示装置11によれば、
カラーフィルタを用いずに光を着色するとともに、同じ
画素で複数の色を表示し、しかも、コントラストを高く
するとともに、表示の基本である白と黒および赤、緑、
青の三原色を表示して、鮮明でかつ色彩の豊かな多色カ
ラー表示を実現することができる。
【0081】なお、上記実施形態では、図18のよう
に、0°の方向に対して、表側偏光板23の透過軸23
aを60.5°±3°の方向、位相差板49の遅相軸4
9aを52.5°±3°の方向に設定したが、この実施
形態のように、液晶分子のツイスト角を75°±3°、
Δndの値を800nm〜1100nm、位相差板49
のリタデーションの値を60nm±20nmとし、か
つ、裏側偏光板24の透過軸24aを前記液晶分子のツ
イスト方向と逆方向に52.5°±3°の方向に設定す
る場合は、前記0°の方向に対して、表側偏光板23の
透過軸23aが液晶分子のツイスト方向と逆方向に5
1.5°±3°〜60.5°±3°の範囲の方向、位相
差板49の遅相軸49aが前記ツイスト方向と逆方向に
42.5°±3°〜52.5°±3°の範囲の方向にあ
れば、白と黒および赤、緑、青を高い色純度で表示する
ことができる。
【0082】(実施形態10)次に実施形態10につい
て以下に説明する。実施形態10では、表示装置11
が、前偏光板23の透過軸23aの方向、位相差板49
の遅相軸49aの方向を除けば、実施形態9と同様の構
成である。図20はこの発明の実施形態10を示す。液
晶表示部13の液晶分子の配向状態と各偏光板23、2
4の透過軸23a、24aおよび位相差板49の遅相軸
の向きを表示装置11の表示側から見た図である。この
形態は、0°の方向(裏面側基板21の近傍における液
晶分子配向方向21a)に対して、表側偏光板23の透
過軸23aを液晶分子のツイスト方向と逆方向に51.
5°±3°の方向、位相差板49の遅相軸49aを前記
ツイスト方向と逆方向に42.5°±3°の方向にした
ものであり、両基板20、21の近傍における液晶分子
配向方向21a、20aと、裏側偏光板24の透過軸2
4aの向きは図18と同じである。
【0083】図21は実施形態10による表示装置11
の表示色の変化を示すa*−b*色度図であり、この表示
装置11の表示色も、電極25、30間の印加電圧を高
くしてゆくのにともなって、赤(R)→緑(G)→青
(B)→黒→白の順に変化する。これら赤、緑、青と、
黒および白の表示色は、いずれも、色純度が高い鮮明な
色である。
【0084】また、この表示装置11における光の出射
率は、 R(min)=2.76% R(5V)=24.08% R(7V)=30.60% である。
【0085】そして、この表示装置11における、白を
表示させるための印加電圧を5Vとしたときのコントラ
ストをCR(5V)と、白を表示させるための印加電圧
を7VとしたときのコントラストをCR(7V)は、 CR(5V)=8.72 CR(7V)=11.09 である。
【0086】(実施形態11)図22および図23はこ
の発明の実施形態11を示している。実施形態11で
は、表示装置11が、前偏光板23の透過軸23aの方
向、位相差板49の遅相軸49aの方向及び偏光板24
の透過軸24aの方向を除けば、実施形態9と同様の構
成である。図22は、この実施形態の表示装置11にお
ける液晶45の分子の配向状態と各偏光板23、24の
透過軸23a、24aおよび位相差板49の遅相軸49
aの向きを液晶表示装置の表面側から見た図であり、こ
の実施形態では、液晶分子のツイスト角を75°±3
°、Δndの値を800nm〜1100nmに設定し、
位相差板49としてリタデーションの値が60nm±2
0nmのものを用いるとともに、表側及び裏側偏光板2
3、24をその透過軸23a、24aを次のような向き
にして配置し、前記位相差板49をその遅相軸49aを
次のような向きにして配置している。
【0087】すなわち、図22のように、一方の基板、
例えば裏面側基板21の近傍における液晶分子配向方向
21aは、液晶表示部13の横軸Sに対して右回りに5
2.5°±5°の方向、他方の表面側基板20の近傍に
おける液晶分子配向方向20aは、前記横軸Sに対して
左回りに52.5°±5°の方向にあり、液晶分子は、
そのツイスト方向を破線矢印で示したように、裏面側基
板21から表面側基板20に向かって右回りに75°±
10°のツイスト角でツイスト配向している。
【0088】そして、裏面側基板21の近傍における液
晶分子配向方向21aを0°の方向とすると、裏面側基
板21に対向する裏側偏光板24の透過軸24aは、前
記液晶分子のツイスト方向と逆方向に47.5°±3°
の方向にあり、表面側基板20に対向する表側偏光板2
3の透過軸23aは、前記ツイスト方向と逆方向に3
6.5°±3°の方向にあり、さらに位相差板49の遅
相軸49aは、前記ツイスト方向と逆方向に138.5
°±3°の方向にある。
【0089】この実施形態の表示装置11は、液晶45
の複屈折作用及び位相差板49の複屈折作用と一対の偏
光板23、24の偏光作用とを利用して光を着色するも
ので、このカラー液晶表示装置の1つの画素で表示でき
る色も、赤、緑、青の三原色の全てと、ほぼ無彩色の暗
表示である黒と、ほぼ無彩色の明表示である白を含んで
いる。
【0090】図23は表示装置11の表示色の変化を示
すa*−b*色度図である。この図23のように、表示装
置11の表示色は、電極25、30間に電圧と印加して
いない初期状態ではパープル(P)に近い色であり、電
極25、30間の印加電圧を高くしてゆくのにともなっ
て、赤(R)→緑(G)→青(B)→黒→白の順に変化
する。これら赤、緑、青と、黒および白の表示色は、い
ずれも、色純度が高い鮮明な色である。
【0091】また、この実施形態11の表示装置11に
おける黒の表示状態の出射率をR(min)とし、白の
表示状態における出射率を、印加電圧が5VのときでR
(5V)、印加電圧が7VのときでR(7V)とする
と、このカラー液晶表示装置の出射率は、 R(min)=1.85% R(5V)=22.37% R(7V)=28.35% である。
【0092】そして、この表示装置11における黒と白
の表示のコントラストCRは、白を表示させるための印
加電圧を5VとしたときのコントラストをCR(5
V)、白を表示させるための印加電圧を7Vとしたとき
のコントラストをCR(7V)とすると、 CR(5V)=12.09 CR(7V)=15.32 であり、白を表示させるための印加電圧を7Vとしたと
きはもちろん、白を表示させるための印加電圧を5Vと
したときでも、充分に高いコントラストが得られる。
【0093】すなわち、この実施形態11の表示装置1
1は、基板20、21をはさんで配置された一対の偏光
板23、24のうちの一方の偏光板(この実施形態では
表側偏光板)23と基板20との間に1枚の位相差板4
9を配置するとともに、液晶分子のツイスト角を75°
±10°とし、さらに液晶45のΔndの値を800n
m〜1100nm、位相差板49のリタデーションの値
を60nm±20nmとした場合における赤、緑、青、
黒、白の表示色が得られる偏光板23、24及び位相差
板49の配置条件が、実施形態9、10の条件の他にも
存在することに基づいたものであり、この表示装置11
によれば、カラーフィルタを用いずに光を着色するとと
もに、同じ画素で複数の色を表示し、しかも、コントラ
ストを高くするとともに、表示の基本である白と黒及び
赤、緑、青の三原色を表示して、鮮明でかつ色彩の豊か
な多色カラー表示を実現することができる。
【0094】(実施形態12)図24は、本発明の表示
装置の実施形態12を示す断面図である。同図中11
は、表示装置であり、液晶表示部13と、有機EL発光
素子12と、から大略構成され、後偏光板24がない点
を除けば実施形態8と同様の構成となる。このような構
造の液晶表示装置では、偏光板を1枚にしたのでより透
過性が良好になるので全体の輝度が高くなるとともに、
反射型と透過型での輝度の差を小さくすることができ
る。
【0095】実施形態8〜12のようなECB型の液晶
表示装置は、透過型として用いる場合、図29に示すよ
うに表示色によって出射率が異なっていた。特に青色は
他の色と比べ輝度が低く視認しにくかった。実施形態8
〜12の有機EL発光素子12では、例えば赤色ドーパ
ントとしてDCM1、緑色ドーパントとしてクマリン
6、青色ドーパントとしてTPBを適用して白色発光さ
せることができるが、青白色を発光するようにドーパン
トの混合比を適用すれば、相対的に青色の輝度が高くな
り各色に対する輝度バランスを良好にすることができ
る。このように有機EL発光素子12では、各色に発光
する発光材料を任意に設定することができるので、目的
に応じた表示色の色及び輝度を制御することができる。
実施形態8〜12の表示装置11に実施形態4〜6のよ
うに適宜拡散板を配置させ均一な表示を行うことができ
る。
【0096】(実施形態13)図25は、本発明の表示
装置の実施形態13を示す断面図である。同図中11
は、表示装置であり、液晶表示部13と、有機EL発光
素子12と、から大略構成される。液晶表示部13は、
有機EL発光素子12のアノード電極19の外面側に配
置され、一対の前透明基板20と後透明基板21との間
に液晶51を封入した構造となっている。前透明基板2
0は、対向内側の面に、ITOからなる可視光に対し7
0%以上の透過性を有する共通電極25が表示領域全面
にわたって形成され、共通電極25上には配向処理され
たポリイミドからなる前配向膜29が形成されている。
後透明基板21の対向内面側には、ITOでなる画素電
極30及び画素電極30に接続されたスイッチング素子
であるTFT31が画素配列にしたがって多数配列され
ている。配列パターンは、行方向及びそれに直交する列
方向に並んで配列されたマトリクス配列になっている。
TFT31は、そのゲート電極が選択電圧を出力するゲ
ートラインに接続され、そのドレイン電極が信号電圧を
出力するドレインラインに接続されている。これらTF
T31を含む非画素領域には、窒化シリコンからなる層
間絶縁膜34がパターン形成され、画素電極30上及び
層間絶縁膜34上にはポリイミドからなり、配向処理が
施された後配向膜32が形成されている。前配向膜29
と後配向膜32との間には、所定方向に初期配向された
液晶51が介在している。
【0097】液晶51は、相転移(コレステリック−ネ
マチック)型液晶に二色性染料を添加させた、いわゆる
PCGH液晶や、PD(高分子分散型)液晶、PD液晶
等から選択することができる。
【0098】このような、表示装置11では、偏光板、
カラーフィルタが一切ないので、反射型と透過型との間
の輝度の差がより小さくなるとともに高い輝度の表示を
行うことができる。
【0099】上記実施形態1〜13では、液晶表示部1
3と有機EL発光素子12とから構成されたが、これら
実施形態の表示装置11の液晶表示部13と有機EL発
光素子12との間に図26(a)、(b)に示すような
光進行方向制御板53を配置した構造であってもよい。
光進行方向制御板53は、ポリカーボネイト、ポリエス
テル、ポリアクリル等の光透過性材料からなり、屈折率
が1.3〜1.4に設定されている。また光進行方向制
御板53は、その液晶表示部13との対向面側が規則的
に凹凸があるマイクロプリズム形状に施され、有機EL
発光素子12との対向面側が平滑な面構造になってい
る。マイクロプリズムの平滑面と傾斜面との間の傾斜角
θ、θ′と設定されており、ここで光進行方向制御板5
3への光の入射角は、液晶表示部13の表示面の表示面
側の法線方向の軸、或いは制御板53の平滑な底面の液
晶表示部13側の法線方向の軸を、0°とし、マイクロ
プリズムの平滑面と傾斜面との間の傾斜角側への傾きを
+(°)、逆方向への傾きを−(°)で定義する。傾斜
角を25°に設定すると、反射型のときの、入射角が+
30°の入射光Xが0°の出射光として出射することが
できる。
【0100】以上、実施形態1〜実施形態13について
説明したが、本発明はこれらに限定されるものではな
く、構成の要旨に付随する各種の変更が可能である。例
えば、液晶モードをTN液晶モードの他に、STN液晶
モード、ゲスト・ホスト(GH)液晶モード、偏光板を
用いないPC(相転移)モード、PDLC(高分子分散
型液晶)モード、PDLC/GHモード、コレステリッ
ク液晶モード、PC液晶/GHモードなどの各種の液晶
モードを液晶表示部13に適用することができる。この
ような液晶モードに応じて、例えばカラーフィルタの有
無や、偏光板の有無などの、液晶表示部の構成も適宜変
更することが可能である。
【0101】また、上記した各実施形態では、エレクト
ロルミネッセンス層18を、Alq3でなる電子輸送層
16と、PVCzとBNDと白色発光材料とでなる正孔
輸送層17とを接合した構成としたが、他の有機EL材
料を用いて、単層のエレクトロルミネッセンス層や、3
層以上の構造のエレクトロルミネッセンス層とすること
も可能である。
【0102】上記実施形態1〜13では、発光材料の水
素結合による凝集により発生する濃度消光を抑制するた
めに、有機EL発光素子12において、発光材料を分散
するPVCzと発光材料とを混在させているが、Alq
3の中、またはAlq3及び正孔輸送層の中に、Alq
3や正孔輸送層りの発光波長域の光を吸収し、所定波長
域の光を発光する発光材料を添加させても良い。Alq
3は、それ自体が正孔と電子との再結合により青緑色に
発光するが、例えば、クマリン6と混在させれば、より
輝度の高い青緑色を発光することができる。
【0103】各実施形態では、反射カソード電極として
マグネシウム合金を用いたが、ハフニウム(Hf、仕事
関数3.63eV)や希土類元素であるスカンジウム
(Sc、仕事関数3.5eV)、イットリウム(Y、仕
事関数3.1eV)、ランタン(La、仕事関数3.5
eV)、セリウム(Ce、仕事関数2.9eV)、プラ
セオジム(Pr)、ネオジム(Nd、仕事関数3.2e
V)、プロメチウム(Pm)、サマリウム(Sm、仕事
関数2.7eV)、ユウロピウム(Eu、仕事関数2.
5eV)、ガドリニウム(Gd、仕事関数3.1e
V)、テルビウム(Tb、仕事関数)、ジスプロシウム
(Dy)、ホルモエム(Ho)、エルビウム(Er、仕
事関数2.97eV)、ツリウム(Tm、イッテルビウ
ム(Yb、仕事関数2.6eV)、ルテチウム(Lu)
の、単体やこれらの元素を含む合金であってもよい。
【0104】上記実施形態1〜13では、反射カソード
電極15は、反射面が平滑な鏡面構造であったが、反射
面に凹凸を形成し散乱させる構造を適用すれば均一な面
発光を照射することができ、液晶表示の視野角も広がる
ことができる。
【0105】上記実施形態1〜13では、有機EL発光
素子12の基板14をガラス基板としたが、1μm〜5
μm厚の酸化シリコン層あるいはアクリル系の有機絶縁
層を基板に適用すれば、より薄い構造にすることができ
るとともに基板の屈折率の違いによる視差を低減するこ
とができる。
【0106】上記実施形態1〜13では、液晶表示部1
3は、TFT31によるアクティブ駆動であったが、液
晶を挟んで対向する電極をストライプ形状にした単純マ
トリクス駆動であってもよい。
【0107】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、この発
明によれば、明状態において良好なコントラストを有す
る表示を行うことができ、暗状態においても良好なコン
トラストを有し、かつ低消費電力で表示を行うことがで
きる携帯性を備えた表示装置を実現するという効果があ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る表示装置の実施形態1を示す断面
図。
【図2】実施形態1の作用を示す説明図。
【図3】有機EL発光素子における、電子と正孔の注入
障壁に対する効果を示すエネルギーダイヤグラム。
【図4】正孔輸送層(HTL)内の正孔の移動メカニズ
ムを示すエネルギーダイヤグラム。
【図5】PVCz、クマリン6がドープされたPVC
z、エタノール中に存在するクマリン6のそれぞれの光
吸収スペクトルを示すグラフ。
【図6】PVCzのEL特性とPL特性を示すスペクト
ル図。
【図7】実施形態2の表示装置を示す断面図。
【図8】実施形態3の表示装置を示す断面図。
【図9】実施形態4の表示装置を示す断面図。
【図10】実施形態5の表示装置を示す断面図。
【図11】実施形態6の表示装置を示す断面図。
【図12】実施形態7の表示装置を示す断面図。
【図13】実施形態8の表示装置を示す断面図。
【図14】液晶表示部の液晶分子の配向状態と各偏光板
の透過軸の向きを液晶表示装置の表面側から見た状態を
示す説明図。
【図15】実施形態8のカラー液晶表示装置の表示色の
変化を示す色度図。
【図16】クマリン6およびDCM1の波長とEL強度
との関係を示すグラフ。
【図17】実施形態9の表示装置を示す断面図。
【図18】液晶分子の配向状態、各偏光板の透過軸およ
び位相差板の遅相軸の向きを表示装置の表示面側から見
た状態を示す説明図。
【図19】実施形態9の表示装置の表示色の変化を示す
色度図。
【図20】実施形態10の液晶分子の配向状態、各偏光
板の透過軸および位相差板の遅相軸の向きを表示装置の
表示面側から見た状態を示す説明図。
【図21】実施形態10の表示装置の表示色の変化を示
す色度図。
【図22】実施形態11の液晶分子の配向状態、各偏光
板の透過軸および位相差板の遅相軸の向きを表示装置の
表示面側から見た状態を示す説明図。
【図23】実施形態11の表示装置の表示色の変化を示
す色度図。
【図24】実施形態12の表示装置を示す断面図。
【図25】実施形態13の表示装置を示す断面図。
【図26】(a)および(b)は光進行方向制御板を示
す断面説明図。
【図27】光進行方向制御板の傾斜角度に応じた入射光
の角度と出射光の角度との関係を示すグラフ。
【図28】従来の表示装置を示す断面図。
【図29】従来のECB型液晶表示装置における入射さ
れる光に対する出射する光の割合(出射率)と、印加電
圧と、出射光の色と、の関係を示すグラフ。
【符号の説明】
11 表示装置 12 有機EL発光素子 13 液晶表示部 15 反射カソード電極 18 エレクトロルミネッセンス層 19 アノード電極 a 入射光(外光) b 出射光 c 表示用光(EL光)
フロントページの続き (72)発明者 吉田 哲志 東京都八王子市石川町2951番地の5 カシ オ計算機株式会社八王子研究所内 (72)発明者 武居 学 東京都八王子市石川町2951番地の5 カシ オ計算機株式会社八王子研究所内

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 それぞれ電極を有する一対の透明基板間
    に挟まれた液晶を有し、一方の透明基板側が表示面であ
    る液晶表示パネルと、 可視光に対し透過性を示す前電極と、可視光に対し反射
    性を示す後電極と、前記前電極及び後電極の間に配置さ
    れ、実質的に可視光に対し透過性を示し、前記前電極及
    び後電極の間に所定値の電圧を印加することにより発光
    する有機エレクトロルミネッセンス層と、を有し、前記
    液晶表示パネルに対向して配置された有機ELパネル
    と、 を備えることを特徴とする表示装置。
  2. 【請求項2】 前記有機エレクトロルミネッセンス層
    は、赤色に発光する赤色発光材料と、緑色に発光する緑
    色発光材料と、青色に発光する青色発光材料と、を有
    し、前記前電極と前記後電極との間に所定値の電圧が印
    加されることにより白色発光することを特徴とする請求
    項1記載の表示装置。
  3. 【請求項3】 前記有機エレクトロルミネッセンス層
    は、赤色に発光する赤色発光材料と、緑色に発光する緑
    色発光材料と、青色に発光する青色発光材料と、を有
    し、前記前電極と前記後電極との間に所定値の電圧が印
    加されることにより青白色発光することを特徴とする請
    求項1記載の表示装置。
  4. 【請求項4】 前記有機エレクトロルミネッセンス層
    は、ポリビニルカルバゾールと2,5−ビス(1−ナフチ
    ル)オキサジアゾールと発光材料とを有する正孔輸送層
    と、トリス(8−キノリレート)アルミニウム錯体から
    なる電子輸送層と、を有することを特徴とする請求項1
    記載の表示装置。
  5. 【請求項5】 前記後電極と前記液晶表示パネルとの間
    に、前記前電極及び前記有機エレクトロルミネッセンス
    層が位置することを特徴とする請求項1記載の表示装
    置。
  6. 【請求項6】 前記有機ELパネルは、前記後電極側に
    可視光に対し透過性を示す基板を有することを特徴とす
    る請求項1記載の表示装置。
  7. 【請求項7】 前記前電極は前記有機エレクトロルミネ
    ッセンス層に正孔を注入するアノード電極であり、前記
    後電極は前記有機エレクトロルミネッセンス層に電子を
    注入するカソード電極であることを特徴とする請求項1
    記載の表示装置。
  8. 【請求項8】 前記液晶表示パネルは、カラーフィルタ
    を備えていることを特徴とする請求項1記載の表示装
    置。
  9. 【請求項9】 前記液晶表示パネルは、前記一対の透明
    基板の少なくとも一方に偏光板を備えていることを特徴
    とする請求項1記載の表示装置。
  10. 【請求項10】 前記液晶表示パネルは、前記一対の透
    明基板の少なくとも一方に偏光板を備え、前記一対の透
    明基板の電極に印加された電圧に応じて変化する前記液
    晶の複屈折作用及び前記偏光板の偏光作用により設定さ
    れた色及び輝度の光を前記表示面から出射することを特
    徴とする請求項1記載の表示装置。
  11. 【請求項11】 それぞれ電極が設けられた一対の透明
    基板間に挟まれた液晶を有し、一方の透明基板側に表示
    面を有する液晶表示パネルと、 可視光に対し透過性を示す前電極と、可視光に対し反射
    性を示す後電極と、前記前電極及び後電極の間に配置さ
    れ、実質的に可視光に対し透過性を示し、前記前電極及
    び後電極の間に所定値の電圧を印加することにより発光
    する有機エレクトロルミネッセンス層と、を有し、前記
    液晶表示パネルに対向して配置された有機ELパネル
    と、 を備え、 前記液晶表示パネルの前記表示面から前記液晶に入射さ
    れた光を前記有機ELパネルの前記後電極で反射し、前
    記表示面に出射する反射表示と、 前記前電極及び後電極の間に印加された電圧により発光
    する前記有機ELパネルの光を前記液晶表示パネルの前
    記液晶を介し前記表示面から出射する透過表示と、 を切り替えることを特徴とする表示装置の駆動方法。
  12. 【請求項12】 前記反射表示において、前記表示面か
    ら前記液晶に入射された光は、前記前電極及び前記有機
    エレクトロルミネッセンス層を透過することを特徴とす
    る請求項11記載の表示装置の駆動方法。
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