JPH10253959A - 液晶表示装置 - Google Patents

液晶表示装置

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JPH10253959A
JPH10253959A JP9070927A JP7092797A JPH10253959A JP H10253959 A JPH10253959 A JP H10253959A JP 9070927 A JP9070927 A JP 9070927A JP 7092797 A JP7092797 A JP 7092797A JP H10253959 A JPH10253959 A JP H10253959A
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JP
Japan
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liquid crystal
crystal display
light
organic
display device
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Application number
JP9070927A
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English (en)
Inventor
Tomoyuki Shirasaki
友之 白嵜
Masaharu Shiotani
雅治 塩谷
Hiroyasu Yamada
裕康 山田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Casio Computer Co Ltd
Original Assignee
Casio Computer Co Ltd
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Publication date
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Publication of JPH10253959A publication Critical patent/JPH10253959A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 外部像の写り込みや二重像が生じるのを防止
した反射型・透過型表示の両機能を備えた液晶表示装置
を提供する。 【解決手段】 液晶表示パネル13の後方に有機EL面
発光素子12が配置され、液晶表示パネル13の前方に
拡散板41が配置され、有機EL面発光素子12の後に
位置する電極を反射カソード電極15としている。この
反射カソード電極15で外光が反射される。このとき、
拡散板41を備えているため、外光が拡散されること
で、外部像の写り込みや二重像が表示されるのを抑制で
きる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、液晶表示装置に
関し、さらに詳しくは、反射型表示機能および透過型表
示機能を兼ね備えた、液晶表示装置に関する。
【0002】
【従来の技術】液晶表示装置は、薄型軽量化が可能であ
るため種々の電子機器の表示装置として使用されてい
る。近年では、情報化が個人のレベルまで浸透し始めて
おり、携帯用パソコン(ノート型パソコン)や、携帯情
報端末などが普及している。このような電子機器は、携
帯用であるため電力消費を極力抑える必要がある。この
ため、携帯用電子機器では、バックライトを無くしてこ
れに必要とされる電力を削減した、反射型の液晶表示装
置が用いられている。しかし、このような液晶表示装置
は、外光が明るい昼間(明状態)においては良好なコン
トラストを得ることができるが、暗い場所や夜間(暗状
態)では表示が極めて見にくい。また、バックライトを
備えた透過型の液晶表示装置では、暗状態ではバックラ
イトの輝度が20cd/m2程度で充分なコントラスト
を得ることができるのに対し、明状態ではバックライト
の輝度が200cd/m2でも良好なコントラストを得
ることはできない。そこで、図33に示すような、反射
型表示機能と透過型表示機能とを備えた液晶表示装置が
開発されている。この液晶表示装置は、同図に示すよう
に、液晶表示部1の後方に半透過半反射膜(ハーフミラ
ー)2が配置され、半透過半反射膜2の後方にバックラ
イトシステム3(ランプ4と導光板5などで構成され
る)が配置されている。半透過半反射膜2は、ベースフ
ィルムの上面に反射層を設け、下面に散乱層を設けた構
造であり、入射する光の一部を透過し、残りの光を反射
する機能を持っている。
【0003】以下、この従来の液晶表示装置における表
示作用について簡単に説明する。図33中、符号Aは液
晶表示部1に入射する明状態における外光を示してい
る。この外光Aは、液晶表示部1を通過して半透過半反
射膜2に入射する。このとき入射光A1は、一部が透過
光A3として半透過半反射膜2を透過し、残りの光が反
射光A2として反射する。この反射光A2が液晶表示部
1に入射され、液晶の配向状態に応じた表示光A4が表
示面から出射され表示が行われる。一方、暗状態におい
ては、バックライトシステム3を点灯することにより照
明光Bが出射され、この照明光Bは一部の光が半透過半
反射膜2を透過し、この透過した一部の光が照明光B1
となる。照明光B1が液晶表示部に入射することによ
り、液晶の配向状態に応じた表示光B2が表示面から出
射され表示が可能となる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記し
た従来の液晶表示装置では、外光Aを起源とする入射光
A1の一部(A3)が半透過半反射膜2を透過してしま
うため、反射光A2の光量が減少してしまい良好なコン
トラストをとれないという問題がある。一方、暗状態で
用いるバックライトシステム3を起源とする照明光B
は、半透過半反射膜2を通過することにより、光量が大
幅に減少して照明光B1になる。すなわち、バックライ
トシステム3からの光を効率よく表示に用いることがで
きない。このため、暗状態において、良好なコントラス
トを得るにはバックライトシステム3の発光性能を上げ
ることが要求され、消費電力が増加し、特に携帯用液晶
表示装置において、連続表示時間が短くなるという問題
を避けることができない。
【0005】この発明が解決しようとする第一の課題
は、明状態において良好なコントラストを有する反射型
の表示を行うことができ、しかも界面反射に伴って二重
像が発生するのを抑制でき、一方、暗状態においても良
好なコントラストを有する透過型の表示を低消費電力で
行うことができる液晶表示装置を得るにはどのような手
段を講じればよいかという点にある。また、この発明が
解決しようとする第二の課題は、液晶表示部に良好な散
乱光を供給することができる液晶表示装置を得るにはど
のような手段を講じればよいかという点にある。
【0006】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明は、
それぞれ液晶駆動電極を有する前透明基板と後透明基板
との間に液晶層が介在された液晶表示パネルを備え、前
記液晶層より後方に、前記液晶表示パネルの表示領域と
対応してキャリアの注入に応じて発光し、それ自体が可
視光に対して透過性を有する有機エレクトロルミネッセ
ンス(以下、有機ELという)層を配置し、前記有機E
L層より後方に可視光に対して反射性を有する光反射板
が配置されたことを特徴としている。
【0007】請求項2記載の発明は、前記光反射性板
は、前記有機EL層にキャリアを注入する一対の電極の
うちの一方であることを特徴している。
【0008】請求項1および請求項2記載の発明におい
ては、液晶表示パネルの前方から入射した光は、液晶表
示パネルを通過した後、有機EL面発光素子の後方の光
反射板または有機EL面発光素子の一方の電極で反射さ
れ、再び液晶表示パネルを通過して前方に出射されて表
示を行う。また、有機EL面発光素子の電極間に所定値
の電圧を印加すると、有機EL層に電子と正孔とが注入
され、有機EL層内における電子と正孔との再結合に伴
った発光が生じ、この光が液晶層を通過して液晶表示パ
ネルの前方へ出射するため表示が可能となる。有機EL
面発光素子は、電極や有機EL層を極めて薄く設定でき
るため、これら部材の光吸収による損失が少なく、反射
表示、透過表示のいずれにおいても高い輝度の光を表示
面側へ出射することができるとともに、表示像のズレが
小さい表示を行うことができる。したがって、半透過半
反射板を用いることなしに、発光効率の良い反射表示お
よび透過表示を行うことができる。
【0009】請求項3記載の発明は、前記光反射板の表
面が、微細な凹凸をもつ散乱反射面であることを特徴と
している。請求項3記載の発明においては、光反射板の
微細な凹凸により入射光を散乱させて反射することがで
き、このため反射型表示および透過型表示においても視
野角の広い液晶表示を行うことができる。
【0010】請求項4記載の発明は、前記液晶表示パネ
ルと前記有機EL層との間に、可視光に対して透過性を
もつ拡散板を配置したことを特徴としている。
【0011】請求項5記載の発明は、前記有機EL層
が、厚さが0.2mm以下のフィルム状の基板に、キャ
リアを注入する電極を介して形成されていることを特徴
としている。
【0012】請求項6記載の発明は、前記有機EL層に
キャリアを注入する電極の少なくとも一方は、可視光に
対して透過性を有し、前記有機EL層のほぼ全面に形成
された透明導電膜と、前記透明導電膜と異なる屈折率で
且つ前記透明導電膜より低抵抗の材料でなり、前記透明
導電膜を開口する複数の孔を有する低抵抗導電膜と、を
有することを特徴としている。請求項6記載の発明にお
いては、透明導電膜が比較的高抵抗であっても、低抵抗
導電膜が積層されているため、透明導電膜の取り出し部
から遠くの部分での電位降下を抑制することができる。
このため、有機EL層への電流供給を均一に行うことが
でき、均一な面発光を行わせることができる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、この発明に係る液晶表示装
置の詳細を図面に示す実施形態に基づいて説明する。 (実施形態1)図1は、この発明に係る液晶表示装置の
実施形態1を示す断面図である。同図中11は液晶表示
装置であり、相対的に後方に配置された有機EL面発光
素子12と、有機EL面発光素子12の前方に配置され
た液晶表示パネル13と、液晶表示パネル13の前方に
配置された拡散板41と、から大略構成されている。
【0014】まず、有機EL面発光素子12の構成につ
いて説明する。有機EL面発光素子12は、例えばガラ
スでなる(EL用透明)基板14の上に、後発光駆動電
極および光反射板としての機能を兼ね備えた、光反射性
を有する金属、例えばMgInでなる反射カソード電極
15が形成されている。なお、反射カソード電極15の
材料としては、電子放出性の観点から、仕事関数が低い
材料が望ましく、その電子親和力(eV)が、後述する
電子輸送層16の材料の最低空分子軌道(LUMO)の
準位に反映される電子輸送層16材料の電子親和力に近
いかまたはそれより小さいことが望ましい。また、光反
射性の観点から、より可視光(400nm以上800n
m以下の電磁波)に対し反射性のある材料が望ましい。
この反射カソード電極15は、液晶表示パネル13の表
示領域と対応する形状・面積をもつ。また、反射カソー
ド電極15は、任意の膜厚となるようにスパッタ法など
を用いて成膜することができ、本実施形態においては反
射面が平滑な鏡面構造になっている。
【0015】反射カソード電極15の上には、同様に表
示領域と対応する形状・面積を有する、トリス(8-ヒド
ロキシキノリン)化アルミニウム(以下、Alq3とい
う)でなる電子輸送層16が形成されている。この電子
輸送層16の膜厚は、20nm〜100nm程度であ
り、蒸着法を用いて形成されている。また、電子輸送層
16の上には、ポリビニルカルバゾール(以下、PVC
zという)と2,5−ビス(1-ナフチル)−オキサジアゾ
ール(以下、BNDという)と発光材料を適宜混合して
なる正孔輸送層17が、ディップコートまたはスピンコ
ート法等の湿式成膜、或いは蒸着により形成されてい
る。この正孔輸送層17の膜厚は、20nm〜100n
m程度に設定されている。BNDは、PVCz単位ユニ
ットに対するモル比率が約10/100〜20/100
の割合で混入され、正孔輸送層17内への正孔の注入お
よび輸送とを促すようなアノード電極に対し相対的なバ
ンドギャップを持っている。そして、これら電子輸送層
16と正孔輸送層17とで、有機EL層18を構成して
いる。なお、以下にAlq3、PVCz、BNDの構造
式を示す。
【0016】
【化1】
【化2】
【化3】
【0017】発光材料は、所定の波長域の光を吸収し、
それぞれ赤色、緑色、青色に発光する光ルミネッセンス
(photoluminescence)性及び電子と正孔との再結合に
より励起され発光するエレクトロルミネッセンス(elec
troluminescence)性のいずれかを有する材料からなる
ドーパントであり、正孔輸送層および/または電子輸送
層にドープされている。赤色ドーパントとしては、4-(d
icyanomethylene)-2-methyl-6-(p-dimethylaminostyry
l)-4H-pyran(以下、DCM1という)があり、図18
に示すように600nm付近に発光ピークを有する橙色
乃至赤色発光を生じる。以下にDCM1の構造式を示
す。
【化4】 緑色ドーパントとして、3-(2'-benzothiazoyl)-7-dieth
ylaminocoumarin(以下、クマリン6)があり、図18
に示すように500nm〜550nm間にピークを有す
る緑色の発光を示す。以下にクマリン6の構造式を示
す。
【化5】 他の緑色ドーパントとして、quinaqridone(以下、キナ
クリドン)がある。以下にキナクリドンの構造式を示
す。
【化6】 青色ドーパントとしては、tetraphenylbenzidine(以
下、TPB)、4,4'-bis(2,2'-diphenylvinylene)biphe
nyl、4,4'-bis((2-carbazole)vinylene)biphenyl、tetr
aphenylbutadiene誘導体、cyclopentadiene誘導体、oxa
diazole誘導体等がある。以下にTPBの構造式を示
す。
【化7】 赤色ドーパント、緑色ドーパント、青色ドーパントはそ
れぞれ、PVCz単位ユニットに対するモル比率が約1
/100〜4/100の割合で混入され、後述するカラ
ーフィルタの分光スペクトルにあわせてドープ量を調整
されている。
【0018】有機EL層18の上には、全面にアノード
電極19が形成されている。このアノード電極19は、
外光および有機EL発光素子12で発光される光に対し
て透過性を有する電極材料、例えばITOで形成され、
その膜厚は300nm以下に設定されている。
【0019】以上、液晶表示装置11における有機EL
面発光素子12の構成について説明したが、上記したよ
うに、有機EL層18の膜厚を薄くできる理由は、有機
膜の成膜制御性が良いことと、材料の電荷注入性などを
始めとする特性に起因するものであり、特に有機EL面
発光素子とすることにより実現し得たものである。そし
て、有機EL層18とアノード電極19とを合わせた膜
厚も、0.1μm〜0.2μm程度と薄いものであるた
め、入射する外光の吸収による減衰を極僅かとすること
ができるとともに、反射による二重像が生じるのを抑制
することができる。また、このような有機EL面発光素
子12では、拡散板41を備えることにより、後記する
作用で述べるように、外光が反射カソード電極15で反
射することにより表示画面にフリッカ(ちらつき現象)
や鏡面反射が発生したり、二重像が生じたり、表示画面
が部分的に継続して輝く現象が発生するなどの不都合が
発生するのを抑制することができる。
【0020】次に、液晶表示パネル13の構成を説明す
る。図1に示すように、液晶表示パネル13は、対をな
す前透明基板20側および後透明基板21側と、図示し
ないシール材と、で形成される間隙に、例えば略90°
にツイストネマティック配向されたTN液晶が封止され
た液晶層22と、前透明基板20の前方に配置された前
偏光板23と、後透明基板21の後方に配置された後偏
光板24と、で大略構成されている。前偏光板23と後
偏光板24とは、それぞれの偏光軸が互いに直交し、か
つ液晶の配向に合わせて配置されている。前透明基板2
0側には、前透明基板20の対向内側面に、ブラックマ
スク26、カラーフィルタ27が適宜配置・形成されて
いる。カラーフィルタ27は赤色、緑色、青色の各色を
それぞれ分光するRフィルタ、Gフィルタ、Bフィルタ
から構成され、Rフィルタ、Gフィルタ、Bフィルタは
それぞれストライプ状または、後述する画素電極30に
対応したドット配列をしている。また、これらブラック
マスク26およびカラーフィルタ27の上には、透明性
を有する保護膜28が形成され、保護膜28上にITO
からなる可視光に対し70%以上の透過性を有する共通
電極25が表示領域全面にわたって形成され、共通電極
25上には配向処理されたポリイミドからなる、前配向
膜29が形成されている。
【0021】一方、後透明基板21の対向内側面には、
ITOでなる画素電極30およびこの画素電極30に接
続されたスイッチング素子としての薄膜トランジスタ
(TFT)31が、所定の画素配列に従って多数配列さ
れている。配列パターンは、行方向およびそれに直交す
る列方向に並んで配列されたマトリクス配列や、対応す
るカラーフィルタのR、G、Bを1周期とした画素電極
30の列に隣接する列の画素電極30が半周期ずらし
た、所謂デルタ配列等を採用することができる。TFT
31は、そのゲート電極が選択電圧を出力するゲートラ
インに接続され、そのドレイン電極が信号電圧を出力す
るドレインラインに接続されている。これらTFT31
を含む非画素領域には、窒化シリコンからなる層間絶縁
膜34がパターン形成され、これら画素電極30および
層間絶縁膜34の上にはポリイミドからなる、配向処理
が施された後配向膜32が形成されている。
【0022】以下、このような構成の液晶表示装置11
を外光を反射させて用いる場合(明状態で用いる場合)
と、有機EL面発光素子12を発光駆動させて用いる場
合(暗状態で用いる場合)の作用・動作を説明する。
【0023】(明状態で用いる場合)この液晶表示装置
11を明状態で用いる場合は、有機EL面発光素子12
をオフ状態にして用いる。図1の矢印aは外光である入
射光を示し、矢印bは出射光を示す。まず、入射光a
は、液晶表示パネル13を通過して有機EL発光素子1
2に入射する。入射光aは、前偏光板23、液晶22、
後偏光板24の偏光作用を受け、有機EL発光素子12
に入射される。この入射光aは、アノード電極19と有
機EL層18を通過して反射カソード電極15で反射さ
れる。このとき、実際の反射は、概して図2で示すこと
ができる。なお、同図においてアノード電極19と有機
EL層18の光屈折率は無視して示している。同図に示
すように、入射光aは、反射カソード電極15で反射す
る出射光bとアノード電極19の表面で極一部が反射す
る出射光b1とに主に分かれる。これら出射光bと出射
光b1との距離dは、アノード電極19と有機EL層1
8との膜厚の和をt、入射角をθとすると、d=t・sin
2θ/cosθで表すことができる。ここで、入射角θ=3
0°とすると、t=0.2μmであるとすれば、d=
0.2μm程度となる。このように、本実施形態では、
有機EL材料を用いたことにより、アノード電極19と
有機EL層18との膜厚の和を小さく抑えることができ
るため、反射光b、b1の距離dは極短くなる。なお、
エレクトロルミネッセンス層18の屈折率を加味しても
略同様の値となる。このように、アノード電極19と有
機EL層18との膜厚は極めて薄いため、入射光aが反
射カソード電極15で反射されたときに、出射光bは光
量の損失が小さく、表示に対して充分な光量を確保する
ことができる。
【0024】また、明状態で用いる場合には、図3に示
すように、拡散板41を備えない構成とすると、液晶層
22に所定の液晶変調領域22Aが形成されているとき
に、平行な照明光がこの液晶変調領域22Aを投影して
反射カソード電極15で反射されて形成される像1と、
液晶変調領域22Aを通らずに反射カソード電極15で
反射してこの反射光が液晶変調領域22Aを投影して出
射されることにより形成される像2と、で二重像ができ
てしまう可能性がある。しかし、本実施形態では液晶表
示パネル13の前方に拡散板41が配置されているた
め、二重像が形成されるのを防止することができる。さ
らに、図4に示すように、拡散板41が無い反射カソー
ド電極15で鏡面反射されることにより、外部像Aが写
り込みを起こす可能性があるが、本実施形態では拡散板
41を備えているため、このような不都合が生じるのを
防止することができる。
【0025】(暗状態で用いる場合)この表示装置11
を暗状態で用いる場合は、有機EL面発光素子12をオ
ン状態にして用いる。このときの有機EL面発光素子1
2の概略的なエネルギーダイヤグラムを図5に示す。図
5にPVCz、BNDおよび発光材料からなる正孔輸送
層とAlq3からなる電子輸送層の2層構造の有機EL
素子の発光プロセスを示す。ここで、有機キャリア輸送
層内での電子の移動性は、各材料のlowest unoccupied
molecular orbital(以下、LUMOという)の準位に
依存され、正孔の移動性は、highest occupied molecul
ar orbital(以下、HOMOという)の準位に依存さ
れ、言い換えれば、これら電荷を有する粒子の移動は、
各材料の固有のバンドギャップの上限と下限とに反映さ
れる。電極を含む全体としては、電子は各材料の電子親
和力(eV)に反映され、正孔は各材料のイオン化エネ
ルギー(eV)に反映されることになる。
【0026】まず、カソード電極から電子輸送層(ET
L)への電子の注入に関しては、カソードの電子親和力
とAlq3のLUMOとの間のポテンシャル障壁がある
が、カソードおよびアノード間に所定値の電圧を印加す
ることにより乗り越えて実現することができる。そし
て、アノード電極から正孔輸送層(HTL)への正孔の
注入に関しては、アノードのイオン化エネルギーとHT
L内の材料のHOMOとの間のポテンシャル障壁がある
が、カソードおよびアノード間に電圧を印加することに
より乗り越えて実現することができる。
【0027】次にHTL内の正孔の移動については、図
6に示すように、PVCzとBNDとの混合により形成
されたトラッピングサイトを移動するホッピング伝動が
主体となる。つまり、アノードのイオン化エネルギーと
BNDのHOMOとの差である gapAを電圧の印加によ
り乗り越えた正孔は、BNDのHOMOとPVCzのH
OMOとの間のgapBを次々と乗り越えてETLに向か
う。また、Alq3に注入された電子の一部は、電圧の
印加によりgapEを乗り越えるが、gapDが大きいために
HTLにおけるETLとの界面付近に留まり、HTL内
を輸送される正孔と再結合を起こし、電荷を持たない1
重項励起子を発生させる。残りの電子は、ETL内で注
入された正孔と再結合を起こし1重項励起子を発生させ
る。1重項励起子は10nm程度の不規則な移動をした
後、失活に至るが、発光材料に補足され、所定波長域の
可視光を発光する。
【0028】図7は単層のPVCzと、クマリン6がド
ープされたPVCz層と、エタノール中に2.85×1
0-5(mol/l)で存在するクマリン6の、それぞれ
の光吸収スペクトルである。図中、破線(a)は、PV
Czの吸収スペクトルであり、実線(b)は、クマリン
6がドープされたPVCz層の吸収スペクトルであり、
一点鎖線(c)は、クマリン6のエタノール溶液の吸収
スペクトルである。実線(a)および実線(b)からク
マリン6は、PVCz中では400nm〜500nm付
近に吸収ピークを有し、PVCz自体は主に、350n
m以下の光を吸収する性質を有している。
【0029】図8はPVCz単層のEL(エレクトロル
ミネッセンス)特性とPL(フォトルミネッセンス)特
性のスペクトル図である。図中破線が電圧の印加による
発光スペクトルで、実線が所定の波長域の光の吸光によ
る発光スペクトルである。PVCzは400nm近傍に
ELピークおよびPLピークを有している。
【0030】図7、8よりPVCzの単層型の場合、電
子と正孔との再結合によりPVCz自体が400nm近
傍にピークを有する発光を生じ、この一部をクマリン6
が吸収し、発光するという二重の発光になっているが、
本実施形態の2層構造の有機EL面発光素子12では、
PVCzは400nmピークの発光が、ほとんどなく、
発光材料の発光のみが確認されていることから変換効率
が極めて良好に行われていることが推察される。
【0031】このような作用により、本実施形態の有機
EL面発光素子12は、低電圧条件で駆動を行うことが
でき、低消費電力化を達成することができる。このた
め、液晶表示装置11の携帯性を高めることができる。
また、有機EL面発光素子12での発光は、上記したよ
うに正孔輸送層17と電子輸送層16との界面近傍で起
こるため、実質的には正孔輸送層17とアノード電極1
9を膜厚方向に光が通過すればよく、光量の損失がほと
んどない。このため、充分な光量の表示用光を発生させ
ることができる。さらに、EL層を有機化合物で構成し
たことにより、平滑で均一な膜厚の成膜が行えるため、
発光の面内均一性の良好な照明とすることができる。な
お、暗状態で用いる場合は、上記したように低消費電力
化が図られているため、電池駆動を行ってもよく、コン
セントから電源をとって駆動させてもよい。
【0032】以上、実施形態1について説明したが、こ
こでEL層として無機EL材料を用いた場合と、上記し
た実施形態1とを比較して検討する。実施形態1におい
ては、EL層の膜厚が約0.15μmであり、スピンコ
ーティング法を用いて平坦に形成することができる。こ
れに対して、無機EL材料、例えばチタン系のEL材料
をエレクトロルミネッセンス層に適用すると、適切な実
効電界と発光が得られるEL膜厚は数十μmとなる。こ
のため、上記実施形態1において図2を用いて説明した
反射光どうしの距離dは、無機EL発光素子の場合に、
実施形態1の距離dより大幅に長くなり、このため、視
差が大きくなってしまい、表示画像が多重に見えてしま
う。また、実施形態1においては、発光メカニズムがE
L層中に注入された電子と正孔との再結合により光が放
出される。このようなEL層は半導体的にとらえること
ができる。これに対し、無機EL発光素子においては、
電子がEL層中にトンネル効果などで導入され、EL層
に印加されている高電界で加速されて蛍光中心に衝突し
てエネルギーを与えることにより発光を起こしていると
考えられている。すなわち、無機EL発光素子のメカニ
ズムは、絶縁破壊的にとらえることができる。この点か
ら考えると、有機系EL層を用いた場合の方が、無機系
EL層を用いた場合よりも、低消費電力化を図り易いと
いえる。なお、無機EL発光素子では発光材料を発光層
内に添加することができないので、有機EL発光素子の
ように任意の色を発光するような制御が極めて困難であ
る。
【0033】また、本実施形態では、カラーフィルタ2
7による色と有機EL面発光素子12による色の両方の
設定を行うことができ、カラーフィルタ27だけでは困
難であった、目的に応じた色の表示が可能となる。上記
実施形態では、反射カソード電極15は、反射面が平滑
な鏡面構造であったが、反射面に微細な凹凸を形成し散
乱させる構造を適用すれば液晶表示の視野角も広がると
ともに均一な表示を行うことができる。また、有機EL
面発光素子は、任意の波長域の光を発光する発光材料を
添加することにより発光色の設定ができる点で、無機E
L素子より優れている。このため、本発明においては、
直線偏光する偏光板や楕円偏光する位相差板や液晶の構
成に加え、有機EL面発光素子12の発光色により表示
色を設定することができるのでより幅の広い色の選択が
可能となる。
【0034】(実施形態2)図9は、本発明に係る液晶
表示装置の実施形態2を示す断面図である。本実施形態
では、液晶表示パネル13の前方に拡散板が配置されな
い構成である。特に、本実施形態では、有機EL面発光
素子12の反射カソード電極15をマグネシウムと銀と
の共蒸着により形成した散乱反射カソード電極15aと
したので、反射面が凹凸形状になり、拡散板を用いなく
とも均一な輝度の散乱発光を行うことができる。なお、
本実施形態における他の構成は、上記した実施形態1と
同様であるため、その説明を省略する。 (実施形態3)図10は、本発明に係る液晶表示装置の
実施形態3を示す断面図である。本実施形態の液晶表示
装置11においては、液晶表示パネル13の構成は上記
した実施形態1と同様である。有機EL面発光素子12
の構成は、基板14が液晶表示パネル13に対向するよ
うに(前側に)配置され、基板14の後面に順次、アノ
ード電極19、有機EL層18、反射カソード電極15
が形成された構成である。特に、本実施形態では、基板
14が透明な高分子フィルムでなり、その厚さが0.2
mm以下に設定されている。なお、有機EL層18の構
成材料は、上記した実施形態1と同様である。本実施形
態においても、上記実施形態1と同様に、有機EL面発
光素子12の消費電力を低くでき、また、面内均一性の
良好な発光を行わせることができる。さらに、本実施形
態においては、有機EL面発光素子12の基板14の厚
さtが0.2mm以下に設定されているため、基板14
の前面で外光の反射による反射光と反射カソード電極1
5での反射光との光路差が、極僅かとなるため、二重像
が生じるのを抑制することができる。
【0035】(実施形態4)図11は、本発明の液晶表
示装置の実施形態4を示す断面図である。本実施形態の
液晶表示装置においては、液晶表示パネル13が、上記
した実施形態2における後偏光板24を省略できる液晶
モードを採用したものである。また、有機EL面発光素
子12は、液晶表示パネル13の後透明基板21の後面
へ一体的に、順次、アノード電極19、有機EL層1
8、反射カソード電極15aが形成されてなる。なお、
本実施形態における反射カソード電極15aは多結晶構
造を有する電極材料(例えばMg−Agの多結晶体)膜
で形成され、上記した実施形態2と同様に反射面に微細
な凹凸が存在するものであり、鏡面反射を防止して外部
像が写り込むの抑制するようになっている。このような
構成としたことにより、有機EL面発光素子12と液晶
表示パネル13とが一体化した液晶表示装置11を実現
でき、間に屈折率の異なる空間がないために画像のずれ
がより小さくなり、また、より薄型でコンパクトな構造
とすることができる。
【0036】(実施形態5)図12は、本発明の液晶表
示装置の実施形態5を示す断面図である。本実施形態の
液晶表示装置11においては、液晶表示パネル13の構
成が上記した実施形態1と同様である。有機EL面発光
素子12は、上記した実施形態1の反射カソード電極1
5が透明電極材料でなる透明カソード電極15bに置き
換えられた構成である。また、有機EL面発光素子12
の後方には、入射光を散乱させる拡散反射板33が配置
されている。また、拡散板41が配置されない構造にな
っている。このような構成とすることにより、図12に
示すように、明状態では外光である入射光aは、液晶表
示パネル13と有機EL面発光素子12とを通過し、拡
散反射板33で反射されて反射光bとなる。このとき、
実際には反射光bは拡散反射板33で散乱されて単一の
光線ではなく多方向に進む多数の光線となる。このた
め、液晶表示パネル13に後方から入射する光の面内均
一性を高めることができる。暗状態では、有機EL面発
光素子12を駆動して表示用光cを発光させることによ
り、液晶表示パネル13の液晶の配向に応じた表示が可
能となる。本実施形態においては、上記したように、拡
散反射板33の表面に入射光aが当たると、この入射光
aが散乱されて反射光の均一化を図ることができる。本
実施形態における他の構成は、上記した実施形態1と略
同様である。なお、基板14は高分子樹脂フィルムとす
ると、ガラスと比べ薄く、光の減衰も少なくて良い。
【0037】(実施形態6)図13は、本発明の液晶表
示装置の実施形態6を示す断面図である。本実施形態の
液晶表示装置11においては、拡散板41の替わりに液
晶表示パネル13と有機EL面発光素子12との間に拡
散板42を設けた点を除けば、実施形態1と同様の構成
である。拡散板42は、互いに異なる屈折率の層が複数
積層された板であり、入射された光が各層の界面で反
射、透過を繰り返し起こすことにより光の進行方向を拡
散させる機能を有する。このような構造の液晶表示装置
11では、反射型として用いる場合に入射光aが液晶層
22を通過した拡散板42により拡散され、反射カソー
ド電極15の反射により反射された出射光bが再び拡散
板42で拡散されるので、二重に拡散されることから、
より液晶表示の視野角も広がるとともに均一な輝度の表
示を行うことができる。また、透過型の場合でも1度拡
散されるので、発光の面内均一性が高くなり、優れた表
示を行うことができる。
【0038】(実施形態7)図14は、本発明の液晶表
示装置の実施形態7を示す断面図である。本実施形態の
液晶表示装置11においては、液晶表示パネル13が後
偏光板24を用いない液晶モードを採用している点を除
けば、実施形態1と同様の構成である。本実施形態で
は、後偏光板24を有しないため、反射型として外光が
後偏光板24を2度透過することがない。このため、反
射型と透過型での使用において、両者間の輝度の差が小
さい。また、本実施形態では偏光板を1枚にしたのでよ
り光の透過性が良好になるという利点がある。
【0039】(実施形態8)図15は、本発明の表示装
置の実施形態8を示す断面図である。本実施形態の液晶
表示装置11は、液晶表示パネル13と、相対的に後方
に配置された有機EL面発光素子12と、から大略構成
されている。有機EL発光素子12は、ガラスでなる基
板14の上に、低仕事関数の光反射性の金属、例えばM
gInでなる反射カソード電極15が形成されている。
なお、反射カソード電極15の材料としては、電子放出
性の観点から、仕事関数が低い材料が望ましく、その電
子親和力(eV)が、電子輸送層16の材料の最低空分
子軌道(LUMO)の準位に反映される電子輸送層16
材料の電子親和力に近いかまたはそれより小さいことが
望ましい。また、光反射性の観点から、より可視光(4
00nm以上800nm以下の電磁波)に対し反射性の
ある材料が望ましい。反射カソード電極15上には、A
lq3からなる電子輸送層16と、PVCzとBNDと
発光材料とが混在された正孔輸送層17と、が順次積層
されてなる有機EL層18が形成されている。有機EL
層18上には、アノード電極19が積層されている。
【0040】発光材料は、所定の波長域の光を吸収し、
それぞれ赤色、緑色、青色に発光する光ルミネッセンス
(photoluminescence)材料からなるドーパントであ
り、正孔輸送層および/または電子輸送層にドープされ
ている。赤色ドーパントとしては、DCM1があり、図
18に示すように600nm付近に発光ピークを有する
橙色乃至赤色発光を生じる。緑色ドーパントとしてクマ
リン6があり、図18に示すように500nm〜550
nm間にピークを有する緑色の発光を示す。他の緑色ド
ーパントとして、キナクリドンがある。青色ドーパント
としては、TPBを適用することができる。他の青色ド
ーパントとしては、4,4'-ビス(2,2'-ジフェニルビニレ
ン)ビフェニル、4,4'-ビス((2-カルバゾール)ビフェニ
レン)ビフェニル、テトラフェニルブタジエン誘導体、
シクロペンタジエン誘導体、オキサジアゾール誘導体等
がある。赤色ドーパント、緑色ドーパント、青色ドーパ
ントはそれぞれ、PVCz単位ユニットに対するモル比
率が約1/100〜4/100の割合で混入され、後述
するカラーフィルタの分光スペクトルにあわせてドープ
量を調整されている。
【0041】液晶表示パネル13は、有機EL面発光素
子12のアノード電極19の外面側に配置され、両外面
にそれぞれ前偏光板23、後偏光板24が設けられた一
対の前透明基板20と後透明基板21との間に液晶層2
2を介在させた構造となっている。前透明基板20は、
対向内側の面に、ITOからなる可視光に対し70%以
上の透過性を有する共通電極25が表示領域全面に亙っ
て形成され、共通電極25上には配向処理されたポリイ
ミドからなる前配向膜29が形成されている。後透明基
板21の対向内面側には、ITOでなる画素電極30お
よびこの画素電極30に接続されたスイッチング素子で
あるTFT31が画素配列にしたがって多数配列されて
いる。配列パターンは、行方向およびそれに直交する列
方向に並んで配列されたマトリクス配列になっている。
TFT31は、そのゲート電極が選択電圧を出力するゲ
ートラインに接続され、そのドレイン電極が信号電圧を
出力するドレインラインに接続されている。これらTF
T31を含む非画素領域には、窒化シリコンからなる層
間絶縁膜34がパターン形成され、画素電極30上およ
び層間絶縁膜34上にはポリイミドからなり、配向処理
が施された後配向膜32が形成されている。
【0042】本実施形態においては、前配向膜29と後
配向膜32との間に、所定方向に初期配向された液晶4
5が介在している。液晶45の分子は、配向膜29、3
2の上における配向方向を配向膜29、32で規制さ
れ、前記配向膜29、32面に対し僅かなプレチルト角
で傾斜した状態で、一方の基板側から他方の基板側に向
かって75°±10°のツイスト角で所定の方向にツイ
スト配向している。
【0043】そして、この液晶表示装置11において
は、液晶22の屈折率異方性Δnと液晶層厚dとの積で
あるΔndの値と、表裏一対の偏光板23、24の透過
軸の向きを、入射光が白色光であるときの出射光の色
が、液晶表示パネル13の両基板20、21の電極3
0、25間に印加する電圧に応じて、少なくとも赤、
緑、青、黒、白に変化するように設定している。
【0044】図16は、上記液晶表示パネル13の液晶
分子の配向状態と各偏光板23、24の透過軸の向きを
液晶表示装置11の表面側から見た図であり、この実施
形態では、液晶表示パネル13のΔndの値を800n
m〜1100nmに設定するとともに、偏光板23、2
4はそれぞれの透過軸23a、24aを次のような向き
にして配置されている。
【0045】すなわち、図16のように、液晶表示パネ
ル13の一方の基板、例えば基板21の近傍における液
晶分子配向方向(配向膜32のラビング方向)21a
は、液晶表示パネル13の横軸Sに対して右回りに5
2.5°±5°の方向、他方の基板20の近傍における
液晶分子配向方向(配向膜32のラビング方向)20a
は、前記横軸Sに対して左回りに52.5°±5°の方
向にあり、液晶分子は、そのツイスト方向を破線矢印で
示したように、基板21から基板20に向かって右回り
に75°±10°のツイスト角でツイスト配向してい
る。
【0046】そして、液晶表示パネル13の基板21の
近傍における液晶分子配向方向21aを0°の方向とす
ると、液晶表示パネル13の基板21に対向する偏光板
24の透過軸24aは、前記液晶分子のツイスト方向と
逆方向に52.5°±3°の方向にあり、液晶表示パネ
ル13の基板20に対向する偏光板23の透過軸23a
は、前記ツイスト方向と逆方向に47.5°±3°の方
向にある。
【0047】この実施形態の液晶表示装置11は、液晶
表示パネル13の液晶層の複屈折作用と一対の偏光板2
3、24の偏光作用とを利用して光を着色するもので、
この液晶表示装置11においては、前偏光板23を透過
して入射した直線偏光が、液晶表示パネル13を通る過
程でその液晶層の複屈折作用により偏光状態を変えら
れ、各波長光がそれぞれ偏光状態の異なる楕円偏光とな
った光となって後偏光板24に入射して、この後偏光板
24を透過した光が、その光を構成する各波長光の光強
度の比に応じた色の着色光になり、この着色光が反射カ
ソード電極15で反射され、前記偏光板24と液晶表示
パネル13と前偏光板23とを順に透過して液晶表示装
置の表面側に出射する。
【0048】なお、反射カソード電極15で反射された
光は、表面側に出射する過程で、液晶表示パネル13の
液晶層22により入射時とは逆の経路で複屈折作用を受
け、入射時とほぼ同じ直線偏光となって偏光板23に入
射するため、この偏光板23を透過して出射する光は、
反射カソード電極15で反射された光とほとんど変わら
ない着色光である。
【0049】そして、前記液晶表示パネル13の液晶層
の複屈折作用は、この液晶層への印加電圧に応じた液晶
分子の配向状態の変化によって変化し、それにともなっ
て後偏光板24に入射する光の偏光状態が変化するた
め、この後偏光板24を透過する各波長光の光強度の比
に応じて光の着色が変化する。
【0050】すなわち、液晶表示パネル13の電極2
5、30間に電圧を印加すると、液晶分子がツイスト配
向状態を保ちつつ立上がり配向し、この液晶分子の立上
がり角が大きくなるのにつれて液晶層の複屈折作用が小
さくなるが、液晶表示パネル13の液晶層の複屈折作用
が変化すると、液晶表示パネル13を透過して後偏光板
24に入射する光の偏光状態が変化するため、この後偏
光板24を透過する各波長光の光強度の比に応じて光の
着色が変化し、その光が反射カソード電極15で反射さ
れて液晶表示パネル13の表面側に出射する。
【0051】このように、この液晶表示装置11の出射
光の色、つまり表示色は、電極25、30間に印加する
電圧に応じて変化する。この液晶表示装置11の1つの
画素で表示できる色は、赤、緑、青の三原色の全てと、
ほぼ無彩色の暗表示である黒と、ほぼ無彩色の明表示で
ある白を含んでいる。
【0052】図17は本実施形態の液晶表示装置11の
表示色の変化を示すa*−b*色度図である。同図に示す
ように、上記液晶表示装置11の表示色は、液晶表示パ
ネル13の電極25、30間に電圧を印加していない初
期状態ではパープル(P)に近い色であり、電極25、
30間に印加する電圧を高くしていくのにともなって、
矢印方向、すなわち赤(R)→緑(G)→青(B)→黒
→白の順に変化する。これら赤、緑、青と、黒および白
の表示色は、いずれも、色純度が高い鮮明な色である。
【0053】また、黒の表示状態における出射率をR
(min)とし、白の表示状態における出射率を、印加
電圧が5VのときでR(5V)、印加電圧が7Vのとき
でR(7V)とすると、上記カラー液晶表示装置の出射
率は、 R(min)=2.78% R(5V)=22.85% R(7V)=29.55% である。
【0054】そして、上記液晶表示装置11における黒
と白の表示のコントラストCRは、白を表示させるため
の印加電圧を5VとしたときのコントラストをCR(5
V)、白を表示させるための印加電圧を7Vとしたとき
のコントラストをCR(7V)とすると、 CR(5V)=8.22 CR(7V)=10.63 であり、白を表示させるための印加電圧を7Vとしたと
きはもちろん、白を表示させるための印加電圧を5Vと
したときでも、充分に高いコントラストが得られる。
【0055】このような表示色とコントラストは、液晶
表示パネル13の液晶45の分子が基板21側から基板
20側に向かって75°±10°のツイスト角で所定の
方向にツイスト配向しており、この液晶表示パネル13
のΔndの値が800nm〜1100nmであるととも
に、基板21の近傍における液晶分子の配向方向21a
を0°の方向としたとき、偏光板24の透過軸24aが
液晶分子のツイスト方向と逆方向に52.5°±3°の
方向、偏光板23の透過軸23aが前記ツイスト方向と
逆方向に47.5°±3°の方向に設定されていること
を条件として得られるものであり、これらの条件が前記
範囲を外されると、その度合が大きくなるにつれて、コ
ントラスト、表示色の順で表示品質が悪くなる。
【0056】したがって、この液晶表示装置11によれ
ば、カラーフィルタを用いることなく光を着色するとと
もに、同じ画素で複数の色を表示し、しかも、コントラ
ストを高くするとともに、表示の基本である白と黒およ
び赤、緑、青の三原色を表示して、鮮明でかつ色彩の豊
かな多色カラー表示を実現することができる。
【0057】また、透過型として用いる場合、従来のE
CB液晶表示装置は、図34に示すように表示色によっ
て出射率が異なっていた。特に青色は他の色と比べ輝度
が低く視認しにくかった。有機EL面発光素子12で
は、赤色ドーパントとしてDCM1、緑色ドーパントと
してクマリン6、青色ドーパントとしてTPBを適用し
て白色発光させることができるが、青白色を発光するよ
うにドーパントの混合比を適用すれば、相対的に青色の
輝度が高くなり各色に対する輝度バランスを良好にする
ことができる。このように有機EL面発光素子12で
は、各色に発光する発光材料を任意に設定することがで
きるので、目的に応じた表示色の色および輝度を制御す
ることができる。なお、本実施形態においは、アノード
電極19と有機EL層18とが、基板14の上方にある
ため、基板14の界面での反射に起因する二重像の発生
が防止できる。また、アノード電極19および有機EL
層18の厚さが極めて薄く設定できるため、これらの厚
さに起因して二重像が生じることも抑制することができ
る。
【0058】(実施形態9)図19〜図21はこの発明
の実施形態9を示しており、図19は本実施形態の液晶
表示装置11の断面図である。この実施形態の表示装置
11は、液晶表示パネル13と、相対的に後方に配置さ
れた有機EL面発光素子12と、から大略構成される。
液晶表示パネル13は、一対の前透明基板20と後透明
基板21との間に液晶層45が介在され、前透明基板2
0の外側面に位相差板49が配置され、位相差板49の
外面側に前偏光板23が配置され、後透明基板21の外
面側に後偏光板24が配置された構造となっている。そ
して、この液晶表示パネル13の前方には、拡散板41
が配置されている。
【0059】上記した前透明基板20は、対向内側の面
に、ITOからなる可視光に対し70%以上の透過性を
有する共通電極25が表示領域全面にわたって形成さ
れ、共通電極25上には配向処理されたポリイミドから
なる前配向膜29が形成されている。後透明基板21の
対向内面側には、ITOでなる画素電極30および画素
電極30に接続されたスイッチング素子であるTFT3
1が画素配列にしたがって多数配列されている。配列パ
ターンは、行方向およびそれに直交する列方向に並んで
配列されたマトリクス配列になっている。TFT31
は、そのゲート電極が選択電圧を出力するゲートライン
に接続され、そのドレイン電極が信号電圧を出力するド
レインラインに接続されている。これらTFT31を含
む非画素領域には、窒化シリコンからなる層間絶縁膜3
4がパターン形成され、画素電極30上および層間絶縁
膜34上にはポリイミドからなり、配向処理が施された
後配向膜32が形成されている。前配向膜29と後配向
膜32との間には、所定方向に初期配向された液晶層4
5が介在している。
【0060】この実施形態の液晶表示装置11において
は、液晶表示パネル13内部に封止された液晶層45の
Δndの値と、位相差板49のリタデーションの値と、
表裏一対の偏光板23、24の透過軸および位相差板4
9の遅相軸の向きを、入射光が白色光であるときの出射
光の色が、電極25、30間に印加する電圧に応じて、
少なくとも赤、緑、青、黒、白に変化するように設定し
ている。
【0061】図20は、封止された液晶分子の配向状態
と各偏光板23、24の透過軸および位相差板49の遅
相軸の向きを表示装置11の表示面側から見た図であ
り、この実施形態では、液晶分子のツイスト角を75°
±3°、Δndの値を800nm〜1100nmに設定
し、位相差板49としてリタデーションの値が60nm
±20nmのものを用いるとともに、前および後偏光板
23、24をその透過軸23a、24aを次のような向
きにして配置し、前記位相差板49をその遅相軸49a
を次のような向きにして配置している。
【0062】すなわち、図20のように、一方の基板、
例えば後透明基板21の近傍における液晶分子配向方向
21aは、液晶表示パネル13の横軸Sに対して右回り
に52.5°±5°の方向、他方の前透明基板20の近
傍における液晶分子配向方向20aは、前記横軸Sに対
して左回りに52.5°±5°の方向にあり、液晶分子
は、そのツイスト方向を破線矢印で示したように、裏面
側基板21から表面側基板20に向かって右回りに75
°±10°のツイスト角でツイスト配向している。
【0063】そして、裏面側基板21の近傍における液
晶分子配向方向21aを0°の方向とすると、裏面側基
板21に対向する後偏光板24の透過軸24aは、前記
液晶分子のツイスト方向と逆方向に52.5°±3°の
方向にあり、表面側基板20に対向する前偏光板23の
透過軸23aは、前記ツイスト方向と逆方向に60.5
°±3°の方向にあり、さらに位相差板49の遅相軸4
9aは、前記ツイスト方向と逆方向に52.5°±3°
の方向にある。
【0064】この実施形態の表示装置11は、液晶表示
パネル13の液晶層の複屈折作用および位相差板49の
複屈折作用と一対の偏光板23、24の偏光作用とを利
用して光を着色するもので、このカラー液晶表示装置に
おいては、前偏光板23を透過して入射した直線偏光
が、位相差板49と液晶層45を通る過程で前記位相差
板49の複屈折作用および液晶45の複屈折作用により
偏光状態を変えられ、各波長光がそれぞれ偏光状態の異
なる楕円偏光となった光となって後偏光板24に入射し
て、この後偏光板24を透過した光が、その光を構成す
る各波長光の光強度の比に応じた色の着色光になり、こ
の着色光が反射カソード電極15で反射され、前記裏側
偏光板24と液晶45と位相差板49と前偏光板23と
を順に透過して液晶表示装置の表面側に出射する。
【0065】なお、反射カソード電極15で反射された
光は、表面側に出射する過程で、液晶層45および位相
差板49により入射時とは逆の経路で複屈折作用を受
け、入射時とほぼ同じ直線偏光となって前偏光板23に
入射するため、この表側偏光板23を透過して出射する
光は、反射カソード電極15で反射された光とほとんど
変わらない着色光である。
【0066】そして、液晶層45の複屈折作用は、この
液晶45への印加電圧に応じた液晶分子の配向状態の変
化によって変化し、それにともなって後偏光板24に入
射する光の偏光状態が変化するため、この後偏光板24
を透過する各波長光の光強度の比に応じて光の着色が変
化し、その光が反射カソード電極15で反射されて液晶
表示装置11の表面側に出射する。
【0067】したがって、この液晶表示装置11の出射
光の色、つまり表示色は、電極30、25間に印加する
電圧に応じて変化する。この液晶表示装置11の1つの
画素で表示できる色は、赤、緑、青の三原色の全てと、
ほぼ無彩色の暗表示である黒と、ほぼ無彩色の明表示で
ある白を含んでいる。
【0068】図21は液晶表示装置11の表示色の変化
を示すa*−b*色度図である。同図に示すように、液晶
表示装置11の表示色は、電極25、30間に電圧と印
加していない初期状態ではパープル(P)に近い色であ
り、電極25、30間の印加電圧を高くしてゆくのにと
もなって、赤(R)→緑(G)→青(B)→黒→白の順
に変化する。これら赤、緑、青と、黒および白の表示色
は、いずれも、色純度が高い鮮明な色である。
【0069】また、この実施形態の液晶表示装置11に
おける黒の表示状態の出射率をR(min)とし、白の
表示状態における出射率を、印加電圧が5VのときでR
(5V)、印加電圧が7VのときでR(7V)とする
と、このカラー液晶表示装置の出射率は、 R(min)=3.30% R(5V)=23.64% R(7V)=28.91% である。
【0070】そして、このカラー液晶表示装置における
黒と白の表示のコントラストCRは、白を表示させるた
めの印加電圧を5VとしたときのコントラストをCR
(5V)、白を表示させるための印加電圧を7Vとした
ときのコントラストをCR(7V)とすると、 CR(5V)=7.16 CR(7V)=8.76 であり、白を表示させるための印加電圧を7Vとしたと
きはもちろん、白を表示させるための印加電圧を5Vと
したときでも、充分に高いコントラストが得られる。
【0071】したがって、この液晶表示装置11によれ
ば、カラーフィルタを用いずに光を着色するとともに、
同じ画素で複数の色を表示し、しかも、コントラストを
高くするとともに、表示の基本である白と黒および赤、
緑、青の三原色を表示して、鮮明でかつ色彩の豊かな多
色カラー表示を実現することができる。
【0072】なお、上記実施形態8では、図20のよう
に、0°の方向に対して、前偏光板23の透過軸23a
を60.5°±3°の方向、位相差板49の遅相軸49
aを52.5°±3°の方向に設定したが、この実施形
態のように、液晶分子のツイスト角を75°±3°、Δ
ndの値を800nm〜1100nm、位相差板49の
リタデーションの値を60nm±20nmとし、かつ、
後偏光板24の透過軸24aを前記液晶分子のツイスト
方向と逆方向に52.5°±3°の方向に設定する場合
は、前記0°の方向に対して、前偏光板23の透過軸2
3aが液晶分子のツイスト方向と逆方向に51.5°±
3°〜60.5°±3°の範囲の方向、位相差板49の
遅相軸49aが前記ツイスト方向と逆方向に42.5°
±3°〜52.5°±3°の範囲の方向にあれば、白と
黒および赤、緑、青を高い色純度で表示することができ
る。また、本実施形態においては、拡散板41が液晶表
示パネル13の前方に配置されているため、反射カソー
ド電極15での鏡面反射に伴って外部像の写り込みや、
二重像の発生を抑制することができる。また、有機EL
面発光素子12で発生した光の面内均一性を拡散板41
で高くすることができる。
【0073】(実施形態10)次に実施形態10につい
て以下に説明する。本実施形態では、液晶表示装置11
が、前偏光板23の透過軸23aの方向、位相差板49
の遅相軸49aの方向を除けば、上記した実施形態9と
同様の構成である。
【0074】図22はこの発明の実施形態10を示して
おり、液晶表示パネル13の液晶分子の配向状態と各偏
光板23、24の透過軸23a、24aおよび位相差板
49の遅相軸の向きを表示装置11の表示側から見た図
である。この実施形態では、0°の方向(後透明基板2
1の近傍における液晶分子配向方向21a)に対して、
前偏光板23の透過軸23aを液晶分子のツイスト方向
と逆方向に51.5°±3°の方向、位相差板49の遅
相軸49aを前記ツイスト方向と逆方向に42.5°±
3°の方向にしたものであり、両基板20、21の近傍
における液晶分子配向方向21a、20aと、後偏光板
24の透過軸24aの向きは図20と同じである。
【0075】図23は本実施形態による液晶表示装置1
1の表示色の変化を示すa*−b*色度図であり、この液
晶表示装置11の表示色も、電極25、30間の印加電
圧を高くしてゆくのにともなって、赤(R)→緑(G)
→青(B)→黒→白の順に変化する。これら赤、緑、青
と、黒および白の表示色は、いずれも、色純度が高い鮮
明な色である。
【0076】また、この液晶表示装置11における光の
出射率は、 R(min)=2.76% R(5V)=24.08% R(7V)=30.60% である。
【0077】そして、この液晶表示装置11における、
白を表示させるための印加電圧を5Vとしたときのコン
トラストをCR(5V)と、白を表示させるための印加
電圧を7VとしたときのコントラストをCR(7V)
は、 CR(5V)=8.72 CR(7V)=11.09 である。
【0078】本実施形態においても、拡散板41が液晶
表示パネル13の前方に配置されているため、反射カソ
ード電極15での鏡面反射に伴って外部像の写り込み
や、二重像の発生を抑制することができる。また、有機
EL面発光素子12で発生した光の面内均一性を拡散板
41で高くすることができる。
【0079】(実施形態11)図24および図25はこ
の発明の実施形態11を示している。本実施形態では、
液晶表示装置11が、前偏光板23の透過軸23aの方
向、位相差板49の遅相軸49aの方向および偏光板2
4の透過軸24aの方向を除けば、上記した実施形態9
と同様の構成である。図24は、この実施形態の液晶表
示装置11における液晶層45の分子の配向状態と各偏
光板23、24の透過軸23a、24aおよび位相差板
49の遅相軸49aの向きを液晶表示装置11の表面側
から見た図であり、この実施形態では、液晶分子のツイ
スト角を75°±3°、Δndの値を800nm〜11
00nmに設定し、位相差板49としてリタデーション
の値が60nm±20nmのものを用いるとともに、前
および後偏光板23、24をその透過軸23a、24a
を次のような向きにして配置し、前記位相差板49をそ
の遅相軸49aを次のような向きにして配置している。
【0080】すなわち、図24のように、一方の基板、
例えば後透明基板21の近傍における液晶分子配向方向
21aは、液晶表示パネル13の横軸Sに対して右回り
に52.5°±5°の方向、他方の前透明基板20の近
傍における液晶分子配向方向20aは、前記横軸Sに対
して左回りに52.5°±5°の方向にあり、液晶分子
は、そのツイスト方向を破線矢印で示したように、後透
明基板21から前透明基板20に向かって右回りに75
°±10°のツイスト角でツイスト配向している。
【0081】そして、後透明基板21の近傍における液
晶分子配向方向21aを0°の方向とすると、後透明基
板21に対向する後偏光板24の透過軸24aは、前記
液晶分子のツイスト方向と逆方向に47.5°±3°の
方向にあり、表面側基板20に対向する前偏光板23の
透過軸23aは、前記ツイスト方向と逆方向に36.5
°±3°の方向にあり、さらに位相差板49の遅相軸4
9aは、前記ツイスト方向と逆方向に138.5°±3
°の方向にある。
【0082】この実施形態の液晶表示装置11は、液晶
45の複屈折作用および位相差板49の複屈折作用と一
対の偏光板23、24の偏光作用とを利用して光を着色
するもので、このカラー液晶表示装置の1つの画素で表
示できる色も、赤、緑、青の三原色の全てと、ほぼ無彩
色の暗表示である黒と、ほぼ無彩色の明表示である白を
含んでいる。
【0083】図25は液晶表示装置11の表示色の変化
を示すa*−b*色度図である。この図25のように、液
晶表示装置11の表示色は、電極25、30間に電圧と
印加していない初期状態ではパープル(P)に近い色で
あり、電極25、30間の印加電圧を高くしてゆくのに
ともなって、赤(R)→緑(G)→青(B)→黒→白の
順に変化する。これら赤、緑、青と、黒および白の表示
色は、いずれも、色純度が高い鮮明な色である。
【0084】また、この実施形態の液晶表示装置11に
おける黒の表示状態の出射率をR(min)とし、白の
表示状態における出射率を、印加電圧が5VのときでR
(5V)、印加電圧が7VのときでR(7V)とする
と、このカラー液晶表示装置の出射率は、 R(min)=1.85% R(5V)=22.37% R(7V)=28.35% である。
【0085】そして、この液晶表示装置11における黒
と白の表示のコントラストCRは、白を表示させるため
の印加電圧を5VとしたときのコントラストをCR(5
V)、白を表示させるための印加電圧を7Vとしたとき
のコントラストをCR(7V)とすると、 CR(5V)=12.09 CR(7V)=15.32 であり、白を表示させるための印加電圧を7Vとしたと
きはもちろん、白を表示させるための印加電圧を5Vと
したときでも、充分に高いコントラストが得られる。
【0086】すなわち、本実施形態の液晶表示装置11
は、基板20、21をはさんで配置された一対の偏光板
23、24のうちの一方の偏光板(この実施形態では前
偏光板)23と基板20との間に1枚の位相差板49を
配置するとともに、液晶分子のツイスト角を75°±1
0°とし、さらに液晶45のΔndの値を800nm〜
1100nm、位相差板49のリタデーションの値を6
0nm±20nmとした場合における赤、緑、青、黒、
白の表示色が得られる偏光板23、24及び位相差板4
9の配置条件が、上記実施形態9、10の条件の他にも
存在することに基づいたものであり、この液晶表示装置
11によれば、カラーフィルタを用いずに光を着色する
とともに、同じ画素で複数の色を表示し、しかも、コン
トラストを高くするとともに、表示の基本である白と黒
および赤、緑、青の三原色を表示して、鮮明でかつ色彩
の豊かな多色カラー表示を実現することができる。
【0087】(実施形態12)図26は、本発明の液晶
表示装置の実施形態12を示す断面図である。同図中1
1は、表示装置であり、液晶表示パネル13と、有機E
L面発光素子12と、から大略構成され、後偏光板24
がない点を除けば上記した実施形態8と同様の構成であ
る。このような構造の液晶表示装置11では、偏光板を
1枚にしているため透過性が良好になり全体の輝度が高
くなるとともに、反射型と透過型での輝度の差を小さく
することができる。
【0088】上記した実施形態8〜12のようなECB
型の液晶表示装置は、透過型として用いる場合、図34
に示すように表示色によって出射率が異なっていた。特
に青色は他の色と比べ輝度が低く視認しにくかった。上
記した実施形態8〜12の有機EL面発光素子12で
は、例えば赤色ドーパントとしてDCM1、緑色ドーパ
ントとしてクマリン6、青色ドーパントとしてTPBを
適用して白色発光させることができるが、青白色を発光
するようにドーパントの混合比を適用すれば、相対的に
青色の輝度が高くなり各色に対する輝度バランスを良好
にすることができる。このように有機EL面発光素子1
2では、各色に発光する発光材料を任意に設定すること
ができるので、目的に応じた表示色の色および輝度を制
御することができる。また、上記した実施形態8〜12
の液晶表示装置11に適宜拡散板を配置させることによ
り、面内均一性の高い表示を行うことが可能となる。
【0089】(実施形態13)図27は、本発明の液晶
表示装置の実施形態13を示す断面図である。同図中1
1は表示装置であり、液晶表示パネル13と、有機EL
面発光素子12と、から大略構成される。液晶表示パネ
ル13は、有機EL面発光素子12のアノード電極19
の外面側に配置され、一対の前透明基板20と後透明基
板21との間に液晶45を封入した構造となっている。
前透明基板20は、対向内側の面に、ITOからなる可
視光に対し70%以上の透過性を有する共通電極25が
表示領域全面にわたって形成され、共通電極25上には
配向処理されたポリイミドからなる前配向膜29が形成
されている。後透明基板21の対向内面側には、ITO
でなる画素電極30および画素電極30に接続されたス
イッチング素子であるTFT31が画素配列にしたがっ
て多数配列されている。配列パターンは、行方向および
それに直交する列方向に並んで配列されたマトリクス配
列になっている。TFT31は、そのゲート電極が選択
電圧を出力するゲートラインに接続され、そのドレイン
電極が信号電圧を出力するドレインラインに接続されて
いる。これらTFT31を含む非画素領域には、窒化シ
リコンからなる層間絶縁膜34がパターン形成され、画
素電極30上および層間絶縁膜34上にはポリイミドか
らなり、配向処理が施された後配向膜32が形成されて
いる。前配向膜29と後配向膜32との間には、所定方
向に初期配向された液晶層45が介在している。
【0090】液晶層45は、相転移(コレステリック−
ネマチック)型液晶に二色性染料を添加させた、いわゆ
るPCGH液晶や、PD(高分子分散型)液晶、PD液
晶等から選択することができる。このような、液晶表示
装置11では、偏光板、カラーフィルタが一切ないの
で、反射型と透過型との間の輝度の差がより小さくなる
とともに高い輝度の表示を行うことができる。
【0091】上記した実施形態1〜13では、液晶表示
パネル13と有機EL面発光素子12とから構成された
が、これら実施形態の液晶表示装置11の液晶表示パネ
ル13と有機EL面発光素子12との間に図28
(a)、(b)に示すような光進行方向制御板53を配
置した構造であってもよい。光進行方向制御板53は、
ポリカーボネイト、ポリエステル、ポリアクリル等の光
透過性材料からなり、屈折率が1.3〜1.4に設定さ
れている。また光進行方向制御板53は、その液晶表示
パネル13との対向面側が規則的に凹凸があるマイクロ
プリズム形状に施され、有機EL面発光素子12との対
向面側が平滑な面構造になっている。マイクロプリズム
の平滑面と傾斜面との間の傾斜角θ、θ′と設定されて
おり、ここで光進行方向制御板53への光の入射角は、
液晶表示パネル13の表示面の表示面側の法線方向の
軸、或いは制御板53の平滑な底面の液晶表示パネル1
3側の法線方向の軸を、0°とし、マイクロプリズムの
平滑面と傾斜面との間の傾斜角側への傾きを+(°)、
逆方向への傾きを−(°)で定義する。傾斜角を25°
に設定すると、反射型のときの、入射角が+30°の入
射光Xが0°の出射光として出射することができる。な
お、図29は、光進行方向制御板53の傾斜角度の応じ
た入射光の角度と出射光の角度との関係を示している。
【0092】(実施形態14)図30は、本発明の液晶
表示装置の実施形態14を示す断面図である。この液晶
表示装置11は、液晶表示パネル13を構成する後透明
基板21の前面側に有機EL面発光素子12を設けたも
のである。また、液晶表示パネル13においては、後偏
光板24を備えない液晶モードが採用されている。な
お、他の構成は、上記した実施形態1と同様であるの
で、その説明を省略する。本実施形態においては、有機
EL面発光素子12側のEL用透明基板を省略すること
ができるため、装置全体の薄型化を達成することができ
る。
【0093】(実施形態15)図31は、本発明の液晶
表示装置の実施形態15を示す断面図である。本実施形
態の液晶表示装置11は、同図に示すように、前透明基
板20の後面に画素電極30とTFT31が形成され、
これらを覆うように前配向膜29が形成されている。ま
た、後透明基板21の前面には、反射カソード電極1
5、有機EL層18、アノード電極19が順次積層され
ており、アノード電極19の上には後配向膜32が形成
されている。これら前透明基板20の前配向膜29と後
透明基板21の後配向膜32との間には液晶層22が介
在されている。なお、本実施形態においては、ゲスト・
ホスト液晶モードが用いられている。また、前透明基板
20の前方には、前偏光板23、拡散板41が配置され
ている。本実施形態においては、有機EL面発光素子1
2のアノード電極19が液晶表示パネル13の共通電極
としての機能も兼ねている。
【0094】本実施形態においては、有機EL面発光素
子12が後透明基板21の前面で液晶層22の後方に形
成されているため、装置の薄型化を達成することができ
る。また、拡散板41が前方に配置されているため、外
部像の写り込みや二重像が発生するのを抑制することが
できる。また、TFT31は、有機EL面発光素子12
が形成された後透明基板21と異なる前透明基板20に
形成されているので、TFT形成に伴って、有機EL層
のガラス転移温度を越える300℃以上の加熱処理を行
っても有機EL層が熱劣化することはない。
【0095】(実施形態16)図32は、本発明の液晶
表示装置の実施形態16を示す断面図である。本実施形
態では、反射カソード電極15が、光の散乱反射を起こ
させる、多結晶構造をもつMg-Agでなる散乱反射カ
ソード電極15aで置き換えられている。また、本実施
形態においては、拡散板41を備えていない。本実施形
態における他の構成は、上記した実施形態15の液晶表
示装置11と同様である。このように、散乱反射カソー
ド電極15aが外光を散乱反射させることができるた
め、本実施形態においても、外部像の写り込みや二重像
の発生を抑制することができる。なお、上記実施形態1
4〜16では、少なくとも有機EL面発光素子12側の
基板に形成された配向膜にラビング等の配向処理を施さ
ない液晶モ−ドであるPDLC(高分子分散型液晶)の
方が有機EL面発光素子12に物理的応力の負荷がかか
らなくてよい。
【0096】以上、実施形態1〜実施形態16について
説明したが、本発明はこれらに限定されるものではな
く、構成の要旨に付随する各種の変更が可能である。例
えば、液晶モードは、TN液晶モード、STN液晶モー
ド、ゲスト・ホスト(GH)液晶モード、偏光板を用い
ないPC(相転移)モード、PDLC(高分子分散型液
晶)モード、PDLC/GHモード、コレステリック液
晶モード、PC液晶/GHモードなどの各種の液晶モー
ドを液晶表示パネル13に適用することができる。この
ような液晶モードに応じて、例えばカラーフィルタの有
無や、偏光板の有無などの、液晶表示パネルの構成も適
宜変更することが可能である。
【0097】また、上記した各実施形態では、有機EL
層18を、一例としてAlq3でなる電子輸送層16
と、PVCzとBNDと白色発光材料とでなる正孔輸送
層17とを接合した構成としたが、他の有機EL材料を
用いて、単層のエレクトロルミネッセンス層や、3層以
上の構造のエレクトロルミネッセンス層とすることも可
能である。
【0098】さらに、本発明においては、反射カソード
電極15として、マグネシウム合金、ハフニウム(H
f、仕事関数3.63eV)や希土類元素であるスカン
ジウム(Sc、仕事関数3.5eV)、イットリウム
(Y、仕事関数3.1eV)、ランタン(La、仕事関
数3.5eV)、セリウム(Ce、仕事関数2.9e
V)、プラセオジム(Pr)、ネオジム(Nd、仕事関
数3.2eV)、プロメチウム(Pm)、サマリウム
(Sm、仕事関数2.7eV)、ユウロピウム(Eu、
仕事関数2.5eV)、ガドリニウム(Gd、仕事関数
3.1eV)、テルビウム(Tb、仕事関数)、ジスプ
ロシウム(Dy)、ホルモエム(Ho)、エルビウム
(Er、仕事関数2.97eV)、ツリウム(Tm、イ
ッテルビウム(Yb、仕事関数2.6eV)、ルテチウ
ム(Lu)の、単体やこれらの元素を含む合金などを用
いることができる。さらには、実施形態5および実施形
態16で説明したように、散乱反射カソード電極15a
として、多結晶構造をもつMg−Ag膜を用いたが、例
えばバンブー構造をもつAlを用いることで、特別な加
工を施すことなく、表面に微細な凹凸を有する電極を容
易に形成することも可能である。また、上記した各実施
形態では、アノード電極19を例えばITOでなる透明
導電膜で形成したが、電流の供給の均一化を図り発光の
面内均一性を高めるため、透明導電膜に例えばAlなど
の極薄い低抵抗導電膜をメッシュ状に加工して透明導電
膜に積層させる構成としてもよい。この場合、低抵抗導
電膜の膜厚を薄く設定することにより、光透過性をもた
せることができる。また、低抵抗導電膜と透明導電膜と
の屈折率が互いに異なるため、有機EL層で発生した光
や、反射光を散乱させることができ、より面内均一性の
高い面発光を行わせることが可能となる。このような構
成を拡散板を備えた液晶表示装置に適用すると、拡散板
との相乗効果で光の拡散作用が高まり、さらに発光の面
内均一性を高めることが可能となる。
【0099】また、本発明では、有機EL面発光素子1
2の基板14を1μm〜5μm厚の酸化シリコン層ある
いはアクリル系の有機絶縁層を基板で構成することもで
き、より薄い構造にすることができるとともに基板の屈
折率の違いによる視差を低減することができる。
【0100】さらに、上記実施形態1〜14では、液晶
表示パネル13は、TFT31によるアクティブ駆動で
あったが、液晶を挟んで対向する電極をストライプ形状
にした単純マトリクス駆動であってもよい。
【0101】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、この発
明によれば、明状態において二重像の発生や外部像の写
り込みがなく、良好なコントラストを有する表示を行う
ことができ、暗状態においても良好なコントラストを有
し、かつ低消費電力で表示を行うことができる、携帯性
を備えた液晶表示装置を実現するという効果がある。ま
た、この発明によれば、液晶表示部に良好な散乱光を供
給できる液晶表示装置を実現することができる。このた
め、液晶表示装置の表示性能を高める効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る液晶表示装置の実施形態1を示す
断面図。
【図2】実施形態1の作用を示す説明図。
【図3】液晶表示装置の問題点を示す説明図。
【図4】液晶表示装置の問題点を示す説明図。
【図5】有機EL面発光素子における、電子と正孔の注
入障壁に対する効果を示すエネルギーダイヤグラム。
【図6】正孔輸送層(HTL)内の正孔の移動メカニズ
ムを示すエネルギーダイヤグラム。
【図7】PVCz、クマリン6がドープされたPVC
z、エタノール中に存在するクマリン6のそれぞれの光
吸収スペクトルを示すグラフ。
【図8】PVCzのEL特性とPL特性を示すスペクト
ル図。
【図9】実施形態2の液晶表示装置を示す断面図。
【図10】実施形態3の液晶表示装置を示す断面図。
【図11】実施形態4の液晶表示装置を示す断面図。
【図12】実施形態5の液晶表示装置を示す断面図。
【図13】実施形態6の液晶表示装置を示す断面図。
【図14】実施形態7の液晶表示装置を示す断面図。
【図15】実施形態8の液晶表示装置を示す断面図。
【図16】実施形態8における液晶表示パネルの液晶分
子の配向状態と各偏光板の透過軸の向きを液晶表示装置
の表面側から見た状態を示す説明図。
【図17】実施形態8の液晶表示装置の表示色の変化を
示す色度図。
【図18】クマリン6およびDCM1の波長とEL強度
との関係を示すグラフ。
【図19】実施形態9の液晶表示装置を示す断面図。
【図20】実施形態9における液晶分子の配向状態、各
偏光板の透過軸および位相差板の遅相軸の向きを表示装
置の表示面側から見た状態を示す説明図。
【図21】実施形態9の液晶表示装置の表示色の変化を
示す色度図。
【図22】実施形態10の液晶分子の配向状態、各偏光
板の透過軸および位相差板の遅相軸の向きを表示装置の
表示面側から見た状態を示す説明図。
【図23】実施形態10の液晶表示装置の表示色の変化
を示す色度図。
【図24】実施形態11の液晶分子の配向状態、各偏光
板の透過軸および位相差板の遅相軸の向きを表示装置の
表示面側から見た状態を示す説明図。
【図25】実施形態11の液晶表示装置の表示色の変化
を示す色度図。
【図26】実施形態12の液晶表示装置を示す断面図。
【図27】実施形態13の液晶表示装置を示す断面図。
【図28】(a)および(b)は光進行方向制御板を示
す断面説明図。
【図29】光進行方向制御板の傾斜角度に応じた入射光
の角度と出射光の角度との関係を示すグラフ。
【図30】実施形態14の液晶表示装置を示す断面図。
【図31】実施形態15の液晶表示装置を示す断面図。
【図32】実施形態16の液晶表示装置を示す断面図。
【図33】従来の液晶表示装置を示す断面図。
【図34】従来のECB型液晶表示装置における入射さ
れる光に対する出射する光の割合(出射率)と、印加電
圧と、出射光の色と、の関係を示すグラフ。
【符号の説明】
11 液晶表示装置 12 有機EL面発光素子 13 液晶表示パネル 15 反射カソード電極 15a 散乱反射カソード電極 18 有機EL層 19 アノード電極 41、42 拡散板 a 入射光(外光) b 出射光 c 表示用光(EL光)

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 それぞれ液晶駆動電極を有する前透明基
    板と後透明基板との間に液晶層が介在された液晶表示パ
    ネルを備え、前記液晶層より後方に、前記液晶表示パネ
    ルの表示領域と対応してキャリアの注入に応じて発光
    し、それ自体が可視光に対して透過性を有する有機EL
    層を配置し、前記有機EL層より後方に可視光に対して
    反射性を有する光反射板が配置されたことを特徴とする
    液晶表示装置。
  2. 【請求項2】 前記光反射板は、前記有機EL層にキャ
    リアを注入する一対の電極のうちの一方であることを特
    徴とする請求項1記載の液晶表示装置。
  3. 【請求項3】 前記光反射板の表面は、微細な凹凸をも
    つ散乱反射面であることを特徴とする請求項1または請
    求項2に記載の液晶表示装置。
  4. 【請求項4】 前記液晶表示パネルと前記有機EL層と
    の間に、可視光に対して透過性をもつ拡散板を配置した
    ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の液晶
    表示装置。
  5. 【請求項5】 前記有機EL層は、厚さが0.2mm以
    下のフィルム状の基板に、キャリアを注入する電極を介
    して形成されていることを特徴とする請求項1〜請求項
    4のいずれかに記載の液晶表示装置。
  6. 【請求項6】 前記有機EL層にキャリアを注入する電
    極の少なくとも一方は、可視光に対して透過性を有し、
    前記有機EL層のほぼ全面に形成された透明導電膜と、
    前記透明導電膜と異なる屈折率で且つ前記透明導電膜よ
    り低抵抗の材料でなり、前記透明導電膜を開口する複数
    の孔を有する低抵抗導電膜と、を有することを特徴とす
    る請求項1〜請求項5のいずれかに記載の液晶表示装
    置。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001166300A (ja) * 1999-12-06 2001-06-22 Seiko Epson Corp バックライト内蔵型液晶表示装置及びその製造方法
US7019714B2 (en) 2001-01-17 2006-03-28 Seiko Epson Corporation Mobile terminal provided with organic electroluminescent and liquid crystal devices
KR100583559B1 (ko) * 1998-10-20 2006-10-24 삼성전자주식회사 전계발광형 후면광원장치 및 이를 이용한 액정표시기 모듈
KR100853769B1 (ko) * 2000-12-29 2008-08-25 엘지디스플레이 주식회사 액정표시장치 및 그 제조방법
JP2021105723A (ja) * 2015-10-12 2021-07-26 株式会社半導体エネルギー研究所 表示パネル

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