JPH1078234A - 床暖房装置及びそれを利用した空調制御装置 - Google Patents

床暖房装置及びそれを利用した空調制御装置

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JPH1078234A
JPH1078234A JP23372696A JP23372696A JPH1078234A JP H1078234 A JPH1078234 A JP H1078234A JP 23372696 A JP23372696 A JP 23372696A JP 23372696 A JP23372696 A JP 23372696A JP H1078234 A JPH1078234 A JP H1078234A
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JP
Japan
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floor
temperature
air
heat transfer
floor surface
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Application number
JP23372696A
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English (en)
Inventor
Toru Inazuka
徹 稲塚
Satoko Oonishi
聡子 大西
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Daikin Industries Ltd
Original Assignee
Daikin Industries Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 床暖房装置による室内の環境状態を良好に維
持する。 【解決手段】 2本の伝熱線を備え、1本のみに通電す
る状態と、双方に通電する状態とが切換え可能な床暖房
装置(1) と、温風により室内(R) を暖房する空気調和装
置(2) とを備えさせる。先ず、床暖房装置(1) のみを駆
動し、1本の伝熱線のみに通電して床面の加熱領域の単
位面積当りの発熱量を大きく設定する第1動作を行う。
その後、双方の伝熱線に通電して床面の加熱領域の単位
面積当りの発熱量を小さくしながら空気調和装置(2) を
駆動し、室内空気温度を上昇させ、床面温度及び室内空
気温度を所定の快適領域に設定する第2動作を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、室内の床部に設置
され、床面を加熱することによって室内を暖房する床暖
房装置及びこの床暖房装置と空気調和装置とを併用した
空調制御装置に係り、特に、室内の快適性の向上対策に
関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、例えば特開平7−35360
号公報に開示されているように、床部に設置され、床面
を加熱することで室内の暖房を行う床暖房装置が知られ
ている。この種の床暖房装置は、熱源機から供給される
温水の温熱や電気ヒータの発熱等によって床面を加熱す
ると共に、この床面から室内への放熱によって室内を暖
房する。
【0003】詳しくは、電気ヒータ式のものにあって
は、ヒータ入力を調整することによって床面温度及び室
内温度を所望の値に設定するようにしている。この設定
動作を図3のグラフを用いて説明する。このグラフで
は、斜線を付した領域Aが床面温度及び室内温度の快適
領域であって、今、ヒータ入力を調整することによって
床面温度及び室内温度が快適領域Aに入るように調整す
る。具体的には、床暖房装置の運転を開始すると、図3
に破線の矢印で示すように、床面温度の上昇に伴って室
内温度も上昇していく。そして、ヒータ入力を次第に増
大していき、これら温度が上記快適領域Aに達すると
(図3の点I位置)、ヒータ入力をその値に維持して室
内環境を良好な状態を維持する。このように、ヒータ入
力を調整するのみで床面温度及び室内温度を快適領域A
に調整している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、このような
従来の床暖房装置では、室外温度などの諸条件によって
は、床面温度及び室内温度を快適領域Aに設定できなく
なる可能性があった。図3の一点鎖線は、外気温度が比
較的高い場合に床暖房を行った際の床面温度及び室内温
度の変化状態を示しており、二点鎖線は、外気温度が比
較的低い場合に床暖房を行った際の床面温度及び室内温
度の変化状態を示している。
【0005】このように、ヒータ入力を調整するのみで
は各温度は、図3の各線(一点鎖線及び二点鎖線)上を
移動するだけである。つまり、ヒータ入力を調整するの
みで室内を暖房する床暖房装置では、床面温度の上昇率
に対する室内温度の上昇率が一定である。このため、外
気温度が所定の範囲内にある場合には室内環境を快適領
域に設定することができるものの、外気温度が、この所
定の範囲から外れている状況では室内環境を快適領域に
設定することができなくなってしまう。また、このよう
な状況は、外気温度ばかりでなく、室内の壁面の熱貫流
率などによっても生じることがある。つまり、壁面の熱
貫流率が高い場合に、ヒータ入力を増大させると、床面
温度はある程度上昇するものの室内温度が上昇せず、こ
の場合にも床面温度及び室内温度を快適領域に設定でき
なくなる場合がある。
【0006】本発明は、この点に鑑みてなされたもので
あって、その目的は、床暖房装置による室内の環境状態
を良好に維持することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、請求項1記載の発明では、床暖房装置による床面
の温度上昇率に対する室内空気の温度上昇率を変更可能
とし、これによって、外気温度等に拘りなく、床面温度
及び室内空気温度を快適領域に設定可能にした。
【0008】具体的に、請求項1記載の発明は、室内の
床部(F) に発熱手段(H) が設けられ、該発熱手段(H) に
より床面を加熱する床暖房装置を前提としている。そし
て、床面全体としての総発熱量を一定値にしながら、床
面全体のうち加熱する床面積を変更することで、床面の
温度上昇率に対する室内空気の温度上昇率を変更する変
更手段(5) を備えさせた構成としている。
【0009】この特定事項により、変更手段(5) により
加熱する床面積を変更した場合、この面積を大きくすれ
ば床面の温度上昇率に対する室内空気の温度上昇率が高
くなり、逆に、この面積を大きくすれば床面の温度上昇
率に対する室内空気の温度上昇率は低くなる。これによ
り、床面温度及び室内空気温度の上昇割合を任意に調整
でき、上記面積を適切に変更していくことで床面温度及
び室内空気温度が快適領域に設定可能となる。
【0010】請求項2記載の発明は、上記請求項1記載
の床暖房装置において、発熱手段を電気ヒータ(H) と
し、これに複数本の伝熱線(3,4) を備えさせ、各伝熱線
(3,4)が夫々異なる領域の床面を加熱するようにする。
そして、変更手段(5) が、各伝熱線(3,4) のうち通電す
る伝熱線(3,4) の本数を切換えることで、加熱する床面
の発熱密度を変更して床面の温度上昇率に対する室内空
気の温度上昇率を変更する構成としている。
【0011】この特定事項により、床面の温度上昇率に
対する室内空気の温度上昇率を高くする場合には、通電
する伝熱線(3,4) の本数を多くし、逆に、床面の温度上
昇率に対する室内空気の温度上昇率を低くする場合に
は、通電する伝熱線(3,4) の本数を少なくする。このよ
うに通電本数を変更するのみで床面温度及び室内空気温
度を快適領域に設定可能となる。
【0012】請求項3記載の発明は、上述した請求項1
記載の床暖房装置を利用し、これと空気調和装置を併用
させることで、室内環境の快適性の更なる向上を図るよ
うにしたものである。
【0013】具体的には、室内の床部(F) に発熱手段
(H) が設けられ、該発熱手段(H) により床面を加熱する
床暖房装置(1) と、室内(R) に温風を供給して、該室内
(R) の暖房を行う空気調和装置(2) とを備えた空調制御
装置を前提とする。そして、上記床暖房装置(1) に対
し、床面の加熱領域の単位面積当りの発熱量を変更する
ことで、床面の温度上昇率に対する室内空気の温度上昇
率を変更する変更手段(5)と、上記空気調和装置(2) に
対し、室内(R) へ供給する温風熱量を調整する調整手段
(11)とを備えさせる。また、床面温度を検出する床温検
出手段(Th-f)と、室内空気温度を検出する空気温検出手
段(Th-r)とを設ける。そして、上記床温検出手段(Th-f)
及び空気温検出手段(Th-r)の出力信号を受け、各温度が
所定の快適領域に達するように、先ず、変更手段(5) を
制御して床面の加熱領域の単位面積当りの発熱量を大き
く設定して床面温度を上昇させる第1動作を行い、その
後、調整手段(11)を制御して室内空気温度を上昇させる
第2動作を行う制御手段(20)を備えさせた構成としてい
る。
【0014】この特定事項により、制御手段(20)による
室内の暖房運転時には、先ず、変更手段(5) を制御して
床面の加熱領域の単位面積当りの発熱量を大きく設定し
て床面温度を上昇させる第1動作を行う。その後、調整
手段(11)を制御して室内空気温度を上昇させる第2動作
を行う。この際、加熱領域の単位面積当りの発熱量、第
1動作から第2動作への切換え時期、温風熱量を適切に
設定することにより、迅速に床面温度及び室内空気温度
が快適領域に設定されることになる。
【0015】請求項4記載の発明は、上記請求項3記載
の空調制御装置において、変更手段(5) が、床面全体と
しての総発熱量を一定値にしながら、床面全体のうち加
熱する床面積を変更し、この加熱する床面の発熱密度を
変更する構成とした。
【0016】また、請求項5記載の発明は、上記請求項
4記載の空調制御装置において、発熱手段を電気ヒータ
(H) とし、これに複数本の伝熱線(3,4) を備えさせ、各
伝熱線(3,4) を、夫々異なる領域の床面を加熱するよう
にする。そして、変更手段(5) が、各伝熱線(3,4) のう
ち通電する伝熱線(3,4) の本数を切換えることで、加熱
する床面の発熱密度を変更する構成としている。
【0017】請求項6記載の発明は、上記請求項3記載
の空調制御装置において、発熱手段を電気ヒータ(H) と
し、これに複数本の伝熱線(3,4) を備えさせ、各伝熱線
(3,4) を、夫々同一領域の床面を加熱するようにする。
そして、変更手段(5) が、各伝熱線(3,4) のうち通電す
る伝熱線(3,4) の本数を切換えることで、上記領域の発
熱密度を変更する構成としている。
【0018】これら特定事項により、床面の加熱領域の
単位面積当りの発熱量を変更する構成が具体化され、床
暖房装置に高い実用性が得られる。
【0019】請求項7記載の発明は、上記請求項5また
は6記載の空調制御装置において、制御手段(20)が、第
1動作時に通電する伝熱線(3,4) の本数をできるだけ少
なくしながら、床面温度と室内空気温度とが快適領域に
達するように、変更手段(5)及び調整手段(11)を制御す
る構成としている。
【0020】この特定事項により、少ない消費電力で床
面温度と室内空気温度とを快適領域に設定することが可
能となり、効率の高い暖房運転が行えることになる。
【0021】請求項8記載の発明は、上記請求項3記載
の空調制御装置において、第2動作終了後、床面温度及
び室内空気温度が快適領域に達した状態で、空気調和装
置(2) の最大能力に制限を設ける制限手段(22)を備えさ
せる。そして、制御手段(20)が、空気調和装置(2) の最
大能力が制限手段(22)により制限された範囲内で、床面
温度と室内空気温度とが快適領域に維持されるように、
変更手段(5) 及び調整手段(11)を制御する構成としてい
る。
【0022】この特定事項により、空気調和装置(2) が
必要以上の能力で運転することが回避され、また、床暖
房装置(1) の能力を有効に利用することができる。
【0023】請求項9記載の発明は、上記請求項8記載
の空調制御装置において、第2動作時には、制限手段(2
2)による空気調和装置(2) の最大能力に対する制限が解
除されている構成としている。
【0024】この特定事項により、室内空気温度が快適
領域に達していない状態で、空気調和装置(2) を大きな
能力で運転させることができ、この室内空気温度を迅速
に快適領域まで上昇させることが可能となる。
【0025】請求項10記載の発明は、上記請求項3記
載の空調制御装置において、床温検出手段を床面に設け
られたサーミスタ(Th-f)とし、空気温検出手段を空気調
和装置(2) の空気吸込口に設けたサーミスタ(Th-r)とし
ている。
【0026】請求項11記載の発明は、上記請求項3記
載の空調制御装置において、床温検出手段を、赤外線放
射温度計としている。
【0027】請求項12記載の発明は、上記請求項3記
載の空調制御装置において、空気温検出手段を、空気調
和装置(2) のリモコン(12)に設けられたサーミスタとし
ている。
【0028】これらの特定事項により、検出手段の具体
構成が得られる。特に、請求項11記載の発明では、正
確な床面温度の検出が可能となり、請求項12記載の発
明では、室内の人に近い箇所での室内空気温度の検出が
可能となる。
【0029】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施形態を図面に
基いて説明する。図1は、本形態に係る室内(R) に対す
る床暖房装置(1) 及び空気調和装置(2) の設置状態を示
している。各装置(1,2) について説明すると、先ず、床
暖房装置(1) は、室内床面を構成する床材(F) に設けら
れている。詳しくは、図2に示すように、内側及び外側
の2本の伝熱線(3,4) を有する電気ヒータ(H) で成って
いる。
【0030】各伝熱線(3,4) について説明すると、内側
伝熱線(3) は、床面の中央部分(図2において破線で囲
まれた部分)に渦巻状に配置されている。つまり、この
内側伝熱線(3) は床面の中央部分のみを加熱するもので
ある。
【0031】一方、外側伝熱線(4) は、上記内側伝熱線
(3) の外側部分(図2における破線で囲まれた部分より
も外側で且つ一点鎖線で囲まれた部分よりも内側)に渦
巻状に配置されている。つまり、この外側伝熱線(4) は
床面の外側部分のみを加熱するものである。
【0032】そして、これら伝熱線(3,4) は、変更手段
としてのヒータ制御装置(5) に接続されており、夫々へ
の通電状態が変更可能となっている。具体的には、この
ヒータ制御装置(5) により内側伝熱線(3) に通電された
場合には、該内側伝熱線(3)が発熱して床面の中央部分
が加熱される一方、外側伝熱線(4) に通電された場合に
は、該外側伝熱線(4) が発熱して床面の外側部分が加熱
されるようになっている。更に、詳しくは、このヒータ
制御装置(5) は、内側伝熱線(3) 及び外側伝熱線(4) の
双方に通電を行う第1の切換え状態と、内側伝熱線(3)
のみに通電を行う第2の切換え状態との間で通電状態を
切換えるようになっている。また、本ヒータ制御装置
(5) は、床面全体に対する加熱量を第1の切換え状態及
び第2の切換え状態に拘りなく一定にするようになって
いる。つまり、第1の切換え状態と第2の切換え状態と
を比較した場合、内側伝熱線(3) に対する入力電力は、
第2の切換え状態の方が第1の切換え状態よりも大きく
なる。具体的に説明すると、第1の切換え状態では内側
伝熱線(3) 及び外側伝熱線(4) の双方に例えば夫々35
0Wの電力が供給されている状態で、第2の切換え状態
に切換えられると、内側伝熱線(3) に例えば700Wの
電力が供給されるようになっている。このように、第1
の切換え状態と第2の切換え状態とで床面の中央部分で
の発熱密度が異なるようになっている。
【0033】また、本床暖房装置(1) には、床面の中央
部分の温度を検出する床温検出手段としてサーミスタで
成る床温センサ(Th-f)が備えられている。
【0034】一方、空気調和装置(2) は、図1の如く、
室内(R) の壁面に設置された壁掛け式の室内機(7) と、
室外に設置され室内機(7) に対して冷媒配管(8) を介し
て接続された室外機(9) とを備えている。そして、上記
室内機(7) は、図示しない送風機や室内熱交換器等を備
えており、送風機の駆動に伴って室内空気を吸込み、こ
の空気を、熱交換器を流れる冷媒との間で熱交換する
(暖房時には冷媒の凝縮により加熱し、冷房時には冷媒
の蒸発により吸熱する)ことで温度調整して空調空気と
した後、室内に吹出すようになっている。また、上記室
内機(7) の空気吸込口には、室内温度を検出するための
空気温検出手段としてサーミスタで成る室温センサ(Th-
r)が設けられている。
【0035】一方、室外機(9) は図示しない圧縮機、室
外熱交換器、室外ファン等を備えており、室外ファンの
駆動に伴って外気を導入し、室外熱交換器を流れる冷媒
と外気との間で熱交換(暖房時には冷媒が蒸発、冷房時
には冷媒が凝縮する)を行うようになっている。
【0036】また、図1における(12)は、空気調和装置
(2) のON/OFF操作や室内目標温度の設定などを行うため
のリモコンである。
【0037】また、本空気調和装置(2) には、室内機
(7) 及び室外機(9) の各機器を制御するための調整手段
としてのエアコン制御装置(11)が接続されている。
【0038】そして、エアコン制御装置(11)には、本空
気調和装置(2) の最大能力に制限を設ける制限手段(22)
が接続されている。この制限手段(22)は、空気調和装置
(2)の最大能力を制限して低く設定するように上記エア
コン制御装置(11)に制限信号を送信するようになってい
る。つまり、床暖房装置(1) と空気調和装置(2) とを併
用している状態で、この制限手段(22)により空気調和装
置(2) の最大能力を制限することで、室内の人が不快感
を感じることを回避し、且つ床暖房装置(1) の能力を最
大限に利用可能とするようにしたものである。
【0039】そして、上記ヒータ制御装置(5) 及びエア
コン制御装置(11)は、制御手段としてのコントローラ(2
0)により制御される。このコントローラ(20)は、床温セ
ンサ(Th-f)及び室温センサ(Th-r)の各温度検知信号を受
け、各温度が所定の快適領域に達するように、ヒータ制
御装置(5) 及びエアコン制御装置(11)を制御するように
なっている(具体的な制御内容は後述する)。
【0040】次に、上述の如く構成された本システムに
おける室内の暖房運転動作について説明する。先ず、室
内の暖房開始時には、コントローラ(20)がヒータ制御手
段(5) を制御し、内側伝熱線(3) にのみ通電する第1動
作が行われる。これにより、床面の中央部では、内側及
び外側の両伝熱線に通電を行った場合よりも高い発熱密
度で発熱が行われる。このため、床面から室内への放熱
が行われる前に、床面温度のみが上昇されることにな
る。つまり、床面の温度上昇率に対する室内空気の温度
上昇率を低く抑えることで床面のみを所定温度まで上昇
させる。この状況を図3を用いて説明すると、本図3に
実線で示す矢印Bで示すように、床面温度のみが上昇
し、この床面温度が所定温度(図3における温度II)に
達したところで、空気調和装置(2) による暖房運転に切
換える。つまり、床暖房装置(1) の内外各伝熱線(3,4)
に通電を行って床面の発熱密度を低下させた状態で、室
温センサ(Th-r)が検出する室内温度が目標値としての快
適領域Aになるように、室内(R) へ温風により熱量を供
給する第2動作が行われる。この際、室内(R) へは、温
風だけでなく床面からの放熱によっても熱量が与えら
れ、図3に実線で示す矢印Cで示すように、室内温度は
円滑に上昇して所定の快適領域に達する。また、この第
2動作では、上記制限手段(22)による空気調和装置(2)
の最大能力の制限は解除されており、空気調和装置(2)
を大きな能力で運転させることができ、この室内空気温
度を迅速に快適領域Aまで上昇させることが可能とな
る。そして、床面温度及び室内空気温度が快適領域A内
の所定温度(図3における温度III )に達したところで
第2動作を終了させる。
【0041】このように、床面の発熱密度を高く設定し
た運転動作(第1動作)と、この床面の発熱密度を低く
設定しながら空気調和装置(2) を併用して運転させた運
転動作(第2動作)とを行うようにし、この第1動作に
おいて発熱する床面の単位面積当りの発熱量、第1動作
から第2動作への切換え時期、第2動作における温風熱
量を適切に設定することにより、迅速に床面温度及び室
内空気温度を快適領域Aに設定させることができる。ま
た、これら動作により床面温度及び室内空気温度が快適
領域Aに設定された後には、上記制限手段(22)による空
気調和装置(2)の最大能力の制限が開始され、空気調和
装置(2) が必要以上の能力で運転することにより室内の
人に不快感を与えることが回避され、また、床暖房装置
(1) の能力を有効に利用することができる。
【0042】また、本形態では、床暖房装置(1) を空気
調和装置(2) と併用したが、該床暖房装置(1) 単独で使
用してもよい。つまり、各伝熱線(3,4) に対する通電時
期を切換えることで、床面温度及び室内空気温度の上昇
割合を任意に調整できることになるので、これにより、
加熱床面積を適切に変更していくことで床面温度及び室
内空気温度を快適領域Aに設定することが可能となる。
【0043】(変形例)次に、本発明の変形例について
説明する。本例は床暖房装置(1) における伝熱線(3,4)
の配設状態の変形例であって、その他の構成は上述した
実施形態と同様である。従って、ここでは、伝熱線(3,
4) の配設状態を主に説明する。
【0044】図4に示すように、本例の伝熱線(3,4)
は、共に床面の同一領域を加熱するものである。そし
て、ヒータ制御装置(5) により1本の伝熱線(3) のみが
通電される状態と、両伝熱線(3,4) に通電される状態と
が切換え可能となっている。つまり、1本の伝熱線(3)
のみが通電された状態では床面の発熱密度は低く設定さ
れ、両伝熱線(3,4) に通電された状態では床面の発熱密
度が高く設定されるようになっている。
【0045】そして、第1動作時には両伝熱線(3,4) に
通電される一方、第2動作時には1本の伝熱線(3) のみ
が通電され、空気調和装置(2) と併用されるようになっ
ている。
【0046】これによっても、迅速に床面温度及び室内
空気温度を快適領域Aに設定させることが可能となる。
【0047】(センサの変形例)上述した実施形態で
は、床面温度の検出手段としてサーミスタを使用した
が、赤外線放射温度計を使用するようにしてもよい。こ
のような温度計を使用すれば、より正確な床面温度の検
知が行える。
【0048】また、室内空気温度を検知するセンサとし
ては、吸込口に設けるものに限らず、リモコン(12)に設
けるようにしてもよい。このような位置に適用すれば、
室内の人に近い箇所での室内空気温度の検出が可能とな
り、室内の快適性をより良好に得ることができる。
【0049】尚、上述した各形態では空気調和装置(2)
として壁掛け式のものを使用した場合について説明した
が、天井埋込み式等その他の空気調和装置を使用するこ
とも可能である。
【0050】
【発明の効果】以上説明してきたように、本発明によれ
ば以下に述べるような効果が発揮される。請求項1記載
の発明では、床暖房装置に対し、床面全体としての総発
熱量を一定値にしながら、床面全体のうち加熱する床面
積を変更することで、床面の温度上昇率に対する室内空
気の温度上昇率を変更するようにした。このため、床面
温度及び室内空気温度の上昇割合を任意に調整でき、上
記面積を適切に変更していくことで床面温度及び室内空
気温度が快適領域に設定可能となり、室内環境を良好に
設定することができる。
【0051】請求項3記載の発明では、上述した請求項
1記載の床暖房装置と空気調和装置とを併用したもので
あって、先ず、床面の加熱領域の単位面積当りの発熱量
を変更することで、床面の温度上昇率に対する室内空気
の温度上昇率を変更する変更手段による第1動作を行っ
た後、空気調和装置の温風熱量を調整する調整手段によ
る第2動作を行うようにした。このため、第1動作にお
ける加熱領域の単位面積当りの発熱量、第1動作から第
2動作への切換え時期、温風熱量を適切に設定すること
により、迅速に床面温度及び室内空気温度を快適領域に
設定でき、快適な室内環を確実に得ることができる。
【0052】請求項2、4〜6記載の発明では、床面の
加熱領域の単位面積当りの発熱量を変更する構成が具体
的に得られ、床暖房装置の実用性の向上を図ることがで
きる。 請求項7記載の発明では、第1動作時に通電す
る伝熱線の本数をできるだけ少なくしながら、床面温度
と室内空気温度とが快適領域に達するようにした。これ
により、少ない消費電力で床面温度と室内空気温度とを
快適領域に設定することが可能となり、効率の高い暖房
運転が行え、空調制御装置全体としての省エネルギ性が
向上できる。
【0053】請求項8記載の発明では、第2動作終了
後、空気調和装置の最大能力に制限を設ける制限手段を
備えさせた、このため、空気調和装置が必要以上の能力
で運転することが回避され、室内の人へ不快感を与える
ことが回避され、また、床暖房装置の能力を有効に利用
することができる。
【0054】請求項9記載の発明では、第2動作時に、
制限手段による空気調和装置の最大能力に対する制限が
解除されるようにした。このため、室内空気温度が快適
領域に達していない状態で、空気調和装置を大きな能力
で運転させることが可能となり、この室内空気温度を迅
速に快適領域まで上昇させることができて、室内環境を
快適に設定するまでの時間を短縮することができる。
【0055】請求項10〜12記載の発明では、温度検
出手段の具体構成が得られ、特に、請求項11記載の発
明では、床温検出手段として赤外線放射温度計を使用し
たことで正確な床面温度の検出が可能となり、請求項1
2記載の発明では、空気温検出手段を、空気調和装置の
リモコンに設けられたサーミスタとしたことで室内の人
に近い箇所での室内空気温度の検出が可能となり、室内
の快適性の更なる向上が図れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】床暖房装置及び空気調和装置の設置状態を示す
図である。
【図2】床暖房装置の伝熱線の配設状態を示す床面の平
面図である。
【図3】床面温度及び室内温度の変化状態を従来のもの
と比較するための図である。
【図4】変形例における伝熱線の配設状態を示す図であ
る。
【符号の説明】
(1) 床暖房装置 (2) 空気調和装置 (3) 内側伝熱線 (4) 外側伝熱線 (5) ヒータ制御装置(変更手段) (11) エアコン制御装置(調整手段) (20) 制御手段 (22) 制限手段 (Th-f) 床温センサ(床温検出手段) (Th-r) 室温センサ(空気温検出手段) (H) 電気ヒータ(発熱手段) (R) 室内 (F) 床材

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 室内の床部(F) に発熱手段(H) が設けら
    れ、該発熱手段(H)により床面を加熱する床暖房装置に
    おいて、 床面全体としての総発熱量を一定値にしながら、床面全
    体のうち加熱する床面積を変更することで、床面の温度
    上昇率に対する室内空気の温度上昇率を変更する変更手
    段(5) を備えていることを特徴とする床暖房装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の床暖房装置において、 発熱手段は電気ヒータ(H) であって、複数本の伝熱線
    (3,4) を備え、各伝熱線(3,4) は、夫々異なる領域の床
    面を加熱するようになっており、 変更手段(5) は、各伝熱線(3,4) のうち通電する伝熱線
    (3,4) の本数を切換えることで、加熱する床面の発熱密
    度を変更して床面の温度上昇率に対する室内空気の温度
    上昇率を変更することを特徴とする床暖房装置。
  3. 【請求項3】 室内の床部(F) に発熱手段(H) が設けら
    れ、該発熱手段(H)により床面を加熱する床暖房装置(1)
    と、 室内(R) に温風を供給して、該室内(R) の暖房を行う空
    気調和装置(2) とを備えた空調制御装置において、 上記床暖房装置(1) に対し、床面の加熱領域の単位面積
    当りの発熱量を変更することで、床面の温度上昇率に対
    する室内空気の温度上昇率を変更する変更手段(5) と、 上記空気調和装置(2) に対し、室内(R) へ供給する温風
    熱量を調整する調整手段(11)と、 床面温度を検出する床温検出手段(Th-f)と、 室内空気温度を検出する空気温検出手段(Th-r)と、 上記床温検出手段(Th-f)及び空気温検出手段(Th-r)の出
    力信号を受け、各温度が所定の快適領域に達するよう
    に、先ず、変更手段(5) を制御して床面の加熱領域の単
    位面積当りの発熱量を大きく設定して床面温度を上昇さ
    せる第1動作を行い、その後、調整手段(11)を制御して
    室内空気温度を上昇させる第2動作を行う制御手段(20)
    とを備えていることを特徴とする空調制御装置。
  4. 【請求項4】 請求項3記載の空調制御装置において、 変更手段(5) は、床面全体としての総発熱量を一定値に
    しながら、床面全体のうち加熱する床面積を変更し、こ
    の加熱する床面の発熱密度を変更することを特徴とする
    空調制御装置。
  5. 【請求項5】 請求項4記載の空調制御装置において、 発熱手段は電気ヒータ(H) であって、複数本の伝熱線
    (3,4) を備え、各伝熱線(3,4) は、夫々異なる領域の床
    面を加熱するようになっており、 変更手段(5) は、各伝熱線(3,4) のうち通電する伝熱線
    (3,4) の本数を切換えることで、加熱する床面の発熱密
    度を変更することを特徴とする空調制御装置。
  6. 【請求項6】 請求項3記載の空調制御装置において、 発熱手段は電気ヒータ(H) であって、複数本の伝熱線
    (3,4) を備え、各伝熱線(3,4) は、夫々同一領域の床面
    を加熱するようになっており、 変更手段(5) は、各伝熱線(3,4) のうち通電する伝熱線
    (3,4) の本数を切換えることで、上記領域の発熱密度を
    変更することを特徴とする空調制御装置。
  7. 【請求項7】 請求項5または6記載の空調制御装置に
    おいて、 制御手段(20)は、第1動作時に通電する伝熱線(3,4) の
    本数をできるだけ少なくしながら、床面温度と室内空気
    温度とが快適領域に達するように、変更手段(5) 及び調
    整手段(11)を制御することを特徴とする空調制御装置。
  8. 【請求項8】 請求項3記載の空調制御装置において、 第2動作終了後、床面温度及び室内空気温度が快適領域
    に達した状態で、空気調和装置(2) の最大能力に制限を
    設ける制限手段(22)を備え、 制御手段(20)は、空気調和装置(2) の最大能力が制限手
    段(22)により制限された範囲内で、床面温度と室内空気
    温度とが快適領域に維持されるように、変更手段(5) 及
    び調整手段(11)を制御することを特徴とする空調制御装
    置。
  9. 【請求項9】 請求項8記載の空調制御装置において、 第2動作時、制限手段(22)による空気調和装置(2) の最
    大能力に対する制限が解除されていることを特徴とする
    空調制御装置。
  10. 【請求項10】 請求項3記載の空調制御装置におい
    て、 床温検出手段は、床面に設けられたサーミスタ(Th-f)で
    あり、 空気温検出手段は、空気調和装置(2) の空気吸込口に設
    けられたサーミスタ(Th-r)であることを特徴とする空調
    制御装置。
  11. 【請求項11】 請求項3記載の空調制御装置におい
    て、 床温検出手段は、赤外線放射温度計であることを特徴と
    する空調制御装置。
  12. 【請求項12】 請求項3記載の空調制御装置におい
    て、 空気温検出手段は、空気調和装置(2) のリモコン(12)に
    設けられたサーミスタであることを特徴とする空調制御
    装置。
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Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN102393039A (zh) * 2011-11-18 2012-03-28 秦秀芬 自发热木地板
CN102980235A (zh) * 2012-11-08 2013-03-20 哈尔滨维尔士科技发展有限公司 调温加热式防静电地板
CN105066231A (zh) * 2015-09-02 2015-11-18 苏州润居装饰工程有限公司 一种基于太阳能的自发热复合地板
JP2017067417A (ja) * 2015-10-02 2017-04-06 三菱電機株式会社 温水暖房システム
CN108344024A (zh) * 2018-04-25 2018-07-31 上海央格新材料有限公司 一种多功能电暖模块
CN112413719A (zh) * 2020-11-27 2021-02-26 珠海格力电器股份有限公司 取暖器控制方法、装置、计算机设备和存储介质

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