JPH1077381A - 磁性体組成物 - Google Patents
磁性体組成物Info
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- JPH1077381A JPH1077381A JP25235996A JP25235996A JPH1077381A JP H1077381 A JPH1077381 A JP H1077381A JP 25235996 A JP25235996 A JP 25235996A JP 25235996 A JP25235996 A JP 25235996A JP H1077381 A JPH1077381 A JP H1077381A
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Abstract
成物を得る。 【構成】(a)熱可塑性ノルボルネン系樹脂1〜100
重量%および(b)(a)成分以外の熱可塑性樹脂0〜
99重量%からなる樹脂成分ならびに(c)磁性体を含
有することを特徴とする磁性体組成物。
Description
気特性に優れた磁性体組成物に関する。
物は、バインダー樹脂中に磁性体を分散させたもの、あ
るいは磁性体をバインダー樹脂で結着させたものであ
る。これらのような磁性体組成物は、焼結磁石に比べて
軽量であり、成形加工の自由度が大きく、また割れや欠
けが生じにくいという利点を有しているが、焼結磁石に
比べて磁気特性や耐熱性が劣るため、用途の範囲が限ら
れる問題があった。例えばバインダー樹脂として現在広
く用いられているポリアミド樹脂は融点180℃程度で
あり、200℃以上の耐熱性を要求する産業機器用途に
用いることはできない。またポリアミド樹脂は吸水によ
る寸法変化も大きいため、精密機器用途としても信頼性
に劣る。そこで近年、耐熱性、耐水性、および耐薬品性
などに優れるポリフェニレンスルフィドをバインダー樹
脂とする磁性体組成物が開発され、自動車分野、電気電
子分野、産業機械分野など広い範囲の用途に用いられて
いる。ところが、磁性体組成物は、充填される磁性体が
高充填となるため、成形する際溶融流動性が悪く成形性
に劣り、また磁気特性や強度にも低下する問題があっ
た。このため、軟化剤などを添加して流動性を改良する
ことが一般に行われているが、熱変形温度が下がり、耐
熱性が低下する問題があった。
ある成形性や磁気特性を改善しつつ、耐熱性も維持され
た磁性体組成物を提供することを目的とする。
性ノルボルネン系樹脂1〜100重量%および(b)
(a)成分以外の熱可塑性樹脂0〜99重量%からなる
樹脂成分ならびに(c)磁性体を含有することを特徴と
する磁性体組成物を提供するものである。
繰り返し単位中にノルボルナン骨格を有するものであ
る。例えば、この熱可塑性樹脂としては、一般式(I)
〜(IV)で表されるノルボルナン骨格を含むものであ
る。
子または1価の有機基を示す。) 本発明において使用することのできるノルボルナン骨格
を有する熱可塑性樹脂としては、例えば特開昭60−1
68708号公報、特開昭62−252406号公報、
特開昭62−252407号公報、特開平2−1334
13号公報、特開昭63−145324号公報、特開昭
63−264626号公報、特開平1−240517号
公報、特公昭57−8815号公報などに記載されてい
る樹脂などを挙げることができる。この熱可塑性樹脂の
具体例としては、下記一般式(V)で表される少なくと
も1種のテトラシクロドデセン誘導体または該テトラシ
クロドデセンと共重合可能な不飽和環状化合物とをメタ
セシス重合して得られる重合体を水素添加して得られる
水添重合体を挙げることができる。
体において、A、B、CおよびDのうちに極性基を含む
ことが、磁性体や他の熱可塑性樹脂との相溶性、および
耐熱性の点から好ましい。さらに、この極性基が−(C
H2 )n COOR3 (ここで、R3 は炭素数1〜20の
炭化水素基、nは0〜10の整数を示す)で表される基
であることが、得られる水添重合体が高いガラス転移温
度を有するものとなるので好ましい。特に、この−(C
H2 )n COOR3 で表される基は、一般式(V)のテ
トラシクロドデセン誘導体の1分子あたりに1個含有さ
れることが好ましい。前記一般式において、R1 は炭素
数1〜20の炭化水素基であるが、炭素数が多くなるほ
ど得られる水添重合体の吸湿性が小さくなる点では好ま
しいが、得られる水添重合体のガラス転移温度とのバラ
ンスの点から、炭素数1〜4の鎖状アルキル基または炭
素数5以上の(多)環状アルキル基であることが好まし
く、特にメチル基、エチル基、シクロヘキシル基である
ことが好ましい 。
れる基が結合した炭素原子に、同時に炭素数1〜10の
炭化水素基が置換基として結合されている一般式(V)
のテトラシクロドデセン誘導体は、吸湿性を低下させる
ので好ましい。特に、この置換基がメチル基またはエチ
ル基である一般式(V)のテトラシクロドデセン誘導体
は、その合成が容易な点で好ましい。具体的には、8−
メチル−8−メトキシカルボニルテトラシクロ[4.
4.0.12,5 17,10]ドデカ−8−エンが好ましい。
これらのテトラシクロドデセン誘導体、あるいはこれと
共重合可能な不飽和環状化合物の混合物は、例えば特開
平4−77520号公報第4頁右上欄第12行〜第6頁
右下欄第6行に記載された方法によって、メタセシス重
合、水素添加され、本発明に使用される熱可塑性樹脂と
することができる。
ロホルム中、30℃で測定される固有粘度([η]in
h)が0.3〜1.5dl/gの範囲であることが望ま
しい。[η]inhが上記範囲にあることによって、得ら
れる磁性体組成物の成形加工性、耐熱性、機械的特性の
バランスが良好となる。また、前記水添重合体のガラス
転移温度(Tg)は100℃〜250℃の範囲であるこ
とが好ましく、特に120〜200℃の範囲であること
が好ましい。100℃未満では該樹脂組成物からなる成
形品の耐熱性が劣る。また、Tgが250℃を超えるも
のは、成形温度が高くなり樹脂が焼けて着色するなど良
質な成形品を得ることが難しくなる。また、水添重合体
の水素添加率は、60MHz、 1H−NMRで測定した
値が50%以上、好ましくは90%以上、さらに好まし
くは98%以上である。水素添加率が高いほど、熱や光
に対する安定性が優れる。
を有する熱可塑性樹脂として使用される水添重合体は、
該水添重合体中に含まれるゲル含有量が5重量%以下で
あることが好ましく、さらに1重量%であることが好ま
しい。 (b)(a)成分以外の熱可塑性樹脂 本発明に用いられる(a)以外の熱可塑性樹脂は、ポリ
エーテルエーテルケトン樹脂、ポリブチレンテレフタレ
ート樹脂、ポリアリーレンスルフィド樹脂、ポリフェニ
レンエーテル樹脂、ポリエーテルスルホン樹脂、液晶ポ
リマーなどの連続使用温度100℃以上の耐熱性の熱可
塑性樹脂である。これらの中ではポリアリーレンスルフ
ィド樹脂が、耐熱性、難燃性、寸法安定性に優れている
ため好ましい。本発明に用いられるポリアリーレンスル
フィド樹脂は、主とする構成単位が一般式:−Ar−S
−(式中、Arは2価の芳香族基を表わし、Sはイオウ
原子である)で表される重合体である。このポリアリー
レン基を構成する2価の芳香族基としては、p−フェニ
レン基、m−フェニレン基、2,6−ナフタレン基、
4,4’−ビフェニレン基、p,p’−ビベンジル基、
およびこれらの核置換基などが代表例として挙げられ
る。これらのうちでは核置換基のp−フェニレン基を有
するポリ−p−フェニレンスルフィドが成形加工性の点
で好ましい。本発明においてポリアリーレンスルフィド
樹脂は、上記構成単位を1分子中に少なくとも70モル
%以上含有していることが必要である。この主成分が7
0モル%未満であると、得られるポリアリーレンスルフ
ィド樹脂の結晶性が低下したり、転移温度が低かった
り、成形品の物性が悪いなど好ましくない結果を生じ
る。また、本発明においてポリアリーレンスルフィド樹
脂は1分子中に30モル%未満であれば、3価以上の結
合手を有する芳香族基、例えば1,2,4−結合フェニ
レン核や脂肪族基、ヘテロ原子含有基などを含んでいて
もさしつかえない。さらに、ポリアリーレンスルフィド
樹脂としては直鎖が他のもの、および架橋型のものをそ
れぞれ単独に、あるいは目的に応じて混合して用いるこ
とも可能である。例えば、射出成形時に発生する成形品
のバリを小さくするためには、架橋型のポリアリーレン
スルフィド樹脂を用いるとよい。一方、金型から取り出
した成形品の成形収縮の異方性(材料の流動方向とそれ
に垂直な方向で、成形品寸法の対金型寸法比で定義され
る収縮率が異なること)を小さくするためには、直鎖型
のポリアリーレンスルフィド樹脂を用いることが望まし
い。さらに、ポリアリーレンスルフィド樹脂として、変
性ポリアリーレンスルフィドおよび/または変性ポリア
リーレンスルフィド樹脂とポリアリーレンスルフィド樹
脂の混合物を用いることもできる。この変性ポリアリー
レンスルフィドとしては、エポキシ基、アミノ基、カル
ボキシル基、酸無水物基、オキサゾリン基、ビニル基、
(メタ)アクリル基、メルカプト基などの官能基で変性
された樹脂を使用することができるが、特にエポキシ基
変性ポリアリーレンスルフィド樹脂および/またはアミ
ノ化変性ポリアリーレンスルフィド樹脂が好ましい。こ
れらの官能基は、(a)熱可塑性ノルボルネン系樹脂中
のエステル基と反応してポリアリーレンスルフィド樹脂
とノルボルネン系樹脂のブロック共重合体を形成するこ
とにより、両者の相溶性が高まり、得られる樹脂組成物
の物性を向上させるとともに、ポリアリーレンスルフィ
ド樹脂の欠点である物性、成形性の異方性を小さくする
ことができる。
する方法としては、ジハロゲン化芳香族化合物とジオー
ル芳香族化合物またはモノハロゲン化芳香族チオールの
縮合反応あるいはジハロゲン化芳香族化合物と、硫化ア
ルカリあるいは水硫化アルカリとアルカリまたは硫化水
素とアルカリ化合物からの脱塩縮合反応を利用する方法
などを例示することができるが、これらに限定されるも
のではない。なお、これらポリアリーレンスルフィド樹
脂の粘度は、強度と成形性とのバランスから、温度30
0℃、歪速度1,000sec-1において、100〜1
00,000poiseであることが好ましい。熱可塑
性ノルボルネン系樹脂とポリアリーレンスルフィド樹脂
の混合には、相溶性を高めるために、相溶化剤を用いる
ことができる。このような相溶化剤の使用割合は、熱可
塑性ノルボルネン系樹脂とポリアリーレンスルフィド樹
脂の合計100重量部に対して、通常0.1〜20重量
部である。相溶化剤の例としては特開平6−30628
7号公報第5頁左欄第31行〜第5頁右欄第44行に記
載されている、オレフィン単位とカルボキシル基、酸無
水物基、オキサゾリン基およびエポキシ基から選ばれた
少なくとも1種のビニル化合物からなるビニル系(共)
重合体よりなる多層構造を有する重合体を挙げることが
できる。
Fe2O3(MはCa、Ba、Sr、Mg、Zn、Pbの
うちの1種または2種以上)で表されるフェライト系;
RCo5、R2Co17、R(CoCuFeM)Z(RはS
m、Ce、Pr、Nd、Tb、Yなどの希土類のうちの
1種または2種以上の組み合わせ、MはTi、Zr、H
f、V、Nb、Ta、Mo、Cr、W、Mnなどの周期
表のIV族、V族、VI族、VII族に属する元素の1種また
は2種以上の組み合わせ、Zは5〜9)およびR2T14
B(RはSm、Ce、Pr、Nd、Tb、Yなどの希土
類のうちの1種または2種以上、Tは遷移金属、Bはホ
ウ素)で表される希土類系;FeAlNiCo系、Fe
CrCo系などの鋳造系などの磁性体である。これら磁
性体は1種でもよく、また2種以上を組み合わせたもの
であってもよい。本発明において磁性体は粉末であるこ
とが好ましく、その粒径は0.1〜100μmの範囲で
あることが好ましい。
ネン系樹脂と(b)(a)以外の熱可塑性樹脂との重量
比((a)/(b))は1/99〜100/0の範囲で
あるが、使用する用途が200℃以上の耐熱性が要求さ
れる場合は(a)/(b)=1/99〜50/50、特
に好ましくは(a)/(b)=1/99〜30/70で
あることが好ましい。上記範囲より(a)熱可塑性ノル
ボルネン系樹脂の量が少ないと樹脂成分と磁性体との相
溶性が劣り、磁気特性の良好な磁性体組成物が得られに
くい。本発明の磁性体組成物の各成分の組成は、(a)
熱可塑性ノルボルネン系樹脂と(b)(a)成分以外の
熱可塑性樹脂からなる樹脂成分が1〜50重量%、
(c)磁性体99〜50重量%の範囲で含有されている
ことが好ましい。また、(c)磁性体の含有量が上記範
囲より少ないと磁気特性が劣り、過剰であると樹脂のバ
インダーとしての効果が弱くなり、成形性や強度に劣っ
たものとなる。
本発明の効果を損ねない範囲で公知の酸化防止剤、例え
ば2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノール、
2,2’−ジオキシ−3,3’−ジ−t−ブチル−5,
5’−ジメチルフェニルメタン、テトラキス[メチレン
−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェ
ニル)プロピオネート]メタン、1,1,3−トリス
(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−t−ブチルフェニ
ル)ブタン、1,3,5ートリメチル−2,4,6−ト
リス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジ
ル−ベンゼン、ステアリル−β−(3,5−ジ−t−ブ
チル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、2,
2’−ジオキシ−3,3’−ジ−t−ブチル−5,5’
−ジエチルフェニルメタン、3,9−ビス[1,1−ジ
メチル−2−[β−(3−t−ブチル−4−ヒドロキシ
−5−メチルフェニル)プロピオニルオキシ]エチ
ル]、2,4,8,10−テトラオキスピロ[5,5]
ウンデカン、トリス(2,4−ジ−t−ブチルフェニ
ル)ホスファイト、サイクリックネオペンタンテトライ
ルビス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ホスファイ
ト、サイクリックネオペンタンテトライルビス(2,6
−ジ−t−ブチル−4−メチルフェニル)ホスファイ
ト、2,2−メチレンビス (4,6−ジ−t−ブチル
フェニル)オクチルホスファイトを添加することができ
る。
うな酸化防止剤の他に、必要に応じて紫外線吸収剤、例
えばp−t−ブチルフェニルサリシレ−ト、2,2’−
ジヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2,4−
ジヒドロキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メ
トキシベンゾフェノン、2−(2’−ジヒドロキシ−
4’−m−オクトキシフェニル)ベンゾトリアゾール;
安定剤、帯電防止剤、難燃剤、耐衝撃性改良用エラスト
マーなどを添加することができる。また、成形性、加工
性を向上させる目的で可塑剤、軟化剤などの添加剤を添
加することもできる。このような可塑剤や軟化剤の例と
してはC5系樹脂、C9系樹脂、C5系/C9系混合樹脂、
シクロペンタジエン系樹脂、ビニル置換芳香族系化合物
の重合体系樹脂、オレフィン/ビニル置換芳香族系化合
物の共重合体系樹脂、シクロペンタジエン系化合物/ビ
ニル置換芳香族系化合物の共重合体系樹脂、あるいは前
記樹脂の水素添加物などの炭化水素樹脂などを挙げるこ
とができる。本発明の磁性体組成物は、単軸押出機、多
軸押出機、バンバリーミキサー、ニーダー、ミキシング
ロールなどの混合機を用い、(a)〜(c)成分、必要
に応じてその他上記の各種添加剤を混合することによっ
て得られる。
すと、ミキサーで各成分を混合した後、押出機を用い、
240〜360℃で溶融混練して造粒物を得る方法、さ
らに簡便な方法としては、各成分を直接、成形機で溶融
混練してペレットを得る方法などが挙げられる。また、
二軸押出機を用いて樹脂成分混練りした後、磁性体を後
添加してペレットを作成する方法がある。樹脂成分と磁
性体を混練する際、樹脂成分はペレット状でもよいし粉
末状でもよいが、粉末状の樹脂のほうが、より磁性体と
の分散性が良く、得られる磁性体組成物の強度が向上す
るので好ましい。また、磁性体はそのまま上記樹脂成分
と混合、混練できるが、あらかじめシランカップリング
剤、チタンカップリング剤などで表面処理していてもよ
い。本発明の磁性体組成物は、射出成形法、押出成形
法、圧縮成形法などの公知の方法によって所望の成形品
に成形することができる。本発明の磁性体組成物は、ラ
ジオ、VTR、スピーカ、TV、VD、CD等の民生用
電子機器;冷蔵庫、冷暖房機器、電池式電気器具、理容
機器、調理器などの電気機器;複写機、プリンタ、タイ
プライター、ワープロ、金銭登録機などの事務用機器;
電話機、ファクシミリ、無線通信装置、レーダ装置など
の通信機器;磁気ディスク装置、磁気テープ装置、印刷
装置、ディスプレイ装置などの電子計算機;一般計器、
特殊計器、開閉器、センサー類などの計測/制御装置;
産業用ロボット、油圧機械、電磁機械、金属加工機械な
どの機械装置;時計、カメラ、ミシン、映写機などの精
密機器;自動車・航空機などの電装品、計器、電気部
品、エアコン装置、センサーなどの輸送機械;各種医療
用測定器、診断装置、医療用機器、歯科用機器などの医
療機器;各種理化学機器;農業用機器;漁業用機器;娯
楽用機器;楽器などの広範な用途に使用することができ
る。
に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるもの
ではない。なお、実施例中、部および%は、特に断らな
い限り重量基準である。また、実施例中の各種の測定
は、次のとおりである。固有粘度(ηinh) 溶媒にクロロホルムを使用し、0.5g/dlの重合体
濃度で30℃の条件下、ウベローデ粘度計にて測定し
た。水素添加率 水素添加単独重合体の場合には、60MHz、 1H−N
MRで測定した。耐熱性(ビカット軟化温度) JIS K7206に準じ、1/8”の厚みの試験片を
用いて、荷重1kgf、昇温速度50℃/時間で測定し
た。成形加工性(MFR) JIS K7210に準じて、316℃×5kgfの条
件下でメルトフローレート(MFR)を測定した。耐衝撃性(アイゾット衝撃強度) 試験片(1/4”×1/2”×5/2”、ノッチなし)
を用いて、ASTM D790に準じて、アイゾットイ
ンパクト(Izod Imp)を測定した。磁気特性(最大エネルギー積(BH)max) JIS C 2501に従って求めた。
造法) 窒素ガスで置換した反応容器内に、8−メチル−8−メ
トキシカルボニルテトラシクロ[4.4.0.12,5.
17,10]−3−ドデセンを500g、1,2−ジクロロ
エタン2000ml、分子量調節剤である1−ヘキセン
3.8g、触媒として六塩化タングステンの濃度0.0
5モル/リットルのクロロベンゼン溶液91.6ml、
パラアルデヒドの濃度0.1モル/リットルの1,2−
ジクロロエタン溶液68.7ml、トリイソブチルアル
ミニウムの濃度0.5モル/リットルのトルエン溶液3
7mlとを加え、60℃で10時間反応させることによ
り、固有粘度[η]inhが0.56dl/g(クロロホ
ルム中、30℃、濃度0.5g/dl)の重合体450
gを得た。この重合体を9000mlのテトラヒドロフ
ランに溶解し、高圧反応器に仕込み、水添触媒としてパ
ラジウム濃度が5%のパラジウム−アルミナ触媒45g
を加え、水素ガスを圧力が100kg/c■になるよう
に仕込んで、150℃で5時間水添反応させた。水添反
応後、触媒をろ別し、溶液を塩酸性の大過剰量のメタノ
ール中に注いで、水添率100%のノルボルネン系樹脂
(a)を得た。
088、東レ(株)製)14部、参考例で得られたノル
ボルネン系樹脂(a)6部、およびサマリウムコバルト
系磁性粉末80部を2軸押出機を用いて310℃で溶融
混練してペレット化し、300℃で射出成形して物性測
定用の試験片を得た。この試験片について、耐熱性、成
形加工性、耐衝撃性を測定評価した。評価結果を表1に
示す。 実施例2 実施例1で用いたPPS樹脂12部、参考例で得られた
ノルボルネン系樹脂(a)8部、およびサマリウムコバ
ルト系磁性粉末80部とした他は実施例1と同様に溶融
混練し、射出成形して得られた試験片について、実施例
1と同様の評価を行った。評価結果を表1に示す。 実施例3 実施例1で用いたPPS樹脂14部、参考例で得られた
ノルボルネン系樹脂(a)6部、およびバリウムフェラ
イト系磁性粉末80部とした他は実施例1と同様に溶融
混練し、射出成形して得られた試験片について、実施例
1と同様の評価を行った。評価結果を表1に示す。 比較例1 実施例1で用いたPPS樹脂20部、サマリウムコバル
ト系磁性粉末80部を実施例1と同様に溶融混練し、射
出成形して得られた試験片について、実施例1と同様の
評価を行った。評価結果を表1に示す。
性と成形性、耐衝撃性とのバランスが良好なものであ
る。
ノルボルネン系樹脂(a)6部、およびバリウムフェラ
イト系磁性粉末80部とした他は実施例1と同様に溶融
混練し、射出成形して得られた試験片について、耐熱性
を評価したところ278℃であった。次に磁気特性を評
価したところ、最大エネルギー積(BH)max が2.4
であった。 比較例2 実施例1で用いたPPS樹脂20部、バリウムフェライ
ト系磁性粉末80部を実施例1と同様に溶融混練し、射
出成形して得られた試験片について、実施例4と同様に
耐熱性を評価したところ288℃であった。磁気特性を
評価したところ最大エネルギー積(BH)max が1.4
であり磁気特性に劣ったものであった。
組成物の問題であった成形性や磁気特性が改善され、し
かも耐熱性も実用的なレベルに維持されたものであり、
実用的に極めて価値のあるものである。
Claims (2)
- 【請求項1】(a)熱可塑性ノルボルネン系樹脂1〜1
00重量%および(b)(a)成分以外の熱可塑性樹脂
0〜99重量%からなる樹脂成分ならびに(c)磁性体
を含有することを特徴とする磁性体組成物。 - 【請求項2】(b)(a)成分以外の熱可塑性樹脂が、
ポリアリーレンスルフィドであることを特徴とする請求
項1に記載の磁性体組成物。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP25235996A JP3661302B2 (ja) | 1996-09-03 | 1996-09-03 | 磁性体組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
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---|---|---|---|
JP25235996A JP3661302B2 (ja) | 1996-09-03 | 1996-09-03 | 磁性体組成物 |
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JPH1077381A true JPH1077381A (ja) | 1998-03-24 |
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ID=17236205
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JP25235996A Expired - Fee Related JP3661302B2 (ja) | 1996-09-03 | 1996-09-03 | 磁性体組成物 |
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---|---|
JP (1) | JP3661302B2 (ja) |
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1996
- 1996-09-03 JP JP25235996A patent/JP3661302B2/ja not_active Expired - Fee Related
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