JPH1077364A - 空気入りタイヤ - Google Patents
空気入りタイヤInfo
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- JPH1077364A JPH1077364A JP9186891A JP18689197A JPH1077364A JP H1077364 A JPH1077364 A JP H1077364A JP 9186891 A JP9186891 A JP 9186891A JP 18689197 A JP18689197 A JP 18689197A JP H1077364 A JPH1077364 A JP H1077364A
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Abstract
良によって、走行後のDRY及びWET時の操縦安定性
とチャンク性の改善を両立した、空気入りタイヤを提供
する。 【解決手段】 トレッド部と、補強部材であるカーカ
ス及びビードコアから構成される空気入りタイヤであっ
て、トレッド部を構成するゴム組成物が、ゴム成分中に
共役ジエン/ビニル芳香族炭化水素共重合体を70重量
%以上、ゴム成分100重量部に対してカーボンブラッ
ク及びシリカを合計量で60〜120重量部、及び下記
一般式で表される加硫促進剤を0.5〜5.0重量部を
含有し、且つ、カーボンブラック及びシリカを合計量に
対するシリカの含有量が20〜60重量%である。 【化1】 (式中、R1 及びR2 はそれぞれ独立に、水素原子、ア
ルキル基又はアリール基を表す。但し、R1 及びR2 が
同時に水素原子である場合を除く。)
Description
関し、詳しくは、タイヤトレッド用に特定のゴム組成物
を用いた、湿潤路面での操縦安定性(WET性能)及び
走行後のチャンク性能(トレッド欠け性能)の向上を両
立した良好な性能を発揮する空気入りタイヤに関するも
のである。
シリカを配合してWET性能と転がり抵抗性能のバラン
スを改良する技術が特開平3−252431号公報、同
5−271477号公報等に開示されている。しかしな
がら、本発明者らの検討によれば、シリカを用いること
により、特に走行末期において、タイヤのチャンク性能
が低下することが明らかとなった。このチャンク性能を
改良する方法として、ゴム組成物の弾性率やグリップ性
を低下させる方法などが知られているが、弾性率を低下
させると操縦安定性も低下してしまうため、これらの方
法は適用し難い。走行後のトレッドゴムのチャンク、即
ちトレッド欠けは、ゴムの破壊エネルギーの低下に起因
するものであり、本発明者らの市場におけるトレッドゴ
ムの解析から、トレッドゴムの熱劣化によって硬化現象
が起こり、それに伴い、破壊エネルギーが低下している
ことが判明した。また硬化現象の主要因が、ゴム中に残
存している硫黄や加硫促進剤による、再架橋反応である
ことを見出した。この硬化現象によって、さらに走行
後、WET性能が低下するなどの問題点があり、経年変
化に対する性能維持が課題であった。特開昭58−87
138号公報には、特定の老化防止剤と加硫促進剤とを
組み合わせてゴム組成物に使用することによりトレッド
ゴム及びサイドゴムの老化を抑制し、末期外観性を改良
するという提案かなされているが、走行後のチャンク
性、WET性能改良については不明であった。また、特
開昭56−139542号には特定の加硫促進剤が提案
され、これを用いることによりゴム組成物の加工性が向
上する旨が記載されているが、このゴム組成物を用いた
タイヤについては検討がなされていなかった。一方、ゴ
ムの硬化を抑制する方法として有効加硫方式(EV加硫
系)が知られているが、その硬化抑制の効果は十分なも
のではなく、かえって初期・老化後の破壊エネルギーを
低下させるため、タイヤの耐久性の観点からは好ましく
なかった。
橋反応を抑制して硬化現象及び破壊エネルギーの低下を
防止し、走行中のタイヤのチャンク性能の低下を抑制す
るとともに、走行後におけるWET性能の改良を図るも
のであり、従来技術ではなしえなかった空気入りタイヤ
用トレッドゴム組成物の改良によって、走行後のチャン
ク性及びWET性能の改善を両立した、空気入りタイヤ
を得ることにある。
に、本発明者らは種々検討を重ねた結果、特定のジエン
系ゴムに対し、特定のカーボンブラックとシリカを所定
量配合し、かつ、特定の構造式を有する加硫促進剤を用
いることによって、目的を達成し得る事を見出し、本発
明を完成するに至った。本発明の空気入りタイヤは、ゴ
ム成分中に共役ジエン/ビニル芳香族炭化水素共重合体
を70重量%以上と、カーボンブラックとシリカとを該
ゴム成分100重量部に対して合計量で60〜120重
量部と、下記一般式で表される加硫促進剤を該ゴム成分
100重量部に対して0.5〜5重量部とを含有し、且
つ、該カーボンブラックとシリカとの合計量に対するシ
リカの含有量が20〜60重量%である、ことを特徴と
する。
アルキル基又はアリール基を表すが、R1 及びR2 が同
時に水素原子である場合は除かれる。ここで、R1 及び
R2 がそれぞれ独立に、水素原子、メチル基、エチル基
又はフェニル基を表すものであることが好ましい。ま
た、この加硫促進剤としては、具体的には、メルカプト
−4メチルベンゾチアゾール、メルカプト−5−メチル
ベンゾチアゾール、ビス(4−メチルベンゾチアゾリル
−2)−ジサルファイド及びビス(5−メチルベンゾチ
アゾリル−2)−ジサルファイドからなる群より選択さ
れる少なくとも1種であることが好ましい。また、ここ
で使用するシリカの窒素吸着比表面積(以下、N2 SA
と称する)が190〜300m2 /gであること、又は
使用する共役ジエン/ビニル芳香族炭化水素共重合体に
おけるビニル芳香族炭化水素含量が、全共重合体に対し
て30〜40重量%であることが好適である。
トレッド用のゴム組成物として、ゴム成分中に共役ジエ
ン/ビニル芳香族炭化水素共重合体70重量%以上と、
カーボンブラック及びシリカを該ゴム成分100重量部
に対して合計量で60〜120重量部と、下記一般式で
表される加硫促進剤を該ゴム成分100重量部に対して
0.5〜5重量部とを含有するものである。まず、ゴム
組成物の主材であるゴム成分について説明するに、本発
明の空気入りタイヤのトレッド部を構成するゴム成分と
しては、共役ジエン/ビニル芳香族炭化水素共重合体を
70重量%以上含むことが必要である。ゴム成分中の共
役ジエン/ビニル芳香族炭化水素共重合体含有量が70
重量%未満であると、目的とする操安性能が得られず、
特に初期のWET性能が低下してしまうため好ましくな
い。本発明において、タイヤトレッド用ゴム組成物の主
材として用いられるゴム成分は、ビニル芳香族炭化水素
モノマー及び共役ジエンモノマーを共重合して得られる
共役ジエン/ビニル芳香族炭化水素共重合体を70重量
%以上含有するものであり、このうち、共役ジエンモノ
マーとは1分子当たり炭素原子4〜12個、好ましく
は、4〜8個を含有する共役ジエン炭化水素である。具
体的には、例えば1,3−ブタジエン、イソプレン、
2,3−ジメチル−1,3−ブタジエン、1,3−ペン
タジエン、オクタジエン等が挙げられる。これらは単独
でも2種以上混合して用いても良い。特に耐摩耗性等に
優れている1,3−ブタジエンモノマーを用いることが
好ましい。共役ジエンモノマーと共重合するビニル芳香
族炭化水素モノマーとしては、スチレン、α−メチルス
チレン、p−メチルスチレン、o−メチルスチレン、p
−ブチルスチレン、ビニルナフタリン及びこれらの誘導
体が包含され、特にスチレンが好ましい。本発明に用い
られる共役ジエン/ビニル芳香族炭化水素共重合体の製
造方法には特に制限はないが、有機リチウム触媒等によ
る溶液重合法、乳化重合法、懸濁重合法等により、共役
ジエンモノマーとビニル芳香族炭化水素モノマーとを共
重合する方法等を採用することができる。この共重合体
としては、耐摩耗性及び耐老化性等に優れているブタジ
エン/スチレン共重合体(以下、適宜、SBRと称す
る)が好ましい。ブタジエン/スチレン共重合体中のブ
タジエン部のミクロ構造(シス−1,4結合、トランス
−1,4結合、ビニル結合)は特に制限されないが、通
常、有機リチウム触媒系で得られる範囲のミクロ構造を
取ることができる。また、共役ジエン/ビニル芳香族炭
化水素共重合体、例えばSBRの組成は特に制限されな
いが、ビニル芳香族炭化水素含量が30〜40重量%の
ものが好ましい。ビニル芳香族炭化水素含量30%未満
では、ウエット時のグリップ性能が十分に得られず、4
0重量%を超えると耐摩耗性が低下するため好ましくな
い。また、共役ジエン/ビニル芳香族炭化水素共重合体
の組成分布はランダム構造、ブロック構造又はその中間
構造を取ることができるが、ランダム構造又は中間構造
が好ましい。本発明において、ゴム組成物の主材として
用いられる重合物中に共役ジエン/ビニル芳香族炭化水
素共重合体を70重量%以上含有することが必要である
が、80重量%以上含有することが、効果の観点からさ
らに好ましい。また、ゴム成分が100%共役ジエン/
ビニル芳香族炭化水素共重合体であってもよい。本発明
のタイヤトレッド用として用いられるゴム組成物のゴム
成分のうち、前記共役ジエン/ビニル芳香族炭化水素共
重合体とともに用い得る重合体としては、天然ゴム、イ
ソプレンゴム、ブタジエンゴム、ブチルゴム(ハロゲン
化ブチルゴムを含む)、エチレン−プロピレンゴム等の
合成ゴム等が挙げられる。この併用されるゴム成分は、
30重量部未満であれば、本発明の効果を損なわない範
囲において、いずれの含有量でも、また、1種のみなら
ず2種以上を組み合わせても使用することができる。ま
た、本発明のタイヤのトレッドに用いられるゴム組成物
には、前記ゴム成分100重量部に対して、カーボンブ
ラックとシリカとが合計量で60〜120重量部が配合
される。カーボンブラック及びシリカは補強性充填剤と
して用いられるものであり、これによって、諸物性の改
良効果は大きくなる。配合されるカーボンブラックとシ
リカとの総量が60重量部未満であっても、120重量
部を超えても、いずれも耐摩耗性が低下し、走行後のチ
ャンク性の確保が困難となり、好ましくない。より好ま
しい含有量は60〜100重量部である。また、カーボ
ンブラックとシリカの合計量に対するシリカの割合は、
20〜100重量%の範囲である。シリカの割合が20
重量%未満では、WET性能が低下し、100重量%を
超えると、耐摩耗性、チャンク性能が低下する。ここで
使用するカーボンブラックには特に制限はなく、タイヤ
トレッドに用いるゴム組成物に適用し得る汎用のもの使
用することができる。なかでも、ASTM D3037
に準拠して測定したN2 SAが80〜160m2 /gで
あり、且つASTM D2414に準拠して測定したジ
ブチルフタレート(DBP)吸油量が110〜200c
m3 /100gの特性を有するものが好ましい。また、
ここで用いるシリカは、そのN2 SAが190〜300
m2 /gの範囲であるものが好ましい。N2 SAが19
0m2 /g未満のものを用いると、耐摩耗性が低下し、
300m2 /gを超えるものを用いると、ゴム組成物取
扱時の作業性が低下することがあるため、いずれも好ま
しくない。また、シリカとともにシランカップリング剤
を併用することが諸特性改良の観点から好ましい。ま
た、本発明に用いられる加硫促進剤は前記一般式に示し
た構造の加硫促進剤であり、ゴム組成物にゴム成分10
0重量部に対して0.5〜5.0重量部の範囲で含有す
る。含有量が0.5重量部より少ないと、走行後の破壊
エネルギー低下の抑制すなわちトレッドゴムのチャンク
性向上の効果が不十分であり、走行による硬化抑制効果
及び走行後WET性能の低下を抑制し得ない。また、5
重量部を超えて配合すると、弾性率が上がりすぎて、チ
ャンク性が低下する。前記一般式中、R1 及びR2 は互
いに水素原子である場合を除き、それぞれ独立に、水素
原子、アルキル基又はアリール基を表す。好ましくは、
水素原子、炭素原子数1〜6のアルキル基又は炭素原子
数6〜10のアリール基であり、それぞれ水素原子、メ
チル基、エチル基又はフェニル基であることがより好ま
しい。これらの加硫促進剤としては、具体的には、例え
ば、2−メルカプト−4−メチルベンゾチアゾール、2
−メルカプト−4−エチルベンゾチアゾール、2−メル
カプト−5−メチルベンゾチアゾール、2−メルカプト
−5−エチルベンゾチアゾール、2−メルカプト−6−
メチルベンゾチアゾール、2−メルカプト−6−エチル
ベンゾチアゾール、2−メルカプト−4,5−ジメチル
ベンゾチアゾール、2−メルカプト−4,5−ジエチル
ベンゾチアゾール、2−メルカプト−4−フェニルベン
ゾチアゾール、2−メルカプト−5−フェニルベンゾチ
アゾール、2−メルカプト−6−フェニルベンゾチアゾ
ール、ビス(4−メチルベンゾチアゾリル−2)−ジサ
ルファイド、ビス(4−エチルベンゾチアゾリル−2)
−ジサルファイド、ビス(5−メチルベンゾチアゾリル
−2)−ジサルファイド、ビス(5−エチルベンゾチア
ゾリル−2)−ジサルファイド、ビス(6−メチルベン
ゾチアゾリル−2)−ジサルファイド、ビス(6−エチ
ルベンゾチアゾリル−2)−ジサルファイド、ビス
(4,5−ジメチルベンゾチアゾリル−2)−ジサルフ
ァイド、ビス(4,5−ジエチルベンゾチアゾリル−
2)−ジサルファイド、ビス(4−フェニルベンゾチア
ゾリル−2)−ジサルファイド、ビス(5−フェニルベ
ンゾチアゾリル−2)−ジサルファイド、ビス(6−フ
ェニルベンゾチアゾリル−2)−ジサルファイドなどが
挙げられる。なかでも、メルカプト−4メチルベンゾチ
アゾール、メルカプト−5−メチルベンゾチアゾール、
ビス(4−メチルベンゾチアゾリル−2)−ジサルファ
イド及びビス(5−メチルベンゾチアゾリル−2)−ジ
サルファイドからなる群より選択される少なくとも1種
であることが効果の観点から好ましい。これらの加硫促
進剤は単独で用いることも、2種以上の混合物として用
いることもできる。これらの加硫促進剤の製造方法は特
に制限されないが、例えば、特開昭49−93361号
公報に記載の方法等により容易に製造することができ
る。なお、本発明の空気入りタイヤのトレッドに用いら
れるゴム組成物には、前記必須成分とともに、通常ゴム
組成物に用いられる加硫剤、軟化剤、酸化亜鉛、ステア
リン酸、老化防止剤としての酸化防止剤、オゾン劣化防
止剤などを本発明の効果を損なわない範囲において適宜
配合することができる。加硫剤としては、硫黄等が挙げ
られ、これらの使用量は、ゴム成分100重量部に対し
て硫黄分として0.1〜5重量部、好ましくは1〜2重
量部である。0.1重量部未満では加硫ゴムの破壊強
度、耐摩耗性が低下し、5重量部を越えるとゴム弾性が
失われる。本発明に係るゴム組成物は、ロール、インタ
ーナルミキサー等の混練り機を用いて混練りすることに
よって得られ、成形加工後、加硫を行い、タイヤトレッ
ド、アンダートレッド等に用いられて本発明の空気入り
タイヤを構成する。
に説明するが、本発明は下記実施例に限定されるもので
はない。なお、実施例において、部及び%は特に断らな
い限り、重量部及び重量%を意味する。本発明を実施例
および比較例を以下に説明する。下記表1に示す配合で
実施例、比較例の空気入りタイヤに用いるゴム組成物
[1]〜[6]を常法により作製した。なお、ゴム組成
物に用いた原料の詳細は、以下のとおりである。 SBR:0120(商品名)、日本合成ゴム(株)製、ス
チレン含有量35%、 BR:BR01(商品名)、日本合成ゴム(株)製、 カーボンブラック:シースト600K(商品名)、東海
カーボン(株)製、N2SA 154m2 /g、DBP吸
油量 120ml/100g シリカ:NIPSIL AQ(商品名)、日本シリカ工
業(株)製、N2 SA195m2 /g シランカップリング剤:Si69(商品名)、DEGU
SSA AG製、
ゴムを備えたタイヤ:205/50R16のサイズのタ
イヤを試作してそれぞれ実施例1〜2、比較例1〜4と
して、使用内圧0.2MPaにて以下の評価を行った。
各種の評価は下記の方法によった。 評価方法 (イ)WET操縦安定性評価 湿潤路面のテストコースにおいて、実車評価を行い、駆
動性、制動性、ハンドル応答性、操舵時のコントロール
性をテストドライバーが評価した。また、80km/h
rの速度からの停止距離の結果を加味して総合評価して
初期WET時の操縦安定性の評価とした。さらに、同一
のタイヤを一般市場を走行させ、50%摩耗時に同様の
湿潤路面での実車評価を行い、走行後WET時の操縦安
定性の評価とした。評価結果は、比較例1の初期WET
時の操縦安定性評価を100とした指数で示した。数値
が大きいWET操縦安定性が優れていることを示す。 (ロ)操縦安定性評価 テストコースにて、実車評価を行い、駆動性、制動性、
ハンドル応答性、操舵時のコントロール性をテストドラ
イバーが総合評価して、初期の操縦安定性の評価とし
た。さらに、同一のタイヤを一般市場を走行させ、50
%摩耗時に同様の路面での実車評価を行い、走行後操縦
安定性の評価とした。評価結果は、比較例1の初期の操
縦安定性評価を100とした指数で示した。数値が大き
い程、操縦安定性が優れていることを示す。 (ハ)チャンク性評価 テストコースにて、実車評価を行い、15ラップ後のト
レッド部の欠けを目視で評価し、さらに、同一のタイヤ
を一般市場を走行させ、50%摩耗させた後に同様の路
面での実車評価を行い、走行後のチャンク性として評価
した。評価結果は、比較例1の初期の結果を100とし
て指数で示した。数値が大きい程チャンク性が優れてい
ることを示す。50%摩耗とは溝底からのブロックの高
さが新品時の50%になることをいう。評価結果を下記
表2に示した。
ヤは、いずれも優れたDRY時とWET時の操縦安定性
及び優れたチャンク性を示し、走行後もDRY時とWE
T時の操縦安定性及びチャンク性の低下は殆ど見られな
かった。一方、比較例1からわかるように本発明に係る
加硫促進剤を使用しなかったゴム組成物3を用いて得ら
れた空気入りタイヤは、特に走行後には操縦安定性が著
しく低下し、走行後のチャンク性にも問題があり、比較
例2に示すようにスチレンの含有量が少ないゴム組成物
4をトレッドに用いたタイヤは実施例1のタイヤに比べ
全ての性能に劣っており、比較例3からわかるように本
発明に係る加硫促進剤を多く含有するゴム組成物5を用
いて得られた空気入りタイヤは、初期WET時の操縦安
定性は優れるものの、操縦安定性、チャンク性ともに問
題があることがわかった。また、本発明に係る加硫促進
剤を含有しても、補強用充填剤としてシリカを使用しな
いゴム組成物6を用いた比較例4はチャンク性には優れ
ているが、特にWET時の操縦安定性が不十分であっ
た。
たため、DRY時とWET時の操縦安定性及びチャンク
性のいずれにも優れているという効果を示した。
Claims (5)
- 【請求項1】 路面に接触するゴム組成物からなるトレ
ッド部と、補強部材であるカーカス及びカーカスの端部
を巻付け固定するとともに、タイヤの内寸を規定するビ
ードコアから構成される空気入りタイヤであって、 前記ゴム組成物が、ゴム成分中に共役ジエン/ビニル芳
香族炭化水素共重合体を70重量%以上と、カーボンブ
ラック及びシリカを該ゴム成分100重量部に対して合
計量で60〜120重量部と、下記一般式で表される加
硫促進剤を該ゴム成分100重量部に対して0.5〜5
重量部とを含有し、 且つ、該カーボンブラック及びシリカの合計量に対する
シリカの含有量が20〜60重量%である、 ことを特徴とする空気入りタイヤ。 【化1】 (式中、R1 及びR2 はそれぞれ独立に、水素原子、ア
ルキル基又はアリール基を表す。但し、R1 及びR2 が
同時に水素原子である場合を除く。) - 【請求項2】 前記一般式で表される加硫促進剤におい
て、R1 及びR2 はそれぞれ独立に、水素原子、メチル
基、エチル基又はフェニル基を表すことを特徴とする請
求項1記載の空気入りタイヤ。(但し、R1 及びR2 が
同時に水素原子である場合を除く。) - 【請求項3】 前記加硫促進剤が、メルカプト−4−メ
チルベンゾチアゾール、メルカプト−5−メチルベンゾ
チアゾール、ビス(4−メチルベンゾチアゾリル−2)
−ジサルファイド及びビス(5−メチルベンゾチアゾリ
ル−2)−ジサルファイドからなる群より選択される少
なくとも1種であることを特徴とする請求項1記載の空
気入りタイヤ。 - 【請求項4】 前記シリカの窒素吸着比表面積(N2 S
A)が190〜300m2 /gである請求項1乃至3い
ずれかに記載の空気入りタイヤ。 - 【請求項5】 前記共役ジエン/ビニル芳香族炭化水素
共重合体におけるビニル芳香族炭化水素含量が、全共重
合体に対して30〜40重量%である請求項1乃至3い
ずれかに記載の空気入りタイヤ。
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---|---|---|---|
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JP8-183831 | 1996-07-12 | ||
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JP (1) | JP3788848B2 (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2000204198A (ja) * | 1999-01-11 | 2000-07-25 | Sumitomo Rubber Ind Ltd | ゴム組成物 |
JP2002212340A (ja) * | 2001-01-19 | 2002-07-31 | Yokohama Rubber Co Ltd:The | タイヤ用ゴム組成物 |
JP2010209260A (ja) * | 2009-03-11 | 2010-09-24 | Sumitomo Rubber Ind Ltd | ゴム組成物及び空気入りタイヤ |
JP2014149200A (ja) * | 2013-01-31 | 2014-08-21 | Sumitomo Rubber Ind Ltd | 破壊エネルギー予測方法及びゴム組成物 |
-
1997
- 1997-07-11 JP JP18689197A patent/JP3788848B2/ja not_active Expired - Fee Related
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