JPH1077306A - 共重合体ラテックスの製造方法 - Google Patents

共重合体ラテックスの製造方法

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JPH1077306A
JPH1077306A JP25237196A JP25237196A JPH1077306A JP H1077306 A JPH1077306 A JP H1077306A JP 25237196 A JP25237196 A JP 25237196A JP 25237196 A JP25237196 A JP 25237196A JP H1077306 A JPH1077306 A JP H1077306A
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利恭 西岡
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俊 竹中
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修二 大西
Wataru Fujiwara
渡 藤原
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 脂肪族共役ジエン、エチレン系不飽和カルボ
ン酸およびこれらと共重合可能な他の単量体からなる単
量体を環内に不飽和結合を1つ有する環状の不飽和炭化
水素の存在下で乳化重合する際に、エチレン系不飽和カ
ルボン酸の全使用量X重量部のうち、Y重量部を重合系
内に存在せしめて重合を開始し、前記XとYとが、0.
2≦Y≦1、0.1≦Y/(X−Y)≦0.5という条
件を満足させ、ゲル含有量が20重量%以下でかつ水相
部の酸量が0.01〜0.4meq/1g(固形分)以
下の共重合体ラテックスを得ることを特徴とする共重合
体ラテックスの製造方法。 【効果】 本発明の製造方法により、微細凝固物の少な
い共重合体ラテックスが得られ、本発明の共重合体ラテ
ックスをバインダーとして用いた塗工紙は、表面強度、
耐ブリスター性に優れる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、良好な耐ブリスタ
ー性と表面強度を有する塗工紙の製造において、バイン
ダーとして使用される、新規な共重合体ラテックスの製
造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、塗工紙は、その印刷効果が優れて
いることにより、印刷用に幅広く使用されてきており、
その需要は増加の一途をたどっている。このような需要
の伸びを背景に、塗工紙に対して、より高い性能が求め
られるようになってきている。
【0003】その求められている種々の性能のうち、印
刷スピードを左右する耐ブリスター性と表面強度が、特
に重要である。
【0004】塗工紙の製造において、バインダーとして
使用される共重合体ラテックスは、これらの物性に大き
な影響を与えることが知られており、このため共重合体
ラテックスの組成や構造を変えることによる耐ブリスタ
ー性と表面強度の改良が一般的に行われている。
【0005】特に共重合体ラテックスのゲル含有量はこ
れらの物性の重要な支配因子であることが知られてい
る。さらに、一般的にはこのゲル含有量は、使用する連
鎖移動剤の量により調整されている。しかしながら、塗
工紙の耐ブリスター性はゲル含有量が少ないほど良好に
なり、塗工紙の表面強度はゲル含有量が多いほど良好に
なる。すなわち塗工紙の耐ブリスター性と表面強度は相
反する物性であった。そこで、塗工紙の耐ブリスター性
と表面強度を同時に満足させるために種々の検討が行わ
れてきた。たとえば、特開平3−109451号公報や
特開平3−200802号公報には特定の化合物の使用
に関する提案がなされている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、いずれ
の技術も現在要求されている性能を満足させるものでは
なかった。それ故本発明は、塗工紙の耐ブリスター性と
表面強度とを同時に満足させる良好な共重合体ラテック
スを提供することを目的として行ったものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上述の問
題点を解決するために鋭意検討した結果、共重合体ラテ
ックスを環内に不飽和結合を1つ有する環状の不飽和炭
化水素の存在下で乳化重合するに際しエチレン系不飽和
カルボン酸単量体を特定の添加方法で添加した、特定の
ゲル含有量と、特定の量の水相部の酸量を有する共重合
体ラテックスを用いることにより耐ブリスター性と表面
強度に優れる塗工紙が得られるという事実を見いだし本
発明に到達した。
【0008】すなわち、本発明は以下のとおりである。
脂肪族共役ジエン系単量体10〜80重量部、エチレン
系不飽和カルボン酸単量体0.6〜10重量部及びこれ
らと共重合可能なその他の単量体10〜89.4重量部
からなる単量体混合物(合計100重量部)を環内に不
飽和結合を1つ有する環状の不飽和炭化水素の存在下で
乳化重合するに際し、エチレン系不飽和カルボン酸単量
体の全使用量X重量部のうち、Y重量部を重合系内に存
在せしめて重合を開始し、前記XとYとが、下記の条件
1および2を満たし、ゲル含有量が20重量%以下でか
つ水相部の酸量が0.01〜0.4meq/1g(固形
分)となるように重合することを特徴とする共重合体ラ
テックスの製造方法を提供するものである。 条件1:0.2≦Y≦1 条件2:0.1≦Y/(X−Y)≦0.5
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。
本発明における脂肪族共役ジエン系単量体としては、
1,3−ブタジエン、2−メチル−1,3−ブタジエ
ン、2,3−ジメチル−1,3−ブタジエン、2−クロ
ル−1,3−ブタジエン、置換直鎖共役ペンタジエン
類、置換および側鎖共役ヘキサジエン類などが挙げら
れ、1種または2種以上用いることができる。特に1,
3−ブタジエンが好ましい。
【0010】本発明におけるエチレン系不飽和カルボン
酸単量体としては、アクリル酸、メタクリル酸、クロト
ン酸、マレイン酸、フマール酸、イタコン酸などのモノ
またはジカルボン酸(無水物)が挙げられ、1種または
2種以上用いることができる。
【0011】上記脂肪族共役ジエン系単量体、エチレン
系不飽和カルボン酸単量体と共重合可能な他の単量体と
しては、芳香族ビニル単量体、不飽和カルボン酸アルキ
ルエステル単量体、ヒドロキシアルキル基を含有する不
飽和単量体、シアン化ビニル単量体、不飽和カルボン酸
アミド単量体等が挙げられ、1種または2種以上用いる
ことができる。
【0012】芳香族ビニル系単量体としては、スチレ
ン、α−メチルスチレン、メチルα−メチルスチレン、
ビニルトルエンおよびジビニルベンゼン等が挙げられ、
1種または2種以上用いることができる。特にスチレン
が好ましい。
【0013】不飽和カルボン酸アルキルエステル単量体
としては、メチルアクリレート、メチルメタクリレー
ト、エチルアクリレート、エチルメタクリレート、ブチ
ルアクリレート、グリシジルメタクリレート、ジメチル
フマレート、ジエチルフマレート、ジメチルマレエー
ト、ジエチルマレエート、ジメチルイタコネート、モノ
メチルフマレート、モノエチルフマレート、2−エチル
ヘキシルアクリレート、等が挙げられ、1種または2種
以上用いることができる。特にメチルメタクリレートが
好ましい。
【0014】ヒドロキシアルキル基を含有する不飽和単
量体としては、β−ヒドロキシエチルアクリレート、β
−ヒドロキシエチルメタクリレート、ヒドロキシプロピ
ルアクリレート、ヒドロキシプロピルメタクリレート、
ヒドロキシブチルアクリレート、ヒドロキシブチルメタ
クリレート、3−クロロ−2−ヒドロキシプロピルメタ
クリレート、ジ−(エチレングリコール)マレエート、
ジ−(エチレングリコール)イタコネート、2−ヒドロ
キシエチルマレエート、ビス(2−ヒドロキシエチル)
マレエート、2−ヒドロキシエチルメチルフマレートな
どが挙げられ、1種または2種以上用いることができ
る。特にβ−ヒドロキシエチルアクリレートが好まし
い。
【0015】シアン化ビニル単量体としては、アクリロ
ニトリル、メタクリロニトリル、α−クロルアクリロニ
トリル、α−エチルアクリロニトリルなどが挙げられ、
1種または2種以上用いることができる。特にアクリロ
ニトリルが好ましい。
【0016】不飽和カルボン酸アミド単量体としては、
アクリルアミド、メタクリルアミド、N−メチロールア
クリルアミド、N−メチロールメタクリルアミド、N,
N−ジメチルアクリルアミド等が挙げられ、1種または
2種以上用いることができる。特にアクリルアミドが好
ましい。
【0017】さらに、上記の単量体のほかに、酢酸ビニ
ル、プロピオン酸ビニル等の脂肪酸ビニルエステル類、
アミノエチル(メタ)アクリレート、ジメチルアミノエ
チル(メタ)アクリレート、ジエチルアミノエチル(メ
タ)アクリレート、2−ビニルピリジン、4−ビニルピ
リジン等の塩基性単量体、塩化ビニル、塩化ビニリデン
等を使用することができる。
【0018】脂肪族共役ジエン系単量体は10〜80重
量部である。この範囲を外れると塗工紙の表面強度が劣
る。好ましくは15〜65重量部、さらに好ましくは2
0〜50重量部である。エチレン系不飽和カルボン酸単
量体は0.6〜10重量部である。0.6重量部未満で
は重合安定性が低下する。10重量部を超えると共重合
体ラテックスの粘度が高くなり好ましくない。その他の
共重合可能な単量体は10〜89.4重量部である。こ
の範囲を外れると、塗工紙の表面強度が劣る。
【0019】本発明で使用する環内に不飽和結合を1つ
有する環状の不飽和炭化水素は、重合終了後、大部分は
未反応で残留しており、その未反応物を回収する必要が
あるため、その沸点が140℃以下のものが好ましい。
具体的には、シクロペンテン、シクロヘキセン、シクロ
ヘプテン、4−メチルシクロヘキセン、1−メチルシク
ロヘキセン等が挙げられる。
【0020】本発明における上記環内に不飽和結合を1
つ有する環状の不飽和炭化水素の使用量は、単量体混合
物100重量部に対し0.1〜30重量部であることが
好ましい。0.1重量部未満では本発明効果の発現が不
十分であり、また30重量部を超えると未反応物として
残留する該化合物の量も相対的に増加し、その回収にか
かるエネルギーが多大になるため好ましくない。好まし
くは0.5〜15重量部である。
【0021】本発明の共重合体ラテックスのゲル含有量
は、20重量%以下である。ゲル含有量が20重量%を
超えると、塗工紙の耐ブリスター性が劣る。
【0022】本発明でいうゲル含有量とは、共重合体ラ
テックスフィルムのトルエンに対する不溶部の割合のこ
とであり、具体的には、共重合体ラテックスを乾燥し
て、重量既知の共重合体ラテックスフィルムをトルエン
に浸せき後濾過して乾燥重量を秤量し、共重合体ラテッ
クスフィルムの乾燥重量に対する、共重合体ラテックス
フィルムの有機溶剤不溶部の乾燥重量の割合を計算する
ことにより求められる。
【0023】本発明の目的を達成するためには、エチレ
ン系不飽和カルボン酸単量体の使用方法を限定すること
が重要であり、使用するエチレン系不飽和カルボン酸単
量体のうちの特定量が、実質的に重合が開始する以前に
重合系内に存在することが必要である。
【0024】本発明における共重合体ラテックスの水相
部の酸量は、共重合体ラテックスを電導度滴定すること
により測定されるものである。本発明において、共重合
体ラテックスの水相部の酸量は、共重合体ラテックス固
形分1g当たり0.01〜0.4meqである事が必要
である。共重合体ラテックスの水相の酸量が0.01m
eq/1g(固形分)未満では、共重合体ラテックス中
の微細凝固物が多くなり、0.4meq/1g(固形
分)を超えると耐ブリスター性が劣る。
【0025】共重合体ラテックスの水相部の酸量を調整
するためには、使用するエチレン系不飽和カルボン酸の
量及び種類を選択することによってもなし得るが、本発
明の目的を達成するためには、エチレン系不飽和カルボ
ン酸の全使用量X重量部と、重合開始前に重合系内に存
在するエチレン系不飽和カルボン酸Y重量部について、
0.2≦Y≦1、0.1≦Y/(X−Y)≦0.5とい
う条件を満足させることが必要である。
【0026】上記の方法以外の方法によりつくられた共
重合体ラテックスについては、その共重合体ラテックス
を用いた場合に良好な耐ブリスター性と表面強度を有す
る塗工紙が得られない、あるいは共重合体ラテックス中
に微細な凝固物を多く含み収率が低下するため製造コス
トが高いという問題がある。
【0027】本発明におけるエチレン系不飽和カルボン
酸単量体以外の各種単量体成分の添加方法については特
に制限するものではなく、一括添加方法、分割添加方
法、連続添加方法の何れでも採用することができるが、
脂肪族共役ジエン系単量体、エチレン系不飽和カルボン
酸単量体及びこれらと共重合可能なその他の単量体から
なる単量体混合物の一部にて重合を開始し、その後残り
単量体混合物を重合系内に添加する、いわゆる多段階添
加方法が好ましい。
【0028】乳化重合の過程において共重合体ラテック
ス中に微細な凝固物を発生させないためには、重合初期
に重合系内に存在する単量体混合物の量が、全単量体混
合物100重量部のうち8〜30重量部であることが好
ましい。
【0029】重合開始前に重合系内に存在するエチレン
系不飽和カルボン酸単量体の種類については、特にフマ
ール酸を含むことが、重合安定性上好ましい。
【0030】本発明の乳化重合において、常用の連鎖移
動剤、重合開始剤、乳化剤、電解質、重合促進剤、キレ
ート剤等を使用することができる。
【0031】本発明で使用される連鎖移動剤としては、
n−ヘキシルメルカプタン、n−オクチルメルカプタ
ン、t−オクチルメルカプタン、n−ドデシルメルカプ
タン、t−ドデシルメルカプタン、n−ステアリルメル
カプタンなどのアルキルメルカプタン、ジメチルキサン
トゲンサルファイド、ジイソプロピルキサントゲンジサ
ルファイドなどのキサントゲン化合物、α−メチルスチ
レンダイマー、ターピノーレンなどの化合物や、テトラ
メチルチウラムジスルフィド、テトラエチルチウラムジ
スルフィド、テトラメチルチウラムモノスルフィド等の
チウラム系化合物、2,6−ジ−t−ブチル−4−メチ
ルフェノール、スチレン化フェノール等のフェノール系
化合物、アリルアルコール等のアリル化合物、ジクロル
メタン、ジブロモメタン、四塩化炭素、四臭化炭素等の
ハロゲン化炭化水素化合物、α−ベンジルオキシスチレ
ン、α−ベンジルオキシアクリロニトリル、α−ベンジ
ルオキシアクリルアミド等のビニルエーテル、トリフェ
ニルエタン、ペンタフェニルエタン、アクロレイン、メ
タアクロレイン、チオグリコール酸、チオリンゴ酸、2
−エチルヘキシルチオグリコレート等が挙げられ、1種
または2種以上用いることができる。
【0032】これら連鎖移動剤の使用量については何ら
制限はなく、共重合体ラテックスに求められる性能に応
じて適宜調整することができるが、好ましくは単量体混
合物100重量部に対して0.05〜10重量部であ
る。
【0033】開始剤としては、過硫酸カリウム、過硫酸
アンモニウム、過硫酸ナトリウム等の水溶性開始剤、あ
るいはレドックス系開始剤あるいは、過酸化ベンゾイル
等の油溶性開始剤が挙げられ、単量体混合物100重量
部に対して0.05〜10重量部用いることが好まし
い。
【0034】乳化剤としては高級アルコールの硫酸エス
テル、アルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキルジフェ
ニルエーテルスルホン酸塩、非イオン性界面活性剤の硫
酸エステル塩等のアニオン性界面活性剤あるいはポリエ
チレングリコールのアルキルエステル型、アルキルフェ
ニルエーテル型、アルキルエーテル型等のノニオン性界
面活性剤が1種又は2種以上で用いられる。
【0035】また、上記乳化重合における水の使用量は
単量体混合物100重量部に対して80〜400重量部
である。
【0036】上述の製造方法で得られた共重合体ラテッ
クスは、塗工紙の製造のための紙被覆用組成物として用
いられるのみならず、カーペット裏打ち用接着剤組成
物、ロック繊維用接着剤組成物、皮革用接着剤組成物等
としても用いることができる。
【0037】本発明によって製造された共重合体ラテッ
クスを紙塗工用の紙被覆用組成物の一成分として用いる
場合には、例えば分散剤を溶解させた水中に、顔料、水
溶性高分子、各種添加剤とともに該共重合体ラテックス
を添加して混合し、均質な分散液として用いる方法を採
用できる。そして、この紙被覆用組成物は、各種ブレー
ドコーター、ロールコーター、エアーナイフコーターな
どを用いる通常の方法で原紙に塗工し、乾燥後、カレン
ダー処理等を必要に応じて行い、塗工紙を得ることが出
来る。
【0038】この際、固形分換算で顔料100重量部に
対し、好ましくは本発明の共重合体ラテックスが2〜1
00重量部、さらに好ましくは5〜30重量部、その他
の結合剤が0〜30重量部使用できる。
【0039】ここで、分散剤としては、ピロリン酸ナト
リウム、ポリアクリル酸ナトリウム、ヘキサメタリン酸
ナトリウム等を挙げることが出来る。
【0040】また、顔料としては、カオリンクレー、タ
ルク、硫酸バリウム、酸化チタン、炭酸カルシウム、水
酸化アルミニウム、酸化亜鉛、サチンホワイトなどの無
機顔料、あるいはポリスチレンラテックスのような有機
顔料が挙げられ、これらは単独または混合して使用され
る。
【0041】また、水溶性高分子としては、澱粉、酸化
澱粉、エステル化澱粉等の変性澱粉、大豆蛋白、カゼイ
ンなどの天然バインダー、あるいはポリビニルアルコー
ル、カルボキシメチルセルロース等が挙げられる。
【0042】また、各種添加剤としては、例えば消泡剤
(ポリグリコール、脂肪酸エステル、リン酸エステル、
シリコーンオイルなど)、レベリング剤(ロート油、ジ
シアンジアミド、尿素など)、防腐剤、耐水化剤、離型
剤(ステアリン酸カルシウム、パラフィンエマルジョン
など)、蛍光染料等が挙げられ、必要に応じて添加され
る。
【0043】〔実施例〕以下、実施例を挙げ本発明をさ
らに具体的に説明するが、本発明はその要旨を超えない
限り、これらの実施例に限定されるものではない。なお
実施例中、割合を示す部および%は重量基準によるもの
である。また実施例における諸物性の測定は次の方法に
拠った。
【0044】微細凝固物 顕微鏡により、共重合体ラテックス中の50μm以下の
大きさの凝固物量を観察し、下記の3段階で評価を行
う。凝固物が少ないほうが重合安定性が良好である。 ○:非常に少ない △:少ない ×:多い
【0045】ゲル含有量 得られた共重合体ラテックスをガラス板上にひき85℃
で4時間乾燥する。このフィルム約0.3グラム(A)
を精秤し100mlのトルエンに48時間浸せきする。
その後、300メッシュの金網で濾過し、乾燥後、金網
上のトルエン不溶分を秤量する(B)。次の式によりゲ
ル含有量を算出する。 ゲル含有量=B/A×100
【0046】水相部の酸量 共重合体ラテックス固形分5gを蒸留水で希釈し400
gにする。0.1NHCl水溶液をpH3になるまで加
え、12時間放置後、0.1N NaOH水溶液を1秒
間当たり0.05ml添加し電導度滴定を行い、水相部
の酸量を求めた。共重合体ラテックス固形分1g当たり
の酸量である。
【0047】表面強度 RI印刷機で各塗工紙試料を同時に印刷した際のピッキ
ングの程度を肉眼で判定し、5点から1点まで相対的に
評価した。点数の高いものほど良好である。
【0048】耐ブリスター性 両面印刷塗工紙を調湿(含水率6%)し、加熱したオイ
ルバス中に投げ込みブリスターが発生する時の最低温度
を示す。最低温度が高いほうが、耐ブリスター性が良好
である。
【0049】共重合体ラテックスの作製 100リットルのオートクレーブに、水100重量部、
炭酸水素ナトリウム0.3重量部、過硫酸カリウム1.
0重量部、及び表1,2に示す、表中“/”をはさんで
左側の部数の単量体混合物、乳化剤及び連鎖移動剤等を
仕込だ後、重合を開始し、70℃で1時間重合を行っ
た。その後、表1,2に示す、表中“/”をはさんで右
側の部数の単量体混合物、乳化剤及び連鎖移動剤等を6
時間かけて連続添加した。重合転化率が97%になるま
で重合を継続した後、重合を終了した。得られた共重合
体ラテックスを水酸化ナトリウムを用いてPH8に調整
した後、水蒸気蒸留で未反応単量体等を除去し、共重合
体ラテックス1〜10を得た。
【0050】得られた共重合体ラテックス1〜10の微
細凝固物の評価を行い、結果を表1、2に示した。
【0051】共重合体ラテックス1〜10を各々300
メッシュ金網で濾過し、ゲル含有量と水相部の酸量を測
定して結果を表1、2に示した。
【0052】紙塗工用組成物の調整 300メッシュ金網で濾過した共重合体ラテックス1〜
10を用いて、それぞれ下記の処方に基づき固形分濃度
が58%となるよう純水を用いて調整し、紙塗工用塗料
を得た。
【0053】
【0054】また、市販の上質紙(64g/m2)に上
記組成物の塗被量が片面10g/m2となるようにコー
ティングバーを用いて塗工・乾燥した後、ロール温度5
0℃、線圧70〜80kg/cmの条件でスーパーカレ
ンダー処理を行い塗工紙を得た。得られた塗工紙につい
ては表面強度、耐ブリスター性を測定し、結果を表1、
2に示した。
【0055】表1
【0056】表2
【0057】
【発明の効果】以上のとおり、本発明の製造方法によ
り、微細凝固物の少ない共重合体ラテックスが得られ、
本発明の共重合体ラテックスをバインダーとして用いた
塗工紙は、表面強度、耐ブリスター性に優れる。
フロントページの続き (72)発明者 大西 修二 愛媛県新居浜市菊本町2丁目10番2号 住 化エイビーエス・ラテックス株式会社愛媛 研究所内 (72)発明者 藤原 渡 愛媛県新居浜市菊本町2丁目10番2号 住 化エイビーエス・ラテックス株式会社愛媛 研究所内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 脂肪族共役ジエン系単量体10〜80重
    量部、エチレン系不飽和カルボン酸単量体0.6〜10
    重量部及びこれらと共重合可能なその他の単量体10〜
    89.4重量部からなる単量体混合物(合計100重量
    部)を環内に不飽和結合を1つ有する環状の不飽和炭化
    水素の存在下で乳化重合するに際し、エチレン系不飽和
    カルボン酸単量体の全使用量X重量部のうち、Y重量部
    を重合系内に存在せしめて重合を開始し、前記XとYと
    が、下記の条件1および2を満たし、ゲル含有量が20
    重量%以下でかつ水相部の酸量が0.01〜0.4me
    q/1g(固形分)となるように重合することを特徴と
    する共重合体ラテックスの製造方法。 条件1:0.2≦Y≦1 条件2:0.1≦Y/(X−Y)≦0.5
  2. 【請求項2】 エチレン系不飽和カルボン酸単量体とし
    てフマール酸を重合系内に存在せしめて重合を開始する
    請求項1記載の共重合体ラテックスの製造方法。
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JP5721892B1 (ja) * 2014-08-20 2015-05-20 日本エイアンドエル株式会社 共重合体ラテックス及び該ラテックスを含有する紙塗工用組成物

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