JPH1077232A - 糖尿病による合併症の予防及び治療薬 - Google Patents

糖尿病による合併症の予防及び治療薬

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JPH1077232A
JPH1077232A JP8269033A JP26903396A JPH1077232A JP H1077232 A JPH1077232 A JP H1077232A JP 8269033 A JP8269033 A JP 8269033A JP 26903396 A JP26903396 A JP 26903396A JP H1077232 A JPH1077232 A JP H1077232A
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onion
complications
essence
diabetes
active ingredient
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JP8269033A
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English (en)
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Yoshimi Saito
嘉美 斉藤
Motoo Nishimura
干夫 西村
Yutaka Mizushima
裕 水島
Kohei Miyao
興平 宮尾
Toru Murakami
透 村上
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M S C KK
Original Assignee
M S C KK
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Abstract

(57)【要約】 【目的】糖尿病による合併症の予防及び治療薬を提供す
る。 【構成】タマネギエキスを有効成分とする薬剤に関す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、糖尿病による合併症の
予防及び治療薬に関する。
【0002】
【従来の技術】糖尿病は、人類の健康を脅かす重大な病
気の一つとして年々患者数が増えてきており、わが国に
おいても、現在、60歳以上の老人の約8%に認められ
ており、さらに患者数は500−600万人に達すると
いわれる。糖尿病は、その病気それ自体も恐ろしいが、
その合併症例えば眼、腎臓、神経の障害により、日常生
活が脅かされたり、ときにはそれにより命を落とすこと
もある。例えば、糖尿病が原因で腎透析に至る年間の患
者数は、7000人といわれる。そのため、糖尿病の場
合には、合併症の予防及び管理を含めた総合的な糖尿病
のコントロールが必要とされる。この糖尿病の合併症の
原因として、糖尿病により生ずる糖による蛋白質のグリ
ケーション(糖化)があげられる。このグリケーション
とは、蛋白質或いはアミノ酸のアミノ基と、還元糖の還
元基(カルボニル基)との間にアミノカルボニル反応
(メイラード反応)が生ずることに他ならない。その結
果生成した最終糖化生成物(Advanced Gly
cosylation End Product、AG
E)が蓄積して、酵素、核酸などの機能を低下させた
り、活性酸素を産生させたり、腎機能を低下させたりす
る。この反応は、非酵素的反応であって、その初期反応
は、アミノ基とカルボニル基とがシッフ塩基を形成し、
次に転位してアマドリ化合物を形成する反応であり、中
期反応は、反応性の高いデオキシグルコン酸を形成する
反応であり、後期反応は、複雑な酸化、縮合、重合、転
位などによりAGEを生成する反応である。例えば、
K.Drickamer、Nature、382、21
1−212(1996)参照。現在糖尿病における血糖
コントロールのマーカーとして使用されるヘモグロビン
lc(糖化ヘモグロビン)は、上記のグリケーション
の初期反応生成物であり、またAGEは、代謝速度の遅
い皮膚コラーゲン、レンズクリスラン、動脈壁コラーゲ
ンに増加し、糖尿病合併症との間に深い相関が見られ
る。そのため、これら合併症治療薬として、グリケーシ
ョン反応を抑制する物質の探求がなされている。現在ま
でに見いだされた物質としては、アミノグアニジンに過
ぎないが、副作用が強いとされている。さらに、高脂血
症も合併症を悪化させる因子とされており、そのため総
コレステロール、中性脂肪の値を低下させることも、合
併症の防止及び治療に役立つとされている。
【0003】
【発明の概要】本発明者は、この糖尿病の合併症の予防
及び治療にタマネギエキスが効果があることを見いだし
た。即ち、本発明は、タマネギエキスを有効成分とする
糖尿病による合併症の予防及び治療薬に関する。本発明
の有効成分であるタマネギエキスは、上記の血糖コント
ロールのマーカーとして使用されるヘモグロビンAlc
の値を低下させ、糖尿病の合併症を引き起こすグリケー
ションを抑制するものである。このタマネギエキスの作
用は、種々の理由が考えられ、タマネギエキスに含まれ
る種々の成分が相互に有効に作用するものと椎測される
が、特にタマネギエキス成分中の特有の成分の一つであ
るシクロアリインが、グリケーションの初期反応で生ず
るシッフ塩基の生成を抑制するのではないかと思われ
る。さらに、タマネギエキスは、総コレステロール、中
性脂肪の値を低下させ、合併症の予防及び治療に役立
つ。本発明の有効成分であるタマネギエキスは、食用に
供されるたまねぎ(Allium cepa L.)の
生鱗茎から得られるものである。そのエキスの採取にあ
たっては、種々の方法によることができるが、例えばた
まねぎの生鱗茎を圧搾して得られた液体を濃縮するか、
又は生鱗茎を溶媒例えばエーテルにより抽出して行われ
る。たまねぎのエキスの収率は、約4−5%である。得
られるエキスの分析値は、水分約35−40重量%、粗
蛋白約10−12重量%、灰分約3−5重量%、グルタ
ミン酸約0.3−0.5重量%、シクロアリイン約0.
5−0.7重量%であり、pHは約5である。また、本
発明では、たまねぎの生鱗茎を凍結乾燥し、粉砕して得
られる粉末も本発明のタマネギエキスに含まれる。
【0004】本発明の予防及び治療薬は、使用に当た
り、種々の投与形態が考えられるが、その中で経口投与
が好ましい。その形態として、例えば錠剤、カプセル、
粉末、顆粒、トローチ、液剤などがあげられる。これら
の投与物は、当業者に良く知られた方法により製造する
ことができる。これらの投与物は、投与の方法に応じ
て、0.1−99重量%の有効成分を含む。用法、用量
は、症状などにより変化するが、一般に、1日1回以上
例えば1−4回投与され、1日当たりの投与量は、タマ
ネギエキスとして成人に対して約0.01−1g/k
g、好ましくは0.05−0.5g/kgである。本発
明の予防及び治療薬は、その原料が従来から広く食用に
供されてきており、毒性は、本発明の投与範囲では認め
られない。本発明の予防及び治療薬は、糖尿病の合併
症、例えば腎障害などの治療に有効である。
【0005】
【実施例】
実施例 1 (A)たまねぎの生鱗茎10kgの皮を剥ぎ、圧搾機に
より押しつぶし、ジュース約650gを得た。得られた
ジュースを、低温低圧で濃縮してエキス約420gを得
た。得られたエキスに等量の乳糖を加え、乾燥して粉末
とした。得られた粉末を常法に従って1錠当たりエキス
乾燥粉末約210mgを含む錠剤を製造した。 (B)(A)で得られた錠剤を用いて、II型糖尿病患
者11名に経口投与した。投与に当たり、各患者にイン
フォームドコンセントを得た。患者は、男性4例(平均
69.2歳、66−74歳)、女性7例(平均63.9
歳、44−87歳)であった。合併症として、高血圧症
11例、高血圧9例、血管障害(脳血管後遺症1例、狭
心症2例)、糖尿病合併症(腎症2例、神経障害3例)
であった。投与方法としては、各患者に早朝空腹時に2
0錠、又は早朝及び夕食前2回に各10錠を連日経口投
与した。検査は、投与前、そして投与後4週毎に行っ
た。
【0006】患者Aは、女性、72歳、合併症は、高血
圧、高脂血症、腎症であり、その他の症状として脳血栓
である。糖尿病治療薬として、1日当たりオイグルコン
4錠、ベイスン2錠を投与されている。患者Bは、男
性、69歳、合併症は、高血圧、高脂血症、腎症であ
る。糖尿病治療薬として、1日当たりオイグルコン4
錠、グルコバイ2錠を投与されている患者Cは、女性、
87歳、合併症は、高血圧、高脂血症であり、その他の
症状として筋力低下である。糖尿病治療薬として、1日
当たりオイグルコン4錠を投与されている。12週後、
体重が2kg減少し、筋力も改善された。患者Dは、女
性、87歳、合併症は、高脂血症である。糖尿病治療薬
として、1日当たりダイヤビニーズ2錠を投与されてい
る。患者Eは、女性、61歳、合併症は、高血圧、高脂
血症、神経症であり、その他の症状として狭心症であ
る。糖尿病治療薬として、1日当たりグリミクロン4錠
を投与されている。患者Fは、女性、65歳、合併症
は、高血圧、高脂血症であり、その他の症状として狭心
症である。糖尿病治療薬として、1日当たりダイヤビニ
ーズ2錠を投与されている。患者Gは、男性、68歳、
合併症は、高血圧、高脂血症、神経症であり、その他の
症状として筋力低下である。糖尿病治療薬として、1日
当たりオイグルコン2錠を投与されている。9週目から
40錠に増量した。患者Hは、男性、66歳、合併症
は、高脂血症である。糖尿病治療薬として、インスリン
を注射されている。患者Iは、男性、74歳、合併症
は、高血圧、高脂血症である。糖尿病治療薬として、1
日当たりオイグルコン2錠を投与されている。患者J
は、女性、60歳、合併症は、高血圧、高脂血症であ
る。糖尿病治療薬として、1日当たりオイグルコン4錠
を投与されている。患者Kは、女性、58歳、合併症
は、高血圧、高脂血症、神経症である。糖尿病治療薬と
して、1日当たりダイヤビニーズ2錠を投与されてい
る。投与の結果を、以下に示す。
【0007】
【表1】
【0008】
【表2】
【0009】表から分かるように、ヘモグロビンAlc
の値は、11例中9例で低下しており、優れた効果が得
られている。また、総コレステロールの値では、11例
中7例で明らかに低下し、中性脂肪の値では、かなり良
くなった例が7例、明らかに下がった例が2例である。
さらに、血糖稙では、かなり良くなった例が6例、明ら
かに下がった例が3例である。特に、インスリン投与を
受けている患者において、優れた効果がみられたこと
は、注目に値する。これらの結果から、タマネギエキス
は、糖尿病の合併症の予防及び治療に効果があることは
明白である。その上、投与中、何等の副作用も観察され
なかった。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】タマネギエキスを有効成分とする糖尿病に
    よる合併症の予防及び治療薬。
JP8269033A 1996-09-03 1996-09-03 糖尿病による合併症の予防及び治療薬 Pending JPH1077232A (ja)

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