JPH1076730A - 印字速度制御方法 - Google Patents

印字速度制御方法

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JPH1076730A
JPH1076730A JP25380296A JP25380296A JPH1076730A JP H1076730 A JPH1076730 A JP H1076730A JP 25380296 A JP25380296 A JP 25380296A JP 25380296 A JP25380296 A JP 25380296A JP H1076730 A JPH1076730 A JP H1076730A
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JP25380296A
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Hideaki Iwami
英昭 石水
Yoichi Umezawa
洋一 梅沢
Toshiyuki Asaka
俊行 浅香
Takanori Mimura
隆則 三村
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Oki Electric Industry Co Ltd
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Oki Data Corp
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Abstract

(57)【要約】 【解決手段】 初めに、プリンタの最大速度に対し印字
ヘッドの駆動電圧や温度、印字ギャップといった印字制
約に基づく速度係数K1,K2,…を乗算して目標速度
Vt を設定する。次に、これと現在速度Vとの差から基
本補正電流値Ikを求め、更にこれに目標速度Vt に保
持するための保持電流Iv を加算して補正電流値Iを得
る。この補正電流値Iで速度制御を行う。 【効果】 この値は簡単な演算処理により求められ、大
容量の演算テーブル等を必要としない。こうして、演算
メモリを節約し、高品質な印字速度制御を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、プリンタの印字品
質を維持するために印字速度を可変速制御するようにし
た印字速度制御方法に関する。
【0002】
【従来の技術】コンピュータの出力装置や各種の情報処
理装置の出力のために、文字やグラフィックを印字する
プリンタがある。このプリンタはプラテンに巻き付けた
用紙に対しスペーシングモータによって印字ヘッドを走
査しながら1行ずつ順に印字を行っていく。例えば、ワ
イヤドット式のいわゆるインパクト式プリンタは、印字
ヘッドに供給される画像データに従ってワイヤを出没さ
せながらインクリボンを叩いて印字を行う。また、サー
マル式のプリンタは画像データに合わせて発熱素子が選
択的に発熱し、インクリボンのインクを用紙に転写した
り用紙を変色させることによって印字を行う。
【0003】この種のシリアルプリンタは、スペーシン
グモータにより印字ヘッドを主走査方向に移動させなが
ら印字を行うことから、高速で高品質の印字を行うため
に様々な制御が必要になる。例えば、ドットインパクト
式プリンタの場合、印字ヘッドとプラテンとの間の隙間
が広いとワイヤのストロークが長くなり、印字速度が低
下し、また印字のために大きなエネルギーを必要とす
る。従って、この場合には、スペーシングモータの速度
を適度に調整する必要がある。また、ドットインパクト
式のみならずサーマル式のプリンタにおいても、画像デ
ータの内容によって印字ヘッドが十分に冷却されず高温
になることがある。このような場合、印字品質を保証す
るために印字速度を低くする必要が生じる。また、グラ
フィック等の印字では単位長さ当り何ドットという印字
品質が要求され、例えば1インチ当り60ドット〜18
0ドットといった各種の印字品質に対応させて印字のた
めの速度を調整する必要があった。
【0004】そこで、従来、このような印字品質を含
め、各種の印字速度を制御しなければならない要因(以
下、これを印字制約と呼ぶ。)を決めたとき、これらの
要因を数値化して入力すると出力側に印字速度が求めら
れる演算テーブルを用い、この速度を目標速度としてス
ペーシングモータの加減速制御を行っていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記のよう
な従来の印字速度制御方法には次のような解決すべき課
題があった。一般に、各種のパラメータの組合せから一
定の演算処理を行うような演算テーブルは、パラメータ
の種類が増え、また各パラメータの値の範囲やそのステ
ップが増えると、これに対応してデータ量が増加する。
即ち、演算テーブルのために多量のメモリを必要とす
る。一方、例えば印字ヘッドの温度に対応して印字速度
の制御を行う場合に、テーブルの種類が少なくてその制
御ステップがあまり粗いと、1枚の用紙への印字中に突
然印字品位が変化したり正常な印字品位が得られないと
いう問題がある。
【0006】また、印字ヘッドの電圧が不安定な場合に
これに対応させて印字速度を制御しようとした場合に、
急な加減速を繰り返すとかえって動作が不安定になる。
また、こうした電圧変動を防ぐためには大容量の電源が
必要となり、プリンタがコスト高になってしまうという
問題があった。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は以上の点を解決
するため次の構成を採用する。 〈構成1〉スペーシングモータにより印字ヘッドを主走
査方向に移動させながら印字を行うものにおいて、印字
ヘッドの印字速度に関する最大性能と要求される印字密
度とによって定まる基本速度に対して、与えられた印字
制約毎に設定した速度係数を乗算して、上記スペーシン
グモータの目標速度を定めるとともに、別途測定したス
ペーシングモータの現在速度とこの目標速度との差に一
定の基本ゲインを乗算して、印字制約に応じたスペーシ
ングモータの速度制御のための基本補正電流値を求め、
基本補正電流値に対して目標速度に応じたゲインを乗算
した値に、速度を目標速度に維持するために必要な保持
電流を加算することにより、目標速度に達するための補
正電流値を得ることを特徴とする印字速度制御方法。
【0008】〈説明〉スペーシングモータとは、印字ヘ
ッドを主走査方向に移動させるためのもので、印字ヘッ
ドは移動中にプラテン上の印字用紙に対して印字を行
う。印字ヘッドの印字速度に対する性能というのは、印
字速度に影響のある電気的機械的性能のことをいい、例
えば最大で毎秒何ドット印字することができるかといっ
た値で表す。印字密度は、単位長さ当たり何ドットの印
字品質が求められているかといった値で表す。従って、
これらにより基本的な最大印字速度が求められる。印字
制約とは、印字速度を引き下げなくてはならないような
各種の要因のことをいい、速度係数はそれぞれ例えば1
以下の小数となる。実際のスペーシングモータの速度と
目標速度との間に差があれば、駆動電流を増減させて目
標速度に補正する。この補正電流を、別途測定したスペ
ーシングモータの現在速度とこの目標速度との差に一定
の基本ゲインを乗算して求め、簡単な演算で各種の要因
を考慮した最適速度での印字が可能になる。補正電流を
求める演算をこのように簡素化しておくと、印字制約に
応じた補正電流値を簡単な演算により求めることができ
るから、テーブル演算に比べて連続的な誤差の少ない高
い精度の速度制御ができる。また、テーブルを保存する
メモリを節約できる。
【0009】〈構成2〉構成1において、印字ヘッドの
駆動電圧を印字制約とし、その駆動電圧が閾値以下の場
合には、駆動電圧が低くなるとスペーシングモータの速
度が遅くなるように速度係数を設定することを特徴とす
る印字速度制御方法。
【0010】〈説明〉負荷が増えて印字ヘッドの駆動電
圧が低下したときは、スペーシングモータの速度を遅く
すれば、負荷を軽くできる。これにより、印字速度の制
御によって駆動電圧変動に起因する印字品質の均一化が
図れる。
【0011】〈構成3〉構成1において、印字ヘッドの
温度を印字制約とし、その温度が設定範囲を上回ったと
きにはスペーシングモータの速度が遅くなるように速度
係数を設定し、その温度が設定範囲を下回ったときには
スペーシングモータの速度が速くなるように速度係数を
設定することを特徴とする印字速度制御方法。
【0012】〈説明〉負荷が増えて印字ヘッドの温度が
上昇したときは、スペーシングモータの速度を遅くし、
負荷が減って印字ヘッドの温度が低下したときは、再び
スペーシングモータの速度を速くするように制御すれ
ば、印字速度の制御により印字ヘッドの温度変動に起因
する印字品質の均一化が図れる。
【0013】〈構成4〉構成1において、印字ヘッドが
インパクト型の場合に、印字の際の実効的なストローク
を印字制約とし、ストロークが大きくなるほどスペーシ
ングモータの速度が遅くなるように速度係数を設定する
ことを特徴とする印字速度制御方法。
【0014】〈説明〉ストロークが大きければ、ストロ
ークの小さい場合に比べて印字速度を大きくできない。
そこで、このストロークを考慮した速度係数を設定し
た。
【0015】〈構成5〉構成1において、印字デューテ
ィを印字制約とし、指定された印字モードに対応する印
字デューティ毎に適切な速度係数を予め設定しておくこ
とを特徴とする印字速度制御方法。
【0016】〈説明〉印字デューティは、印刷される画
像の内容に応じて指定された印字モードにより決まる。
文字のみの画像の場合には印字デューティは低く、グラ
フィック画像の場合には印字デューティは高い。印字デ
ューティが高いと印字ヘッドの駆動電流が増加して負荷
が増える。そこで、印字デューティ毎に適切な速度係数
を予め設定する。適切な速度係数を予め設定するとした
のは、印字デューティは印字中に直接測定器で測定する
ことができないから、印字モード等と対応させて決めて
おくようにした。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を具体
例を用いて説明する。 〈具体例〉図1は、本発明の方法の概略を示す説明図で
ある。この説明の前に、まず本発明を実施する対象とな
るプリンタの機構説明を行う。図2は、プリンタの機構
斜視図を示す。この図には、例えばワイヤドット式のイ
ンパクトプリンタを例としてその具体的な機構を図示し
た。図において、印字ヘッド1は、プラテン2に巻き付
けられた図示しない用紙に対し印字を行う。この印字ヘ
ッド1はキャリッジ3に搭載され、ベルト4によってガ
イド5の上をスライドしながら印字を行う。具体的には
プラテン2の軸方向、即ち主走査方向に往復運動しなが
ら用紙上に印字を行う。このベルト4は、スペーシング
モータ6の駆動軸に巻き付けられている。スペーシング
モータ6は、例えば直流モータから成り、その回転軸に
取り付けられたスリット板9を光学的なセンサ10によ
って監視し、回転角や回転速度を検出する。スリット板
9はよく知られたロータリエンコーダによって構成され
る。プラテン2の回転軸にはギア7が取り付けられてお
り、LFモータ(ラインフィードモータ)8によって回
転駆動される。これによって、図示しない用紙が副走査
方向に1行分ずつ送られ、所定の印字が実行される。
【0018】このようなプリンタにおいては、まず印字
ヘッド1のワイヤが出没するための印字動作の繰り返し
周波数が、印字速度を決める。更に、要求される印字密
度が高ければ印字速度は遅く、要求される印字密度が低
ければ比較的速い速度で印字が行われる。この結果、プ
リンタによって印字できる最大速度に近い基本速度は最
大繰り返し周波数と印字密度によって求められる。図1
の右下部分にはこの基本速度Vb を求めるための式を図
示した。何の制約もない場合には、この基本速度Vb に
よって印字が可能となる。
【0019】ところが、例えば印字ヘッド1が各種の負
荷変動によって駆動電圧の低下をきたした場合に適切な
印字品位を得るためには、印字速度を低下させなければ
ならない。また、印字ヘッド1の負荷増大によって温度
上昇が生じると、やはり温度を適切な値まで下げるため
に印字速度を低下させる必要がある。更に、印字ヘッド
1のワイヤのストロークが長いと、印字速度を速くする
ことが難しい。即ち、そのストロークの長さに応じて印
字速度を減速させる必要がある。更に、文字を印字する
場合とグラフィックのような高密度の印字を行う場合と
では負荷が異なるため、やはり印字速度に影響を及ぼ
す。これらの印字速度に影響を及ぼす要因を印字制約と
呼んでいるが、それぞれの印字制約に対して本発明で
は、図1に示すように速度係数K1,K2,K3,…を
設定する。そして、目標速度Vt を基本速度Vb ×K1
×K2×K3…という演算を行って適正な目標速度を求
める。
【0020】上記のような印字制約は、印字中にしばし
ば変動する。従って、この目標速度Vt は印字中にも変
化する。そこで、印字ヘッド1の現在速度Vを測定し、
目標速度Vt との差を求める。DCモータ(直流モー
タ)の場合であればこの差を“0”にするように補正電
流を供給すればよい。この基本補正電流値は図1の例で
はIk とした。このIk は、目標速度Vt と現在速度V
との差に対し一定のゲインGo を乗算したものとなる。
このゲインGo は実験によって求められるが一定の値で
ある。更に、本発明ではスペーシングモータが目標速度
Vt に達したとき、その速度を維持するための保持電流
Iv と、目標速度まで速度を補正するためのゲインGv
とを用意する。そして、このGv と基本補正電流値Ik
との積に保持電流Iv を加算することによって補正電流
値を求めている。
【0021】図3には、本発明による印字制御回路の具
体例ブロック図を示す。上記のような制御を行うため
に、例えばこの図に示すような制御部を構成する。図の
制御部20はスペーシングモータ6の速度制御を行うた
めに用意された回路である。なお、スペーシングモータ
6のスリット板9には、先に説明したセンサ10が取り
付けられ、これによってスペーシングモータ6の回転速
度に比例したパルスを積算カウンタ34に送り込む。こ
の積算カウンタ34の値の変化を単位時間当りで計算す
ればスペーシングモータ6の回転速度が得られる。周期
カウンタ35はこのタイマの役割をしている。制御部2
0は、この積算カウンタ34の値を受け入れてスペーシ
ングモータ6の速度を検出し、必要な制御電流をD/A
コンバータ31に出力してドライバ32を通じてスペー
シングモータ6を駆動する。モータ相コントロールLS
I33はドライバ32を通じてスペーシングモータ6の
回転方向を制御する回路である。
【0022】制御部20には、目標速度演算部21、基
本補正電流値演算部22、補正電流値演算部23、印字
制約指示部24、基本速度指定部25、速度変換部2
6、ゲイン保持電流指定部27及びモータ回転方向指示
部28が設けられている。目標速度演算部21は、先に
図1を用いて説明したように、基本速度指定部25によ
り指定された基本速度と印字制約指示部24により指定
された印字制約に基づいて目標速度Vt を演算処理する
部分である。基本補正電流値演算部22は、この目標速
度演算部21の出力と速度変換部26を通じて受け入れ
た現在速度とから基本補正電流値を求める部分である。
また、補正電流値演算部23は、基本補正電流値演算部
22の出力とゲインおよび保持電流指定部27の出力と
を受け入れて図1で説明した補正電流値Iを求める部分
である。なお、ゲインおよび保持電流指定部27は目標
速度演算部21から出力された目標速度を受け入れて、
ゲインGv と保持電流Iv とを求める部分である。モー
タ回転方向指示部28は、スペーシングモータ6の印字
動作に伴う往復運動を制御する部分である。
【0023】図4を用いて印字制約と速度係数との関係
を説明する。図4(a)には印字ヘッドの駆動電圧と速
度係数との関係を示した。図に示すように、印字ヘッド
の駆動電圧が横軸に沿って次第に高くなった場合に、設
定電圧を超えたときは速度係数は100パーセント、設
定電圧より低い場合には速度係数は100パーセントか
ら次第に小さくなるように設定する。これによって、印
字電圧が低下した場合の負荷を軽減し印字品質を維持で
きる。図1に示した目標速度Vt の演算によれば速度係
数K1がこのように変化して目標速度を必要に応じて減
速させる。
【0024】図4(b)は印字ヘッドの温度と速度係数
との関係を示す。図に示すように、印字ヘッドの温度が
低い場合には、速度係数は100パーセントでよいが、
次第に温度が高くなると、負荷を軽減するために速度係
数を100パーセント以下にし印字速度を低くして負荷
を軽減する。(c)は印字ストロークと速度係数との関
係を示す。印字ストロークが小さい場合には速度係数は
100パーセントでよいが、印字ストロークが一定以上
増大した場合にはこれに反比例するように速度係数を減
少させる。印字ストロークが大きいと、印字速度が低く
なければ印字品質を維持できないからである。この図に
示すような、比例あるいは反比例により上限が100パ
ーセントという速度係数の選定は、簡単な演算処理でも
できるし、極めて小容量の演算テーブルでも処理でき
る。従って、印字速度の目標速度に影響を与える種々の
印字制約について、その速度係数の演算処理はこのよう
に極めて簡単にできる。
【0025】図5には、こうした印字制約の作用説明図
を示す。例えば、(a)は印字ヘッドの温度が速度係数
の切換えによってどのように変化するかを示している。
図の横軸は時間で、縦軸は印字ヘッドの温度である。図
に示したような設定温度範囲Wを定めた場合に、印字ヘ
ッドの温度が印字開始後次第に上昇し、その設定温度範
囲を超えようとした場合に、速度係数を直ちに切り換え
る。例えば、ここでは速度係数の切換えを3段階に指定
している。こうして速度係数を切り換えることによって
印字ヘッドの温度が低下する。一方、設定温度範囲を下
回ることになった場合、再び速度係数を1ランクアップ
させる。このようにして印字ヘッドの温度が設定温度範
囲になるように制御する。
【0026】こうして、各種の印字制約を考慮してその
速度係数を切り換えると、その速度係数の変化に応じた
値に目標速度が切り換えられる。従って、複雑な演算テ
ーブル無しに多数の印字制約の影響を反映した目標速度
が設定できる。(b)に示したのは、印字ヘッドの駆動
電圧と速度係数との関係を示している。この図に示すよ
うに、例えば印字ヘッドの駆動電圧が次第に低下してく
ると、その速度係数は駆動電圧とほぼ比例して変化する
ように制御される。このような制御は、演算処理により
簡単に実行できる。従って、速度係数の計算は容易で、
大きな変換テーブル等を必要としない。(c)はワイヤ
ドット式のプリンタの場合に、ワイヤのストロークを定
めるギャップが1段から5段まで切り換えられると、そ
の速度係数がこれに応じてそれぞれ設定されるところを
示す。ギャップが1段即ち非常に狭い場合には100パ
ーセント、5段と広い場合には80パーセントという速
度係数が設定される。どの程度の速度係数が適切かは実
際に実験的に求められる。
【0027】図6には、本発明による演算処理過程の説
明図を示す。(a)は基本補正電流値を示す。この図に
示すように、基本補正電流値は、目標速度Vt と現在速
度Vとの速度差を横軸にとった場合に、原点を通る傾き
Goの直線に沿って変化する。このように演算処理過程
を簡素化することによって、演算テーブル等を用いるこ
となく簡単な演算処理によって補正電流値を得ることが
できる。(b)は補正電流値Iと速度差Vt −Vとの関
係を示すグラフである。このグラフは保持電流Iv の分
だけ原点よりシフトしている。この保持電流Iv は、既
に説明したように目標速度Vt に速度を維持するための
スペーシングモータの駆動電流である。
【0028】図の(c)にスペーシングモータの速度と
ゲインGv との関係を示す。この図に示すように、スペ
ーシングモータの速度とゲインとは簡単な比例式によっ
て近似される。また、(d)にスペーシングモータの速
度と保持電流Iv との関係を示す。この図を見ても分か
るように、スペーシングモータの速度が大きくなれば保
持電流が大きくなる簡単な比例関係を示している。ゲイ
ンとスペーシングモータの速度との関係も同様である。
従って、いずれの場合も簡単な演算式によってゲインG
v や保持電流Iv を求めることができる。図1に示す補
正電流値Iを求める演算処理は、その他の演算処理と同
様に簡単に演算ができる。なお、スペーシングモータの
速度とゲインとの関係やスペーシングモータの速度と保
持電流との関係は直線で近似したが、別の関数で近似し
てもよいし、必要に応じて簡単な演算テーブルを用いて
もよい。
【0029】なお、上記の印字制約として印字デューテ
ィを含めたのは、文字の印字やグラフィックの印字等、
その画像データの内容により印字速度を可変制御すれば
電圧低下や印字品質の乱れを防止できるからである。こ
の場合には、予めその画像データの内容を印字モード等
によって指定し、これに対応させた速度係数を選定して
おけばよい。また、速度検出の際、ノイズ等によって補
正電流値が乱れるようなおそれがあれば、平均化処理を
行い、その防止を図るようにすればよい。
【0030】また、上記のような印字ヘッドの温度に対
応する速度係数を何段階か設定した場合に、例えば印字
ヘッドに取り付けたサーミスタの出力によってその速度
係数を切り換えるようにすればよい。これによって、印
字ヘッドの蓄熱や放熱状況に合った速度係数が自動的に
選択され、滑らかな温度変化となる。なお、急激な温度
上昇によって制限温度を超えたような場合には、印字を
停止するような制御も必要となる。また、このような印
字ヘッドの温度に対応する速度係数は、例えば10パー
セント単位で等間隔に設定すると関数化が可能で、安定
性のよい制御ができる。これによって、例えば片方向印
字や複数パス印字による印字アライメントや印字品位の
急激な変動が抑制され、温度変動の少ない安定な制御が
行える。以上説明したように、本発明はインパクト式の
プリンタのみならずサーマルプリンタやインクジェット
式のプリンタ等、各種の方式のプリンタに広く応用する
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の方法の具体例を示す概略説明図であ
る。
【図2】プリンタの機構斜視図である。
【図3】本発明による印字制御回路具体例ブロック図で
ある。
【図4】印字制約と速度係数との関係説明図である。
【図5】印字制約の作用説明図である。
【図6】演算処理過程の説明図である。
【符号の説明】
V 現在速度 Vt 目標速度 I 補正電流値 Ik 基本補正電流値 K1〜K5 速度係数
フロントページの続き (72)発明者 三村 隆則 東京都港区芝浦四丁目11番地22号 株式会 社沖データ内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 スペーシングモータにより印字ヘッドを
    主走査方向に移動させながら印字を行うシリアルプリン
    タにおいて、 印字ヘッドの印字速度に関する最大性能と要求される印
    字密度とによって定まる基本速度に対して、与えられた
    印字制約毎に設定した速度係数を乗算して、前記スペー
    シングモータの目標速度を定めるとともに、 別途測定したスペーシングモータの現在速度とこの目標
    速度との差に一定の基本ゲインを乗算して、印字制約に
    応じたスペーシングモータの速度制御のための基本補正
    電流値を求め、 基本補正電流値に対して目標速度に応じたゲインを乗算
    した値に、速度を目標速度に維持するために必要な保持
    電流を加算することにより、目標速度に達するための補
    正電流値を得ることを特徴とする印字速度制御方法。
  2. 【請求項2】 請求項1において、 印字ヘッドの駆動電圧を印字制約とし、その駆動電圧が
    閾値以下の場合には、駆動電圧が低くなるとスペーシン
    グモータの速度が遅くなるように速度係数を設定するこ
    とを特徴とする印字速度制御方法。
  3. 【請求項3】 請求項1において、 印字ヘッドの温度を印字制約とし、その温度が設定範囲
    を上回ったときにはスペーシングモータの速度が遅くな
    るように速度係数を設定し、その温度が設定範囲を下回
    ったときにはスペーシングモータの速度が速くなるよう
    に速度係数を設定することを特徴とする印字速度制御方
    法。
  4. 【請求項4】 請求項1において、 印字ヘッドがインパクト型の場合に、印字の際の実効的
    なストロークを印字制約とし、ストロークが大きくなる
    ほどスペーシングモータの速度が遅くなるように速度係
    数を設定することを特徴とする印字速度制御方法。
  5. 【請求項5】 請求項1において、 印字デューティを印字制約とし、指定された印字モード
    に対応する印字デューティ毎に適切な速度係数を予め設
    定しておくことを特徴とする印字速度制御方法。
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