JPH1076495A - 直線刃剪断と丸刃剪断による複合カード裁断装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 各カードの裁断寸法が均一で、寸法精度が正
確であり、作業者が未熟練者でも、安全にかつ高速に裁
断できる直線刃剪断と丸刃剪断による複合カード裁断装
置を提供する。 【解決手段】 給紙部４に載せたカード用紙１５は、第
１給紙ローラ部２により搬送される。裁断長測定用セン
サ１８によりカード用紙１５の先端またはマークを検出
してから所定寸法移動させた位置で直線刃裁断部８を動
作させ、搬送方向に対し直角方向にどぶ断ち裁断を行
う。さらに搬送し、脱着可能な丸刃裁断ユニット１０を
動作させ、搬送方向に対し平行にどぶ断ち裁断を行い排
紙台１３にカード（製品）を排出する。１工程で縦横の
裁断を行うため、裁断寸法が均一で精度が正確である。
また、未熟練者でも安全かつ高速に裁断できる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、予め印刷・プリン
トされた標準サイズ（例えばＡ４，Ａ５，Ｂ５，Ｂ６な
ど）のカード用紙をカードやはがき等の形状（製品）に
裁断するカード裁断装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】カード、例えば名刺を作成する場合、従
来は名刺サイズの大きさに切断されている用紙を必要枚
数印刷機の給紙部に送り込み、各名刺サイズの用紙毎に
住所，電話，氏名等を印刷することにより名刺を作るの
が一般的であった。しかしながら、この方法は、予めそ
のカードの大きさの用紙を用意する必要があり、製造コ
ストが割高になるため、作成するカードより大きい用紙
に複数枚分のカードを予め印刷しておき、後からそのカ
ードの大きさに裁断する方法がとられるようになってき
た。

【０００３】従来より、紙・プラスチック等を裁断する
技術としては以下の方法が採用されていた。 （イ）丸刃剪断裁断機で用紙のタテ・ヨコを各１回裁断
して仕上げる方法。 （ロ）直線刃剪断裁断機でタテ・ヨコを各１回裁断して
仕上げる方法。 （ハ）抜き型を作り、プレス機にかけて抜き仕上げする
方法。 また裁断寸法の精度出しとして次のような方法が採用さ
れている。 （あ）紙の先端を機械的なストッパに突き当て直線刃剪
断裁断機で裁断する方法。 （い）ロータリーエンコーダやセンサと回転スリットの
組み合わせにより、同じタイミングで直線刃剪断する方
法。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記各
方法は以下のような欠点があった。 （イ）（ロ）の場合、１度切りで仕上げるには、直角
精度は出るものの、幅方向は裁断しないため、カードの
幅方向の寸法と同じ指定紙が必要となる。また、タテ方
向を裁断し、さらにもう一度裁断機に入れてヨコ方向に
裁断するという２度切りの場合、裁断精度を出すには、
作業者はかなりの熟練を要求される。 （ハ）の場合、裁断機の機構が大がかりで、重量も重
くなり、高価な機械設備が必要となる。 また、（イ）（ロ）（ハ）は裁断に際し、人手による
部分が多いので事故やけがの危険が常につきまとってい
る。 （あ）の場合、高価な装置（空気圧により高速に送
る）を使用しないとスピードを出すことができず、ま
た、逆に高速になるとカード用紙の先端がキズになると
いう欠点がある。 （い）の場合では、カード用紙にスリップ，引っ張り
等の外的な力が加わった場合、同じタイミングで裁断す
ると、裁断寸法がばらつくという欠点がある。

【０００５】本発明の課題は上記各欠点を解決するもの
で、各カードの裁断寸法が均一で、寸法精度が正確であ
り、作業者が未熟練者でも、安全に、かつ高速に裁断で
きる直線刃剪断と丸刃剪断による複合カード裁断装置を
提供することにある。

【０００６】

【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
に本発明による複合カード裁断装置は、カード用に印刷
された用紙を２方向に裁断することによりカードを所定
の形状に裁断する複合カード裁断装置において、カード
用紙を送るための給紙部と、前記給紙部により送られて
くるカード用紙の送り方向に対し略直角方向に沿ってど
ぶシロを取るためカード間で２回裁断する直線刃による
第１の裁断部と、前記カード用紙の送り方向に対し平行
にどぶシロを取るため対応位置に丸刃を配置した第２の
裁断部と、前記第１，第２の裁断部で所定の形状に裁断
されたカードを排出する排出部とを備え、カード用紙の
給紙から所定の形状に裁断されたカードの排出までの１
工程で、４面どぶ断ち裁断を行うように構成されてい
る。

【０００７】本発明は上記構成において、前記カード用
紙の送り方向の裁断長を任意寸法に設定するためのコン
トロールパネルを有し、前記給紙部は、カード用紙検出
センサによりカード用紙の蓄積を検出し、第１の給紙ロ
ーラ駆動部により前記蓄積されているカード用紙を給送
し、前記第１の裁断部は、前記カード用紙の先端または
中間マークを検出する裁断長決定用センサと、第２の給
紙ローラ駆動部とを有し、裁断されるカード単位毎に前
記設定された裁断長だけ前記第２の給紙ローラ駆動部に
よりカード用紙を送ったとき、前記直線刃を支点を中心
にして円周方向に動作させることにより裁断し、前記第
２の裁断部は、前記丸刃の回転およびカード用紙送りの
ための第３の給紙ローラ駆動部を有し、前記丸刃を前記
カード用紙の送り方向に回転することによりカード用紙
を送り方向に平行に裁断するように構成されている。本
発明は上記構成において、前記第２の裁断部は、着脱可
能にユニット化され、各ユニットはカード用紙の送り方
向に対し直角方向に配置される丸刃の間隔が異なるよう
に構成されている。

【０００８】

【作用】上記構成によれば、直線刃と丸刃を同時装着構
成としてあるので、印刷されたカード用紙に対して４面
ドブ断ちが可能になり、同時裁断のため、寸法精度も正
確になる。直線刃の裁断長の精度を出すために、カード
用紙の先端または、印刷されているマークをセンサで読
取り、第２の給紙駆動部のモータ（ステッピングモー
タ）のパルス数でカード用紙の送りを制御することによ
り、カード用紙が伸び縮みしても、常にカードの端部か
ら印刷位置までの寸法は一定になり、かつ、裁断寸法が
均一になる。また、直線刃の裁断長の精度を均一にする
ために、カード用紙の１裁断目〜最後までのカード用紙
負荷のデータを予め得ておき、このデータに基づき、第
２給紙駆動部のモータのパルス数を設定することによ
り、カード用紙の裁断長さを均一にすることができる。
第２の裁断部をユニット化することにより、ユニット交
換（刃・刃位置の変更）で、名刺，ハガキ，往復ハガキ
等，折れ線入れ，ミシン目入れ裁断加工が同時に可能に
なる。さらに、作業者が未熟練者でも、安全に速く、高
精度に裁断を行うことができる。

【０００９】

【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施の形態を詳しく説明する。図１は、本発明による直線
刃剪断と丸刃剪断による複合カード裁断装置の外観を示
す図である。複合カード裁断装置（以下「装置」とい
う）の上面にカード用紙１５を給紙する給紙部４が設け
られている。給紙部４に搭載されたカード用紙１５は第
１給紙ローラ部２によって装置内部に搬送される。コン
トロールパネル部１は、入力されたデータや装置の状態
などを表示する液晶表示部１ｂおよびテンキー，スター
トキーなどよりなる操作キー１ａより構成されている。

【００１０】図示しないメインスイッチをＯＮし、操作
キー１ａによってカード用紙の大きさ，カード切断の先
端ドブの長さ，中間ドブの長さを入力する。なお、予め
これら情報がメモリされている場合にはこの操作は必要
としない。カード用紙１５を給紙部４に載せて左右ガイ
ド３を寄せ、第１給紙ローラ部２の給紙ローラをカード
用紙１５の上に載せる。操作キー１ａのスタートスイッ
チを押し運転を開始すると、給紙部４に積まれているカ
ード用紙１５が給紙され、直線刃裁断部で搬送方向の長
さが一定長に裁断されて搬送され、さらに丸刃剪断ユニ
ット部で用紙の幅方向が一定長に裁断されることにより
四面どぶ断ち裁断がなされ、背面側の排紙台に製品とし
てのカードが排出される。給紙部４のカード用紙１５が
すべて給紙されると、自動停止するが、操作キー１ａの
ストップスイッチを押さない限り、給紙部４にカード用
紙を補給すると、自動給紙→裁断→製品（カード）排出
の工程が繰り返される。

【００１１】図２は、本発明による直線刃剪断と丸刃剪
断による複合カード裁断装置の側面断面図である。給紙
部４は、カード用紙１５を搭載する載置台４ａ，カード
側面を案内する給紙ガイド３，第１給紙ローラ部２およ
び自動給紙用センサ１７より構成されている。第１給紙
ローラ部２は、給紙ローラ２ａ，２ｂおよび第１給紙駆
動モータ（４相ステッピングモータ）６より構成されて
いる。第１給紙駆動モータ６の出力はベルト２ｃなどに
より給紙ローラ２ｂに伝達され、さらに図示しない伝達
手段により給紙ローラ２ｃに伝達される。自動給紙用セ
ンサ１７は、載置台４ａにカード用紙１５が存在するか
否かを検出するためのものである。

【００１２】第２給紙ローラ部５は、上給紙ローラ５
ａ，５ｃ，５ｅ，下給紙ローラ５ｂ，５ｄ，５ｆおよび
第２給紙駆動モータ（４相ステッピングモータ）７より
構成されている。第２給紙駆動モータ（４相ステッピン
グモータ）７の出力はベルト５ｇなどにより下給紙ロー
ラ５ｂ，５ｄに伝達され、さらにベルト５ｈにより下給
紙ローラ５ｆに伝達される。一対の上下給紙ローラ５
ａ，５ｂと５ｃ，５ｄの間の搬送路にはカード用紙の搬
送方向に対し、直角にドブ断ち裁断を行う直線刃裁断部
８、さらにその手前にはカード用紙の先端またはマーク
を検出するための裁断長決定用センサ１８が配置されて
いる。直線刃裁断部８は直線刃裁断部駆動モータ９によ
り駆動させられる。さらに、一対の上下給紙ローラ５
ｃ，５ｄと５ｅ，５ｆの間の搬送路にはカードの枚数を
計数するカウンタ用センサ１９が配置されている。

【００１３】上下給紙ローラ５ｅ，５ｆの後ろには、着
脱可能な丸刃裁断ユニット１０が配置され、当該ユニッ
トはギヤ１１ａに噛合しており、丸刃剪断ユニット駆動
モータ１１からこのギヤ１１ａに回転力が伝達されるこ
とにより駆動させられる。丸刃裁断ユニット１０はカー
ドの搬送方向に対し、平行方向にどぶ断ち裁断を行うも
のである。排出部は、丸刃剪断ユニット１０に連動して
駆動させられる排出ローラ１２および排出台１３より構
成される。装置の下部には上記各センサに基づき各モー
タを駆動制御するため、およびコントロールパネル部１
の表示およびデータ入力制御を行うための制御回路を搭
載した制御基板１４が配置されている。

【００１４】図３は、図２の直線刃の駆動機構を説明す
るための図である。この図は原理的な駆動機構であり、
直線刃裁断部駆動モータ９の軸９ａにはピン３５ａが植
設された円板３５が取り付けられている。軸３７を支点
に揺動可能な駆動レバー３６の長溝３６ａに上記ピン３
５ａが嵌合されている。駆動レバー３６の他端にピン３
６ｂが植設され、該ピン３６ｂには、レバー３９ａの一
端が回転可能に取り付けられている。レバー３９ａの他
端は上直線刃８ａの一端に固定されている。軸３７の他
端には駆動レバー３８が固定され、駆動レバー３８の他
端にはレバー３９ｂの一端が回転可能に取り付けられて
いる。レバー３９ｂの他端は上直線刃８ａの他端に固定
されている。裁断時には、直線刃裁断部駆動モータ９
は、時計方向に回転し、駆動レバー３６，３８の他端は
上下方向に移動する。そのため、上直線刃８ａは上下動
し、下直線刃８ｂと交差することによりカード用紙１５
は搬送方向に対し直角方向に裁断される。カードの上端
部を形成する裁断を行った後、ドブ断ちシロだけ用紙が
移動して、つぎのカードの下端部を形成する裁断が行わ
れる。

【００１５】図４は、図２の丸刃剪断ユニットの詳細を
示す図である。このユニットの例はカードの間にどぶ断
ちシロをとりカードを２列に裁断するものである。ユニ
ットフレーム２７に上丸刃用の軸２８と下丸刃用の軸３
３が回転可能に取り付けられている。各軸２８，３３の
端部には駆動ギヤ３０，３２が固定され、駆動ギヤ３
０，３２は相互に噛合している。丸刃剪断ユニット駆動
モータ１１により回転力が伝達されるギヤ１１ａが上記
駆動ギヤ３２に噛み合っているため、駆動ギヤ３２が右
方向から見て反時計方向に回転すると、駆動ギヤ３０は
時計方向に回転する。下丸刃用の軸３３には、両側に下
丸刃２２ａ，２２ｂ，中央にどぶ断ちシロ幅の下丸刃２
３が取り付けられ、各下丸刃の間には回転面が導電性ス
ポンジ２６ａ，２６ｂで覆われている下ローラ２５ａ，
２５ｂが取り付けられている。

【００１６】一方、上丸刃用の軸２８の右側には表面が
ゴムチューブ２４ａ₁ ，２４ａ₂ で覆われている上ロー
ラ３１ａ₁ ，３１ａ₂ に固定されている上丸刃２１
ａ₁ ，２１ａ₂ が取り付けられている。上ローラ３１ａ
₁ ，３１ａ₂ の周面は、下ローラ２５の周面に圧接され
る。上ローラ３１ａ₁ ，３１ａ₂ の間には圧縮バネ２９
ａが嵌入されていて、ローラ３１ａ₁ ，３１ａ₂ を左右
方向に移動習性を与えている。そのため、上ローラ２１
ａ₁ ，２１ａ₂ の刃は下丸刃２２ａ，２３の刃に押し付
けられた状態で回転する。同様に上丸刃用の軸２８の左
側には表面がゴムチューブ２４ｂ₁ ，２４ｂ₂ で覆われ
ている上ローラ３１ｂ₁ ，３１ｂ₂ に固定されている上
丸刃２１ｂ₁ ，２１ｂ₂ が取り付けられている。上ロー
ラ３１ｂ₁ ，３１ｂ₂ の周面は、下ローラ２５の周面に
圧接される。上ローラ３１ｂ₁ ，３１ｂ₂ の間には圧縮
バネ２９ｂが嵌入されていて、ローラ３１ｂ₁ ，３１ｂ
₂ を左右方向に移動習性を与えている。そのため、上ロ
ーラ２１ｂ₁ ，２１ｂ₂ の刃は下丸刃２２ｂ，２３の刃
に押し付けられた状態で回転する。

【００１７】直線刃裁断部８で裁断されたカード用紙が
送られてくると、上ローラ３１ａ₁，３１ａ₂ ，３１ｂ
₁ ，３１ｂ₂ ，下ローラ２５ａ，２５ｂにカード用紙が
挟まれて搬送されると同時に上下の丸刃によって両側お
よび中央部のどぶ断ちシロ分がカードの搬送方向に裁断
される。

【００１８】図５は、本発明装置を制御する制御回路系
の実施の形態を示すブロック図である。制御基板１４に
搭載された制御回路４３には、操作キースイッチ１ａ，
自動給紙用センサ１７，裁断長決定用センサ１８，カウ
ンタ用センサ１９，直線刃用モータ原点検出用センサ４
０およびカバーオープン検出スイッチ４１からの検出デ
ータが入力される。上記各センサからのデータに基づき
第１給紙駆動モータ６，第２給紙駆動モータ７，直線刃
裁断部駆動モータ９，丸刃剪断ユニット駆動モータ１１
が駆動制御される。直線刃用モータ原点検出用センサ４
０は、図３に示す直線刃を止める位置を検出するための
センサであり（図３には記載してない）、制御回路４３
はこの位置を検出すると、直線刃裁断部駆動モータ９を
停止する。また、カバーオープン検出スイッチ４１は、
図１に示すカバー３４のオープンを検出するもので、カ
バー３４がオープンしている間は、駆動系は駆動しない
ようになっている。

【００１９】図６は、図５の制御回路の詳細を示す回路
ブロック図、図７は、制御回路系の動作を説明するため
のフローチャートである。図７は、カード用紙に印刷さ
れているマークを読み込んで裁断するモードと、カード
用紙の端面（先端）を検出するモードを示しており、前
者のモードの場合はステップ（以下「Ｓ」という）７０
８からＳ７０４に戻るのルート、後者のモードの場合
はＳ７０８からＳ７０６に戻るのルートが異なるだけ
で、他は同じである。電源投入後、ＣＰＵ４４はＲＯＭ
４５に格納されているプログラムを読み出し、初期化動
作を行う。そして、操作キー１ａによってカード用紙の
大きさ，カード切断の先端ドブの長さ，中間ドブの長さ
が入力されると、ＳＲＡＭ４６に書き込み待機状態とな
る。

【００２０】操作キー１ａのスタートキーが押される
と、ＣＰＵ４４は自動給紙用センサ１７がカード用紙１
５を検出しているか否かを判断する（Ｓ７０２）。載置
台４ａにカード用紙１５が搭載されている場合には自動
給紙用センサ１７はオンとなるので、ステッピングモー
タドライバ４８，４９を制御して第１および第２給紙駆
動モータ（４相ステッピングモータ）６，７を駆動し給
紙動作を開始する。ＣＰＵ４４は、裁断長決定用センサ
１８がカード用紙の先端または最初のマーク（図８のマ
ーク５３ｃ，５４ｃ参照）の検出を監視する（Ｓ７０
４）。この場合はカード用紙の先端を検出することとな
るので、ステッピングモータドライバ４８を制御して第
１給紙駆動モータ６を停止して後続のカード用紙が給紙
されないようにする。そして、丸刃剪断ユニット駆動モ
ータ１１を起動し丸刃裁断ユニット１０を動作させる
（Ｓ７０５）。

【００２１】既に直線刃裁断部８で裁断されたカード用
紙が送られている場合には、丸刃裁断ユニット１０の動
作によりカード用紙の搬送方向に平行に裁断されてカー
ドが完成するが、この場合には未だカード用紙の一部が
丸刃裁断ユニット１０に達していないので、完成したカ
ードは排出されない。ＣＰＵ４４は、裁断長測定用セン
サ１８が上記先端を検出してから所定のステップ数（マ
ージン分）だけ動作させ第２給紙駆動モータ７を停止さ
せる（Ｓ７０６）。つぎに直線刃裁断部駆動モータ９を
駆動して搬送方向に対し直角方向に裁断し（Ｓ７０
７）、Ｓ７０４に戻る。上記Ｓ７０５〜Ｓ７０７中に最
初の中間マークが既に検出されており、この中間マーク
を検出した後に、上記先端裁断のために第２給紙駆動モ
ータ７は停止するが、再度起動されてカード幅分（図８
参照）だけステップ数動作した後停止する（Ｓ７０
９）。なお、Ｓ７０８では第１給紙駆動モータ６は既に
停止しており、丸刃剪断ユニット駆動モータ１１は起動
しているので、Ｓ７０９に進むことになる。

【００２２】直線刃裁断部駆動モータ９を駆動してカー
ド用紙の裁断を行う（Ｓ７１０）。これによりカード用
紙１５はカード幅方向に裁断される。ＣＰＵ４４は、再
度第２給紙駆動モータ７を起動してどぶ断ちシロ分のス
テップ動作後に停止させる（Ｓ７１１）。そして直線刃
裁断部駆動モータ９を駆動してカード用紙の裁断を行う
（Ｓ７１２）。つぎにカウンタ用センサ１９で検出した
数の計数値により所定枚数（１枚のカード用紙で裁断す
るカード数）の裁断が終了したか否かを判断する（Ｓ７
１３）。所定の枚数の裁断が終了していない場合にはＳ
７０４に戻る。この時点ですでに次の中間マークが検出
されており、この中間マークを検出した後に上記どぶ断
ちシロ分の裁断のために第２給紙駆動モータ７は停止す
るが、再度起動されてカード幅分だけステップ数動作し
た後停止する（Ｓ７０９）、

【００２３】このような動作を繰り返し、Ｓ７１３で所
定枚数の裁断が終了したことを判断した場合には自動給
紙用センサ１７がカード用紙を検出しているか否かを判
断する（Ｓ７１４）。カード用紙を検出している場合に
は、Ｓ７０３に戻り、つぎのカード用紙を搬送し裁断を
行う。カード用紙１５が載置台４ａに存在しない場合に
は、第２給紙駆動モータ７および丸剪断ユニット駆動モ
ータ１１を所定時間動作させた後、停止させる（Ｓ７１
５）。

【００２４】つぎにカード用紙の端面（先端）を検出す
るモードの場合には、先端部から裁断する位置をステッ
プ動作で決定しているので、カード用紙の最初に裁断し
たカードの次のカードに対する裁断はＳ７０９から始ま
ることになる。他の動作は上記マークを読み込んで裁断
するモードと同じである。図８（ａ）は、このようにし
て裁断したＡ４男性用名刺１０面付けの例である。ま
た、図８（ｂ）はＡ５男性用名刺４面付けの例である。
以上の実施の態様において、搬送方向に対し直角方向に
作るどぶ断ちシロは、予め動作シーケンスとしてプログ
ラムされている例を示しているが、裁断個所ごとにマー
クを入れて裁断するようにしても良い。また、図８
（ａ）（ｂ）の名刺の縦方向の寸法とは異なるカードを
作るには、異なる縦方向の寸法で丸刃を配置した丸刃裁
断ユニットを装着することにより対応できる。

【００２５】

【発明の効果】以上説明したように本発明は、カード用
紙を送るための給紙部と、前記給紙部より送られてくる
カード用紙の所定位置を検出し、前記所定位置から一定
量送り方向に搬送されたとき、略直角方向に裁断し、カ
ード間では２回裁断することによりどぶ断ちシロをとる
ことが可能な直線刃による第１の裁断部と、前記カード
用紙の送り方向に対し直角方向に所定間隔で丸刃を配置
し、前記丸刃の配置によってどぶ断ちシロをとることが
可能な丸刃による第２の裁断部と、前記第１，第２の裁
断部で所定の形状に裁断されたカードを排出する排出部
とを備え、カード用紙の給紙からカードの排出までの１
工程で、４面どぶ断ち裁断を可能に構成されている。し
たがって、各カードの裁断寸法が均一で、寸法精度が正
確となる。また、作業者が未熟練者でも、安全に、かつ
高速に裁断できるという利点がある。また、第２の裁断
部をユニット化することにより、ユニット交換（刃・刃
位置の変更）で、名刺，ハガキ，往復ハガキ等，折れ線
入れ，ミシン目入れ裁断加工が同時に可能になる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明による直線刃剪断と丸刃剪断による複合
カード裁断装置の実施の形態を示す外観図である。

【図２】本発明による直線刃剪断と丸刃剪断による複合
カード裁断装置の側面断面図である。

【図３】図２の直線刃の駆動機構を説明するための図で
ある。

【図４】図２の丸刃剪断ユニットの詳細を示す図であ
る。

【図５】本発明装置を制御する制御回路系の実施の形態
を示すブロック図である。

【図６】図５の制御回路の実施の形態を示す回路ブロッ
ク図である。

【図７】制御回路系の動作を説明するためのフローチャ
ートである。

【図８】カード用紙の裁断例を示す図である。

【符号の説明】

１…コントロールパネル ２…第１給紙ローラ ３…給紙ガイド ４…給紙部 ５…第２給紙ローラ ６…第１給紙駆動モータ ７…第２給紙駆動モータ ８…直線刃裁断部 ９…直線刃裁断部駆動モータ １０…丸刃剪断ユニット １１…丸刃剪断ユニット駆動モータ １２…排出ローラ １３…排紙台 １４…制御基板 １５…カード用紙 １６…カード １７…自動給紙用センサ １８…裁断長決定用センサ １９…カウンタ用センサ

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 カード用に印刷された用紙を２方向に裁
   断することによりカードを所定の形状に裁断する複合カ
   ード裁断装置において、 カード用紙を送るための給紙部と、 前記給紙部より送られてくるカード用紙の所定位置を検
   出し、前記所定位置から一定量送り方向に搬送されたと
   き、略直角方向に裁断し、カード間では２回裁断するこ
   とによりどぶ断ちシロをとることが可能な直線刃による
   第１の裁断部と、 前記カード用紙の送り方向に対し直角方向に所定間隔で
   丸刃を配置し、前記丸刃の配置によってどぶ断ちシロを
   とることが可能な丸刃による第２の裁断部と、 前記第１，第２の裁断部で所定の形状に裁断されたカー
   ドを排出する排出部とを備え、 カード用紙の給紙からカードの排出までの１工程で、４
   面どぶ断ち裁断を可能にしたことを特徴とする直線刃剪
   断と丸刃剪断による複合カード裁断装置。
2. 【請求項２】 前記カード用紙の送り方向の裁断長を任
   意寸法に設定するためのコントロールパネルを有し、 前記給紙部は、カード用紙検出センサによりカード用紙
   の蓄積を検出し、第１の給紙ローラ駆動部により前記蓄
   積されているカード用紙を給送し、 前記第１の裁断部は、前記カード用紙の先端または中間
   マークを検出する裁断長決定用センサと、ステッピング
   モータにより駆動する第２の給紙ローラ駆動部と、前記
   直線刃を駆動する直線刃駆動機構とを有し、裁断される
   カード単位毎に前記設定された裁断長だけ前記ステッピ
   ングモータを回転させ前記第２の給紙ローラ駆動部を駆
   動させてカード用紙を送ったとき、前記直線刃を支点を
   中心にして円周方向に動作させることにより裁断するよ
   うに構成し、 前記第２の裁断部は、前記丸刃の回転機構およびカード
   用紙送りのための第３の給紙ローラ駆動部を有し、前記
   丸刃を前記カード用紙の送り方向に回転することにより
   カード用紙を送り方向に平行に裁断するように構成し
   た、 ことを特徴とする請求項１記載の直線刃剪断と丸刃剪断
   による複合カード裁断装置。
3. 【請求項３】前記第２の裁断部は、着脱可能にユニット
   化され、各ユニットはカード用紙の送り方向に対し直角
   方向に配置される丸刃の間隔が異なることを特徴とする
   請求項１または２記載の直線刃剪断と丸刃剪断による複
   合カード裁断装置。