JPH1076326A - ころ保持器のポケットの打抜き加工装置及びこの装置によって作られたころ保持器 - Google Patents
ころ保持器のポケットの打抜き加工装置及びこの装置によって作られたころ保持器Info
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Abstract
ウェブ側面が適当な精度を有し、欠点のない滑り面表面
を有し、その場合パンチが締付けを受けずに加工でき、
ころの保持機能を与えるように十分に傾いたウェブ側面
が得られるころ保持器のポケットの打抜き加工装置を提
供する。 【解決手段】 ころ8の保持器のポケット5の打抜き加
工装置は同時に動く二つのパンチ1,2を備え、これら
のパンチ1,2の円周方向外側に位置する刃3が保持器
直径のほぼ0.6倍だけ互いに間隔を隔てて配置されて
いる。パンチ1,2は保持器の内側から作用し、その都
度ポケットの周方向寸法の半分より幾分大きく打ち抜
く。保持器をポケットピッチだけ更に回転して打ち抜く
ことによって、ポケット5が完全に打ち抜き加工され
る。このポケット5は各打抜き過程において既に全長に
わたって再加工を要しないころ8の案内面6を得てい
る。
Description
間隔を隔てて配置され同時に平行移動されてポケット境
界部を切断する二つのパンチと、ころ保持器を円周方向
にポケット間隔だけ周期的に回転するための装置とを備
えたころ保持器のポケットの打抜き加工装置及びかかる
加工装置によって加工された円周方向に分布されたころ
用ポケットを備えたころ保持器に関する。
いて既に、互いに平行に延びる脚部が打ち抜き加工する
ための二つのパンチを有するように形成されている断面
U字形の工具が知られている。この場合、互いに直接隣
接しウェブで分離された二つのポケットは全長及び全幅
にわたって同時に打ち抜き加工される。その際、円周方
向に見て二つパンチの外側刃が打抜き過程の際に、ポケ
ットをまず境界づける縁部を加工し、内側刃がころ用の
案内面を加工する。
ップ的)に回転した後、一方のパンチの外側刃が上述し
たように他方のパンチで加工されたウェブの側面に、こ
のウェブ側面に極めて幅狭い縁を切り落しするため、従
ってこのウェブ側面をこのポケットの反対側のウェブ側
面と同一に形成するために、内側刃が差し向けられる。
切落部の幅が壁厚方向にも僅かに狭まっていることによ
って、ローラを精密に案内しなければならないウェブ側
面が保持器材料でひどく汚される。更にその汚れがパン
チをポケットから取り外す際にパンチを締め付け、これ
によってウェブが変形してしまう。この公知の工具の他
の欠点は、特に大きな直径の保持器の場合にころを半径
方向にも保持できるような十分な傾きをもった案内面を
形成できないことにある。これは特に細長いウェブを備
えたニードル保持器にも当てはまる。
て形成する場合、保持器の曲率のためにかさばった鈍角
の打抜きまくれが突出し、これは高い経費をかけねば除
去できないという欠点がある。
径方向外側から加工される保持突起をサイドリングに近
い範囲に成形するために、ポケットの長さにわたって段
部も有している。しかしこれは本発明にとって問題では
ない。
に述べた形式のころ保持器の打抜き加工装置及びこれに
よって製造されたころ保持器を、ウェブ側面を追加加工
なしに製作でき、このウェブ側面が適切な精度を有し、
欠点のない滑り面表面を有し、その場合パンチがポケッ
ト内で締付けを受けずに作業でき、ころの保持機能を与
える意味で十分に傾いたウェブ側面が得られるように改
良することにある。
よればこの目的は、保持器の円周方向外側に配置されウ
ェブ側面案内面を加工する一対のパンチの刃の相対間隔
が保持器最大直径の少なくとも0.4倍に相当し、保持
器の円周方向における各パンチの有効打抜き幅がポケッ
トの幅より小さい打抜き加工装置によって、及びこれに
よって製造された少なくとも三つの隣接する一群のポケ
ットの外側ポケットの円周方向外側の軸方向に延びる周
方向外側の案内面同士が互いに平行に延びているころ保
持器によって達成される。
ンチの相対間隔が保持器直径に合わされて比較的幅広く
なっていることにある。上述の値によって常に一つある
いは複数のポケットが両パンチ間に存在し、この両パン
チ間のポケットはその周期的回転位置において加工され
ない。従って円周方向外側に位置する刃は保持器に対し
非常に大きく傾斜して該保持器の表面に当たり、この個
所で、既にころに合わされ傾斜されころ外周面に対して
接線方向に延びる案内面を打ち抜く。
り離れてころ外周面に接触し、従ってころは軽やかに案
内され、ころにかじりが生ずる傾向は少なくなる。案内
面は大きな傾きによって幅広くなり、多量の潤滑剤を収
容できる。このように製作された案内面はそれ以上の打
抜き加工あるいは切削加工を必要としない。上述の加工
過程の際に円周方向においてポケット幅の半分より幾分
大きく打抜き加工される。これは次の周期において他方
のパンチにより、残存するポケット材料を補完的に打ち
抜くために特に重要である。ポケット幅の約半分が残存
することによって、この残存部の打抜き過程に対して最
初の半分の打抜き過程に匹敵した関係が当てはまる。即
ち、ウェブは打抜き力によって円周方向に押されず、保
持器はむしろ大きな打抜き面によって自動的に位置を保
持される。更に打抜きパンチはポケット内において、弾
性復帰する材料によって締め付けられない。その結果、
ポケットの寸法精度が高くなり、案内面の表面品質が高
くなる。
を参照して本発明を詳細に説明する。
る工具は円周方向外側に刃3を有している。これらの刃
3の相対間隔は保持器直径の0.4〜0.7倍あり、図
示の例では約0.6倍に相当している。この工具は矢印
のように昇降運動を行い、駆動装置(図示せず)によっ
て駆動され、保持器の内部に配置されている。保持器は
打抜き過程中においてパンチ1,2と協働するダイ4の
上に置かれている。両パンチ1,2間に図示の打抜き過
程中に加工されないポケット5が存在している。両パン
チ1,2間の間隔が大きく設定されているので、ポケッ
ト5に関して互いに大きく傾斜されたころ8の案内面6
が形成される。
おいてポケット5はその半分より僅かに大きい程にしか
打ち抜かれない。各打抜き過程によってポケット5の全
長にわたって再加工を要しない案内面6が生ずる。この
案内面6が保持器の半径線7に対して大きく傾いている
ことによって、この案内面6はかなり幅広くなり、ころ
(補助的に図示)8に対しそのピッチ円9の外側で接触
する。
した案内面6に関連して、不可避の打抜きまくれはウェ
ブ11に鋭角10をなすように生じ、従ってこの打抜き
まくれは非常に弱く形成され、例えば円筒研削盤によっ
て簡単に除去できる。
打抜き過程間にポケットピッチだけ矢印の方向に回転さ
せる。続く打抜き過程においてまず右側に図示のパンチ
1によってポケット幅の右側半部12より幾分大きく打
ち抜き加工される。ポケット5の右側案内面6はこれに
よって仕上げられる。ポケットピッチだけ更に周期的に
回転した際、先に加工されたポケット5は両パンチ1,
2の中心位置に移動される。この時点では、ほぼ半分の
左側ポケット幅13はまだ打ち抜かれていない。次のピ
ッチ位置に継続して周期的に回転された後、左側に図示
のパンチ2が上述のポケット5に差し向けられ、ポケッ
ト幅の残存する左側半部13を打ち抜く。これによって
左側案内面6が打ち抜き加工され、ポケット5が仕上げ
られる。
2は確固として非常に幅広い材料部材を有し、即ちほぼ
半分のポケット幅12,13を加工するための材料部材
を有し、これによってウェブ11に対して保持器の円周
方向における横力は生ぜず、従ってこのウェブが横に押
しのけられることはない。図示し上述した形式の装置に
よって、両パンチ1,2の外側刃3において互いに隣接
する三つの一群のポケット5に互いに平行に延びる案内
面6が生ずる。
加工装置及び加工中の保持器の断面図である。
Claims (4)
- 【請求項1】 円周方向に互いに間隔を隔てて配置され
同時に平行移動されてポケット境界部を切断する二つの
パンチと、ころ保持器を円周方向にポケット間隔だけ周
期的に回転するための装置とを備えたころ保持器のポケ
ットの打抜き加工装置において、保持器の円周方向外側
に配置されウェブ側面案内面6を加工する一対のパンチ
1,2の刃3の相対間隔が保持器最大直径の少なくとも
0.4倍に相当し、保持器の円周方向における各パンチ
1,2の有効打抜き幅がポケット5の幅より小さいこと
を特徴とするころ保持器のポケットの打抜き加工装置。 - 【請求項2】 有効打抜き幅がポケット5の幅の0.5
〜0.7倍であることとする請求項1に記載のころ保持
器のポケットの打抜き加工装置。 - 【請求項3】 刃3は打抜き方向が保持器に関して半径
方向内側から外側に向いていることとする請求項1又は
請求項2に記載のころ保持器のポケットの打抜き加工装
置。 - 【請求項4】 請求項1ないし請求項3のいずれか1つ
に記載のころ保持器のポケットの打抜き加工装置によっ
て加工された円周方向に分布されたころ用ポケットを備
えた保持器において、少なくとも三つの隣接する一群の
ポケット5の外側ポケットの円周方向外側の軸方向に延
びる周方向外側の案内面6同士が互いに平行に延びてい
ることを特徴とするころ保持器。
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