JPH08267156A - 歯形部品の打抜き方法およびその装置 - Google Patents

歯形部品の打抜き方法およびその装置

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JPH08267156A
JPH08267156A JP7307195A JP7307195A JPH08267156A JP H08267156 A JPH08267156 A JP H08267156A JP 7307195 A JP7307195 A JP 7307195A JP 7307195 A JP7307195 A JP 7307195A JP H08267156 A JPH08267156 A JP H08267156A
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tooth profile
shaving
stage
punching
die
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JP7307195A
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English (en)
Inventor
Teruo Koide
輝雄 小井手
Ryoji Nakagawa
良司 中川
Teruo Mitsukuni
照雄 三ツ国
Masa Shimokeso
雅 下兼操
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
SUMINO KOGYO KK
Mazda Motor Corp
Original Assignee
SUMINO KOGYO KK
Mazda Motor Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】汎用プレス順送り型を用いてステージの集約可
能な順送りプロセスを構成し、歯形部品の中心孔の同心
度を高めかつ歯形部の精度を高めた歯形部品を安価に提
供する。 【構成】各々異なる複数の加工型に鋼板2 を順送りして
歯形部品X を打抜く歯形部品の打抜き装置1 に、歯形部
品の中心孔Xaを鋼板2 に打抜く第4ポンチ41を備え、歯
形部品の中心孔を鋼板に打抜いた後に、歯形部品の歯形
部Xb外周部分の外側に連接する鋼板の外周部分を、シェ
ービング代2aを残して押圧することで薄肉形成する押圧
型45を備えた第4ステージST4 と、中心孔に嵌合する案
内部61を有し、かつ案内部を先に中心孔に嵌合させてか
ら鋼板の外周部分に歯形部をシェービングする歯形シェ
ービング部65を有するシェービング型60を備えた第6ス
テージST6 とを設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、歯形部品の打抜き方法
およびその装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、打抜き装置としては、例えば、
特開平1−245927号公報に開示されるように、各
々異なる加工型が複数のステージ毎に設けられ、その各
ステージ(加工型)に薄金属板を順送りして打抜くこと
で、所望する形状の部品に成型するようにした汎用プレ
ス順送り型が知られている。
【0003】また、その他の部品の打抜き装置として
は、薄金属板をダイス,ポンチおよび弾性材などで十分
圧縮しておいてからポンチを板厚分だけ逃がすことによ
って精密打抜きを可能とする精密打抜き装置もあり、例
えばセンシングデバイスの構成部材として精度が要求さ
れる円環状の歯形部品などを打抜くようにしている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記精密打
抜き装置は、高価な専用プレスを必要とするため、歯形
部品の加工費が非常に高くなるといった欠点を有してい
る。一方、上記汎用プレス順送り型では、精度の高い歯
形部品を複数のステージ毎で正確に位置決めするのが難
しく、歯形部品の中心孔の同心度を高めかつ歯形部の精
度を高めることができないものであった。
【0005】本発明はかかる点に鑑みてなされたもの
で、その目的とするところは、上記汎用プレス順送り型
を用いてステージの集約可能な順送りプロセスを構成
し、歯形部品の中心孔の同心度が高くかつ歯形部の精度
の高い歯形部品を安価に提供せんとするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1記載の発明が講じた解決手段は、各々異な
る複数の加工型に薄金属板を順送りして歯形部品を打抜
くように構成された歯形部品の打抜き装置として、上記
歯形部品の中心孔を薄金属板に打抜く打抜き型と、上記
中心孔に嵌合する案内部、及び該案内部を先に中心孔に
嵌合させた状態で上記薄金属板に歯形部をシェービング
する歯形シェービング部を有するシェービング型とを備
える構成としたものである。
【0007】請求項2記載の発明が講じた解決手段は、
請求項1記載の発明の構成要件に加えて、打抜き型によ
り歯形部品の中心孔を薄金属板に打抜いた状態で該歯形
部品の歯形部外周部分の外側に連なる薄金属板の外周部
分を、その外側部分にシェービング代が残されるように
該外側部分を押圧して薄肉に形成する押圧型を備える構
成としたものである。
【0008】請求項3記載の発明が講じた解決手段は、
請求項1記載の発明の構成要件に加えて、歯形シェービ
ング部に、その薄金属板に対向する対向面に対して45
°以下に傾斜するシヤー角を形成する構成としたもので
ある。
【0009】さらに、請求項4記載の発明が講じた解決
手段は、各々異なる複数の加工型に薄金属板を順送りし
て歯形部品を打抜く歯形部品の打抜き方法として、薄金
属板に歯形部品の中心孔を打抜き型によって打抜く。そ
の後、歯形部品の歯形部外周部分の外側に連接する薄金
属板の外周部分を、シェービング代を残して押圧型で押
圧して薄肉に形成する。それから、シェービング型の案
内部を上記中心孔に嵌合した後、該シェービング型の歯
形シェービング部により上記薄金属板に歯形部をシェー
ビングするようにしている。
【0010】
【作用】上記の構成により、請求項1記載の発明では、
歯形形状が小さい歯形部品を成形する場合、歯形部品の
中心孔を打抜き型で薄金属板に打抜いてから、この薄金
属板の中心孔にシェービング型の案内部を先に嵌合し、
この状態で、該薄金属板にシェービング型の歯形シェー
ビング部により歯形部をシェービングすることにより、
精密打抜き装置が不要となって歯形部品などの加工費が
安価になるとともに、汎用プレス順送り型のステージを
集約した順送りプロセスが構成されることになる。この
ため、精度の高い歯形部品がシェービングを行うステー
ジにおいて正確に位置決めされて、歯形部品の中心孔の
同心度が高められるとともに、歯形部の精度が高められ
る。
【0011】請求項2記載の発明では、歯形部品の歯形
部外周部分の外側に連なる薄金属板の外周部分は、歯形
部品の中心孔を薄金属板に打抜いた状態でシェービング
ステージで必要なシェービング代を残して薄肉に形成さ
れているので、シェービングステージにおいて歯形部が
歯形シェービング部により円滑にシェービングされて、
歯形部外周面に“だれ”が生じることなく精密な平滑面
が形成される。
【0012】請求項3記載の発明では、歯形シェービン
グ部に45°以下に設定したシャー角が形成されている
ので、シェービングステージにおいて歯形シェービング
部で薄金属板に歯形部を打抜く際に薄金属板に作用する
中心孔方向への推力によって案内部に対する中心孔の嵌
合がより確実に行えて薄金属板の位置決めが正確に行え
るとともに案内部により中心孔が研磨されることに加
え、歯形部外周面に所定長さの平滑面が円滑に形成され
る。
【0013】さらに、請求項4記載の発明では、薄金属
板に歯形部品の中心孔を打抜き型により打抜いた後、歯
形部品の歯形部外周部分の外側に連接する薄金属板の外
周部分にシェービング代を残して薄肉に形成し、それか
ら、シェービング型の案内部を先に中心孔に嵌合させた
状態で、該シェービング型の歯形シェービング部により
薄金属板に歯形部をシェービングするようにしているの
で、精密打抜き装置を不要にして歯形部品などの加工費
が安価になるとともに、汎用プレス順送り型のステージ
を集約した順送りプロセスが構成される。
【0014】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。
【0015】図1および図2は本発明の一実施例に係る
歯形部品の打抜き装置を示し、この打抜き装置1は、各
々目的の異なる複数の加工型を備えたプレス順送り型に
より構成され、その複数の加工型を備えたステージ毎に
薄金属板としての帯状の鋼板2を順送りして最終的に完
成品としての歯形部品Xを打抜くようにしている。この
歯形部品Xは、円環状に形成され、その中心部に中心孔
Xaが形成されているとともに、外周部に歯形部Xbが
形成されていて、図11および図12に示すように、A
BS装置(アンチロック・ブレーキ・システム)Yのポ
ールピースYaにより車輪のスリップ状態を検出するセ
ンサロータとして使用される。尚、図11中Ybはポー
ルピースYaの基端に配置された磁石、Ycはポールピ
ースYaの基端外方に配置されたコイルである。
【0016】上記打抜き装置1は、鋼板2を9ステージ
ST1〜ST9で加工して歯形部品Xを完成させるよう
に構成され、各ステージST1〜ST9に跨がる固定式
の下型ホルダ3上にダイ4を介して鋼板2が搬送手段
(図示せず)により各ステージST1〜ST9に順次タ
クト搬送されるようにしている。また、上記鋼板2の上
方には、各ステージST1〜ST9に跨がる可動式の上
型ホルダ5が設けられ、該上型ホルダ5には、図示しな
い付勢手段により吊持されたストリッパ6が各ステージ
ST1〜ST9間に跨がって設けられている。上記上側
ホルダ5は、図示しない昇降手段により昇降自在とさ
れ、上記各ステージST1〜ST9において説明するそ
れぞれの加工型を同時に昇降させるようにしている。
【0017】上記第1ステージST1に対応する上型ホ
ルダ5には、鋼板2の短手方向両端部に小円形の位置決
め孔11,11を打抜く第1ポンチ12(図では一方の
み示す)がストリッパ6を介して下方に突出するように
設けられている。一方、上記第1ステージST1に対応
する下型ホルダ3およびダイ4には、上記第1ポンチ1
2を挿通可能とする第1孔3a,4aがそれぞれ設けら
れており、このステージST1は、上型ホルダ5下降時
に鋼板2に各位置決め孔11を打抜く第1打抜きステー
ジとして構成されている。上記ダイ4の第1孔4aは、
上記各位置決め孔11と一致する径に形成されている。
また、上記下型ホルダ3の第1孔3aは、上記各位置決
め孔11よりも大径に形成されている。
【0018】上記第2ステージST2に対応する上型ホ
ルダ5には、鋼板2の長手方向において互いに相隣る歯
形部品同士の間を繋ぐ互いの外周縁側の枠部21を打抜
く第2ポンチ22がストリッパ6を介して下方に突出す
るように設けられている。一方、上記第2ステージST
2に対応する下型ホルダ3およびダイ4には、上記第2
ポンチ22を挿通可能とする第2孔3b,4bがそれぞ
れ設けられており、このステージST2は、上型ホルダ
5下降時に鋼板2に縁部21を打抜く第2打抜きステー
ジとして構成されている。上記ダイ4の第2孔4bは、
上記枠部12と一致する形状に形成されている。また、
上記下型ホルダ3の第2孔3bは、上記枠部21よりも
1回り大きく形成されている。
【0019】上記第3ステージST3に対応する上型ホ
ルダ5には、鋼板2の短手方向両端部において上記枠部
21間を長手方向に延びるスリット孔31,31を打抜
く第3ポンチ32(図では一方のみ示す)がストリッパ
6を介して下方に突出するように設けられている。一
方、上記第3ステージST3に対応する下型ホルダ3お
よびダイ4には、上記第3ポンチ32を挿通可能とする
第3孔3c,4cがそれぞれ設けられており、このステ
ージST3は、上型ホルダ5下降時に鋼板2に各スリッ
ト孔31を打抜く第3打抜きステージとして構成されて
いる。上記ダイ4の第3孔4cは、上記スリット孔32
と一致する形状に形成されている。また、上記下型ホル
ダ3の第3孔3cは、上記スリット孔31よりも1回り
大きく形成されている。
【0020】上記第4ステージST4に対応する上型ホ
ルダ5には、歯形部品Xの中心孔Xaを鋼板2に打抜く
打抜き型としての円柱状の第4ポンチ41がストリッパ
6を介して下方に突出するように設けられている。ま
た、上記第4ステージST4に対応するダイ4には下型
ホルダ3側に貫通する貫通孔4dが設けられ、該貫通孔
4dには円筒形状の第1ダイス42が嵌挿された状態で
下型ホルダ3上に取り付けられており、上記鋼板2は、
第4ステージST4では第1ダイス42の上面(上型ホ
ルダ5側面)に載置されるようになっている。上記第1
ダイス42の孔部42aは、上記歯形部品Xの中心孔X
aと一致する形状に形成されている。上記第4ポンチ4
1の外周面には、上記第1ダイス42上に載置された鋼
板2を上型ホルダ5下降時の荷重をスプリング43によ
り変形させない程度に吸収して押圧する円筒形状の押圧
部材44の内周面が摺接している。さらに、図3に示す
ように、上記押圧部材44の外周面には、後述する第6
ステージST6で必要なシェービング代2aを、歯形部
品Xの歯形部Xb外周部分の外側に連接する鋼板2の外
周側部分に残した状態で、該シェービング代2aよりも
さらに外側の残る部分2bを押圧して薄肉に形成する略
円筒形状の押圧型45の内周面が摺接している。該押圧
型45は、上型ホルダ5の下面よりストリッパ6を貫通
して下方に突出するように設けられている。そして、上
記第1ダイス42の上面外周縁部は、外周に行くに従い
下方に傾斜する傾斜面42bによって面取りされてお
り、上記押圧型45によりシェービング代2aよりもさ
らに外側の残る部分2bを押圧した際の塑性流動を可能
にしている。また、上記下型ホルダ3には、上記第4ポ
ンチ42を挿通可能とする第4孔3dが設けられ、その
下型ホルダ3の第3孔3cは、上記中心孔Xa(孔部4
2a)よりも大径に形成されている。
【0021】この場合、押圧型45の下面は、第4ポン
チ42の下面をダイ4の第4孔4dに鋼板2の肉厚分程
度挿通させて歯形部品Xの中心孔Xaを鋼板2に打抜い
た際に、ダイ4の上面との間に僅かな間隙を残して該ダ
イ4の上面に接触しない程度第4ポンチ42の下面より
も下方への突出量を控えた突出量に設定されていて、押
圧型45によるシェービング代2aよりもさらに外側の
残る部分2bの薄肉形成が、歯形部品Xの中心孔Xaを
鋼板2に打抜いた後に行われるようにしており、このス
テージST4は、歯形部品Xの中心孔Xaを鋼板2に打
抜くと共にシェービング代2aよりも外側の残る部分2
bを薄肉に押圧形成するようにした打抜き押圧ステージ
(打抜きステージ)として構成されている。また、シェ
ービング代2aは、0.2mm程度に設定されている。
【0022】上記第5ステージST5に対応する上型ホ
ルダ5および下型ホルダ3には、ポンチも孔も設けられ
てはおらず、このステージST5は、第4ステージST
4からの鋼板2を第6ステージST6に搬送するだけの
アイドルステージとして構成され、該ステージST5で
は、上型ホルダ5が下降しても鋼板2に加工を及ぼすこ
とがない。
【0023】上記第6ステージST6に対応する下型ホ
ルダ3には、該下型ホルダ3を貫通して上方へ突出し、
上型ホルダ5下降時に上記歯形部品Xの中心孔Xaに嵌
挿される固定式の案内部61と、該案内部61の外周面
に摺接し、上記歯形部品Xの下面に対応する鋼板2の下
面を保持するようにスプリング62の付勢力により上方
に付勢された円筒形状の歯形部品保持部材63と、ダイ
4に設けられた,下型ホルダ3側に貫通する貫通孔4e
と、該貫通孔4eに嵌挿された状態で下型ホルダ3上に
取り付けられ、上記歯形部品保持部材63の外周面が内
周面に摺接する円筒状の第2ダイス64とが設けられて
いる。上記歯形部品保持部材63は、上記歯形部品Xと
一致する断面形状に形成され、この歯形部品保持部材6
3の外周側部分には、歯形部品Xの歯形部Xbと一致す
る形状の歯形保持部63aが設けられている。上記第2
ダイス64の内周側部分には、上記歯形部品Xの歯形部
Xbを鋼板2の外周側部分にシェービングするための歯
形シェービング部65が設けられており、このシェービ
ングによって鋼板2の外周側部分のシェービング代2a
が削り取られて歯形部Xbの外周面がシェービングされ
るようになっている。上記歯形シェービング部65は、
上記案内部61および歯形部品保持部材63と共にシェ
ービング型60を構成している。一方、上型ホルダ5に
は、上記歯形部品保持部材63(歯形部品X)と断面形
状が一致する円筒形状の第5ポンチ66がストリッパ6
を介して下方に突出するように設けられている。上記第
5ポンチ66の外周面には、上型ホルダ5下降時に上記
第2ダイス64との間で鋼板2を押さえる押え部材67
が摺接しており、この押え部材67は、上記第2ダイス
64の断面形状と略一致する形状でストリッパ6の下面
に凹設された凹部6a内に埋設されている。そして、図
4および図5に示すように、上記第2ダイス64の上面
内周縁つまり歯形シェービング部65の上端には、その
鋼板2に対向する対向面としての上面に対して傾斜する
シヤー角αが形成されている。該シヤー角αは、図6な
いし図10に示すように、歯形部品Xの打抜き軸として
の第5ポンチ66の昇降軸mに対して45°以上(図1
0に示す60°のシヤー角)の角度になると歯形部品X
の歯形部Xb外周面における平滑面の比率が極端に低下
することから、昇降軸mに対して45°に設定されてい
る。
【0024】この場合、案内部61の上端には、その上
面の表面積を断面積よりも小さくするテーパ面が設けら
れ、案内部61の上面は、第6ステージST6に鋼板2
が搬送された際に歯形部品Xの中心孔Xaが仮位置決め
がなされるように鋼板2の上面と略一致する高さ位置に
設定されていて、上型ホルダ5下降時に案内部61が先
に中心孔Xaに嵌挿されて位置決めが行われた後に、鋼
板2の外周側部分に歯形部Xbがシェービングされるよ
うにしており、このステージST6は、歯形部品Xの歯
形部Xbを鋼板2にシェービングするシェービングステ
ージとして構成されている。また、歯形部品保持部材6
3の外周面は、第2ダイス64の内周面と同一径で貫通
する下型ホルダ3の貫通孔3eに対しても摺接可能とさ
れている。
【0025】上記第7ステージST7に対応する上型ホ
ルダ5および下型ホルダ3にも、上記第5ステージST
5と同様にポンチも孔も設けられてはおらず、このステ
ージST7も、第6ステージST6からの鋼板2を第8
ステージST8に搬送するだけのアイドルステージとし
て構成される。
【0026】上記第8ステージST8に対応する上型ホ
ルダ5には、歯形部品Xの外径と略一致する第6ポンチ
81がストリッパ6を介して下方に突出するように設け
られている。一方、上記第8ステージST8に対応する
下型ホルダ3およびダイ4には、上記第5ポンチ81を
挿通可能とする貫通孔3f,4fがそれぞれ設けられて
いる。上記ダイ4の貫通孔4fは、上記第6ポンチ81
の径よりも若干大径に形成されている。また、上記下型
ホルダ3の貫通孔3fは、上記ダイ4の貫通孔4fより
もさらに大径に形成されている。上記第6ポンチ81の
下面は、上型ホルダ5下降時にダイ4の貫通孔4fの途
中位置まで下降し、完成した歯形部品Xを下型ホルダ3
の貫通孔3fを介して落下させ、この落下した歯形部品
Xを図示しない緩衝手段により受け止めるようにしてお
り、該ステージST8は、完成した歯形部品Xを取り出
す取出しステージとして構成されている。
【0027】上記第9ステージST9には、上記上型ホ
ルダ5および下型ホルダ3が対応しておらず、このステ
ージST9は、該第9ステージST9まで搬送された歯
形部品X取り出し後の打抜き屑をそのまま下方に落下さ
せて処理するスクラップ処理ステージとして構成されて
いる。
【0028】次に、鋼板2から歯形部品Xを打抜くまで
の工程の一例について説明する。この場合、上型ホルダ
5の下降により各ステージST1〜ST9では同時に鋼
板2の加工が行なわれるため、第1ステージST1から
の鋼板2の加工から順に説明する。
【0029】先ず、第1ステージでは、上型ホルダ5の
下降により第1ポンチ12を下降させて鋼板2の短手方
向両端部に位置決め孔11,11を打抜き、上型ホルダ
5を上昇させた後、該第1ステージST1の鋼板2を第
2ステージST2に搬送してから、この第2ステージS
T2で上型ホルダ5の下降に伴い第2ポンチ22を下降
させて歯形部品X同士の間を繋ぐ互いの外周縁側の枠部
21を打抜く。次いで、上型ホルダ5を上昇させて第2
ステージST2の鋼板2を第3ステージST3に搬送し
てから、この第3ステージST3で上型ホルダ5に伴い
第3ポンチ32を下降させ、鋼板2の短手方向両端部に
枠部21間を長手方向に延びる各スリット孔31を打抜
く。
【0030】その後、上型ホルダ5を上昇させて上記第
3ステージST3の鋼板2を第4ステージST4に搬送
してから、この第4ステージST4において、上型ホル
ダ5に伴い押圧部材44を下降させて鋼板2を第1ダイ
ス42上に押圧するとともに、第4ポンチ41を下降さ
せて鋼板2に歯形部品Xの中心孔Xaを打抜いた後、押
圧型45を下降させてシェービング代2aよりもさらに
外側の残る部分2bを押圧することで、第1ダイス42
の上面外周縁部の傾斜面42b側に塑性流動させて薄肉
に形成する。次いで、上型ホルダ5を上昇させて上記第
4ステージST4の鋼板2を第5ステージST5に搬送
して待機させ、上型ホルダ5の上昇に伴い第5ステージ
ST5の鋼板2を第6ステージST6に搬送する。
【0031】しかる後、第6ステージST6において、
上型ホルダ5に伴い第5ポンチ66を下降させ、該第5
ポンチ66の下面と歯形部品保持部材63の上面との間
に歯形部品Xを挾持した状態で、スプリング62の付勢
力に抗して歯形部品X毎歯形部品保持部材63を下降さ
せることにより、歯形部品Xの中心孔Xaにシェービン
グ型60の案内部61を嵌挿させた後、シェービング型
40の歯形シェービング部65(シヤー角α)によるシ
ェービングを行って鋼板2の外周側部分のシェービング
代2aを削り取って歯形部Xbを成形する。次いで、上
型ホルダ5を上昇させて上記第6ステージST6の鋼板
2を第7ステージST7に搬送して待機させ、上型ホル
ダ5の上昇に伴い第7ステージST7の鋼板2を第8ス
テージST8に搬送する。そして、第8ステージST8
において、上型ホルダ5に伴い第6ポンチ81を下降さ
せて、完成した歯形部品Xを下型ホルダ3の貫通孔3f
を介して落下させて取り出した後、上型ホルダ5を上昇
させて上記第8ステージST8での歯形部品X取り出し
後の打抜き屑を第9ステージST9に搬送し、このステ
ージST9で打抜き屑をそのまま下方に落下させて処理
する。
【0032】これにより、上記実施例では、精密打抜き
装置を不要にして歯形部品などの加工費を安価にするこ
とができるとともに、汎用プレス順送り型のステージを
集約した順送りプロセスを構成することができ、歯形部
品Xが第6ステージST6において正確に位置決めされ
て、歯形部品Xの中心孔Xaの同心度を高めることがで
きるとともに、歯形部Xbの精度を高めることができ
る。しかも、第4ステージST4において、歯形部品X
の歯形部外周部分の外側に連接する鋼板2の外周側部分
は、歯形部品Xの中心孔Xaを鋼板2に打抜いた後に第
6ステージST6で必要なシェービング代を残した状態
で、このシェービング代2aよりも外側の残る部分2b
が薄肉に押圧形成されているので、第6ステージST6
において歯形部Xbが歯形シェービング部65により円
滑にシェービングされて、歯形部Xb外周面に“だれ”
が生じることがなく、歯形部Xb外周面に精密な平滑面
を形成することができる。さらに、歯形シェービング部
65の上端に、歯形部品Xの上面に対して45°に設定
したシャー角αが形成されているので、第6ステージS
T6において歯形シェービング部65で鋼板2に歯形部
Xbを打抜く際に鋼板2に作用する中心孔Xa方向への
推力によって案内部61に対する中心孔Xaの嵌合がよ
り確実に行えて鋼板2の位置決めを正確に行うことがで
きるとともに、案内部61により中心孔Xaを研磨でき
る。また、歯形シェービング部65上端のシャー角αに
よって、歯形部Xbの外周面に厚さ方向への所定長さの
平滑面を円滑に形成することができ、40rpm.で回転す
る歯形部Xbの外周面に対して1.1mmのクリアランス
のポールピースYaに対して150mV以上の出力が要求
されるABS装置Yのセンサロータ(歯形部品X)の規
格を十分にクリアーすることができる。
【0033】尚、本発明は上記実施例に限定されるもの
ではなく、その他種々の変形例を包含するものである。
例えば、上記実施例では、第4ステージST4において
鋼板2に歯形部品Xの中心孔Xaを打抜いた後、シェー
ビング代2aよりもさらに外側の残る部分2bを押圧し
て薄肉形成したが、第2ステージでシェービング代を残
して枠部を打抜いておけば、第4ステージで鋼板に歯形
部品の中心孔を打抜くだけでも良い。
【0034】また、上記実施例では、歯形部品Xの上面
に対して45°傾斜するシヤー角αを設定したが、シヤ
ー角は45°以下の傾斜角であれば何度に設定されてい
ても良く、シヤー角が小さいほど歯形部の外周面上での
平滑面の比率が高くなる。
【0035】
【発明の効果】以上の如く、請求項1記載の発明におけ
る歯形部品の打抜き装置によれば、歯形部品の中心孔を
打抜き型で薄金属板に打抜いてから、薄金属板の中心孔
にシェービング型の案内部を先に嵌合した状態で、該薄
金属板にシェービング型の歯形シェービング部で歯形部
をシェービングして歯形部品を成形し、汎用プレス順送
り型のステージを集約した順送りプロセスによって、歯
形部品の中心孔の同心度を高めることができるととも
に、歯形部の精度を高めることができ、安価で精度の高
い歯形部品を提供することができる。
【0036】請求項2記載の発明における歯形部品の打
抜き装置によれば、歯形部品の中心孔を打抜いた後の薄
金属板の外周部分にシェービング代を残して薄肉に形成
したので、歯形部を円滑にシェービングし、歯形部外周
面への“だれ”を防止して精密な平滑面を形成すること
ができる。
【0037】請求項3記載の発明における歯形部品の打
抜き装置によれば、歯形シェービング部に45°以下の
シャー角を形成したので、歯形部の打抜き時に薄金属板
の位置決めを中心孔で正確に行えるとともに該中心孔を
研磨し、歯形部外周面に所定長さの平滑面を円滑に形成
することができる。
【0038】さらに、請求項4記載の発明における歯形
部品の打抜き方法によれば、精密打抜き装置を不要にし
て歯形部品などを安価に提供できるとともに、汎用プレ
ス順送り型のステージを集約した順送りプロセスを構成
することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例に係る打抜き装置の断面図であ
る。
【図2】鋼板から歯形部品を成形するまでの順送り工程
をステージ毎に示す説明図である。
【図3】シェービング代を残して薄肉形成する状態を示
す第1ダイス上面外周縁の拡大断面図である。
【図4】第2ダイスの一部を示す斜視図である。
【図5】第2ダイスにおける歯形シェービング部の断面
図である。
【図6】シヤー角に対する歯形部外周面上での平滑面の
比率の特性を示す特性図である。
【図7】シヤー角を45°に設定したときの歯形部外周
面の断面図である。
【図8】シヤー角を25°に設定したときの歯形部外周
面の断面図である。
【図9】シヤー角を20°に設定したときの歯形部外周
面の断面図である。
【図10】シヤー角を60°に設定したときの歯形部外
周面の断面図である。
【図11】歯形部品をセンサロータとして使用した状態
を示すABS装置の構成図である。
【図12】ポールピースとセンサロータとのセンシング
状態を示すABS装置の側面図である。
【符号の説明】
1 打抜き装置 2 鋼板(薄金属板) 2a シェービング代 41 第4ポンチ(打抜き型) 45 押圧型 60 シェービング型 61 案内部 65 歯形シェービング部 ST1〜ST9 第1〜第9ステージ X 歯形部品 Xa 中心孔 Xb 歯形部 α シヤー角
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 中川 良司 広島県広島市西区商工センター8丁目1番 62号 住野工業株式会社内 (72)発明者 三ツ国 照雄 広島県安芸郡府中町新地3番1号 マツダ 株式会社内 (72)発明者 下兼操 雅 広島県安芸郡府中町新地3番1号 マツダ 株式会社内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 各々異なる複数の加工型に薄金属板を順
    送りして歯形部品を打抜くように構成された歯形部品の
    打抜き装置であって、 上記歯形部品の中心孔を薄金属板に打抜く打抜き型と、 上記中心孔に嵌合する案内部、及び該案内部を先に中心
    孔に嵌合させた状態で上記薄金属板に歯形部をシェービ
    ングする歯形シェービング部を有するシェービング型と
    を備えたことを特徴とする歯形部品の打抜き装置。
  2. 【請求項2】 上記打抜き型により歯形部品の中心孔を
    薄金属板に打抜いた状態で該歯形部品の歯形部外周部分
    の外側に連なる薄金属板の外周部分を、その外側部分に
    シェービング代が残されるように該外側部分を押圧して
    薄肉に形成する押圧型を備えている請求項1記載の歯形
    部品の打抜き装置。
  3. 【請求項3】 上記歯形シェービング部には、その薄金
    属板に対向する対向面に対して45°以下に傾斜するシ
    ヤー角が形成されている請求項1記載の歯形部品の打抜
    き装置。
  4. 【請求項4】 各々異なる複数の加工型に薄金属板を順
    送りして歯形部品を打抜く歯形部品の打抜き方法であっ
    て、 薄金属板に歯形部品の中心孔を打抜き型によって打抜い
    た後、歯形部品の歯形部外周部分の外側に連接する薄金
    属板の外周部分を、シェービング代を残して押圧型で押
    圧して薄肉に形成し、それから、シェービング型の案内
    部を上記中心孔に嵌合した後、該シェービング型の歯形
    シェービング部により上記薄金属板に歯形部をシェービ
    ングするようにしたことを特徴とする歯形部品の打抜き
    方法。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN101954428A (zh) * 2010-06-17 2011-01-26 无锡曙光模具有限公司 热水器用电加热器的膜盒外壳的加工方法及专用模具
CN102371307A (zh) * 2010-08-16 2012-03-14 佛山市顺德区汉达精密电子科技有限公司 多料带连续模
CN103752695A (zh) * 2013-12-31 2014-04-30 柳州市金元机械制造有限公司 一种碗状零件制造用连续模具、设备及其制备方法
CN104475581A (zh) * 2014-12-02 2015-04-01 宁波强弘橡塑有限公司 成型汽车发动机的缸盖罩密封垫金属骨架插片用级进模
CN105396952A (zh) * 2015-12-15 2016-03-16 常州工利精机科技有限公司 一种齿形加工模具及加工工艺

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