JPH1073849A - 表示素子及び表示素子装置 - Google Patents

表示素子及び表示素子装置

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JPH1073849A
JPH1073849A JP9180282A JP18028297A JPH1073849A JP H1073849 A JPH1073849 A JP H1073849A JP 9180282 A JP9180282 A JP 9180282A JP 18028297 A JP18028297 A JP 18028297A JP H1073849 A JPH1073849 A JP H1073849A
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哲志 吉田
Tomio Tanaka
富雄 田中
Jun Ogura
潤 小倉
Satoru Shimoda
悟 下田
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Casio Computer Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高速応答性及び広視野角特性を有し、焼き付
き現象を低減でき、フリッカを低減することができる液
晶表示素子を提供する。 【解決手段】 基板の間に、印加電圧に応じて、液晶分
子が第1の方向21Aにほぼ配列した第1の強誘電相
と、液晶分子が第2の方向21Bにほぼ配列した第2の
強誘電相と、ダイレクタが第1の方向21Aと第2の方
向21Bとの間の方向に向く中間配向状態を有する液晶
を配置する。第1の方向21Aと第2の方向21Bの交
角が45°より大きい液晶を選択する。偏光板23の透
過軸23Aを第1の方向21Aと第2の方向21Bの中
間の方向21Cに対して22.5°傾いた方向に配置
し、偏光板24の光学軸24Aを透過軸23Aに直交す
るように配置する。液晶層を挟んで配置された電極間
に、液晶が強誘電相にならず、最大と最小の透過率が得
られる範囲の電圧を印加して駆動する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、強誘電相を有す
る液晶を用いた表示素子及び表示素子装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より広く使用されているネマチック
液晶を用いた液晶表示素子に代えて、高速応答特性及び
広い視野角特性が期待される強誘電性液晶、反強誘電性
液晶等を用いた液晶表示素子が開発されている。これら
の液晶表示素子は、対向する内面に電極を形成した対向
する一対の基板間に、強誘電性液晶或いは反強誘電性液
晶を介在させたものである。
【0003】強誘電性液晶を用いたものでは、対向する
電極間に一方の極性の所定の電圧を印加することにより
液晶分子を一方の強誘電性相に配向させた第1の配向安
定状態と、電極間に他方の極性の所定の電圧を印加する
ことにより液晶分子を他方の強誘電性相に配向させた第
2の配向安定状態との双安定性を利用して駆動すること
により所望の画像を表示させるものである。
【0004】また、反強誘電性液晶を用いたものでは、
対向する電極間に一方の極性の所定の電圧を印加するこ
とにより液晶分子を一方の強誘電性相に配向させた第1
の配向安定状態と、電極間に他方の極性の所定の電圧を
印加することにより液晶分子を他方の強誘電性相に配向
させた第2の配向安定状態と、さらに電界を印加しない
ときの反強誘電性相に配向した第3の配向安定状態との
3安定性を利用して駆動することにより所望の画像を表
示させるものである。
【0005】これらの液晶表示素子では、液晶分子を、
強誘電性相或いは反強誘電性相の安定した状態に配向さ
せて、そのメモリ効果を利用して2値表示を行うもので
あり、再現性の良い階調表示を行うことは困難である。
【0006】階調表示が可能な強誘電性液晶表示素子と
して、DHF液晶(Deformed Helical Ferroelectric L
iquid Crystal)を使用した液晶表示素子が提案されてい
る。DHF液晶表示素子は、ショートピッチの強誘電性
液晶を螺旋が存在する状態で基板間に介在させ、対向す
る電界に応じて螺旋を歪ませることにより、一方の強誘
電性相から他方の強誘電性相まで液晶のダイレクタを連
続的に変化させるものである。
【0007】また、近時、一部の反強誘電性液晶が示す
中間配向状態を用いて階調表示を行う反強誘電性液晶表
示素子等も提案されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】上述した強誘電性液晶
及び反強誘電性液晶は、液晶分子が分子長軸とほぼ直交
する方向に永久双極子を持ち、この永久双極子と電界と
の直接的な相互作用により液晶分子が挙動する。このた
め、応答速度が速く、又液晶のダイレクタの変化が基板
と平行な面内で動くので、視野角が広くなる。
【0009】しかしながら、これらの液晶は、液晶分子
の永久双極子による自発分極を持っているため、基板側
にその自発分極と逆極性の電荷が蓄積されて基板との相
互作用が大きくなって、液晶分子が電界に応じて十分自
由に挙動できなくなり、画像が残像として残ってしまう
という、表示の焼き付き現象が生じる。
【0010】従来の強誘電性液晶素子及び反強誘電性液
晶素子では、表示の焼き付き現象を低減する方法とし
て、液晶に印加する電圧の極性をフレーム毎に或いはラ
イン毎に反転させる駆動方法が提案されている。また、
駆動パルス毎に逆極性の補償パルスを印加する駆動方法
も提案されている。
【0011】しかし、これらの方法では、電荷の片寄り
を十分無くすことができず、焼き付きを無くすことがで
きない。また、正極性と逆極性のパルスに対する液晶の
応答が異なるためにフリッカが発生するという問題があ
る。
【0012】この発明は上記実状に鑑みてなされたもの
で、高速応答性及び広視野角特性を有し、さらに、焼き
付き現象を低減でき、フリッカを低減することができる
表示素子及び表示素子装置を提供することを目的とす
る。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、この発明の第1の観点にかかる表示素子は、対向面
に電極がそれぞれ形成された一対の基板と、前記一対の
基板の間に配置され、前記電極間に印加された一方極性
の第1の電圧に応じて液晶分子が第1の方向にほぼ配列
した第1の強誘電相を示す第1の配向状態と、前記電極
間に印加された他方極性の第2の電圧に応じて液晶分子
が第2の方向にほぼ配列した第2の強誘電相を示す第2
の配向状態と、前記電極間に電圧を印加していないとき
にスメクティック相の層の法線方向とほぼ一致する第3
の方向に液晶分子がそのダイレクタを向けて配向する第
3の配向状態とを有し、前記第1の電圧と第2の電圧と
の中間の任意の第3の電圧の印加に応じて液晶分子がそ
のダイレクタを前記第1の方向と前記第2の方向との間
の方向に向けて配向する強誘電相を示す液晶と、前記一
対の基板を挟んで配置され、いずれか一方の光学軸が前
記第1と第2の方向のいずれか一方と前記第3の方向と
により挟まれる角度範囲に設置され、他方の光学軸が前
記一方の光学軸と実質的に垂直または平行にそれぞれ配
置された一対の偏光板と、を備えることを特徴とする。
【0014】このような構成によれば、第1の方向と第
2の方向の交角を45°より大きく取り、液晶のダイレ
クタを一方の偏光板の光学軸の方向とそれから45°傾
いた方向との間で駆動することにより、液晶を強誘電相
に配向させることなく、且つ、最大階調と最小階調を表
示することができる。液晶を強誘電相に配向させること
なく駆動することにより、表示の焼き付き現象を抑える
ことができる。また、印加電圧に応じて表示階調が一義
的に定まるため、いわゆる直流駆動が可能になり、フリ
ッカを抑えることができる。また、強誘電相を示す液晶
を使用することにより、高速応答性及び広視野角特性を
確保することができる。
【0015】この表示素子において、前記一対の偏光板
の一方は、その光学軸が前記第1の方向と前記第2の方
向とがなす角度の2分の1未満の角度で交差する方向で
配置することを好適とする。
【0016】前記液晶としては、前記第1の方向と前記
第2の方向とのなす交角が45°より大きい角度で夫々
配向する強誘電性相をもっているものとすることができ
る。この場合、前記一対の偏光板の一方は、例えば、前
記第1の方向と前記第2の方向のいずれかに対して、前
記交角より45°を差し引いた角度の範囲に、その光学
軸の方向を配置することができる。
【0017】前記液晶としては、前記第1の方向と前記
第2の方向とのなす交角がほぼ60°より大きい角度で
夫々配向する強誘電性相をもっているものが望ましい。
この場合、前記一対の偏光板の一方は、例えば、前記第
1の方向と前記第2の方向のいずれかに対して、ほぼ1
2.5°以上の角度でその光学軸の方向を配置すること
ができる。
【0018】前記液晶としては、前記第1の方向と前記
第2の方向とのなす交角が90°より大きい角度で夫々
配向する強誘電性相をもっているものがさらに望まし
い。この場合、前記一対の偏光板の一方は、例えば、前
記液晶のスメクティック層の法線方向とほぼ平行に、そ
の光学軸の方向を配置する。
【0019】前記液晶は、例えば、前記対向する電極間
に電圧が印加されていないときに、液晶のダイレクタが
前記第1の方向と前記第2の方向とでなす角度のほぼ2
等分線と平行な方向に向いた反強誘電性相を示す反強誘
電性液晶から構成される。
【0020】上記目的を達成するため、この発明の第2
の観点にかかる表示素子は、対向面に電極がそれぞれ形
成された一対の基板と、前記一対の基板の間に配置さ
れ、前記電極間に印加された一方極性の第1の電圧に応
じて液晶分子が第1の方向にほぼ配列した第1の強誘電
相を示す第1の配向状態と、前記電極間に印加された他
方極性の第2の電圧に応じて液晶分子が第2の方向にほ
ぼ配列した第2の強誘電相を示す第2の配向状態と、前
記電極間に電圧を印加していないときにスメクティック
相の層の法線方向とほぼ一致する第3の方向に液晶分子
がそのダイレクタを向けて配向する第3の配向状態とを
有し、前記第1の電圧と第2の電圧との中間の任意の第
3の電圧の印加に応じて液晶分子がそのダイレクタを前
記第1の方向と前記第2の方向との間の方向に向けて配
向する強誘電相を示す液晶と、前記一対の基板を挟んで
配置され、いずれか一方の光学軸と他方の光学軸とがな
す角度の2分の1が前記第1の方向と前記第2の方向と
がなす角度より小さくなるようにそれぞれ配置された一
対の偏光板と、を備えることを特徴とする。
【0021】このような構成によれば、一対の偏光板を
その光学軸が直交するように配置し、さらに、第1の方
向と第2の方向の交角を45°より大きく取り、液晶の
ダイレクタを一方の偏光板の光学軸の方向とそれから4
5°傾いた方向との間で駆動することにより、液晶を強
誘電相に配向させることなく、且つ、最大階調と最小階
調を表示することができる。液晶を強誘電相に配向させ
ることなく駆動することにより、表示の焼き付き現象を
抑えることができる。また、印加電圧に応じて表示階調
が一義的に定まるため、いわゆる直流駆動が可能にな
り、フリッカを抑えることができる。また、強誘電相を
示す液晶を使用することにより、高速応答性及び広視野
角特性を確保することができる。
【0022】この表示素子において、前記一対の偏光板
は、前記一方の光学軸が前記第1の方向と第2の方向と
の間に挟まれる角度範囲で、且つ前記第1と第2の方向
のいずれか一方と前記第1の方向と前記第2の方向とが
なす角度から前記2つの光学軸がなす角度を引いた角度
で交差する方向に配置することを好適とする。
【0023】上記目的を達成するため、この発明の第3
の観点にかかる表示素子装置は、対向面に電極がそれぞ
れ形成された一対の基板と、前記一対の基板の間に配置
され、前記電極間に印加された一方極性の第1の電圧に
応じて液晶分子が第1の方向にほぼ配列した第1の強誘
電相を示す第1の配向状態と、前記電極間に印加された
他方極性の第2の電圧に応じて液晶分子が第2の方向に
ほぼ配列した第2の強誘電相を示す第2の配向状態と、
前記電極間に電圧を印加していないときにスメクティッ
ク相の層の法線方向とほぼ一致する第3の方向に液晶分
子がそのダイレクタを向けて配向する第3の配向状態と
を有し、前記第1の電圧と第2の電圧との中間の任意の
第3の電圧の印加に応じて液晶分子がそのダイレクタを
前記第1の方向と前記第2の方向との間の方向に向けて
配向する強誘電相を示す液晶と、前記一対の基板を挟ん
で配置され、いずれか一方の光学軸が前記第1と第2の
方向のいずれか一方と前記第3の方向とにより挟まれる
角度範囲に設置され、他方の光学軸が前記一方の光学軸
と実質的に垂直または平行にそれぞれ配置された一対の
偏光板と、前記電極間の前記液晶に、液晶のダイレクタ
を前記第1の方向と第2の方向とにより挟まれる角度範
囲より狭い角度範囲で変化させる電圧を印加する駆動手
段と、を備えることを特徴とする。
【0024】この表示素子装置において、前記駆動手段
は、前記液晶を強誘電相とさせない角度範囲で前記液晶
のダイレクタを変化させる電圧を印加する。
【0025】このような構成によれば、駆動手段は、液
晶を強誘電相に配向させることなく駆動する。従って、
表示の焼き付き現象を抑えることができる。また、印加
電圧に応じて表示階調が一義的に定まるため、いわゆる
直流駆動が可能になり、フリッカを抑えることができ
る。また、強誘電相を示す液晶を使用することにより、
高速応答性及び広視野角特性を確保することができる。
【0026】上記構成の表示素子装置の液晶としては、
前記第1の方向と前記第2の方向とのなす交角が45°
より大きい角度で夫々配向する強誘電性相をもっている
ものがよく、この場合、前記駆動手段は、液晶のダイレ
クタを前記第1の方向と前記第2の方向とにより挟まれ
る角度範囲の内のほぼ45°の角度範囲で変化させる電
圧を印加する。
【0027】前記一対の偏光板は、例えば、いずれか一
方の光学軸が、前記駆動手段によって変化させられるダ
イレクタの角度範囲の一方の側の方向と実質的に平行に
なるように配置される。
【0028】前記一対の偏光板の一方は、例えば、前記
第1の方向と前記第2の方向のいずれかに対して、前記
交角より45°を差し引いた角度の範囲に、その光学軸
の方向が配置される。
【0029】上記の表示素子及び表示素子装置は、例え
ば、アクティブマトリックス型素子でも、シンプルマト
リックス型(パッシブマトリックス型)素子でも良い。
【0030】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の形態を図
面を参照して説明する。図1はこの実施の形態の表示素
子の断面図、図2は画素電極とアクティブ素子を形成し
た透明基板の平面図である。この表示素子は、アクティ
ブマトリクス方式のものであり、図1に示すように、一
対の透明基板(例えば、ガラス基板)11、12と、透
明基板11、12の間に配置された液晶21と、透明基
板11、12を挟んで配置された一対の偏光板23、2
4と、から構成されている。
【0031】図1において下側の透明基板(以下、下基
板)11には、ITO等の透明導電材料から構成された
画素電極13と画素電極13にソースが接続された薄膜
トランジスタ(以下、TFT(Thin Film Transisto
r))14とがマトリクス状に形成されている。
【0032】図2に示すように、画素電極13の行間に
ゲートライン(走査ライン)15が配線され、画素電極
13の列間にデータライン(階調信号ライン)16が配
線されている。各TFT14のゲート電極は対応するゲ
ートライン15に接続され、ドレイン電極は対応するデ
ータライン16に接続されている。
【0033】ゲートライン15は、行ドライバ31に接
続され、データライン16は列ドライバ32に接続され
ている。行ドライバ31は、後述するゲート電圧を印加
して、ゲートライン15をスキャンする。一方、列ドラ
イバ32は、画像データ(階調信号)を受け、データラ
イン16に画像データに対応するデータ信号を印加す
る。
【0034】図1において、上側の透明基板(以下、上
基板)12には、下基板11の各画素電極13と対向
し、基準電圧V0が印加されている対向(共通)電極1
7が形成されている。対向電極17は、例えば、ITO
等から形成された透明電極である。下基板11と上基板
12の電極形成面には、それぞれ配向膜18、19が設
けられている。配向膜18、19は、例えば、厚さが2
5〜35nm程度のポリイミド等の有機高分子化合物か
らなる水平配向膜であり、分散力esdが30〜50、
極性力espが比較的弱く3〜20程度のものが使用さ
れる。これらのはい硬膜18、19の対向する面の少な
くとも一方には、互いに平行で且つ逆方向に1回ずつラ
ビングする配向処理が施されている。
【0035】下基板11と上基板12は、その外周縁部
において枠状のシール材20を介して接着され、液晶セ
ル25を構成している。配向膜18、19の間隔は、シ
ール材20及びギャップ材22により、例えば、1.4
μm〜2.4μmの一定間隔に規制されている。液晶2
1は、基板11、12とシール材20で囲まれた領域に
封入されている。
【0036】液晶21の分子(以下、液晶分子という)
は、バルクの状態では、一重螺旋構造(強誘電性液晶の
場合)又は二重螺旋構造(反強誘電性液晶の場合)を有
し、液晶セルのギャップ長が螺旋ピッチよりも短いた
め、螺旋が解けた状態で液晶セル25に封入されてい
る。また、液晶21は、各分子が自発分極Psを有し、
分子が描くコーンの軸とコーンの成す角(チルト角)θ
の2倍(コーンアングル)2θが45゜より大きい(望
ましくは、60゜以上)カイラルスメクティックC相又
はCA相(SmC*又はSmCA*)の液晶組成物(強誘電
性液晶又は反強誘電性液晶)からなる。
【0037】液晶21のダイレクタ(液晶21を構成す
る複数の液晶分子の長軸の平均的な配向方向)の水平方
向成分(基板11、12の主面に平行な面上に投影した
方向)は印加電圧に応じて連続的に変化する。
【0038】このよう特性を有する液晶としては、例え
ば、化学式1に示す骨格構造を有する液晶物質I〜III
をそれぞれ20重量%、40重量%、40重量%の割合
で混合することにより得られる反強誘電性液晶がある。
【0039】
【化1】
【0040】これらの液晶化合物は、エーテル結合され
たカイラル末端鎖を有し、オプショナリーにフッ素置換
されたフェニル環を有する反強誘電性液晶化合物であ
る。このような反強誘電性液晶化合物を用いた液晶表示
素子は、反強誘電性液晶の電場誘起転移のしきい値を低
下させ、前駆現象が顕著に現れる。その結果、液晶21
は、その電気光学特性において明確なしきい値を有して
いない。
【0041】また、このような構成及び物性を有する液
晶は、反強誘電相と強誘電相のポテンシャルエネルギー
の障壁が通常の反強誘電性液晶に比較して小さく、通常
の反強誘電性液晶に比較して、反強誘電相の秩序が乱れ
やすく、相転移前駆現象が大きいという特徴を有する。
相転移前駆現象は、反強誘電相を形成している液晶分子
に印加する電界強度を徐々に強くしたとき、反強誘電相
から強誘電相に相転移が起こる前に、液晶素子(一対の
偏光板それぞれの透過軸を互いに直交させ、一方の偏光
板の透過軸をスメクティック層の法線方向ほぼ一致させ
た光学配置)の透過率が高くなる現象を指しており、透
過率の上昇は、液晶分子が相転移前に挙動することを意
味している。そして、この相転移前の液晶分子の挙動
は、反強誘電相と強誘電相のポテンシャルエネルギーの
障壁が小さいことを意味している。
【0042】このような反強誘電性液晶は、バルクの状
態では、分子配列の層構造と螺旋構造を有しており、隣
接する液晶分子は層毎に仮想的なコーン上でほぼ180
゜シフトして螺旋を描いた二重螺旋構造を有し、隣接す
るスメクティック層の液晶分子同士でその自発分極がキ
ャンセルされている。基板11,12間に封入された前
記反強誘電性液晶は、基板間のギャツプ(液晶表示素子
25のセルギャップ)が、1.5μ程度であり、液晶の
螺旋構造の1ピッチ(ナチュラルピッチ)とほぼ等し
い。このため、液晶分子の二重螺旋構造が消失する。
【0043】そして、反強誘電性液晶に電界が印加され
ると、反強誘電相と強誘電相のポテンシャルエネルギー
の障壁が小さいため、その電界の強さに応じて、反強誘
電相の液晶分子がその電界の強さに応じて前記仮想的な
コーンの沿って挙動する。従って、反強誘電性液晶のダ
イレクタの水平方向成分は印加電圧に応じて連続的に変
化する。
【0044】次に、配向膜18、19に施された配向処
理の方向、偏光板23、24の光学軸と液晶21の液晶
分子の配向方向との関係を図3を参照して説明する。
【0045】図3において、符号21Cは配向膜18、
19に施された配向処理の方向を示し、液晶21は、電
圧が印加されていない状態では、カイラルスメクティッ
クC相又はCA相が有する層構造の層の法線を、±2°
程度の誤差範囲内で配向処理の方向21Cに向けて配向
している。
【0046】負極性の所定の電圧−VSより低い電圧を
液晶21に印加した時、液晶21は、第1の配向状態
(強誘電相)となり、液晶分子の配向方向はほぼ第1の
方向21Aとなる。正極性の所定の電圧+VSより高い
電圧を液晶21に印加したとき、液晶21は第2の配向
状態となり、液晶分子の配向方向はほぼ第2の方向21
Bとなる。一方、印加電圧が0のとき、液晶分子の平均
的な配向方向は液晶のスメクティック相の層のほぼ法線
方向、即ち、第1と第2の方向21Aと21Bのほぼ中
間の方向(ほぼ配向処理の方向)21Cとなる。
【0047】第1の方向21Aと第2の方向21Bとの
ずれ角2θは、45゜以上であり、望ましくは50°以
上、さらに望ましくは60゜以上である。
【0048】偏光板23の透過軸23Aは、第1の方向
21Aと配向処理方向21Cとにより挟まれる角度範囲
に設定され、配向処理方向21Cに対して45°/2の
角度で交差するように設定されることが望ましく、この
実施の形態では、配向処理方向21Cに対しほぼ22.
5°の方向に設定されている。偏光板24の透過軸24
Aは、偏光板23の透過軸23Aとほぼ直交する方向に
設定されている。つまり、一方の偏光板の光学軸(透過
軸)は、一対の偏光板の光学軸の交角の1/2の角度で
液晶のスメクティック層の層法線と交差するように配置
するのが望ましい。
【0049】そして、偏光板23の透過軸23Aと第1
の方向21Aとは、前記ずれ角2θから45°を差し引
いた角度の1/2の角度で交差するように設定される。
すなわち、前記ずれ角2θが50°以上の場合、偏光板
23の透過軸23Aと第1の方向21Aとは、2.5°
或はそれより大きい角度で交差させるように設定し、ま
た前記ずれ角2θが60°以上の場合、偏光板23の透
過軸23Aと第1の方向21Aとは、7.5°或はそれ
より大きい角度で交差させるように設定するのが好まし
い。
【0050】図3に示すように偏光板23、24の透過
軸23A,24Aを設定した表示素子は、液晶分子の平
均的な配向方向を偏光板23の透過軸23Aに平行に設
定した時に透過率が最も低く(表示が最も暗く)なり、
液晶分子の平均的な配向方向を偏光板23の透過軸23
Aに対し45°の方向21Dに設定した時に透過率が最
も高く(最も明るく)なる。
【0051】すなわち、液晶分子の平均的な配向方向が
透過軸23Aの方向を向いた状態では、入射側の偏光板
23を通った直線偏光は液晶21の偏光作用をほとんど
受けず、直線偏光のまま液晶21の層を通過し、直角方
向に透過軸24Aが設定されている偏光板24で吸収さ
れ、表示が暗くなる。
【0052】一方、液晶分子の平均的な配向方向が透過
軸23Aに対して45°の方向21Dを向いた状態で
は、入射側の偏光板23を通過した直線偏光は液晶21
の複屈折作用により偏光状態が変化(円偏光または楕円
偏光)する。この偏光光のうちの出射側偏光板24の透
過軸24Aと平行な成分が偏光板24を透過して出射す
る。このため、表示は最も明るくなる。
【0053】その他の配向状態では、その配向状態に応
じた複屈折作用により、その配向状態に応じて変化し偏
光光となる。この偏光光のうちの出射側偏光板24の透
過軸24Aと平行な成分が偏光板24を透過して出射す
る。このため、表示は配向状態に応じた明るさになる。
【0054】画素電極13と対向電極17との間に印加
する電圧に応じて、液晶分子はその配向方向を変化させ
る。このため、図4に示すように、画素電極13と対向
電極17の間に比較的低周波(0.1Hz程度)の鋸波
状の電圧を印加した場合の透過率は、連続的に変化す
る。
【0055】この表示素子は、アクティブマトリクス方
式のものであるため、非選択期間中も液晶21を任意の
配向状態に維持する電圧を保持しておくことができる。
このため、上記構成の表示素子は、透過率を変化させて
階調のある表示を行わせることが可能である。
【0056】この液晶素子の透過率は液晶のダイレクタ
が偏光板23の透過軸23Aと平行のとき最小、45°
で交差するとき最大となる。この表示素子は、透過率が
TminとTmaxを示す配向状態の間で使用することによ
り、液晶21を第1及び第2の配向状態に配向させるこ
となく駆動することができる。第1及び第2の配向状態
は、液晶層内の全ての分子が完全に同一方向に揃った強
誘電相を示す状態であり、自発分極による電荷が保持さ
れやすく、分子の反転が起こりづらくなり、焼き付きや
すくなる。
【0057】しかし、液晶分子が完全に揃っていない強
誘電相を示さない配向状態であれば、自発分極による電
荷が基板11、12の内側表面にたまりにくい。また、
液晶分子は、揃っていない分子を核にして反転が起こり
やすく、焼き付きが軽減される。即ち、画素電極13と
対向電極17との間に印加する駆動電圧をVTmaxとVTm
inの範囲内で変化させることにより、強誘電相を使用す
ることなく液晶21を駆動し、この液晶表示素子に連続
階調を表示させることができる。
【0058】次に、上記構成の表示素子の駆動方法を図
5を参照して説明する。図5(A)は行ドライバ31が
任意の行のゲートライン15に印加するゲート信号を、
図5(B)は列ドライバ32がゲート信号に同期して各
データライン16に印加するデータ信号を示す。データ
パルスの電圧は液晶21を強誘電相に配向させない電
圧、即ち、VTmaxとVTminとの間で、表示したい透過率
に対応する電圧に設定されている。図5(C)は、図5
(B)に示すデータパルスの電圧が画素電極13に印加
された時のその画素における液晶表示素子の透過率を示
す。
【0059】ゲートパルスがオンすると選択行のTFT
14がオンする。列ドライバ32から各データライン1
6に印加された表示階調に対応するデータ信号は、オン
したTFT14を介して画素電極13と対向電極17と
の間に印加される。ゲートパルスがオフするとTFT1
4がオフする。TFT14がオフしたとき、画素電極1
3と対向電極17との間に印加されていた電圧は、画素
電極13と対向電極17とその間の液晶21とにより形
成される画素容量に保持される。このため、図5(C)
に示すように、この保持電圧に対応する表示階調がこの
行の次の選択期間まで保持される。従って、この駆動方
法によれば、データパルスの電圧を制御することにより
任意の階調画像を上記構成の液晶表示素子に表示させる
ことができる。
【0060】液晶21が図4に示す電気光学特性に大き
なヒステリシスを有している場合、図5に示す駆動方法
では、データパルスの電圧に対する表示階調が一義的に
定まらない。このような場合には、例えば、図6に示す
駆動方法を採用すればよい。図6(A)は行ドライバ3
1が任意の行のゲートライン15に印加するゲート信号
を、図6(B)は列ドライバ32がゲート信号に同期し
て各データライン16に印加するデータ信号を示す。図
6(C)は、図6(B)に示すデータ信号が印加された
時の透過率の変化を示す。
【0061】選択期間の間、ゲートパルスがオンするこ
とにより選択行のTFT14がオンする。列ドライバ3
2から各データライン16に印加されたデータパルス
は、オンしたTFT14を介して画素電極13と対向電
極17との間に印加される。データパルスは、液晶分子
を所定の配向状態(但し、液晶21を強誘電相とさせな
い配向状態)に配向させるための設定パルスVHと、こ
の設定パルスの直流成分を相殺するためのリセットパル
スVLと、表示階調に対応する階調パルスVDからな
る。
【0062】ゲートパルスがオフするとTFT14がオ
フする。TFT14がオフしたとき、画素電極13と対
向電極17との間に印加されていた階調パルスVDの電
圧が、画素電極13と対向電極17とその間の液晶21
とにより形成される画素容量に保持される。このため、
図6(C)に示すように、この保持電圧に対応する表示
階調がこの行の次の選択期間まで保持される。従って、
この駆動方法によれば、データパルスの電圧を制御する
ことにより任意の階調画像を上記構成の液晶表示素子に
表示させることができる。しかも、設定パルスVHを印
加することにより、液晶21をほぼ一定の状態に配向さ
せているので、液晶21の電気光学特性にヒステリシス
がある場合でも、階調パルスVDに対する表示階調を一
義的に定めることができる。また、リセットパルスVL
を印加しているので、液晶21に印加される不必要な直
流成分を相殺することができる。このため、基板11、
12の内側表面に電荷が蓄積されて液晶分子の反転が起
こりづらくなることがなく、表示の焼き付きを低減する
ことができる。
【0063】図6に示した液晶表示素子の駆動方法にお
いては、リセットパルスVLと設定パルスVHとを逆極
性で電圧の絶対値が同一のパルスとしたが、リセットパ
ルスVLを設定パルスVHと階調パルスVDの電圧の和
の逆極性の電圧としてもよい。設定パルスをVL、リセ
ットパルスをVHとしてもよい。各TFT14がオンし
ている書き込み期間TSに、リセットパルスVL、設定
パルスVH、階調パルスVDを順次印加したが、設定パ
ルスVHと階調パルスVDのみを印加してもよい。ま
た、リセットパルスVLを印加する前に階調パルスVD
と電圧の絶対値が同一で極性が反対の電圧を有する補償
パルス−VDを印加してもよい。リセットパルスVLと
補償パルス−VDを印加する順序を逆にしてもよい。
【0064】上記表示素子及び図5または7に示した駆
動方法によれば、液晶21を強誘電相に配向させること
なく、階調を連続的に変化させて任意の階調画像を表示
することができる。強誘電相では、液晶分子の有する自
発分極PSの向きが揃うため、表示の焼き付きが起こり
やすい。この実施の形態では、自発分極PSが完全に揃
うことがない。従って、表示の焼き付きが起こりにく
く、高品質の画像を表示することができる。
【0065】また、液晶21として、自発分極PSを有
するカイラルスメクティック相の液晶を使用しているの
で、応答速度が速く、広視野角の表示素子が得られる。
さらに、図5または7に示すように、この実施の形態の
表示素子は、いわゆる直流駆動することが可能となる。
この実施の形態の液晶表示素子は、交流駆動のように1
つの階調に対して極性が異なる2つの電圧を印加する場
合と異なり、1つの階調に対して1つの電圧を印加する
ため、フリッカを低減することができる。
【0066】なお、この発明は上記実施の形態に限定さ
れず、種々の変形及び応用が可能である。例えば、液晶
のダイレクタが電界により変化する最大の角度範囲より
も小さい角度範囲で、液晶を駆動しても液晶が強誘電相
にならないようにすることができ、また液晶分子を強誘
電相に配向させることなく駆動するならば、液晶のダイ
レクタの振れ角を45°に達しない角度範囲で駆動する
ようにしても良い。しかし、この場合は最大透過率と最
小透過率を得ることができない。従って、最大のコント
ラストを得るためには、液晶のダイレクタを強誘電相に
ならない範囲で45°の振れ角で駆動するのが好まし
い。また、液晶のダイレクタを45°の角度範囲内で強
誘電相にならないように駆動する場合、一方の偏光板の
透過軸は、45°より大きい角度範囲を持った液晶のず
れ角2θの範囲内で、強誘電相となるダイレクタの方向
を除く任意の方向に設定すことができる。例えば、液晶
のずれ角2θが60°以上の場合に、偏光板23の透過
軸23Aを第1の方向21Aから12.5°の位置に設
定し、偏光板24の透過軸24Aを透過軸23Aに直交
又は平行になるように設定し、液晶21のダイレクタを
偏光板23の透過軸23Aの方向とこの方向に対して4
5°傾いた方向との間で駆動するようにしてもよい。
【0067】また、例えば、ずれ角2θが90°以上の
液晶を使用してもよい。この場合、例えば、偏光板23
の透過軸23Aをスメクティック層の法線方向に設定
し、偏光板24の透過軸24Aを透過軸23Aに直交又
は平行に設定してもよい。
【0068】また、上記実施の形態においては、液晶2
1の螺旋構造を解いた状態で液晶21を液晶セル25に
封入したが、螺旋構造を維持したまま液晶21を液晶セ
ルに封入してもよい。この場合も、上述の化学式1に示
した基本構成を有する液晶を使用することができる。
【0069】液晶21としては、コーン角2θが45°
以上のDHF(Deformed Helical Ferroelectric)液晶
を使用することも可能である。DHF液晶は、螺旋ピッ
チが基板間隔より十分小さく、自発分極を持ち、且つ強
誘電相を示す液晶であり、基板11と12の間に、液晶
分子の螺旋構造を維持した状態で封入される。
【0070】一方の極性で且つ絶対値が所定の値以上の
電圧を印加した時、DHF液晶は、螺旋が解けた第1の
強誘電相となり、液晶分子は図3に示す第1の方向21
Aにほぼ配向する。他方の極性で且つ絶対値が所定の値
以上の電圧を印加したとき、DHF液晶は螺旋が解けた
第2の強誘電相となり、液晶分子は図3に示す第2の方
向21Bにほぼ配向する。
【0071】中間の電圧が印加されると、液晶分子の描
く螺旋構造が印加電圧に応じて歪み、液晶分子の長軸方
向の平均的な方向が前記第1の方向21Aと第2の方向
21Bの間の任意の方向となる中間配向状態に設定され
る。
【0072】このため、DHF液晶を使用した液晶表示
素子でも、図3に示すように一対の偏光板を配置し、印
加電圧を変化させると、透過率は図4に示すように変化
する。そこで、液晶21としてDHF液晶を使用する場
合にも、液晶21が強誘電相を示さないように、印加電
圧をVTminとVTmaxの間で制御し、液晶21のダイレク
タを透過軸23Aと透過軸23Aに対し45°の方向2
1Dの間で制御することにより、表示の焼き付き等を防
止し、しかも、最大の階調幅を表示することができる。
【0073】また、偏光板24の透過軸24Aと偏光板
23の透過軸23Aとを平行に設定しても良い。この場
合、表示される画像の階調は、明と暗とが上記の場合と
逆になる。偏光板23、24は、透過軸の代わりに吸収
軸を使用したものでもよい。
【0074】この発明は、赤、緑、青の各波長成分の光
のみを選択透過するカラーフィルタを所定の順序で配置
し、フルカラー画像を表示するカラー液晶表示素子にも
適用可能である。
【0075】また、本発明はTFTをアクティブ素子と
する表示素子に限らず、MIM(Metal Insulator Meta
l)をアクティブ素子とする表示素子にも適用可能であ
る。さらに、この発明は、図7に示すように、対向する
基板11と12のそれぞれの対向面に走査電極71と、
走査電極71に直交する信号電極72を配置した単純マ
トリクス型(パッシブマトリクス型)の表示素子にも適
用可能である。また、この発明は、スタティック駆動に
よって駆動される液晶表示素子にも適用可能である。
【0076】
【実施例】
(第1実施例)化学式1(I)〜(III)に示す液晶を
基本組成とし、表1に示す物性を有する三種類の反強誘
電性液晶(1)〜(3)を用意した。
【表1】
【0077】次に、液晶21としてこれらの反強誘電性
液晶(1)〜(3)を用いた図1〜図3に示す構成を液
晶表示素子をそれぞれ形成した。それぞれの液晶表示素
子を以下に示す駆動方法で駆動して、その電気光学特性
を測定した。
【0078】この実験においては、液晶表示素子の偏光
板23を、その透過軸23Aがスメクティック相の有す
る層構造の層(スメクティック層)の法線に対して2
2.5°傾けて配置した。他方の偏光板24を、その透
過軸24Aが偏光板23の透過軸23Aと直交するよう
に配置した。
【0079】この第1実施例では、液晶表示素子の電気
光学特性を、液晶表示素子を次のように駆動することに
よって測定した。 1. 液晶21が強誘電相を示すように駆動する場合に
は、画素電極13と共通電極17との間にパルス電圧を
+20Vから−20Vまで、0.5V刻みで、約30秒
ずつ順次印加し、各パルス電圧における透過率を測定す
る。液晶21が強誘電相を示さないように駆動する場合
には、画素電極13と共通電極17との間にパルス電圧
を+5Vから−5Vまで、0.5V刻みで、約30秒ず
つ順次印加し、各パルス電圧における透過率を測定する
(第1回目の駆動)。
【0080】2. その後、液晶21が強誘電相を示す
ように駆動する場合には、画素電極13と共通電極17
との間に+20Vを約30分間印加し続ける。液晶21
が強誘電相を示さないように駆動する場合には、画素電
極13と共通電極17との間に+5Vを約30分間印加
し続ける。 3. 第1回目の駆動と同一の駆動方法で液晶表示素子
を駆動し、各パルス電圧における透過率を測定する(第
2回目の駆動)。
【0081】このような駆動方法により、得られた透過
率の変化を図8〜図10に示す。図8(A)は、液晶2
1として反強誘電性液晶(1)を使用し、液晶21が強
誘電相を示さないように駆動した場合の印加電圧と透過
率との関係を示す。一方、図8(B)は、液晶21とし
て反強誘電性液晶(1)を使用し、液晶21が強誘電相
を示すように駆動した場合の印加電圧と透過率との関係
を示す。なお、図8(B)は、図8(A)と同一の電圧
範囲での特性のみ示す。
【0082】図9(A)は、液晶21として反強誘電性
液晶(2)を使用し、液晶21が強誘電相を示さないよ
うに駆動した場合の印加電圧と透過率との関係を示す。
一方、図9(B)は、液晶21として反強誘電性液晶
(2)を使用し、液晶21が強誘電相を示すように駆動
した場合の印加電圧と透過率との関係を示す。なお、図
9(B)は、図9(A)と同一の電圧範囲での特性のみ
示す。
【0083】図10(A)は、液晶21として反強誘電
性液晶(3)を使用し、液晶21が強誘電相を示さない
ように駆動した場合の印加電圧と透過率との関係を示
す。この場合、液晶分子の動作角は44°(=有効コー
ンアングル2θeff)であった。一方、図10(B)
は、液晶21として反強誘電性液晶(3)を使用し、液
晶21が強誘電相を示すように駆動した場合の印加電圧
と透過率との関係を示す。なお、図10(B)は、図1
0(A)と同一の電圧範囲での特性のみ示す。
【0084】図8(B)、図9(B)、図10(B)に
示すように、液晶21が強誘電相を示すように液晶表示
素子を駆動した場合には、第1回目の駆動と第2回目の
駆動とで電気光学特性に違いが生じている。すなわち、
液晶21が強誘電相を示すように液晶表示素子を駆動し
た場合は、液晶表示素子の焼き付き現象が発生している
ことが理解できる。これに対し、図8(A)、図9
(A)、図10(A)に示すように、液晶21が強誘電
相を示さないように液晶表示素子を駆動した場合には、
第1回目の駆動と第2回目の駆動とで電気光学特性が実
質的に一致する。すなわち、液晶21が強誘電相を示さ
ないように液晶表示素子を駆動した場合は、液晶表示素
子の焼き付き現象が発生しておらず、この発明の効果が
あることが理解できる。
【0085】図8(A)、図9(A)、図10(A)に
示すように、表1のいずれの物性を有する液晶を用いた
場合も、液晶21が強誘電相を示さないように駆動した
場合に比べて、第1回目の駆動と第2回目の駆動とで電
気光学特性の違いが小さくなるが、特に、コーンアング
ル2θが45°、50°、60°と大きくなるに従っ
て、液晶21の電気光学特性の違いが小さくなり、コー
ンアングル2θを60°とした場合には、ほぼ完全に電
気光学特性の違いがなくなる。
【0086】(第2実施例)次に、コーンアングル2θ
が61°、ISO−SA転移温度が65.9°、SA−S
C*転移温度が64.3、自発分極が110nc/cm2、チ
ルト角θが30.5°の物性を有するDHFを液晶21
として使用した液晶表示素子を用いて第1実施例と同様
の実験を行った。
【0087】この第2実施例では、液晶表示素子の電気
光学特性を、液晶表示素子を次のように駆動することに
よって測定した。 1. 液晶21が強誘電相を示すように駆動する場合に
は、画素電極13と共通電極17との間にパルス電圧を
+20Vから−20Vまで、0.5V刻みで、約30秒
ずつ順次印加し、各パルス電圧における透過率を測定す
る。液晶21が強誘電相を示さないように駆動する場合
には、画素電極13と共通電極17との間にパルス電圧
を+6Vから−6Vまで、0.5V刻みで、約30秒ず
つ順次印加し、各パルス電圧における透過率を測定する
(第1回目の駆動)。
【0088】2. その後、液晶21が強誘電相を示す
ように駆動する場合には、画素電極13と共通電極17
との間に+20Vを約30分間印加し続ける。液晶21
が強誘電相を示さないように駆動する場合には、画素電
極13と共通電極17との間に+6Vを約30分間印加
し続ける。 3. 第1回目の駆動と同一の駆動方法で液晶表示素子
を駆動し、各パルス電圧における透過率を測定する(第
2回目の駆動)。
【0089】図11(A)は、液晶21として上記の物
性を有するDHF液晶を使用した液晶表示素子を、液晶
21が強誘電相を示さないように駆動した場合の印加電
圧と透過率との関係を示す。一方、図11(B)は、液
晶21として上記の物性を有するDHF液晶を使用し、
液晶21が強誘電相を示すように駆動した場合の印加電
圧と透過率との関係を示す。なお、図11(B)は、図
11(A)と同一の電圧範囲での特性のみ示す。
【0090】図11(B)に示すように、液晶21が強
誘電相を示すように液晶表示素子を駆動した場合には、
第1回目の駆動と第2回目の駆動とで電気光学特性に違
いが生じている。すなわち、液晶21が強誘電相を示す
ように液晶表示素子を駆動した場合は、液晶表示素子の
焼き付き現象が発生していることが理解できる。これに
対し、図11(A)に示すように、液晶21が強誘電相
を示さないように液晶表示素子を駆動した場合には、第
1回目の駆動と第2回目の駆動とで光学特性が実質的に
一致する。液晶21が強誘電相を示さないように液晶表
示素子を駆動した場合には、液晶表示素子の焼き付き現
象が発生しておらず、この発明の効果があることが理解
できる。
【0091】(第3実施例)次に、表1に示す反強誘電
性液晶(1)について、図5に示す駆動方法(1パルス
駆動法)と図6に示す駆動方法(3パルス駆動法)との
両方における比較実験を行った。
【0092】この実施例において、第1実施例で用いた
液晶21として表1に示す反強誘電性液晶(1)を用い
た液晶表示素子を形成した。次に、各画素の選択期間6
0μ秒、1/220デューティでこの液晶表示素子を1
パルス駆動方と3パルス駆動方のそれぞれについて以下
に示すように駆動した。
【0093】1パルス駆動法では、各選択期間に、画素
電極13と共通電極17との間に階調パルス電圧を+5
Vから−5Vまで0.5V刻みで印加し、各階調パルス
電圧における透過率を測定する。−5Vまでの測定が終
了したら、逆に、画素電極13と共通電極17との間に
−5Vから+5Vまで0.5V刻みで、書き込み電圧を
印加し、各階調パルス電圧における透過率を測定する。
【0094】3パルス駆動法では、各選択期間に、画素
電極13と共通電極17との間に−5Vと+5Vのパル
スを20μ秒ずつ印加した後、階調パルスを印加する。
階調パルスは、+5Vから−5Vまで0.5V刻みで変
化させ、各階調パルス電圧における透過率を測定する。
−5Vまでの階調パルス電圧における透過率の測定が終
了したら、逆に、画素電極13と共通電極17との間に
階調パルス電圧を−5Vから+5Vまで0.5V刻みで
印加し、各階調パルス電圧における透過率を測定する。
【0095】1パルス駆動法による光学特性を図12
(A)に、3パルス駆動法による光学特性を図12
(B)にそれぞれ示す。図12(A)に示すように、1
パルス駆動法によりヒステリシスが発生する場合でも、
図12(B)に示すように、3パルス駆動法を使用する
ことにより、ヒステリシスの影響を低減し、安定した階
調表示を行うことができる。
【0096】なお、階調パルスVDの他に設定パルスV
Hのみを印加する2パルス駆動法によって液晶表示素子
を駆動した場合でも、上記の3パルス駆動法の場合とほ
ぼ同様の結果が得られる。また、階調パルスVD、設定
パルスVH及びリセットパルスVLに加えて補償パルス
−VDを印加する4パルス駆動法によって液晶表示素子
を駆動した場合でも、上記の3パルス駆動法の場合とほ
ぼ同様の結果が得られる。
【0097】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の表示素子
によれば、強誘電相を使用することなく、液晶を駆動す
るので、自発分極による表示の焼き付きの少ない表示素
子を得ることができる。しかも、広視野角、高速応答性
が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の形態にかかる表示素子の構造
を示す断面図である。
【図2】図1に示す表示素子の下基板の構成を示す平面
図である。
【図3】偏光板の透過軸と液晶分子の配向方向の関係を
示す図である。
【図4】液晶の印加電圧と透過率との関係を示す図であ
る。
【図5】この発明の実施の形態にかかる表示素子の駆動
方法により画素に印加される電圧の波形と透過率との関
係を示すタイミングチャートである。
【図6】この発明の実施の形態にかかる表示素子の駆動
方法により画素に印加される電圧の波形と透過率との関
係を示すタイミングチャートである。
【図7】この発明の実施の形態にかかる表示素子の構造
の他の例を示す断面図である。
【図8】(A)と(B)は、表1に示す反強誘電性液晶
(1)を使用した実施例を、それぞれ、液晶が強誘電相
を示さないように駆動した場合と、液晶が強誘電相を示
すように駆動した場合の印加電圧と透過率との関係を示
す。
【図9】(A)と(B)は、表1に示す反強誘電性液晶
(2)を使用した実施例を、それぞれ、液晶が強誘電相
を示さないように駆動した場合と、液晶が強誘電相を示
すように駆動した場合の印加電圧と透過率との関係を示
す。
【図10】(A)と(B)は、表1に示す反強誘電性液
晶(3)を使用した実施例を、それぞれ、液晶が強誘電
相を示さないように駆動した場合と、液晶が強誘電相を
示すように駆動した場合の印加電圧と透過率との関係を
示す。
【図11】(A)と(B)は、DHF液晶を使用した実
施例を、それぞれ、液晶が強誘電相を示さないように駆
動した場合と、液晶が強誘電相を示すように駆動した場
合の印加電圧と透過率との関係を示す。
【図12】(A)は1パルス駆動法による光学特性を、
(B)は3パルス駆動法による光学特性をそれぞれ示
す。
【符号の説明】
11・・・透明基板(下基板)、12・・・透明基板(上基
板)、13・・・画素電極、14・・・アクティブ素子(TF
T)、15・・・ゲートライン(走査ライン)、16・・・デ
ータライン(階調信号ライン)、17・・・対向電極、1
8・・・配向膜、19・・・配向膜、20・・・シール材、21・
・・液晶、22・・・ギャップ材、23・・・偏光板(下偏光
板)、24・・・偏光板(上偏光板)、31・・・行ドライ
バ、32・・・列ドライバ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 下田 悟 東京都八王子市石川町2951番地の5 カシ オ計算機株式会社八王子研究所内

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】対向面に電極がそれぞれ形成された一対の
    基板と、 前記一対の基板の間に配置され、前記電極間に印加され
    た一方極性の第1の電圧に応じて液晶分子が第1の方向
    にほぼ配列した第1の強誘電相を示す第1の配向状態
    と、前記電極間に印加された他方極性の第2の電圧に応
    じて液晶分子が第2の方向にほぼ配列した第2の強誘電
    相を示す第2の配向状態と、前記電極間に電圧を印加し
    ていないときにスメクティック相の層の法線方向とほぼ
    一致する第3の方向に液晶分子がそのダイレクタを向け
    て配向する第3の配向状態とを有し、前記第1の電圧と
    第2の電圧との中間の任意の第3の電圧の印加に応じて
    液晶分子がそのダイレクタを前記第1の方向と前記第2
    の方向との間の方向に向けて配向する強誘電相を示す液
    晶と、 前記一対の基板を挟んで配置され、いずれか一方の光学
    軸が前記第1と第2の方向のいずれか一方と前記第3の
    方向とにより挟まれる角度範囲に設置され、他方の光学
    軸が前記一方の光学軸と実質的に垂直または平行にそれ
    ぞれ配置された一対の偏光板と、 を備える強誘電性相を示す液晶を用いた表示素子。
  2. 【請求項2】前記一対の偏光板の一方は、その光学軸が
    前記第1の方向と前記第2の方向とがなす角度の2分の
    1未満の角度で交差する方向で配置した、 ことを特徴とする請求項1に記載の表示素子。
  3. 【請求項3】前記液晶は、前記第1の方向と前記第2の
    方向とのなす交角が45°より大きい角度で夫々配向す
    る強誘電性相をもっており、 前記一対の偏光板の一方は、前記第1の方向と前記第2
    の方向のいずれかに対して、前記交角より45°を差し
    引いた角度の範囲にその光学軸の方向を配置した、 ことを特徴とする請求項1または2に記載の表示素子。
  4. 【請求項4】前記液晶は、前記第1の方向と前記第2の
    方向とのなす交角がほぼ60°より大きい角度で夫々配
    向する強誘電性相をもっており、 前記一対の偏光板の一方は、前記第1の方向と前記第2
    の方向のいずれかに対して、ほぼ12.5°以上の角度
    でその光学軸の方向を配置した、 ことを特徴とする請求項1または2に記載の表示素子。
  5. 【請求項5】前記液晶は、前記第1の方向と前記第2の
    方向とのなす交角が90°より大きい角度で夫々配向す
    る強誘電性相をもっており、 前記一対の偏光板の一方は、前記液晶のスメクティック
    層の法線方向とほぼ平行に、その光学軸の方向を配置し
    た、 ことを特徴とする請求項1に記載の表示素子。
  6. 【請求項6】前記液晶は、対向する前記電極間に電圧が
    印加されていないときに、液晶のダイレクタが前記第1
    の方向と前記第2の方向とでなす角度のほぼ2等分線と
    平行な方向に向いた反強誘電性相を示す反強誘電性液晶
    である、 ことを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1つに記載
    の表示素子。
  7. 【請求項7】対向面に電極がそれぞれ形成された一対の
    基板と、 前記一対の基板の間に配置され、前記電極間に印加され
    た一方極性の第1の電圧に応じて液晶分子が第1の方向
    にほぼ配列した第1の強誘電相を示す第1の配向状態
    と、前記電極間に印加された他方極性の第2の電圧に応
    じて液晶分子が第2の方向にほぼ配列した第2の強誘電
    相を示す第2の配向状態と、前記電極間に電圧を印加し
    ていないときにスメクティック相の層の法線方向とほぼ
    一致する第3の方向に液晶分子がそのダイレクタを向け
    て配向する第3の配向状態とを有し、前記第1の電圧と
    第2の電圧との中間の任意の第3の電圧の印加に応じて
    液晶分子がそのダイレクタを前記第1の方向と前記第2
    の方向との間の方向に向けて配向する強誘電相を示す液
    晶と、 前記一対の基板を挟んで配置され、いずれか一方の光学
    軸と他方の光学軸とがなす角度の2分の1が前記第1の
    方向と前記第2の方向とがなす角度より小さくなるよう
    にそれぞれ配置された一対の偏光板と、 を備える強誘電相を示す液晶を用いた表示素子。
  8. 【請求項8】前記一対の偏光板は、前記一方の光学軸が
    前記第1の方向と第2の方向との間に挟まれる角度範囲
    で、且つ前記第1と第2の方向のいずれか一方と前記第
    1の方向と前記第2の方向とがなす角度から前記2つの
    光学軸がなす角度を引いた角度で交差する方向に配置し
    た、 ことを特徴とする請求項7に記載の表示素子。
  9. 【請求項9】対向面に電極がそれぞれ形成された一対の
    基板と、 前記一対の基板の間に配置され、前記電極間に印加され
    た一方極性の第1の電圧に応じて液晶分子が第1の方向
    にほぼ配列した第1の強誘電相を示す第1の配向状態
    と、前記電極間に印加された他方極性の第2の電圧に応
    じて液晶分子が第2の方向にほぼ配列した第2の強誘電
    相を示す第2の配向状態と、前記電極間に電圧を印加し
    ていないときにスメクティック相の層の法線方向とほぼ
    一致する第3の方向に液晶分子がそのダイレクタを向け
    て配向する第3の配向状態とを有し、前記第1の電圧と
    第2の電圧との中間の任意の第3の電圧の印加に応じて
    液晶分子がそのダイレクタを前記第1の方向と前記第2
    の方向との間の方向に向けて配向する強誘電相を示す液
    晶と、 前記一対の基板を挟んで配置され、いずれか一方の光学
    軸が前記第1と第2の方向のいずれか一方と前記第3の
    方向とにより挟まれる角度範囲に設置され、他方の光学
    軸が前記一方の光学軸と実質的に垂直または平行にそれ
    ぞれ配置された一対の偏光板と、 前記電極間の前記液晶に、液晶のダイレクタを前記第1
    の方向と第2の方向とにより挟まれる角度範囲より狭い
    角度範囲で変化させる電圧を印加する駆動手段と、 を備える強誘電性相を示す液晶を用いた表示素子装置。
  10. 【請求項10】前記駆動手段は、前記液晶を強誘電相と
    させない角度範囲で前記液晶のダイレクタを変化させる
    電圧を印加する、 ことを特徴とする請求項9に記載の表示素子装置。
  11. 【請求項11】前記液晶は、前記第1の方向と前記第2
    の方向とのなす交角が45°より大きい角度で夫々配向
    する強誘電性相をもっており、 前記駆動手段は、液晶のダイレクタを前記第1の方向と
    第2の方向とにより挟まれる角度範囲の内のほぼ45°
    の角度範囲で変化させる電圧を印加する、 ことを特徴
    とする請求項9または10に記載の表示素子装置。
  12. 【請求項12】前記一対の偏光板は、いずれか一方の光
    学軸を、前記駆動手段によって変化させられるダイレク
    タの角度範囲の一方の側の方向と実質的に平行に配置し
    た、 ことを特徴とする請求項9乃至11のいずれか1つに記
    載の表示素子装置。
  13. 【請求項13】前記一対の偏光板の一方は、前記第1の
    方向と前記第2の方向のいずれかに対して、前記交角よ
    り45°を差し引いた角度の範囲に、その光学軸の方向
    を配置した、 ことを特徴とする請求項9に記載の表示素子装置。
  14. 【請求項14】前記一対の基板は、 画素電極と該画素電極に接続されたアクティブ素子がマ
    トリクス状に配列された一方の基板と、 前記画素電極に対向する対向電極が形成された他方の基
    板と、より構成されている、 ことを特徴とする請求項9乃至13のいずれか1つに記
    載の表示素子装置。
  15. 【請求項15】前記一対の基板は、 走査電極が形成された一方の基板と、 前記走査電極に対し垂直方向に延びる信号電極が形成さ
    れた他方の基板と、より構成されている、 ことを特徴とする請求項9乃至13のいずれか1つに記
    載の表示素子装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100786208B1 (ko) * 2001-07-16 2007-12-17 후지쯔 가부시끼가이샤 액정표시소자

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