JP3259601B2 - 反強誘電性液晶表示素子 - Google Patents

反強誘電性液晶表示素子

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JP3259601B2
JP3259601B2 JP15720395A JP15720395A JP3259601B2 JP 3259601 B2 JP3259601 B2 JP 3259601B2 JP 15720395 A JP15720395 A JP 15720395A JP 15720395 A JP15720395 A JP 15720395A JP 3259601 B2 JP3259601 B2 JP 3259601B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は反強誘電性液晶(AF
LC、AntiFerroelectric Liquid Crystal)を用いた液
晶表示素子に関し、特に、階調表示が可能なAFLC液
晶表示素子に関する。
【0002】
【従来の技術】強誘電性液晶を用いる強誘電性液晶表示
素子は、ネマティック液晶を用いるTNモードの液晶表
示素子と比較して、高速応答、広い視野角が得られる等
の点で注目されている。
【0003】強誘電性液晶表示素子として、強誘電性液
晶を用いた強誘電性液晶表示素子と反強誘電性液晶を用
いた反強誘電性液晶表示素子とが知られている。
【0004】反強誘電性液晶表示素子は、反強誘電性液
晶が備える配向状態の安定性を利用して画像を表示する
ものである。即ち、反強誘電性液晶は、液晶分子の配向
に3つの安定状態を有し、第1のしきい値以上の電圧を
該液晶に印加したとき、印加電圧の極性に応じて液晶分
子が第1の配向方向に配列する第1の強誘電相または第
2の配向方向に配列する第2の強誘電相に配向し、前記
第1のしきい値より低い第2のしきい値以下の電圧を印
加したとき、第1と第2の強誘電相の中間の配列状態で
ある反強誘電相に配向する。液晶表示素子の両側に配置
する一対の偏光板の透過軸の方向を反強誘電相の光学軸
を基準にして設定することにより、図10にその電圧−
透過率特性を示すように、光の透過率を制御して画像を
表示することができる。
【0005】反強誘電性液晶は、印加電圧が変化して
も、上記第1と第2のしきい値の間の範囲であれば、第
1または第2の強誘電相または反強誘電相に配向した状
態を維持するというメモリ性を有している。従来の反強
誘電性液晶表示素子は、このメモリ性を利用して単純マ
トリクス駆動されている。
【0006】反強誘電性液晶の配向状態のメモリ性は、
液晶が第1または第2の強誘電相から反強誘電相に相転
移する電圧と、反強誘電相から第1または第2の強誘電
相に相転移する電圧との電圧差によって定まり、この電
圧差が大きいほど、配向状態のメモリ性が高い。即ち、
光学特性のヒステリシスが大きい程メモリ性が高い。こ
のため、従来の単純マトリクス駆動される反強誘電性液
晶表示素子では、反強誘電性液晶として、上記電圧差が
大きい液晶を用いている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかし、メモリ性の高
い反強誘電性液晶を用いる従来の反強誘電性液晶表示素
子は、光の透過率を任意に制御することができず、表示
階調の制御がほとんど不可能で、階調表示を実現するこ
とはできなかった。
【0008】この発明は上記実状に鑑みてなされたもの
で、明確な階調表示を実現できる反強誘電性液晶表示素
子を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、この発明の第1の観点にかかる反強誘電性液晶表示
素子は、対向する一対の基板の一方に画素電極を、他方
の基板に前記画素電極に対向する対向電極をそれぞれ形
成し、前記一対の基板間に、スメクティックCA
持ち、複数のスメクティック層の液晶分子がコーンを描
いて配列すると共に、前記液晶分子が前記スメクティッ
ク層毎に前記コーン上でほぼ180゜シフトした螺旋を
描いて配列する二重螺旋構造を有し、印加電圧に応じて
前記二重螺旋構造の螺旋がゆがむことにより、液晶分子
平均的なダイレクタが連続的に変化する反強誘電性液
晶を封入し、階調表示を可能としたことを特徴とする。
【0010】上記目的を達成するため、この発明の第2
の観点にかかる反強誘電性液晶表示素子は、画素電極と
画素電極に接続されたアクティブ素子がマトリックス状
に複数配列された一方の基板と、前記画素電極に対向す
る対向電極が形成された他方の基板と、前記基板間に封
入され、スメクティックCA 相を持ち、液晶分子の配
列状態が互いに異なる第1と第2の強誘電相と、前記ス
メクティックCA 相の複数のスメクティック層の液晶
分子がコーンを描いて配列すると共に、前記液晶分子が
前記スメクティック層毎に前記コーン上でほぼ180゜
シフトした螺旋を描いて配列する二重螺旋構造を有し、
印加電圧に応じて前記二重螺旋構造の螺旋がゆがむこと
により、液晶分子の平均的なダイレクタが連続的に変化
する反強誘電性液晶と、を備えたことを特徴とする
【0011】
【作用】上記構成の液晶表示素子によれば、反強誘電性
液晶がその二重螺旋構造を保持した状態で液晶表示素子
に封止されており、印加される電圧に応じてその螺旋構
造が歪み、液晶分子の平均的な配向方向が連続的に変化
する。このため、この発明の液晶表示素子の光学特性は
閾値がなく、印加電圧に対する透過率が滑らかに変化す
るものとなる。さらに、ヒステリシスも小さい。即ち、
メモリ性を備えない。従って、アクティブ素子により、
非選択期間も該液晶に表示階調に対応する印加電圧を保
持することにより、任意の階調の表示が可能となる。
【0012】
【実施例】以下、この発明の実施例を図面を参照して説
明する。まず、この実施例の反強誘電性液晶表示素子の
構成を説明する。図1は反強誘電性液晶表示素子の断面
図、図2は画素電極とアクティブ素子を形成した基板の
平面図である。
【0013】この反強誘電性液晶表示素子は、アクティ
ブマトリクス方式のものであり、一対の透明基板(例え
ば、ガラス基板)11、12のうち、図1において下側
の基板(以下、下基板)11には透明な画素電極13と
画素電極13に接続されたアクティブ素子14とがマト
リクス状に配列形成されている。
【0014】アクティブ素子14は、例えば、薄膜トラ
ンジスタ(以下、TFT)から構成される。TFT14
は、基板11上に形成されたゲート電極と、ゲート電極
を覆うゲート絶縁膜と、ゲート絶縁膜の上に形成された
半導体層と、半導体層の上に形成されたソース電極及び
ドレイン電極とから構成される。
【0015】さらに、下基板11には、図2に示すよう
に、画素電極13の行間にゲートライン(走査ライン)
15が配線され、画素電極13の列間にデータライン
(階調信号ライン)16が配線されている。各TFT1
4のゲート電極は対応するゲートライン15に接続さ
れ、ドレイン電極は対応するデータライン16に接続さ
れている。
【0016】ゲートライン15は、端部15aを介して
行ドライバ(行駆動回路)31に接続され、データライ
ン16は端部16aを介して列ドライバ(列駆動回路)
32に接続される。行ドライバ31は、後述するゲート
信号を印加して、ゲートライン15をスキャンする。一
方、列ドライバ32は、表示データ(階調データ)を受
け、データライン16に表示データに対応するデータ信
号を印加する。
【0017】ゲートライン15は端部15aを除いてT
FT14のゲート絶縁膜(透明膜)で覆われており、デ
ータライン16は前記ゲート絶縁膜の上に形成されてい
る。画素電極13は前記ゲート絶縁膜の上に形成されて
おり、その一端部においてTFT14のソース電極に接
続されている。
【0018】図1において、上側の基板(以下、上基
板)12には、下基板11の各画素電極13と対向する
透明な対向電極17が形成されている。対向電極17は
表示領域全体にわたる面積の1枚の電極から構成され、
基準電圧V0が印加されている。
【0019】下基板11と上基板12の電極形成面に
は、それぞれ配向膜18、19が設けられている。配向
膜18、19はポリイミド等の有機高分子化合物からな
る水平配向膜であり、その対向面には同一方向(後述す
る方向21C)にラビングによる配向処理が施されてい
る。
【0020】下基板11と上基板12は、その外周縁部
において枠状のシール材20を介して接着されており、
基板11、12間のシール材20で囲まれた領域には液
晶21が封入されている。
【0021】液晶21は、スメクテッィクCA*相の反強
誘電性液晶(以下、AFLC)から構成され、その層の
厚さは、透明なギャップ材22により、例えば、1〜2
μmに規制されている。ギャップ材22は液晶封入領域
内に点在状態で配置されている。
【0022】AFLC21は、前記基板11,12の間
に封入されたとき、スメクティックCA 相の液晶分子
が、スメクティック層構造の隣接する層毎に、180゜
シフトして螺旋を描いた二重螺旋構造を呈し、液晶分子
の長軸の平均的な方向(ダイレクタ)がスメクティック
CA 相の層構造の層の法線方向に向いている。また、
AFLC21は、十分高い電圧が印加された時、印加さ
れた電圧の極性に応じて、液晶分子が図3に示す第1の
配向方向21Aに配列した第1の強誘電相と前記第1の
配向方向と異なる第2の配向方向に配列した第2の強誘
相を呈する。
【0023】液晶表示素子の上下には、一対の偏光板2
3、24が配置されている。偏光板23、24の光学軸
(以下、透過軸とする)は、AFLC21の液晶分子の
配向方向に基づいて設定されている。即ち、図3に示す
ように、下側の偏光板23の透過軸23Aは配向処理の
方向21Cにほぼ一致するスメクティック層の法線方向
とほぼ平行に設定され、上側偏光板24の透過軸24A
は下偏光板23の透過軸23Aにほぼ直角に設定されて
いる。
【0024】図3に示すように、偏光板23、24の透
過軸を設定した反強誘電性液晶表示素子は、ダイレクタ
が第1又は第2の配向方向21A、21Bにほぼ配向し
た強誘電相の時に透過率がほぼ最大(表示が最も明る
く)になり、ダイレクタが第3の配向方向21Cに向く
ようにほぼ配向した時に透過率がほぼ最小(表示が最も
暗く)になる。
【0025】すなわち、液晶分子が第1または第2の配
向方向21A、21Bを向いた状態では、入射側の偏光
板23の透過軸23Aを通過した直線偏光はAFLC2
1の複屈折作用により非直線偏光となり、出射側偏光板
24の透過軸24Aと平行な成分が出射し、表示は明る
くなる。一方、ダイレクタが第3の配向方向21Cを向
いた状態では、その光学軸が層の法線方向に向くため、
入射側の偏光板23を通った直線偏光はAFLC21の
複屈折作用をほとんど受けず、直線偏光のままAFLC
21を通過し、そのほとんどが出射側の偏光板24で吸
収され、表示が暗くなる。また、AFLC21が光学的
中間状態の時は、ダイレクタの方向に応じた階調が得ら
れる。
【0026】次に、AFLC21についてより詳細に説
明する。AFLC21は、例えば、コーンアングルが3
0゜から45゜(望ましくは、35゜以上)と大きく、
I、SmA、SmCA*というシーケンスで相転移するス
メクティックCA*相の液晶から構成され、分子配列の層
構造及び螺旋構造を有している。図4に示すように、隣
接する液晶分子は層毎にコーンのほぼ180゜シフトし
て螺旋を描いた二重螺旋構造を有する。AFLC21の
螺旋構造の1ピッチはAFLC21の層の厚さ(セルギ
ャップ)よりも小さく形成され、また、配向膜18、1
9との相互作用が弱い。従って、AFLC21は、二重
螺旋構造を維持した状態で基板11、12間に封止され
ている。
【0027】図5は、印加電圧による液晶分子の二重螺
旋構造の歪みを説明するための図であり、図6に示すよ
うに、各液晶分子の描くコーンの軸をz軸、基板の主面
方向をy軸、基板の主面に垂直な方向をx軸としたとき
に、各液晶分子をz−y平面に投影した図である。
【0028】電圧無印加の状態では、図5(A)に示す
ように、液晶分子は180゜シフトした2つの螺旋を描
く。この状態では、隣接する層の永久双極子が互いに反
対方向を向き、双極子モーメントが互いに打ち消しあっ
て自発分極は存在せず、AFLC21の空間的に平均さ
れた光学軸は液晶分子の平均的な配向方向であるスメク
ティック層(スメクティック相の層構造の層)の法線方
向、即ち、21Cの方向となる。
【0029】AFLC21に電圧を印加すると、液晶分
子の永久双極子と電界との相互作用により、印加電圧の
極性及び印加電圧の絶対値に応じて、図5(B)及び
(D)に示すように液晶分子の描く二重螺旋構造が歪
む。この歪みに伴って平均的な光学軸が傾く。そして、
AFLC21にある一定値Ec以上の電圧(飽和電圧)
を印加することにより、図5(C)及び(E)に示すよ
うに、螺旋構造が消失し、印加電圧の極性に応じて液晶
分子が第1又は第2の配向方向11A、11Bに配向し
た第1又は第2の強誘電相となる。
【0030】このような構造及び動作特性を有するAF
LC21によれば、液晶分子の描く二重螺旋構造が印加
電圧に応じて歪むことにより、AFLC21の平均的な
光学軸が連続的に変化する。また、極性が異なり絶対値
が等しい印加電圧に対する変化もほぼ等しくなる。この
ため、偏光板23、24を図3に示すように配置し、
0.1Hz程度の十分低周波の三角波電圧を画素電極1
3と対向電極17との間に印加して得られる光学特性
は、図7に示すように、印加電圧0V近傍において平坦
な部分がなく、印加電圧の絶対値の上昇に伴って透過率
も連続的に変化し、閾値を持たないものとなる。さら
に、印加電圧の極性に対して透過率のカーブも対称とな
る。また、絶対値が一定の値(Ec)以上の電圧が印加
されると、螺旋が消失して透過率は飽和する。さらに、
ヒステリシスが非常に小さい。
【0031】このような光学特性を示す液晶表示素子に
よれば、印加電圧に対し表示階調が一義的に定まる。従
って、上述のように、液晶表示素子をアクティブマトリ
クス型として、各画素の非選択期間に、印加電圧を表示
階調に対応するほぼ一定値に維持することにより、任意
の階調が表示可能となる。ここで、透過光量が最大値の
50%となる位置での電圧幅(ヒステリシス幅)Δ50
は、ほぼ0.1V以下となるAFLC21が望ましい。
【0032】次に、上記構成の液晶表示素子に階調表示
を行わせる場合の駆動方法について説明する。図8
(A)は、行ドライバ31が第1行のTFT14に接続
されたゲートライン15に印加するゲート信号の波形を
示し、図8(B)は、列ドライバ32がデータライン1
6に印加するデータ信号の波形を示し、図8(C)は各
画素に保持される電圧を示す。なお、理解を容易にする
ため、第1行の画素用のデータ信号のみ示し、他の行用
のデータ信号は図示しない。
【0033】図8(A)〜図8(C)において、TFは
1フレーム期間、TSは第1行の画素の選択期間、TO
は非選択期間を示す。各選択期間TSは、例えば、約6
0μ秒である。この実施例においては、図8(B)に示
すように、連続する2つのフレームの選択期間Tsに、
表示階調に応じ、極性が反対で絶対値が同一の電圧値V
D、−VDを有する駆動パルス(書き込みパルス)をデ
ータライン16に印加する。即ち、1つの映像信号(表
示データ)について、電圧値が+VDと−VDの2つの
駆動パルスを2つのフレームの各選択期間TSにそれぞ
れ1つずつAFLC21に印加する。駆動パルスの極性
及び電圧値は、データ信号の基準電圧V0に対する極性
と電圧である。基準電圧V0は対向電極7に印加する電
圧と同一である。
【0034】この駆動方法では、書き込み電圧VDの最
小値をV0とし、最大値Vmaxを透過率の飽和が起こる
電圧よりも若干低い値として、V0乃至Vmaxの範囲で
書き込み電圧VDを制御する。
【0035】上記のような波形のゲート信号とデータ信
号とを用いて上記反強誘電性液晶表示素子を駆動する
と、各行の選択期間TSに、駆動パルスの電圧(書き込
み電圧)VDがゲート信号によりオンしているTFT1
4を介して画素電極13に印加される。ゲート信号がオ
フし、非選択期間TOになると、TFT14がオフ状態
になり、図8(C)に示すように、書き込み電圧VD
が、画素電極13と対向電極17とその間のAFLC2
1とで形成される容量(画素容量)に保持される。この
ため、図8(C)非選択期間TOの間、その画素の透過
率が、画素容量の保持電圧に対応する値に維持される。
【0036】この実施例では、AFLC21として印加
電圧の変化に対する明確な閾値を有さず、透過率が連続
的に変化するものを使用し、しかも、図3に示す光学配
置を採用しているので、書き込み電圧VDの絶対値に対
する透過率が一義的に定まり、書き込み電圧VDの絶対
値により透過率を制御して、明確な階調表示を実現でき
る。また、連続する2つのフレームにより、1つの画素
データに対する正負逆極性の電圧+VDと−VDをAF
LC21に印加しているので、正負の電圧に対する光学
特性が若干異なっていてもこれらの光学的変化の平均値
として観察されるので、正負逆極性の電圧に対する光学
的特性に差があっても明確な階調表示が可能である。
【0037】また、連続する2つのフレームで、極性が
逆で絶対値が等しい電圧+VDと−VDを各画素(AF
LC21)に印加するので、AFLC21に直流電圧成
分が片寄って印加されることがない。従って表示の焼き
付き現象やAFLC21の劣化を生ずることもない。
【0038】具体例 図9はAFLC21としてI−SA転移温度が92℃、
SA−SC*転移温度が68℃、自発分極が130、チル
ト角が27°(コーン角54°)で、印加電圧により二
重螺旋が歪む構造の反強誘電性液晶を使用し、配向処理
方向及び偏光板の透過軸の方向を図3に示したように設
定し、各選択期間TSを60μ秒とし、図8(B)に示
すように絶対値が同一の電圧を有する駆動パルスを2つ
のフレームで異なった極性とし、書き込み電圧を0V〜
10Vの範囲で変化させた場合の印加電圧と透過率の関
係を示す。このグラフから明らかなように、この液晶表
示素子及びこの駆動方法によれば、書き込み電圧を変化
させることにより、透過率が連続的に変化し、さらに、
書き込み電圧に応じて表示階調がほぼ一義的に定まり、
階調表示が可能になる。
【0039】この発明は上記実施例に限定されず、種々
の変形が可能である。例えば、液晶表示素子の駆動方
法、駆動波形等は任意に変更可能である。例えば、偏光
板23と24の透過軸23Aと24Aは平行であっても
よい。また、偏光板の光学軸は吸収軸でもよい。さら
に、一方の偏光板の光学軸を第1又は第2の配向方向に
平行又は直角とし、他方の偏光板の光学軸を一方の偏光
板の光学軸に平行又は直交させてもよい。また、この発
明はTFTをアクティブ素子とする反強誘電性液晶表示
素子に限らず、MIMをアクティブ素子とする反強誘電
性液晶表示素子にも適用可能である。
【0040】
【発明の効果】以上説明したように、この発明の液晶表
示素子は、スメクティックCA*相の反強誘電性液晶の有
する二重螺旋構造が印加電圧に応じて歪む反強誘電性液
晶を用いているので、液晶表示素子の光学特性が優れた
ものとなり、明確な階調表示を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例にかかる液晶表示素子の構
造を示す断面図である。
【図2】図1に示す液晶表示素子の下基板の構成を示す
平面図である。
【図3】偏光板の透過軸と液晶分子の配向方向の関係を
示す図である。
【図4】液晶分子の配向及び二重螺旋構造を説明するた
めの図である。
【図5】印加電圧と液晶分子の配向との関係を示す図で
あり、(A)は電圧を印加していない時の液晶分子の配
向を説明するための図であり、(B)は第1の極性の中
間電圧を印加した時の液晶分子の配向を説明するための
図であり、(C)は第1の極性で十分大きい電圧を印加
した時の液晶分子の配向を説明するための図であり、
(D)は第2の極性の中間電圧を印加した時の液晶分子
の配向を説明するための図であり、(E)は第2の極性
で十分大きい電圧を印加した時の液晶分子の配向を説明
するための図である。
【図6】液晶分子の描くコーンと座標系の関係を示す図
である。
【図7】この発明の一実施例の反強誘電性液晶表示素子
に低周波の三角波電圧を印加した時の、印加電圧−透過
率特性を示すグラフである。
【図8】この発明の一実施例の液晶表示素子の駆動方法
を説明するためのタイミングチャートであり、(A)は
ゲート信号、(B)はデータ信号、(C)は各画素に保
持される電圧を示すタイミングチャートである。
【図9】図8に示す駆動方法を用いてこの発明の一実施
例の液晶表示素子を駆動した時の印加電圧−透過率特性
を示す図である。
【図10】従来の反強誘電性液晶表示素子に低周波の三
角波電圧を印加した時の、印加電圧−透過率特性を示す
グラフである。
【符号の説明】
11・・・透明基板(下基板)、12・・・透明基板(上基
板)、13・・・画素電極、14・・・アクティブ素子(TF
T)、15・・・ゲートライン(走査ライン)、16・・・デ
ータライン(階調信号ライン)、17・・・対向電極、1
8・・・配向膜、19・・・配向膜、20・・・シール材、21・
・・反強誘電性液晶(AFLC)、22・・・ギャップ材、
23・・・偏光板(下偏光板)、24・・・偏光板(上偏光
板)、31・・・行ドライバ(行駆動回路)、32・・・列ド
ライバ(列駆動回路)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平2−222930(JP,A) 特開 平4−246623(JP,A) 特開 平6−194626(JP,A) 特開 平5−100208(JP,A) 特開 平5−188350(JP,A) 特開 平7−134276(JP,A) 特開 平7−306421(JP,A) 特開 平5−19261(JP,A) 特開 平4−29219(JP,A) 特開 平4−212126(JP,A) 特開 平6−208106(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G02F 1/141 G02F 1/133 G02F 1/1337

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】対向する一対の基板の一方に画素電極を、
    他方の基板に前記画素電極に対向する対向電極をそれぞ
    れ形成し、前記一対の基板間に、スメクティックCA
    を持ち、複数のスメクティック層の液晶分子がコーン
    を描いて配列すると共に、前記液晶分子が前記スメクテ
    ィック層毎に前記コーン上でほぼ180゜シフトした螺
    旋を描いて配列する二重螺旋構造を有し、印加電圧に応
    じて前記二重螺旋構造の螺旋がゆがむことにより、液晶
    分子の平均的なダイレクタが連続的に変化する反強誘電
    性液晶を封入し、階調表示を可能としたことを特徴とす
    る反強誘電性液晶表示素子。
  2. 【請求項2】画素電極と画素電極に接続されたアクティ
    ブ素子がマトリックス状に複数配列された一方の基板
    と、 前記画素電極に対向する対向電極が形成された他方の基
    板と、 前記基板間に封入され、スメクティックCA 相を持
    ち、液晶分子の配列状態が互いに異なる第1と第2の強
    誘電相と、前記スメクティックCA 相の複数のスメク
    ティック層の液晶分子がコーンを描いて配列すると共
    に、前記液晶分子が前記スメクティック層毎に前記コー
    ン上でほぼ180゜シフトした螺旋を描いて配列する二
    重螺旋構造を有し、印加電圧に応じて前記二重螺旋構造
    の螺旋がゆがむことにより、液晶分子の平均的なダイレ
    クタが連続的に変化する反強誘電性液晶と、を備えたこ
    とを特徴とする反強誘電性液晶表示素子。
  3. 【請求項3】前記反強誘電性液晶表示素子は、さらに、液晶分子の前記二重螺旋構造における液晶 分子の平均的
    な配向方向に平行又は直交する方向に光学軸が配置され
    た第1の偏光板と、 前記液晶を介して前記第1偏光板に対向し、前記第1の
    偏光板の光学軸に平行又は直交するように光学軸が設定
    された第2の偏光板を備える、 ことを特徴とする請求項1又は2に記載の反強誘電性液
    晶表示素子。
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