JPH1073005A - グランドシール蒸気調整装置 - Google Patents

グランドシール蒸気調整装置

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JPH1073005A
JPH1073005A JP22843096A JP22843096A JPH1073005A JP H1073005 A JPH1073005 A JP H1073005A JP 22843096 A JP22843096 A JP 22843096A JP 22843096 A JP22843096 A JP 22843096A JP H1073005 A JPH1073005 A JP H1073005A
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JP
Japan
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steam
seal
load
receiver
pressure
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Withdrawn
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JP22843096A
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English (en)
Inventor
Yoshihiro Ichiki
芳弘 市来
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Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Heavy Industries Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 復水式蒸気タービンのグランドシール蒸気調
整装置に関し、タービンの負荷によって変動するシール
蒸気の圧力は、蒸気を供給する蒸気供給弁、蒸気を復水
器へダンプする蒸気排出弁、及びこれらを制御するコン
トローラで構成されているが、これらは2set 必要にな
り、高価であると共に、調整弁の切替え時にハンチング
が生じ、制御が不安定になる不具合があった。これらの
不具合を解消する装置を提供する。 【解決手段】 本装置は、蒸気供給源、又はグランド部
8からのシール蒸気4を受容すると共に、シール蒸気圧
力検出器を設けた蒸気レシーバ11、同レシーバに蒸気
供給源から流入するシール蒸気3の流量を調整する蒸気
供給弁9、圧力検出器からの圧力信号により、蒸気供給
弁の開度を制御して、蒸気レシーバ内の蒸気圧を一定に
するコントローラ12、蒸気レシーバ内の蒸気を復水器
にダンプするオリフィス13を設けたピストン弁10と
からなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、復水式蒸気タービ
ンの(タービン)グランド部から外部への蒸気の漏洩、
および外部からの蒸気タービン内への空気の侵入を防ぐ
ため、グランドパッキンを設置するグランド部に供給さ
れるシール蒸気の調整を行うためのグランドシール蒸気
調整装置に関する。
【0002】
【従来の技術】通常、復水式蒸気タービンにおいては、
グランド部からの蒸気漏洩、および外部からの蒸気ター
ビン内への空気の侵入を防ぐため、図3に示すように、
低圧側グランド部01からは、図示しないグランドコン
デンサに漏洩蒸気を吸引し、また高圧側グランド部0
8,08’には、シール蒸気02を供給するようにして
いる。このシール蒸気02は、蒸気タービン05の低負
荷時、例えば50%以下の負荷時には、プラントの蒸気
システムにおける雑用蒸気系統、又は蒸気タービン05
から抽気された蒸気等の、蒸気供給源からシール蒸気管
06を介して供給された蒸気03を利用し、また、蒸気
タービン05の高負荷時、例えば50%以上の負荷時に
は、蒸気タービン05の入口側の高圧側グランド部08
から漏洩する蒸気04の一部を利用するようにしてい
る。
【0003】なお、蒸気タービン05の高負荷時におい
ても、蒸気タービン05の排気側内圧は、図示しない高
真空にされる復水器の影響を強く受けることから、−
0.9kg/cm2g 程度の圧力となっており、蒸気タービン
05内から0.1kg/cm2g 程度の圧力に設定されている
排気側の高圧側グランド部08’への蒸気流れは発生し
ないため、排気側の高圧側グランド部08’から蒸気が
排出されることはない。
【0004】このため、従来の復水式蒸気タービン05
に装備しているグランドシール蒸気調整装置は、図に示
すように、蒸気タービン05の低負荷時、高圧側グラン
ド部08,08’をシールするシール蒸気を、図示しな
い蒸気供給源から供給するシール蒸気管06に介装され
た蒸気供給弁09と、蒸気供給弁09から供給される蒸
気03を受容し、高圧側グランド部08,08’に供給
するとともに、蒸気タービン05の高負荷時には、高圧
側グランド部08から漏洩する蒸気04を受容し、排気
側の高圧側グランド08’に供給して、余剰の蒸気04
を、図示しない復水器へダンプ管07を介して放出する
蒸気レシーバ011と、ダンプ管07に介装された蒸気
排出弁010とから構成されている。
【0005】また、蒸気レシーバ011内には、図示省
略した圧力検出器が設置されており、この圧力検出器で
検出された蒸気レシーバ011内の圧力に応じて、蒸気
供給弁09を開閉して、蒸気供給源から蒸気レシーバ0
11内に供給する蒸気03の流量を調整する第1のコン
トローラ012と、同様に蒸気レシーバ011の圧力に
応じて、蒸気排出弁010を開閉して、蒸気レシーバ0
11内のシール蒸気、すなわち、グランド部08から漏
洩し、高圧側グランド部08’に供給された残余の蒸気
04をダンプする第2のコントローラ013とが設けら
れている。
【0006】このように、従来のグランドシール蒸気調
整装置では、蒸気タービン05低負荷時には、蒸気ター
ビン05のグランド部08,08’に、略0.1kg/cm2
g 程度に調圧されたシール蒸気02を、蒸気レシーバ0
11から供給しており、また、このシール蒸気02は蒸
気供給弁09にて調整して蒸気供給源から供給し、さら
に高負荷時には、蒸気タービン05内部からグランド部
08を通って、蒸気レシーバ011に流出する漏洩蒸気
を利用して、排気側のグランド部08’にシール蒸気0
2を供給するとともに、余剰の漏洩蒸気は、蒸気排出弁
010にて流量を調整して復水器へダンプする2弁コン
トロールシステムを採用してきた。
【0007】このために、後述するように、制御が不安
定になるとともに、高価なコントローラが第1のコント
ローラ012と、第2コントローラ013との2つが必
要になるとともに、蒸気タービン05の負荷変動に対応
して弁開閉度を変動させる必要のある高価な調整弁が、
蒸気供給弁09、蒸気排出弁010との2つ必要とする
不具合があった。
【0008】このような、第1のコントローラ012、
および第2のコントローラ013と、蒸気供給弁09、
および蒸気排出弁010とからなる、2−コントロー
ラ、2−バルブを設けたグランドシール蒸気調整装置に
代えて、図4に示すように、第1のコントローラ012
と第2コントローラ013とを統合した、1つのコント
ローラ014で、蒸気供給弁09、および蒸気排出弁0
10からなる2−バルブを制御するようにして、コント
ローラの削減に伴うコストの低減と、システムのシンプ
ル化を図るようにしたものもある。
【0009】このようなグランドシール蒸気調整装置で
は、コントローラ014により、蒸気レシーバ011内
の設定圧力を通常の0.1kg/cm2g にする場合、蒸気供
給弁09、および蒸気排出弁010へ出力する制御空気
圧、又は電流からなる出力信号を変化させて、弁開度
を、図5に示すように変動させるようにした、スプリッ
トレンジを採用したものがある。しかしながら、このよ
うなグランドシール蒸気調整装置では、蒸気供給弁0
9、蒸気排出弁010を、依然として2つを必要とする
不具合があるほか、制御がより不安定になるという不具
合がある。
【0010】次に、スプリットレンジを採用したグラン
ドシール蒸気調整装置を含む、前述したグランドシール
蒸気調整装置の制御の不安定について説明する。上述し
たように、蒸気供給弁09、および蒸気排出弁010
は、シール蒸気02圧を蒸気レシーバ011で検出し、
第1のコントローラ012、および第2のコントローラ
013、若しくはコントローラ014で作動させて、弁
開度を調整して流量を変え、蒸気レシーバ011内のシ
ール蒸気02の圧力を、設定する0.1kg/cm2g に保持
するようにしているが、蒸気供給弁09、および蒸気排
出弁010の作動アンバランスにより、これらの弁0
9,010がハンチングし、制御が不安定になる問題が
時々発生する。
【0011】特に、上述した通常スプリットレンジで使
用する2つの蒸気供給弁09、蒸気排出弁010は、制
御が安定しにくいという不具合がある。一般的な蒸気タ
ービン05のグランド部のシール蒸気02量の特性は、
図6に示すようになっている。すなわち、蒸気タービン
05の負荷が50%までは、蒸気供給弁09が開き、負
荷の上昇と共に弁開度が小さくなり、蒸気供給弁09か
ら供給される蒸気03の量は、図のAで示すように少く
なり、50%以上負荷では蒸気供給弁09は全閉とな
り、蒸気供給弁09からの蒸気レシーバ011への蒸気
03の供給はなくなる。
【0012】一方、蒸気排出弁010は、50%負荷で
開きはじめ、負荷の上昇と共に弁開度が大きくなり、負
荷の上昇と共に増大するグランド部08からの漏洩蒸気
に対応して、復水器へダンプするシール蒸気の量を多く
なるように制御している。このために、蒸気供給弁0
9、および蒸気排出弁010は、50%負荷近傍でハン
チングを起しやすく、制御が安定しにくくなる。なお、
蒸気タービン05の高負荷時、入口側の高圧側グランド
部08からの排出される蒸気04は、元来、余剰蒸気で
復水器へダンプしていたものである。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上述した従
来のグランドシール蒸気調整装置の不具合を解消するた
め、シール蒸気、すなわち蒸気レシーバ内の圧力を検出
してシール蒸気を調整する調整弁を蒸気供給弁だけにし
て、高価な調整弁と同時に、調整弁を制御するコントロ
ーラの数を半減して、コスト低減を図り、また制御を安
定したものにして、グランド部に供給するシール蒸気の
圧力を安定したものにできるとともに、システム全体を
簡素化して、シンプルにできるグランドシール蒸気調整
装置を提供することを課題とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】このため、本発明のグラ
ンドシール蒸気調整装置は、次の手段とした。
【0015】(1)雑用蒸気系統等の蒸気供給源から供
給されるシール蒸気、若しくは蒸気タービン負荷が増大
して、蒸気タービン入口側のグランド部から漏洩するシ
ール蒸気を受け入れるとともに、内部に収容したシール
蒸気の圧力を検出する圧力検出器が設置され、蒸気ター
ビン低負荷時には、蒸気タービン入口側、および蒸気タ
ービン排気側に設けられたグランド部に、一定圧のシー
ル蒸気を供給し、また蒸気タービン高負荷時には、蒸気
タービン排気側に設けられたグランド部に、一定圧のシ
ール蒸気を供給するとともに、余剰のシール蒸気を復水
器へ放出するダンプ管を接続した蒸気レシーバを設け
た。
【0016】(2)蒸気供給源から蒸気レシーバにシー
ル蒸気を供給するシール蒸気管に設置されて、蒸気ター
ビンの負荷に応じて、若しくは後述するピストン弁で復
水器へ放出されるシール蒸気の流量に応じて変動する、
蒸気レシーバ内のシール蒸気の圧力に応じて弁開度を変
動させて、蒸気レシーバ内のシール蒸気の圧力が一定に
なるように流量を調整して、蒸気供給源からのシール蒸
気を蒸気レシーバに供給する蒸気供給弁を設けた。
【0017】なお、この蒸気供給弁は、後述するピスト
ン弁がON−OFF制御形式のものでなく、蒸気タービ
ンの負荷に応じて弁開度を変えるようにしたものである
ときは、蒸気タービン負荷が50%を越し、蒸気タービ
ン内の蒸気が蒸気タービン入口側のグランド部から漏洩
し、蒸気レシーバに流入するようになるとき、全閉され
るようにしたものでも良いが、ピストン弁にON−OF
F制御形式のものが採用され、蒸気タービンの負荷に応
じてピストン弁の弁開度を調整することができないもの
であるときは、蒸気タービン負荷が50%を越す高負荷
時においても、流量を調整できるようにすることが好ま
しい。
【0018】(3)蒸気レシーバに設置された圧力検出
器からの、蒸気レシーバ内の圧力信号を入力して、蒸気
レシーバ内の圧力を、例えば0.1kg/cm2g の設定値に
なるようにする開閉信号を蒸気供給弁に出力して、蒸気
供給弁の流量を調整するコントローラを設けた。なお、
コントローラも蒸気供給弁と同様に、蒸気タービン負荷
が50%を越す高負荷時においても、開閉信号を蒸気供
給弁に出力できるようにすることが好ましい。
【0019】(4)蒸気レシーバからシール蒸気を復水
器へ放出するダンプ管に設置され、蒸気タービンの負荷
を検出する負荷検出器からの負荷信号が、例えば50%
になったら開放されて、蒸気タービンの高負荷時にグラ
ンド部から排出されるシール蒸気を復水器に放出して、
蒸気レシーバ内の圧力上昇を抑制して一定にする、オリ
フィスを併設したピストン弁を設けた。なお、ピストン
弁は、ON−OFF作動のものでも良く、又は負荷検出
器からの負荷信号に対応して弁開度を変えるようにした
ものでも良い。
【0020】本発明のグランドシール蒸気調整装置は、
上述の手段(1)〜(4)により、 (a)シール蒸気の圧力を一定にするため、蒸気レシー
バに流入する蒸気量、又は排出する蒸気量を調整するた
め、従来から設けられていた調整弁が、蒸気タービンの
低負荷時に蒸気レシーバに供給するシール蒸気の供給調
整を、従来行っていた蒸気供給弁だけにすることができ
るとともに、コントローラも1つにできる。また、これ
に伴い蒸気タービンの高負荷時に、蒸気レシーバ内のシ
ール蒸気を復水器に放出するピストン弁を設けたことに
より、蒸気供給弁では制御できない高負荷時における蒸
気レシーバ内のシール蒸気圧を、調整弁であり、コント
ローラを必要とする蒸気排出弁なしでも調圧できるよう
になる。
【0021】これにより、コストが低減できるととも
に、シール蒸気の圧力制御をハンチング等が生じない安
定したものにして、所定の圧力に調圧された蒸気をグラ
ンド部に、安定して供給できるようになる。また、シス
テム全体も、シンプルになり、装置も簡素化される。
【0022】また、第2番目の本発明のグランドシール
蒸気調整装置は、上述した(1)〜(4)の手段に加
え、次の手段とした。
【0023】(5)前記(4)の手段におけるピストン
弁が、蒸気タービンの50%を越す負荷信号で、蒸気レ
シーバ内のシール蒸気を、一定流量で復水器へ放出する
ように開放されるON−OFF形式のものとした。
【0024】(6)前記(2)の手段における蒸気供給
弁、および前記(3)の手段におけるコントローラは、
ピストン弁の開放により一定流量のシール蒸気が復水器
へ放出され、蒸気タービンの負荷に対応して変動する蒸
気レシーバのシール蒸気圧を一定に保持するため、蒸気
タービンの高負荷時にも作動して、シール蒸気管から蒸
気レシーバに、シール蒸気を調整して供給するものとし
た。
【0025】本発明のグランドシール蒸気調整装置は、
上述した(a)に加え、上述の手段(5),(6)によ
り、 (b)蒸気供給弁、およびピストン弁の開度は、図2に
示すようになる。すなわち、蒸気タービン負荷50%以
上では、ピストン弁が開放されピストン弁を経て、蒸気
レシーバから復水器へ排出されるシール蒸気の排出量C
は一定となる。一方蒸気供給弁は、蒸気タービン負荷5
0%以下では、負荷の上昇につれて弁開度が小さくな
り、50%では全閉となり、シール蒸気管から蒸気レシ
ーバに供給されるシール蒸気の流入量Aは漸減したもの
になるとともに、負荷50%以上では、ピストン弁によ
る排出量Cに伴い生じるシール蒸気量の不足を補うた
め、再び蒸気供給弁は作動して、流入量Bのシール蒸気
を蒸気レシーバに供給する。
【0026】このように、蒸気供給弁は全負荷を通じて
シール蒸気を供給することとなり、蒸気レシーバ内のシ
ール蒸気圧は、蒸気供給弁1台から供給される蒸気量に
て、コントロールされることになるので、従来システム
のような、ハンチングも無くなり、安定した圧力制御が
できる。これにより、グランドシール蒸気調整装置の制
御性を向上させ、また制御システムをシンプルにするこ
とができる。さらに、ピストン弁をオリフィスと組み合
せて使用するようにしたので、蒸気タービンの高負荷
時、一定量の蒸気を精度良く、復水器へダンプさせるこ
とができるようになり、制御性をより向上させることが
できる。
【0027】
【発明の実施の形態】以下、本発明のグランドシール蒸
気調整装置の実施の一形態を、図面にもとづき説明す
る。図1は、本発明のグランドシール蒸気調整装置の実
施の第1形態を示すブロック図である。
【0028】図において、1は蒸気タービン内から外気
への蒸気洩れを遮断する、グランドパッキンを設けた低
圧側のグランド部、8,8’は、蒸気タービン5内から
主蒸気の洩れを遮断するグランドパッキンを設けた高圧
側のグランド部である。
【0029】このように、復水式の蒸気タービン5にお
いては、軸受部に設けたグランド部1,8,8’からの
蒸気の漏洩、および空気の侵入を防ぐために、低圧側グ
ランド部1からは、図示しないグランドコンデンサに漏
洩蒸気を吸引し、また蒸気タービン5が50%以下の負
荷である低負荷時には、高圧側グランド部8,8’にシ
ール蒸気2を供給するようにするとともに、高負荷時に
は、図示しない高真空にされる復水器の影響を強く受け
ることから、シール蒸気2の設定圧0.1kg/cm2g より
低い−0.9kg/cm2g 程度の圧力となる排気側の高圧側
グランド部8’に、シール蒸気を供給するようにしてい
る。
【0030】このシール蒸気2は、蒸気タービン5の低
負荷時には、雑用蒸気系統等の、図示しない蒸気供給源
からシール蒸気管6を介して供給される蒸気3を利用
し、また蒸気タービン5の高負荷時には、シール蒸気2
の設定圧より圧力が高くなり、蒸気タービン5の入口側
の高圧側グランド部8から漏洩する蒸気4の一部を利用
するようにしている。
【0031】また、11は、シール蒸気管6から供給さ
れる蒸気3を受容し、低負荷時には高圧側グランド部
8’,8に供給するとともに、蒸気タービン5の高負荷
時には、高圧側グランド部8から漏洩する蒸気4を受容
し、排気側の高圧側グランド8’に供給して、余剰の蒸
気4を図示しない復水器へダンプ管7を介して放出する
蒸気レシーバである。この蒸気レシーバ11内には、図
示省略した圧力検出器が設置されている。
【0032】9は、蒸気供給源から蒸気レシーバ11に
蒸気3を供給するシール蒸気管6に介装された蒸気供給
弁、10はダンプ管7に介装され、蒸気タービン5の負
荷検出器からの50%負荷信号で開放されるようにした
ピストン弁である。12は圧力検出器で、検出された蒸
気レシーバ11内の圧力に応じて、蒸気供給弁9を開閉
して、蒸気供給源から蒸気レシーバ11内に供給される
蒸気3の流量を調整して、蒸気レシーバ11内、換言す
ればグランド部8,8’に供給するシール蒸気の圧力
を、0.1kg/cm2g に設定するコントローラである。
【0033】10はダンプ管7に介装され、蒸気タービ
ン5の高負荷時にグランド部8から漏洩し、蒸気レシー
バ11に受容された後、高圧側グランド部8’に供給さ
れた残余の蒸気4を復水器へダンプさせる、“ON”
“OFF”の作動をするピストン弁、13はピストン弁
10の出口側に設けられ、ピストン弁10を通って復水
器へダンプするシール蒸気4を、一定量にして排出する
ためのオリフィスである。
【0034】本実施の形態のグランドシール蒸気調整装
置は、このように構成され、しかも蒸気供給弁9、およ
びピストン弁10は、図2に示すような蒸気タービン5
の負荷に対応した弁開度に制御される。すなわち、蒸気
タービン5の負荷50%以上では、ピストン弁10はO
Nとなり開放され、ピストン弁10、オリフィス13を
経て、蒸気レシーバ11から復水器排出されるシール蒸
気の排出量Cは、負荷50%〜100%で一定となる。
【0035】一方、蒸気供給弁9は、蒸気タービン負荷
50%以下では、負荷の上昇につれて、グランド部8,
8’に供給するシール蒸気2の量は減少し、蒸気レシー
バ11内に設置された圧力検出器からのシール蒸気圧に
もとづき、コントローラ12で調整される弁開度が小さ
くなり、蒸気レシーバ11に供給される蒸気は、少くな
り、負荷50%では全閉となる。すなわち、シール蒸気
管6から蒸気レシーバ11に供給されるシール蒸気3の
流入量Aは、図示するように、負荷の上昇につれて漸減
したものになる。
【0036】また、蒸気タービン負荷50%以上では、
前述したピストン弁10による一定量の復水器への排出
量Cに伴い生じる、蒸気レシーバ11内のシール蒸気量
の不足を補うため、50%負荷で全閉になった蒸気供給
弁9は、蒸気レシーバ11内のシール蒸気2の圧力低下
を検知して、開閉信号を出力するコントローラ12から
の信号により、再び作動して、図に示す流入量Bのシー
ル蒸気3を蒸気レシーバ11に供給する。
【0037】このように、蒸気供給弁9は、蒸気タービ
ン5の全負荷を通じて、シール蒸気管6を介してシール
蒸気3を蒸気レシーバ11内に供給することとなり、蒸
気レシーバ11内のシール蒸気圧は、常にグランド部
8,8’のシールに好適な0.1kg/cm2g に保持される
こととなる。また、蒸気レシーバ11内のシール蒸気圧
は、蒸気供給弁9、1台から供給されるシール蒸気3に
てコントロールされることになるので、蒸気供給弁0
9、および蒸気排出弁010で蒸気レシーバ11内のシ
ール蒸気圧の制御を行う従来システムのような、ハンチ
ングも無くなり安定した圧力制御ができる。
【0038】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のグランド
シール蒸気調整装置によれば、特許請求の範囲に示す構
成により (1)蒸気タービン負荷の0〜100%にわたって、シ
ール蒸気の圧力制御は、蒸気供給弁のみによる圧力制御
となり、シール蒸気圧力は全負荷でハンチング無しの安
定した制御ができる。これにより、所定の圧力に調圧さ
れたシール蒸気が、グランド部に安定して供給でき、蒸
気タービンの効率を向上させることができる。
【0039】(2)蒸気レシーバ内のシール蒸気圧にて
弁開度を調整し、蒸気タービンの50%負荷状態でシー
ル蒸気圧を調整していた蒸気排出弁、およびこれを制御
するコントローラが不要となることで、コストダウンが
達成できる。
【0040】(3)蒸気排出弁が不要となり、またピス
トン弁の作動を蒸気タービンに装備されている負荷検出
器から負荷信号で行わせるようにしたので、シール蒸気
圧調整のシステム全体が簡素化できる。
【0041】(4)ピストン弁をオリフィスと組み合せ
て使用するようにしたことにより、蒸気タービンの高負
荷時、蒸気レシーバ内の蒸気を一定流量にして、精度良
く復水器へダンプさせることができるようになり、シー
ル蒸気圧の調整制御をより向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のグランドシール蒸気調整装置の実施の
第1形態を示すブロック図、
【図2】図1に示す蒸気供給弁、およびピストン弁の蒸
気タービン負荷に対応した弁開度と、蒸気レシーバ内へ
のシール蒸気の流入、および流出を示す図、
【図3】従来のグランドシール蒸気調整装置のブロック
図、
【図4】図3に示すシール蒸気の調整の他の例を示すブ
ロック図、
【図5】スプリットレンジを採用した蒸気供給弁、およ
び蒸気排出弁の作動を示す図、
【図6】図3に示す蒸気供給弁、および蒸気排出弁の蒸
気タービン負荷に対応した弁開度と蒸気レシーバへのシ
ール蒸気の流入と流出を示す図である。
【符号の説明】
1,01 低圧側グランド部 2,02 シール蒸気 3,03 (蒸気供給減からの)蒸気 4,04 (グランド部からの)蒸気 5,05 蒸気タービン 6,06 シール蒸気管 7,07 ダンプ管 8,08 (入口側の)高圧側グランド部 8’,08’ (排気側の)高圧側グランド部 9,09 蒸気供給弁 10 ピストン弁 11,011 蒸気レシーバ 12 コントローラ 13 オリフィス 010 蒸気排出弁 012 第1のコントローラ 013 第2のコントローラ 014 コントローラ

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 蒸気タービンのグランド部のシールを行
    う、シール蒸気の圧力を調整するグランドシール蒸気調
    整装置において、蒸気供給源から供給される前記シール
    蒸気、若しくは前記グランド部から排出される前記シー
    ル蒸気を受容するとともに、受容した前記シール蒸気の
    圧力を検出する圧力検出器が設置された蒸気レシーバ
    と、蒸気供給源からの前記シール蒸気を前記蒸気レシー
    バに供給するシール蒸気管に設置された蒸気供給弁と、
    前記圧力検出器からの前記シール蒸気の圧力信号を入力
    して、前記蒸気レシーバ内の圧力を一定にする流量に調
    整する開閉信号を、前記蒸気供給弁に出力するコントロ
    ーラと、前記蒸気タービンの負荷信号で開閉して、前記
    蒸気タービンの負荷上昇時に、前記グランド部から排出
    される前記シール蒸気により圧力が上昇する、前記蒸気
    レシーバ内の前記シール蒸気を復水器へ放出して、前記
    蒸気レシーバ内の圧力を一定にする、オリフィスを設け
    たピストン弁とからなることを特徴とするグランドシー
    ル蒸気調整装置。
  2. 【請求項2】 前記ピストン弁が前記蒸気タービンの5
    0%を越す前記負荷信号で開放され、前記蒸気レシーバ
    内の前記シール蒸気を一定流量で復水器へ放出させると
    ともに、前記蒸気供給弁、および前記コントローラの作
    動により、前記シール蒸気管から前記シール蒸気を前記
    蒸気レシーバに供給して、前記ピストン弁による前記シ
    ール蒸気の過剰放出分を補充するようにしたことを特徴
    とする請求項1のグランドシール蒸気調整装置。
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