JPH1071688A - 耐汚染性化粧シート - Google Patents

耐汚染性化粧シート

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JPH1071688A
JPH1071688A JP24880796A JP24880796A JPH1071688A JP H1071688 A JPH1071688 A JP H1071688A JP 24880796 A JP24880796 A JP 24880796A JP 24880796 A JP24880796 A JP 24880796A JP H1071688 A JPH1071688 A JP H1071688A
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JP
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decorative sheet
sheet
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thermoplastic resin
surface layer
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JP24880796A
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Takami Sendai
尚見 仙臺
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Dai Nippon Printing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 低コストでありながら、耐候性、耐汚染
性、耐擦傷性に優れていること。艶調整が容易である
こと。表層(機能層)の接着強度が強固である為に、
真空成型により三次元成型品にラッピング加飾した場
合、フッ素フィルムラミネート品の様に経時で、層間剥
離する事なく、又紫外線硬化樹脂コート品の様に、表層
に割れ、クラックが発生する事がないこと。帯電しに
くく、ほこりが付きにくいこと。 【解決手段】 フッ素樹脂を変性させた熱可塑性樹脂層
からなる表面層と熱可塑性樹脂シートとを積層したシー
トに、装飾処理する。前記のフッ素樹脂を変性させた熱
可塑性樹脂がフッ素樹脂、ポリオール、イソシアネート
からなり、化粧シートのフッ素樹脂を変性させた熱可塑
性樹脂層に、導電性でかつ艶消し性の物質を添加する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、建築物の内装、建
具の表面化粧、車輛内装等に用いる表面化粧シートとし
て利用が可能であり、耐汚染性と耐擦傷性の両方に優れ
ている。
【0002】
【従来の技術】従来の斯かる用途に用いる化粧シートと
しては、ポリ塩化ビニルフイルムを使用して、これに印
刷、エンボス加工等で装飾を施した化粧シート(特公昭
28−5036、特公昭58−14312号公報)が用
いられていた。
【0003】近年これに代わるものとして、 (1)フッ素フィルムをラミネートした耐汚染性化粧シ
ートが登場して来た。例えば、ポリ塩化ビニルカレンダ
ーシート等の熱可塑性樹脂薄肉シートの外面に、接着剤
層を介して、フッ素樹脂フィルムを接合一体化した積層
被覆用被覆材料があった。(特公昭61−53228号
公報) (2)紫外線硬化型塗料をコートした化粧シートも登場
して来た。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】(1)のような従来の
化粧シートは、工業的に量産し、建築物の内装材等に使
用するにあたって、 表層にフッ素樹脂単層がくる為、耐擦傷性に劣る。傷
のついた所に汚れが付くと、取れない。 帯電性でほこりが付きやすい。 塗装感を有する意匠がでない。即ち、鮮映性がなくマ
ット調である。 フッ素フィルムとベースフィルムの接着強度が劣り、
品質が不安定である。という問題点があった。
【0005】また、(2)のような従来の化粧シート
は、工業的に量産し、建築物の内装材等に使用するにあ
たって、 耐汚染性が不十分である。(毛染め剤等が浸透し易
い。) 伸ばすと割れるので、成形加工性が劣る。 紫外線硬化させる設備が必要であり、高価となる。 耐候性に劣る。紫外線を照射すると黄変する。 という問題点があった。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者は、フッ素樹脂
を変性させた熱可塑性樹脂層は、一般の熱可塑性樹脂層
よりも、フッ素樹脂が入っているので、耐汚染性に優
れ、また、フッ素樹脂単層と比べて、耐擦傷性も良好で
あること及び紫外線硬化樹脂層と比べ、成形性、耐候性
が良いことを見出し、これを化粧シートの表面層に用い
た。
【0007】本発明において、フッ素樹脂を変性させた
熱可塑性樹脂とは、少なくともフッ素樹脂、ポリオー
ル、イソシアネートからなるもので、架橋物であって
も、或いはただの混合物であってもよい。ここで、架橋
物とは、ウレタン結合した物を指す。ウレタン結合して
いるので、耐擦傷性が良好であり、フッ素樹脂は繋ぎ材
の役目をしているので成形性、耐汚染性、耐候性も良い
のである。
【0008】そして、上記の課題を解決するために、本
発明においては、フッ素樹脂を変性させた熱可塑性樹脂
を含む表面層と熱可塑性樹脂シートとを積層したシート
に、装飾処理することを特徴とする耐汚染性化粧シー
ト。前記の表面層がフッ素樹脂、ポリオール、イソシア
ネートからなることを特徴とする耐汚染性化粧シート。
前記の熱可塑性樹脂シートが成形性シートであることを
特徴とする耐汚染性化粧シート。前記の化粧シートの表
面層(フッ素樹脂を変性させた熱可塑性樹脂層)に、導
電性でかつ艶消し性の物質を添加したことを特徴とする
ソフトなマット意匠を有する耐汚染性化粧シート。を開
発したのである。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
も含めてより詳細に説明する。図1は、本発明による化
粧シートの実施例で、鋼板に貼って化粧鋼板とした例を
示す断面図である。図2は、本発明による化粧シートの
実施例で、中密度ファイバーボードに貼ってキッチン扉
とした例を示す断面図である。図3は、本発明による化
粧シートの実施例で、合板に貼って化粧合板とした例を
示す断面図である。
【0010】図1や図2において、ポリ塩化ビニル層
5、ポリエチレンテレフタレートフィルム2を積層して
なる化粧シートにおいて、フッ素樹脂を変性させた熱可
塑性樹脂層1を表面層として設ける事により、耐汚染
性、耐擦傷性に優れた化粧シート8が得られた。図3に
おいては、ポリプロピレン層20による化粧シートにお
いて、フッ素樹脂を変性させた熱可塑性樹脂層1を表面
層として設ける事により、耐汚染性、耐擦傷性に優れた
化粧シート18が得られた。
【0011】フッ素樹脂を変性させた熱可塑性樹脂と
は、ポリオールとイソシアネート化合物にフッ素樹脂が
化学的に変性されて、取り込まれた熱可塑性樹脂であ
る。そして、フッ素樹脂を変性させた熱可塑性樹脂は、
少なくともフッ素樹脂、ポリオール、イソシアネートか
らなるもので、これらの架橋物であっても、或いはただ
の混合物であってもよい。これら以外に、アクリル樹
脂、アルキッド樹脂等が入った架橋物であっても、或い
はただの混合物であってもよい。ここで、架橋物とは、
ウレタン結合した物を指す。表面層は、ウレタン結合し
ているので、耐擦傷性が良好であり、フッ素樹脂は繋ぎ
材の役目をしているので成形性、耐汚染性、耐候性も良
いのである。又、ポリエチレンテレフタレートに強固に
密着し、耐汚染性に優れた表面層を設ける事ができた。
【0012】この表面層に、後記のマット剤や導電性で
かつ艶消し性の物質を添加する事により、マット剤や導
電性でかつ艶消し性の物質を機能層が被覆した、艶消し
(マット)意匠であるが、ソフトな風合いを有した耐候
性、耐汚染性と耐擦傷性さらには導電性に優れた化粧シ
ートが得られる。
【0013】表面層に添加される導電性でかつ艶消し性
の物質としては、金属微粉末や無機系の導電性フィラー
がある。金属微粉末としては、特に、アルミニウム、
錫、クロム、鉄、金、銀、銅、ニッケル、アンチモン、
マグネシウム、亜鉛などが適している。金属微粉末は単
独または先のマット剤であるシリカ、炭酸カルシウム、
硫酸バリウム、チタン、クレー、タルク等の粉末と一緒
に添加しても良い。必要に応じて0.1〜10重量部程
度添加する。
【0014】無機系の導電性フィラーとしては、ZnO
(Al)のような酸化亜鉛系のもの、SnO2 (Sb)
/BaSO4 のような硫酸バリウム系のもの、SnO2
/BaSO4 のような硫酸バリウム系(非ドープ)のも
の、SnO2 (Sb)/9Al 23 ・2B2 3 のよ
うなほう酸アルミ系(針状)のもの、SnO2 (Sb)
/TiO2 のような酸化チタン系のもの、SnO2 (S
b)のような酸化錫系(超微粒子)のもの、TiO
(N)のようなチタンブラック系のもの、SnO2(S
b)/K2 O・nTiO2 やC/K2 O・nTiO2
ようなチタン酸カリ系(針状)のものが使用される。こ
こで、/の左側の物質が被覆剤を示し、/の右側の物質
が芯材を示す。また、( )の中の物質はドーピング
剤で、例えばZnO(Al)は酸化亜鉛に少量のアルミ
ニウムが添加された物質のことである。また、SnO2
(Sb)/BaSO4 は、硫酸バリウムの芯剤に、アン
チモンが少量添加された酸化錫を被覆した物質のことで
ある。
【0015】フッ素樹脂としては、ポリフッ化ビニル、
ポリフッ化ビニリデン、テトラフルオロエチレン−エチ
レンコポリマー、テトラフルオロエチレン−ヘキサフル
オロプロピレンコポリマー、テトラフルオロエチレン−
ペルフルオロエチレンコポリマー、ポリテトラフルオロ
エチレン等が使用される。
【0016】この表面層(フッ素樹脂を変性させた熱可
塑性樹脂層)の厚さは2〜20μm程度が好ましい。2
μm未満では、耐汚染性の機能が充分とは言えないもの
となって都合が悪い。また20μmを超えるとシート化
した際、ラミネート時に収縮応力が大きくなり、カール
を生じやすいとか、コスト高となって都合が悪い。
【0017】表面層を形成するフッ素樹脂を変性させた
熱可塑性樹脂には、公知の抗菌剤、防黴剤を混入させる
ことにより、優れた抗菌性、防黴性を有する耐汚染性化
粧シートとすることができる。
【0018】抗菌剤または防黴剤としては下記の〜
に記載のものが使用できる。 抗菌性のAg+,Cu2 +,Zn2 +,Hg+,Ni
2 +,Cd2 +等の金属イオン(特にAg+が人体に無
害であり効果の持続性が高いので、安全性、実績面から
望ましい。)を、ゼオライト、アパタイト、ガラス、シ
リカゲル、燐酸塩、燐酸ジルコニウム等のイオン交換体
(中でも特にゼオライト、燐酸ジルコニウムが実績、信
頼性が高い。)にイオン交換可能に担持させたもの(特
公昭63−54013号公報、特開平4−300975
号公報等に開示)。
【0019】上記において、抗菌性イオンとして金
属イオンに更にアンモニウムイオンを加えたもの(特公
平4−28646号公報に開示)。 抗菌性を有する有機化合物、例えば、P−アミノベン
ゼンスルホンアミド、スルファチアゾール、スルピリジ
ン、スルファダイアジン等のスルファ剤、ジメチルジチ
オカルバメート、エチレンビスジチオカルバメート等の
ジチオカルバミン酸塩、2−(2−フリル)−3−(5
−ニトロ−2フリル)アクリルアミド等。
【0020】抗菌性及び防黴性を有するトリメトキシ
シリルプロピルオクタデシルアンモニウムクロライド、
10.10−オキシビスフェノキシアルシン、2−(4
−チアゾリル)−ベンズイミダゾール、ビス(2−ピリ
ジルチオ−1−オキシド)亜鉛、2−N−オクチル−4
−イソチアゾリン−3−オン、2,3,5,6−チトク
ロロ−4−(メチルチオ)−フタルイミド、N−(フル
オロジクロロメチルチオ)フロルイミド、グリセオフル
ビン、トリコマイシン、アンホテリシンB等。 抗生物質、例えば、フェノキシメチルペニシリン、ジ
クロキサシリン等のペニシリン、セファロチン、セファ
ゾリン等のセファロスポリン、硫酸ストレプトマイシ
ン、パロモマイシン(硫酸塩)等のストレプトマイシ
ン、エリスロマイシン、ジョサマイシン等のエリスロマ
イシン、テトラサイクリン、硝酸ロリテトラサイクリン
等のテトラサイクリン、クロラムフェニコール、チアン
フェニコール、アミノ酢酸エステル塩酸塩等のクロラム
フェニコール等。
【0021】熱可塑性樹脂シートとしては、ポリエチレ
ンテレフタレートの他に、ポリエチレン、ポリプロピレ
ン、ポリ塩化ビニル、ポリエーテルケトン、ポリイミド
等の既知の熱可塑性樹脂からなるフィルム又はシート等
が使用できる。これらは、着色したシートであっても良
い。
【0022】装飾処理とは、化粧シートを構成する少な
くとも1層に顔料添加による着色(透明又は不透明着
色)、図1や図2に示す如く絵柄の印刷、エンボス加工
(加熱プレス)、ヘアライン加工等による凹凸模様賦形
等のことである。
【0023】顔料としては、チタン白、亜鉛華、弁柄、
朱、群青、コバルトブルー、チタン黄、黄鉛、カーボン
ブラック等の無機顔料、イソインドリノン、ハンザイエ
ローA、キナクリドン、パーマネントレッド4R、フタ
ロシアニンブルー、インダスレンブリーRS、アニリン
ブラック等の有機顔料(或いは染料も含む)、アルミニ
ウム、真鍮、等の金属顔料、二酸化チタン被覆雲母、塩
基性炭酸鉛等の箔粉からなる真珠光沢(パール)顔料等
である。
【0024】これらは、粉末、或いは鱗片状箔片として
添加、分散せしめられる。
【0025】絵柄(模様)印刷としては、グラビア印
刷、オフセット印刷、シルクスクリーン印刷、転写シー
トからの転写印刷等公知の印刷法を用いインキ(或いは
塗料)にて模様を形成する。
【0026】模様としては、木目模様、石目模様、布目
模様、皮絞模様、幾何学図形、文字、記号、或いは全面
ベタ等がある。模様はシートの表面、裏面、表裏両面、
或いは層間に設ける。
【0027】インキ(或いは)塗料としては、バインダ
ーとして、塩素化ポリエチレン、塩素化ポリプロピレン
等の塩素化ポリオレフィン、ポリエステル、ポリウレタ
ン、アクリル、酢酸ビニル、塩化ビニル・酢酸ビニル共
重合体、セルロース系樹脂、等を用い、一種又は二種以
上混合して用いる。これに前記に列挙した様な公知の顔
料を添加した物を用いる。
【0028】エンボス加工としては、ポリ塩化ビニル樹
脂等を加熱軟化させ、エンボス版で加圧、賦形し、冷却
固定して形成するもので、公知の枚葉、或いは輪転式の
エンボス機が用いられる。
【0029】凹凸形状としては、木目板導管溝、石板表
面凹凸(花崗岩劈開面等)、布表面テクスチュア、梨
地、砂目、ヘアライン、万線条溝等である。
【0030】更に必要に応じて、凹凸模様の凹部に公知
のワイピング法(特公昭58−14312号公報等参
照)によって、着色インキを充填することもできる。着
色インキは前記と同様の物が可能である。但し、耐磨耗
性の点で、2液硬化型ウレタン樹脂をバインダーとする
物が好ましい。
【0031】金属薄膜は、アルミニウム、クロム、金、
銀、銅等の金属を用い、真空蒸着、スパッタリング等の
方法で製膜する。或いはこれらの組み合わせでも良い。
該金属薄膜は、全面に設けても、或いは、部分的にパタ
ーン状に設けても良い。
【0032】〔紫外線吸収剤・光安定剤〕樹脂により良
好な耐候性(耐光性)を付与するために、紫外線吸収
剤、及び/又は光安定剤を添加することができ、その添
加量は紫外線吸収剤、光安定剤とも通常0.5〜10重
量%程度であるが、一般的には紫外線吸収剤と光安定剤
とを併用するのが好ましい。
【0033】紫外線吸収剤としては、ベンゾトリアゾー
ル、ベンゾフェノン、サリチル酸エステル等の有機物、
又は0.2μm径以下の微粒子状の酸化亜鉛、酸化セリ
ウム、酸化チタン等の無機物を用いることができる。光
安定剤としては、ビス−(2,2,6,6−テトラメチ
ル−4−ピペリジニル)セバケート等のヒンダードアミ
ン系ラジカル捕捉剤、ピペリジン系ラジカル捕捉剤等の
ラジカル捕捉剤を用いることができる。
【0034】以上の紫外線吸収剤・光安定剤や後記の難
燃剤は、化粧シートのいずれかの層に混入させておくと
良い。紫外線吸収剤・光安定剤は、好ましくは、表層に
混入させておく方が効果が良い。
【0035】難燃剤としては、水酸化アルミニウム、水
酸化マグネシウム等の粉末が用いられ、これらは、難燃
性を付与する必要がある場合に添加する。添加量は各樹
脂100重量部に対して0.1〜20重量部程度であ
る。
【0036】又本発明の耐汚染性化粧シートを他の被着
体(裏打材)に積層することもできる。積層は、被着体
に化粧シート自体が(熱融点等で)接着可能な場合は、
接着剤層は省いても良い、又、化粧シート自体では被着
体と接着しない場合は、適当な接着剤にて積層する。
【0037】被着体が最終製品であり、その表面化粧の
為に化粧シートを積層する場合も有れば、必要に応じ化
粧シートの力学的強度の補強、或いは隠蔽性の付与の為
化粧シート裏面に被着体を積層する場合も有る。
【0038】被着体としては各種素材の平板〔図1〕、
曲面板等の板材〔図2〕、立体形状物品〔成形品〕、シ
ート(或いはフィルム)等の各種形状の物品が対象とな
る。板材、立体形状物品、或いはシート(フィルム)の
いづれにも用いられる素材としては、木材単板、木材合
板、パーティクルボード、中密度繊維板(MDF)等の
木材板、木質繊維板等の木質板、鉄、アルミニウム等の
金属、アクリル、ポリカーボネート、エチレン・酢酸ビ
ニル共重合体、エチレンビニルアセテート、ポリエステ
ル、ポリスチレン、ポリオレフイン、ABS、フェノー
ル樹脂、ポリ塩化ビニル、セルロース系樹脂、ゴム等の
樹脂、専ら板材、或いは立体形状物品として用いられる
素材としては、硝子、陶磁器、等のセラミックス、AL
C(発泡軽量コンクリート)等のセメント、硅酸カルシ
ウム、石膏等の非セメント窯業系材料、専らシート(或
いはフィルム)として用いられる素材としては、上質
紙、和紙等の紙、炭素、石綿、チタン酸カリウム、硝
子、合成樹脂等の繊維からなる不織布又は織布等があ
る。
【0039】これら各種被着体への積層方法としては、
例えば接着剤層を間に介して板状基材に加圧ローラー
で加圧して積層する方法、特公昭50−19132号
公報、特公昭43−27488号公報等に記載される様
に、化粧シートを射出成形の雌雄両金型間に挿入して、
両金型を閉じ、雄型のゲートから熔融樹脂を射出充填し
て後、冷却して樹脂成形品の成形と同時にその表面に化
粧シートを接着積層する、所謂射出成形同時ラミネート
方法、特公昭56−45768号公報、特公昭60−
58014号公報等に記載される様に、成形品の表面に
化粧シートを間に接着剤層を介して対向乃至は載置し、
成形品側からの真空吸引による圧力差により化粧シート
を成形品表面に積層する、所謂真空プレス積層方法、
特公昭61−5895号公報、特公平3−2666号公
報等に記載される様に、円柱、多角柱等の柱状基材の長
軸方向に、化粧シートを間に接着剤層を介して供給しつ
つ、複数の向きの異なるローラーにより、柱状体を構成
する複数の側面に順次化粧シートを加圧接着して積層し
てゆく、所謂ラッピング加工方法、実公大15−31
122号公報、特開昭48−47972号公報等に記載
される様に、先ず化粧シートを板状基材に接着剤層を介
して積層し、次いで板状基材の化粧シートとは反対側の
面に、化粧シートと板状基材との界面に到達する、断面
がV字状、又はU字状溝を切削し、次いで該溝内に接着
剤を塗布した上で、該溝を折り曲げ箱体又は柱状体を成
形する所謂、Vカット又はUカット加工方法、等があ
る。
【0040】特に、本発明化粧シートを凹凸立体物に貼
り合わせる方法としては、前記方法のうち、(a)ラッ
ピング加工法、(b)Vカット加工法、(c)射出成形
同時ラミネート法、(d)真空成形同時ラミネート法等
が好ましい。
【0041】本発明の耐汚染性化粧シートは各種被着体
に積層し、所定の成形加工等を施して、各種用途に用い
る。例えば、壁、天井、床等建築物の内装、窓枠、扉、
手摺等の建具の表面化粧、家具又は弱電・OA機器のキ
ャビネットの表面化粧、自動車、電車等の車輛内装、航
空機内装、窓硝子の化粧等である。
【0042】
【実施例】以下、本発明の実施例について詳細に説明す
る。
【0043】実施例1 フッ素樹脂、アクリル・アルキッドポリオール、HD
I系イソシアネート、トルエン、酢酸エチルの混合液
を、ポリエチレンテレフタレートのコロナ処理面に、グ
ラビアコートし3μm厚みで積層した後、加熱温度13
0°Cで数秒間乾燥させた。 この積層シートのポリエチレンテレフタレートのコロ
ナ処理面とは反対の面に、ウレタン系や塩化ビニル・酢
酸ビニル共重合体系の着色インキで、絵柄層を形成し
た。 この絵柄層にウレタン系のドライラミネート用接着剤
をコートし、着色された塩化ビニルシートと貼り合わせ
て、本願発明の耐汚染性化粧シートを得た。 同化粧シートを、一般的な鋼板用接着剤を介して、鉄
板に貼り合わせる事により、塗装感を有し、耐汚染性、
耐擦傷性、耐候性に優れた化粧鋼板を得た。
【0044】実施例2 フッ素樹脂とアクリル・アルキッドポリオール100
部、イソシアネート30部、シリコン6部、シリカ3
部、トルエン、酢酸エチルの混合液を、ポリエチレンテ
レフタレートのコロナ処理面に、グラビアコートし5μ
m厚みで積層した後、加熱温度130°Cで数秒間乾燥
させた。 この積層シートのポリエチレンテレフタレートのコロ
ナ処理面とは反対の面に、ウレタン系や塩化ビニル・酢
酸ビニル共重合体系の着色インキで、絵柄層を形成し
た。 この絵柄層にウレタン系のドライラミネート用接着剤
をコートし、着色された塩化ビニルシートと貼り合わせ
て、本願発明の耐汚染性化粧シートを得た。 同化粧シートを、真空プレスにより、中密度ファイバ
ーボードからなるキッチン扉に被覆して、ナチュラルマ
ット調のキッチン化粧扉を得た。このキッチン化粧扉
は、耐汚染性、耐擦傷性、耐候性に優れた表面物性を有
していた。
【0045】実施例3 フッ素樹脂とアクリル・アルキッドポリオール100
部、イソシアネート30部、シリコン6部、アルミニウ
ム粉末3部、トルエン、酢酸エチルの混合液を、ポリエ
チレンテレフタレートのコロナ処理面に、グラビアコー
トし5μm厚みで積層した後、加熱温度130°Cで数
秒間乾燥させた。 この積層シートのポリエチレンテレフタレートのコロ
ナ処理面とは反対の面に、ウレタン系や塩化ビニル・酢
酸ビニル共重合体系の着色インキで、絵柄層を形成し
た。 この絵柄層にウレタン系のドライラミネート用接着剤
をコートし、着色された塩化ビニルシートと貼り合わせ
て、本願発明の耐汚染性化粧シートを得た。 同化粧シートを、真空プレスにより、中密度ファイバ
ーボードからなるキッチン扉に被覆して、ナチュラルマ
ット調のキッチン化粧扉を得た。このキッチン化粧扉
は、ほこりが付きにくい上に、耐汚染性、耐擦傷性、耐
候性に優れた表面物性を有していた。
【0046】実施例4 チタンを混入した100μmの白色ポリプロピレンフ
ィルムの片面にウレタン系や塩化ビニル・酢酸ビニル共
重合体系の着色インキで、絵柄層(木目柄)を形成し
た。 フッ素樹脂、アクリル・アルキッドポリオール、HD
I系イソシアネート、トルエン、酢酸エチルの混合液
を、白色ポリプロピレンフィルムの印刷面に、グラビア
コートし10μm厚みで積層した後、加熱温度100°
Cで数秒間乾燥させた。 150°Cに加熱された導管調の凸凹形状を有するド
ラムで絵柄層側より、白色ポリプロピレンフィルムをプ
レスし、エンボス形状を有する本願発明の耐汚染性化粧
シートを得た。 同化粧シートを、ウレタン系の接着剤を介して、合板
に被覆して、ナチュラルマット調の木肌を有する化粧合
板を得た。この化粧合板は、耐汚染性、耐擦傷性、耐候
性に優れた表面物性を有していた。
【0047】
【発明の効果】本発明の耐汚染性化粧シートは、 低コストでありながら、耐候性、耐汚染性、耐擦傷性
に優れているという効果を奏する。 艶調整が容易であるという効果を奏する。 表面層の接着強度が強固である為に、真空成型により
三次元成型品にラッピング加飾した場合、フッ素フィル
ムラミネート品の様に経時で、層間剥離する事なく、又
紫外線硬化樹脂コート品の様に、表層に割れ、クラック
が発生する事がないという効果を奏する。 帯電しにくいので、ほこりが付きにくい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による化粧シートの実施例で、鋼板に貼
って化粧鋼板とした例を示す断面図である。
【図2】本発明による化粧シートの実施例で、中密度フ
ァイバーボードに貼ってキッチン扉とした例を示す断面
図である。
【図3】本発明による化粧シートの実施例で、合板に貼
って化粧合板とした例を示す断面図である。
【符号の説明】
1 フッ素樹脂を変性した熱可塑性樹脂層(表面層) 2 ホリエチレンテレフタレートフィルム 3 絵柄層 4 接着剤層 5 ポリ塩化ビニル層 6 接着剤層 7 鋼板 8 化粧シート 9 化粧鋼板 10 中密度ファイバーボード 11 キッチン扉 18 化粧シート 20 ポリプロピレン層 21 合板 22 化粧合板

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 フッ素樹脂を変性させた熱可塑性樹脂を
    含む表面層と熱可塑性樹脂シートとを積層したシート
    に、装飾処理することを特徴とする耐汚染性化粧シー
    ト。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の表面層がフッ素樹脂、ポ
    リオール、イソシアネートからなることを特徴とする耐
    汚染性化粧シート。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の熱可塑性樹脂シートが成
    形性シートであることを特徴とする耐汚染性化粧シー
    ト。
  4. 【請求項4】 請求項1乃至請求項3記載の化粧シート
    の表面層に、導電性でかつ艶消し性の物質を添加したこ
    とを特徴とするソフトなマット意匠を有する耐汚染性化
    粧シート。
JP24880796A 1996-08-30 1996-08-30 耐汚染性化粧シート Withdrawn JPH1071688A (ja)

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