JPH10180965A - 抗菌性化粧シート - Google Patents

抗菌性化粧シート

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Publication number
JPH10180965A
JPH10180965A JP8356337A JP35633796A JPH10180965A JP H10180965 A JPH10180965 A JP H10180965A JP 8356337 A JP8356337 A JP 8356337A JP 35633796 A JP35633796 A JP 35633796A JP H10180965 A JPH10180965 A JP H10180965A
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JP
Japan
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antibacterial
sheet
protective layer
layer
decorative sheet
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Pending
Application number
JP8356337A
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English (en)
Inventor
Hiroshi Tanaka
宏 田中
Masaki Tsukada
正樹 塚田
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Dai Nippon Printing Co Ltd
Original Assignee
Dai Nippon Printing Co Ltd
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Publication date
Application filed by Dai Nippon Printing Co Ltd filed Critical Dai Nippon Printing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 台所、浴室、洗面所等の室内水回り関係や病
院その他の衛生的環境を必要とする場所での各種備品
(電気製品、各種器具等)に用いられる抗菌性化粧シー
トの中で、ポリ塩化ビニルシートの代わりに、ポリオレ
フィン樹脂シートを使用した化粧シートは、折り曲げ加
工適性等に問題がある。 【解決手段】 主原料が高密度ポリエチレン、熱可塑性
エラストマー、着色剤、及び無機充填剤からなる着色P
Oシート11に、木目柄等の絵柄層12を形成し、その上
に、抗菌剤14を含有する電離放射線硬化性樹脂を塗布し
て塗膜を形成し、該塗膜に電離放射線を照射して硬化せ
しめて、厚さ2 〜10μmで、抗菌剤14が0.1〜15重量%
含有する保護層13を形成して、抗菌性化粧シート1 を作
製する。更に、該抗菌性化粧シートは合板等の被着体に
貼着して抗菌性化粧材とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、プラスチック、
紙、木材、金属板、無機系素材等あらゆる基材に抗菌性
能を付与するために使用される化粧シートに関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】従来、室内水回り関係(台所、浴室、洗
面所等)や高温多湿の場所及び病院その他の衛生的な環
境を必要とする場所での各種備品(電気製品、各種器具
等)については、カビや細菌等の発生を防止できる製品
が要望されている。そのため、これらに使用される化粧
紙や化粧板等に防カビ性又は抗菌性を付与する方法とし
て、防カビ剤又は抗菌剤を該当素材中に練り込む方法、
又は後工程にて抗菌剤を含有する塗料を塗装する方法等
が行われていた(特公昭63ー54013号公報、特公
平4ー28646号公報に開示)。また、防カビ性及び
抗菌性を有する壁紙や化粧シートを用いて、上記備品等
に抗菌性を付与しようとする試みもなされている(特開
平1ー313533号公報に開示)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、防カビ剤又は
抗菌剤をプラスチック成形品等に練り込む場合は、製造
工程やコストが増加したり、生産性が低下する等の問題
が発生し易い。抗菌剤を添加した製品が抗菌作用を示す
のは、製品の表面に存在する抗菌剤であるが、成形用樹
脂や塗料用樹脂に抗菌剤を練り込む場合、大部分の抗菌
剤は樹脂に練り込まれて成形品の中に存在するので、抗
菌作用を発揮できないため、必ずしも最良の方法ではな
い。
【0004】また、従来、建築物の壁、天井等の内装、
家具、キャビネット等の表面装飾材として用いられる化
粧シートは、そのシートにポリ塩化ビニルシートが多く
使用されている。例えば、ポリ塩化ビニルシートに木目
模様等を印刷し、これに透明なポリ塩化ビニルシートを
積層したものや、更に、透明なポリ塩化ビニルシートに
エンボス加工を施したものがある。また、ポリ塩化ビニ
ルシートに代わるものとして、ポリエチレン、ポリプロ
ピレン等のポリオレフィン系樹脂シートを使用した化粧
シートが提案されている(特開昭54ー62255号公
報参照)。更に、前記ポリオレフィン系樹脂シートの改
良仕様として、極性官能基をグラフト重合させたポリオ
レフィン系樹脂に、オレフィン系熱可塑性エラストマー
を混合させたもの(特開平6ー21080号公報、特開
平4ー504384号公報)、或いは、ポリオレフィン
系樹脂に相溶化剤を用いてポリウレタン樹脂を混合させ
たもの(特開平7ー26038号公報)、等にも提案さ
れている。
【0005】しかし、ポリオレフィン系樹脂シートを使
用した化粧シートは、被着体に接着して、Vカット加工
やラッピング加工したとき、化粧シートの加工適性に問
題があった。そのため、 本発明は、ポリ塩化ビニルの
代わりに、着色基材シートとして、高密度ポリエチレ
ン、熱可塑性エラストマー、着色剤、及び無機充填剤か
らなるポリオレフィン系樹脂を用い、また、透明な表面
保護層として、紫外線硬化性樹脂や電子線硬化性樹脂等
の電離放射線硬化性樹脂を用い、その透明な表面保護層
に抗菌処理を施すことにより、上記問題点を解決したも
のである。また、前記化粧シートの電離放射線硬化性樹
脂からなる保護層に、エンボス模様を形成し、そのエン
ボス模様の凹部にワイピング加工により抗菌剤を含有す
る着色インキを充填して、意匠性に優れた抗菌性化粧シ
ートとした。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記問題を解決するため
に、化粧シートの構成を以下のようにした。主原料が高
密度ポリエチレン、熱可塑性エラストマー、着色剤、及
び無機充填剤を含む材料からなる着色基材シート上に、
直接又は他の層を介して、抗菌剤を含有する電離放射線
硬化性樹脂からなる保護層が形成されていることを特徴
とする抗菌性化粧シートとした。そして、前記着色基材
シートの厚さが50〜300μmであり、前記電離放射
線硬化性樹脂からなる保護層が、抗菌剤を0.1〜15
重量%含有し、厚さが2〜10μmである抗菌性化粧シ
ートとした。
【0007】また、主原料が高密度ポリエチレン、熱可
塑性エラストマー、着色剤、及び無機充填剤を含む材料
から構成される着色基材シート上に、直接又は他の層を
介して、電離放射線硬化性樹脂からなる保護層を形成
し、該保護層にエンボス模様を形成し、該エンボス模様
の凹部にワイピング加工により着色インキを充填した化
粧シートにおいて、該保護層、及び/又は該着色インキ
に抗菌剤を含有していることを特徴とする抗菌性化粧シ
ートとした。更に、前記着色基材シート、及び/又は、
抗菌剤を含有する電離放射線硬化性樹脂からなる保護層
に、絵柄層が形成されている抗菌性化粧シートとした。
【0008】即ち、本発明は、化粧シートの基材シート
として、高密度ポリエチレン、熱可塑性エラストマー、
着色剤、及び無機充填剤からなるポリオレフィン系樹脂
の着色シートを用い、この着色ポリオレフィン系樹脂シ
ートに印刷等により絵柄層を形成し、そに上に、抗菌剤
を含有する電離放射線硬化性樹脂からなる保護層を形成
して、化粧シートに抗菌性を付与したものである。
【0009】そして、化粧シートに抗菌性を付与する具
体的な方法を以下のようにした。 厚さ50〜300μmの着色ポリオレフィン系樹脂
シートに、抗菌剤を添加した電離放射線硬化性樹脂組成
物で保護層を形成し、その保護層が、硬化後に抗菌剤を
0.1〜15重量%含有するようにし、且つその厚さが
2〜10μmになるような抗菌性化粧シートとした。
【0010】 また、着色ポリオレフィン系樹脂シー
トに電離放射線硬化性樹脂からなる保護層を形成し、そ
の保護層にエンボス模様を形成し、該エンボス模様の凹
部に着色インキを充填して化粧シートを作製する際に、
抗菌剤を0.1〜15重量%含有する着色インキ(乾物
としての含有量)を用いて、エンボス模様の凹部に着色
インキを充填して化粧シート表面に抗菌性を付与した。
【0011】 更に、上記ワイピング加工により、化
粧シートに抗菌性を付与する際、抗菌剤を0.1〜15
重量%含有する電離放射線硬化性樹脂を用いて保護層を
形成して、保護層と前記着色インキの両方に抗菌剤を添
加して、化粧シートに抗菌性を付与した。
【0012】
【発明の実施の形態】以下に、図面を参照にしながら本
発明を詳細に説明する。図1は本発明の抗菌性化粧シー
トの一例で、表面の保護層に抗菌剤を添加して抗菌性を
付与した抗菌性化粧シートの模式断面図である。図2は
本発明の抗菌性化粧シートの別の態様で、エンボス凹部
に抗菌剤を含有する着色インキを充填して抗菌性能を付
与した抗菌性化粧シートの模式断面図である。図3は本
発明の抗菌性化粧シートの別の態様で、表面の保護層と
エンボス凹部に充填する着色インキの両方に抗菌剤を添
加した抗菌性化粧シートの模式断面図である。
【0013】本発明の抗菌性能を有する化粧シート(以
下単に抗菌性化粧シートとする)は、図1に示すよう
に、基本的には、主原料が高密度ポリエチレン、熱可塑
性エラストマー、着色剤、及び無機充填剤からなる材料
を用いて製造した着色シート(以下着色POシート11
とする)の上に、印刷等により絵柄層12を形成し、そ
に上に、電離放射線硬化性樹脂からなる保護層13を形
成し、その保護層13に抗菌剤14を含有せしめて抗菌
性能を付与したものである。
【0014】また、図2に示すように、着色POシート
11に、絵柄層12、電離放射線硬化性樹脂からなる保
護層13を形成した後、保護層13の表面にエンボス加
工を施してエンボス模様を形成した後、そのエンボス凹
部16に、ワイピング加工により抗菌剤14を添加した
着色インキ(以下ワイピング加工に用いる着色インキを
ワイピングインキ15とする)を充填して、化粧シート
表面に抗菌性能を付与したものである。
【0015】更に、図3に示すように、 上記ワイピン
グ加工により、化粧シートに抗菌性を付与する際、抗菌
剤14を含有する電離放射線硬化性樹脂を用いて保護層
13を形成して、保護層14と前記ワイピングインキ1
5の両方に抗菌剤を含有せしめて抗菌性能を付与して抗
菌性化粧シート1としたものである。
【0016】以下に、本発明の抗菌性化粧シートの製造
方法について説明する。先ず、図4(a)に示すよう
に、主原料が高密度ポリエチレン、熱可塑性エラストマ
ー、着色剤及び無機充填剤からなる材料を用いて、公知
の方法によって厚さ50〜300μmのシートを作製
し、この着色POシート11に、グラビア印刷等により
木目柄等を印刷して絵柄層12を形成する。次に、上記
着色POシート11の絵柄層12の上に、抗菌剤14を
添加した電離放射線硬化性樹脂を塗布して保護層12を
形成し、直ちに、電子線や紫外線等の電離放射線を照射
して塗膜を硬化し、抗菌剤14を含有する保護層12の
厚さが2〜10μmの範囲になるようにして、図1に示
すようにな抗菌性化粧シート1を作製する。抗菌剤の添
加量は、電離放射線を照射して電離放射線硬化性樹脂が
硬化後、その硬化樹脂層に含有される抗菌剤が0.1〜
15重量%の範囲になるようにする。
【0017】また、本発明の別の態様の抗菌性化粧シー
トは以下のように作製される。図4(a)に示すよう
に、前記と同様に、着色POシート11に木目柄等を印
刷して絵柄層12を形成する。次いで、図4(b)に示
すように、通常の電離放射線硬化性樹脂を塗布し、硬化
後の厚さが10〜100μmの範囲になるように保護層
12を形成する。次に、エンボス模様を形成したエンボ
ス版を用いて、図4(c)に示すように、保護層13の
表面にエンボス模様17を形成する。エンボス凹部16
の深さは、保護層の厚さによって異なるが、30〜80
μmが好適である。
【0018】電離放射線硬化性樹脂層にエンボス模様を
形成する方法としては、着色POシート11に電離放射
線硬化性樹脂を塗布して塗膜を形成後、その塗膜が未硬
化又は半硬化の状態でその塗膜の上に、エンボス模様を
形成した賦型シート(又はフィルム)を重ねて合わせて
加圧し、電離放射線硬化性樹脂層にエンボス模様を賦型
した後、賦型シートの上から電離放射線を照射して電離
放射線硬化性樹脂層を完全に硬化し、賦型シートを剥離
して電離放射線硬化性樹脂層表面にエンボス模様を形成
する方法がある。
【0019】上記方法の中で、電離放射線として紫外線
を使用する場合は、賦型シートは透明にして紫外線を透
過するようにする必要がある。又、電離放射線硬化性樹
脂層も紫外線が透過するように透明にする必要がある。
しかし、電離放射線として電子線を使用する場合は、賦
型シートも電離放射線硬化性樹脂層も電子線を透過する
ものであれば、透明にする必要はない。
【0020】また、上記方法の中で、電離放射線硬化性
樹脂層を紫外線照射や加熱により半硬化の状態にして賦
型シートでエンボス模様を賦型する場合は、加圧により
エンボス模様を賦型後、賦型シートを剥離し、エンボス
模様形成面に、直接電離放射線を照射して電離放射線硬
化性樹脂層を完全に硬化して、抗菌性化粧シートとする
こともある。この場合は、賦型シートを剥離して電離放
射線硬化性樹脂層に直接電離放射線を照射するので、紫
外線照射の場合でも賦型シートは透明にする必要はな
い。
【0021】また、電離放射線硬化性樹脂層にエンボス
模様を形成する別の方法としては、エンボス模様を形成
したロール凹版を用いて、連続的に凹版の凹部に電離放
射線硬化性樹脂を充填し、その上に基材シートを密着さ
せ、基材シートの上から電離放射線を照射して電離放射
線硬化性樹脂を硬化させると共に電離放射線硬化性樹脂
を基材シートに接着させ、電離放射線硬化性樹脂が十分
に硬化した後に、基材シートをロール凹版から剥離し
て、基材シート上に電離放射線硬化性樹脂からなるエン
ボス模様を形成する方法もある。この場合も、電離放射
線硬化性樹脂層を紫外線照射により硬化するときは、基
材シートを透明にする必要がある。しかし、電子線によ
り硬化する場合は、基材シートは電子線を透過するもの
であれば着色シートでもよい。
【0022】図4(c)に示すように、上記エンボス模
様17を形成したエンボス凹部16に、ワイピング加工
により、抗菌剤14を添加したワイピングインキ15を
充填し、図5(d)に示すように、エンボス表面に抗菌
性能を付与して抗菌性化粧シート1とする。ワイピング
インキ中の抗菌剤の含有量は、乾物として0.1〜15
重量%になるようにする。
【0023】更に、本発明の別の態様として、前記よう
に、ワイピングインキの中に抗菌剤を添加して抗菌性化
粧シートを作る際に、電離放射線硬化性樹脂にも抗菌剤
を添加して保護層13を形成し、図3に示すように、保
護層13とワイピングインキ15の両方に、抗菌剤14
が0.1〜15重量%含有するようにして抗菌性化粧シ
ート1とする場合もある。
【0024】本発明に用いられる着色ポリオレフィン系
樹脂シート(着色POシート)としては、高密度ポリエ
チレン(以下HDPEとする)、熱可塑性エラストマ
ー、着色剤及び無機充填剤からなる樹脂組成物をシート
化したものが使用される。HDPEに熱可塑性エラスト
マーを添加することにより、HDPEの結晶化が抑制さ
れ、エンボス加工適性及び曲げ加工適性の向上を図るこ
とができた。更に、無機充填剤を添加することにより耐
クリープ変形が良好となり、化粧シート基材として、ポ
リ塩化ビニルシートに匹敵する物性を得ることができ
た。
【0025】本発明に使用される高密度ポリエチレンと
しては、好ましくは、比重が0.94〜0.96の高密
度ポリエチレンであって、低圧法で製造されて結晶化度
が高く、分子に枝分かれの少ない分子構造のものが用い
られる。
【0026】本発明における熱可塑性エラストマーとし
ては、ジエン系ゴム、水素添加ジエン系ゴム、ポリオレ
フィンエラストマー等が用いられる。水素添加ジエン系
ゴムは、ジエン系ゴム分子の二重結合の少なくとも一部
に水素原子を付加させてなるもので、ポリオレフィン系
樹脂(本発明においては高密度ポリエチレン)の結晶化
を抑え、柔軟性をアップさせるものである。
【0027】上記ジエン系ゴムとしては、イソプレンゴ
ム、ブタジエンゴム、ブチルゴム、プロピレン・ブタジ
エンゴム、アクリロニトリル・ブタジエンゴム、アクリ
ロニトリル・イソプレンゴム、スチレン・ブタジエンゴ
ム等がある。ポリオレフィンエラストマーとしては、2
種類又は3種以上のオレフィンと共重合いうるポリエン
を少なくとも1種加えた弾性共重合体であり、オレフィ
ンはエチレン、プロピレン、α−オレフィン等が使用さ
れ、ポリエンとしては、1,4ヘキサジエン、環状ジエ
ン、ノルボルネン等が使用される。好ましいオレフィン
系共重合体としては、例えば、エチレン・プロピレン共
重合体ゴム、エチレン・プロピレンー非共役ジエンゴ
ム、エチレン・ブタジエン共重合体ゴム等のオレフィン
を主成分とする弾性共重合体が挙げられる。
【0028】その他に、ポリオレフィン樹脂にEPDM
(エチレンプロピレンジエンメチレンリンケージ)を架
橋重合させたもの、ポリオレフィン樹脂にEPR(エチ
レンプロピレンラバー)を混合して重合させたもの、ア
モロファス化させたポリオレフィン樹脂が挙げられる。
【0029】熱可塑性エラストマーの添加量としては、
10〜60重量%、好ましくは30重量%程度である。
10重量%未満では、一定荷重時伸度の変化が急峻にな
り過ぎ、また破断時伸度、耐衝撃性の低下が生じる。添
加量が60重量%を超えると透明性、耐候性及び耐クリ
ープ性が低下する。
【0030】HDPEに添加する無機充填剤としては、
炭酸カルシウム、硫酸バリウム、クレー、タルク等の粉
末が用いられる。添加量としては、5〜60重量%、好
ましくは30重量%程度である。5重量%未満では耐ク
リープ変形性及び易接着性が低下し、60重量%を超え
ると破断時伸度、耐衝撃性の低下が生じる。
【0031】本発明における着色剤は、基材シートに化
粧シートとして必要な色彩を持たせるためのものであ
り、有機系又は無機系の着色顔料や染料が用いられる。
着色剤としては、チタン白、亜鉛華、弁柄、朱、群青、
コバルトブルー、チタン黄、カーボンブラック等の無機
顔料、イソインドリノン、ハンザイエローA、キナクリ
ドン、パーマネントレッド4R、フタロシアニンブルー
等の有機顔料或いは染料、アルミニウム、真鍮等の金属
顔料、二酸化チタン被覆雲母、塩基性炭酸亜鉛等の箔粉
からなる真珠光沢顔料等が用いられる。着色は透明着
色、不透明(隠蔽)着色いずれでも可能であるが、一般
的には、被着体を隠蔽するために不透明着色が好まし
い。
【0032】更に、HDPEには、必要に応じて、熱安
定剤、難燃剤、ラジカル捕捉剤等を添加する。熱安定剤
は、熱加工時の熱変色等の樹脂の劣化防止のために使用
されるものであり、フェノール系、サルファイト系、フ
ェニルアルカン系、フォスファイト系、アミン系等が知
られている。また、難燃剤としては、水酸化アルミニウ
ム、水酸化マグネシウム等の粉末があり、樹脂シートに
難燃性を付与する必要がある場合に添加される。
【0033】HDPEに、熱可塑性エラストマー、無機
充填剤、着色剤等をを添加した樹脂混合物は、カレンダ
ー法等の公知の方法に従って製膜して、不透明な着色P
Oシートにする。着色POシートの厚さは50〜200
μmの範囲で使用されるが、好ましくは100μm程度
のものがよい。
【0034】本発明に用いられる上記着色POシートの
表面には、印刷インキや電離放射線硬化性樹脂の接着性
を向上させるために、コロナ放電処理、プラズマ処理、
易接着層の形成等の易接着性処理が施される。易接着層
(プライマー層或いはアンカー層ともいう)としては、
アクリル系樹脂、ウレタン系樹脂、塩化ビニルー酢酸ビ
ニル共重合体系樹脂、ポリエステル樹脂、ポリウレタン
樹脂、塩素化ポリエチレン、塩素化ポリプロピレン等の
樹脂を溶媒に溶解した塗工液が使用されるが、特にポリ
ウレタン樹脂が望ましい。上記樹脂を溶媒に溶解した塗
工液を、公知の方法で塗布、乾燥して易接着層とするこ
とにより、着色POシートと印刷層や電離放射線硬化性
樹脂からなる保護層との接着力を強力なものにできる。
【0035】本発明における絵柄層は、通常、前記着色
POシートの表面に、木目柄等の絵柄をグラビア印刷等
により印刷して設ける。また、抗菌剤を添加した電離放
射線硬化性樹脂を離型紙等に塗布、硬化して、抗菌剤を
含有する電離放射線硬化性樹脂シートを作製し、その表
面に絵柄の印刷層を形成した後、このシートの印刷面に
接着剤を介して着色POシートを積層し、そのシートか
ら離型紙を剥離して抗菌性化粧シートを得ることもでき
る。絵柄層の絵柄模様としては、木目柄、石目柄、布目
柄、皮絞模様、幾何学図形、文字、記号、各種抽象模
様、或いは全面ベタ印刷等がある。全面ベタ印刷の隠蔽
層は化粧シートを貼付する被着体の表面状態によって省
略されることがある。
【0036】絵柄層を印刷するインキとしては、印刷基
材(着色POシート又は電離放射線硬化性樹脂シート)
の材質や形態によって異なるが、一般的には、硝化綿、
酢酸セルロース、塩化ビニル・酢酸ビニル共重合体、ポ
リビニルブチラール、ウレタン樹脂、アクリル樹脂、ポ
リエステル樹脂等の単独重合体、又は他のモノマーとの
重合体をビヒクルとし、これと通常の顔料、染料等の着
色剤、体質顔料、硬化剤、添加剤、溶剤等からなるイン
キが使用される。特に、本発明の抗菌性化粧シートに
は、化粧シートの焼却処理時に塩化水素が発生せず、且
つ耐熱性、耐候性に優れたインキが、用途に応じて適宜
選定される。
【0037】絵柄層の形成方法としては、グラビア印
刷、凹版印刷、オフセット印刷、活版印刷、フレキソ印
刷、シルクスクリーン印刷、静電印刷、インクジェット
印刷等通常の印刷方式が使用できる。もしくは、別に離
型性シート上に一旦絵柄模様を形成して転写シートを作
成し、得られた転写シートからの転写印刷方式によって
絵柄印刷層を転写して、絵柄層を設けてもよい。また、
絵柄の印刷層に代えて、アルミニウム、クロム等の金属
薄膜をシート又はフィルムの全面又は部分的に形成し
て、装飾層とすることもできる。
【0038】本発明における電離放射線硬化型樹脂とし
ては、分子中に重合性不飽和縮合又はカチオン重合性官
能基を有するプレポリマー、ポリマー及び/又はモノマ
ーを適宜混合した電離放射線により硬化可能な組成物が
好ましくは用いられる。尚、ここで電離放射線とは、電
磁波又は荷電粒子線のうち分子を重合或いは架橋し得る
エネルギー量子を有するものを意味し、通常、紫外線
(UV)又は電子線(EB)が用いられる。
【0039】電離放射線硬化型樹脂層の厚みは10μm
〜100μmが好ましい。しかし、保護層に抗菌剤を添
加して表面に抗菌性能を付与する場合は、薄い方が効果
的であるので、2〜10μmが好適である。また、電離
放射線硬化型樹脂層に耐候性を付与するためにUV吸収
剤が添加されていてもよい。UV吸収剤が添加されてい
る場合には、電子線を照射させて硬化させる。
【0040】硬質塗膜を形成する電離放射線硬化型樹脂
は、具体的には、分子中に(メタ)アクリロイル基、
(メタ)アクリロイルオキシ基等のラジカル重合性不飽
和基、エポキシ基等のカチオン重合性官能基又はチオー
ルを2個以上有する単量体、プレポリマー又はポリマー
が挙げられる。これら単量体、プレポリマー又はポリマ
ーは単体で用いるか、或いは複数種混合して用いること
ができる。尚、ここで、(メタ)アクリロイル基とは、
アクリロイル基又はメタアクリロイル基の意味で用いお
り、以下同様の意味で用いるものとする。
【0041】電離放射線硬化型樹脂層に特にエンボス加
工性を付与するためには、ウレタンアクリレートの1官
能モノマーが使用され、熱可塑性を付与するためにはア
クリル共重合体を混合する。ウレタンアクリレートとア
クリル共重合体との混合比率は2:8〜8:2であるこ
とが望ましい。しかしながら、耐折り曲げ性を考慮する
とウレタンアクリレート比率は4以上が好ましく、また
耐汚染性を考慮すると6以下が好ましい。この場合、ウ
レタンアクリレートの分子量が100〜300、アクリ
ル共重合体の分子量が10,000〜30,000であ
ることが望ましい。
【0042】ラジカル重合性不飽和基を有するプレポリ
マーの例としては、ポリエステル(メタ)アクリレー
ト、ウレタン(メタ)アクリレート、エポキシ(メタ)
アクリレート、メラミン(メタ)アクリレート、トリア
ジン(メタ)アクリレート等が使用できる。分子量とし
ては、通常250〜10,000程度のものが用いられ
る。ラジカル重合性不飽和基を有するポリマーとして
は、上記ポリマーの重合度を10,000程度以上とし
たものが用いられる。
【0043】カチオン重合性官能基を有するプレポリマ
ーの例としては、ビスフェノール型エポキシ樹脂、ノボ
ラック型エポキシ樹脂等のエポキシ系樹脂、脂肪族系ビ
ニルエーテル、芳香族系ビニルエーテル等のビニルエー
テル系樹脂のプレポリマーが挙げられる。
【0044】ラジカル重合性不飽和基を有する単量体の
例としては、(メタ)アクリレート化合物の単官能単量
体、例えば、メチル(メタ)アクリレート、2−エチル
ヘキシル(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メ
タ)アクリレート等が挙げられる。
【0045】ラジカル重合性不飽和基を有する多官能単
量体の例としては、ジエチレングリコールジ(メタ)ア
クリレート、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレ
ート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレー
ト、トリメチロールプロパンエチレンオキサイドトリ
(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ
(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ
(メタ)アクリレート等が挙げられる。
【0046】カチオン重合性官能基を有する単量体の例
としては、上記カチオン重合性官能基を有するプレポリ
マーの単量体が利用できる。チオール基を有する単量体
の例としては、トリメチロールプロパントリチオグリコ
レート、ジペンタエリスリトールテトラチオグリコレー
ト等がある。
【0047】紫外線又は可視光線にて電離放射線硬化性
樹脂を硬化させる場合には、電離放射線硬化型樹脂中に
光重合開始剤を添加する。ラジカル重合性不飽和基を有
する樹脂系の場合は、光重合開始剤として、アセトフェ
ノン類、ベンゾフェノン類、チオキサントン類、ベンゾ
イン、ベンゾインメチルエーテル等を単独又は混合して
用いることができる。また、カチオン重合性官能基を有
する樹脂系の場合は、光重合開始剤として、芳香族ジア
ゾニウム塩、芳香族スルホニウム塩、芳香族ヨードニウ
ム塩、メタセロン化合物、ベンゾインスルホン酸エステ
ル等を単独又は混合物として用いることができる。尚、
これらの光重合開始剤の添加量としては、該電離放射線
硬化型樹脂100重量部に対して、0.1〜10重量部
程度である。
【0048】上記電離放射線硬化型樹脂に更に耐擦傷性
を付加する目的で球状粒子を混合分散してもよい。球状
粒子の材質は架橋硬化性樹脂よりも高硬度であればよ
く、無機粒子及び有機樹脂粒子のいずれでも用いること
ができるが、耐摩耗性、硬度の点で、無機物粒子が推奨
される。球状粒子の架橋硬化性樹脂との硬度の差は、硬
度はモース硬度、ビッカース硬度等の方法で計測され、
例えば、モース硬度で表した場合、1以上が好ましい。
【0049】球状粒子の材質は、具体的には、α−アル
ミナ、シリカ、酸化クロム、酸化鉄、ダイヤモンド、黒
鉛等の無機粒子、及び架橋アクリル等の合成樹脂ビーズ
等の有機樹脂粒子が挙げられる。特に好ましい粒状粒子
は、非常に硬度が高く耐摩耗性に対する効果が大きいこ
とと、球形状のものが比較的容易に得やすい等の理由か
ら、球形のα−アルミナを挙げることができる。
【0050】球状粒子は、真球状、あるいは球を偏平に
した回転楕円状ならびに該真球や回転楕円状に近い形状
等のように、表面が滑らかな曲面で囲まれていればよ
い。球状粒子は、特に粒子表面に突起や角あるいは谷間
や凹陥部のない、いわゆるカッティングエッジのない球
状が好ましい。球状粒子は同じ材質の不定形の粒子と比
較して、表面樹脂層それ自体の耐摩耗性を大きく向上さ
せると共に、塗工装置を摩耗させず、塗膜の硬化後もこ
れと接する他の物を磨耗させず、さらに塗膜の透明度も
高くなるという特徴があり、カッティングエッジがない
場合、特にその効果が大きい。
【0051】電離放射線硬化型樹脂層にエンボス加工及
びワイピング加工を施すには、次の方法が挙げられる。
電離放射線硬化型樹脂をロール凹版の少なくとも凹部に
充填させると共に該樹脂に基材シートを接触させて該樹
脂が基材シートとロール凹版の間に保持されている状態
で電離放射線を照射して該樹脂を硬化させて凹凸模様を
有する基材シートを形成し、該基材シートにワイピング
を施して凹凸模様の凹部に着色インキを充填する。
【0052】更に、別のエンボス加工及びワイピング加
工には、電離放射線硬化型樹脂をロール凹版の少なくと
も凹部に充填させると共に該樹脂に基材シートを接触さ
せて該樹脂が基材シートとロール凹版の間に保持されて
いる状態で電離放射線を照射して該樹脂を半硬化させて
凹凸模様を有するシートを形成し、該シートにワイピン
グを施して凹凸模様の凹部に着色インキを充填した後、
半硬化状態の凹凸模様に電離放射線を再度照射して電離
放射線硬化型樹脂を完全に硬化させる方法が挙げられ
る。
【0053】エンボス模様は木目の導管溝、浮造木目板
の年輪凹凸等の木材表面のテクスチュアーを表現したも
の、塗装板の艶状態を再現したもの、又はそれらを組み
合わせたもの、その他、ヘアライン、砂地、梨地、抽象
パターンや、御影石板等の石材板表面のテクスチュアー
を表現する石目パターン、布帛の表面テクスチュアーを
表現する布目パターン、皮革面のテクスチュアーを表現
する皮絞パターン等を用いることができる。
【0054】前記エンボス凹部に充填されるワイピング
インキとして使用される着色インキは、ウレタン樹脂、
アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、その他常用のインキ
のビヒクルに、通常の顔料、染料等の着色剤、体質顔
料、硬化剤、添加剤、溶剤等からなるインキの中から、
用途に応じて選定されるが、二液硬化型のインキが密着
性、耐溶剤性の点で好ましい。また、ワイピング法は、
ドクターブレード法、ロールコート法等、従来から使用
されている公知のワイピング法のいずれによってもよ
い。
【0055】上記抗菌性保護層及びワイピングインキに
添加する抗菌剤としては、一般に市販されている工業用
抗菌剤が使用できる。抗菌剤には有機系抗菌剤と無機系
抗菌剤があるが、下記の抗菌剤が使用できる。 無機系抗菌剤として、特公昭63ー54013号公
報、特開平4ー300975号公報、特許第25295
74号公報等に開示されているゼオライト、アパタイ
ト、ガラス、シリカゲル、リン酸塩、リン酸ジルコニウ
ム等のイオン交換可能なイオンの一部又は全部を、銀、
銅、亜鉛、錫、鉛、水銀、コバルト、アンモニウム等の
イオンで置換したイオン交換体がある。中でも、ゼオラ
イト、リン酸ジルコニウムのイオン交換可能なイオンの
一部を銀イオンで置換したものが、安全性や実積面から
望ましい。ゼオライト、リン酸ジルコニウムに担持させ
た金属イオンの含有量としては、銀イオンの場合は0.
1〜15重量%、銅又は亜鉛イオンの場合は0.1〜8
重量%が好ましい。また、上記金属イオンで置換したイ
オン交換体を更にアンモニウムイオンで置換したものも
ある。(特公平4ー28646号公報、特許第2529
574号公報等に開示)
【0056】 抗菌性を有する有機化合物としては、
p−アミノベンゼンスルホンアミド、スルファチアゾー
ル、スルファピリジン、スルファピダイアジン等のスル
ファ剤、ジメチルジチオカルバメート、エチレンビスチ
オカルバメート、等のジチオカルバミン酸塩、2−(2
−フリル)−3−(5−ニトロ−2−フリル)アクリル
アミド等が挙げられる。
【0057】 抗菌性及び防黴性を有する化合物とし
ては、トリメトキシシリルプロピルオクタデシルアンモ
ニウムクロライド、10,10′−オキシビスフェノキ
シアルシン、2−(4−チアゾリル)−ベンズイミダゾ
ール、ビス(2−ピリジルチオ−1−オキシド)亜鉛、
2−N−オクチル−4−イソチアゾリン−3−オン、
2,3,5,6,−チトクロロ−4−(メチルチオ)−
フタルイミド、N−(フルオロジクロロメチルチオ)フ
ロルイミド、グリセオフルビン、トリコマイシン、アン
ホテリシンB等がある。
【0058】 抗生物質としては、フェノキシメチル
ペニシリン、ジクロキサシリン等のペニシリン、セファ
ロチン、セファゾリン等のセファロスポリン、硫酸スト
レプトマイシン、パロモマイシン(硫酸塩)等のストレ
プトマイシン、エリスロマイシン、ジョサマイシン等の
エリスロマイシン、テトラサイクリン、硝酸ロリテトラ
サイクリン等のテトラサイクリン、クロランフェニコー
ル、チアンフェニコールアミン酢酸エステル塩酸塩等の
クロランフェニコール等がある。
【0059】尚、上記無機系抗菌剤の粒径としては、そ
の添加量が0.1〜15重量%、塗布厚(乾物として)
が2〜10μmに対しては、0.1〜10μmの範囲で
適度な粒度分布のものを用いると最小添加量で最大の抗
菌作用を与える上で好ましい。特に粒径2〜5μmが良
好である。抗菌剤を添加した樹脂組成物は抗菌剤に悪影
響を与える成分は除去する必要があり、樹脂成分、溶
媒、抗菌剤の単純系が望ましい。前記樹脂組成物は塗膜
を形成したとき、多くは透明性であることが望まれるた
め、溶媒に溶解しない無機系抗菌剤を添加する場合、そ
の添加量は制限される。更に、銀、ニッケル等の金属は
有機化合物に対する変色、変質、劣化の原因となる場合
が多く、この点からも過剰の添加は好ましくない。
【0060】上記抗菌剤の場合、樹脂組成物が塗膜を形
成したときの乾物量として、抗菌性ゼオライトの含有量
は0.1〜15重量%の範囲が望ましく、抗菌性効果及
び透明性を重視した場合は2〜5重量%が好適である。
抗菌性ゼオライトの含有量が15重量%を越える場合
は、前記問題点が無視できなくなり、又、0.1重量%
未満では十分な抗菌作用が得られない。
【0061】抗菌剤を添加した樹脂組成物を用いて、保
護層を形成する方法としては、グラビアコート、ロール
コート、エアナイフコート、キスコート、スプレーコー
ト、ホイラーコート、カーテンフローコート、刷毛塗り
もしくはグラビア印刷、グラビアオフセット印刷、凹版
印刷、シルクスクリーン印刷法等によって行うことがで
きる。
【0062】抗菌性樹脂層は最小添加量で最大の抗菌効
果を発揮させるため、抗菌剤粒子の一部が塗膜の表面に
露出している必要があり、抗菌剤の添加量0.1〜15
重量%に対して塗膜の厚さは2〜10μm程度で、抗菌
剤粒子は好ましくは2〜5μm程度にする必要がある。
しかし、抗菌剤を添加した電離放射線硬化性樹脂層にエ
ンボス模様を形成する場合は、樹脂層の厚さは、エンボ
スの深さによって異なるが、30〜100μmが好適で
ある。塗布方式により塗布量が足りない場合は、1回コ
ートから2回〜3回コート程度の重ね刷りを行う場合も
ある。しかし、抗菌剤の粒径が大きい場合や添加量を多
くした場合は塗膜の厚さを10μm超過しても抗菌作用
は発揮できるが、透明性は望まれない。又、塗膜内部に
封入され、直接抗菌作用に寄与しない物の比率が増え
る。塗膜を2μm未満にすると塗膜の十分な耐久性と前
記粒径、添加量の無機系抗菌剤を塗膜に膠着させる結合
力とが不十分となる。
【0063】本発明の抗菌性化粧シートは、各種被着体
に積層し、所定の成形加工等を施して、各種用途に用い
ることができる。例えば、壁、天井、床等の建築物の内
装、窓枠、扉、手すり等の建具の表面化粧、家具又は弱
電・OA機器のキャビネットの表面化粧、自動車、電車
等の車両の内装、航空機の内装、窓硝子の化粧等に利用
できる。そのために、抗菌性化粧シートが直接素材等に
接着できない場合は、適当な易接着層又は接着剤層5を
介して被着体に接着する。しかし、抗菌性化粧シートが
熱融着等で被着体に接着可能な場合は、易接着層又は接
着剤層5は省略してもよい。
【0064】被着体としては各種素材の平板、曲面板等
の板材、シート(或いはフィルム)、或いは各種立体形
状物品(成形品)が対象となる。例えば、射出成形品等
の曲面を有する成形品に対しても、本発明の抗菌性化粧
シートを接着することができる。
【0065】被着体として、板材或いはシート(フィル
ム)のいずれにも用いられる素材としては、木材単板、
木材合板、パーティクルボード、中密度繊維板(MD
F)等の木材板、木質繊維板等の水質板、鉄、アルミニ
ウム等の金属、アクリル、ポリカーボネート、エチレン
・酢酸ビニル共重合体、エチレンビニルアセテート、ポ
リエステル、ポリスチレン、ポリオレフィン、ABS、
フェノール樹脂、ポリ塩化ビニル、セルロース系樹脂、
ゴム等の樹脂が挙げられる。
【0066】被着体として専ら板材、或いは立体形状物
品として用いられる素材としては、ガラス、陶磁器等の
セラミックス、ALC(発砲軽量コンクリート)等のセ
メント、硅酸カルシウム、石膏等の被セメント窯業系材
料が挙げられる。
【0067】被着体として専らシート(或いはフィル
ム)として用いられる素材としては、上質紙、和紙等の
紙、炭素、石綿、チタン酸カリウム、ガラス、合成樹脂
等の繊維からなる不織布又は織布等が挙げられる。
【0068】これら各種被着体への積層方法としては、
例えば、次の〜の方法を挙げることができる。即
ち、 接着剤層を間に介して板状基材に加圧ローラーで加
圧して積層する方法、 特公昭50−19132号公報、特公昭43−27
488号公報等に記載されるように、化粧シートを射出
成形の雌雄両金型間に挿入して、両金型を閉じ、雄型の
ゲートから溶融樹脂を射出充填した後、冷却して樹脂成
形品の成形と同時にその表面に化粧シートを接着積層す
る、いわゆる射出成形同時ラミネート法、 特公昭56−45768号公報、特公昭60−58
014号公報等に記載されるように、化粧シートを成形
品の表面に接着剤を介して対向なしいは載置し、成形品
側からの真空吸引による圧力差により化粧シートを成形
品表面に積層する、いわゆる真空プレス積層方法、 特公昭61−5895号公報、特公平3−2666
号公報等に記載されるように、円柱、多角柱等の柱状基
材の長軸方向に、化粧シートを間に接着剤層を介して供
給しつつ、多数の向きの異なるローラーにより、柱状体
を構成する複数の側面に順次化粧シートを加圧接着して
積層してゆく、いわゆるラッピング加工方法、 実公大15−31122号公報、特開昭48−47
972号公報等に記載されるように、先ず化粧シートを
板状基材に接着剤層を介して積層し、次いで板状基材の
化粧シートとは反対側の面に、化粧シートと板状基材と
の界面に到達する、断面がV字状、又はU字状溝を切削
し、次いで該溝内に接着剤を塗布した上で、該溝を折り
曲げ、箱体又は柱状体を成形するいわゆる、Vカット又
はUカット加工方法等が挙げられる。
【0069】
【実施例】以下に、実施例に基づいて本発明を更に詳細
に説明する。 (実施例1)高密度ポリエチレンをベースにして、これ
に熱可塑性エラストマーとしてスチレン・ブタジエンゴ
ムを30重量%、無機充填剤として炭酸カルシウム10
重量%、着色顔料として弁柄とカーボンブラックを5重
量%、熱安定剤及びヒンダードアミン系ラジカル捕捉剤
を5重量%、添加したブレンド物をカレンダー製膜法に
よって製膜し、厚さ100μmの不透明な着色POシー
トを得た。図5(a)に示すように、この着色POシー
ト11の表面に、コロナ放電処理を施し、その上に、塩
化ビニル・酢酸ビニル系インキ(昭和インク工業(株)
製「化X 」) を用いて、柾目柄をグラビア印刷して絵柄
層12を設けた。
【0070】次に、該絵柄層12上に、図5(b)に示
すように、ウレタンアクリレートの1官能モノマーとア
クリル共重合体との混合割合が3:2の電子線硬化性樹
脂(大日本インキ化学工業(株)製「ユニデックS6-34
0」100重量部に対して、ヒンダードアミン系ラジカ
ル捕捉剤3重量部とベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤
2重量部、及び抗菌剤5重量部を添加した混合物をコン
マコート方式で塗布し、厚さ10μmの電子線硬化性樹
脂からなる保護層13を形成した。抗菌剤14は、粒径
分布が2〜5μmで、銀含有量が2.5重量%、亜鉛含
有量14.5重量%である銀イオン系ゼオライト抗菌剤
を用いた。この電子線硬化性樹脂からなる保護層13
に、電子線照射装置を用いて、吸収線量として30kG
y(キログレイ)の電子線を照射して塗膜を硬化し、図
5(c)に示すように、保護層13に抗菌剤14を含有
する抗菌性化粧シート1を作製した。
【0071】(実施例2)実施例1と同じ着色POシー
ト11を用い、この表面に、図6(a)に示すように、
ウレタン系2液硬化型プライマー液(昭和インク工業
(株)製「AFS メジューム」)を塗布してプライマー層
18を形成後、実施例1と同様に、着色POシート11
に柾目柄をグラビア印刷して絵柄層12を設けた。次い
で、該絵柄層12上に、ウレタンアクリレートの1官能
モノマーとアクリル共重合体との混合割合が3:2の電
子線硬化性樹脂(大日本インキ化学工業(株)製「ユニ
デックS6-340」100重量部に対して、ヒンダードアミ
ン系ラジカル捕捉剤3重量部、及びベンゾトリアゾール
系紫外線吸収剤2重量部を添加した混合物をコンマコー
ト方式で塗布し、その塗膜を、電子線を吸収線量として
30kGy照射して塗膜を硬化し、図6(b)に示すよ
うに、厚さ60μmの保護層13を形成した。
【0072】上記電子線硬化性樹脂からなる保護層13
の上に、木目導管溝のエンボス模様を形成したエンボス
版(版の深さ40μm)を用いて、公知の熱プレス方式
にて、図6(c)に示すように、エンボス模様17を形
成した。更に、エンボス模様を形成した電子線硬化性樹
脂層に、吸収線量として30kGyの電子線を照射して
塗膜を完全に硬化させた。
【0073】次に、前記エンボス模様面にコロナ放電処
理を行った後、実施例1で用いた銀イオン系ゼオライト
抗菌剤を5重量%添加したウレタン系2液硬化型ワイピ
ングインキ(昭和インク工業(株)製「OP-A4 コーキ
ン」を使用して、上記保護層13の表面のエンボス凹部
16に、ワイピング加工によりワイピングインキ15を
充填し、図6(d)に示すような抗菌性化粧シート1を
作製した。
【0074】(実施例3)図7(a)に示すように、実
施例1と同様に、着色POシート11に、絵柄層12を
形成した後、抗菌剤14を含有する電子線硬化性樹脂を
を塗布、硬化して、厚さ60μmの抗菌剤を含有する保
護層13を形成した。次に、この抗菌剤を含有する保護
層13の上に、実施例2と同様に、図7(b)に示すよ
うに、エンボス模様17を形成した。更に、実施例2と
同様に、エンボス模様17のエンボス凹部16にワイピ
ングインキ15を充填して、保護層13とワイピングイ
ンキ15の両方に抗菌剤14を含有する抗菌性化粧シー
ト1を作製した。
【0075】(実施例4)実施例1と同様に、図8
(a)に示すように、抗菌性化粧シート1を作製した。
この抗菌性化粧シート1の裏面(着色POシート側)
に、図8(b)に示すように、ウレタン系2液硬化型プ
ライマー液(昭和インク工業(株)製「AFS メジュー
ム」)を塗布してプライマー層18を形成後、ウレタン
系接着剤(大日精化工業(株)製「E-288L」)を塗布し
て接着剤層19を形成した。上記抗菌性化粧シート1を
被着体21として厚さ5mmの合板に積層して、図8
(c)に示すように、抗菌性化粧材2を得た。得られた
抗菌性化粧材について、Vカット加工等の折り曲げ適
性、耐溶剤性、耐汚染性等を調べた結果、いずれも良好
であった。特に、Vカット加工時に亀裂や破断がなく、
加工適性が良好であった。また、表面に保護層として電
離放射線硬化性樹脂の硬化膜が形成されているので、通
常の電離放射線硬化性樹脂硬化膜と同様に、耐溶剤性、
耐汚染性等は良好であった。
【0076】抗菌剤を添加しない化粧シートを、実施例
と同様に作製して、下記のような比較例1、2、3の抗
菌性能のない化粧シートを得た。 (比較例1)保護層に抗菌剤を添加しない以外は、実施
例1と同様に、化粧シートを作製して比較例1とした。 (比較例2)ワイピングインキに抗菌剤を添加しない以
外は、実施例2と同様に、化粧シートを作製して比較例
2とした。 (比較例3)保護層及びワイピングインキに抗菌剤を添
加しない以外は、実施例3と同様に、化粧シートを作製
して比較例3とした。
【0077】(抗菌性試験)上記実施例1、2、3で作
製した抗菌性化粧シート及び比較例1、2、3で作製し
た化粧シートについて下記の方法で細菌に対する抑制効
果を試験した。 試験菌株 ・エッシェリシア・コリ(Escherichia coli IFO 3301)
(大腸菌、以下 E.coliとする) ・メチシリン レジスタント スタフィロコッカス・ア
ウレウス(Methicillin Resistant Staphylococcus aur
eus )(メチシリン耐性黄色ブドウ球菌、以下 MRSA と
する) 試験菌液の調製 普通ブイヨン培地(栄研化学(株)製)で35℃、16
〜20時間振盪培養した試験菌の培養液を滅菌リン酸緩
衝液で20,000倍に希釈して菌液とした。また、菌
液は別途生菌数を測定した。 抗菌性試験 検体(抗菌性化粧シートと化粧シート)の抗菌性樹脂層
面に菌液1mlを滴下し、25℃で24時間保存後に菌
数を測定して、検体の抗菌性能を判定した。尚、対照試
料としてシャーレに菌液1ml滴下し、同様に試験し
た。 生菌数の測定 24時間保存した検体及び対照試料をSCDLP(Soy
Casein Digest Lecithin Polysorbate) 培地(日本製薬
(株)製)10mlで洗い出し、この洗い出し液につい
て標準寒天培地(栄研化学(株)製)を用いた混釈平板
培養法(35℃、2日間培養)により生菌数を測定し、
検体及び対照試料当たりの菌数を算出した。
【0078】試験結果は表1に示すとおりで、実施例で
作製した検体はいずれも殺菌効果が優れており、本発明
の抗菌性能を有する化粧シートの抗菌性能が実証でき
た。即ち、実施例1、2、3で作製した抗菌性化粧シー
トにより、24時間後には、E.coliでは、初期菌
数1.2×105 個から30個に、MRSAでは、初期
菌数2.4×105 個から10以下に減少しており、
E.coli及びMRSAに対する抗菌性化粧シートの
殺菌率は99.99%以上である。これに対して、抗菌
剤を添加しない比較例1、2、3では、E.coli及
びMRSAの24時間後の残存菌数は未だ、104 〜1
5 個も残存していた。従って、本発明の抗菌性化粧シ
ートは、殺菌効果が優れており、病院その他の衛生的な
環境を必要とする場所での各種備品に利用すれば、細菌
汚染の防止に有効な手段となり得ることが期待できる。
【0079】
【表1】 *E.coli:Escherichia coli IFO 3301 *MRSA:Methicillin Resistant Staphylococcus aureus
【0080】
【発明の効果】本発明の抗菌性化粧シートは、プラスチ
ック、紙、木材、金属板、無機系素材等あらゆる基材に
貼付することによりその表面に抗菌性能を付与すること
ができるので、室内水回り関係や高温多湿の場所及び病
院その他衛生的な環境を必要とする場所で使用される各
種備品(電気製品、キャビネット、各種器具等)に対
し、抗菌性能を付与するには非常に有効な手段である。
例えば、本発明の抗菌性化粧シートを用いて化粧鋼板を
作製し、この化粧鋼板を、病院の間仕切り、衝立、手摺
等に利用した場合は、付着した細菌に対して殺菌作用を
示すので、室内を清潔に維持できると共に、各種細菌の
院内感染を防止することもできる。また、本発明の抗菌
性化粧シートを、既存の電気製品、キャビネット、各種
器具等に貼付することにより、抗菌性能を付与すること
ができるので、細菌の汚染防止に経済的負担が少なくて
済む。更に、本発明の抗菌性化粧シートは表面の非常に
薄い層に抗菌剤が添加されているので、僅かな量で抗菌
性効果を持たせることができ、従来の樹脂に練り込むタ
イプに比して、経済的に有利である。そして、本発明の
抗菌性化粧シートは、ポリ塩化ビニルの代わりに、着色
ポリオレフィンシートを用いているので、廃棄されて焼
却処理された場合でも、塩化水素ガスを発生することが
なく、環境汚染問題を解決することができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の表面の保護層に抗菌剤を添加して抗菌
性を付与した抗菌性化粧シートの模式断面図である。
【図2】エンボス凹部に抗菌剤を添加したワイピングイ
ンキを充填して抗菌性能を付与した化粧シートの模式断
面図である。
【図3】表面の保護層とエンボス凹部に充填したワイピ
ングインキの両方に抗菌剤を添加して抗菌性能を付与し
た抗菌性化粧シートの模式断面図である。
【図4】本発明の抗菌性化粧シートを作製するときの説
明図で、 (a) 着色POシートに絵柄層を設けた図である。 (b) (a)図に保護層を形成した図である。 (c) (b)図にエンボス模様を形成した図である。 (d) (c)図のエンボス凹部に抗菌剤を含有するワ
イピングインキを充填して抗菌性化粧シートとした図で
ある。
【図5】実施例1による抗菌性化粧シートを作製すると
きの説明図で、 (a) 着色POシートに絵柄層を設けた図である。 (b) 抗菌剤を添加した電子線硬化性樹脂で保護層を
形成した図である。 (c) 前記保護層に電子線を照射して保護層を硬化し
て抗菌性化粧シートとした図である。
【図6】実施例2による抗菌性化粧シートを作製すると
きの説明図で、 (a) 着色POシートにプライマー層及び絵柄層を設
けた図である。 (b) (a)図に電子線硬化性樹脂の保護層を形成し
た図である。 (c) (b)図にエンボス模様を形成した図である。 (d) (c)図のエンボス凹部に抗菌剤を含有するワ
イピングインキを充填して抗菌性化粧シートとした図で
ある。
【図7】実施例3による抗菌性化粧シートを作製すると
きの説明図で、 (a) 着色POシートに絵柄及び抗菌剤を含有する電
子線硬化性樹脂の保護層を形成した図である。 (b) (a)図にエンボス模様を形成した図である。 (c) (b)図のエンボス凹部に抗菌剤を含有するワ
イピングインキを充填して抗菌性化粧シートとした図で
ある。
【図8】実施例4による抗菌性化粧シートを作製すると
きの説明図で、 (a) 保護層に抗菌剤を含有する抗菌性化粧シートの
模式断面図である。 (b) 抗菌性化粧シートの裏面にプライマー層及び接
着剤層を形成した図である。 (c) 抗菌性化粧シートを接着剤を介して被着体に積
層して抗菌性化粧材とした図である。
【符号の説明】
1 抗菌性化粧シート 2 抗菌性化粧材 11 着色POシート 12 絵柄層 13 保護層 14 抗菌剤 15 ワイピングインキ 16 エンボス凹部 17 エンボス模様 18 プライマー層 19 接着剤層 20 電子線 21 被着体

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 主原料が高密度ポリエチレン、熱可塑性
    エラストマー、着色剤、及び無機充填剤を含む材料から
    なる着色基材シート上に、直接又は他の層を介して、抗
    菌剤を含有する電離放射線硬化性樹脂からなる保護層が
    形成されていることを特徴とする抗菌性化粧シート。
  2. 【請求項2】 前記着色基材シートの厚さが50〜30
    0μmであり、前記電離放射線硬化性樹脂からなる保護
    層が、抗菌剤を0.1〜15重量%含有し、厚さが2〜
    10μmであることを特徴とする請求項1に記載の抗菌
    性化粧シート。
  3. 【請求項3】 主原料が高密度ポリエチレン、熱可塑性
    エラストマー、着色剤、及び無機充填剤を含む材料から
    構成される着色基材シート上に、直接又は他の層を介し
    て、電離放射線硬化性樹脂からなる保護層を形成し、該
    保護層にエンボス模様を形成し、該エンボス模様の凹部
    にワイピング加工により着色インキを充填した化粧シー
    トにおいて、該保護層、及び/又は該着色インキに抗菌
    剤を含有していることを特徴とする抗菌性化粧シート。
  4. 【請求項4】 前記着色基材シート、及び/又は、抗菌
    剤を含有する電離放射線硬化性樹脂からなる保護層に、
    絵柄層が形成されていることを特徴とする請求項1乃至
    請求項3に記載の抗菌性化粧シート。
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