JPH1071508A - スローアウェイチップのクランプ機構 - Google Patents

スローアウェイチップのクランプ機構

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JPH1071508A
JPH1071508A JP9159032A JP15903297A JPH1071508A JP H1071508 A JPH1071508 A JP H1071508A JP 9159032 A JP9159032 A JP 9159032A JP 15903297 A JP15903297 A JP 15903297A JP H1071508 A JPH1071508 A JP H1071508A
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正彰 中山
Masayuki Okawa
昌之 大川
Keiichi Nishiyama
敬一 西山
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 クランプ駒によるチップのクランプをスムー
ズに行うことである。 【解決手段】 クランプねじ30でクランプ駒25を押
圧してスローアウェイチップ21をチップ取付座10の
底面20a及び側面20bに押し当てて固定する。コイ
ルばね31を工具ホルダ19とクランプ駒25の間でク
ランプねじ30に装着する。工具ホルダ19の上面に傾
斜面19bを形成し、クランプ駒25の下面に工具ホル
ダ19の傾斜面19bと当接する滑り面29aを形成す
る。クランプ駒25の押圧面26にチップ21の取付孔
21aに係合する突起27を形成する。クランプねじ3
0を緩めた時、クランプ駒25の係止部29と工具ホル
ダ19の係止壁19dとで、クランプ駒25の振れとチ
ップ取付座へ向けての所定範囲以上の移動を阻止する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、クランプ駒を使用
してスローアウェイチップを工具ホルダに固定するスロ
ーアウェイチップのクランプ機構に関するものである。
【0002】
【従来の技術】工具ホルダの先端部にスローアウェイチ
ップを固定して切削作業を行う切削工具の中に、図16
に示されるように、スローアウェイチップ(以下、チッ
プと略称する。)1を、偏心ピン2とクランプ駒3とに
より、工具ホルダ4に固定する形式のものが知られてい
る。すなわち、工具ホルダ4の先端角部が切欠かれて底
面5aと側面5bを持つチップ取付座5が形成され、こ
の底面5aにシート固定用のねじ穴6が形成されてい
る。このねじ穴6に、上部に偏心ピン2が設けられたね
じ2aが螺合されてシート7が固着され、このシート7
の上にチップ1が載せられている。一方、チップ取付座
5より基端側の工具ホルダ4にねじ穴4aが形成されて
いるとともに、クランプ駒3には、前記工具ホルダ4の
ねじ穴4aと逆向きのねじ穴3aが形成され、これらね
じ穴3a,4aに、逆ねじ機構を有するクランプねじ8
がねじ込まれるようになっている。
【0003】そして、チップ1の取付孔1a内において
偏心ピン2を回転させ、その突部2bで取付孔1aの内
周面をチップ取付座5の側面5b方向へ押圧する。さら
に、クランプねじ8をねじ穴3a,4aにねじ込んで締
め付けることにより、チップ取付座5の基端側に配設さ
れたクランプ駒3を降下させ、クランプ駒3の先端部に
形成された押圧面3aでチップ1の上面をチップ取付座
5の底面5a方向へ押圧することにより、チップ1をチ
ップ取付座5に固定している。しかし、このクランプ機
構は、偏心ピン2と、クランプ駒3とによる2段階操作
でチップ1を固定しているため、チップ1を取付る際に
手間がかかって操作性が悪く、また、部品数が多いため
に部品の管理にも手間がかかるという課題があった。
【0004】そこで、上記の課題を改善したチップのク
ランプ機構として、図17に示すようなものが用いられ
ている。これは、工具ホルダ9のチップ取付座10より
基端側に、ねじ部11aを有するクランプ固定用穴11
がシート固定用ねじ穴12の軸心に対してθ’の角度を
有して穿設されている。そして、このクランプ固定用穴
11の上部に、ねじ部11aより大径にザグリ穴11b
が形成され、このザグリ穴11bの中に断面において
「く」字状に屈曲したクランプ駒13の短辺部13aが
挿入されている。クランプ駒13の長辺部13bの先端
には、曲面状に形成された押圧部14及びその基端側の
突起15が形成されている。また、クランプ駒13の短
辺部13aにはクランプ固定穴11に臨む位置にボルト
孔16が穿設されている。そして、ボルト孔16と、こ
のボルト孔16と逆向きのねじが形成されたクランプ固
定用穴11のねじ部11aに、逆ねじ機構を有するクラ
ンプねじ17を螺合させることにより、クランプ駒13
がクランプ固定用穴11に沿って移動する。従って、チ
ップ18は、押圧部14により底面10aの方向に押圧
され、また、突起15により取付孔15aの内周面を押
されて側面10dに向けて押圧され、チップ取付座10
に固定される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記従来のクランプ機
構によれば、チップ18が、クランプ駒13を操作する
だけでその上面と側面とを取付座10に押圧されて工具
ホルダ10に容易に固定される。しかしながら、クラン
プ駒13の先端部に形成された押圧部14及び突起15
の角部は超硬合金等のチップ18を小さな接触面積で押
圧しているため、この切削工具を長時間使用した際に
は、その接触部分が摩耗して固定が緩み、増締めが必要
になり、やがては、クランプ駒13自体が使用不可能に
なるという課題があった。また、クランプ駒13の押圧
部14及び突起15がチップ18に与えることができる
最適なクランプ力は、クランプ固定用穴11の軸心と、
シート固定用ねじ穴12との成す角度θ’により決定さ
れるため、クランプ固定用穴11を高い寸法精度で加工
する必要があり、これにより工具全体としての製品単価
の高騰化を招く一因となっている。
【0006】本発明は、以上のような従来のクランプ機
構が有する課題を解決することを目的とするものであ
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明に係わる請求項1
記載のチップのクランプ機構は、工具ホルダの先端部上
面にチップ取付座が形成され、押圧手段によりクランプ
駒を押圧してスローアウェイチップをチップ取付座の底
面及び側面に押し当てて固定して成るスローアウェイチ
ップのクランプ機構において、工具ホルダの上面にはチ
ップ取付座側から工具ホルダの基端側に離間するに従っ
て漸次下面側に向けて傾斜する傾斜面が形成され、クラ
ンプ駒の下面には、基端側に工具ホルダの傾斜面と当接
する滑り面が形成され、クランプ駒の押圧部にスローア
ウェイチップの孔に係合する突起が形成され、クランプ
駒と工具ホルダの少なくとも一方に、クランプ駒のチッ
プ取付座へ向けての所定範囲以上の移動を阻止する係止
部が形成されることを特徴とするものである。また、チ
ップのクランプ機構は、クランプ駒と工具ホルダとの間
に、クランプ駒を工具ホルダから離間させる方向に付勢
する弾性部材が装着されていてもよい。
【0008】
【作用】本発明の請求項1記載のチップのクランプ機構
によれば、押圧手段によりクランプ駒を押圧すると、ク
ランプ駒が下降するに従い突起がチップの孔に係合し、
クランプ駒の滑り面と工具ホルダの傾斜面とが互いに係
合し、クランプ駒は工具ホルダに対して傾斜面に沿って
移動する。これにより、クランプ駒はチップをチップ取
付座の底面及び側面の双方に向けて押圧する。そして、
押圧手段が緩んでいる際には、クランプ駒と工具ホルダ
との間の係止部の接触によりクランプ駒の所定の範囲以
上の横振れが防止され、しかもクランプ駒のチップ取付
座方向への移動範囲が規制されるので、突起がチップの
孔の範囲から外れることが抑制され、次に押圧手段でク
ランプ駒を押圧する際に突起がスムーズにチップの孔に
挿入される。また、押圧手段が緩んでいるときには弾性
部材の弾発力により、クランプ駒が上方に付勢され、押
圧手段と弾性部材とにより挟持されており、上下左右の
横振れが防止される。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明によるスローアウェイチッ
プのクランプ機構の第1の実施の形態について、図1な
いし図12を参照して説明する。図1において、工具ホ
ルダ19の上面19aの先端側(以下、図中において左
を先端側、右を基端側と呼ぶ。)の角部には、底面20
aと側面20bからなるチップ取付座20が切欠かれて
形成され、このチップ取付座20に、シート22を介し
て取付孔21aを有する板状のチップ21が載置されて
いる。チップ取付座20の底面20aには、この面と垂
直なシート固定用ねじ穴20cが穿設され、シート22
には、その中央の上端部がテーパ状に拡径された貫通孔
22aが形成されている。そして、シート22は、頭部
が円錘状をなすねじ部材23を貫通孔22aを通過させ
てシート固定用ねじ穴20cに螺合させることにより、
チップ取付座20に固定されている。
【0010】一方、前記工具ホルダ19のチップ取付座
20より基端側の上面19aには、チップ取付座20か
ら離れるに従って漸次下面側に向かう傾斜面19bが形
成され、この傾斜面19bはシート固定用ねじ穴20c
の軸心に対して鋭角の角度θを有している。また、この
傾斜面19bから基端側へ連続して凹部19cが形成さ
れ、この凹部19cにはシートねじ穴20cの軸心に平
行な係止壁19d(係止部)が形成されている。工具ホ
ルダ19の傾斜面19bとチップ取付座20との間に
は、ねじ部24aを有するクランプ固定用穴24が穿設
されており、このクランプ固定用穴24の上部にはより
大径なザグリ穴24bが形成されている。工具ホルダ1
9の上面19aには、クランプ駒25が載置されてい
る。このクランプ駒25は、図3および図4に示すよう
に、側面視にてL字状、平面視にて先端が鋭角な長方形
状を有している。そして、このクランプ駒25の略中央
部には、クランプ駒25の長手方向に沿って延びる長円
状の断面を持つクランプねじ挿通孔25aが形成されて
おり、このクランプねじ挿通孔25aの下部には、前記
工具ホルダのザグリ穴24bと略同径のザグリ穴25b
が形成されている。図3に示すように、ザグリ穴25b
の軸心O1の位置は、クランプねじ挿通孔25aの軸心
2の位置より基端側にL0の距離ずれるように形成され
ている。
【0011】クランプ駒25の先端下面は、チップ21
の上面に当接する押圧面26とされ、この押圧面26よ
り基端側には突起27が突出して形成されている。この
突起27の基端側面は、図3に示すように平面視にて円
弧状の凸面27aとなっている。クランプ駒25の突起
27に続く下面28は押圧面26より図1において上方
に位置している。クランプ駒25の基端部には、下方に
突出する係止部29が形成され、この角部の内側は、工
具ホルダ19の傾斜面19bと対応する傾斜角度を持つ
滑り面29aに、また、工具ホルダ19の上記傾斜面1
9bに連なる内面は下面28に直交する係止壁29bと
なっている。クランプ駒25は、クランプねじ30をク
ランプねじ挿通孔25aの上方から遊挿してねじ部24
aに螺合させることにより、工具ホルダ19に取り付け
られている。このクランプねじ30の周囲には、ザグリ
穴24b,25bの内径より僅かに小さい外径を持つコ
イルばね(弾性部材)31が、その両端をザグリ穴24
b,25bに挿入して装着されている。
【0012】図2に示すようなクランプねじ30を緩め
た状態では、コイルばね31の付勢によりクランプ駒2
5は工具ホルダ19の上面19aから離間させられ、ク
ランプ駒25は上下からクランプねじ30の頭部30a
とコイルばね31により挟持されている。この際、係止
壁29b,19dどうしの接触によりクランプ駒25は
先端側への移動を阻止されている。そして、この状態
で、クランプ駒25のザグリ穴25bの軸心O1が工具
ホルダ19のザグリ穴24bの軸心O3より基端側にL1
だけずれるように軸心O1と係止壁29bの距離l及び
軸心O3と係止壁19dの距離mが設定されている。ま
た、突起27の位置は、図2の状態で、チップ取付座2
0に載置されたチップ21の取付孔21aを臨む一定の
上方位置に保たれるように設定されている。
【0013】上記のように、この状態ではクランプ駒2
5のザグリ穴25bの軸心O1が工具ホルダ19のザグ
リ穴24bの軸心O3より基端側にL1だけずれているか
ら、コイルばね31は上方に向かうに従い基端側に曲が
っており、これの復元力によりクランプ駒は先端側に付
勢されている。従って、係止壁29b,19dは常に接
触させられているので、クランプ駒25が横振れするこ
とが防止されている。以下、クランプ駒25がチップ2
1を押圧固定する手順を、図7ないし図12を参照して
述べる。
【0014】なお、通常、チップ21を交換する作業だ
けで済むから、クランプ駒25をこれ以上上方に移動さ
せる必要はなく、従って、図2に示す状態でクランプね
じ30がそれ以上緩まないように回り止めを設けてもよ
い。まず、図7の状態からクランプねじ30をねじ込ん
でクランプ駒25を垂下させる。その際、軸心O1,O3
どうしがL1の距離だけずれたままであるから、コイル
ばね31によりクランプ駒25は先端側に付勢されてお
り、係止壁29b,19dどうしの接触も続いている。
さらに、クランプ駒25はクランプねじ30の頭部30
aとコイルばね31に挟持されているので、クランプ駒
25がクランプねじ30の回転に伴って横振れすること
がない。従って、クランプ駒25は係止壁29b,19
dの接触にガイドされて真っ直ぐ下降し、クランプ駒2
5の突起27が、図5及び図6に示すようにチップ21
の上面に乗り上げることがなく、確実に取付孔21aの
内部に移動していく。
【0015】そして、この状態でクランプねじ30をさ
らにねじ込むと、図8に示すように、係止壁29b,1
9dと連続した滑り面29aと傾斜面19bとが接触し
てクランプ駒25の基端側に抵抗が加えられ、基端側の
下降が阻止される。さらにクランプねじ30をねじ込む
と、図9に示すように、先端側のみが下降し、クランプ
駒25が傾き、滑り面29aと傾斜面19bが線接触し
た状態で、クランプ駒25の押圧面26がチップ21の
上面に当接する。そして、クランプねじ30をねじ込ん
でさらにクランプ駒25を下方に押圧すると、クランプ
駒25の基端側が傾斜面19bに沿って斜めに移動して
面接触に戻り、係止壁29b,19dが離れていき、突
起27が取付孔21aの内壁に徐々に近付いていくとと
もに、軸心O1,O3の距離も大きくなり、コイルばね3
1の曲がりもさらに大きくなる。
【0016】そして、図10に示すように、滑り面29
aと傾斜面19bとが面接触で係合した状態で、クラン
プ駒25の押圧面26と突起27の凸面27aとが、チ
ップ20の上面と取付孔21aの内壁とに当接し、これ
により、チップ21はチップ取付座20の底面20aに
向けて押圧されると同時に側面20bに向けて押圧さ
れ、固定される。上記の場合は、クランプ駒25の寸法
がチップ21の寸法に適合した理想的な場合を述べた
が、チップ21の形式が異なる場合にも、本願のクラン
プは有効である。すなわち、図11は、チップ21が大
きい場合などに起きるもので、クランプ駒25の下面が
工具ホルダ19の上面と平行とならずにクランプ駒25
の基端側が上昇し、それにより滑り面29aと傾斜面1
9bの上部とが互いに線接触により係合している。この
状態であっても、曲がったコイルばね31がクランプ駒
25をチップ取付座20に向かう方向に付勢するので、
その係合状態は十分に保持され、チップ21は確実に固
定されている。また、図12はチップ21が小さい場合
に起きるもので、クランプ駒25の基端側が下がって滑
り面29aが傾斜面19bの下部で線接触した状態であ
っても、チップ21は確実に固定されている。
【0017】一方、チップ21を工具ホルダ19から外
す場合には、クランプねじ30を緩めて行くことにより
上記と逆の過程が進行する。すなわち、クランプ駒25
は、コイルばね31の復元力により先端側及び上方側に
向けて付勢された状態で、最初は傾斜面19bに沿って
斜めに移動し、チップの押圧が解かれる。次に係止壁2
9b,19dどうしが接触するとこれに沿って上方に移
動し、滑り面29は傾斜面19bから離れ、図2に示す
状態に戻る。この解除過程においても、クランプ駒25
がクランプねじ30の頭部30aとコイルばね31によ
り上下から挟持され、またコイルばね31の付勢により
係止壁29b,19dどうしが接触しているから、クラ
ンプ駒25が常に一定の姿勢で上昇し、操作性が良い。
図2に示す状態で、突起27がチップ21の上方になる
から、チップ21は横から取り出すことができ、チップ
21の交換ができる。
【0018】上記のように、クランプねじ30によりク
ランプ駒25を下方に押圧して移動して、チップ21を
チップ取付座20の底面20a及び側面20bに押し当
てて固定しているので、チップ21に対する均一なクラ
ンプ力を加えて、正常な切削作業を行うことができ、さ
らには、コイルばね31がクランプ駒25と工具ホルダ
19との係合状態を十分に保持する構造になっているの
で、従来の工具ホルダのような高い寸法精度で加工せず
にその製作を行うことができるので、切削工具の製品単
価を下げることができる。
【0019】図13ないし図15は、本発明のチップの
クランプ機構の第2の実施の形態を示すものである。本
実施の形態のクランプ機構は、図1ないし図12に示し
たクランプ機構をより簡略化したもので、コイルばね3
1を挿入するためのザグリ穴が形成されておらず、コイ
ルばね27は単にクランプ駒を上方に付勢するためのも
のである。また、さらにはクランプ駒25と工具ホルダ
19との間に係止壁29b,19dが形成されていな
い。この場合、傾斜面19bと滑り面29aの係合を離
れるとクランプ駒25の拘束が解除されるので、クラン
プ駒25がクランプねじ30の回動により伴回りして横
振れする可能性があるが、コイルばね31とクランプね
じ30の頭部30aの間に挟持されているので大きく振
れることはなく、クランプ駒25が上方に移動を続ける
ことは第1例と同じである。これにより、構造が簡便な
ものとなり、工具全体としての製品単価を低減すること
ができる。
【0020】いずれの例においても、工具ホルダ19の
傾斜面19bがチップ取付座20の底面20aの法線に
対してなす角度θを30゜〜60゜の範囲となるように
形成すると、クランプ駒25は均一なクランプ力をチッ
プ21に与えて固定することができる。なお、チップ2
1の形状は、多角形、円形等適宜なものが使用され、チ
ップ取付座20は、それぞれの形状に合わせて形成され
ている。
【0021】
【発明の効果】本発明に係わる請求項1記載のチップの
クランプ機構は、工具ホルダの上面にはチップ取付座側
から工具ホルダの基端側に離間するに従って漸次下面側
に向けて傾斜する傾斜面が形成され、クランプ駒の下面
には、基端側に工具ホルダの傾斜面と当接する滑り面が
形成され、クランプ駒の押圧部にスローアウェイチップ
の孔に係合する突起が形成され、クランプ駒と工具ホル
ダの少なくとも一方に、クランプ駒のチップ取付座へ向
けての所定範囲以上の移動を阻止する係止部が形成され
るから、押圧手段が緩んでいる際には、クランプ駒と工
具ホルダとの間の係止部の接触によりクランプ駒の所定
の範囲以上の横振れが防止され、しかもクランプ駒のチ
ップ取付座方向への移動範囲が規制されるので、突起が
チップの孔の範囲から外れることが抑制され、次に押圧
手段でクランプ駒を押圧する際に突起がスムーズにチッ
プの孔に挿入される。また、チップのクランプ機構は、
クランプ駒と工具ホルダとの間に、クランプ駒を工具ホ
ルダから離間させる方向に付勢する弾性部材が装着され
ているから、押圧手段が緩んでいるときには、弾性部材
の弾発力によりクランプ駒が上方に付勢され、押圧手段
と弾性部材とにより挟持されており、上下左右の横振れ
が防止される。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明のスローアウェイチップのクランプ機
構の第1の実施の形態を示すもので、スローアウェイチ
ップを工具ホルダに固定した状態を示す断面図である。
【図2】 本発明のスローアウェイチップのクランプ機
構の第1の実施の形態を示すもので、クランプ駒を工具
ホルダの上面から離間させた状態を示す断面図である。
【図3】 本発明のスローアウェイチップのクランプ機
構の第1の実施の形態を示すもので、クランプ駒の平面
図である。
【図4】 本発明のスローアウェイチップのクランプ機
構の第1の実施の形態を示すもので、クランプ駒の断面
図である。
【図5】 本発明のスローアウェイチップのクランプ機
構の第1の実施の形態を示すもので、スローアウェイチ
ップとクランプ駒の係合状態を仮想的に示す平面図であ
る。
【図6】 本発明のスローアウェイチップのクランプ機
構の第1の実施の形態を示すもので、スローアウェイチ
ップとクランプ駒の係合状態を仮想的に示す縦断面図で
ある。
【図7】 本発明のスローアウェイチップのクランプ機
構の第1の実施の形態を示すもので、クランプ駒を使用
してスローアウェイチップを工具ホルダに固定する方法
における第一段階を示す断面図である。
【図8】 本発明のスローアウェイチップのクランプ機
構の第1の実施の形態を示すもので、クランプ駒を使用
してスローアウェイチップを工具ホルダに固定する方法
における第二段階を示す断面図である。
【図9】 本発明のスローアウェイチップのクランプ機
構の第1の実施の形態を示すもので、クランプ駒を使用
してスローアウェイチップを工具ホルダに固定する方法
における第三段階を示す断面図である。
【図10】 本発明のスローアウェイチップのクランプ
機構の第1の実施の形態を示すもので、クランプ駒を使
用してスローアウェイチップを工具ホルダに固定する方
法における第四段階を示す断面図である。
【図11】 クランプ駒が工具ホルダに対して傾斜して
取り付けられてクランプ駒の滑り面と工具ホルダの傾斜
面とが線接触した状態を示す断面図である。
【図12】 クランプ駒が工具ホルダに対して傾斜して
取り付けられてクランプ駒の滑り面と工具ホルダの傾斜
面とが線接触した状態を示す断面図である。
【図13】 本発明の第2の実施の形態を示すもので、
スローアウェイチップを工具ホルダに固定した状態を示
す断面図である。
【図14】 本発明の第2の実施の形態を示すもので、
クランプ駒の正面断面図である。
【図15】 本発明の第2の実施の形態を示すもので、
クランプ駒の平面図である。
【図16】 従来のクランプ機構を示す断面図である。
【図17】 従来の別のクランプ機構を示す断面図であ
る。
【符号の説明】
19 工具ホルダ 19a 工具ホルダの上面 19b 工具ホルダの傾斜面 19d 工具ホルダの係止壁 20 チップ取付座 20a チップ取付座の底面 20b チップ取付座の側面 21 チップ(スローアウェイチップ) 24a ねじ穴部 25 クランプ駒 25a クランプねじ挿通孔 27 クランプ駒の突起 29 クランプ駒の係止部 29a クランプ駒の滑り面 29b クランプ駒の係止壁 30 クランプねじ 31 コイルばね(弾性部材) O1 クランプ駒のザグリ穴の軸心 O2 クランプねじ孔の軸心 O3 工具ホルダのザグリ穴の軸心
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成9年6月26日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0002
【補正方法】変更
【補正内容】
【0002】
【従来の技術】工具ホルダの先端部にスローアウェイチ
ップを固定して切削作業を行う切削工具の中に、図13
に示されるように、スローアウェイチップ(以下、チッ
プと略称する。)1を、偏心ピン2とクランプ駒3とに
より、工具ホルダ4に固定する形式のものが知られてい
る。すなわち、工具ホルダ4の先端角部が切欠かれて底
面5aと側面5bを持つチップ取付座5が形成され、こ
の底面5aにシート固定用のねじ穴6が形成されてい
る。このねじ穴6に、上部に偏心ピン2が設けられたね
じ2aが螺合されてシート7が固着され、このシート7
の上にチップ1が載せられている。一方、チップ取付座
5より基端側の工具ホルダ4にねじ穴4aが形成されて
いるとともに、クランプ駒3には、前記工具ホルダ4の
ねじ穴4aと逆向きのねじ穴3aが形成され、これらね
じ穴3a,4aに、逆ねじ機構を有するクランプねじ8
がねじ込まれるようになっている。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0004
【補正方法】変更
【補正内容】
【0004】そこで、上記の課題を改善したチップのク
ランプ機構として、図14に示すようなものが用いられ
ている。これは、工具ホルダ9のチップ取付座10より
基端側に、ねじ部11aを有するクランプ固定用穴11
がシート固定用ねじ穴12の軸心に対してθ’の角度を
有して穿設されている。そして、このクランプ固定用穴
11の上部に、ねじ部11aより大径にザグリ穴11b
が形成され、このザグリ穴11bの中に断面において
「く」字状に屈曲したクランプ駒13の短辺部13aが
挿入されている。クランプ駒13の長辺部13bの先端
には、曲面状に形成された押圧部14及びその基端側の
突起15が形成されている。また、クランプ駒13の短
辺部13aにはクランプ固定穴11に臨む位置にボルト
孔16が穿設されている。そして、ボルト孔16と、こ
のボルト孔16と逆向きのねじが形成されたクランプ固
定用穴11のねじ部11aに、逆ねじ機構を有するクラ
ンプねじ17を螺合させることにより、クランプ駒13
がクランプ固定用穴11に沿って移動する。従って、チ
ップ18は、押圧部14により底面10aの方向に押圧
され、また、突起15により取付孔15aの内周面を押
されて側面10dに向けて押圧され、チップ取付座10
に固定される。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0019
【補正方法】削除
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0020
【補正方法】変更
【補正内容】
【0020】工具ホルダ19の傾斜面19bがチップ取
付座20の底面20aの法線に対してなす角度θを30
゜〜60゜の範囲となるように形成すると、クランプ駒
25は均一なクランプ力をチップ21に与えて固定する
ことができる。なお、チップ21の形状は、多角形、円
形等適宜なものが使用され、チップ取付座20は、それ
ぞれの形状に合わせて形成されている。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】図13
【補正方法】変更
【補正内容】
【図13】 従来のクランプ機構を示す断面図である。
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】図14
【補正方法】変更
【補正内容】
【図14】 従来の別のクランプ機構を示す断面図であ
る。
【手続補正7】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】図15
【補正方法】削除
【手続補正8】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】図16
【補正方法】削除
【手続補正9】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】図17
【補正方法】削除
【手続補正10】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図13
【補正方法】変更
【補正内容】
【図13】
【手続補正11】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図14
【補正方法】変更
【補正内容】
【図14】
【手続補正12】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図15
【補正方法】削除
【手続補正13】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図16
【補正方法】削除
【手続補正14】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図17
【補正方法】削除

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 工具ホルダの先端部上面にチップ取付座
    が形成され、押圧手段によりクランプ駒を押圧してスロ
    ーアウェイチップをチップ取付座の底面及び側面に押し
    当てて固定して成るスローアウェイチップのクランプ機
    構において、 前記工具ホルダの上面には前記チップ取付座側から工具
    ホルダの基端側に離間するに従って漸次下面側に向けて
    傾斜する傾斜面が形成され、 前記クランプ駒の下面には、基端側に前記工具ホルダの
    傾斜面と当接する滑り面が形成され、 前記クランプ駒の押圧部に前記スローアウェイチップの
    孔に係合する突起が形成され、 前記クランプ駒と前記工具ホルダの少なくとも一方に、
    前記クランプ駒のチップ取付座へ向けての所定範囲以上
    の移動を阻止する係止部が形成されることを特徴とする
    スローアウェイチップのクランプ機構。
  2. 【請求項2】 前記クランプ駒と前記工具ホルダとの間
    には、前記クランプ駒を工具ホルダから離間させる方向
    に付勢する弾性部材が装着されていることを特徴とする
    請求項1記載のスローアウェイチップのクランプ機構。
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