JP5117138B2 - クランプホルダ - Google Patents

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Description

本発明は、中央孔を有する切削用のスローアウェイチップを挟み込んで締め付け固定するためのクランプホルダに関するものである。
従来、中央孔を有する切削用のスローアウェイチップを挟み込んで締め付け固定するためのクランプホルダが各種提案されている(例えば、特許文献1,2参照)。
この種のクランプホルダは、通常、ホルダ本体、クランプ駒、クランプボルト、コイルスプリング等によって構成されている。ホルダ本体の上面には、チップ取付座、ホルダねじ穴、傾斜面などが形成されている。クランプ駒には、チップの中央孔に係脱可能な突起、傾斜面と当接しうる滑り面、前後方向に長い長円形状のボルト挿通孔などが形成されている。クランプボルトは、クランプ駒側のボルト挿通孔を介してホルダ本体側のホルダねじ穴に螺着されている。コイルスプリングは、クランプ駒とホルダ本体との間に介装され、クランプ駒をホルダ本体から離間する方向に付勢している。
そして、このように構成されたクランプホルダでは、チップ取付座上にシート部材を介してチップ取付座を配置し、この状態でクランプボルトを締め付ける。すると、傾斜面と滑り面との摺接作用により、クランプ駒が斜め後方に案内されつつホルダ本体側に近接するとともに、クランプボルトのボルト中心軸がボルト挿通孔の孔中心軸とオフセットした状態となる。そして、クランプ駒の突起がチップの中央孔に係入するとともに、チップがクランプ駒とホルダ本体との間に挟み込まれた状態となって固定されるようになっている。
特開平10−71508号公報 特開平3−92206号公報
ところで、ホルダ本体に対するチップの固定が不十分であると、切削加工時にチップのズレやガタつきが生じてしまい、高い加工精度を実現することができない。よって、加工精度の向上という観点から考えると、クランプホルダに対してできるだけチップを強く締め付けて固定することが好ましい。
しかしながら、上記従来構造のクランプホルダの場合、締め付け力はクランプボルトの締め付けトルクにほぼ比例して増大するため、締め付けトルクを過剰に与えてしまうと、同時に締め付け力も過剰になってしまう。この場合、チップが超硬合金製であれば特に問題は生じないが、超硬合金に比較して低強度のセラミック製であると、締め付け力が強すぎてチップが割れてしまうことがある。
従って、クランプ時にはチップが割れない程度の適正な締め付け力を設定する必要があるが、上記従来のクランプホルダでは構造上そのような設定が困難であった。
本発明は上記の課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、チップ割れを回避しつつ当該チップを確実に締め付け固定することができるとともに、チップの交換を容易に行うことができるクランプホルダを提供することにある。
上記課題を解決するための手段(手段1)としては、中央孔(2)を有する切削用のスローアウェイチップ(1)を挟み込んで締め付け固定するためのクランプホルダ(11)において、ホルダ前端の上面側にチップ取付座(22)を有し、前記チップ取付座(22)の近傍にホルダねじ穴(23)が形成され、前記ホルダねじ穴(23)を挟んで前記チップ取付座(22)の反対側に前記チップ取付座(22)から離間するに従って漸次下面側に向かって傾斜する傾斜面(24)が形成されたホルダ本体(21)と、前記チップ(1)の中央孔(2)に係脱可能な突起(32)が配置されたチップ押圧面(33)を先端部下面に有し、前記傾斜面(24)と当接しうる滑り面(34)が基端部下面に形成され、前記チップ押圧面(33)と前記滑り面(34)との間に断面円形状のボルト挿通孔(35)が形成されたクランプ駒(31)と、前記ボルト挿通孔(35)を介して前記ホルダねじ穴(23)に螺着され、その締め付けによって前記クランプ駒(31)を前記ホルダ本体(21)側に押圧固定するクランプボルト(41)と、前記クランプボルト(41)が挿通された状態で前記クランプ駒(31)と前記ホルダ本体(21)との間に介装され、前記クランプ駒(31)を前記ホルダ本体(21)から離間する方向に付勢するコイルスプリング(51)とを備え、前記クランプボルト(41)を締め付けて前記クランプ駒(31)を前記ホルダ本体(21)側に押圧固定しているクランプ時には、前記ホルダねじ穴(23)の穴中心軸(23A)に対して前記ボルト挿通孔(35)の孔中心軸(35A)が前記チップ取付座(22)から前記傾斜面(24)へ向かう方向にオフセットした状態となり、かつ、前記クランプボルト(41)のボルト中心軸(41A)が前記穴中心軸(23A)及び前記孔中心軸(35A)の両方に対して前記チップ取付座(22)から前記傾斜面(24)へ向かう方向に傾斜した状態となることを特徴とするクランプホルダがある。
また、上記課題を解決するための別の手段(手段2)としては、中央孔(2)を有する切削用のスローアウェイチップ(1)を挟み込んで締め付け固定するためのクランプホルダ(11)において、ホルダ前端の上面側にチップ取付座(22)を有し、前記チップ取付座(22)の近傍にホルダねじ穴(23)が形成され、前記ホルダねじ穴(23)を挟んで前記チップ取付座(22)の反対側に前記チップ取付座(23)から離間するに従って漸次下面側に向かって傾斜する傾斜面(24)が形成されたホルダ本体(21)と、前記チップ(1)の中央孔(2)に係脱可能な突起(32)が配置されたチップ押圧面(33)を先端部下面に有し、前記傾斜面(24)と当接しうる滑り面(34)が基端部下面に形成され、前記チップ押圧面(33)と前記滑り面(34)との間に断面円形状のボルト挿通孔(35)が形成されたクランプ駒(31)と、前記ボルト挿通孔(35A)を介して前記ホルダねじ穴(23)に螺着され、その締め付けによって前記クランプ駒(31)を前記ホルダ本体(21)側に押圧固定するクランプボルト(41)と、前記クランプボルト(41)が挿通された状態で前記クランプ駒(31)と前記ホルダ本体(21)との間に介装され、前記クランプ駒(31)を前記ホルダ本体(21)から離間する方向に付勢するコイルスプリング(51)とを備え、前記クランプボルト(41)を締め付けて前記クランプ駒(31)を前記ホルダ本体(21)側に押圧固定しているクランプ時には、前記ホルダねじ穴(23)の穴中心軸(23A)に対して前記ボルト挿通孔(35)の孔中心軸(35A)が前記チップ取付座(22)から前記傾斜面(24)へ向かう方向にオフセットした状態となり、かつ、前記クランプ駒(31)の斜め後方への移動に伴い、前記クランプボルト(41)の頭部(42)側に前記チップ取付座(22)から前記傾斜面(24)へ向かう方向に弾性変形力が作用し、前記クランプボルト(41)の頭部(42)側に前記弾性変形力に対する抗力が生じる結果、前記傾斜面(24)から前記チップ取付座(22)へ向かう方向に前記クランプ駒(31)を復帰させようとして前記抗力が前記クランプボルト(41)の頭部(42)側に作用した状態となることを特徴とするクランプホルダがある。
従って、手段1,2に記載の発明によると、ボルト挿通孔が断面円形状であることから、クランプボルトを締め付けたクランプ時であっても、クランプボルトがボルト挿通孔内を移動できずに拘束される。ゆえに、傾斜面と滑り面との摺接作用によりクランプ駒が斜め後方に案内されるに従い、クランプボルトの頭部側にはチップ取付座から傾斜面の方向へ向かう弾性変形力が作用し、クランプボルトのボルト中心軸が穴中心軸及び孔中心軸の両方に対して傾斜する。その結果、クランプボルトの頭部側には弾性変形力に対する抗力が作用するため、クランプ時であってもチップに過剰な締め付け力が加わらない。加えて、ボルトが傾斜し組み付けられると、クランプボルト頭部とクランプ駒のボルト挿通孔との間、及び、クランプボルトのねじ部とホルダ本体のホルダねじ穴のねじ部との間に「こじり」が発生し、あるところまでクランプボルトを締めると、こじりにより軸力が発生しなくなる。そのため、適正な締め付け力を設定することが可能となり、チップ割れを回避しつつ当該チップを確実に締め付け固定することができる。また、非クランプ時には、弾性回復力が作用してクランプ駒を傾斜面からチップ取付座へ向かう方向に復帰させるため、突起がチップの中央孔から確実に離脱し、チップの交換を容易に行うことができる。
このクランプホルダに締め付け固定されるべきスローアウェイチップの材質は特に限定されず、切削用工具として十分な硬さを有するものであれば、金属やセラミックの中から任意に選択することが可能である。好適なチップの材質の具体例を挙げると、アルミナ、窒化珪素、窒化ほう素、サーメット、超硬合金などがある。そして、チップが超硬合金よりも強度の低いセラミック製である場合、チップ割れといった問題が生じやすいため、手段1,2の構成を採用する意義がある。また、上記スローアウェイチップの形状は特に限定されず、例えば、平面視で正三角形、正方形、菱形などを挙げることができる。
クランプ時におけるホルダねじ穴の穴中心軸とボルト挿通孔の孔中心軸とのオフセット量は特に限定されないが、例えば、0.2mm以上0.8mm以下であることが好ましい。かかるオフセット量が0.2mm未満であると、上記の弾性変形力及びそれに対する抗力が十分に作用しないからである。また、0.8mm超であると、クランプボルトが弾性復帰不能な程度まで曲がってしまう等といった事態が生じうるからである。
クランプ駒のチップ押圧面がスローアウェイチップの上面に密着する完全クランプ時には、ホルダ本体の孔中心軸に対してクランプボルトのボルト中心軸が傾斜した状態となるが、その傾斜角度は極めて小さくて足りる。具体的には、0°30′以上1°30′以下が好ましい。かかる傾斜角度が0°30′未満であると、上記の弾性変形力及びそれに対する抗力が十分に作用しないからである。また、1°30′超であると、クランプボルトが弾性復帰不能な程度まで曲がってしまう等といった事態が生じうるからである。
以下、本発明を具体化した一実施形態のクランプホルダ11を図1〜図6に基づき詳細に説明する。
図1〜図6に示す本実施形態のクランプホルダ11は、切削用のスローアウェイチップ1を挟み込んで締め付け固定するための装置であって、ホルダ本体21、クランプ駒31、クランプボルト41、コイルスプリング51を備えている。本実施形態における被固定物である切削用のスローアウェイチップ1は、中央孔2を有する平面視で菱形の高純度アルミナ製板状部材である(図2等参照)。
ホルダ本体21におけるホルダ前端の上面11a側には、スローアウェイチップ1と同形状のチップ取付座22が切り欠き形成されている。チップ取付座22の底面にはシート部材4,5が重ね合わせて配設されている。これらシート部材4,5は、皿ねじ8をチップ取付座22の底面中央部にあるねじ孔7に螺合することにより、チップ取付座22に固定されている。従って、スローアウェイチップ1は、これらシート部材4,5を介してチップ取付座22に配置されるようになっている。
ホルダ本体21においてチップ取付座22のすぐホルダ基端側となる位置には、上面11aにて開口するホルダねじ穴23が形成されている。ホルダねじ穴23の内周面には、上面11a側の開口部を除いて雌ねじ溝が形成されている。なお、ホルダねじ穴23における前記開口部は大径部になっており、その大径部はコイルスプリング51の下端を支えるコイルスプリング座として機能するようになっている。
ホルダ本体21の上面11aにおいて前記ホルダねじ穴23を挟んでチップ取付座22の反対側となる位置には、傾斜面24が形成されている。この傾斜面24は、チップ取付座22から離間するに従って漸次下面側に向かって傾斜している。傾斜面24と上面11aとがなす傾斜角度は約45°になっている。
図3,図4等に示される本実施形態のクランプ駒31は、側面視で略L字状かつその先端部がやや先細りした形状を呈する部材であって、ホルダ本体21の上面11a側に位置している。クランプ駒31における先端部の下面は、スローアウェイチップ1のチップ上面3に対して当接可能なチップ押圧面33となっている。チップ押圧面33の略中央部には、スローアウェイチップ1の中央孔2に係入及び離脱可能な大きさの突起32が配置されている。クランプ駒31における基端部の下面には、ホルダ本体21側の傾斜面24と当接しうる滑り面34が形成されている。この滑り面34の傾斜角度は、傾斜面24の傾斜角度に対応しており、約45°に設定されている。クランプ駒31において、チップ押圧面33と滑り面34との間の領域には、クランプボルト41を挿通するためのボルト挿通孔35が形成されている。このボルト挿通孔35はクランプボルト41とほぼ同径の断面円形状であって、クランプ駒31の上面及び下面を貫通している。ボルト挿通孔35の上面側開口は、上方に行くに従って径が大きくなるテーパ状(皿状)とされている。このテーパ状部分にはクランプボルト41の頭部42が収まるようになっている。一方、ボルト挿通孔35の下面側開口は大径部になっており、その大径部はコイルスプリング51の上端を支えるコイルスプリング座として機能するようになっている。
図3,図4等に示されるように、クランプ駒31のボルト挿通孔35には、締め付けによってクランプ駒31をホルダ本体21側に押圧固定するクランプボルト41が挿通されている。クランプボルト41の先端部には雄ねじ溝が形成されており、その先端部はホルダ本体21側のホルダねじ穴23に螺着されている。
クランプボルト41が挿通された状態のクランプ駒31と、ホルダ本体21との間には、付勢手段の一種であるコイルスプリング51が介装されている。このコイルスプリング51は、クランプボルト41よりも若干大径であり、クランプボルト41の周囲に配置されている。そして、このコイルスプリング51によって、クランプ駒31とホルダ本体21とが互いに離間する方向に付勢されるようになっている。
このように構成されたクランプホルダ11の締め付け固定動作について説明する。図3,図4に示すように、クランプボルト41を未だ締め付けていない非クランプ時においては、クランプボルト41のボルト中心軸41Aの方向に作用するコイルスプリング51の付勢力により、クランプ駒31とホルダ本体21とが互いに離間した状態に保持される。よって、クランプ駒31とホルダ本体21との間には隙間が生じており、傾斜面24及び滑り面34も非当接状態となっている。また、チップ取付座22上にシート部材4,5を介して配置されたスローアウェイチップ1の上面3と、クランプ駒31のチップ押圧面33との間にも隙間が生じており、中央孔2から離れた上方位置に突起32が配置されている。このとき、ホルダ本体21の有するホルダねじ穴23の穴中心軸23Aと、クランプ駒31の有するボルト挿通孔35の孔中心軸35Aと、クランプボルト41のボルト中心軸41Aとが、同一軸線上に配置される。つまり、前記三者は互いに平行関係となり、それらのオフセット量L1はゼロとなる。
この状態から徐々にクランプボルト41を締め付けていくと、クランプ駒31が穴中心軸23A、孔中心軸35A及びボルト中心軸41Aの方向に沿って移動して次第にホルダ本体21側に近接する。そして、クランプ駒31がある程度まで近接すると、傾斜面24と滑り面34とが当接し合うようになる。この後、さらにクランプボルト41を締め付けていくと、傾斜面24と滑り面34との摺接作用により、クランプ駒31が斜め後方(図6の右斜め下方向)に案内されつつホルダ本体21側に近接するようになる。このようにクランプボルト41を締め付けた場合、クランプ駒31の孔中心軸35Aと、ホルダ本体21におけるホルダねじ穴23の穴中心軸23Aとが、互いに平行関係を保ちつつオフセットする(図5参照)。ところで、本実施形態のクランプ駒31におけるボルト挿通孔35は断面円形状であって、しかもボルト挿通孔35の内径はクランプボルト41の直径とほぼ同じに設定されている。そのため、クランプボルト41は、ボルト挿通孔35内をクランプ駒31の前後方向に移動することができずに、ボルト挿通孔35内にて拘束される。ゆえに、クランプボルト41の頭部42側には、チップ取付座22から傾斜面24の方向へ向かう弾性変形力(即ち図6の左側から右側に向かう方向の弾性変形力)が作用することになる。ゆえに、傾斜面24と滑り面34との摺接作用によりクランプ駒31が斜め後方に案内されるに従い、かかる弾性変形力が増大し、その結果クランプボルト41のボルト中心軸41Aが穴中心軸23A及び孔中心軸35Aの両方に対して傾斜する(図6参照)。また、クランプ駒31の突起32の先端がチップ1の中央孔2に徐々に入り込む。
そして、完全クランプ時には、クランプ駒31のチップ押圧面33が、スローアウェイチップ1の上面3に密着するとともに、突起32がチップ1の中央孔2に完全に入り込んでその側面が中央孔2の内周面に係合した状態となる(図6参照)。よって、チップ1がクランプ駒31とホルダ本体21との間に挟み込まれた状態となって強く固定される。このとき、孔中心軸35Aに対するボルト中心軸41Aの傾斜角度θが0°30′以上1°30′以下となる。また、上記オフセット量L1は0.2mm〜0.8mmとなる。
そしてこの状態において、クランプボルト41には上述した弾性変形力が作用する反面、クランプボルト41の頭部42側には弾性変形力に対する抗力が作用する。よって、クランプ時であってもチップ1に過度の締め付け力が加わらないようになっている。
また、このような完全クランプ状態からクランプボルト41を緩めていくと、クランプボルト41の変形を元に戻そうとする弾性回復力が、傾斜面24からチップ取付座22の方向(即ち図6の右側から左側に向かう方向)へ作用する。すると、クランプ駒31が斜め前方(図6の左斜め上方向)に移動して、クランプ駒31とホルダ本体21との間に再び隙間ができ、突起32が中央孔2から離脱してその上方位置に復帰するようになっている。
従って、本実施の形態によれば以下の効果を得ることができる。
(1)本実施形態のクランプホルダ11の場合、クランプ時に弾性変形力が作用する反面、クランプボルト41の頭部42側に弾性変形力に対する抗力が作用する。そのため、クランプボルト41の締め付けトルクが過剰であったとしても、チップ1の締め付け力については過剰にならず、適正なものとなる。よって、超硬合金よりも強度の低いセラミック製のチップ1を用いた場合でも、チップ割れを未然に防止しつつチップ1を確実に締め付け固定することができる。
(2)また、非クランプ時には、上述した弾性回復力が作用してクランプ駒31を元あった位置に戻すため、突起32がチップ1の中央孔2から確実に離脱する。よって、チップ1の交換を容易に行うことができ、作業性に優れたものとすることができる。
なお、本発明の実施の形態は以下のように変更してもよい。
・例えば、図7に示す別の実施形態のクランプホルダ111のような構成を採用してもよい。即ち、このクランプホルダ111では、コイルスプリング51の上端52(第1端)に第1係止部52aが形成され、下端53(第2端)に第2係止部53aが形成されている。クランプ駒31の有するボルト挿通孔35の下側開口縁には、クランプ駒31の前後方向に直交する方向(即ち図7の紙面垂直方向)に延びる溝状の第1被係止部54が形成されている。一方、ホルダ本体21の有するホルダねじ穴23の上側開口縁には、同じくクランプ駒31の前後方向に直交する方向に延びる溝状の第2被係止部55が形成されている。そして、第1係止部52aが第1被係止部54に係止し、第2係止部53aが第2被係止部55に係止するように構成されている。このため、コイルスプリング51の回り止め及び位置決めを図ることができ、突起32を確実に中央孔2内に誘導することができる。従って、突起32の位置ずれに起因するチップ割れといった問題も未然に防止することができる。
次に、特許請求の範囲に記載された技術的思想のほかに、前述した実施の形態によって把握される技術的思想を以下に列挙する。
・中央孔(2)を有する切削用のスローアウェイチップ(1)を挟み込んで締め付け固定するためのクランプホルダ(11)において、ホルダ前端の上面側にチップ取付座(22)を有し、前記チップ取付座(22)の近傍にホルダねじ穴(23)が形成され、前記ホルダねじ穴(23)を挟んで前記チップ取付座(22)の反対側に前記チップ取付座(22)から離間するに従って漸次下面側に向かって傾斜する傾斜面(24)が形成されたホルダ本体(21)と、前記チップ(1)の中央孔(2)に係脱可能な突起(32)が配置されたチップ押圧面(33)を先端部下面に有し、前記傾斜面(24)と当接しうる滑り面(34)が基端部下面に形成され、前記チップ押圧面(33)と前記滑り面(34)との間に断面円形状のボルト挿通孔(35)が形成されたクランプ駒(31)と、前記ボルト挿通孔(35)を介して前記ホルダねじ穴(23)に螺着され、その締め付けによって前記クランプ駒(31)を前記ホルダ本体(21)側に押圧固定するクランプボルト(41)と、前記クランプボルト(41)が挿通された状態で前記クランプ駒(31)と前記ホルダ本体(21)との間に介装され、前記クランプ駒(31)を前記ホルダ本体(21)から離間する方向に付勢するコイルスプリング(51)とを備え、前記クランプボルト(41)を締め付けて前記クランプ駒(31)を前記ホルダ本体(21)側に押圧固定しているクランプ時には、前記ホルダねじ穴(23)の穴中心軸(23A)と前記ボルト挿通孔(35)の孔中心軸(35A)とがオフセットした状態となり、かつ、前記クランプボルト(41)のボルト中心軸(41A)が前記穴中心軸(23A)及び前記孔中心軸(35A)の両方に対して傾斜した状態となり、前記コイルスプリング51に形成された係止部(52a,53a)が、前記クランプ駒(31)側及び前記ホルダ本体(21)側にそれぞれ形成された被係止部(54,55)に係止されていることを特徴とするクランプホルダ。
本発明を具体化した一実施形態のクランプホルダを構成するホルダ本体の部分平面図。 クランプホルダの部分平面図。 非クランプ時におけるホルダ本体とクランプ駒との相対位置関係を説明するための部分断面図。 非クランプ時におけるクランプホルダの部分断面図。 クランプ時におけるホルダ本体とクランプ駒との相対位置関係を説明するための部分断面図。 クランプ時におけるクランプホルダの部分断面図。 本発明を具体化した別の実施形態のクランプホルダの部分分解断面図。
符号の説明
1…スローアウェイチップ
2…中央孔
3…スローアウェイチップの上面
11,111…クランプホルダ
21…ホルダ本体
22…チップ取付座
23…ホルダねじ穴
23A…ホルダねじ穴の穴中心軸
24…傾斜面
31…クランプ駒
32…突起
33…チップ押圧面
34…滑り面
35…ボルト挿通孔
35A…ボルト挿通孔の孔中心軸
41…クランプボルト
41A…クランプボルトのボルト中心軸
42…クランプボルトの頭部
43…クランプ挿通孔
51…コイルスプリング
L1…オフセット量
θ…傾斜角度

Claims (5)

  1. 中央孔を有する切削用のスローアウェイチップを挟み込んで締め付け固定するためのクランプホルダにおいて、
    ホルダ前端の上面側にチップ取付座を有し、前記チップ取付座の近傍にホルダねじ穴が形成され、前記ホルダねじ穴を挟んで前記チップ取付座の反対側に前記チップ取付座から離間するに従って漸次下面側に向かって傾斜する傾斜面が形成されたホルダ本体と、
    前記チップの中央孔に係脱可能な突起が配置されたチップ押圧面を先端部下面に有し、前記傾斜面と当接しうる滑り面が基端部下面に形成され、前記チップ押圧面と前記滑り面との間に断面円形状のボルト挿通孔が形成されたクランプ駒と、
    前記ボルト挿通孔を介して前記ホルダねじ穴に螺着され、その締め付けによって前記クランプ駒を前記ホルダ本体側に押圧固定するクランプボルトと、
    前記クランプボルトが挿通された状態で前記クランプ駒と前記ホルダ本体との間に介装され、前記クランプ駒を前記ホルダ本体から離間する方向に付勢するコイルスプリングと
    を備え、
    前記クランプボルトを締め付けて前記クランプ駒を前記ホルダ本体側に押圧固定しているクランプ時には、前記ホルダねじ穴の穴中心軸に対して前記ボルト挿通孔の孔中心軸が前記チップ取付座から前記傾斜面へ向かう方向にオフセットした状態となり、かつ、前記クランプボルトのボルト中心軸が前記穴中心軸及び前記孔中心軸の両方に対して前記チップ取付座から前記傾斜面へ向かう方向に傾斜した状態となることを特徴とするクランプホルダ。
  2. 中央孔を有する切削用のスローアウェイチップを挟み込んで締め付け固定するためのクランプホルダにおいて、
    ホルダ前端の上面側にチップ取付座を有し、前記チップ取付座の近傍にホルダねじ穴が形成され、前記ホルダねじ穴を挟んで前記チップ取付座の反対側に前記チップ取付座から離間するに従って漸次下面側に向かって傾斜する傾斜面が形成されたホルダ本体と、
    前記チップの中央孔に係脱可能な突起が配置されたチップ押圧面を先端部下面に有し、前記傾斜面と当接しうる滑り面が基端部下面に形成され、前記チップ押圧面と前記滑り面との間に断面円形状のボルト挿通孔が形成されたクランプ駒と、
    前記ボルト挿通孔を介して前記ホルダねじ穴に螺着され、その締め付けによって前記クランプ駒を前記ホルダ本体側に押圧固定するクランプボルトと、
    前記クランプボルトが挿通された状態で前記クランプ駒と前記ホルダ本体との間に介装され、前記クランプ駒を前記ホルダ本体から離間する方向に付勢するコイルスプリングと
    を備え、
    前記クランプボルトを締め付けて前記クランプ駒を前記ホルダ本体側に押圧固定しているクランプ時には、
    前記ホルダねじ穴の穴中心軸に対して前記ボルト挿通孔の孔中心軸が前記チップ取付座から前記傾斜面へ向かう方向にオフセットした状態となり、かつ、
    前記クランプ駒の斜め後方への移動に伴い、前記クランプボルトの頭部側に前記チップ取付座から前記傾斜面へ向かう方向に弾性変形力が作用し、前記クランプボルトの頭部側に前記弾性変形力に対する抗力が生じる結果、前記傾斜面から前記チップ取付座へ向かう方向に前記クランプ駒を復帰させようとして前記抗力が前記クランプボルトの頭部側に作用した状態となる
    ことを特徴とするクランプホルダ。
  3. 前記スローアウェイチップは、超硬合金よりも強度の低いセラミック製のスローアウェイチップであることを特徴とする請求項1または2に記載のクランプホルダ。
  4. クランプ時における前記オフセット量が0.2mm以上0.8mm以下であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載のクランプホルダ。
  5. 前記クランプ駒の前記チップ押圧面が前記スローアウェイチップの上面に密着する完全クランプ時には、前記ホルダ本体の前記孔中心軸に対する前記クランプボルトのボルト中心軸の傾斜角度が0°30′以上1°30′以下となることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載のクランプホルダ。
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