JPH1070107A - プラズマ励起用アンテナ、プラズマ処理装置 - Google Patents
プラズマ励起用アンテナ、プラズマ処理装置Info
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- JPH1070107A JPH1070107A JP8242648A JP24264896A JPH1070107A JP H1070107 A JPH1070107 A JP H1070107A JP 8242648 A JP8242648 A JP 8242648A JP 24264896 A JP24264896 A JP 24264896A JP H1070107 A JPH1070107 A JP H1070107A
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Abstract
アンテナを提供する。 【解決手段】 複数の部分アンテナ21〜25と複数の
コンデンサ71〜74とを交互に接続してプラズマ励起
用アンテナ2を構成する。このプラズマ励起用アンテナ
2に交流電流を流して各部分アンテナ21〜25から電
磁波を放射させ、プラズマ発生槽内のガスをプラズマ化
する際、部分アンテナ21〜25とコンデンサ12、7
1〜74とで構成される部分的なLC直列回路が共振状
態になるようにしておく。インピーダンスが下がり、端
子41a、45b間の電圧差を小さくできるので、端子4
1a、45b間で放電が生じたり、プラズマ中に不純物が
混入することがなくなる。
Description
せる技術に関し、特に、プラズマ発生槽内に導入された
ガスに電磁波を放射してプラズマ化させるプラズマ励起
用アンテナに関する。
工程において、所望ガスのプラズマを利用して処理対象
物の加工を行う装置が広く用いられている。例えば、図
3(a)のエッチング装置100は、プラズマを用いて基
板表面の薄膜をエッチングする装置であり、金属で構成
された反応槽105と、誘電体で構成されたプラズマ発
生槽106と、ループアンテナ102とを有している。
上部に取り付けられており、ループアンテナ102は、
同図(b)に示すように、プラズマ発生槽106の外周に
設けられており、一端がマッチングボックス111を介
して高周波電源110に接続され、他端が接地電位に接
続されている。
08を配置しておき、図示しない真空ポンプを起動し、
反応槽105内とプラズマ発生槽106内とを高真空状
態にした後エッチングガスを導入し、高周波電源110
を起動してループアンテナ102に高周波電圧を印加す
ると、ループアンテナ102から放射される電磁波によ
ってエッチングガスが励起され、エッチングガスプラズ
マ107が発生する。
部には、電磁石1141、1142が設けられ、発生した
エッチングガスプラズマ107がウェハー108表面に
輸送されるような磁界が形成されており、ウェハー10
8表面がエッチングガスプラズマ107に接触すると、
薄膜のエッチング加工が行われる。
て、ウェハー108表面のエッチングばらつきを小さく
するためには、エッチングガスプラズマ107を均一に
する必要がある。そのためにはループアンテナ102全
体から均一に電磁波が放射されることが望ましいので、
ループアンテナ102の両端は、符号115で示すよう
に、互いに近接させ、ループ状にしておく必要がある。
第に大型化しており、それに対応するために、上述した
ループアンテナ102も大型化し、投入すべき電力も大
きくなっている。
0と、マッチングボックス111とは、同図(c)に示す
ような等価回路を形成しているが、大型化したループア
ンテナ102に大電流を流すために、マッチングボック
ス111を介して印加する高周波電圧Vを大きくした場
合には、電源側の端子と接地側の端子とが近接した部分
115において、端子間に放電が発生し、プラズマが不
安定になるという問題があった。
圧が大きくなると、ループアンテナ102の電源側端子
近傍のプラズマ発生槽106内壁がスパッタされる場合
があり、エッチングガスプラズマ中に不純物として混入
してしまうという問題も生じていた。
の不都合を解決するために創作されたもので、その目的
は、小さな印加電圧で大きな電流を流すことができるプ
ラズマ励起用アンテナを提供することにある。
に、請求項1記載の発明は、高周波電圧が印加される端
子間が近接したプラズマ励起用アンテナであって、電磁
波を放射できるように構成された複数の部分アンテナ
と、複数のコンデンサとを有し、前記部分アンテナと前
記コンデンサとが電気的に交互に接続されて構成され、
その両端が前記端子にされて交流電流が流されたときに
前記各部分アンテナから電磁波を放射できるように構成
されたことを特徴とする。
プラズマ励起用アンテナの一端がコンデンサを有するマ
ッチングボックスを介して電源に接続される場合には、
前記マッチングボックス内のコンデンサを含め、互いに
接続されたコンデンサと部分アンテナの各1個で構成さ
れる部分的なLC直列回路が、印加される高周波電圧の
周波数に対して共振状態に置かれるように構成しておく
とよい。
理装置であって、請求項1又は請求項2のいずれか1項
記載のプラズマ励起用アンテナと、プラズマ化すべきガ
スを導入するプラズマ発生槽とを有することを特徴とす
る。
項4記載の発明のように、前記プラズマ励起用アンテナ
を複数有しており、各プラズマ励起用アンテナで同じプ
ラズマ発生槽内のガスをプラズマ化する場合には、各プ
ラズマ励起用アンテナの固有共振周波数が、互いに1k
Hz以上異なるように構成しておくとよい。
なループアンテナでは、周波数ωで電流Iを流したい場
合、ループアンテナのインダクタンス値をL'とする
と、 V = ω・L'・I の大きさの高周波電圧Vを印加する必要があった。
ラズマを発生させたい場合には、周波数ωの値が大きく
なり、また、電流Iの値も大きくなるため、印加する高
周波電圧Vの値も大きくなってしまう。
波電圧を印加する端子間が近接しているため、大きな高
周波電圧Vを印加した場合には、電源側端子と接地側端
子間で放電が生じてしまう。
テナを複数の部分アンテナに分割し、各部分アンテナ同
士をコンデンサによって電気的に接続している。この場
合、合計のインダクタンス値がL0であるn個の部分ア
ンテナと、n−1個のコンデンサによってプラズマ励起
用アンテナを構成した場合、マッチングボックス内のコ
ンデンサを含めて、部分アンテナとコンデンサ各1個で
構成されるn個の部分的なLC直列回路が形成される。
従って、それら部分的なLC直列回路の両端に生じる電
圧は全体に印加される電圧の1/nになる。
ダクタンスをLn、コンデンサ1個当たりのキャパシタ
ンスをCnとした場合、印加される高周波電圧の周波数
ωに対し、 ω2・L・C の値を可及的に1に近づける
と、部分アンテナとコンデンサの各1個で構成される部
分的なLC直列回路を共振状態に置くことができる。
合、その部分のインピーダンスは最も小さくなる。従っ
て、マッチングボックス内のコンデンサを含めて構成さ
れるn個の部分的なLC直列回路ができるだけ共振状態
に近づくように部分アンテナのインダクタンス値とコン
デンサのキャパシタンス値を選択すれば、プラズマ励起
用アンテナ全体のインピーダンスが小さくなる。従っ
て、小さな高周波電圧で大きな電流を流すことができる
ようになるので、大電力を投入した場合であってもプラ
ズマ励起用アンテナの電源側の端子と接地側の端子間の
電圧差が小さくなり、放電が生じなくなる。
ズマ発生槽に取り付ける場合、従来ではプラズマ発生槽
とプラズマ励起用アンテナ間の間隔を、電源に接続され
た方を遠く、接地電位に接続された方を近くなるように
配置し、プラズマ発生槽内の電界が均一になるように
し、プラズマ中に不純物が混入しないようにしているも
のがあった。本発明のプラズマ励起用アンテナでは、印
加する高周波電圧が低電圧で済むので、プラズマ発生槽
との距離を一定にしておいても、プラズマ発生槽内のガ
スを均一にプラズマ化できる。
けたプラズマ発生槽では、各プラズマ励起用アンテナに
独立した高周波電源から電圧を印加して一つのプラズマ
発生槽内に導入されたガスをプラズマ化する場合、各プ
ラズマ励起用アンテナの固有共振周波数の値が互いに1
kHz以上異なるようにしておく。その場合、各プラズ
マ励起用アンテナの部分的なLC直列回路に共振を起こ
させるときに、各高周波電源の周波数を異ならせること
ができるので、プラズマ励起用アンテナ間の相互干渉を
防止することができる。
のプラズマ励起用アンテナの一例であるループアンテナ
であり、5個の部分アンテナ21〜25と、4個のコン
デンサ71〜74とを有している。
射を行うインダクタンス部分31〜35をそれぞれ有し
ており、それらインダクタンス部分31〜35の両端に
は、端子41a〜45aと端子41b〜45bがそれぞれ設
けられている。
a〜45a、41b〜45bは金属の細板で構成されてお
り、各インダクタンス部分31〜35は円弧状に曲げら
れ、同じ平面内で一つのループ形状(この例では300
mmφ)を成すように配置されている。各端子42a〜4
5a、41b〜44b、各インダクタンス部分31〜35
の位置する面に対して垂直になるように同一方向設けら
れている。
子43a間、端子43bと端子44a間、端子44bと端子
45a間には、高耐圧用のコンデンサ71〜74がそれ
ぞれ配置され、同図(b)に示すように、各コンデンサ7
1〜74の一方の電極70aは端子42a〜45aに固定
され、他方の電極70bは端子41b〜44bに固定され
ている。
ようなプラズマ発生槽6を有するプラズマ処理装置3に
用いられており、プラズマ発生槽6の天井に設けられた
ガラス窓8上に、スペーサー91〜93を介して載置さ
れている。
同図(b)に等価回路を示すマッチングボックス11を介
して高周波電源に接続されており(マッチングボックス
と高周波電源は、この図2(a)では省略した。)、他端
の端子45bは接地電位に接続され、高周波電源10を
起動して端子41a、45b間に高周波電圧を印加する
と、プラズマ発生槽6内に導入されたガスがプラズマ化
される。
等価回路の通り、各インダクタンス部分21〜25のイ
ンダクタンス成分をL1〜L5、各コンデンサ71〜74
のキャパシタンス成分をC2〜C5、マッチングボックス
11内でループアンテナ2と高周波電源10との間に接
続されているコンデンサ12のキャパシタンス成分をC
1で表した場合、各インダクタンス成分L1〜L5とキャ
パシタンス成分C1〜5とは交互に位置しているので、C
1L1、C2L2、C3L3、C4L4、C5L5の5個の部分的
なLC直列回路が形成されている。
タンス成分C1〜C5が1000pFのものを用い、高周
波電源10を起動して、マッチングボックス11を介し
て周波数13.56MHzの高周波電圧を印加し、ルー
プアンテナ2内の電圧を測定した。その結果得られた、
図2(b)に示すV0pp〜V6ppの各測定点の電圧を示す。
2.3kV(V0ppの値)と低電圧であり、端子41a、4
5b間には放電は生じなかった。
では、上述の場合と同じ周波数で同じ電流が流れるよう
に高周波電圧を印加したところ、ループアンテナ102
の両端の電圧Vは13.8kVであり、エッチング中、
その両端の端子間に放電が生じる場合があった。なお、
そのループアンテナ102には直径350φのものを用
い、浮遊容量は20〜30pFであった。また、マッチ
ングボックス111内のコンデンサには、キャパシタン
ス値が500pFのものを用いた。
ズマ励起用アンテナを天井上に配置するものであった
が、図3(b)のように、プラズマ発生槽の外周に配置し
ても良く、その他、プラズマを安定に発生させられれば
取付箇所は問わない。
2は、直径300φであり、コンデンサを4個用いてい
たが、他の実施の形態として、各500pFの3個のコ
ンデンサを用い、4個の部分インダクタンス(それぞれ
約1μH)と交互に直列接続して一つのループアンテナ
を構成した。また、キャパシタンス値が500pFのコ
ンデンサを用いてマッチングボックスを構成し、そのマ
ッチングボックスを介して13.56MHzの高周波電
圧を印加し、表面にシリコン酸化膜が形成されたシリコ
ンウェハー(8インチ)のエッチングを行った。エッチン
グガスにはCHF3を用いた。流量50SCCM、圧力0.
1Pa、ループアンテナへの投入電力は1kWにした。
基板へは周波数13.56MHzで200Wの電力を投
入した。
ェハーを処理したところ、ウェハー面内のシリコン酸化
膜のエッチングばらつきは±3%以内であった。
2を用いてエッチングを行ったところ、1カセット25
枚中、6枚のウェハーがエッチング不足となった。
ープアンテナは、各部分アンテナを円形ループ形状に配
置していたが、本発明のプラズマ励起用アンテナには、
各部分インダクタンスが四角ループ形状に配置されたル
ープアンテナも含む。
ンテナの一例として、各500pFの10個のコンデン
サと11個の部分インダクタンスとを用い、各コンデン
サと部分インダクタンスとを、400mm×500mm
の矩形形状に交互に配置したものを用意した。
直列接続されるコンデンサには500pFのものを用
い、矩形形状の基板表面に形成されたITO膜のエッチ
ングを行った。各部分アンテナのインダクタンスの値は
約0.15μHであった。
ガスとの混合ガスを用い、流量100SCM、圧力1.0
Paにした。プラズマ励起用アンテナへは周波数13.
56MHzの高周波電圧を印加し、5kWの電力を投入
した。基板へは、周波数13.56MHzの高周波電圧
を印加し、200Wの電力を投入した。
なエッチング速度が得られた。このときの基板面内のエ
ッチングバラツキは±8%以下であり、エッチングの均
一性は良好であった。従来技術のループアンテナを用
い、同じ電力を投入してエッチングを行おうとしたが、
電源電圧側の端部と接地電位側の端部との間で放電して
しまい、安定なエッチングを行えなかった。
5個のコンデンサと6個の部分アンテナを用いてループ
アンテナを構成し、プラズマCVD装置に適用して基板
表面へのシリコン酸化膜の形成を行った。原料ガスとし
て流量100SCCMのTEOSガスと流量600SCCMのO
2ガスの混合ガスを用い、圧力5Pa、マッチングボッ
クス内でループアンテナと直列接続されるコンデンサに
500pFのものを用い、投入電力は500Wにした。
と40.1MHzの2種類を印加し、成膜速度の比較を
行った。いずれの場合でも原料ガスのプラズマは安定に
発生し、それぞれ180mm/min、560mm/m
inという高速な成膜速度が得られた。従来技術のルー
プアンテナでは、40.1MHzの場合はプラズマが安
定せず、シリコン酸化膜を形成することはできなかっ
た。
る高周波電圧の値は小さいので、端子間に放電が生じる
ことがなくなる。また、印加する高周波電圧の値が小さ
いので、プラズマ発生槽を構成する物質がスパッタリン
グされることがなく、プラズマ中に不純物が混入するこ
とがなくなる。
ので、高密度プラズマを効率よく生成することが可能と
なる。
を示す斜視図 (b):その部分アンテナとコンデンサとの接続を説明す
るための図
ズマ発生槽上に配置した状態を説明するための図 (b):本発明のプラズマ励起用アンテナの等価回路を説
明するための図
チング装置の一例 (b):そのループアンテナの斜視図 (c):そのループアンテナの等価回路を説明するための
図
装置 21〜25……部分アンテナ 31〜35……インダ
クタンス部分 12、71〜74……コンデンサ
Claims (4)
- 【請求項1】 高周波電圧が印加される端子間が近接し
たプラズマ励起用アンテナであって、 電磁波を放射できるように構成された複数の部分アンテ
ナと、 複数のコンデンサとを有し、 前記部分アンテナと前記コンデンサとが電気的に交互に
接続されて構成され、 その両端が前記端子にされて交流電流が流されたときに
前記各部分アンテナから電磁波を放射できるように構成
されたことを特徴とするプラズマ励起用アンテナ。 - 【請求項2】 請求項1記載のプラズマ励起用アンテナ
であって、 一端がコンデンサを有するマッチングボックスを介して
電源に接続される場合、前記マッチングボックス内のコ
ンデンサを含め、互いに接続されたコンデンサ1個と部
分アンテナ1個とで構成される部分的なLC直列回路
が、印加される高周波電圧の周波数に対し、共振状態に
置かれるように構成されたことを特徴とするプラズマ励
起用アンテナ。 - 【請求項3】 請求項1又は請求項2のいずれか1項記
載のプラズマ励起用アンテナとプラズマ化すべきガスを
導入するプラズマ発生槽とを有することを特徴とするプ
ラズマ処理装置。 - 【請求項4】 前記プラズマ励起用アンテナを複数有
し、各プラズマ励起用アンテナで同じプラズマ発生槽内
のガスをプラズマ化するように構成された請求項3記載
のプラズマ処理装置であって、 各プラズマ励起用アンテナの固有共振周波数が、互いに
1kHz以上異なるように構成されたことを特徴とする
プラズマ処理装置。
Priority Applications (1)
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JP24264896A JP3646901B2 (ja) | 1996-08-26 | 1996-08-26 | プラズマ励起用アンテナ、プラズマ処理装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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JPH1070107A true JPH1070107A (ja) | 1998-03-10 |
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ID=17092177
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP24264896A Expired - Lifetime JP3646901B2 (ja) | 1996-08-26 | 1996-08-26 | プラズマ励起用アンテナ、プラズマ処理装置 |
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