JPH1068705A - 鋼材の変態率測定方法および装置 - Google Patents

鋼材の変態率測定方法および装置

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JPH1068705A
JPH1068705A JP22556396A JP22556396A JPH1068705A JP H1068705 A JPH1068705 A JP H1068705A JP 22556396 A JP22556396 A JP 22556396A JP 22556396 A JP22556396 A JP 22556396A JP H1068705 A JPH1068705 A JP H1068705A
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steel
temperature
steel material
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phase
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Yoshio Oike
美雄 大池
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Kobe Steel Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 空間的な測定範囲の広い検出器を使用し、鋼
材全体にわたり高精度で測定して、オンラインでも好適
な鋼材の変態率測定方法及び装置を提供する。 【解決手段】 鋼板3がγ単相とα単相のときの各熱膨
張特性を予め個々に求めて記憶装置10に記憶しておき、
CCDカメラを利用した板幅計6A,6B,8および放射温度
計7A,7B,9により鋼材3の板幅および温度を検出して、
仕上圧延機2の出側の板幅を基準とした鋼板3の板幅変
化量(膨張率)と、このときの前記各熱膨張特性から求
められるγ単相とα単相の場合の各板幅変化量(膨張
率)とを求め、両者に基づいて鋼板3の変態率を算出す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば熱間圧延ラ
インを移動する鋼板などの鋼材におけるγ相とα相との
構成比率を変態率として測定する変態率測定方法および
装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、鋼板の強度,延性などの機械的
特性を熱間圧延ラインで造り込むために、要求される機
械的特性に応じて、仕上げ圧延後の冷却過程を種々の冷
却パターンに制御する技術、いわゆる製品冷却技術が導
入されている。一方、冷却過程における鋼板は、その温
度低下に伴ってγ単相からの相変態が生じる。そして、
この相変態の挙動は、熱延鋼板の品質に大きな影響を与
え得る。したがって、製品冷却技術によって各種機械的
特性を精度よく造り込むためには、冷却過程中の鋼板に
おけるγ相とα相との構成比率,すなわち変態率を測定
することが重要である。
【0003】従来、冷却過程における鋼板の変態率を測
定する手段としては、鋼のγ→α変態が非磁性から強磁
性への変化という物理的現象を伴うことを利用して、磁
気検出器を用いてオンラインで変態挙動を検出する装置
が知られている。この種の装置としては、例えば特開昭
50−104754号公報に、磁化鉄心と励磁コイルとからなる
磁化器により磁束を発生させ、鋼板を通過する磁束密度
の変化量を、鋼板を挟んで磁化器と反対側に配置する磁
気検出器で検出し、この変化量より変態率を算出する変
態率測定装置が開示されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記し
た磁化器と磁気検出器を利用する従来の変態率測定装置
では、鋼板の変態による磁束の変化量を精度良く検出す
るために、磁化器と磁気検出器との距離を 150mm程度ま
で近づける必要がある。従って、このような装置を熱間
圧延ラインに用いた場合、ランアウトテーブル上では圧
延鋼板の先後端部に反り,波打ち等を伴うため、これら
の部分で圧延鋼板との接触を避ける目的で測定装置をラ
ンアウトテーブルから退避させる必要があり、変態率を
測定できない。
【0005】また、特公平2-42402号公報には、鋼板の
同一側に磁化器と磁気検出器を配置する変態率測定装置
が提案されている。ところが、この装置では、上記した
問題は解消されるものの、検出信号値が鋼板の変態によ
る磁気特性の変化のほか、鋼板と磁化器および磁気検出
器との距離によっても変化するため、圧延鋼板の平坦性
が外乱となり、測定精度が低下する。
【0006】このように、変態に伴う磁性変化を検出す
る従来の変態率測定方法では、検出器から離れた鋼材部
分で磁性変化の検出が困難になるなど、その検出器の空
間的な測定範囲が比較的狭く、このため、鋼材の被測定
部位の位置が例えば平坦度や反り等に伴って製造ライン
上で変動すると、測定精度が低下し、或いは測定不能と
なってしまい、オンラインで精度の良好な測定が行えな
いという問題を有している。
【0007】本発明は、上記のような問題点に鑑みなさ
れたもので、広範囲の測定領域を有する検出器を設け、
鋼材全体にわたり高精度な測定を可能として、オンライ
ンでも好適な鋼材の変態率測定方法および装置を提供す
ることを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成すべく、
本発明の変態率測定方法は、鋼材におけるγ相とα相と
の構成比率を変態率として測定するものであって、鋼材
がγ単相とα単相のときの各熱膨張特性を予め個々に求
めておき、被測定鋼材の温度と形状寸法とを検出して、
この形状寸法の基準温度状態からの変化量と、このとき
の検出温度に対応させて前記各熱膨張特性から求められ
るγ単相とα単相の場合の各変化量とに基づいて、前記
温度検出時における被測定鋼材の変態率を算出すること
を特徴としている。
【0009】上記の方法によれば、γ単相とα単相との
場合について、例えば室温での形状寸法を基準温度状態
での基準寸法として、この基準寸法からの熱膨張に伴う
寸法変化量(以下、単に変化量という)が、各々の熱膨
張特性から求められる。したがって、例えば、γ相から
α相への相変態を生じる相変態温度領域を通した冷却中
の被測定鋼材において、検出された形状寸法から求まる
変化量が、この検出時と同一温度でのγ単相の場合の変
化量と一致する場合には、被測定鋼材は全てがγ相、す
なわち、変態率0%であり、α単相の場合の変化量と一
致する場合には、被測定鋼材は全てがα相、すなわち、
変態率 100%と算定される。
【0010】そして、γ・α単相の場合のいずれの変化
量とも一致しない場合の被測定鋼材は、その一部がγ相
からα相に変態している状態にあり、このときのγ・α
単相での変化量に対する被測定鋼材の変化量の比は、被
測定鋼材におけるγ→α変態率に対応する。したがっ
て、被測定鋼材の変化量をγ・α単相での変化量と比較
することで、この被測定鋼材の変態率が求められる。
【0011】このように上記の方法では、被測定鋼材の
変態率が温度と形状寸法とを検出することにより求めら
れる。このため、例えば放射温度計などの温度検出器や
CCDカメラを用いた寸法検出器を使用することができ
る。これら検出器は、測定範囲が広く、かつ、被測定鋼
材から十分離しても高精度な測定が可能である。したが
って、製造ライン上で鋼材の被測定部位の位置が変動し
ても、オンラインで精度良く変態率が測定される。
【0012】以上の測定方法を好適に実施する装置は、
請求項2に記載のように、鋼材がγ単相とα単相のとき
の各熱膨張特性データを記憶する記憶手段と、被測定鋼
材の形状寸法を検出する寸法検出手段と、被測定鋼材の
温度を検出する温度検出手段とを備えると共に、形状寸
法検出時における被測定鋼材の基準温度状態から寸法の
変化量と、このときの検出温度に対応させて前記各熱膨
張特性データから求められるγ単相とα単相の場合の各
変化量とに基づいて被測定鋼材の変態率を算出する演算
手段とを設けて構成される。
【0013】このような測定装置は、例えば請求項3に
記載のように、熱間圧延ラインにおける仕上圧延機出側
から巻取装置へと送られる鋼板に適用する場合、仕上圧
延機出側での鋼板の板幅を基準温度状態での基準寸法と
して検出するための基準温度検出器と基準板幅検出器と
を設け、寸法検出手段および温度検出手段として、仕上
圧延機出側から巻取装置に到るランアウトテーブル上
に、鋼板の板幅を形状寸法として検出する板幅検出器お
よび鋼板の温度を検出する温度検出器をそれぞれ設けて
構成することができる。
【0014】このような構成より、熱間圧延ラインを移
動する鋼板の温度および板幅を検出して変態率が求めら
れ、この場合に、各検出器を被測定鋼板に近づける必要
がないため、耳波,反り等の形状不良が生じ得る圧延鋼
板の先後端部でも測定可能である。さらに、各検出器の
測定精度が鋼板の平坦性に左右されず、オンラインでも
精度の良好な測定が行える。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施形態につい
て図面を参照して説明する。図1は、本実施形態の変態
率測定装置1を備える連続熱間圧延ラインを示してお
り、仕上圧延機2から繰り出される鋼板3が、冷却装置
4から散布される冷却水により冷却されて巻取装置5に
巻き取られるよう構成されている。この熱間圧延ライン
において、変態率測定装置1は、仕上圧延機2の出側か
ら巻取装置5へと送られる鋼板3を測定対象として変態
率を測定するものである。
【0016】変態率測定装置1には、仕上圧延機2の出
側から巻取装置5に到るランアウトテーブル上の二箇所
に、各々板幅計(寸法検出手段)6A,6B および温度計
(温度検出手段)7A,7B が備えられている。すなわち、
ランアウトテーブル上のほぼ中間位置に第1の板幅計6A
および温度計7Aが設けられると共に、ランアウトテーブ
ル上の仕上圧延機2の側から約3/4の位置に第2の板
幅計6Bおよび温度計7Bが設けられている。さらに、仕上
圧延機2の出側付近には、既設の板幅計8および温度計
9が設置されている。
【0017】これら板幅計6A,6B,8および温度計7A,7B,
9は、連続熱間圧延ラインを移動する鋼板3がランアウ
トテーブル上の各板幅計6A,6B,8および温度計7A,7B,9
の設置位置を通過する際に鋼板3の各部位での板幅Wと
温度Tとを逐次検出する。上記板幅計6A,6B,8および温
度計7A,7B,9は、いずれも熱間圧延ラインで通常使用さ
れている非接触式タイプのものである。例えば、板幅計
は鋼帯の下部に設置した光源からの光が鋼帯で遮られた
幅を鋼帯上方のCCDカメラで検出する方式のものが使
用できる。また、温度計は通常の放射温度計が使用でき
る。
【0018】また、変態率測定装置1には、上記板幅計
6A,6B,8および温度計7A,7B,9と、後述する記憶装置10
とが接続された演算処理装置(演算手段)11が設けられ
ている。この演算処理装置11は、各板幅計6A,6B,8およ
び温度計7A,7B,9から入力される検出値と、記憶装置10
に記憶されている熱膨張特性データとに基づいて、温度
検出時の鋼板3の変態率をオンラインで算出するように
構成されており、以下、その算出方法について説明す
る。
【0019】前記したランアウトテーブル上の鋼板3
は、その冷却の過程で、温度の低下に伴う熱膨張(熱収
縮)と、その途中でのγ相→α相への変態に伴う変態膨
張とにより、板幅が変化する。熱膨張による板幅変化量
ΔWについては、変態する前のγ単相の状態の場合と、
変態が完了してα単相になった場合とに分けて、各々次
のように表される。すなわち、温度がT0 からTi に変
化したときのγ単相の場合の板幅変化量をΔWri、α単
相の場合の板幅変化量をΔWaiとすると、
【0020】
【数1】
【0021】
【数2】
【0022】ここで、Ar(T)およびAa(T)は、各々
温度Tにおけるγ単相およびα単相の場合の線膨張係数
である。これら線膨張係数は、鋼の化学成分によっても
異なり、例えば“Phisical Constants of Some Commerc
ial Steels at Elevated Temperatures ”ed. by BISRA
(1963)に記載されている。また、bはγ単相→α単相へ
の変態に伴う変態膨張による膨張量の不連続量である。
【0023】このように、γ単相およびα単相の場合に
ついては、上記 (1),(2)式より板幅変化量を算出するこ
とができる。したがって、ランアウトテーブル上の鋼板
3について検出される板幅変化量が、上記 (1)式での算
出結果と一致すれば、この検出時における鋼板3は変態
前で全てがγ相、すなわち、変態率0%であり、(2)式
での算出結果と一致すれば、変態が完了して全てがα
相、すなわち、変態率 100%と算定される。
【0024】そして、(1),(2) 式のいずれの算出結果と
も一致しない場合は、鋼板3はその一部がγ相からα相
に変態している状態にあり、このときの板幅変化量を
(1),(2) 式の算出結果と比較することで、この時点での
鋼板3の変態率を算出することができる。本実施形態で
は、さらに、上記したγ単相およびα単相の場合の板幅
変化量を(1),(2)式で逐次算出するのに替えて、予め熱
サイクル試験機で測定したγ単相およびα単相の場合の
データを前記記憶装置10に記憶させている。このデータ
内容について、図2を参照して説明する。
【0025】同図は、試験片として例えば低炭素鋼
(C:0.15wt%−Si:0.35wt%−Mn:1.18wt%−残部:
Fe)を用い、熱サイクル試験機によって得られた膨張特
性を示すグラフである。縦軸は、熱サイクル試験機の試
験片と連続熱間圧延機での鋼板幅の膨張量とが比較でき
るように、膨張量を無次元化した膨張率で表している。
無次元化に際しては、基準寸法を熱間寸法とするか,冷
間寸法とするかで、膨張率は異なることになるが、熱膨
張係数は非常に小さい値であるため、両者の差は非常に
小さい。
【0026】高温域の曲線Aは (1)式に対応するγ単相
の場合の膨張率と温度との関係を示す熱膨張特性デー
タ,低温域の曲線Bは (2)式に対応するα単相における
膨張率と温度との関係を示す熱膨張特性データである。
また、高温側の曲線Aと低温側の曲線Bとの途中の変曲
点は、変態膨張に因るものである。この変曲点の位置
は、冷却速度が速いほど低温側に移動する。図中には冷
却速度が異なる場合の膨張特性(一点鎖線で示す)を併
せて記載しているが、膨張特性が異なるのは変曲点近傍
のみであり、曲線Aおよび曲線Bは各々低温側および高
温側にそれぞれ延長されるだけである。したがって、図
中に測定点のない温度域におけるγ単相およびα単相の
場合の膨張率は、点線で示すごとく、各々の曲線A・B
を延長すれば良い。
【0027】前記記憶装置10には、上記のように求めら
れたγ相およびα相における膨張率と温度との関係を示
す熱膨張特性データがそれぞれ記憶されている。なお、
鋼の線膨張係数は、化学成分によって異なるものの、炭
素鋼のみを対象とする場合、添加元素の違いによる線膨
張係数の差は微少であるため、図2における曲線A,B
は共通のものを使用しても誤差は小さい。
【0028】前記演算処理装置11では、上記のようなγ
・α単相の熱膨張特性データとの比較によって鋼板3の
変態率を求める処理が行われるが、その具体的手順に付
いて次に説明する。まず、鋼板3がランアウトテーブル
上を通過する際に、各板幅計6A,6B,8および温度計7A,7
B,9で逐次検出された鋼板3の各部位の板幅Wと温度T
とが演算処理装置11に入力されると、この演算処理装置
11では、仕上圧延機2の出側付近の板幅計8での検出板
幅を基準寸法として、前記第1板幅計6Aおよび第2板幅
計6Bでの検出板幅から、第1,2測定点における鋼板3
の板幅変化量ΔWを次式により算出する。
【0029】ΔWij=Wij−W0j … (3) ここで、添字i(i=0〜2)は各板幅計の位置を表
し、0は仕上圧延機2の出側,1はランアウトテーブル
上の第1測定点,2はランアウトテーブル上の第2測定
点を表す。そして、添字jは鋼板3の各部位を表してい
る。そして、算出した板幅変化量ΔWijを基準板幅W0j
で除して前記した膨張率を求め、これを、記憶装置10に
記憶されているγ・α単相の各熱膨張特性データと比較
して変態率を求める。
【0030】すなわち、例えば第1温度計7Aでの検出温
度をT1 とし、図2において、T=T1 の直線が曲線A
および曲線Bと交わる点をA1,B1 として求める。この
とき、上記 (3)式で求められた鋼板3の膨張率が同図中
1 の点とすると、この検出時点での変態率β1 を、 β1 =A1 1 /A1 1 … (4) で求める。同様に、第2温度計7Bでの検出温度がT2
あれば、図2において、T=T2 の直線が曲線Aおよび
曲線Bと交わる点A2,B2 と、このときの鋼板3の膨張
率C2 から、この検出時点での変態率β2 を、 β2 =A2 2 /A2 2 … (5) で求める。
【0031】このようにして測定される変態率に基づい
て、例えば冷却装置4から注水される冷2水量を決定す
るなど,鋼板の冷却処理をコントロールして熱延鋼板に
所望の機械的性質が造り込まれる。以上の説明のよう
に、本実施形態では、鋼板3の変態率が板幅の変化量と
温度とを検出することによって求められる。したがっ
て、検出装置としては、板幅計と温度計とを設けるだけ
で済み、これらは、鋼板3から十分離して設置しても精
度の良い検出が可能である。このため、ランアウトテー
ブル上を移動する鋼板3の平坦性が悪く、或いは先後端
部に耳波,反り等が生じていても、これらに影響されな
い変態率の測定が可能である。この結果、圧延鋼板の先
後端部を含む全体にわたって精度の良い変態率の測定を
行うことができる。
【0032】さらに、基準寸法を仕上圧延機2の出側の
板幅とし、仕上圧延機2の出側に配置される既設の板幅
計8および温度計9を利用するため、従来の設備を効果
的に使用できる。なお、本実施形態では、ランアウトテ
ーブル上の中間2点で変態率を測定する態様について述
べたが、例えば巻取装置5の直前に鋼板3の板幅および
温度を検出する装置を設置し、巻取直前の変態率を測定
する態様など、制御の目的に応じてランアウトテーブル
上の任意の位置に検出装置を設置することができる。
【0033】基準寸法は、前述の通り冷間寸法としても
無次元化の際の差は非常に小さいため、基準温度状態と
して例えば室温での鋼材,巻取装置の入側での鋼材を採
用することもできる。また、被測定鋼材としては、鋼板
に限らず、例えば棒鋼,線材,形鋼など各種形状の鋼材
に適用することもでき、この場合、板幅に替えて鋼材の
径,鋼材一辺の長さなどを検出するよう構成される。さ
らに、熱間圧延ラインに限らず例えば熱処理ラインにも
利用でき、熱処理中の鋼材の変態挙動をオンラインで検
出可能である。
【0034】
【発明の効果】以上説明した通り、本発明の変態率測定
方法および装置は、鋼材の温度および形状寸法を検出す
ることにより求めるので、空間的な測定範囲が広い検出
器を用いることが可能である。したがって、被測定部位
の位置が変動し得る部分を含む鋼材でも測定でき、鋼材
全体にわたりオンラインで精度の良い測定が行える。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態の測定装置を備える熱間圧
延ラインの概略図である。
【図2】鋼材の温度と膨張率との関係を示すグラフであ
る。
【符号の説明】
2 仕上圧延機 3 鋼板 5 巻取装置 6A,6B 板幅計(板幅測定手段) 7A,7B 温度計(温度測定手段) 8 板幅計(基準板幅検出器) 9 温度計(基準温度検出器) 10 記憶装置(記憶手段) 11 演算処理装置(演算手段)

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 鋼材におけるγ相とα相との構成比率を
    変態率として測定する変態率測定方法であって、 鋼材がγ単相とα単相のときの各熱膨張特性を予め個々
    に求めておき、被測定鋼材の形状寸法と温度とを検出し
    て、この形状寸法の基準温度状態からの変化量と、この
    ときの検出温度に対応させて前記各熱膨張特性から求め
    られるγ単相とα単相の場合の各変化量とに基づいて、
    前記温度検出時における被測定鋼材の変態率を算出する
    ことを特徴とする鋼材の変態率測定方法。
  2. 【請求項2】 鋼材におけるγ相とα相との構成比率を
    変態率として測定する変態率測定装置であって、 鋼材がγ単相とα単相のときの各熱膨張特性データを記
    憶する記憶手段と、 被測定鋼材の形状寸法を検出する寸法検出手段と、 被測定鋼材の温度を検出する温度検出手段とを備えると
    共に、 形状寸法検出時における被測定鋼材の基準温度状態から
    寸法の変化量と、このときの検出温度に対応させて前記
    各熱膨張特性データから求められるγ単相とα単相の場
    合の各変化量とに基づいて被測定鋼材の変態率を算出す
    る演算手段とを備えることを特徴とする鋼材の変態率測
    定装置。
  3. 【請求項3】 上記被測定鋼材が熱間圧延ラインにおけ
    る仕上圧延機出側から巻取装置へと送られる鋼板であ
    り、 仕上圧延機出側での鋼板の板幅を基準温度状態での基準
    寸法として検出するための基準温度検出器と基準板幅検
    出器とが設けられ、 仕上圧延機出側から巻取装置に到るランアウトテーブル
    上に、鋼板の板幅を形状寸法として検出する板幅検出器
    および鋼板の温度を検出する温度検出器がそれぞれ上記
    寸法検出手段および温度検出手段として設けられている
    ことを特徴とする請求項2に記載の鋼材の変態率測定装
    置。
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