JPH1068435A - 車両用ディスクブレーキ装置 - Google Patents

車両用ディスクブレーキ装置

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JPH1068435A
JPH1068435A JP9203569A JP20356997A JPH1068435A JP H1068435 A JPH1068435 A JP H1068435A JP 9203569 A JP9203569 A JP 9203569A JP 20356997 A JP20356997 A JP 20356997A JP H1068435 A JPH1068435 A JP H1068435A
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cylinders
brake
brake device
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Mitsugi Iwashita
調 岩下
Yukimasa Nishimoto
幸正 西本
Komei Sawano
功明 沢野
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 キャリパボディに設けた複数のシリンダを異
なる油圧源に接続するための油路を、そのキャリパボデ
ィに簡単に形成できるようにする。 【解決手段】 キャリパボディ12に相互に隣接して設
けられた第1〜第3シリンダ13,14,15のうち、
中央に位置する第1シリンダ14の深さをその両側に位
置する第2、第3シリンダ13,15の深さよりも浅く
形成し、キャリパボディ12に、第1シリンダ14の背
部を通過して第2、第3シリンダ13.15を相互に連
通する直線状の第1油路a1 と、第3シリンダ15を第
1油圧源に接続する第2油路a2 と、第1シリンダ14
を第2油圧源に接続する第3油路bとを形成する。キャ
リパボディ12の表面に開口する第1油路a1 の端部
は、盲栓23により閉塞される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ディスクプレート
の周縁に沿うように相互に隣接して配列した3個のシリ
ンダをキャリパボディに凹設し、これらシリンダに摺動
自在に嵌合するピストンを油圧で駆動してブレーキパッ
ドを前記ディスクプレートに圧接する車両用ディスクブ
レーキ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】かかる車両用ディスクブレーキ装置は、
例えば、米国特許第3734248号明細書により公知
である。
【0003】上記従来のものは、キャリパボディに形成
された3個のシリンダのうち、外側の2個と中央の1個
とが異なる油圧源に接続されており、外側の2個のシリ
ンダはキャリパボディから外部に延びる2本の配管を1
本に合流させた後に油圧源に接続されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上述したように、外側
の2個のシリンダから延びる2本の配管をキャリパボデ
ィの外部で合流させると、配管の複雑化、ブレーキ装置
の大型化、外観の低下等の問題が発生する。そこで、キ
ャリパボディの内部に形成した油路により2個のシリン
ダを相互に連通させるとともに、その一方のシリンダを
1本の配管を介して油圧源に接続することが考えられ
る。しかしながら、外側の2個のシリンダを油路で相互
に連通させようとすると、中央のシリンダが邪魔になっ
て前記油路をを形成するのが難しくなり、油路の加工工
数や加工コストが増加してしまう問題がある。
【0005】本発明は前述の事情に鑑みてなされたもの
で、キャリパボディに設けた複数のシリンダを異なる油
圧源に接続するための油路を、そのキャリパボディに簡
単に形成できるようにすることを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に、請求項1に記載された発明は、ディスクプレートの
周縁に沿うように相互に隣接して配列した3個のシリン
ダをキャリパボディに凹設し、これらシリンダに摺動自
在に嵌合するピストンを油圧で駆動してブレーキパッド
を前記ディスクプレートに圧接する車両用ディスクブレ
ーキ装置において、中央に位置する第1シリンダの深さ
をその両側に位置する第2、第3シリンダの深さよりも
浅く形成するととともに、キャリパボディに、第1シリ
ンダの背部を通過して第2、第3シリンダを相互に連通
する第1油路と、第2、第3シリンダの何れか一方を第
1油圧源に接続する第2油路と、第1シリンダを第2油
圧源に接続する第3油路とを形成したことを特徴とす
る。
【0007】上記構成によれば、キャリパボディに設け
られた3個のシリンダのうち、中央に位置する第1シリ
ンダの深さをその両側に位置する第2、第3シリンダの
深さよりも浅く形成したので、第2、第3シリンダを連
通する第1油路を形成する際に該第1油路が第1シリン
ダと干渉し難くなり、これにより第1油路の加工が容易
になる。
【0008】また請求項2に記載された発明は、請求項
1の構成に加えて、前記第1油路を直線状に形成したと
を特徴とする。
【0009】上記構成によれば、第1油路の加工が一層
容易になる。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を、添
付図面に示した本発明の実施例に基づいて説明する。
【0011】図1〜図6は本発明の第1実施例を示すも
ので、図1は自動二輪車の平面図、図2はブレーキのシ
ステム図、図3はディスクブレーキ装置の正面図、図4
は図3の4−4線断面図、図5は図3の5−5線断面
図、図6は図5の5−5線矢視図である。
【0012】図1および図2において、1は前輪、2は
後輪を示し、前記前輪1は倒立型フロントフォーク3下
端に支持され、後輪2はリヤフォーク5後端に支持され
る。7は燃料タンク、8はハンドルを示し、ハンドル8
にはブレーキレバー9を設け、車体側部下方にはブレー
キペダル10を設ける。
【0013】前輪1の左右には各々ディスクブレーキ装
置A,Bを設け、又、後輪2の右側にはディスクブレー
キ装置Cを設ける。尚、図2では便宜上1つのフロント
フォーク3を2つの方向から描いてある。
【0014】図3〜図5において、12はキャリパボデ
ィ、13,14,15はキャリパボディ12に形成した
シリンダ、16はブレーキパッド、18はディスクプレ
ート、20,21,22は前記シリンダ13,14,1
5内に各々設けられ、前記ブレーキパッド16をディス
クプレート18に押し付けるピストンである。3個のシ
リンダ13,14,15のうち、中央に位置するシリン
ダ14は本発明の第1シリンダを構成し、その両側に位
置する2個のシリンダ13,15はそれぞれ本発明の第
2シリンダおよび第3シリンダを構成する。
【0015】中央に位置する第1シリンダ14は、両側
に位置する第2、第3シリンダ13,15よりも浅く形
成されており、第2、第3シリンダ13,15は直線状
の第1油路a1 によって相互に連通する。第1油路a1
はキャリパボディ12の長手方向一端部から穿設される
もので、その開口端は盲栓23によって閉塞される。第
1シリンダ14を第2、第3シリンダ13,15よりも
浅く形成したことにより、第1油路a1 は第1シリンダ
14と干渉することなくその背部を通過する。更に、キ
ャリパボディ12には第2、第3シリンダ13,15の
何れか一方(実施例では第3シリンダ15)に連通する
直線状の第2油路a2 と、第1シリンダ14に連通する
直線状の第3油路bとが穿設される。仮に、第1〜第3
シリンダ13,14,15の深さが同一であると、第1
シリンダ14との干渉を避けるために、第2、第3シリ
ンダ13,15を連通する第1油路a1 の形状を複雑に
する必要があり、その加工工数が増加してしまう。
【0016】前記ブレーキパッド16は、ディスクプレ
ート18側に位置する2分割されたライニング16b
と、ディスクプレート18の反対側に位置する裏板16
aとから構成される。裏板16aの中央には穴16a1
を形成し、一対のライニング16bの間には中央のピス
トン21の位置に対応して凹部26を形成する。ライニ
ング16bのディスクプレート18に対向する面には、
該ライニング16bの放熱効果を高めるべく、溝16b
1 をブレーキパッド16の長手方向に直交する方向に形
成する。前記溝16b1 は、制動時にライニング16b
から発生する摩耗粉の排出にも寄与する。
【0017】ブレーキパッド16のピストン21側の面
には穴16aに対応させて押板31を配置し、この押板
31は係止バネ31dを介してピストン21先端に固定
する。この押板31は前記凹部26よりも大なる大きさ
として平面視で前記ライニング16bと一部が重なるよ
うに設定する。
【0018】図3に示すように押板31の四隅には延出
部31aを形成する。この延出部31aはピストン2
0,22を避けるように円弧状を成すとともに、斜線で
示すように受圧面A,Aを有し、且つ、図4に示すよう
に延出部31aの側端31bはブレーキパッド16の側
面に係合する。
【0019】ブレーキ装置B,Cのキャリパボディ12
内の構造もこのブレーキ装置Aと同様の構造とし、各々
シリンダ13,14,15、ピストン20,21,2
2、ブレーキパッド16の凹部26、第1〜第3油路a
1 ,a2 ,b等が設けられている。
【0020】ところでブレーキ装置Aのキャリパボディ
12は図2に示すように上部と下部をアーム33に取付
け、このアーム33はブラケット34,35を介してフ
ロントフォーク3に取付ける。一方、ブレーキ装置Bの
キャリパボディ12はその上部と下部をアーム36に取
付け、このアーム36の下部はブラケット37に枢着す
る。アーム36の上部はリンク38の後端に枢着し、リ
ンク38の前端はV字状を成す揺動アーム39の一端側
に枢着する。揺動アーム39の他端側はフロントフォー
ク3の前側に配置した2次マスターシリンダ40のピス
トンロッド41下端に枢着する。尚、2次マスターシリ
ンダ40は本発明の第1油圧源を構成する。
【0021】次に図2に基づいてブレーキの全体的なシ
ステムについて述べる。
【0022】図2中、43は本発明の第1油圧源を構成
するブレーキレバー9側のマスターシリンダ、44は本
発明の第2油圧源を構成するブレーキペダル10側のマ
スターシリンダ、45はリザーバタンクを示し、マスタ
ーシリンダ43から延出する油路cは2本の油路d,e
に分岐し、油路dはブレーキ装置Aの第2油路a2 およ
び第1油路a1 を介して該ブレーキ装置Aの第2、第3
シリンダ13,15内に連通する。又、油路eはブレー
キ装置Bの第2油路a2 および第1油路a1 を介して該
ブレーキ装置Bの第2、第3シリンダ13,15内に連
通する。
【0023】ブレーキペダル10側のマスターシリンダ
44からは2本の油路f,gが延出し、油路fはPCV
(プロポーショナルコントロールバルブ)46を介して
ブレーキ装置Cの第3油路bに連通し、この第3油路b
を介して更に第1シリンダ14内に連通する。油路gは
2本の油路h,iに分岐し、油路hはブレーキ装置Aの
第3油路bを介して第1シリンダ14内に連通する。
又、油路iは更に2つの油路j,kに分岐し、油路jは
ブレーキ装置Bの第3油路bを介して第1シリンダ14
内に連通し、油路kは2次マスターシリンダ40内に連
通する。
【0024】2次マスターシリンダ40からは油路mが
延出し、この油路mはPCV47を介してブレーキ装置
Cの第2油路a2 および第1油路a1 に連通し、この第
2油路a2 および第1油路a1 を介して第2、第3シリ
ンダ13,15に連通する。
【0025】以上において、ブレーキレバー9を操作す
れば、マスターシリンダ43からオイルが油路cに流入
し、このオイルは油路d,eを介してブレーキ装置A,
Bの第2油路a2 および第1油路a1 に流入する。第2
油路a2 および第1油路a1に流入したオイルは第2、
第3シリンダ13,15に流入してピストン20,22
を付勢し、ブレーキパッド16のライニング16bをデ
ィスクプレート18に押し付け、ブレーキ装置A,Bが
作動し、前輪1側に制動力が加わる。
【0026】一方、ブレーキペダル10を操作すれば、
マスターシリンダ44からオイルが油路f,gに流入す
る。油路fに流入したオイルはPCV46、第3油路b
を介してブレーキ装置Cの第1シリンダ14に流入し、
ピストン21を付勢し、ブレーキパッド16のライニン
グ16bをディスクプレート18に押し付け、ブレーキ
装置Cが作動し、後輪2側に制動力が加わる。又、油路
gに流入したオイルは油路hと油路iに流入し、油路h
に流入したオイルはブレーキ装置Aの第3油路bを介し
て第1シリンダ14に流入し、ピストン21を付勢して
ブレーキ装置Aが作動する。又、油路iに流入したオイ
ルは油路j,kに流入し、油路jに流入したオイルはブ
レーキ装置Bの第3油路bを介して第1シリンダ14に
流入してピストン21を付勢し、ブレーキ装置Bが作動
する。また、油路kに流入したオイルは2次マスターシ
リンダ40内に流入し、2次マスターシリンダ40から
オイルが油路mに流入し、このオイルはPCV47を介
してブレーキ装置Cの第2油路a2 および第1油路a1
に流入し、ここから第2、第3シリンダ13,15に流
入してピストン20,22を付勢する。
【0027】ところでブレーキ装置Bが作動した場合、
このブレーキ装置Bのキャリパボディ12には矢印イの
ような反時計回り方向の反力が働き、アーム36はその
枢支点を中心にイ方向に揺動する。この揺動にともなっ
てアーム38が図2の左方向に移動し、これにより揺動
アーム39がその枢支点を中心に反時計回り方向に揺動
し、2次マスターシリンダ40のピストンロッド41が
上動する。これにより2次マスターシリンダ40からオ
イルが油路mに流入し、前述と同様にしてブレーキ装置
Cのピストン20,22を付勢する。尚、2次マスター
シリンダ40の作動は、油路kから流入するオイルによ
るものと、キャリパボディ12の揺動によるものと2つ
があるが、いずれか一方、大きいものの方だけにより作
動するものとする。
【0028】ところで、各ブレーキ装置A,B,Cのピ
ストン21と、ピストン20,22は別系統となってお
り、ブレーキ装置Aを例にとると、図5に示すように第
2油路a2 および第1油路a1 にオイルが流入するとピ
ストン20,22は図5の上方(ロ方向)へ移動し、こ
れによりブレーキパッド16も移動し、ブレーキパッド
16のライニング16bがディスクプレート18に押し
付けられる。
【0029】一方、第1シリンダ14にオイルが流入
し、ピストン21が図5の上方(ロ方向)へ移動する
と、押板31を介してブレーキパッド16が移動し、前
述と同様にしてライニング16bがディスクプレート1
8に押し付けられる。
【0030】このように本実施例によれば、ブレーキパ
ッド16の一対のライニング16bにおける中央のピス
トン21に対応する部分に凹部26を設けたので、中央
のピストン21のみが作動する場合には、そのピストン
21に対応する部分にはライニング16bが存在せず、
代わりに前記凹部26の前後における広い面積の部分で
ライニング16bがディスクプレート18に当接する。
従って中央のピストン21のみが作動しても、ブレーキ
パッド16のライニング16bの中央部が偏摩耗するこ
とを防止することができる。
【0031】図7は本発明の第2実施例を示し、この実
施例のブレーキ装置ではブレーキパッド16の裏板16
aに前実施例のような穴16a1 を形成することなく、
直接ピストン21を固定している。他の部分の構造につ
いては前実施例と同様である。このような構造によれ
ば、ブレーキパッド16の剛性を向上させることができ
る。
【0032】図8は本発明の第3実施例を示し、この実
施例ではピストン20,21,22とブレーキパッド1
6との間にリテーナ50を設け、このリテーナ50の上
面側でブレーキパッド16の裏板16aを固定するとと
もに、該リテーナ50の下面側の爪50aを各ピストン
20,21,22に係合し、どれか一つのピストン2
0,21,22が作動すればブレーキパッド16のライ
ニング16bがディスクプレート18に当接するように
した。又、この実施例では、一対のブレーキパッド16
の凹部26,26′の深さを変えて形成した。
【0033】図9〜図12は本発明の第4実施例を示す
ものである。
【0034】図9から明らかなように、この第4実施例
のブレーキ系は、そのブレーキレバー9とブレーキペダ
ル10に接続されたインヒビタ回路60を備える。イン
ヒビタ回路60はエンジンに接続され、ブレーキレバー
9あるいはブレーキペダル10を操作しながらスタータ
モータを作動させない限りエンジンが始動しないように
構成される。
【0035】第4実施例では、前述の第1実施例におい
て採用されていたPCV46が省略されている。これ
は、前記PCV46が後輪2の制動力を弱めるように作
動するポイントが、一般的なブレーキ操作において必要
とされる制動力の範囲外にあり、通常の運転状態では必
ずしも必要とされないためである。
【0036】また、第4実施例の2次マスターシリンダ
40は、飛石等から保護すべくフロントフォーク3の後
面に装着される。ブレーキ装置Bのキャリパボディ12
に設けたアーム36と2次マスターシリンダ40とは、
フロントフォーク3に設けたブラケット62に枢支した
L字状の揺動アーム61の両端に接続される。したがっ
て、ブレーキ装置Bが作動してキャリパボディ12が矢
印イ方向に揺動すると、前記揺動アーム61が時計方向
に揺動して2次マスターシリンダ40を作動させる。
図10〜図12に示すように、第4実施例におけるブレ
ーキパッド16はそのライニング16bに特徴を有して
いる。すなわち、裏板16aの内面に装着されたライニ
ング16bは、ブレーキパッド16の径方向すなわち車
輪の径方向に対して約45°傾斜した間隙27を介して
2分割され、その間隙27の位置は中央のピストン21
に対応している。各ライニング16bのディスクプレー
ト18に対向する面には、前記間隙27に対して略直交
する溝16b1 が形成される。図11および図12から
明らかなように、ディスクプレート18の両側に位置す
るライニング16bにおいて、前記間隙27と溝16b
1 の傾斜方向は、それらが相互に交差する方向に形成さ
れる。
【0037】上述のようにライニング16bを中央部で
2分割すると、制動時の摩擦熱による熱膨張の影響でブ
レーキパッド16が湾曲する傾向を減少させることがで
きるが、その反面ブレーキパッド16の剛性が低下する
問題がある。しかしながら、中央のピストン21のみを
作動させてブレーキパッド16の中央部を押圧した場合
でも、前記間隙27と溝16b2 がブレーキパッド16
の径方向に対して傾斜していることにより該ブレーキパ
ッド16の剛性低下が少なくなり、ピストン21の押圧
によるブレーキパッド16の湾曲量を小さく保つことが
できる。これにより、ライニング16bの全面が略均一
な面圧でディスクプレート18に押し付けられ、該ライ
ニング16bの中央部の偏摩耗を防止することができ
る。また、ディスクプレート18の両側に位置するライ
ニング16bの間隙27と溝16b 2 の方向を異ならせ
たので、制動時の鳴きの防止と水切れ性の向上を図るこ
とができる。
【0038】尚、前記第4実施例では径方向に対して傾
斜した間隙27を介してライニング16bを2分割した
が、前記間隙27の形状は直線に限らず、例えば一対の
ライニング16bが相互に入り組むような折れ線であっ
ても良い。要するに、分離した一対のライニング16b
が、間隙27の部分でブレーキパッド16の径方向に重
なり合うように配置されれば、ブレーキパッド16の剛
性保持に寄与することが可能となる。
【0039】
【発明の効果】以上のように請求項1に記載された発明
によれば、キャリパボディに設けられた3個のシリンダ
のうち、中央に位置する第1シリンダの深さをその両側
に位置する第2、第3シリンダの深さよりも浅く形成し
たので、第2、第3シリンダを連通する第1油路を形成
する際に該第1油路が第1シリンダと干渉し難くなり、
これにより第1油路の加工が容易になる。
【0040】また請求項2に記載された発明によれば、
第1油路の加工が一層容易になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】自動二輪車の平面図
【図2】ブレーキ系のシステム図
【図3】ディスクブレーキ装置の正面図
【図4】図3の4−4線断面図
【図5】図3の5−5線断面図
【図6】図5の5−5線矢視図
【図7】第2実施例に係るディスクブレーキ装置の縦断
面図
【図8】第3実施例に係るディスクブレーキ装置の縦断
面図
【図9】第4実施例に係るブレーキ系のシステム図
【図10】図5に対応するディスクブレーキ装置の断面
【図11】図10の11−11線矢視図
【図12】図10の12−12線矢視図
【符号の説明】
12 キャリパボディ 13 第2シリンダ 14 第1シリンダ 15 第3シリンダ 16 ブレーキパッド 18 ディスクプレート 20 ピストン 21 ピストン 22 ピストン 40 2次マスターシリンダ(第1油圧源) 43 ブレーキレバー側のマスターシリンダ(第
1油圧源) 44 ブレーキペダル側のマスターシリンダ(第
2油圧源) a1 第1油路 a2 第2油路 b 第3油路

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ディスクプレート(18)の周縁に沿う
    ように相互に隣接して配列した3個のシリンダ(13,
    14,15)をキャリパボディ(12)に凹設し、これ
    らシリンダ(13,14,15)に摺動自在に嵌合する
    ピストン(20,21,22)を油圧で駆動してブレー
    キパッド(16)を前記ディスクプレート(18)に圧
    接する車両用ディスクブレーキ装置において、 中央に位置する第1シリンダ(14)の深さをその両側
    に位置する第2、第3シリンダ(13,15)の深さよ
    りも浅く形成するととともに、 キャリパボディ(12)に、第1シリンダ(14)の背
    部を通過して第2、第3シリンダ(13,15)を相互
    に連通する第1油路(a1 )と、第2、第3シリンダ
    (13,15)の何れか一方を第1油圧源(40,4
    3)に接続する第2油路(a2 )と、第1シリンダ(1
    4)を第2油圧源(44)に接続する第3油路(b)と
    を形成したことを特徴とする車両用ディスクブレーキ装
    置。
  2. 【請求項2】 前記第1油路(a1 )を直線状に形成し
    たとを特徴とする、請求項1に記載の車両用ディスクブ
    レーキ装置。
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