JPH09100851A - 車両用ディスクブレーキ - Google Patents

車両用ディスクブレーキ

Info

Publication number
JPH09100851A
JPH09100851A JP7259620A JP25962095A JPH09100851A JP H09100851 A JPH09100851 A JP H09100851A JP 7259620 A JP7259620 A JP 7259620A JP 25962095 A JP25962095 A JP 25962095A JP H09100851 A JPH09100851 A JP H09100851A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
torque receiving
receiving piece
disc
torque
disk
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP7259620A
Other languages
English (en)
Inventor
Masahiro Watanabe
賢浩 渡辺
Hiroshi Shimizu
浩 清水
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nissin Kogyo Co Ltd
Original Assignee
Nissin Kogyo Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nissin Kogyo Co Ltd filed Critical Nissin Kogyo Co Ltd
Priority to JP7259620A priority Critical patent/JPH09100851A/ja
Publication of JPH09100851A publication Critical patent/JPH09100851A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Braking Arrangements (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 トルク受け片を後付けし、成型後の加工を良
好に保つ。キャリパボディを小型且つ軽量で安価に形成
すると共に、制動トルクを有効に発揮する。 【解決手段】 トルク受け片8の中央部に取り付けピン
装着用の収容凹部8bを設ける。収容凹部8bに取り付
けピン9の挿通孔8cを穿設し、キャリパボディ3のデ
ィスクロータ側面3gに、取り付けピン9より若干径の
小さい圧入孔3hを穿設する。取り付けピン9を収容凹
部8b側より挿通孔8cに挿通し、さらに圧入孔3hに
圧入することにより、トルク受け片8をキャリパボディ
3に取り付ける。取り付けピン9の頭部9aと、収容凹
部8cとの間に間隙Bを形成し、トルク受け片8を、間
隙Bによって、ディスク軸方向へ移動可能にする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動車や自動二輪
車等の走行車両に用いられるディスクブレーキであっ
て、ディスク周方向に並設された複数の分割パッドの間
にトルク受け片を備える構造の車両用ディスクブレーキ
に関する。
【0002】
【従来の技術】自動車等に用いられる車両用ディスクブ
レーキにあっては、摩擦パッドのライニングの偏摩耗防
止等を目的として、摩擦パッドを複数個の分割パッドに
分けた構造のものがある(例えば、実開平3−4602
6号公報参照)。このディスクブレーキは、キャリパボ
ディの作用部からトルク受け片を分割パッドの間へ突出
させて、トルク受け片よりもディスク回入側に位置する
分割パッドの制動トルクをトルク受け片で受けるように
しているが、作用部のディスクロータ側面にトルク受け
片を一体に設けると、キャリパボディの成型後に行なわ
れるディスクロータ側面やトルク受け片の切削加工数が
増加してコストアップとなり、特にキャリパボディが一
体のモノコックであったり、トルク受け片がディスク半
径方向内外に分断された構造の場合には、トルク受け片
の周辺に切削刃が入りにくく、加工作業が一層困難とな
るため、トルク受け片をキャリパボディとは別体に形成
して、作用部のディスクロータ側面にボルトにて後付け
する構造が提案されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】このような構成にあっ
ては、制動時の作用部に摩擦パッドからの制動反力が作
用し、反ディスク方向へ反り返る作用部に、ボルトによ
る締結応力が加わるため、作用部にこれらの複合荷重に
堪えるだけの強度を持たせる必要から、キャリパボディ
の大型化と重量増加は避けられなかった。
【0004】そこで本発明の目的は、トルク受け片の後
付けによる成型後の加工を良好に保ちながら、キャリパ
ボディを小型且つ軽量で安価に形成することができ、併
せて設定された制動トルクを有効に発揮することのでき
る車両用ディスクブレーキを提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は上述の目的に従
って、キャリパボディの作用部に、ディスクロータ側へ
開口する複数のシリンダ孔をディスク周方向へ並設し
て、それぞれのシリンダ孔にピストンを内挿し、前記作
用部のディクスロータ側面に、一対のトルク受け段部を
前記複数のシリンダ孔を挟んでディスク回入側と回出側
に突設し、該トルク受け部の間に配設される摩擦パッド
を複数の分割パッドに分割して、これら分割パッドを前
記ピストンの前部にディスク周方向へ並設すると共に、
前記作用部のディスクロータ側面から突出するトルク受
け片を、前記分割パッドの間に介装した車両用ディスク
ブレーキにおいて、前記トルク受け片を前記作用部にボ
ルト等の連結部材を用いてディスク軸方向へ移動可能に
取り付けする。
【0006】上述の分割パッドと前記トルク受け片を、
それぞれディスク周方向へ移動可能となし、該トルク受
け片のディスク周方向の移動量を、トルク受け片と前記
トルク受け段部との間の間隔と分割パッドとのクリアラ
ンスよりも大きく設定してもよく、またトルク受け片両
側のトルク受け面と、該側面に当接する分割パッドの側
面とを、前記ディスクロータの回転中心へ向けて形成す
ることもできる。
【0007】トルク受け片をディスク軸方向へ移動でき
るようにすることにより、作用部にトルク受け片を取り
付けるための締結応力がかからなくなる。また、トルク
受け片を、トルク受け片とトルク受け段部との間の間隔
と分割パッドとの間のクリアランスよりも、ディスク周
方向へ大きく移動できるようにしたことにより、制動時
の分割パッドとトルク受け片とが、ディスクロータから
の制動トルクに引摺られてディスク回出方向へ一体に移
動し、ディスク回出側の分割パッドの側面がディスク回
出側のトルク受け段部に当接して、分割パッド全体の制
動トルクが、ディスク回出側のトルク受け段部よりキャ
リパボディの作用部へ吸収されて行く。従って、分割パ
ッドの間に位置するトルク受け片は、分割パッドと一体
にディスク回出方向へ移動するだけとなり、トルク受け
片に制動トルクを受けるだけの強度を要しない。
【0008】更に、ディスクロータの側面と摺接する分
割パッドには、制動トルクがディスクロータの回転中心
を支点とする円周方向に作用するが、トルク受け片両側
のトルク受け面と、このトルク受け面に当接する分割パ
ッドの側面とを、ディスクロータの回転中心へ向けて形
成することにより、分割パッドからトルク受け片へ、ま
たトルク受け片から分割パッドへの制動トルクの伝達
が、ディスクロータの回転に直交する面で行なわれるよ
うになり、分割パッドのこじりが発生しにくくなる。従
って、ディスクロータとの摺接で発生する制動トルク全
体を、ディスク回出側のトルク受け段部へ無駄なく伝え
ることができて、設定された制動トルクを効率よく発揮
できるようになり、また分割パッドのこじりが発生しに
くくなることから、ライニングの偏摩耗が一層生じにく
くなる。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明の各形態例を、図面
に基づいて説明する。
【0010】図1乃至図3は、本発明の第1形態例を示
すもので、ディスクブレーキ1は、図示しない車輪と矢
印A方向へ一体に回転するディスクロータ2と、該ディ
スクロータ2の一側部で車体に取り付けられるキャリパ
ボディ3と、該キャリパボディ3の内部に、ディスクロ
ータ2を挟んで対向配置される4枚の分割パッド4a,
4a,4b,4bとからなっている。
【0011】キャリパボディ3には、ディスクロータ2
の外側を跨ぐブリッジ部3bと、該ブリッジ部3bの両
端からディスクロータ2の両側部に亙って配設される一
対の作用部3a,3aとが一体に形成されている。車体
取り付け側となる一方の作用部3aには、ボルト差し込
み孔3cをディスク半径方向に貫通形成した車体取り付
けボス部3d,3dが一体形成されており、キャリパボ
ディ3は、ディスクロータ2の一側部で、これら車体取
り付けボス部3d,3dを車体にボルト止めにて固定さ
れる。
【0012】作用部3a,3aには、ディスクロータ2
側へ開口する大小4個のシリンダ孔5が対向形成されて
いる。各シリンダ孔5には、それぞれコップ状のピスト
ン6が液密且つ移動可能に収容され、該ピストン6とシ
リンダ孔5の底部との間に液圧室7a,7a,7b,7
bが画成される。各作用部3aのディスクロータ2側に
は、それぞれパッド装着凹部3eが、隣接するシリンダ
孔5,5の前面に跨って形成され、該パッド装着凹部3
eには、ディスク回入及び回出側面の内端に、トルク受
け段部3f,3fが突設されており、上述の分割パッド
4a,4bは、このパッド装着凹部3eにピストン6,
6と対応して設けられている。
【0013】トルク受け段部3f,3fに挟まれた各作
用部3aのディスクロータ側面3gには、分割パッド4
a,4bの間へ突出するトルク受け片8が取り付けピン
9を用いて取り付けされている。各トルク受け片8はそ
れぞれ凸字状に形成されていて、両側部にトルク受けガ
イド8a,8aが形成され、また中央部には取り付けピ
ン装着用の収容凹部8bと挿通孔8c,8cとが連設さ
れている。
【0014】ディスクロータ側面3gのトルク受け片取
り付け位置には、取り付けピン9より若干径の小さい圧
入孔3hが穿設されており、トルク受け片8は、挿通孔
8cと圧入孔3hとを位置合わせし、取り付けピン9を
収容凹部8bより挿通孔8cへ差し込み、取り付けピン
9の頭部9aを収容凹部8bへ収容しながら、先端を圧
入孔3hへ圧入して作用部3aに取り付けられる。収容
凹部8bは、取り付けピン9の頭部9aの厚さよりも若
干深く形成されていて、上述のようにトルク受け片8を
取り付けピン9で作用部3aへ取り付けした際に、頭部
9aと収容凹部8bとの間に間隙Bが設定されるように
なっており、トルク受け片8は、取り付けピン9によっ
て間隙B分をディスク軸方向へ移動可能に支持される。
【0015】ブリッジ部3bの分割パッド上方位置に
は、矩形の天井開口部3iが、その内側に形成された上
述のパッド装着凹部3e,3eを含む大きさで、パッド
装着凹部3e,3eに連続して設けられている。摩擦パ
ッドは4a,4a,4b,4bは、それぞれディスクロ
ータ2の側面と摺接するライニング4cと、該ライニン
グ4cを保持する鋼板製の裏板4dとから成っている。
各裏板4dには、両側面4g,4gに段部4f,4fが
形成され、上部中央に横長円形のピン孔4e,4eが穿
設されており、摩擦パッド4a,4a,4b,4bは、
両側面4g,4gの段部4f,4fを、トルク受け段部
3fとトルク受けガイド8aにリテーナ16,17を介
して係止し、天井開口部3iにディスク軸方向へ懸架さ
れるハンガーピン10,10をピン孔4e,4eに挿通
して、ディスク軸方向及びディスク周方向に移動可能に
吊持される。
【0016】一方の作用部3aには、ディスク回出側の
液圧室7bにユニオン孔11が連通して設けられ、該ユ
ニオン孔11には、別途の液圧マスタシリンダにつなが
れたブレーキホース(いずれも図示せず)が接続され
る。また双方のディスク回入側の液圧室7a,7aに
は、それぞれブリーダ孔12が連通して設けられ、各ブ
リーダ孔12にはブリーダスクリュ13が螺着される。
【0017】ディスクロータ2のそれぞれの側部で隣り
合う2つの液圧室7a,7bは、液通孔14にて連通さ
れ、またディスク回出側で対向する2つの液圧室7b,
7bは、液通管15にて連通されている。液圧マスタシ
リンダで昇圧された作動液は、ブレーキホースとユニオ
ン孔11を通して、作用部3aのディスク回出側の液圧
室7bへ導入され、更に液通孔14と液通管15を通し
て他の3つの液圧室7a,7a,7bへ送られ、それぞ
れのピストン6を前進させて、分割パッド4a,4a,
4b,4bのライニング4cを、それぞれディスクロー
タ2の側面へ押圧する。
【0018】上述のように制動作用が行なわれると、デ
ィスク両側の分割パッド4a,4bが、それぞれディス
クロータ2の回転と同じ矢印A方向へ引摺られ、ディス
ク回入側の分割パッド4bの段部4fがトルク受け片8
のトルク受けガイド8aに、またディスク回出側の分割
パッド4aの段部4fと側面4gとが、トルク受け段部
3fにそれぞれ当接して、制動トルクが支承される。
【0019】また、制動時の各作用部3aには、分割パ
ッド4a,4bからの制動反力が作用して、反ディスク
方向の変形力が働くが、トルク受け片8はディスク軸方
向へ移動可能に取り付けられていて、作用部3aにはボ
ルト締結応力が加わらないようにしているから、作用部
3aに従来のような複合荷重に堪えるだけの強度を持た
せる必要がなくなる。これにより、キャリパボディ3の
小型化と軽量化を図りながら、設定された制動トルクを
有効に発揮することができるようになる。
【0020】尚、ディスクロータ2が矢印Aと反対方向
に回転する場合には、分割パッド4a,4bが、矢印A
と反対方向へ引摺られ、ディスク回入側の分割パッド4
aの段部4fが、トルク受け片8のトルク受けガイド8
aに、またディスク回出側の分割パッド4bの段部4f
と側面4gとが、トルク受け段部3fにそれぞれ当接
し、制動トルクが支承される。
【0021】次に、本発明の第2形態例を図4及び図5
に基づいて説明する。本形態例では、第1形態例と同様
に、分割パッドの間にトルク受け片を介装しており、第
1形態例と同一の箇所には同一の符号を付して詳細な説
明を省略する。
【0022】各作用部3aで、ディスク回入及び回出側
の分割パッド4a,4bの間へ突出するトルク受け片2
0は、両側部のトルク受けガイド20a,20aと、ト
ルク受けガイド20a,20aの中央から分割パッド4
a,4bの間をディスク半径方向外側へ延びるパッド受
け片20bと、該パッド受け片20bのディスク半径方
向内外に設けられ、作用部方向へ突出する円筒状の取り
付けボス部20c,20cとを持っている。各トルク受
けガイド20aとパッド受け片20bには、L字状のリ
テーナ22が敷設され、また取り付けボス部20cの内
部にはそれぞれめねじ孔20dが刻設されている。
【0023】各作用部3aで隣り合うシリンダ孔5,5
の間のディスク外周側とディスク内周側には、取り付け
ボス部20c,20cを挿通させる挿通孔3j,3jが
穿設されている。挿通孔3jは、取り付けボス部20c
よりも大径の横長円状に形成されており、トルク受け片
20を取り付けボルト21にて作用部3aへ装着した際
に、トルク受け片20のディスク周方向の移動量C1+
C2(図4)が、トルク受け片20とトルク受け段部3
fとの間の間隔と分割パッド4aとの間のクリアランス
C3+C4(図4)よりも大きく設定される。
【0024】トルク受け片20の取り付けボス部20c
は、作用部3aの挿通孔3jよりも若干長く設定されて
おり、該取り付けボス部20cを挿通孔3jへ挿通した
際には、取り付けボス部20cの先端が挿通孔3jより
突出するように設定されている。トルク受け片20は、
挿通孔3jへ挿通した取り付けボス部20cのめねじ孔
20dに取り付けボルト21を螺合して作用部3aに取
り付けられる。取り付けボス部20cは、挿通孔3jよ
りも大径の取り付けボルト21の頭部21aによって、
挿通孔3jからの抜けが防止され、またトルク受け片2
0は、取り付けボルト21の頭部21aと挿通孔3jと
の間に設定される間隙Dによって、ディスク軸方向へ移
動可能に支持される。
【0025】本形態例は、間隙Dの設定によって第1形
態例と同様の効果を奏するほか、挿通孔3jが、取り付
けボス部20c,20cの径より大径の横長円形に形成
されることにより、トルク受け片20はディスク周方向
へも移動可能となり、また、トルク受け片20のディス
ク周方向の移動量C1+C2が、トルク受け片20と前
記トルク受け段部3fとの間の間隔と分割パッド4aと
の間のクリアランスC3+C4よりも大きく設定される
ことにより、制動時の分割パッド4a,4bとトルク受
け片20とが、ディスクロータ2からの制動トルクに引
摺られてディスク回転方向Aへ一体に移動し、ディスク
回出側の分割パッド4aの段部4fと側面4gとがディ
スク回出側のトルク受け段部3fに当接して、双方の分
割パッド4a,4bの制動トルクが、ディスク回出側の
トルク受け段部3fから作用部3aへと吸収されて行
く。
【0026】従って、分割パッド4a,4bの間に位置
するトルク受け片20は、制動トルクを伝達するため
に、単に分割パッド4a,4bと一体にディスク回出方
向へ移動するだけとなり、トルク受け片20に制動トル
クを受けるための強度を要しないから、トルク受け片2
0が僅かな断面積の単純なもので済み、キャリパボディ
3の軽量化と小型化を一層図ることができる。
【0027】尚、ディスクロータ2が矢印Aと反対方向
に回転する場合には、制動時の分割パッド4a,4bと
トルク受け片20とが、ディスクロータ2からの制動ト
ルクに引摺られて矢印Aと反対方向へ一体に移動し、デ
ィスク回出側の分割パッド4bの段部4fと側面4gと
がディスク回出側のトルク受け段部3fに当接して、分
割パッド全体の制動トルクが、キャリパボディ3の作用
部3aへ吸収されて行く。
【0028】図6は、本発明の第3形態例を示すもの
で、本形態例は第2形態例と同様に、ディスク回入及び
回出側の分割パッド4a,4bの間へ突出するトルク受
け片30を、キャリパボディ3にディスク軸方向とディ
スク周方向とへ移動可能に取り付けている。トルク受け
片30は、両側部のトルク受けガイド30a,30a
と、分割パッド4a,4bの間をディスク半径方向外側
へ延びるパッド受け片30bと、該パッド受け片30b
のディスク半径方向内外に作用部方向へ突出する円筒状
の取り付けボス部30c,30cとを持っている。
【0029】パッド受け片30b両側のトルク受け面3
0d,30dと、これらトルク受け面30d,30dに
当接する分割パッド4a,4bの側面4h,4hは、デ
ィスクロータ2の半径方向線に沿って形成され、これに
より、トルク受け片30のトルク受け面30d,30d
と、分割パッド4a,4bの側面4h,4hは、ディス
クロータ2の回転中心Pに向けて形成されている。ま
た、分割パッド4a,4bの各ピン孔4i,4iは、デ
ィスクロータ2の円周方向に沿って形成されている。
【0030】本形態例は、パッド受け片30bのトルク
受け面30d,30dと、分割パッド4a,4bの側面
4h,4hとが、上述のようにディスクロータ2の回転
中心Pに向けて形成されるので、ディスク回入側の分割
パッド4bから中央のトルク受け片30へ、またトルク
受け片30からディスク回出側の分割パッド4aへの制
動トルクの伝達が、ディスクロータ2の回転に直交する
面で行なわれるようになる。
【0031】これにより、分割パッド4a,4bがトル
ク受け段部3fやトルク受け片30でこじられることが
なくなる。従って、ディスクロータ2との摺接で分割パ
ッド4a,4bに発生した制動トルク全体が、ディスク
回出側のトルク受け段部3fへ無駄なく伝えられ、設定
された制動トルクを有効に発揮できるようになり、また
分割パッド4a,4bを良好に作動できるようになるか
ら、ライニング4cの偏摩耗を一層防止することができ
る。
【0032】尚、ディスクロータ2が矢印Aと反対方向
に回転する場合にも、同様の効果を奏する。
【0033】
【発明の効果】以上説明したように、第1発明の車両用
ディスクブレーキでは、トルク受け片をキャリパボディ
の作用部にボルト等の連結部材を用いてディスク軸方向
へ移動可能に取り付けするので、従来のように、キャリ
パボディの作用部にトルク受け片を取り付けるための締
結応力がかからなくなり、キャリパボディを小型且つ軽
量化することができる。
【0034】また、第2発明の車両用ディスクブレーキ
では、上述の分割パッドと前記トルク受け片を、それぞ
れディスク周方向へ移動可能となし、該トルク受け片の
ディスク周方向の移動量を、トルク受け片と前記トルク
受け段部との間の間隔と分割パッドとのクリアランスよ
りも大きく設定したので、分割パッドの間に位置するト
ルク受け片は、分割パッドと一体にディスク回出方向へ
移動するだけとなり、トルク受け片に制動トルクを受け
るだけの強度を必要とせず、キャリパボディとトルク受
け片の小型化と軽量化とを図ることができる。
【0035】さらに第3発明の車両用ディスクブレーキ
では、トルク受け片両側のトルク受け面と、該側面に当
接する分割パッドの側面とを、前記ディスクロータの回
転中心へ向けて形成するので、分割パッドからトルク受
け片へ、またトルク受け片から分割パッドへの制動トル
クの伝達が、ディスクロータの回転に直交する面で行な
われるようになり、分割パッドのこじりが発生しにくく
なる。従って、ディスクロータとの摺接で発生する制動
トルク全体を、ディスク回出側のトルク受け段部へ無駄
なく伝えることができて、設定された制動トルクを有効
に発揮できるようになり、また分割パッドをこじること
なく良好に作動できるようになるから、ライニングの偏
摩耗を一層防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1形態例を示す図3のI−I断面図
【図2】本発明の第1形態例を示すディスクブレーキの
一部断面平面図
【図3】本発明の第1形態例を示す図2のIII −III 断
面図
【図4】本発明の第2形態例を示すディスクブレーキの
断面正面図
【図5】本発明の第2形態例を示す図4のV−V断面図
【図6】本発明の第3形態例を示すディスクブレーキの
断面正面図
【符号の説明】
1…ディスクブレーキ 2…ディスクロータ 3…キャリパボディ 3a…作用部 3b…ブリッジ部 3e…パッド装着凹部 3f…トルク受け段部 3h…取り付けピン9の圧入孔 3i…天井開口部 3j…取り付けボス部20cの挿通孔 4a…ディスク回出側の分割パッド 4b…ディスク回入側の分割パッド 4c…分割パッド4a,4bのライニング 4d…分割パッド4a,4bの裏板 4e,4i…ピン孔 4f…段部 4g,4h…分割パッド4a,4bの側面 5…シリンダ孔 6…ピストン 8,20,30…トルク受け片 8a,20a,30a…トルク受けガイド 8b…収容凹部 8c…取り付けピン9の挿通孔 9…取り付けピン 9a…取り付けピン9の頭部 10…ハンガーピン 20b,30b…パッド受け片 20c,30c…取り付けボス部 20d…めねじ孔 21…取り付けボルト 30d…トルク受け面 A…ディスクロータ2の回転方向 B…取り付けピン9の頭部9aと収容凹部8cとの間の
間隙 D…取り付けピン21の頭部21aと挿通孔3jとの間
の間隙 C1+C2…トルク受け片20のディスク周方向の移動
量 C3+C4…トルク受け片20とトルク受け段部3fと
の間の間隔と分割パッド4aとの間のクリアランス

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 キャリパボディの作用部に、ディスクロ
    ータ側へ開口する複数のシリンダ孔をディスク周方向へ
    並設して、それぞれのシリンダ孔にピストンを内挿し、
    前記作用部のディクスロータ側面に、一対のトルク受け
    段部を前記複数のシリンダ孔を挟んでディスク回入側と
    回出側に突設し、該トルク受け段部の間に配設される摩
    擦パッドを複数の分割パッドに分割して、これら分割パ
    ッドを前記ピストンの前部にディスク周方向へ並設する
    と共に、前記作用部のディスクロータ側面から突出する
    トルク受け片を、前記分割パッドの間に介装した車両用
    ディスクブレーキにおいて、前記トルク受け片を前記作
    用部にボルト等の連結部材を用いてディスク軸方向へ移
    動可能に取り付けしたことを特徴とする車両用ディスク
    ブレーキ。
  2. 【請求項2】 前記分割パッドと前記トルク受け片と
    を、それぞれディスク周方向へ移動可能となし、該トル
    ク受け片のディスク周方向の移動量を、トルク受け片と
    前記トルク受け段部との間の間隔と分割パッドとのクリ
    アランスよりも大きく設定したことを特徴とする請求項
    1記載の車両用ディスクブレーキ。
  3. 【請求項3】 前記トルク受け片両側のトルク受け面
    と、該トルク受け面に当接する分割パッドの側面とを、
    前記ディスクロータの回転中心へ向けて形成したことを
    特徴とする請求項1または2に記載の車両用ディスクブ
    レーキ。
JP7259620A 1995-10-06 1995-10-06 車両用ディスクブレーキ Pending JPH09100851A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP7259620A JPH09100851A (ja) 1995-10-06 1995-10-06 車両用ディスクブレーキ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP7259620A JPH09100851A (ja) 1995-10-06 1995-10-06 車両用ディスクブレーキ

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH09100851A true JPH09100851A (ja) 1997-04-15

Family

ID=17336614

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP7259620A Pending JPH09100851A (ja) 1995-10-06 1995-10-06 車両用ディスクブレーキ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH09100851A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007064296A (ja) * 2005-08-30 2007-03-15 Yamaha Motor Co Ltd ディスクブレーキ装置及び該ディスクブレーキ装置を備えた自動二輪車
DE10212670B4 (de) * 2001-03-21 2007-09-06 Hitachi, Ltd. Scheibenbremse
US20120085598A1 (en) * 2010-10-12 2012-04-12 Ausco Products, Inc. Caliper brake

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE10212670B4 (de) * 2001-03-21 2007-09-06 Hitachi, Ltd. Scheibenbremse
JP2007064296A (ja) * 2005-08-30 2007-03-15 Yamaha Motor Co Ltd ディスクブレーキ装置及び該ディスクブレーキ装置を備えた自動二輪車
US20120085598A1 (en) * 2010-10-12 2012-04-12 Ausco Products, Inc. Caliper brake

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5363944A (en) Floating-frame spot-type disc brake for high-torque automotive vehicles
US6260670B1 (en) Opposed piston type disc brake
EP1653109B1 (en) Caliper body for vehicular disc brake
US6173819B1 (en) Partially lined disc brake
EP1534974B1 (en) Caliper for a disc brake
JPH1030660A (ja) 液圧式車両用ディスクブレーキのピストン対向型キャリパボディ
US6955247B2 (en) Disc brake, in particular for a motor vehicle, pad for such a brake and anti-noise shim for such a pad
US4094389A (en) Disc brakes
JP2005511999A (ja) 車両用ブレーキ装置
US5259484A (en) Reaction force type disc brake
JPH09100851A (ja) 車両用ディスクブレーキ
JP2002213502A (ja) 車両用ディスクブレーキのキャリパボディ
JP2001107994A (ja) 対向ピストン型ディスクブレーキ及びその製造方法
JP4461082B2 (ja) 車両用ディスクブレーキのキャリパボディ
JPH0749085Y2 (ja) 液圧式車両用ディスクブレーキのキャリパボディ
JPH1163041A (ja) 車両用ディスクブレーキのキャリパボディ
JPH031625Y2 (ja)
JP3729633B2 (ja) 車両用ディスクブレーキ
JP3863870B2 (ja) 車両用ディスクブレーキの分割型キャリパボディ
JP2006105326A (ja) 車両用ディスクブレーキ
JP3507973B2 (ja) 車両用ディスクブレーキの分割型キャリパボディ
JPH1182580A (ja) 車両用ディスクブレーキ
JP3507972B2 (ja) 車両用ディスクブレーキの分割型キャリパボディ
JPH03234934A (ja) 多ポット型車両用ディスクブレーキ
JP4288197B2 (ja) 車両用ディスクブレーキ