JPH1066670A - 水拭き用清掃具 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 含水性及び耐久性に勝れると共に、取り扱い
易く、且つ付着した汚れ落としも容易な水拭き用清掃具
を得る。 【解決手段】 握持用の柄棒２の先端に、搾水のための
加圧部材を兼ねる非透水性の基板１０Ａを取り付けると
共に、該基板に、含水性及び圧縮性を有する断面積の大
きいスポンジ状の拭布取付部材１１Ａを取り付け、該拭
布取付部材の表面に、シート状をした透水性ある拭布４
を被覆状態に装着し、含水した拭布取付部材１１Ａから
水を徐々に供給しながら拭布４で対象面の清掃を行うよ
うに構成する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、水を使用して床面
や壁面等を払拭清掃する水拭き用清掃具に関するもので
ある。なお、本発明において「水」とは、洗剤溶液等の
洗浄液をもその概念に含むものとする。

【０００２】

【従来の技術】この種の水拭き用清掃具として従来、糸
束状又は雑巾状のモップ布に水を含浸させて払拭清掃を
行う布製モップや、水を含浸させたスポンジ状部材で直
接対象物を払拭清掃するスポンジモップなどが知られて
いる。しかしながら、前者の布製モップは、モップ布が
耐久性に勝れているという利点はあるが、糸束状又は雑
巾状をした該モップ布がヘッドに比較的自由な状態に吊
支されているため、細かな清掃を必要とする場所などで
は扱いにくく、また、清掃効率を高めるためにモップ布
の量を多くすると、該モップ布が嵩張り易いばかりでな
く、それが水を含んだときに重くなって取り扱いにくく
なり、更に、落とした汚れがモップ布の布目の内部に深
く浸透した状態で付着し易く、その汚れを落とすのが非
常に面倒且つ困難であった。一方、後者のスポンジモッ
プは、軽量で含水性に勝れ、しかも取り扱い易いという
点で上記布製モップより勝れているが、多孔質で脆いス
ポンジ状部材に水を含浸させて直接対象物を払拭するも
のであるため、該スポンジ状部材が破損したり摩耗した
りして消耗し易く、耐久性が低いという欠点があり、ま
た、落とした汚れが孔内に深く侵入して落ちにくいばか
りでなく、目詰まりを生じて清掃機能や含水機能を消失
し易いという欠点もあった。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、含水
性及び耐久性に勝れると共に、取り扱い易く、且つ付着
した汚れ落としも容易な水拭き用清掃具を提供すること
にある。

【０００４】

【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明によれば、握持用の柄棒と、該柄棒の先端に
取り付けられた、搾水のための加圧部材を兼ねる非透水
性の基板と、該基板に取り付けられた、含水性及び圧縮
性を有するスポンジ状をした保水用の拭布取付部材と、
該拭布取付部材の表面に被覆状態に装着されるシート状
をした透水性ある拭布と、からなることを特徴とする水
拭き用清掃具が提供される。

【０００５】上記構成の清掃具は、拭布を被着した拭布
取付部材を水に浸すことにより、それに適量の水を吸収
させたあと、上記拭布を清掃対象面に押し付けて払拭清
掃を行う。このとき、該拭布には、拭布取付部材からそ
の圧縮度に応じて必要量の水が順次補給される。拭布に
付着した汚れを落とす場合は、バケツ内の水に上記拭布
取付部材を浸漬し、軽く上下動させて汚れの一部を落と
した後、該バケツの上面に取り付けた多孔状の搾水プレ
ート等に上から押し付けて圧縮すれば良く、これによ
り、上記拭布取付部材から滲出した水が拭布を透過する
とき、該拭布に付着した汚れが洗い流される。特に、汚
れは拭布の外表面に付着していて外側に向かって剥離し
易いため、水が拭布を内側から外側に向けて透過すると
き効率良く確実に洗い流されることになる。

【０００６】かくして本発明の清掃具によれば、スポン
ジ状の拭布取付部材と拭布とを組み合わせ、拭布取付部
材は含水用且つ緩衝用の部材として機能させ、清掃はそ
の表面に被着した拭布で行うことにより、上記拭布取付
部材の消耗や汚れ等を生じることなく、該拭布取付部材
から適量の水を順次供給しながら、その表面を覆う上記
拭布で効率良く清掃することができる。従って、含水性
及び耐久性に勝れ、取り扱い易いも容易で、清掃効率も
良い。しかも、拭布の汚れ落としを、拭布取付部材の圧
縮時に排出される水を利用して行うことができるため、
汚れ落とし作業も非常に簡単である。本発明の清掃具に
おいては、上記拭布取付部材を基板に着脱自在に取り付
けることができる。また、上記拭布は、拭布取付部材に
対して着脱自在であっても、拭布取付部材の表面に一体
に固着してあっても良い。本発明の一つの実施態様によ
れば、上記基板を、壁面に付着した水分を掻き取るため
ヘラ部材として兼用することもでき、この場合、該基板
の側端部には、上記拭布取付部材より外方に突出する状
態でヘラ部が形成される。

【０００７】

【発明の実施の形態】図１及び図２は本発明に係る水拭
き用清掃具の第１実施例を示すもので、この清掃具１Ａ
は、握持用の柄棒２と、該柄棒２の先端に取り付けられ
た清掃具ヘッド３と、該ヘッド３に着脱自在に取り付け
られたシート状の拭布４とからなっている。

【０００８】上記ヘッド３は、合成ゴムや合成樹脂、金
属、自然木等の硬質又は半硬質の非透水性素材からなる
平面視四角形状の基板１０Ａの下面に、含水性及び圧縮
性を有する断面半円形又は半楕円形あるいはそれらに類
似する形状をした、保水部材を兼ねるスポンジ状の拭布
取付部材１１Ａを、接着や嵌合、金具止め等の適宜固定
手段により取り付けたものである。上記基板１０Ａは、
上記拭布取付部材１１Ａを押圧して搾水するための加圧
部材を兼ねるものであり、従ってそれを半硬質素材で形
成する場合には、押圧に必要な剛性が付与されるべきで
ある。また、該基板１０Ａは、清掃時にそれが壁面等に
当ることのないように、拭布取付部材１１Ａから外方に
はみ出さない大きさに形成することが望ましく、具体的
には、拭布取付部材１１Ａと同じ大きさか、それより若
干小さめに形成するのが良い。

【０００９】上記拭布４は、１〜５ｍｍ程度の厚さを持
つ織布や不織布等の耐水性ある布で形成されていて、上
記拭布取付部材１１Ａの全表面に被覆状態に装着され、
両端部が基板１０Ａの上面に設けた止着手段１３により
止着されている。この拭布４は、通常の雑巾よりは繊維
密度を小さくして空隙率を増すことにより、透水性及び
汚れの剥離性を高めたものであることが望ましい。上記
止着手段１３は、基板１０Ａに開閉自在に支持されて閉
鎖方向にばねで付勢されたクリップからなっていて、こ
のクリップで拭布４の端部を基板１０Ａとの間に挟持し
ているが、このようなクリップに限定されず、拭布４に
挿通して係止するピンや、拭布の繊維に係止可能な面フ
ァスナーの鈎側部片、拭布を押し込んで係止させること
のできる穴や窪みなど、任意の構成のものを用いること
ができる。

【００１０】上記構成の清掃具１Ａは、図３に示すよう
に、拭布４を被着した拭布取付部材１１Ａをバケツ１４
内の水に浸漬することにより、適量の水を吸収させる。
このときの含水量の調節は、該拭布取付部材１１Ａを、
バケツ１４の上面に取り付けた多孔状の搾水プレート１
５等に上から押し付けて圧縮することにより、簡単に行
うことができる。そして、上記の如く拭布取付部材１１
Ａに適量の水を吸収させたあと、その表面の拭布４を清
掃対象面に押し付けて払拭清掃を行う。このとき該拭布
４には、上記拭布取付部材１１Ａからその圧縮度に応じ
て必要量の水が順次補給されるため、効率よく水拭き清
掃を行うことができる。しかも、拭布取付部材１１Ａの
弾力性により、清掃時の使用感が高められる。従って上
記拭布取付部材１１Ａは、必要な含水性と弾力性とが得
られるよう、拭布４に比べてその断面積を十分大きく形
成している。

【００１１】清掃により拭布４に付着した汚れを落とす
場合は、バケツ１４内の水に上記拭布取付部材１１Ａを
浸漬し、軽く上下動させて汚れの一部を落とした後、該
バケツ１４の上面に取り付けた上記搾水プレート１５等
に上から拭布取付部材１１Ａを押し付けて圧縮する。こ
れにより、上記拭布取付部材１１Ａから滲出した水が拭
布４を透過するとき、該拭布に付着した汚れを洗い流
す。特に、上記拭布４の汚れはその外表面に付着してい
て外側に向かって剥離し易いため、水が該拭布を内側か
ら外側に向けて透過するとき効率良く確実に洗い流され
ることになる。この場合に、上記拭布４を繊維密度の小
さいもので形成することにより、付着した汚れの剥離性
が良くなると共に、水の透過性も良くなるため、水によ
る汚れの除去効率も一層向上する。

【００１２】かくして上記清掃具は、スポンジ状の拭布
取付部材と拭布とを組み合わせ、拭布取付部材は含水用
且つ緩衝用の部材として機能させ、清掃はその表面に被
着した拭布で行うことにより、上記拭布取付部材の消耗
や汚れ等を生じることなく、該拭布取付部材から適量の
水を順次供給しながら、その表面を覆う上記拭布で効率
良く且つ勝れた使用感をもって清掃することができる。
従って、含水性及び耐久性に勝れ、取り扱い易いも容易
で、清掃効率及び使用性も良い。しかも、拭布の汚れ落
としを、拭布取付部材の圧縮時に排出される水を利用し
て行うことができるため、汚れ落とし作業も非常に簡単
である。

【００１３】更に、上記第１実施例においては、基板１
０Ａの形状が四角形の平板形で、拭布取付部材１１Ａの
断面形状が半円形又は半楕円形であるが、それらの形状
は任意であって、その他の形状であっても良い。図４〜
図７には、基板及び拭布取付部材の形状が異なる幾つか
の清掃具が例示されている。

【００１４】図４に示す第２実施例の清掃具１Ｂは、四
角形の平板形基板１０Ｂに三角形断面の拭布取付部材１
１Ｂを取り付けたものであり、図５に示す第３実施例の
清掃具１Ｃは、四角形の平板形基板１０Ｃに四角形断面
の拭布取付部材１１Ｃを取り付けたものである。

【００１５】また、図６に示す第４実施例の清掃具１Ｄ
は、四角形の平板形をした基板１０Ｄに、プレート状を
した拭布取付部材１１ＤをＵ字形に折り曲げて取り付け
ることにより、該拭布取付部材１１Ｄを実質的に中空状
としたものである。

【００１６】更に、図７に示す第５実施例の清掃具１Ｅ
は、基板１０Ｅの拭布取付部材１１Ｅを取り付けるため
の部分１７を断面Ｕ字形に形成し、この部分１７にプレ
ート状をした拭布取付部材１１ＥをＵ字形に折り曲げて
取り付けたものである。上記部分１７は、Ｖ字形又は凸
字形に形成することもできる。上記各実施例において
は、拭布取付部材を基板に固定的に取り付けているが、
消耗時に交換できるように、それを着脱自在とすること
もできる。また、上記拭布４を拭布取付部材に着脱自在
に取り付けているが、接着等の適宜手段によって該拭布
取付部材の表面に予め又は使用時に固着しても良い。

【００１７】図８に示す第６実施例は、拭布取付部材を
着脱自在とした清掃具の一つの例を示している。この実
施例の清掃具１Ｆにおいては、基板１０Ｆの下面に取付
壁１０ａを突設して、この取付壁１０ａに、Ｕ字形に折
り曲げたプレート状の拭布取付部材１１Ｆの両端部を、
螺子等の固定手段１８で固定している。しかし、拭布取
付部材１１Ｆを着脱自在に取り付けるための機構はこの
ようなものに限定されない。このように拭布取付部材１
１Ｆを交換可能とした場合には、該拭布取付部材１１Ｆ
に予め拭布４を取り付けておくこともでき、このように
した場合には、拭布取付部材１１Ｆと拭布４の両方を同
時に交換することができる。しかし、拭布４を着脱自在
としても良いことは勿論である。

【００１８】図９は清掃具の第７実施例を示すもので、
この実施例の清掃具１Ｇは、基板１０Ｇに、壁面に付着
した水分を掻き取るためヘラ部材としての機能を兼備さ
せたものである。このため該基板１０Ｇには、少なくと
も１つの側辺に、拭布取付部材１１Ｇよりも外方に突出
する弾性あるヘラ部１９が形成されている。このような
ヘラ部１９付きの清掃具１Ｇは、ガラスの清掃に好適に
使用することができる。即ち、拭布４でガラス面を水拭
き清掃したあと、付着した水を上記ヘラ部１９で掻き取
ることにより、１つの清掃具で水拭き清掃と水の掻き取
りとを両方行うことができる。この場合に、上記拭布４
は着脱自在であっても、固着してあっても、どちらでも
良い。

【００１９】

【発明の効果】このように本発明の清掃具によれば、ス
ポンジ状の拭布取付部材と拭布とを組み合わせ、拭布取
付部材は含水用且つ緩衝用の部材として機能させ、清掃
はその表面に被着した拭布で行うことにより、上記拭布
取付部材の消耗や汚れ等を生じることなく、該拭布取付
部材から適量の水を順次供給しながら、その表面を覆う
上記拭布で効率良く清掃することができる。従って、含
水性及び耐久性に勝れ、取り扱い易いも容易で、清掃効
率も良い。しかも、拭布の汚れ落としを、拭布取付部材
の圧縮時に排出される水を利用して行うことができるた
め、汚れ落とし作業も非常に簡単である。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明に係る水拭き用清掃具の第１実施例を示
す要部断面図である。

【図２】図１の清掃具の部分破断側面図である。

【図３】図１の清掃具の搾水状態を示す断面図である。

【図４】本発明に係る水拭き用清掃具の第２実施例を示
す要部断面図である。

【図５】本発明に係る水拭き用清掃具の第３実施例を示
す要部断面図である。

【図６】本発明に係る水拭き用清掃具の第４実施例を示
す要部断面図である。

【図７】本発明に係る水拭き用清掃具の第５実施例を示
す要部断面図である。

【図８】本発明に係る水拭き用清掃具の第６実施例を示
す要部断面図である。

【図９】本発明に係る水拭き用清掃具の第７実施例を示
す要部断面図である。

【符号の説明】

１Ａ〜１Ｇ 清掃具 ２ 柄棒 ４ 拭布 １０Ａ〜１０Ｇ 基
板 １０Ａ〜１０Ｈ 基板 １１Ａ〜１１Ｈ
拭布取付部材 １９ ヘラ部

Claims (5)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】握持用の柄棒と、該柄棒の先端に取り付け
   られた、搾水のための加圧部材を兼ねる非透水性の基板
   と、該基板に取り付けられた、含水性及び圧縮性を有す
   るスポンジ状をした保水用の拭布取付部材と、該拭布取
   付部材の表面に被覆状態に装着されるシート状をした透
   水性ある拭布と、からなることを特徴とする水拭き用清
   掃具。
2. 【請求項２】請求項１に記載の清掃具において、上記拭
   布取付部材が基板に対して着脱自在であるもの。
3. 【請求項３】請求項１又は２に記載の清掃具において、
   上記拭布が拭布取付部材に対して着脱自在であるもの。
4. 【請求項４】請求項１又は２に記載の清掃具において、
   上記拭布が拭布取付部材の表面に固着されているもの。
5. 【請求項５】請求項１乃至４のいずれかに記載の清掃具
   において、上記基板が側端部に、壁面に付着した水分を
   掻き取るためのヘラ部を有していて、該ヘラ部が上記拭
   布取付部材より外方に突出しているもの。