JPS6213576Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、清掃面に付着した汚れを拭き取る清
掃具の改良に関する。

〔従来の技術〕

従来、窓ガラス、ガラス戸、シヨーウインド
ウ、または鏡等を清掃する場合には、清掃面に洗
浄液を噴霧もしくは塗布し、その汚れを含む洗浄
液を吸水性のある布や紙等で拭き取るか、あるい
はゴムワイパで拭き去ることにより清掃面の汚れ
を取り除く清掃方法が知られている。

この吸水性のある布や紙等で汚れを含む洗浄液
を拭き取るには、多量の布や紙等を必要とし、多
大の労力や時間を要する。またゴムワイパで汚れ
を含む洗浄液を拭き去ることは、素早く容易に行
うことができるが、拭き去つた汚れた洗浄液が清
掃面の下方に流れ、清掃者の手や衣服を汚した
り、清掃面の隅にたまつたり、あるいは清掃面の
端部により滴下して、再度吸水性のある布や紙等
で汚れた洗浄液を拭き取る必要がある。

このため本出願人はこの清掃具について、実願
昭55−67108、実願昭55−67109、実願昭55−
67110、実願昭55−67111、実願昭55−95515、実
願昭55−95516、実願昭55−161239、および実願
昭56−18768により実用新案登録出願した。

〔考案が解決しようとする問題点〕

これらの出願に係る清掃具は、いずれもワイパ
ブレードとこのワイパブレードを保持するホルダ
の間に流路を設け、この流路と連通する液溜をホ
ルダに連結する柄の中空部に設けて、清掃面から
拭き取られる液を回収する機能を備えているが、
清掃具として構造が複雑になり、こすり洗いでき
ない欠点があつた。

特に、実願昭56−18768では、かたく付着した
汚れを取り除くために、上記ホルダに新たにこす
り洗い部として研磨部を付加した考案を開示した
が、研磨部を使用してから洗浄液を拭き取るに
は、柄も持ちかえなければならない煩わしさがあ
つた。

また、洗浄部にスポンジブラシを用い、このブ
ラシ部の長手方向に拭き取り用ゴムワイパを取付
けた自動車車体洗浄器が提案されている（実公昭
36−28823号公報）。

しかし、これらの清掃具は、清掃面の洗浄液を
拭き取つても、その拭き取つた洗浄液を絞り出す
ことができなかつた。

本考案は、この点を改良するもので、柄の清掃
面に対する角度を僅かに変えるだけで、ひどく汚
れた清掃面をこすり洗いして、清掃面に付着した
汚れた液を拭き取つて確実に液を回収することが
できるとともに、回収した液を簡単に絞り出すこ
とができる清掃具を提供することを目的とする。

〔問題点を解決するための手段〕

本考案は、比較的柔軟な吸水性のある材料によ
り構成され清掃面に接して使用される細長い研磨
面が形成された研磨部と、硬質のプラスチツク材
料で形成されこの研磨部を上記研磨面を外向きに
して保持し研磨部が上記清掃面に接するときこの
研磨面に対して15゜〜60゜の角度のある柄を備え
たホルダと、比較的硬い板状の材料により構成さ
れ少なくともその長手方向の一辺が直線状に形成
され前記研磨部の長手方向に上記一辺が平行にな
りかつこの研磨部に隣接して前記ホルダに固着さ
れたワイパブレードと、上記研磨部の上記ワイパ
ブレードに隣接する一辺と反対側から上記研磨部
を蝶番機構により圧縮する上記ホルダに取付けら
れた絞り板とを備え、前記研磨部とこのワイパブ
レードとの相対位置が、前記研磨面が前記清掃面
に接する状態ではこのワイパブレードはその清掃
面に接することがなく、この清掃面に対する上記
柄の角度を大きく設定するとき前記ワイパブレー
ドの前記一辺が前記清掃面に接する構造であるこ
とを特徴とする。

なお、研磨部の材質がセルローススポンジであ
ることが好ましい。

〔実施例〕

次に実施例図面により詳しく説明する。

第１図は、本考案実施例清掃具の研磨部とワイ
パブレードとの関係を示す断面図である。

第１図において、１はワイパブレード、２は研
磨部、５は柄、９はホルダ、１０は絞り板であ
る。研磨部２は、セルローススポンジにより構成
される。このセルローススポンジは吸水性が大き
く、特に吸水しない状態では研磨力が大きい特性
を備えている。また研磨部２は清掃面に接して使
用される細長い研磨面を備える。ホルダ９は、硬
質のプラスチツク材料で形成され、上記研磨部２
を研磨面が外向きになるようにして保持する。こ
のホルダ９は、ワイパブレード１を保持し、柄５
の上端に固着される。また柄５は、上記研磨部２
が清掃面に接するとき研磨面に対して15゜〜60゜
の角度を有する。

さらにワイパブレード１は、比較的硬い板状の
ゴムにより構成され、上記研磨部２に隣接して設
けられる。このワイパブレード１の先端は、第３
図に示すように研磨部２の研磨面の延長面より内
側に位置し、研磨部２の研磨面端との間に間隔ｔ
mmを有する。この間隔ｔmmは、５〜10mmが好まし
い。ワイパブレード１の長手方向の一辺は、直線
状に形成され研磨部２の長手方向にこの一辺が平
行になるように配設される。

このような断面構成で、清掃面にかたく付着し
た汚れを清掃する場合には、まず第２図ａに示す
ように、清掃面６に洗浄液７を噴霧または塗布し
たのち、研磨部２の研磨面を清掃面６に押し当て
ながら汚れ８を研磨部２の研磨面下端で研磨す
る。研磨部２には、予め洗浄液７を含浸させてよ
く絞つてから研磨することもできる。このとき、
ワイパブレード１の先端が清掃面６に接触しない
ため、円滑に清掃面６を研磨することができる。

ついで、軽微な汚れの清掃を行う場合や、前記
かたく付着した汚れの研磨の後では、第２図ｂに
示すように、柄５を僅かに上げてワイパブレード
１の先端を清掃面６に押し当てながら汚れ８を含
んだ洗浄液７を拭き取る。拭き取られた洗浄液７
は研磨部２の吸水性により研磨部２に吸収され
る。

第３図および第４図は本考案第一実施例清掃具
の外観斜視図である。第３図および第４図におい
て、各符号は第１図〜第２図の各符号にそれぞれ
対応する。

本考案実施例ではワイパブレード１および研磨
部２はホルダ９に接着される。このホルダ９は柄
の上端に固着される。このホルダ９の一端には、
断面がＬ字状の絞り板１０が蝶番機構により取付
けられる。

このような構成で、本実施例清掃具を使用する
には、第３図に示す状態で、第２図ａおよびｂに
示すように清掃する。次いで研磨部２に洗浄液が
多量に吸収されたときには、第４図に示すよう
に、手もしくは他の手段で絞り板１０を押し上げ
て研磨部９を折り畳むように圧縮し、研磨部２に
吸収されていた洗浄液を絞り出すことができる。

第５図および第６図は本考案第二実施例清掃具
の縦断面図である。第５図および第６図におい
て、各符号は第３図および第４図の各符号にそれ
ぞれ対応する。本実施例の特徴ある構成は、第一
実施例に示した絞り機構にこの機構を動作させる
レバーを設けたことにある。

すなわち絞り板１０は中央が分割され、この中
央部に作動棒１１の先端が回動自在に取付けられ
る。この作動棒１１の基端には、連結棒１２を介
してレバー１３が連結され、レバー１３は支点１
４を基点に回動自在に取付けられ、通常は第５図
に示すように柄５の中に収納される。

このような構成で、本実施例清掃具を使用する
には、第５図に示す状態で第２図ａおよびｂに示
すように清掃する。次いで研磨部２に洗浄液が多
量に吸収されたときには、第６図に示すように、
レバー１３を下方に引出すと、連結棒１２および
作動棒１１が上方に突上げられ、第一実施例と同
様に研磨部２から洗浄液が絞り出される。

なお、研磨部２の材質としてセルローススポン
ジの例を示したが、吸水性材料であればポリビニ
ルアルコールスポンジ、ポル塩化ビニルフオー
ム、ポリウレタンフオーム、アクリルフオーム、
ポリプロピレンフオーム等各種フオームまたはそ
の組合せでもよい。またナイロン不織布、ポリエ
ステル不織布、ポリ塩化ビニリデン、ポリ塩化ビ
ニル、ポリプロピレン、アクリル等の不織布でも
よく、前記フオーム類と組合せて用いてもよい。

〔考案の効果〕

以上述べたように、本考案によれば、吸水性材
料の研磨部を使用状態でワイパブレードに近接し
て下方に設け、この研磨部に絞り機構を設けると
ともにワイパブレードの先端が研磨部の最突出個
所より内側に位置するように構成することによ
り、 (イ) こすり洗いの後に、柄を持ち替えることな
く、清掃面に付着した液の拭き取り、および回
収が同時に行え、 (ロ) 研磨部で研磨するときには、ワイパブレード
が清掃面に接触せず、こすり洗いが十分でき、 (ハ) 研磨部に回収された洗浄液を簡単に絞り出す
ことができる。

利点がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案実施例清掃具の研磨部とワイパ
ブレードの関係を示す断面図。第２図は使用状態
を示す断面図。第３図および第４図は本考案第一
実施例清掃具の外観斜視図。第５図および第６図
は本考案第二実施例清掃具の縦断面図。 １……ワイパブレード、２，２′……研磨部、
５……柄、６……清掃面、７……洗浄液、８……
汚れ、９……ホルダ、１０……絞り板、１１……
作動棒、１２……連結棒、１３……レバー、１４
……支点。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) 比較的柔軟な吸水性のある材料により構成さ
   れ清掃面に接して使用される細長い研磨面が形
   成された研磨部２と、 硬質のプラスチツク材料で形成されこの研磨
   部を上記研磨面を外向きにして保持し研磨部が
   上記清掃面に接するときこの研磨面に対して15
   ゜〜60゜の角度のある柄５を備えたホルダ９
   と、 比較的硬い板状の材料により構成され少なく
   ともその長手方向の一辺が直線状に形成され前
   記研磨部の長手方向に上記一辺が平行になりか
   つこの研磨部に隣接して前記ホルダに固着され
   たワイパブレード１と、 上記研磨部の上記ワイパブレードに隣接する
   一辺と反対側から上記研磨部を蝶番機構により
   圧縮する上記ホルダに取付けられた絞り板１０
   とを備え、 前記研磨部とこのワイパブレードとの相対位
   置が、前記研磨面が前記清掃面に接する状態で
   はこのワイパブレードはその清掃面に接するこ
   とがなく、この清掃面に対する上記柄の角度を
   大きく設定するとき前記ワイパブレードの前記
   一辺が前記清掃面に接する構造である ことを特徴とする清掃具。 (2) 研磨部の材質がセルローススポンジである実
   用新案登録請求の範囲第(1)項記載の清掃具。