JPH1066520A - 加工食品の製造方法および装置 - Google Patents

加工食品の製造方法および装置

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JPH1066520A
JPH1066520A JP8245685A JP24568596A JPH1066520A JP H1066520 A JPH1066520 A JP H1066520A JP 8245685 A JP8245685 A JP 8245685A JP 24568596 A JP24568596 A JP 24568596A JP H1066520 A JPH1066520 A JP H1066520A
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food
food container
pressure
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昌生 小林
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智久 閑野
Yoshiya Furuta
義也 古田
Akitaka Muraoka
明高 村岡
Hiroshi Hoshino
弘 星野
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 通電加熱を適用して加熱済みの密封食品を製
造するため、容器内の食品材料に対して高圧下で通電加
熱を行なってから容器をシールするにあたり、シール後
に容器内のガス成分の膨張によりシールが破れるような
事態の発生を防止する。さらに生産性の向上を図る。 【解決手段】 第1段階で容器内の食品材料を取囲む雰
囲気圧力を大気圧よりも高い圧力に加圧して通電加熱
し、第2段階で加圧下において容器のシール、反転、冷
却を行ない、第3段階で減圧する。また、上記の一連の
工程を行なうための高圧処理容器を、それぞれ独立に密
閉可能な第1室、第2室、第3室に区分して、第1室内
で加圧および通電加熱を行なうかまたは加圧のみを行な
い、さらに第2室内でシール、反転、冷却を行なうかま
たは通電加熱、シール、反転、冷却を行ない、第3室で
減圧して搬出するようにした。第2室は大容積を要する
が、高圧処理容器への食品容器の搬入側の第1室と搬出
側の第3室とは遮断されるため、搬入時、搬出時におい
ても高圧状態をそのまま維持することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、調理や殺菌のた
めに加熱済みの食品を容器に密封した状態で消費者に供
される加工食品を製造するための方法および装置、特に
容器内の食品を加熱してさらに容器をシールする方法お
よび装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】シチュー、カレー、雑炊、御飯、おで
ん、その他各種の食品については、加工・調理済みの食
品、すなわちレトルト食品として市販されることが多く
なっている。このような加工・調理済みの食品として
は、図13に示すように上面を開放した合成樹脂製の容
器本体1内に食品2を収容し、さらにその容器本体1の
開口部分を薄い薄膜材(フィルム材)3によって覆い、
容器本体1の開口端縁部(フランジ部)1Aと薄膜材3
の周辺部3Aとの間をシールして、密封された状態とし
たものがある。このような加工食品の製造方法として
は、従来は食品を容器本体内に充填して薄膜材によって
密封した後に加熱処理を行なうのが一般的であった。な
おこの場合の加熱処理は、調理と殺菌とを目的にするこ
とも、また殺菌のみを目的にすることもあり、その加熱
手段としては、高温水蒸気や熱湯を用いた蒸煮法が広く
適用されていた。
【0003】しかしながら上述のような蒸煮法の場合、
密封容器内の食品を、外部からの熱伝導により加熱する
ため、密封容器内の食品の中心部まで充分に温度上昇さ
せて、確実に殺菌するためには著しい長時間を要する。
特にカレーやおでんの如く比較的大きな固形物が存在す
る場合には、その固形物の中心部まで充分に加熱して殺
菌するためには長時間を要する問題があった。また液状
部分や小さな固形物は比較的速やかに温度上昇する一
方、大きな固形物の中心部は前述のように温度上昇が遅
くなるため、両者の温度履歴が異なることになり、その
結果食感、食味が損なわれてしまうこともあった。
【0004】ところで最近では食品材料の加熱手段の一
つとして、食品材料に直接通電して食品材料の有する電
気抵抗により発熱させる、いわゆるジュール加熱が注目
されている。ジュール加熱によれば、食品に通電して自
己発熱させるため、外部からの熱伝導を利用する前述の
蒸煮法などと比較して短時間で急速に食品材料を加熱す
ることができ、また温度の不均一も少なくなるという利
点がある。
【0005】上記提案の方法によれば、ジュール加熱を
適用しているため、既に述べたように加熱時間が短時間
化されるとともに均一な加熱が可能となるばかりでな
く、容器に充填された食品を容器の開口部を閉塞する前
にジュール加熱しているため、各容器ごとに電極を設け
ておく必要がなく、用いる電極の数を少なくすることが
できる等の利点がある。
【0006】このようなジュール加熱をレトルト食品の
製造に利用した方法としては、本願発明者等が特願平5
−155872号で提案した方法、あるいは特願平6−
162875号で提案した方法がある。これらの方法
は、いずれも食品材料を収容すべきレトルトパウチ等の
容器の開口部から容器内に一対の電極を挿入し、容器内
に食品材料を充填してから、大気圧よりも高い高圧力下
で電極間に通電して食品のジュール加熱を行ない、その
後電極を容器内から引抜いてから、容器の開口部をシー
ルして容器を密封する工程を備えている。
【0007】なお上記各提案の方法において、通電時に
食品材料を大気圧よりも高い圧力下で加熱する理由は、
通常の食品材料を短時間に調理しかつ確実に殺菌するた
めには100℃を越える120〜130℃程度まで加熱
する必要があり、一方容器内の食品材料は大量の水を含
んでいることから、水の常圧沸点である100℃を越え
て加熱するためには、大気圧よりも雰囲気圧力を高くす
る必要があるからである。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】前述のようにジュール
加熱後、電極を容器から抜き取り、さらに容器の開口部
をシールして密封を行なった後には、容器内の食品材料
の温度が低下しないうちに容器を反転させるかあるいは
少なくとも90°以上傾け、これにより容器の密封前の
開口部に相当する部分の内面に高温の食品材料を接触さ
せて、その部分をも充分に殺菌し、その後に容器全体を
冷却することが望まれる。しかしながら前記各提案の方
法では、密封後において容器を反転もしくは傾倒させ、
次いで冷却するまでの工程での雰囲気圧力については、
特に考慮されていない。
【0009】しかるに、密封後において容器内の食品材
料が高温のまま雰囲気圧力を大気圧に下げてしまった場
合、容器内のガス成分が膨張して、容器が膨れてしまっ
たり、最悪の場合はシールが破れてしまい、密封食品と
しては不良品となってしまうおそれがある。
【0010】一方、通電加熱工程から密閉工程を経て、
反転もしくは傾倒を経て冷却工程に至るまでの各工程を
すべて高圧処理容器内で行なおうとする場合、その高圧
処理容器内に多種類の装置、器具を配置しなければなら
ないことから、その高圧処理容器は大きな内容積を有す
るものとしなければならない。ところで高圧処理容器内
に食品容器を搬入しまた高圧処理容器内から食品容器を
搬出する際には、当然のことながら高圧処理容器の密閉
状態を破らなければならない。したがって高圧処理容器
内に食品容器を搬入する際には、搬入後に改めて高圧処
理容器を密閉して高圧処理容器内の圧力を上昇させ、内
圧が所定の圧力まで高まった後にはじめて通電加熱を開
始し、さらにシール、反転(傾倒)、冷却を行なうこと
になる。ところが前述のように高圧処理容器は大きな内
容積を有するため、内部圧力を所定の高圧力まで高める
ためにかなりの時間を要し、これが生産性向上のネック
となる。
【0011】また、食品材料を充填する容器の本体とし
て、図13に示したように上面を開口した薄箱状のもの
を用い、その上部開口端のフランジ部に薄膜材(フィル
ム)をシールして食品容器を密封する場合には次のよう
な問題もあった。すなわちシール工程の前工程である通
電加熱が終了してから容器内から電極を引上げて容器を
水平方向へ移動させる際に、電極に付着した食品、特に
スープや汁等の液体が電極から垂れ落ちて容器の開口端
フランジ部に付着することがあり、その場合には薄膜材
をその上に被せてシールする際に、容器の開口端フラン
ジ部と薄膜材とが充分に密着せず、その部分で密封不良
が生じてしまうことがある。
【0012】この発明は以上の事情を背景としてなされ
たもので、食品容器本体内に充填された食品材料を通電
加熱し、さらに薄膜材によって容器本体の開口側をシー
ルした後、容器を反転させ、さらに冷却するまでの一連
の工程を、大気圧よりも高い雰囲気圧力下(加圧下)で
行なうようにして、シールした容器内のガス成分の膨張
による不良品の発生を防止することを基本的な目的とす
るものである。
【0013】またこの発明は、上述のように冷却までの
一連の工程を加圧下で行なうにあたって、処理能率、生
産性を改善することも目的としている。
【0014】さらにこの発明は、前述のように通電加熱
後に引上げた電極から垂れ落ちた液状食品が容器本体の
開口端縁部に付着してその後のシール工程で密封不良が
生じることを防止することをも目的としている。
【0015】
【課題を解決するための手段】前述のような課題を解決
するため、この発明においては、基本的には、通電加熱
から、シール、反転、冷却までの一連の工程を大気圧よ
りも高い雰囲気圧力下で行なうようにした。またその一
連の工程を行なうための高圧処理容器を、通電加熱用の
第1室と、シール、反転、冷却を行なうための第2室
と、減圧して搬出するための第3室とに区分するか、ま
たは加圧のみを行なう第1室と、通電加熱、シール、反
転、冷却を行なうための第2室と、減圧して搬出するた
めの第3室とに区分し、それぞれの室内を独立に大気圧
よりも高い圧力に設定し得るようにして、処理容器の第
1室に食品容器本体を搬入する際、および第3室から処
理済みの加工食品を搬出する際にも第2室は常に高圧を
維持し得るようにし、これにより加圧のための時間ロス
を削減して、処理能率、生産性の向上を図るようにし
た。さらに、通電加熱後に食品容器本体内から引上げた
電極からの液状食品の垂れ落ちが、水平方向へ移送され
る食品容器本体の開口端縁部に付着しないように、垂れ
落ち防止板を介在させるようにした。
【0016】具体的には、請求項1の発明は、上面が開
口された食品容器本体内に充填されている食品材料を通
電加熱し、その後食品容器本体の開口側を薄膜材で覆っ
て食品容器本体の開口端縁部と薄膜材の周辺部との間を
シールし、さらにシール後の食品容器を上下反転させて
から冷却して、加熱済の密封された加工食品を得る加工
食品の製造方法において:食品容器本体に充填された食
品材料を取囲む雰囲気圧力を大気圧よりも高い圧力に加
圧して、その加圧下で通電加熱を行なう第1段階と;第
1段階終了後、雰囲気圧力を大気圧よりも高い圧力に加
圧した加圧下において、食品容器本体の開口側を薄膜材
により覆って食品容器本体の開口端縁部と薄膜材の周辺
部との間をシールして密封し、さらに密封後の食品容器
を上下反転させた後、冷却させる第2段階と;第2段階
終了後、雰囲気圧力を減圧して大気圧に戻す第3段階;
とを有してなることを特徴とするものである。
【0017】また請求項2の発明は、請求項1に記載の
加工食品の製造方法において:前記第1段階で通電加熱
を行なうにあたり、通電加熱用の電極を下降および上昇
させることにより食品容器本体内への電極の挿入および
離脱を行ない、かつ電極離脱後に水平方向に食品容器本
体を移送させるにあたり、食品容器本体の上面と上方へ
離脱した電極との間の空間に、垂れ落ち防止板を介挿さ
せることを特徴とするものである。
【0018】そしてまた請求項3の発明は、請求項1に
記載の加工食品の製造方法において:それぞれ独立に密
閉可能な第1室、第2室および第3室がその順に隣接し
て設けられた高圧処理容器を用い、前記第1室内におい
て前記第1段階のプロセスを行ない、第1段階終了後に
第1室から第2室へ食品容器本体を移送するに先立っ
て、第2室内の雰囲気圧力を大気圧よりも高い圧力に設
定しておき、第1室から第2室へ食品容器本体を移送し
てから第1室と第2室との間を遮断し、その状態で第2
室内において前記第2段階のプロセスを行ない、第2段
階終了後に第2室から第3室へ食品容器を移送するに先
立って、第3室内の雰囲気圧力を大気圧よりも高い圧力
に設定しておき、第2室から第3室へ食品容器を移送し
て第2室と第3室との間を遮断し、その後第3段階とし
て、第3室を大気圧に開放して第3室から外部へ食品容
器を搬出することを特徴とするものである。
【0019】さらに請求項4の発明は、請求項1に記載
の加工食品の製造方法において:それぞれ独立に密閉可
能な第1室、第2室および第3室がその順に隣接して設
けられた高圧処理容器を用い、前記第1室内において前
記第1段階のうちの加圧のプロセスを行ない、続いて第
1室から第2室へ食品容器本体を移送するに先立って、
第2室内の雰囲気圧力を大気圧よりも高い圧力に設定し
ておき、第1室から第2室へ食品容器本体を移送してか
ら第1室と第2室との間を遮断し、その状態で第2室内
において前記第1段階のうちの通電加熱のプロセスおよ
び第2段階の各プロセスを行ない、第2段階終了後に第
2室から第3室へ食品容器を移送するに先立って、第3
室内の雰囲気圧力を大気圧よりも高い圧力に設定してお
き、第2室から第3室へ食品容器を移送して第2室と第
3室との間を遮断し、その後第3段階として、第3室を
大気圧に開放して第3室から外部へ食品容器を搬出する
ことを特徴とするものである。
【0020】また請求項5の発明は、上面が開口された
食品容器本体内の食品材料を通電加熱し、次いで食品容
器本体の開口側を薄膜材で覆って食品容器本体の開口端
縁部と薄膜材周辺部との間をシールして食品容器を密封
し、さらに密封後の食品容器を上下反転させてから冷却
する加工食品の製造装置において:外部から食品容器本
体を搬入するための搬入扉を有する密閉可能な第1室
と;その第1室内において食品容器本体内に電極を挿入
して、食品容器本体内の食品材料を通電加熱するための
通電加熱手段と;前記第1室に隣接して設けられた第2
室と;前記第1室と第2室との間を密閉可能に開閉する
ための第1開閉扉と;前記第1室から前記第1開閉扉を
経て第2室内へ食品容器本体を移送するための第1移送
手段と;前記第2室内において容器本体の開口端に薄膜
材を被せ、その薄膜材の周辺部を食品容器本体の開口端
縁部にシールするためのシール手段と;前記第2室内に
おいて、薄膜材によりシールされて密封された食品容器
を上下反転させる反転手段と;前記第2室内において、
薄膜材によりシールされた食品容器を冷却するための冷
却手段と;前記第2室に隣接する位置に設けられかつ搬
出扉を備えた密閉可能な第3室と;前記第2室と第3室
との間を密閉可能に開閉するための第2開閉扉と;前記
第2室から第3室へ第2開閉扉を経て食品容器を移送す
るための第2移送手段と;前記第3室から搬出扉を経て
食品容器を外部へ搬出するための搬出手段と;前記第1
室内、第2室内および第3室内の雰囲気圧力をそれぞれ
独立に大気圧よりも高い圧力に加圧するための加圧手
段;とを有してなるものである。
【0021】さらに請求項6の発明は、上面が開口され
た食品容器本体内の食品材料を通電加熱し、次いで食品
容器本体の開口側を薄膜材で覆って食品容器本体の開口
端縁部と薄膜材周辺部との間をシールして食品容器を密
封し、さらに密封後の食品容器を上下反転させてから冷
却する加工食品の製造装置において:外部から食品容器
本体を搬入するための搬入扉を有する密閉可能な第1室
と;前記第1室に隣接して設けられた第2室と;前記第
1室と第2室との間を密閉可能に開閉するための第1開
閉扉と;前記第1室から前記第1開閉扉を経て第2室内
へ食品容器本体を移送するための第1移送手段と;前記
第2室内において食品容器本体内に電極を挿入して、食
品容器本体内の食品材料を通電加熱するための通電加熱
手段と;前記第2室内において食品材料通電加熱後の容
器本体の開口端に薄膜材を被せ、その薄膜材の周辺部を
食品容器本体の開口端縁部にシールするためのシール手
段と;前記第2室内において、薄膜材によりシールされ
て密封された食品容器を上下反転させる反転手段と;前
記第2室内において、薄膜材によりシールされた食品容
器を冷却するための冷却手段と;前記第2室に隣接する
位置に設けられかつ搬出扉を備えた密閉可能な第3室
と;前記第2室と第3室との間を密閉可能に開閉するた
めの第2開閉扉と;前記第2室から第3室へ第2開閉扉
を経て食品容器を移送するための第2移送手段と;前記
第3室から搬出扉を経て食品容器を外部へ搬出するため
の搬出手段と;前記第1室内、第2室内および第3室内
の雰囲気圧力をそれぞれ独立に大気圧よりも高い圧力に
加圧するための加圧手段;とを有してなるものである。
【0022】そしてまた請求項7の発明は、請求項5も
しくは請求項6に記載の加工食品の製造装置において:
前記通電加熱手段が、電極を食品容器本体の上方から下
降および上昇させることにより電極を食品容器本体内へ
挿入・離脱させる構成とされており、また通電加熱手段
の近傍には、食品容器本体の上面と上方へ離脱された電
極との間の空間に、側方から侵入および離脱させ得る垂
れ落ち防止板が設けられていることを特徴とするもので
ある。
【0023】
【発明の実施の形態】図1に請求項1〜請求項3の発明
の方法に使用される装置の一例、すなわち請求項5、請
求項7の発明の装置の全体構成の一例を概略的に示す。
【0024】図1において、高圧処理容器10は、全体
として密閉可能に作られており、この高圧処理容器10
の内部は、相互に隣接する第1室11、第2室12、第
3室13の3室に区分されている。
【0025】ここで、高圧処理容器10の第1室11
は、食品容器本体に充填された食品材料を取囲む雰囲気
圧力を大気圧よりも高い圧力に加圧して、その加圧下で
食品材料に対し通電加熱を行なうという第1段階のプロ
セスを実行するための区画された空間である。また高圧
処理容器10の第2室12は、第1段階終了後、雰囲気
圧力を大気圧よりも高い圧力に加圧した加圧下において
食品材料の開口側を薄膜材により覆って食品容器本体の
開口端縁部と薄膜材の周辺部との間をシールして密封
し、さらに密封後の食品容器を上下に反転させた後、冷
却させるという第2段階のプロセスを実行するための区
画された空間である。さらに高圧処理容器10の第3室
13は、第2段階終了後、雰囲気圧力を減圧して大気圧
に戻す第3段階のプロセスを実行するめたの区画された
空間である。
【0026】前記高圧処理容器10の第1室11には、
外部から食品容器本体を搬入するための搬入扉15が設
けられており、第1室11と第2室12との間には相互
間を開閉する第1開閉扉17が、また第2室12と第3
室13との間には相互間を開閉する第2開閉扉19がそ
れぞれ設けられ、さらに第3室13には、処理済の容器
を外部へ搬出するための搬出扉21が設けられている。
なお搬入扉15、搬出扉21は、その閉止時にはそれぞ
れ第1室11、第3室13を気密に密閉し、また第1開
閉扉17、第2開閉扉19は、その閉止時にはそれぞれ
第1室11と第2室12との間、第2室12と第3室1
3との間を気密に遮断するように構成されている。また
第1室11、第2室12、第3室13には、高圧ガス
源、例えば窒素ガスボンベなどの加圧手段23が、それ
ぞれ加圧側開閉弁25、27、29を介して接続されて
おり、また同じく第1室11〜第3室13には、それぞ
れ圧力開放弁31、33、35が接続されており、これ
によって各室11〜13は、それぞれ大気圧よりも高い
圧力に独立に加圧し得るように、またそれぞれ独立に大
気圧まで減圧し得るように構成されている。
【0027】前記第1室11の搬入扉15付近には、上
面を開放した例えば薄型箱状の食品容器本体37(図1
3の食品容器本体1に相当する)を、保持枠38に保持
させた状態で外部から搬入扉15を経て第1室11内に
搬入するための搬入手段39が設置されている。そして
第1室11内には、食品容器本体37内に、加熱すべき
食品材料を充填するための充填手段40と、食品容器本
体37内に充填された食品材料を通電加熱するための通
電加熱手段41とが配設されている。この通電加熱手段
41は、後述するように少なくとも1対の電極を有し、
その電極を昇降させるように構成される。そしてまた第
1室11内には、通電加熱手段41の電極と食品容器本
体37との間に介挿可能な垂れ落ち防止板77が設けら
れている。なお上述のように充填手段40を第1室11
内に設けた場合には、カラの食品容器本体を第1室11
内へ搬入してその第1室11内において食品材料を充填
することになるが、場合によっては予め外部において食
品容器本体37内に食品材料を充填しておき、その状態
の食品容器本体を第1室11内へ搬入しても良い。
【0028】なお食品容器本体37は、上述のように保
持枠38内に保持された状態でその保持枠38ごと第1
室11内に搬入され、その後も保持枠38内に保持され
たままの状態で通電加熱、シール、反転、冷却が施され
る。この保持枠38の一例を図2に示す。保持枠38
は、上面が開放された枠体38Aと、その枠体38Aの
上方開口側を閉じるための蓋体38Bとによって構成さ
れ、蓋体38Bは枠体38Aの端部に回動可能に取付け
られている。また蓋体38Bの先端には係止用突起部3
8Cが形成され、一方枠体38Aの端部には蓋体38B
を閉じた状態で前記係止用突起部38Cが係合する係合
部38Dが形成されている。なお食品容器本体37を保
持する保持枠38を第1室11内に搬入する際には、図
2に示すように蓋体38Bを開放させておく。
【0029】前記第1室11と第2室12との間の第1
開閉扉17付近には、第1室11内において通電加熱を
施した食品材料が収容されている食品容器本体37を、
前記第1開閉扉17を開放させた状態で第1室11から
第2室12に保持枠38ごと搬入するための第1移送手
段43が設けられている。そして第2室12内には、そ
の第1移送手段43によって第2室12に搬入された食
品容器本体37を、第1開閉扉17近くの位置から後述
するシール、反転、冷却の各過程を経て第2開閉扉19
近くの位置まで、保持枠38ごと移送するためのベルト
コンベヤなどからなる室内移送手段45が配設されてい
る。そして第2室12内には、食品容器本体37の開口
側を薄膜材によって覆って食品容器本体37の開口端縁
部と薄膜材の周辺部との間を熱シールもしくは超音波シ
ールなどによってシールして、食品容器内を密封するた
めのシール手段47が配設されている。さらに第2室1
2内には、シール手段47によって薄膜材をシールした
食品容器本体(以下シールされた状態では単に密封食品
と記す)37を保持する保持枠38について、その蓋体
38Bを閉じるための蓋閉じ手段49が配設され、さら
に蓋閉じ後の密封食品37を上下反転させるための反転
手段51と、さらに再反転させて原状に復帰させた後の
密封食品37を冷却するための冷却手段53が配設され
ている。
【0030】前記第2室12と第3室13との間の第2
開閉扉19付近には、密封食品37を、前記第2開閉扉
19が開放された状態で第2室12から第2開閉扉19
を経て第3室13に搬出するための第2移送手段55が
設けられており、さらに第3室13の搬出扉21付近に
は、その搬出扉21を開放した状態で密封食品37を外
部へ搬出するための搬出手段57が設けられている。
【0031】以上のような図1の構成の食品製造装置を
用いて加工食品を製造するにあたっては、予め各扉1
5,17,19,21のうち、少なくとも第1開閉扉1
7、第2開閉扉19、搬出扉21を閉じた状態としてお
く。そして第1室11の搬入扉15を開放させた状態
で、保持枠38に保持されたカラの食品容器本体37を
保持枠38ごと搬入手段39によって第1室11内へ搬
入する。このとき、保持枠38の蓋体38Bは図2に示
すように開放させた状態としておく。
【0032】保持枠38に保持された食品容器本体37
が第1室11内に搬入された直後、搬入扉15が閉じら
れて第1室11が密閉され、加圧手段23によって第1
室11内の雰囲気圧力が大気圧よりも高い圧力に加圧さ
れ、また通電加熱手段41の電極が食品容器本体37内
に挿入される。
【0033】次いで充填手段40によって食品容器本体
37内に食品材料が充填される。そして電極に通電され
て、食品材料に対する通電加熱が行なわれ、食品材料の
加熱調理あるいは殺菌がなされる。
【0034】以上のようにして第1段階のプロセス、す
なわち加圧および加圧下での通電加熱のプロセスが第1
室11内において実行される。
【0035】なお以上の第1段階のプロセスにおいて、
食品容器本体37に対する食品材料の充填は、第1室1
1内において加圧前に行なっても良く、さらには食品容
器本体37を第1室11内に搬入する以前に予め行なっ
ておいても良い。
【0036】第1段階のプロセス終了後すなわち通電加
熱終了後は、第1開閉扉17を開放して、第1移送手段
43によって食品容器本体37を保持枠38ごと第1室
11から第2室12内へ搬入し、室内移送手段45上に
載置する。但し、第2室12内への搬入のための第1開
閉扉17の開放に先立って、第2室12は予め加圧手段
23によって大気圧よりも高い圧力(すなわち第1室1
1の圧力と同じ圧力)に加圧しておく。このような第2
室12内の加圧は、要は少なくとも第1開閉扉17の開
放よりも前であれば良いが、量産規模の実際の連続的な
操業の場合は、操業開始時(第1室11への最初の食品
容器本体37の搬入前)に予め第2室12内を高圧に加
圧しておき、その後はその圧力を保持しておくのが通常
である。また通電加熱終了後は通電加熱手段41の電極
を食品材料中から上方へ引上げてから食品容器本体37
を第1移送手段43により移送するが、この移送時には
垂れ落ち防止板77を電極の下方位置に介挿させて、電
極から垂れ落ちた液状食品が食品容器本体37の開口端
縁部に付着することを防止する。
【0037】上述のようにして第1開閉扉17を開放し
て、高圧の第1室11から同じく高圧の第2室12に、
通電加熱済みの食品材料を収容した食品容器本体37を
保持枠38ごと搬入した後、第1開閉扉17を閉じ、さ
らに食品容器本体37を室内移送手段45によって保持
枠38ごとシール手段47によるシール位置まで移動さ
せ、その状態でシール手段47を作動させて、食品容器
本体37の上面開口側を薄膜材で覆い、かつ食品容器本
体37の開口端縁部と薄膜材の周辺部との間をシールし
て、食品容器内を密封し、密封食品とする。続いて蓋閉
じ手段49を作動させて保持枠38の蓋体38Bを閉じ
る。そしてその位置で、あるいは室内移送手段45によ
って所定距離だけ移送させて反転位置に至らしめ、反転
手段51を作動させて、密封食品37を保持枠38ごと
上下反転させ、その状態で所定時間だけ保持する。これ
によって食品容器本体内の未だ高温の食品材料が、反転
前に容器内の食品材料の上面側に存在していた空間に満
たされ、その部分の容器本体内面、薄膜材内面も高温に
加熱されてその部分の殺菌がなされる。
【0038】次いで、前述のようにして反転・保持後、
密封食品37を保持枠38ごとさらに上下反転させるこ
とによって原状に復帰させてから、あるいは復帰させず
にそのままの状態で、冷却手段53の位置へ密封食品3
7を保持枠38ごと移動させ、冷却手段53を作動させ
て、冷却水シャワーなどによって冷却する。
【0039】以上のようにして第2段階のプロセス、す
なわち加圧下におけるシール、反転、冷却のプロセスが
第2室12内において実行される。
【0040】その後、室内移送手段45によって第2開
閉扉19の近くまで密封食品37を移送させ、第2開閉
扉19を開放して、第2移送手段55によって密封食品
37を第2室12から第3室13内へ搬入する。但しこ
の段階では、第2開閉扉19の開放よりも前に予め第3
室13を加圧手段23によって大気圧よりも高い圧力、
具体的には第2室12内の圧力とほぼ等しい圧力に加圧
しておく。そして第2開閉扉19を開放して密封食品3
7を第2室12から第3室13内へ搬入した後、第2開
閉扉19を閉じ、さらに第3室13を大気圧まで減圧
し、その後搬出扉21を開放して、密封食品37を外部
へ搬出する。なおこの第3室13の減圧に関しては、積
極的な減圧操作を実施しなくても、搬出扉21の開放に
よって実質的に大気圧に減圧することが可能である。こ
のような第3室13の減圧が、第3段階のプロセスに相
当する。
【0041】ここで、第2室12内にはシール手段4
7、蓋閉じ手段49、反転手段51、冷却手段53等の
多種類、多数の装置、器具が配設されるから、第2室1
2はかなりの大容積を有するものとしなければならず、
そのため第2室12内を所定の高圧力に加圧するために
はかなりの時間を要する。しかるに、第2室12を含む
高圧処理容器10内への食品容器本体37の搬入は、第
2室12に対し遮断された第1室11に対して行ない、
また高圧処理容器10から外部への処理済みの密封食品
37の搬出も、第2室12に対し遮断された第3室13
から行なわれる。そのため第2室12は、高圧処理容器
10内への搬入、搬出時にも高圧状態を維持させること
ができるから、最初に第2室12を高圧状態としておけ
ば、第2室12を加圧するための時間が生産性、処理能
率を阻害する要因とはならない。一方、第1室11、第
3室13はいずれも第2室12よりも格段に小容積で足
りるから、第1室11、第3室13内を所定の高圧力に
加圧する時間は短く、そのため第1室11、第3室13
の加圧時間による生産性、処理能率の低下はわずかで済
む。したがってトータルとして、各室を高圧に加圧する
に要する時間が生産性、処理性を阻害するおそれが極め
て少ないのである。
【0042】なお以上のところでは、1つの食品容器本
体37について、外部から搬入して食品材料の充填、通
電加熱、シール、反転、冷却を行なって最終的に密封食
品として外部に排出するまでの工程を、一連の直列的な
工程として説明したが、実際の量産規模の操業において
は複数の食品容器本体を同時に搬入して、並列的に処理
しても良いことはもちろんである。また、1または2以
上の食品容器本体について第1室11において通電加熱
を行なっている期間中に、先行する1または2以上の他
の食品容器本体について第2室12においてシールや反
転、冷却を行なうようにしても良い。但しこの場合、第
1開閉扉17を開放するタイミングは、第1室11が大
気圧よりも高い圧力(第2室12の圧力)に加圧されて
いる期間内となるように定め、また第2開閉扉19を開
放するタイミングも、第3室13が大気圧よりも高い圧
力(第2室12の圧力)に加圧されている期間内となる
ように定める必要がある。
【0043】さらに図3〜図11には、図1に示される
装置についての各主要部分の具体的な構成例を示す。
【0044】先ず図3〜図5には、高圧処理容器10に
おける第1室11付近の具体的構成の一例、すなわち搬
入手段39、充填手段40、通電加熱手段41、垂れ落
ち防止板77、第1移送手段43の具体的構成の一例を
示す。
【0045】図3〜図5において、第1室11の搬入扉
15の外側には、搬入手段39として、油圧シリンダな
どの進退駆動シリンダ61が水平に配設されており、こ
の進退駆動シリンダ61の進退ロッド61Aによって、
搬入扉15の直前の供給部63上の食品容器本体37
(保持枠38に保持されたもの)が、搬入扉15を経て
第1室11内の支持台65の位置まで押し進められるよ
うになっている。
【0046】前記支持台65の上方には、通電加熱手段
41として、一対の電極67A,67Bが配設されてい
る。これらの電極67A,67Bは、食品容器本体37
内面の相対する両内側面に沿うような形状に作られたも
のであり、相互に接近・離隔する方向へ水平に移動可能
でかつ昇降可能となるように支持されている。すなわ
ち、高圧処理容器10における第1室11の上側に昇降
駆動手段としての流体圧シリンダ69が垂直に設置され
ており、この昇降用流体圧シリンダ69の進退ロッド6
9Aの下端に昇降台71が取付けられ、この昇降台71
に1対の電極67A,67Bを相互に接近・離隔する方
向(水平方向)へ移動させるための駆動手段としての1
対の流体圧シリンダ73,74が取付けられており、そ
の流体圧シリンダ73,74の進退ロッド73A,74
Aの先端に前記電極67A,67Bが固定されている。
さらに、上昇位置にある電極67A,67Bの下側の側
方には、垂れ落ち防止板77が設けられている。この垂
れ落ち防止板77は水平板状に作られたものであって、
上昇位置にある電極67A,67Bと通電加熱位置の食
品容器本体37とを遮る位置(すなわち電極67A,6
7Bと食品容器本体との間に介在する位置)と、両者間
を遮らない位置(退避位置)との間を動き得るように支
持されている。具体的には、例えば上方に固定された駆
動手段としてのモータ等の回転駆動源79から回転軸8
1が垂下されており、この回転軸81の下端に垂れ落ち
防止板77の端部が固定され、前記回転駆動源79を作
動させることによって、垂れ落ち防止板77が前記両位
置の間で水平に回動し得るように構成されている。
【0047】さらに第1室11内には、支持台65上の
保持枠38に保持された食品容器本体37内へ、通電加
熱すべき食品材料を供給・充填するための充填手段40
として、食品材料供給ノズル80が設けられている。こ
の食品材料供給ノズル80は、高圧処理容器10外部の
食品材料供給ホッパ81から導かれたものである。
【0048】また第1室11と第2室12とを区切る第
1開閉扉17近傍における第2室12側の位置には、通
電加熱済みの食品材料を収容している食品容器本体37
を保持枠38ごと第1室11から第2室12へ搬入し
て、第2室12内の室内移送手段45としてのコンベヤ
87へ載置するための第1移送手段43が設置されてい
る。この第1移送手段43は、図5に詳細に示すよう
に、第2室12から第1室11へ向う方向へ水平に進退
駆動させるための第1流体圧シリンダ83と、この第1
流体圧シリンダ83の進退ロッド83Aの先端に、その
進退ロッド83に対し直交する水平面で進退駆動させる
ための第2流体圧シリンダ85とによって構成され、そ
の第2流体圧シリンダ85の進退ロッド85Aが、第1
室11内の支持台65上の保持枠38に係合し得るよう
に構成されている。なお第1開閉扉17と第2室12内
のコンベヤ87の端部との間には、傾動用流体圧シリン
ダ91によって水平位置と下方傾斜位置との間で傾動可
能な架け渡し板89が設けられている。
【0049】以上のような図3〜図5の構成における動
作を以下に説明する。
【0050】先ず第1室11の外側の供給部63に図示
しないコンベヤ等の供給手段によって、カラの食品容器
本体37が保持枠38に保持された状態で供給される。
なおこの状態では保持枠38の蓋体38Bは開放されて
いる。そして搬入扉15が開放されれば、搬入手段39
としての進退駆動シリンダ61が作動して、食品容器本
体37が保持枠38ごと第1室11内へ押し進められ、
支持台65上に載置され、その後進退駆動シリンダ61
が復帰してから搬入扉15が閉じられ、第1室11内が
密閉される。そして前述の加圧手段23(図1参照)の
動作によって第1室11内が大気圧よりも高い圧力に加
圧される。また第1室11の上側の昇降用流体圧シリン
ダ69が駆動されて、電極67A,67Bが下降し、そ
の電極67A,67Bが食品容器本体37内にその上方
から挿入される。なおこの電極下降時には、垂れ落ち防
止板77は退避位置にある。続いて流体圧シリンダ73
が駆動されて、電極67A,67Bが相互に離隔する方
向へ移動し、その電極67A,67Bが食品容器本体3
7の両側の内面に接する位置で停止する。次いで食品供
給ノズル80から食品容器本体37内に食品材料を充填
した後、一対の電極67A,67B間に通電する。これ
によって食品容器本体37内の食品材料はその固有抵抗
によって発熱し、いわゆる通電加熱がなされる。このよ
うにして、大気圧よりも高い圧力下での所定時間の通電
加熱が終了した後、流体圧シリンダ73の復帰動作によ
り電極67A,67Bを互いに接近する方向へ移動させ
るとともに昇降用流体圧シリンダ69の復帰動作により
電極67A,67Bを上昇させる。この後、回転駆動源
79を作動させて、垂れ落ち防止板77を退避位置から
電極67A,67Bの下方の位置、すなわち電極67
A,67Bと食品容器本体37との間に介在する位置ま
で移動させる。この後、第1開閉扉17を開放し、第1
移送手段43を作動させる。すなわち、第2流体圧シリ
ンダ85の進退ロッド85Aが後退位置にある状態で第
1流体圧シリンダ83の進退ロッド83Aを進出させ
て、その先端部分を第1室11内に進入させ、第2流体
圧シリンダ85の進退ロッド85Aが食品容器本体37
よりも搬入扉15の側に位置する状態とする。次いで第
2流体圧シリンダ85を作動させてその進退ロッド85
Aを進出させ、その状態で第1流体圧シリンダ83を復
帰動作させて進退ロッド83Aを後退させれば、第2流
体圧シリンダ85の進退ロッド85Aによって食品容器
本体37の後面が押されて第1室11から第2室12内
に搬入され、さらに架け渡し板89上を移動してコンベ
ヤ87上に載置される。なお架け渡し板89は第1開閉
扉17の開放直後に傾動用流体圧シリンダ91によって
水平位置に位置させておき、食品容器本体37がコンベ
ヤ87上に載置された後に下方へ傾動させる。そしてこ
の後、第1開閉扉17を再び閉じる。
【0051】さらに図6および図7には、図1の全体装
置構成中の第2室12内のシール手段47および蓋閉じ
手段49の部分の具体的な構成例を示す。
【0052】図6において、第2室12内のコンベヤ8
7による移送経路中のシール位置92の上方には、シー
ル手段47としての熱板93と、シール用の薄膜材95
を供給するための薄膜材供給装置97が配置されてい
る。前記熱板93は第2室12の上方に設けられた熱板
昇降用シリンダ99によって昇降されるように水平に支
持されており、この熱板93の下面の4隅部には、薄膜
材95を吸引保持するための吸引部94が設けられてい
る。一方薄膜材供給装置97は、上昇位置にある熱板9
3の下面に薄膜材95を水平に供給するためのものであ
り、ロール状に連続的に巻かれた状態で薄膜材95を保
持する保持部100から薄膜材95の先端部分を引出し
てこれを熱板93の下面に位置させ、さらに引出された
後端部分をカットするように構成されている。具体的に
は、保持部100に対し反対側に、引張り用シリンダ1
01が配置されており、この引張り用シリンダ101の
進退ロッド101Aの先端には、枠体103を介して挟
み込み用シリンダ105が垂直に取付けられており、ま
た前記枠体103には、挟み込み用シリンダ105の先
端に取付けられた水平な挟み片107に対向するように
水平な受け片109が突設されており、これらの挟み片
107と受け片109との間に薄膜材95の先端部分が
挟み込まれるようになっている。一方、保持部100の
近傍にはガイドロール111が設けられており、このガ
イドロール111の前方には、カッター受け台104が
配置され、そのカッター受け台104の上方にはカッタ
ー105が上下動可能に設けられている。
【0053】さらにシール位置92の前方には、蓋閉じ
手段49が配設されている。この蓋閉じ手段49は、図
7に詳細に示すように、ロータリーシリンダ等の回転駆
動源108から突出する回転軸110にアーム112を
取付け、さらにそのアーム112の先端部に進退シリン
ダ113を取付け、その進退シリンダ113の進退ロッ
ド115を、保持枠38の蓋体38Bに対する係合部と
したものである。
【0054】以上のようなシール手段47および蓋閉じ
手段49の動作について説明する。
【0055】コンベヤ87によりシール位置92に送ら
れて来た密封食品37(保持枠38に保持されたもの)
は、そのシール位置92で一旦停止する。一方引張り用
シリンダ101が前進位置にある状態で薄膜材95の先
端部分が挟み込み用シリンダ105の動作によって挟み
片107と受け片109との間に挟まれ、引張り用シリ
ンダ101が後退動作することによって薄膜材95が保
持部100から引出され、熱板93の下面側に位置する
状態となる。そして熱板93の下面4隅の吸引部94に
薄膜材95が吸引されて、吸着保持される。次いでカッ
ター105が動作して、引出された薄膜材95の後端部
分がカットされ、そのカットされた薄膜材95が熱板9
3の下面に保持されたまま、熱板93が下降して、シー
ル位置92の食品容器本体37の上部開口端の位置まで
至り、熱板93に内蔵されたヒータが動作して薄膜材9
5の周辺部分が食品容器本体37の開口端縁部に熱シー
ルされ、これにより食品容器が密封され、密封食品の状
態となる。その後、吸引部94による吸着が解除されて
から一旦熱板93が上昇し、蓋閉じ手段49の進退シリ
ンダ113が作動してその進退ロッド115が進出し、
回転駆動源108が作動してアーム112が反時計方向
へ回動し、これにより保持枠38の蓋体38Bに前記進
退ロッド115が係合し、さらにアーム112の回動に
伴なって蓋体38Bが反時計方向へ回動し、その蓋体3
8Bによって保持枠38の枠体38Aが閉じられる。こ
の後熱板93が再び下降してその熱板93により蓋体3
8Bが下方へ押圧され、これによって蓋体38Bの係合
部38Cが枠体38Aの被係合部38Dに係合され、保
持枠38が確実に閉止された状態となる。このようにし
て密封食品37を保持している保持枠38が閉止された
後、コンベヤ87が作動して、密封食品37が保持枠3
8ごと次の反転位置117(図8、図9参照)へ移送さ
れる。
【0056】図8、図9に、第2室12内における反転
手段51および冷却手段53の具体的構成例を示す。
【0057】図8、図9において、反転位置117にお
けるコンベヤ87の幅方向の一方の側に流体圧シリンダ
119が配設されており、コンベヤ87の幅方向の他方
の側には反転装置121が配設されている。前記流体圧
シリンダ119はコンベヤ87上の密封食品37を保持
枠38ごとコンベヤ87の側方へ押し出して反転装置1
21に挿入するためのものである。反転装置121は、
コンベヤ87の側方にそのコンベヤ87と平行な方向へ
移動可能な可動台123と、この可動台123をコンベ
ヤ87と平行な方向へ進退移動させるための駆動手段と
しての流体圧シリンダ125と、可動台123上に水平
な軸線を中心として回転可能に設けられた回転枠127
と、その回転枠127を回転させるためのモータ等の回
転駆動源129と、コンベヤ87からその側方へ押出さ
れた密封食品37を保持枠38ごと両側から支持するよ
うに、前記回転枠127に設けられた断面コ字状に対向
する1対の支持片131A,131Bとによって構成さ
れている。そして前記可動台123の前進位置に相当す
る位置(後述する冷却位置141)の上方には、冷却手
段53として、冷却水シャワー133が配設され、その
冷却水シャワー133の下方には冷却水受け容器135
が配設されている。この冷却水受け容器135の底部
は、中間にポンプ137および冷却用熱交換器139が
介在する循環パイプ141によって前記冷却水シャワー
133に接続されている。さらに冷却水シャワー133
の近傍のコンベヤ87の下面側には、支持片131A,
131Bによって支持されている密封食品37を保持枠
38ごとコンベヤ87上へ復帰移動させるための復帰用
シリンダ143が設けられている。この復帰用シリンダ
143の進退ロッド143Aの先端には、上方へL字状
に突出して保持枠38の側面下部に係合し得る係合片1
44A,144Bが設けられている。
【0058】以上のような図8、図9に示される反転手
段51および冷却手段53の動作について説明する。
【0059】前述のようにしてシール位置92において
密封された密封食品37は保持枠38ごとコンベヤ87
によって反転位置117まで移送され、この反転位置1
17において流体圧シリンダ119が動作して、密封食
品37が保持枠38ごとコンベヤ87の側方へ押出さ
れ、反転装置121の回転枠127に設けられた1対の
支持片131A,131B間に挿入・支持される。そし
て回転駆動源129が動作して回転枠127が180°
回転し、密封食品37が保持枠38ごと上下反転され
る。この状態で所定時間保持された後、再び回転駆動源
129が動作して回転枠127がさらに180°回転し
て密封食品37がもとの上下位置の状態に戻る。次いで
流体圧シリンダ125が動作して、可動台123がコン
ベヤ87と平行に前進移動し、冷却位置141に至る。
この冷却位置141において、冷却水シャワー133に
よって密封食品37に冷却水が掛けられ、冷却される。
次いで復帰用シリンダ143が動作してその進退ロッド
143Aが後退し、これにより係合片144A,144
Bが密封食品37を保持する保持枠38に係合し、これ
をコンベヤ87上へ復帰移動させる。
【0060】さらに図10、図11には、第2室12か
ら第3室13に密封食品37を保持枠38ごと移送する
ための第2移送手段55と、第3室13から外部へ密封
食品37を保持枠38ごと搬出するための搬出手段57
の具体的な構成例を示す。
【0061】図10、図11において、第2室12にお
ける第2開閉扉19の内側近傍の位置には、第2移送手
段55が設けられている。この第2移送手段55は、コ
ンベヤ87と平行な方向へ水平に進退ロッド145Aを
進退させる第1流体圧シリンダ145を設け、かつその
進退ロッド145Aの先端に、コンベヤ87と直交する
方向へ進退ロッド147Aを水平に進退させる第2の流
体圧シリンダ147を取付け、さらにコンベヤ87の先
端と第2開閉扉19との間に傾動可能に架け渡し板14
9を設け、この架け渡し板149を傾動用シリンダ15
1によって水平位置と傾斜位置との間で傾動可能に構成
したものである。そして第3室13内には、第2室12
から搬入された密封食品37を保持枠38ごと受け取る
ための受け台153が設置されている。さらに第3室1
3における搬出扉21の外側には、排出台154が配設
され、この排出台154の前方には第3室13から排出
扉21を経て第3室13の外部の排出台154上に密封
食品37を保持枠38ごと引出す搬出手段57が設けら
れている。この搬出手段57は、コンベヤ87による移
送方向延長上において進退ロッド155Aを進退させる
第1の流体圧シリンダ155と、その第1の流体圧シリ
ンダ155の進退ロッド155Aの先端に取付けられた
第2の流体圧シリンダ157とによって構成され、その
第2の流体圧シリンダ157は、その進退ロッド157
Aが水平面内で進退ロッド155Aの進退方向に対し直
交する方向へ水平に進退するように構成されている。
【0062】以上のような図10、図11に示される第
2移送手段55および搬出手段57の動作について説明
すれば、前述のようにして反転、冷却が行なわれてコン
ベヤ87の前端部近くの位置まで移送されて来た密封食
品37は、その位置で一旦停止させられ、第2開閉扉1
9が開放される。なおこの第2開閉扉19の開放よりも
前の段階で、第3室13は予め大気圧よりも高い圧力、
すなわち第2室12内の圧力とほぼ等しい圧力に加圧さ
れているものとする。
【0063】第2開閉扉19の開放後、傾動用シリンダ
151が動作して架け渡し板149が水平位置に至り、
次いで第2移送手段55の第1の流体圧シリンダ145
の進退ロッド145Aが後退位置にある状態で、第2の
流体圧シリンダ147が作動してその進退ロッド147
Aが進出する。次いで第1の流体圧シリンダ145が作
動してその進退ロッド145Aが進出する。これによっ
て第2室12内の密封食品37は保持枠38ごと第2の
流体圧シリンダ147の進退ロッド147Aにより押さ
れてコンベヤ87上から架け渡し板149上を前進し、
第3室13内の受け台153上に載置される。その後傾
動用シリンダ151が復帰動作して架け渡し板149が
下方の退避位置へ傾動されてから、第2開閉扉19が閉
じられる。次いで第3室13内の圧力が大気圧まで減圧
されてから第3室13の搬出扉21が開放される。そし
て搬出手段57の第2の流体圧シリンダ157の進退ロ
ッド157Aが後退位置にある状態で第1の流体圧シリ
ンダ155が作動して、その進退ロッド155Aが進出
し、その先端部が第3室13内に侵入する。次いで第2
の流体圧シリンダ157が作動してその進退ロッド15
7Aが進出してから、第1の流体圧リシンダ155が復
帰動作して、その進退ロッド155Aが後退する。そし
て第2の流体圧シリンダ157の進退ロッド157Aに
よって密封食品37が保持枠38ごと押されて、第3室
13内の受け台153上から外部の排出台154上に移
送される。このようにして排出台154上に至った密封
食品37は、適宜のコンベヤ等によって2次冷却あるい
は包装などの後処理工程に付される。
【0064】なお以上の実施例においては、高圧処理容
器10を第1室11、第2室12、第3室13の合計3
室に区分して、第1室11において加圧および加圧下で
の通電加熱の第1段階を、また第2室12において加圧
下でのシール、反転、冷却の第2段階を、さらに第3室
において減圧の第3段階をそれぞれ行うものとしている
が、請求項1、請求項2の発明の方法を実施する場合、
高圧処理容器10における各室区分と各段階との関係は
上記の例に限られるものではない。すなわち、各段階を
実施するための室を、それぞれさらに複数の室に細分し
ても良く、また前の段階の一部または全部と、後述する
段階の一部または全部とを統合して、その統合したプロ
セスを同一の室内で実行するようにしても良い。
【0065】例えば図12に示す装置構成例では、処理
容器10を3つの部屋(第1室11、第2室12,第3
室13)に区分している点では図1の例と同じである
が、この図12の例では通電加熱手段41は第1室11
ではなく第2室12内の入口近くに配設されている。な
お図12において、各要素については図1と同様な符号
を付し、その詳細な説明は省略する。また図12に示さ
れる各要素の具体的な構成は、例えば図2〜図11に示
された例と同様であれば良い。
【0066】このような図12の装置を用いて請求項
1、請求項2の発明の方法を実施する場合、第1室11
において第1段階のうち加圧のみを行ない、第2室12
内において第1段階の通電加熱手段21による通電加熱
と、第2段階のシール手段47によるシール、反転手段
51による反転、および冷却手段53による冷却を行な
う。なお第3室13において第3段階の減圧が行なわれ
る点は図1の例と同様である。
【0067】この図12の例の場合、搬入扉15を開放
し、第1開閉扉17を閉じた状態で第1室11にカラの
食品容器本体37を搬入した後、搬入扉15を閉じて第
1室11内を大気圧よりも高い圧力に加圧する。次いで
第1開閉扉17を開放して、食品容器本体37を第1室
11から第2室12内へ第1移送手段43によって移送
する。なおこの際、第1開閉扉17の開放前の段階で第
2室12内を大気圧よりも高い所定の高圧に加圧してお
くことは図1の例と同様である。そして、第1移送手段
43により第2室12へ食品容器本体37を搬入した
後、第1開閉扉17を閉じ、充填手段40により食品容
器本体37へ食品材料を充填し、通電加熱手段41によ
って食品容器本体37内の食品材料に対して通電加熱を
行なう。ここで、通電加熱時における容器本体37への
電極の挿入および垂れ落ち防止板77の動作などについ
ては図1の例と同様である。通電加熱終了後は、第2室
12内の室内移送手段45によってシール手段47の位
置へ食品容器を移送して、第2段階の最初のプロセスで
あるシールを行なう。その後、必要に応じて蓋閉じ手段
49によって蓋閉じを行なった後、反転手段51による
食品容器の反転、冷却手段53による冷却を第2室12
内において行ない、さらに第3室13へ移送して減圧
し、外部へ搬出させることは図1の例の場合と同様であ
る。
【0068】このように図12の例においては第1室1
1は加圧のみを行なうものであるから、第1室11は第
3室13と同様に小型化することができ、したがって第
1室11内の加圧に要する時間を短縮して生産効率をよ
り一層向上させることができる。なおこの場合通電加熱
手段41が第2室12に配置されることから第2室12
の内容積は図1の例の場合より大型化するが、既に述べ
たように第2室12は装置の立上り時以外は常時高圧雰
囲気に保持していれば良いから、第2室12の内容積の
増大が生産効率に及ぼす影響はほとんどない。
【0069】なお図12の例では充填手段40を第2室
12内に設けて、第2室12内でカラの食品容器本体3
7に対し食品材料を充填することとしているが、場合に
よっては第1室11内で食品材料の充填を行なっても良
く、さらには第1室11への容器本体37の搬入前に予
め食品材料を充填しておいても良い。
【0070】
【発明の効果】請求項1の加工食品の製造方法によれ
ば、通電加熱を適用して食品容器内に密封された加工食
品を製造するにあたって、食品容器内の食品材料の通電
加熱から、通電加熱後の食品容器のシール・反転・冷却
までの一連の工程をいずれも大気圧よりも高い雰囲気圧
力下で行ない、冷却後にはじめて雰囲気を大気圧に減圧
するところから、冷却前の段階でシールされている食品
容器内のガス成分が膨張して容器が膨れたり、シールが
破れたりして、不良品が発生するおそれがなく、確実か
つ安定して良品の密封食品を製造することができる。
【0071】また請求項2の発明の加工食品の製造方法
によれば、通電加熱後に食品容器の食品材料中から電極
を引上げて食品容器を移送する際に、電極から液状食品
が垂れ落ちて食品容器の開口端縁部に付着することが防
止されるため、食品容器の開口端への薄膜材のシールを
確実に行なって、密封不良の発生を確実に防止すること
ができる。
【0072】そしてまた請求項3、請求項4の発明の方
法によれば、一連の工程を加圧下で行なうための3室に
区分し、各室をそれぞれ独立に密閉可能とすることによ
り、多種・多数の製造装置を設けておかなければならな
い大容積の第2室を、高圧処理容器内への食品容器の搬
入時、搬出時にも常時高圧状態に維持しておくことがで
き、一方加圧−通電加熱もしくは加圧のみのための第1
室は第2室と比較して小容積で足りるため、食品容器の
搬入ごとに大気圧より高い圧力に加圧するための時間は
短時間で足り、また減圧のための第3室はさらに小容積
で足りるためこれも大気圧より高い圧力に加圧するため
の時間が短時間で足り、したがって大気圧よりも高い圧
力に加圧するための時間が処理能率、生産性の阻害要因
となるおそれが少なく、高い処理能率、生産性で加熱済
みの密封食品を製造することができる。
【0073】さらに請求項5〜請求項7の発明の加工食
品の製造装置によれば、前述のような優れた長所を有す
る製造方法を、実際に加工済み密封食品の量産的規模で
の製造に適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明による加工食品の製造装置の全体構成
の一例を概略的に示す模式図である。
【図2】この発明で使用する食品容器を保持するための
保持枠の一例を示す縦断正面図である。
【図3】図1に示される装置における第1室付近の具体
的構成例を示す縦断正面図である。
【図4】図3のIV−IV線における断面図である。
【図5】図3のV−V線における平面図である。
【図6】図1に示される装置における第2室内のシール
手段および蓋閉じ手段の部分の具体的構成例を示す縦断
側面図である。
【図7】図6のVII−VII線における平面図であ
る。
【図8】図1に示される装置における第2室内の反転手
段および冷却手段の部分の具体的構成例を示す縦断側面
図である。
【図9】図8に対する平面図である。
【図10】図1に示される装置における第3室付近の具
体的構成例を示す縦断側面図である。
【図11】図10のXI−XI線における横断平面図で
ある。
【図12】この発明による加工食品の製造装置の全体構
成の他の例を概略的に示す模式図である。
【図13】この発明で製造対象となる加工食品の一例を
示す縦断正面図である。
【符号の説明】
10 高圧処理容器 11 第1室 12 第2室 13 第3室 15 搬入扉 17 第1開閉扉 19 第2開閉扉 21 搬出扉 23 加圧手段 37 食品容器本体 38 保持枠 39 搬入手段 40 充填手段 41 通電加熱手段 43 第1移送手段 45 室内移送手段 47 シール手段 49 蓋閉じ手段 51 反転手段 53 冷却手段 55 第2移送手段 57 搬出手段 77 垂れ落ち防止板
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 古田 義也 栃木県那須郡西那須野町大字西富山17番地 カゴメ株式会社総合研究所内 (72)発明者 村岡 明高 栃木県那須郡西那須野町大字西富山17番地 カゴメ株式会社総合研究所内 (72)発明者 星野 弘 茨城県土浦市港町2−9−36

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 上面が開口された食品容器本体内に充填
    されている食品材料を通電加熱し、その後食品容器本体
    の開口側を薄膜材で覆って食品容器本体の開口端縁部と
    薄膜材の周辺部との間をシールし、さらにシール後の食
    品容器を上下反転させてから冷却して、加熱済の密封さ
    れた加工食品を得る加工食品の製造方法において:食品
    容器本体に充填された食品材料を取囲む雰囲気圧力を大
    気圧よりも高い圧力に加圧して、その加圧下で通電加熱
    を行なう第1段階と;第1段階終了後、雰囲気圧力を大
    気圧よりも高い圧力に加圧した加圧下において、食品容
    器本体の開口側を薄膜材により覆って食品容器本体の開
    口端縁部と薄膜材の周辺部との間をシールして密封し、
    さらに密封後の食品容器を上下反転させた後、冷却させ
    る第2段階と;第2段階終了後、雰囲気圧力を減圧して
    大気圧に戻す第3段階;とを有してなることを特徴とす
    る、加工食品の製造方法。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の加工食品の製造方法に
    おいて:前記第1段階で通電加熱を行なうにあたり、通
    電加熱用の電極を下降および上昇させることにより食品
    容器本体内への電極の挿入および離脱を行ない、かつ電
    極離脱後に水平方向に食品容器本体を移送させるにあた
    り、食品容器本体の上面と上方へ離脱した電極との間の
    空間に、垂れ落ち防止板を介挿させることを特徴とす
    る、加工食品の製造方法。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載の加工食品の製造方法に
    おいて:それぞれ独立に密閉可能な第1室、第2室およ
    び第3室がその順に隣接して設けられた高圧処理容器を
    用い、前記第1室内において前記第1段階のプロセスを
    行ない、第1段階終了後に第1室から第2室へ食品容器
    本体を移送するに先立って、第2室内の雰囲気圧力を大
    気圧よりも高い圧力に設定しておき、第1室から第2室
    へ食品容器本体を移送してから第1室と第2室との間を
    遮断し、その状態で第2室内において前記第2段階のプ
    ロセスを行ない、第2段階終了後に第2室から第3室へ
    食品容器を移送するに先立って、第3室内の雰囲気圧力
    を大気圧よりも高い圧力に設定しておき、第2室から第
    3室へ食品容器を移送して第2室と第3室との間を遮断
    し、その後前記第3段階として、第3室を大気圧に開放
    して第3室から外部へ食品容器を搬出することを特徴と
    する、加工食品の製造方法。
  4. 【請求項4】 請求項1に記載の加工食品の製造方法に
    おいて:それぞれ独立に密閉可能な第1室、第2室およ
    び第3室がその順に隣接して設けられた高圧処理容器を
    用い、前記第1室内において前記第1段階のうちの加圧
    のプロセスを行ない、続いて第1室から第2室へ食品容
    器本体を移送するに先立って、第2室内の雰囲気圧力を
    大気圧よりも高い圧力に設定しておき、第1室から第2
    室へ食品容器本体を移送してから第1室と第2室との間
    を遮断し、その状態で第2室内において前記第1段階の
    うちの通電加熱のプロセスおよび第2段階の各プロセス
    を行ない、第2段階終了後に第2室から第3室へ食品容
    器を移送するに先立って、第3室内の雰囲気圧力を大気
    圧よりも高い圧力に設定しておき、第2室から第3室へ
    食品容器を移送して第2室と第3室との間を遮断し、そ
    の後前記第3段階として、第3室を大気圧に開放して第
    3室から外部へ食品容器を搬出することを特徴とする、
    加工食品の製造方法。
  5. 【請求項5】 上面が開口された食品容器本体内の食品
    材料を通電加熱し、次いで食品容器本体の開口側を薄膜
    材で覆って食品容器本体の開口端縁部と薄膜材周辺部と
    の間をシールして食品容器を密封し、さらに密封後の食
    品容器を上下反転させてから冷却する加工食品の製造装
    置において:外部から食品容器本体を搬入するための搬
    入扉を有する密閉可能な第1室と;その第1室内におい
    て食品容器本体内に電極を挿入して、食品容器本体内の
    食品材料を通電加熱するための通電加熱手段と;前記第
    1室に隣接して設けられた第2室と;前記第1室と第2
    室との間を密閉可能に開閉するための第1開閉扉と;前
    記第1室から前記第1開閉扉を経て第2室内へ食品容器
    本体を移送するための第1移送手段と;前記第2室内に
    おいて容器本体の開口端に薄膜材を被せ、その薄膜材の
    周辺部を食品容器本体の開口端縁部にシールするための
    シール手段と;前記第2室内において、薄膜材によりシ
    ールされて密封された食品容器を上下反転させる反転手
    段と;前記第2室内において、薄膜材によりシールされ
    た食品容器を冷却するための冷却手段と;前記第2室に
    隣接する位置に設けられかつ搬出扉を備えた密閉可能な
    第3室と;前記第2室と第3室との間を密閉可能に開閉
    するための第2開閉扉と;前記第2室から第3室へ第2
    開閉扉を経て食品容器を移送するための第2移送手段
    と;前記第3室から搬出扉を経て食品容器を外部へ搬出
    するための搬出手段と;前記第1室内、第2室内および
    第3室内の雰囲気圧力をそれぞれ独立に大気圧よりも高
    い圧力に加圧するための加圧手段;とを有してなる加工
    食品の製造装置。
  6. 【請求項6】 上面が開口された食品容器本体内の食品
    材料を通電加熱し、次いで食品容器本体の開口側を薄膜
    材で覆って食品容器本体の開口端縁部と薄膜材周辺部と
    の間をシールして食品容器を密封し、さらに密封後の食
    品容器を上下反転させてから冷却する加工食品の製造装
    置において:外部から食品容器本体を搬入するための搬
    入扉を有する密閉可能な第1室と;前記第1室に隣接し
    て設けられた第2室と;前記第1室と第2室との間を密
    閉可能に開閉するための第1開閉扉と;前記第1室から
    前記第1開閉扉を経て第2室内へ食品容器本体を移送す
    るための第1移送手段と;前記第2室内において食品容
    器本体内に電極を挿入して、食品容器本体内の食品材料
    を通電加熱するための通電加熱手段と;前記第2室内に
    おいて食品材料通電加熱後の容器本体の開口端に薄膜材
    を被せ、その薄膜材の周辺部を食品容器本体の開口端縁
    部にシールするためのシール手段と;前記第2室内にお
    いて、薄膜材によりシールされて密封された食品容器を
    上下反転させる反転手段と;前記第2室内において、薄
    膜材によりシールされた食品容器を冷却するための冷却
    手段と;前記第2室に隣接する位置に設けられかつ搬出
    扉を備えた密閉可能な第3室と;前記第2室と第3室と
    の間を密閉可能に開閉するための第2開閉扉と;前記第
    2室から第3室へ第2開閉扉を経て食品容器を移送する
    ための第2移送手段と;前記第3室から搬出扉を経て食
    品容器を外部へ搬出するための搬出手段と;前記第1室
    内、第2室内および第3室内の雰囲気圧力をそれぞれ独
    立に大気圧よりも高い圧力に加圧するための加圧手段;
    とを有してなる加工食品の製造装置。
  7. 【請求項7】 請求項5もしくは請求項6に記載の加工
    食品の製造装置において:前記通電加熱手段が、電極を
    食品容器本体の上方から下降および上昇させることによ
    り電極を食品容器本体内へ挿入・離脱させる構成とされ
    ており、また通電加熱手段の近傍には、食品容器本体の
    上面と上方へ離脱された電極との間の空間に、側方から
    侵入および離脱させ得る垂れ落ち防止板が設けられてい
    ることを特徴とする、加工食品の製造装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US20140023775A1 (en) * 2012-07-18 2014-01-23 Paulette Suzanne Fox Bite-sized ices composed of natural ingredients and method for processing and apparatus for packaging the same
CN109691624A (zh) * 2017-10-24 2019-04-30 株式会社沙迪克 食品高温加热装置

Cited By (4)

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CN109691624B (zh) * 2017-10-24 2022-05-24 株式会社沙迪克 食品高温加热装置

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