JP3635476B2 - 加工食品の製造方法および装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、調理や殺菌のために加熱済みの食品を容器に密封した状態で消費者に供される加工食品を製造するための方法および装置、特に容器内の食品を加熱してさらに容器をシールする方法および装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
シチュー、カレー、雑炊、御飯、おでん、その他各種の食品については、加工・調理済みの食品、すなわちレトルト食品として市販されることが多くなっている。このような加工・調理済みの食品としては、図13に示すように上面を開放した合成樹脂製の容器本体1内に食品2を収容し、さらにその容器本体1の開口部分を薄い薄膜材(フィルム材)3によって覆い、容器本体1の開口端縁部(フランジ部)1Aと薄膜材3の周辺部3Aとの間をシールして、密封された状態としたものがある。このような加工食品の製造方法としては、従来は食品を容器本体内に充填して薄膜材によって密封した後に加熱処理を行なうのが一般的であった。なおこの場合の加熱処理は、調理と殺菌とを目的にすることも、また殺菌のみを目的にすることもあり、その加熱手段としては、高温水蒸気や熱湯を用いた蒸煮法が広く適用されていた。
【0003】
しかしながら上述のような蒸煮法の場合、密封容器内の食品を、外部からの熱伝導により加熱するため、密封容器内の食品の中心部まで充分に温度上昇させて、確実に殺菌するためには著しい長時間を要する。特にカレーやおでんの如く比較的大きな固形物が存在する場合には、その固形物の中心部まで充分に加熱して殺菌するためには長時間を要する問題があった。また液状部分や小さな固形物は比較的速やかに温度上昇する一方、大きな固形物の中心部は前述のように温度上昇が遅くなるため、両者の温度履歴が異なることになり、その結果食感、食味が損なわれてしまうこともあった。
【0004】
ところで最近では食品材料の加熱手段の一つとして、食品材料に直接通電して食品材料の有する電気抵抗により発熱させる、いわゆるジュール加熱が注目されている。ジュール加熱によれば、食品に通電して自己発熱させるため、外部からの熱伝導を利用する前述の蒸煮法などと比較して短時間で急速に食品材料を加熱することができ、また温度の不均一も少なくなるという利点がある。
【0005】
上記提案の方法によれば、ジュール加熱を適用しているため、既に述べたように加熱時間が短時間化されるとともに均一な加熱が可能となるばかりでなく、容器に充填された食品を容器の開口部を閉塞する前にジュール加熱しているため、各容器ごとに電極を設けておく必要がなく、用いる電極の数を少なくすることができる等の利点がある。
【0006】
このようなジュール加熱をレトルト食品の製造に利用した方法としては、本願発明者等が特願平5−155872号で提案した方法、あるいは特願平6−162875号で提案した方法がある。これらの方法は、いずれも食品材料を収容すべきレトルトパウチ等の容器の開口部から容器内に一対の電極を挿入し、容器内に食品材料を充填してから、大気圧よりも高い高圧力下で電極間に通電して食品のジュール加熱を行ない、その後電極を容器内から引抜いてから、容器の開口部をシールして容器を密封する工程を備えている。
【0007】
なお上記各提案の方法において、通電時に食品材料を大気圧よりも高い圧力下で加熱する理由は、通常の食品材料を短時間に調理しかつ確実に殺菌するためには100℃を越える120〜130℃程度まで加熱する必要があり、一方容器内の食品材料は大量の水を含んでいることから、水の常圧沸点である100℃を越えて加熱するためには、大気圧よりも雰囲気圧力を高くする必要があるからである。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
前述のようにジュール加熱後、電極を容器から抜き取り、さらに容器の開口部をシールして密封を行なった後には、容器内の食品材料の温度が低下しないうちに容器を反転させるかあるいは少なくとも90°以上傾け、これにより容器の密封前の開口部に相当する部分の内面に高温の食品材料を接触させて、その部分をも充分に殺菌し、その後に容器全体を冷却することが望まれる。しかしながら前記各提案の方法では、密封後において容器を反転もしくは傾倒させ、次いで冷却するまでの工程での雰囲気圧力については、特に考慮されていない。
【0009】
しかるに、密封後において容器内の食品材料が高温のまま雰囲気圧力を大気圧に下げてしまった場合、容器内のガス成分が膨張して、容器が膨れてしまったり、最悪の場合はシールが破れてしまい、密封食品としては不良品となってしまうおそれがある。
【0010】
一方、通電加熱工程から密閉工程を経て、反転もしくは傾倒を経て冷却工程に至るまでの各工程をすべて高圧処理容器内で行なおうとする場合、その高圧処理容器内に多種類の装置、器具を配置しなければならないことから、その高圧処理容器は大きな内容積を有するものとしなければならない。ところで高圧処理容器内に食品容器を搬入しまた高圧処理容器内から食品容器を搬出する際には、当然のことながら高圧処理容器の密閉状態を破らなければならない。したがって高圧処理容器内に食品容器を搬入する際には、搬入後に改めて高圧処理容器を密閉して高圧処理容器内の圧力を上昇させ、内圧が所定の圧力まで高まった後にはじめて通電加熱を開始し、さらにシール、反転(傾倒)、冷却を行なうことになる。ところが前述のように高圧処理容器は大きな内容積を有するため、内部圧力を所定の高圧力まで高めるためにかなりの時間を要し、これが生産性向上のネックとなる。
【0011】
また、食品材料を充填する容器の本体として、図13に示したように上面を開口した薄箱状のものを用い、その上部開口端のフランジ部に薄膜材(フィルム)をシールして食品容器を密封する場合には次のような問題もあった。すなわちシール工程の前工程である通電加熱が終了してから容器内から電極を引上げて容器を水平方向へ移動させる際に、電極に付着した食品、特にスープや汁等の液体が電極から垂れ落ちて容器の開口端フランジ部に付着することがあり、その場合には薄膜材をその上に被せてシールする際に、容器の開口端フランジ部と薄膜材とが充分に密着せず、その部分で密封不良が生じてしまうことがある。
【0012】
この発明は以上の事情を背景としてなされたもので、食品容器本体内に充填された食品材料を通電加熱し、さらに薄膜材によって容器本体の開口側をシールした後、容器を反転させ、さらに冷却するまでの一連の工程を、大気圧よりも高い雰囲気圧力下(加圧下)で行なうようにして、シールした容器内のガス成分の膨張による不良品の発生を防止することを基本的な目的とするものである。
【0013】
またこの発明は、上述のように冷却までの一連の工程を加圧下で行なうにあたって、処理能率、生産性を改善することも目的としている。
【0014】
さらにこの発明は、前述のように通電加熱後に引上げた電極から垂れ落ちた液状食品が容器本体の開口端縁部に付着してその後のシール工程で密封不良が生じることを防止することをも目的としている。
【0015】
【課題を解決するための手段】
前述のような課題を解決するため、この発明においては、基本的には、通電加熱から、シール、反転、冷却までの一連の工程を大気圧よりも高い雰囲気圧力下で行なうようにした。またその一連の工程を行なうための高圧処理容器を、通電加熱用の第1室と、シール、反転、冷却を行なうための第2室と、減圧して搬出するための第3室とに区分するか、または加圧のみを行なう第1室と、通電加熱、シール、反転、冷却を行なうための第2室と、減圧して搬出するための第3室とに区分し、それぞれの室内を独立に大気圧よりも高い圧力に設定し得るようにして、処理容器の第1室に食品容器本体を搬入する際、および第3室から処理済みの加工食品を搬出する際にも第2室は常に高圧を維持し得るようにし、これにより加圧のための時間ロスを削減して、処理能率、生産性の向上を図るようにした。さらに、通電加熱後に食品容器本体内から引上げた電極からの液状食品の垂れ落ちが、水平方向へ移送される食品容器本体の開口端縁部に付着しないように、垂れ落ち防止板を介在させるようにした。
【0016】
具体的には、請求項1の発明は、上面が開口された食品容器本体内に充填されている食品材料を通電加熱し、その後食品容器本体の開口側を薄膜材で覆って食品容器本体の開口端縁部と薄膜材の周辺部との間をシールし、さらにシール後の食品容器を上下反転させてから冷却して、加熱済の密封された加工食品を得る加工食品の製造方法において:
食品容器本体に充填された食品材料を取囲む雰囲気圧力を大気圧よりも高い圧力に加圧して、その加圧下で通電加熱を行なう第1段階と;
第1段階終了後、雰囲気圧力を大気圧よりも高い圧力に加圧した加圧下において、食品容器本体の開口側を薄膜材により覆って食品容器本体の開口端縁部と薄膜材の周辺部との間をシールして密封し、さらに密封後の食品容器を上下反転させた後、冷却させる第2段階と;
第2段階終了後、雰囲気圧力を減圧して大気圧に戻す第3段階;
とを有してなることを特徴とするものである。
【0017】
また請求項2の発明は、請求項1に記載の加工食品の製造方法において:
前記第1段階で通電加熱を行なうにあたり、通電加熱用の電極を下降および上昇させることにより食品容器本体内への電極の挿入および離脱を行ない、かつ電極離脱後に水平方向に食品容器本体を移送させるにあたり、食品容器本体の上面と上方へ離脱した電極との間の空間に、垂れ落ち防止板を介挿させることを特徴とするものである。
【0018】
そしてまた請求項3の発明は、請求項1に記載の加工食品の製造方法において:
それぞれ独立に密閉可能な第1室、第2室および第3室がその順に隣接して設けられた高圧処理容器を用い、前記第1室内において前記第1段階のプロセスを行ない、第1段階終了後に第1室から第2室へ食品容器本体を移送するに先立って、第2室内の雰囲気圧力を大気圧よりも高い圧力に設定しておき、第1室から第2室へ食品容器本体を移送してから第1室と第2室との間を遮断し、その状態で第2室内において前記第2段階のプロセスを行ない、第2段階終了後に第2室から第3室へ食品容器を移送するに先立って、第3室内の雰囲気圧力を大気圧よりも高い圧力に設定しておき、第2室から第3室へ食品容器を移送して第2室と第3室との間を遮断し、その後第3段階として、第3室を大気圧に開放して第3室から外部へ食品容器を搬出することを特徴とするものである。
【0019】
さらに請求項4の発明は、請求項1に記載の加工食品の製造方法において:
それぞれ独立に密閉可能な第1室、第2室および第3室がその順に隣接して設けられた高圧処理容器を用い、前記第1室内において前記第1段階のうちの加圧のプロセスを行ない、続いて第1室から第2室へ食品容器本体を移送するに先立って、第2室内の雰囲気圧力を大気圧よりも高い圧力に設定しておき、第1室から第2室へ食品容器本体を移送してから第1室と第2室との間を遮断し、その状態で第2室内において前記第1段階のうちの通電加熱のプロセスおよび第2段階の各プロセスを行ない、第2段階終了後に第2室から第3室へ食品容器を移送するに先立って、第3室内の雰囲気圧力を大気圧よりも高い圧力に設定しておき、第2室から第3室へ食品容器を移送して第2室と第3室との間を遮断し、その後第3段階として、第3室を大気圧に開放して第3室から外部へ食品容器を搬出することを特徴とするものである。
【0020】
また請求項5の発明は、上面が開口された食品容器本体内の食品材料を通電加熱し、次いで食品容器本体の開口側を薄膜材で覆って食品容器本体の開口端縁部と薄膜材周辺部との間をシールして食品容器を密封し、さらに密封後の食品容器を上下反転させてから冷却する加工食品の製造装置において:
外部から食品容器本体を搬入するための搬入扉を有する密閉可能な第1室と;
その第1室内において食品容器本体内に電極を挿入して、食品容器本体内の食品材料を通電加熱するための通電加熱手段と;
前記第1室に隣接して設けられた第2室と;
前記第1室と第2室との間を密閉可能に開閉するための第1開閉扉と;
前記第1室から前記第1開閉扉を経て第2室内へ食品容器本体を移送するための第1移送手段と;
前記第2室内において容器本体の開口端に薄膜材を被せ、その薄膜材の周辺部を食品容器本体の開口端縁部にシールするためのシール手段と;
前記第2室内において、薄膜材によりシールされて密封された食品容器を上下反転させる反転手段と;
前記第2室内において、薄膜材によりシールされた食品容器を冷却するための冷却手段と;
前記第2室に隣接する位置に設けられかつ搬出扉を備えた密閉可能な第3室と;
前記第2室と第3室との間を密閉可能に開閉するための第2開閉扉と;
前記第2室から第3室へ第2開閉扉を経て食品容器を移送するための第2移送手段と;
前記第3室から搬出扉を経て食品容器を外部へ搬出するための搬出手段と;
前記第1室内、第2室内および第3室内の雰囲気圧力をそれぞれ独立に大気圧よりも高い圧力に加圧するための加圧手段;
とを有してなるものである。
【0021】
さらに請求項6の発明は、上面が開口された食品容器本体内の食品材料を通電加熱し、次いで食品容器本体の開口側を薄膜材で覆って食品容器本体の開口端縁部と薄膜材周辺部との間をシールして食品容器を密封し、さらに密封後の食品容器を上下反転させてから冷却する加工食品の製造装置において:
外部から食品容器本体を搬入するための搬入扉を有する密閉可能な第1室と;
前記第1室に隣接して設けられた第2室と;
前記第1室と第2室との間を密閉可能に開閉するための第1開閉扉と;
前記第1室から前記第1開閉扉を経て第2室内へ食品容器本体を移送するための第1移送手段と;
前記第2室内において食品容器本体内に電極を挿入して、食品容器本体内の食品材料を通電加熱するための通電加熱手段と;
前記第2室内において食品材料通電加熱後の容器本体の開口端に薄膜材を被せ、その薄膜材の周辺部を食品容器本体の開口端縁部にシールするためのシール手段と;
前記第2室内において、薄膜材によりシールされて密封された食品容器を上下反転させる反転手段と;
前記第2室内において、薄膜材によりシールされた食品容器を冷却するための冷却手段と;
前記第2室に隣接する位置に設けられかつ搬出扉を備えた密閉可能な第3室と;
前記第2室と第3室との間を密閉可能に開閉するための第2開閉扉と;
前記第2室から第3室へ第2開閉扉を経て食品容器を移送するための第2移送手段と;
前記第3室から搬出扉を経て食品容器を外部へ搬出するための搬出手段と;
前記第1室内、第2室内および第3室内の雰囲気圧力をそれぞれ独立に大気圧よりも高い圧力に加圧するための加圧手段;
とを有してなるものである。
【0022】
そしてまた請求項7の発明は、請求項5もしくは請求項6に記載の加工食品の製造装置において:
前記通電加熱手段が、電極を食品容器本体の上方から下降および上昇させることにより電極を食品容器本体内へ挿入・離脱させる構成とされており、また通電加熱手段の近傍には、食品容器本体の上面と上方へ離脱された電極との間の空間に、側方から侵入および離脱させ得る垂れ落ち防止板が設けられていることを特徴とするものである。
【0023】
【発明の実施の形態】
【実施例】
図1に請求項1〜請求項3の発明の方法に使用される装置の一例、すなわち請求項5、請求項7の発明の装置の全体構成の一例を概略的に示す。
【0024】
図1において、高圧処理容器10は、全体として密閉可能に作られており、この高圧処理容器10の内部は、相互に隣接する第1室11、第2室12、第3室13の3室に区分されている。
【0025】
ここで、高圧処理容器10の第1室11は、食品容器本体に充填された食品材料を取囲む雰囲気圧力を大気圧よりも高い圧力に加圧して、その加圧下で食品材料に対し通電加熱を行なうという第1段階のプロセスを実行するための区画された空間である。また高圧処理容器10の第2室12は、第1段階終了後、雰囲気圧力を大気圧よりも高い圧力に加圧した加圧下において食品材料の開口側を薄膜材により覆って食品容器本体の開口端縁部と薄膜材の周辺部との間をシールして密封し、さらに密封後の食品容器を上下に反転させた後、冷却させるという第2段階のプロセスを実行するための区画された空間である。さらに高圧処理容器10の第3室13は、第2段階終了後、雰囲気圧力を減圧して大気圧に戻す第3段階のプロセスを実行するめたの区画された空間である。
【0026】
前記高圧処理容器10の第1室11には、外部から食品容器本体を搬入するための搬入扉15が設けられており、第1室11と第2室12との間には相互間を開閉する第1開閉扉17が、また第2室12と第3室13との間には相互間を開閉する第2開閉扉19がそれぞれ設けられ、さらに第3室13には、処理済の容器を外部へ搬出するための搬出扉21が設けられている。なお搬入扉15、搬出扉21は、その閉止時にはそれぞれ第1室11、第3室13を気密に密閉し、また第1開閉扉17、第2開閉扉19は、その閉止時にはそれぞれ第1室11と第2室12との間、第2室12と第3室13との間を気密に遮断するように構成されている。また第1室11、第2室12、第3室13には、高圧ガス源、例えば窒素ガスボンベなどの加圧手段23が、それぞれ加圧側開閉弁25、27、29を介して接続されており、また同じく第1室11〜第3室13には、それぞれ圧力開放弁31、33、35が接続されており、これによって各室11〜13は、それぞれ大気圧よりも高い圧力に独立に加圧し得るように、またそれぞれ独立に大気圧まで減圧し得るように構成されている。
【0027】
前記第1室11の搬入扉15付近には、上面を開放した例えば薄型箱状の食品容器本体37(図13の食品容器本体1に相当する)を、保持枠38に保持させた状態で外部から搬入扉15を経て第1室11内に搬入するための搬入手段39が設置されている。そして第1室11内には、食品容器本体37内に、加熱すべき食品材料を充填するための充填手段40と、食品容器本体37内に充填された食品材料を通電加熱するための通電加熱手段41とが配設されている。この通電加熱手段41は、後述するように少なくとも1対の電極を有し、その電極を昇降させるように構成される。そしてまた第1室11内には、通電加熱手段41の電極と食品容器本体37との間に介挿可能な垂れ落ち防止板77が設けられている。なお上述のように充填手段40を第1室11内に設けた場合には、カラの食品容器本体を第1室11内へ搬入してその第1室11内において食品材料を充填することになるが、場合によっては予め外部において食品容器本体37内に食品材料を充填しておき、その状態の食品容器本体を第1室11内へ搬入しても良い。
【0028】
なお食品容器本体37は、上述のように保持枠38内に保持された状態でその保持枠38ごと第1室11内に搬入され、その後も保持枠38内に保持されたままの状態で通電加熱、シール、反転、冷却が施される。この保持枠38の一例を図2に示す。保持枠38は、上面が開放された枠体38Aと、その枠体38Aの上方開口側を閉じるための蓋体38Bとによって構成され、蓋体38Bは枠体38Aの端部に回動可能に取付けられている。また蓋体38Bの先端には係止用突起部38Cが形成され、一方枠体38Aの端部には蓋体38Bを閉じた状態で前記係止用突起部38Cが係合する係合部38Dが形成されている。なお食品容器本体37を保持する保持枠38を第1室11内に搬入する際には、図2に示すように蓋体38Bを開放させておく。
【0029】
前記第1室11と第2室12との間の第1開閉扉17付近には、第1室11内において通電加熱を施した食品材料が収容されている食品容器本体37を、前記第1開閉扉17を開放させた状態で第1室11から第2室12に保持枠38ごと搬入するための第1移送手段43が設けられている。そして第2室12内には、その第1移送手段43によって第2室12に搬入された食品容器本体37を、第1開閉扉17近くの位置から後述するシール、反転、冷却の各過程を経て第2開閉扉19近くの位置まで、保持枠38ごと移送するためのベルトコンベヤなどからなる室内移送手段45が配設されている。そして第2室12内には、食品容器本体37の開口側を薄膜材によって覆って食品容器本体37の開口端縁部と薄膜材の周辺部との間を熱シールもしくは超音波シールなどによってシールして、食品容器内を密封するためのシール手段47が配設されている。さらに第2室12内には、シール手段47によって薄膜材をシールした食品容器本体(以下シールされた状態では単に密封食品と記す)37を保持する保持枠38について、その蓋体38Bを閉じるための蓋閉じ手段49が配設され、さらに蓋閉じ後の密封食品37を上下反転させるための反転手段51と、さらに再反転させて原状に復帰させた後の密封食品37を冷却するための冷却手段53が配設されている。
【0030】
前記第2室12と第3室13との間の第2開閉扉19付近には、密封食品37を、前記第2開閉扉19が開放された状態で第2室12から第2開閉扉19を経て第3室13に搬出するための第2移送手段55が設けられており、さらに第3室13の搬出扉21付近には、その搬出扉21を開放した状態で密封食品37を外部へ搬出するための搬出手段57が設けられている。
【0031】
以上のような図1の構成の食品製造装置を用いて加工食品を製造するにあたっては、予め各扉15,17,19,21のうち、少なくとも第1開閉扉17、第2開閉扉19、搬出扉21を閉じた状態としておく。そして第1室11の搬入扉15を開放させた状態で、保持枠38に保持されたカラの食品容器本体37を保持枠38ごと搬入手段39によって第1室11内へ搬入する。このとき、保持枠38の蓋体38Bは図2に示すように開放させた状態としておく。
【0032】
保持枠38に保持された食品容器本体37が第1室11内に搬入された直後、搬入扉15が閉じられて第1室11が密閉され、加圧手段23によって第1室11内の雰囲気圧力が大気圧よりも高い圧力に加圧され、また通電加熱手段41の電極が食品容器本体37内に挿入される。
【0033】
次いで充填手段40によって食品容器本体37内に食品材料が充填される。そして電極に通電されて、食品材料に対する通電加熱が行なわれ、食品材料の加熱調理あるいは殺菌がなされる。
【0034】
以上のようにして第1段階のプロセス、すなわち加圧および加圧下での通電加熱のプロセスが第1室11内において実行される。
【0035】
なお以上の第1段階のプロセスにおいて、食品容器本体37に対する食品材料の充填は、第1室11内において加圧前に行なっても良く、さらには食品容器本体37を第1室11内に搬入する以前に予め行なっておいても良い。
【0036】
第1段階のプロセス終了後すなわち通電加熱終了後は、第1開閉扉17を開放して、第1移送手段43によって食品容器本体37を保持枠38ごと第1室11から第2室12内へ搬入し、室内移送手段45上に載置する。但し、第2室12内への搬入のための第1開閉扉17の開放に先立って、第2室12は予め加圧手段23によって大気圧よりも高い圧力(すなわち第1室11の圧力と同じ圧力)に加圧しておく。このような第2室12内の加圧は、要は少なくとも第1開閉扉17の開放よりも前であれば良いが、量産規模の実際の連続的な操業の場合は、操業開始時(第1室11への最初の食品容器本体37の搬入前)に予め第2室12内を高圧に加圧しておき、その後はその圧力を保持しておくのが通常である。また通電加熱終了後は通電加熱手段41の電極を食品材料中から上方へ引上げてから食品容器本体37を第1移送手段43により移送するが、この移送時には垂れ落ち防止板77を電極の下方位置に介挿させて、電極から垂れ落ちた液状食品が食品容器本体37の開口端縁部に付着することを防止する。
【0037】
上述のようにして第1開閉扉17を開放して、高圧の第1室11から同じく高圧の第2室12に、通電加熱済みの食品材料を収容した食品容器本体37を保持枠38ごと搬入した後、第1開閉扉17を閉じ、さらに食品容器本体37を室内移送手段45によって保持枠38ごとシール手段47によるシール位置まで移動させ、その状態でシール手段47を作動させて、食品容器本体37の上面開口側を薄膜材で覆い、かつ食品容器本体37の開口端縁部と薄膜材の周辺部との間をシールして、食品容器内を密封し、密封食品とする。続いて蓋閉じ手段49を作動させて保持枠38の蓋体38Bを閉じる。そしてその位置で、あるいは室内移送手段45によって所定距離だけ移送させて反転位置に至らしめ、反転手段51を作動させて、密封食品37を保持枠38ごと上下反転させ、その状態で所定時間だけ保持する。これによって食品容器本体内の未だ高温の食品材料が、反転前に容器内の食品材料の上面側に存在していた空間に満たされ、その部分の容器本体内面、薄膜材内面も高温に加熱されてその部分の殺菌がなされる。
【0038】
次いで、前述のようにして反転・保持後、密封食品37を保持枠38ごとさらに上下反転させることによって原状に復帰させてから、あるいは復帰させずにそのままの状態で、冷却手段53の位置へ密封食品37を保持枠38ごと移動させ、冷却手段53を作動させて、冷却水シャワーなどによって冷却する。
【0039】
以上のようにして第2段階のプロセス、すなわち加圧下におけるシール、反転、冷却のプロセスが第2室12内において実行される。
【0040】
その後、室内移送手段45によって第2開閉扉19の近くまで密封食品37を移送させ、第2開閉扉19を開放して、第2移送手段55によって密封食品37を第2室12から第3室13内へ搬入する。但しこの段階では、第2開閉扉19の開放よりも前に予め第3室13を加圧手段23によって大気圧よりも高い圧力、具体的には第2室12内の圧力とほぼ等しい圧力に加圧しておく。そして第2開閉扉19を開放して密封食品37を第2室12から第3室13内へ搬入した後、第2開閉扉19を閉じ、さらに第3室13を大気圧まで減圧し、その後搬出扉21を開放して、密封食品37を外部へ搬出する。なおこの第3室13の減圧に関しては、積極的な減圧操作を実施しなくても、搬出扉21の開放によって実質的に大気圧に減圧することが可能である。このような第3室13の減圧が、第3段階のプロセスに相当する。
【0041】
ここで、第2室12内にはシール手段47、蓋閉じ手段49、反転手段51、冷却手段53等の多種類、多数の装置、器具が配設されるから、第2室12はかなりの大容積を有するものとしなければならず、そのため第2室12内を所定の高圧力に加圧するためにはかなりの時間を要する。しかるに、第2室12を含む高圧処理容器10内への食品容器本体37の搬入は、第2室12に対し遮断された第1室11に対して行ない、また高圧処理容器10から外部への処理済みの密封食品37の搬出も、第2室12に対し遮断された第3室13から行なわれる。そのため第2室12は、高圧処理容器10内への搬入、搬出時にも高圧状態を維持させることができるから、最初に第2室12を高圧状態としておけば、第2室12を加圧するための時間が生産性、処理能率を阻害する要因とはならない。一方、第1室11、第3室13はいずれも第2室12よりも格段に小容積で足りるから、第1室11、第3室13内を所定の高圧力に加圧する時間は短く、そのため第1室11、第3室13の加圧時間による生産性、処理能率の低下はわずかで済む。したがってトータルとして、各室を高圧に加圧するに要する時間が生産性、処理性を阻害するおそれが極めて少ないのである。
【0042】
なお以上のところでは、1つの食品容器本体37について、外部から搬入して食品材料の充填、通電加熱、シール、反転、冷却を行なって最終的に密封食品として外部に排出するまでの工程を、一連の直列的な工程として説明したが、実際の量産規模の操業においては複数の食品容器本体を同時に搬入して、並列的に処理しても良いことはもちろんである。また、1または2以上の食品容器本体について第1室11において通電加熱を行なっている期間中に、先行する1または2以上の他の食品容器本体について第2室12においてシールや反転、冷却を行なうようにしても良い。但しこの場合、第1開閉扉17を開放するタイミングは、第1室11が大気圧よりも高い圧力(第2室12の圧力)に加圧されている期間内となるように定め、また第2開閉扉19を開放するタイミングも、第3室13が大気圧よりも高い圧力(第2室12の圧力)に加圧されている期間内となるように定める必要がある。
【0043】
さらに図3〜図11には、図1に示される装置についての各主要部分の具体的な構成例を示す。
【0044】
先ず図3〜図5には、高圧処理容器10における第1室11付近の具体的構成の一例、すなわち搬入手段39、充填手段40、通電加熱手段41、垂れ落ち防止板77、第1移送手段43の具体的構成の一例を示す。
【0045】
図3〜図5において、第1室11の搬入扉15の外側には、搬入手段39として、油圧シリンダなどの進退駆動シリンダ61が水平に配設されており、この進退駆動シリンダ61の進退ロッド61Aによって、搬入扉15の直前の供給部63上の食品容器本体37(保持枠38に保持されたもの)が、搬入扉15を経て第1室11内の支持台65の位置まで押し進められるようになっている。
【0046】
前記支持台65の上方には、通電加熱手段41として、一対の電極67A,67Bが配設されている。これらの電極67A,67Bは、食品容器本体37内面の相対する両内側面に沿うような形状に作られたものであり、相互に接近・離隔する方向へ水平に移動可能でかつ昇降可能となるように支持されている。すなわち、高圧処理容器10における第1室11の上側に昇降駆動手段としての流体圧シリンダ69が垂直に設置されており、この昇降用流体圧シリンダ69の進退ロッド69Aの下端に昇降台71が取付けられ、この昇降台71に1対の電極67A,67Bを相互に接近・離隔する方向(水平方向)へ移動させるための駆動手段としての1対の流体圧シリンダ73,74が取付けられており、その流体圧シリンダ73,74の進退ロッド73A,74Aの先端に前記電極67A,67Bが固定されている。さらに、上昇位置にある電極67A,67Bの下側の側方には、垂れ落ち防止板77が設けられている。この垂れ落ち防止板77は水平板状に作られたものであって、上昇位置にある電極67A,67Bと通電加熱位置の食品容器本体37とを遮る位置(すなわち電極67A,67Bと食品容器本体との間に介在する位置)と、両者間を遮らない位置(退避位置)との間を動き得るように支持されている。具体的には、例えば上方に固定された駆動手段としてのモータ等の回転駆動源79から回転軸79Aが垂下されており、この回転軸79Aの下端に垂れ落ち防止板77の端部が固定され、前記回転駆動源79を作動させることによって、垂れ落ち防止板77が前記両位置の間で水平に回動し得るように構成されている。
【0047】
さらに第1室11内には、支持台65上の保持枠38に保持された食品容器本体37内へ、通電加熱すべき食品材料を供給・充填するための充填手段40として、食品材料供給ノズル80が設けられている。この食品材料供給ノズル80は、高圧処理容器10外部の食品材料供給ホッパ81から導かれたものである。
【0048】
また第1室11と第2室12とを区切る第1開閉扉17近傍における第2室12側の位置には、通電加熱済みの食品材料を収容している食品容器本体37を保持枠38ごと第1室11から第2室12へ搬入して、第2室12内の室内移送手段45としてのコンベヤ87へ載置するための第1移送手段43が設置されている。この第1移送手段43は、図5に詳細に示すように、第2室12から第1室11へ向う方向へ水平に進退駆動させるための第1流体圧シリンダ83と、この第1流体圧シリンダ83の進退ロッド83Aの先端に、その進退ロッド83に対し直交する水平面で進退駆動させるための第2流体圧シリンダ85とによって構成され、その第2流体圧シリンダ85の進退ロッド85Aが、第1室11内の支持台65上の保持枠38に係合し得るように構成されている。なお第1開閉扉17と第2室12内のコンベヤ87の端部との間には、傾動用流体圧シリンダ91によって水平位置と下方傾斜位置との間で傾動可能な架け渡し板89が設けられている。
【0049】
以上のような図3〜図5の構成における動作を以下に説明する。
【0050】
先ず第1室11の外側の供給部63に図示しないコンベヤ等の供給手段によって、カラの食品容器本体37が保持枠38に保持された状態で供給される。なおこの状態では保持枠38の蓋体38Bは開放されている。そして搬入扉15が開放されれば、搬入手段39としての進退駆動シリンダ61が作動して、食品容器本体37が保持枠38ごと第1室11内へ押し進められ、支持台65上に載置され、その後進退駆動シリンダ61が復帰してから搬入扉15が閉じられ、第1室11内が密閉される。そして前述の加圧手段23(図1参照)の動作によって第1室11内が大気圧よりも高い圧力に加圧される。また第1室11の上側の昇降用流体圧シリンダ69が駆動されて、電極67A,67Bが下降し、その電極67A,67Bが食品容器本体37内にその上方から挿入される。なおこの電極下降時には、垂れ落ち防止板77は退避位置にある。続いて流体圧シリンダ73,74が駆動されて、電極67A,67Bが相互に離隔する方向へ移動し、その電極67A,67Bが食品容器本体37の両側の内面に接する位置で停止する。次いで食品供給ノズル80から食品容器本体37内に食品材料を充填した後、一対の電極67A,67B間に通電する。これによって食品容器本体37内の食品材料はその固有抵抗によって発熱し、いわゆる通電加熱がなされる。このようにして、大気圧よりも高い圧力下での所定時間の通電加熱が終了した後、流体圧シリンダ73,74の復帰動作により電極67A,67Bを互いに接近する方向へ移動させるとともに昇降用流体圧シリンダ69の復帰動作により電極67A,67Bを上昇させる。この後、回転駆動源79を作動させて、垂れ落ち防止板77を退避位置から電極67A,67Bの下方の位置、すなわち電極67A,67Bと食品容器本体37との間に介在する位置まで移動させる。この後、第1開閉扉17を開放し、第1移送手段43を作動させる。すなわち、第2流体圧シリンダ85の進退ロッド85Aが後退位置にある状態で第1流体圧シリンダ83の進退ロッド83Aを進出させて、その先端部分を第1室11内に進入させ、第2流体圧シリンダ85の進退ロッド85Aが食品容器本体37よりも搬入扉15の側に位置する状態とする。次いで第2流体圧シリンダ85を作動させてその進退ロッド85Aを進出させ、その状態で第1流体圧シリンダ83を復帰動作させて進退ロッド83Aを後退させれば、第2流体圧シリンダ85の進退ロッド85Aによって食品容器本体37の後面が押されて第1室11から第2室12内に搬入され、さらに架け渡し板89上を移動してコンベヤ87上に載置される。なお架け渡し板89は第1開閉扉17の開放直後に傾動用流体圧シリンダ91によって水平位置に位置させておき、食品容器本体37がコンベヤ87上に載置された後に下方へ傾動させる。そしてこの後、第1開閉扉17を再び閉じる。
【0051】
さらに図6および図7には、図1の全体装置構成中の第2室12内のシール手段47および蓋閉じ手段49の部分の具体的な構成例を示す。
【0052】
図6において、第2室12内のコンベヤ87による移送経路中のシール位置92の上方には、シール手段47としての熱板93と、シール用の薄膜材95を供給するための薄膜材供給装置97が配置されている。前記熱板93は第2室12の上方に設けられた熱板昇降用シリンダ99によって昇降されるように水平に支持されており、この熱板93の下面の4隅部には、薄膜材95を吸引保持するための吸引部94が設けられている。一方薄膜材供給装置97は、上昇位置にある熱板93の下面に薄膜材95を水平に供給するためのものであり、ロール状に連続的に巻かれた状態で薄膜材95を保持する保持部100から薄膜材95の先端部分を引出してこれを熱板93の下面に位置させ、さらに引出された後端部分をカットするように構成されている。具体的には、保持部100に対し反対側に、引張り用シリンダ101が配置されており、この引張り用シリンダ101の進退ロッド101Aの先端には、枠体103を介して挟み込み用シリンダ105が垂直に取付けられており、また前記枠体103には、挟み込み用シリンダ105の先端に取付けられた水平な挟み片107に対向するように水平な受け片109が突設されており、これらの挟み片107と受け片109との間に薄膜材95の先端部分が挟み込まれるようになっている。一方、保持部100の近傍にはガイドロール111が設けられており、このガイドロール111の前方には、カッター受け台104が配置され、そのカッター受け台104の上方にはカッター106が上下動可能に設けられている。
【0053】
さらにシール位置92の前方には、蓋閉じ手段49が配設されている。この蓋閉じ手段49は、図7に詳細に示すように、ロータリーシリンダ等の回転駆動源108から突出する回転軸110にアーム112を取付け、さらにそのアーム112の先端部に進退シリンダ113を取付け、その進退シリンダ113の進退ロッド115を、保持枠38の蓋体38Bに対する係合部としたものである。
【0054】
以上のようなシール手段47および蓋閉じ手段49の動作について説明する。
【0055】
コンベヤ87によりシール位置92に送られて来た食品容器本体37(保持枠38に保持されたもの)は、そのシール位置92で一旦停止する。一方引張り用シリンダ101が前進位置にある状態で薄膜材95の先端部分が挟み込み用シリンダ105の動作によって挟み片107と受け片109との間に挟まれ、引張り用シリンダ101が後退動作することによって薄膜材95が保持部100から引出され、熱板93の下面側に位置する状態となる。そして熱板93の下面4隅の吸引部94に薄膜材95が吸引されて、吸着保持される。次いでカッター106が動作して、引出された薄膜材95の後端部分がカットされ、そのカットされた薄膜材95が熱板93の下面に保持されたまま、熱板93が下降して、シール位置92の食品容器本体37の上部開口端の位置まで至り、熱板93に内蔵されたヒータが動作して薄膜材95の周辺部分が食品容器本体37の開口端縁部に熱シールされ、これにより食品容器が密封され、密封食品の状態となる。その後、吸引部94による吸着が解除されてから一旦熱板93が上昇し、蓋閉じ手段49の進退シリンダ113が作動してその進退ロッド115が進出し、回転駆動源108が作動してアーム112が反時計方向へ回動し、これにより保持枠38の蓋体38Bに前記進退ロッド115が係合し、さらにアーム112の回動に伴なって蓋体38Bが反時計方向へ回動し、その蓋体38Bによって保持枠38の枠体38Aが閉じられる。この後熱板93が再び下降してその熱板93により蓋体38Bが下方へ押圧され、これによって蓋体38Bの係合部38Cが枠体38Aの被係合部38Dに係合され、保持枠38が確実に閉止された状態となる。このようにして密封食品37を保持している保持枠38が閉止された後、コンベヤ87が作動して、密封食品37が保持枠38ごと次の反転位置117(図8、図9参照)へ移送される。
【0056】
図8、図9に、第2室12内における反転手段51および冷却手段53の具体的構成例を示す。
【0057】
図8、図9において、反転位置117におけるコンベヤ87の幅方向の一方の側に流体圧シリンダ119が配設されており、コンベヤ87の幅方向の他方の側には反転装置121が配設されている。前記流体圧シリンダ119はコンベヤ87上の密封食品37を保持枠38ごとコンベヤ87の側方へ押し出して反転装置121に挿入するためのものである。反転装置121は、コンベヤ87の側方にそのコンベヤ87と平行な方向へ移動可能な可動台123と、この可動台123をコンベヤ87と平行な方向へ進退移動させるための駆動手段としての流体圧シリンダ125と、可動台123上に水平な軸線を中心として回転可能に設けられた回転枠127と、その回転枠127を回転させるためのモータ等の回転駆動源129と、コンベヤ87からその側方へ押出された密封食品37を保持枠38ごと両側から支持するように、前記回転枠127に設けられた断面コ字状に対向する1対の支持片131A,131Bとによって構成されている。そして前記可動台123の前進位置に相当する位置(後述する冷却位置141)の上方には、冷却手段53として、冷却水シャワー133が配設され、その冷却水シャワー133の下方には冷却水受け容器135が配設されている。この冷却水受け容器135の底部は、中間にポンプ137および冷却用熱交換器139が介在する循環パイプ140によって前記冷却水シャワー133に接続されている。さらに冷却水シャワー133の近傍のコンベヤ87の下面側には、支持片131A,131Bによって支持されている密封食品37を保持枠38ごとコンベヤ87上へ復帰移動させるための復帰用シリンダ143が設けられている。この復帰用シリンダ143の進退ロッド143Aの先端には、上方へL字状に突出して保持枠38の側面下部に係合し得る係合片144A,144Bが設けられている。
【0058】
以上のような図8、図9に示される反転手段51および冷却手段53の動作について説明する。
【0059】
前述のようにしてシール位置92において密封された密封食品37は保持枠38ごとコンベヤ87によって反転位置117まで移送され、この反転位置117において流体圧シリンダ119が動作して、密封食品37が保持枠38ごとコンベヤ87の側方へ押出され、反転装置121の回転枠127に設けられた1対の支持片131A,131B間に挿入・支持される。そして回転駆動源129が動作して回転枠127が180°回転し、密封食品37が保持枠38ごと上下反転される。この状態で所定時間保持された後、再び回転駆動源129が動作して回転枠127がさらに180°回転して密封食品37がもとの上下位置の状態に戻る。次いで流体圧シリンダ125が動作して、可動台123がコンベヤ87と平行に前進移動し、冷却位置141に至る。この冷却位置141において、冷却水シャワー133によって密封食品37に冷却水が掛けられ、冷却される。次いで復帰用シリンダ143が動作してその進退ロッド143Aが後退し、これにより係合片144A,144Bが密封食品37を保持する保持枠38に係合し、これをコンベヤ87上へ復帰移動させる。
【0060】
さらに図10、図11には、第2室12から第3室13に密封食品37を保持枠38ごと移送するための第2移送手段55と、第3室13から外部へ密封食品37を保持枠38ごと搬出するための搬出手段57の具体的な構成例を示す。
【0061】
図10、図11において、第2室12における第2開閉扉19の内側近傍の位置には、第2移送手段55が設けられている。この第2移送手段55は、コンベヤ87と平行な方向へ水平に進退ロッド145Aを進退させる第1流体圧シリンダ145を設け、かつその進退ロッド145Aの先端に、コンベヤ87と直交する方向へ進退ロッド147Aを水平に進退させる第2の流体圧シリンダ147を取付け、さらにコンベヤ87の先端と第2開閉扉19との間に傾動可能に架け渡し板149を設け、この架け渡し板149を傾動用シリンダ151によって水平位置と傾斜位置との間で傾動可能に構成したものである。そして第3室13内には、第2室12から搬入された密封食品37を保持枠38ごと受け取るための受け台153が設置されている。さらに第3室13における搬出扉21の外側には、排出台154が配設され、この排出台154の側方には第3室13から排出扉21を経て第3室13の外部の排出台154上に密封食品37を保持枠38ごと引出す搬出手段57が設けられている。この搬出手段57は、コンベヤ87による移送方向延長上において進退ロッド155Aを進退させる第1の流体圧シリンダ155と、その第1の流体圧シリンダ155の進退ロッド155Aの先端に取付けられた第2の流体圧シリンダ157とによって構成され、その第2の流体圧シリンダ157は、その進退ロッド157Aが水平面内で進退ロッド155Aの進退方向に対し直交する方向へ水平に進退するように構成されている。
【0062】
以上のような図10、図11に示される第2移送手段55および搬出手段57の動作について説明すれば、前述のようにして反転、冷却が行なわれてコンベヤ87の前端部近くの位置まで移送されて来た密封食品37は、その位置で一旦停止させられ、第2開閉扉19が開放される。なおこの第2開閉扉19の開放よりも前の段階で、第3室13は予め大気圧よりも高い圧力、すなわち第2室12内の圧力とほぼ等しい圧力に加圧されているものとする。
【0063】
第2開閉扉19の開放後、傾動用シリンダ151が動作して架け渡し板149が水平位置に至り、次いで第2移送手段55の第1の流体圧シリンダ145の進退ロッド145Aが後退位置にある状態で、第2の流体圧シリンダ147が作動してその進退ロッド147Aが進出する。次いで第1の流体圧シリンダ145が作動してその進退ロッド145Aが進出する。これによって第2室12内の密封食品37は保持枠38ごと第2の流体圧シリンダ147の進退ロッド147Aにより押されてコンベヤ87上から架け渡し板149上を前進し、第3室13内の受け台153上に載置される。その後傾動用シリンダ151が復帰動作して架け渡し板149が下方の退避位置へ傾動されてから、第2開閉扉19が閉じられる。次いで第3室13内の圧力が大気圧まで減圧されてから第3室13の搬出扉21が開放される。そして搬出手段57の第2の流体圧シリンダ157の進退ロッド157Aが後退位置にある状態で第1の流体圧シリンダ155が作動して、その進退ロッド155Aが進出し、その先端部が第3室13内に侵入する。次いで第2の流体圧シリンダ157が作動してその進退ロッド157Aが進出してから、第1の流体圧リシンダ155が復帰動作して、その進退ロッド155Aが後退する。そして第2の流体圧シリンダ157の進退ロッド157Aによって密封食品37が保持枠38ごと押されて、第3室13内の受け台153上から外部の排出台154上に移送される。このようにして排出台154上に至った密封食品37は、適宜のコンベヤ等によって2次冷却あるいは包装などの後処理工程に付される。
【0064】
なお以上の実施例においては、高圧処理容器10を第1室11、第2室12、第3室13の合計3室に区分して、第1室11において加圧および加圧下での通電加熱の第1段階を、また第2室12において加圧下でのシール、反転、冷却の第2段階を、さらに第3室において減圧の第3段階をそれぞれ行うものとしているが、請求項1、請求項2の発明の方法を実施する場合、高圧処理容器10における各室区分と各段階との関係は上記の例に限られるものではない。すなわち、各段階を実施するための室を、それぞれさらに複数の室に細分しても良く、また前の段階の一部または全部と、後述する段階の一部または全部とを統合して、その統合したプロセスを同一の室内で実行するようにしても良い。
【0065】
例えば図12に示す装置構成例では、処理容器10を3つの部屋(第1室11、第2室12,第3室13)に区分している点では図1の例と同じであるが、この図12の例では通電加熱手段41は第1室11ではなく第2室12内の入口近くに配設されている。なお図12において、各要素については図1と同様な符号を付し、その詳細な説明は省略する。また図12に示される各要素の具体的な構成は、例えば図2〜図11に示された例と同様であれば良い。
【0066】
このような図12の装置を用いて請求項1、請求項2の発明の方法を実施する場合、第1室11において第1段階のうち加圧のみを行ない、第2室12内において第1段階の通電加熱手段41による通電加熱と、第2段階のシール手段47によるシール、反転手段51による反転、および冷却手段53による冷却を行なう。なお第3室13において第3段階の減圧が行なわれる点は図1の例と同様である。
【0067】
この図12の例の場合、搬入扉15を開放し、第1開閉扉17を閉じた状態で第1室11にカラの食品容器本体37を搬入した後、搬入扉15を閉じて第1室11内を大気圧よりも高い圧力に加圧する。次いで第1開閉扉17を開放して、食品容器本体37を第1室11から第2室12内へ第1移送手段43によって移送する。なおこの際、第1開閉扉17の開放前の段階で第2室12内を大気圧よりも高い所定の高圧に加圧しておくことは図1の例と同様である。そして、第1移送手段43により第2室12へ食品容器本体37を搬入した後、第1開閉扉17を閉じ、充填手段40により食品容器本体37へ食品材料を充填し、通電加熱手段41によって食品容器本体37内の食品材料に対して通電加熱を行なう。ここで、通電加熱時における容器本体37への電極の挿入および垂れ落ち防止板77の動作などについては図1の例と同様である。通電加熱終了後は、第2室12内の室内移送手段45によってシール手段47の位置へ食品容器を移送して、第2段階の最初のプロセスであるシールを行なう。その後、必要に応じて蓋閉じ手段49によって蓋閉じを行なった後、反転手段51による食品容器の反転、冷却手段53による冷却を第2室12内において行ない、さらに第3室13へ移送して減圧し、外部へ搬出させることは図1の例の場合と同様である。
【0068】
このように図12の例においては第1室11は加圧のみを行なうものであるから、第1室11は第3室13と同様に小型化することができ、したがって第1室11内の加圧に要する時間を短縮して生産効率をより一層向上させることができる。なおこの場合通電加熱手段41が第2室12に配置されることから第2室12の内容積は図1の例の場合より大型化するが、既に述べたように第2室12は装置の立上り時以外は常時高圧雰囲気に保持していれば良いから、第2室12の内容積の増大が生産効率に及ぼす影響はほとんどない。
【0069】
なお図12の例では充填手段40を第2室12内に設けて、第2室12内でカラの食品容器本体37に対し食品材料を充填することとしているが、場合によっては第1室11内で食品材料の充填を行なっても良く、さらには第1室11への容器本体37の搬入前に予め食品材料を充填しておいても良い。
【0070】
【発明の効果】
請求項1の加工食品の製造方法によれば、通電加熱を適用して食品容器内に密封された加工食品を製造するにあたって、食品容器内の食品材料の通電加熱から、通電加熱後の食品容器のシール・反転・冷却までの一連の工程をいずれも大気圧よりも高い雰囲気圧力下で行ない、冷却後にはじめて雰囲気を大気圧に減圧するところから、冷却前の段階でシールされている食品容器内のガス成分が膨張して容器が膨れたり、シールが破れたりして、不良品が発生するおそれがなく、確実かつ安定して良品の密封食品を製造することができる。
【0071】
また請求項2の発明の加工食品の製造方法によれば、通電加熱後に食品容器の食品材料中から電極を引上げて食品容器を移送する際に、電極から液状食品が垂れ落ちて食品容器の開口端縁部に付着することが防止されるため、食品容器の開口端への薄膜材のシールを確実に行なって、密封不良の発生を確実に防止することができる。
【0072】
そしてまた請求項3、請求項4の発明の方法によれば、一連の工程を加圧下で行なうための3室に区分し、各室をそれぞれ独立に密閉可能とすることにより、多種・多数の製造装置を設けておかなければならない大容積の第2室を、高圧処理容器内への食品容器の搬入時、搬出時にも常時高圧状態に維持しておくことができ、一方加圧−通電加熱もしくは加圧のみのための第1室は第2室と比較して小容積で足りるため、食品容器の搬入ごとに大気圧より高い圧力に加圧するための時間は短時間で足り、また減圧のための第3室はさらに小容積で足りるためこれも大気圧より高い圧力に加圧するための時間が短時間で足り、したがって大気圧よりも高い圧力に加圧するための時間が処理能率、生産性の阻害要因となるおそれが少なく、高い処理能率、生産性で加熱済みの密封食品を製造することができる。
【0073】
さらに請求項5〜請求項7の発明の加工食品の製造装置によれば、前述のような優れた長所を有する製造方法を、実際に加工済み密封食品の量産的規模での製造に適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明による加工食品の製造装置の全体構成の一例を概略的に示す模式図である。
【図2】この発明で使用する食品容器を保持するための保持枠の一例を示す縦断正面図である。
【図3】図1に示される装置における第1室付近の具体的構成例を示す縦断正面図である。
【図4】図3のIV−IV線における断面図である。
【図5】図3のV−V線における平面図である。
【図6】図1に示される装置における第2室内のシール手段および蓋閉じ手段の部分の具体的構成例を示す縦断側面図である。
【図7】図6のVII−VII線における平面図である。
【図8】図1に示される装置における第2室内の反転手段および冷却手段の部分の具体的構成例を示す縦断側面図である。
【図9】図8に対する平面図である。
【図10】図1に示される装置における第3室付近の具体的構成例を示す縦断側面図である。
【図11】図10のXI−XI線における横断平面図である。
【図12】この発明による加工食品の製造装置の全体構成の他の例を概略的に示す模式図である。
【図13】この発明で製造対象となる加工食品の一例を示す縦断正面図である。
【符号の説明】
10 高圧処理容器
11 第1室
12 第2室
13 第3室
15 搬入扉
17 第1開閉扉
19 第2開閉扉
21 搬出扉
23 加圧手段
37 食品容器本体
38 保持枠
39 搬入手段
40 充填手段
41 通電加熱手段
43 第1移送手段
45 室内移送手段
47 シール手段
49 蓋閉じ手段
51 反転手段
53 冷却手段
55 第2移送手段
57 搬出手段
77 垂れ落ち防止板

Claims (7)

  1. 上面が開口された食品容器本体内に充填されている食品材料を通電加熱し、その後食品容器本体の開口側を薄膜材で覆って食品容器本体の開口端縁部と薄膜材の周辺部との間をシールし、さらにシール後の食品容器を上下反転させてから冷却して、加熱済の密封された加工食品を得る加工食品の製造方法において:
    食品容器本体に充填された食品材料を取囲む雰囲気圧力を大気圧よりも高い圧力に加圧して、その加圧下で通電加熱を行なう第1段階と;
    第1段階終了後、雰囲気圧力を大気圧よりも高い圧力に加圧した加圧下において、食品容器本体の開口側を薄膜材により覆って食品容器本体の開口端縁部と薄膜材の周辺部との間をシールして密封し、さらに密封後の食品容器を上下反転させた後、冷却させる第2段階と;
    第2段階終了後、雰囲気圧力を減圧して大気圧に戻す第3段階;
    とを有してなることを特徴とする、加工食品の製造方法。
  2. 請求項1に記載の加工食品の製造方法において:
    前記第1段階で通電加熱を行なうにあたり、通電加熱用の電極を下降および上昇させることにより食品容器本体内への電極の挿入および離脱を行ない、かつ電極離脱後に水平方向に食品容器本体を移送させるにあたり、食品容器本体の上面と上方へ離脱した電極との間の空間に、垂れ落ち防止板を介挿させることを特徴とする、加工食品の製造方法。
  3. 請求項1に記載の加工食品の製造方法において:
    それぞれ独立に密閉可能な第1室、第2室および第3室がその順に隣接して設けられた高圧処理容器を用い、前記第1室内において前記第1段階のプロセスを行ない、第1段階終了後に第1室から第2室へ食品容器本体を移送するに先立って、第2室内の雰囲気圧力を大気圧よりも高い圧力に設定しておき、第1室から第2室へ食品容器本体を移送してから第1室と第2室との間を遮断し、その状態で第2室内において前記第2段階のプロセスを行ない、第2段階終了後に第2室から第3室へ食品容器を移送するに先立って、第3室内の雰囲気圧力を大気圧よりも高い圧力に設定しておき、第2室から第3室へ食品容器を移送して第2室と第3室との間を遮断し、その後前記第3段階として、第3室を大気圧に開放して第3室から外部へ食品容器を搬出することを特徴とする、加工食品の製造方法。
  4. 請求項1に記載の加工食品の製造方法において:
    それぞれ独立に密閉可能な第1室、第2室および第3室がその順に隣接して設けられた高圧処理容器を用い、前記第1室内において前記第1段階のうちの加圧のプロセスを行ない、続いて第1室から第2室へ食品容器本体を移送するに先立って、第2室内の雰囲気圧力を大気圧よりも高い圧力に設定しておき、第1室から第2室へ食品容器本体を移送してから第1室と第2室との間を遮断し、その状態で第2室内において前記第1段階のうちの通電加熱のプロセスおよび第2段階の各プロセスを行ない、第2段階終了後に第2室から第3室へ食品容器を移送するに先立って、第3室内の雰囲気圧力を大気圧よりも高い圧力に設定しておき、第2室から第3室へ食品容器を移送して第2室と第3室との間を遮断し、その後前記第3段階として、第3室を大気圧に開放して第3室から外部へ食品容器を搬出することを特徴とする、加工食品の製造方法。
  5. 上面が開口された食品容器本体内の食品材料を通電加熱し、次いで食品容器本体の開口側を薄膜材で覆って食品容器本体の開口端縁部と薄膜材周辺部との間をシールして食品容器を密封し、さらに密封後の食品容器を上下反転させてから冷却する加工食品の製造装置において:
    外部から食品容器本体を搬入するための搬入扉を有する密閉可能な第1室と;
    その第1室内において食品容器本体内に電極を挿入して、食品容器本体内の食品材料を通電加熱するための通電加熱手段と;
    前記第1室に隣接して設けられた第2室と;
    前記第1室と第2室との間を密閉可能に開閉するための第1開閉扉と;
    前記第1室から前記第1開閉扉を経て第2室内へ食品容器本体を移送するための第1移送手段と;
    前記第2室内において容器本体の開口端に薄膜材を被せ、その薄膜材の周辺部を食品容器本体の開口端縁部にシールするためのシール手段と;
    前記第2室内において、薄膜材によりシールされて密封された食品容器を上下反転させる反転手段と;
    前記第2室内において、薄膜材によりシールされた食品容器を冷却するための冷却手段と;
    前記第2室に隣接する位置に設けられかつ搬出扉を備えた密閉可能な第3室と;
    前記第2室と第3室との間を密閉可能に開閉するための第2開閉扉と;
    前記第2室から第3室へ第2開閉扉を経て食品容器を移送するための第2移送手段と;
    前記第3室から搬出扉を経て食品容器を外部へ搬出するための搬出手段と;
    前記第1室内、第2室内および第3室内の雰囲気圧力をそれぞれ独立に大気圧よりも高い圧力に加圧するための加圧手段;
    とを有してなる加工食品の製造装置。
  6. 上面が開口された食品容器本体内の食品材料を通電加熱し、次いで食品容器本体の開口側を薄膜材で覆って食品容器本体の開口端縁部と薄膜材周辺部との間をシールして食品容器を密封し、さらに密封後の食品容器を上下反転させてから冷却する加工食品の製造装置において:
    外部から食品容器本体を搬入するための搬入扉を有する密閉可能な第1室と;
    前記第1室に隣接して設けられた第2室と;
    前記第1室と第2室との間を密閉可能に開閉するための第1開閉扉と;
    前記第1室から前記第1開閉扉を経て第2室内へ食品容器本体を移送するための第1移送手段と;
    前記第2室内において食品容器本体内に電極を挿入して、食品容器本体内の食品材料を通電加熱するための通電加熱手段と;
    前記第2室内において食品材料通電加熱後の容器本体の開口端に薄膜材を被せ、その薄膜材の周辺部を食品容器本体の開口端縁部にシールするためのシール手段と;
    前記第2室内において、薄膜材によりシールされて密封された食品容器を上下反転させる反転手段と;
    前記第2室内において、薄膜材によりシールされた食品容器を冷却するための冷却手段と;
    前記第2室に隣接する位置に設けられかつ搬出扉を備えた密閉可能な第3室と;
    前記第2室と第3室との間を密閉可能に開閉するための第2開閉扉と;
    前記第2室から第3室へ第2開閉扉を経て食品容器を移送するための第2移送手段と;
    前記第3室から搬出扉を経て食品容器を外部へ搬出するための搬出手段と;
    前記第1室内、第2室内および第3室内の雰囲気圧力をそれぞれ独立に大気圧よりも高い圧力に加圧するための加圧手段;
    とを有してなる加工食品の製造装置。
  7. 請求項5もしくは請求項6に記載の加工食品の製造装置において:
    前記通電加熱手段が、電極を食品容器本体の上方から下降および上昇させることにより電極を食品容器本体内へ挿入・離脱させる構成とされており、また通電加熱手段の近傍には、食品容器本体の上面と上方へ離脱された電極との間の空間に、側方から侵入および離脱させ得る垂れ落ち防止板が設けられていることを特徴とする、加工食品の製造装置。
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