JPH1065180A - 多結晶半導体薄膜、その形成方法、多結晶半導体tft、およびtft基板 - Google Patents

多結晶半導体薄膜、その形成方法、多結晶半導体tft、およびtft基板

Info

Publication number
JPH1065180A
JPH1065180A JP9096457A JP9645797A JPH1065180A JP H1065180 A JPH1065180 A JP H1065180A JP 9096457 A JP9096457 A JP 9096457A JP 9645797 A JP9645797 A JP 9645797A JP H1065180 A JPH1065180 A JP H1065180A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
thin film
semiconductor thin
polycrystalline semiconductor
tft
polycrystalline
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP9096457A
Other languages
English (en)
Inventor
Kunio Masushige
邦雄 増茂
Masaya Keyakida
昌也 欅田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
AG Technology Co Ltd
Original Assignee
AG Technology Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by AG Technology Co Ltd filed Critical AG Technology Co Ltd
Priority to JP9096457A priority Critical patent/JPH1065180A/ja
Publication of JPH1065180A publication Critical patent/JPH1065180A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Liquid Crystal (AREA)
  • Recrystallisation Techniques (AREA)
  • Thin Film Transistor (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】高性能の多結晶シリコン半導体TFTを形成す
る。 【解決手段】高速ビームアニールの走査方向に沿って結
晶粒20が筋状に形成された多結晶シリコン半導体薄膜
のストライプであり、走査方向の電界効果移動度νL
ストライプの幅方向の電界効果移動度νS がνL ≧1.
5・νS 、かつ、νL ≧55cm2 /V・sを満足し、
TFTのチャネル方向を走査方向に合わせて設定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、アクティブマトリ
ックス画像表示素子等の駆動素子として用いられる薄膜
トランジスタ(TFT)の製造に関する。なかでも多結
晶化の工程で用いる高速ビームアニール法(HSBA)
によって形成した多結晶半導体薄膜、多結晶半導体薄膜
の形成方法、多結晶半導体TFT、およびTFT基板に
関する。
【0002】
【従来の技術】従来から多結晶半導体TFTを形成する
ためにビームアニールが用いられていた。しかし、その
ほとんどは半導体薄膜の溶融再結晶または実質的に熱処
理であり、これらの場合には、ビーム照射により誘起さ
れる熱現象は、被照射体上でのビームスポットの走査速
度にあまり依存しない。
【0003】まず、溶融再結晶の先行技術を説明する。
特公平3−34669号公報(従来例1)には、TFT
を備えた半導体装置に関する発明が開示された。非晶質
シリコンまたは多結晶シリコンをレーザ光線でアニール
して粒径を増大させて形成した多結晶シリコンが用いら
れていた。この発明の概要を以下に引用する。
【0004】「減圧CVDでSiH4 を580℃で熱分
解し、絶縁性基板1上に厚さ0.5μmの多結晶Siの
薄膜を堆積する。次に、この薄膜にドーズ量3×1012
/cm2 、打ち込み電圧150kVでN形不純物として
のP(リン)をイオン注入し、900℃、30分の熱処
理を行って不純物分布を均一にした後、YAGレーザの
第2高調波のレーザ光線(波長0.53μm、ビーム径
85μm)により、1.6ジュール/cm2 のパワーで
薄膜をアニールする。レーザ光線の照射は、走査速度1
00mm/secで先ずx方向(左右方向)に行い、次
いで、これと直角方向のy方向(前後方向)に行う。こ
のような2方向のレーザ光照射を行うと、最初のx方向
の照射で多結晶Siの結晶粒の成長が主にx方向に起こ
り、次のy方向の照射ではy方向への結晶粒の成長はほ
とんどない。
【0005】例えば、前記のレーザアニール条件ではx
方向に成長した結晶粒の長さは約10μmとなり、y方
向に成長した結晶粒の幅は約1μmとなる。このような
レーザアニールは、結晶粒の成長と電気的な活性化のた
めに行うものであり、1.6ジュール/cm2 以下のパ
ワーでは活性化が不充分で所望の特性が得にくい。」
【0006】次に、従来例2として非溶融条件でレーザ
アニールを行う技術について説明する。ビームスポット
を高速走査し、被照射体をほとんど温度上昇させず、も
ちろん室温雰囲気中で溶融せしめることなく多結晶半導
体を得る手法である。例えば、水素化非晶質シリコン膜
を安定して多結晶化できることが示された(特開昭62
−104117号公報)。また、ソース・ドレインおよ
びチャネルに注入した不純物の活性化を、非晶質シリコ
ンの多結晶化と同時に行うことが可能であることが示さ
れた(特開平4−226040号公報)。
【0007】さらに、ビームアニール装置の光学系にお
いて、ビームをレンズで絞って用い、走査方向における
ビームスポット走査方向長と、その直交方向におけるビ
ームスポット幅との比率が可変され、ビームスポット走
査方向長×100000/s以上の線速度でビームスポ
ットを走査することにより高い生産性を実現させる方法
が知られていた(特開平5−208395号公報)。
【0008】また、電子情報通信学会論文誌C−2 V
ol.J76−C−2 No.5256〜259頁にH
SBAアルゴンレーザアニールによる低温プロセス多結
晶シリコンTFTの発明が開示された。そのなかで以下
の記載があった。
【0009】「HSBAに用いる出発膜として水素含有
量の大きいアモルファスシリコンを用いており、現時点
では濃度・存在形態は不明であるが内部に比較的多くの
水素を含んでいることをSIMSにより確認できてい
る。この水素の存在により水素プラズマ処理や水素雰囲
気アニール等の膜の外部から水素を導入する手段を講じ
なくてもいわゆる「自己水素化」を起こしていると考え
ている。」 この従来例2で定義されているビームスポット径は、レ
ーザ技術で通常用いられる、ピーク強度の1/e2 (1
3.5%)となる径である。
【0010】また、この従来例2で採用されたHSBA
によって、電界効果移動度が20cm2 /V・s以上の
TFT特性を安定に得られたが、依然として若干の特性
ばらつきがあった。その原因を解析したところ、ばらつ
きの大部分は多結晶半導体自身の特性に由来することが
わかった。具体的には多結晶化を誘起せしめるエネルギ
ービームの走査方向の直角方向において、TFT特性の
分布が明らかに存在することがわかった。
【0011】そこで、本出願人は特開平8−97141
号公報において、非晶質シリコン膜に対しレーザ光ピー
ク強度の80%以上の強度で照射される時間を3〜5μ
sとするHSBA法を提案した。この発明によると、T
FT特性の分布がそれ以前のHSBA法のものに比して
少なくなり、かつTFT基板全体として見た場合に、総
合特性が向上する。
【0012】また、このHSBAを用いる際に、レーザ
ビームの走査方向とTFTの回路構成を工夫すること
で、周辺駆動回路と画素領域とを同一基板上に高集積化
して形成したTFT基板に関する技術が特開平7−92
501号公報に記載されていた。そして、安定した性能
の製品を提供できるようになった。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】上記のHSBA、すな
わち高速度でビームスポットを被照射体上で走査し、非
単結晶半導体薄膜を完全な溶融状態に至らしめることな
く多結晶化するHSBAにおいて、最適な照射時間をさ
らに設定することにより、より均一性のよいTFTが得
られ、また、高い生産性を維持しながら高特性で均一性
のよいTFTを確実に得られた。
【0014】ところが技術の進歩とともにTFTに求め
られる特性は高度化し、さらに高い電界効果移動度が求
められるようになった。また、大画面、高密度、周辺回
路の一体集積化、生産歩留の向上といった新しい課題が
要求されるようになってきた。さらに、同時に良好な均
一性を有し、安定して製造できるTFT表示装置が求め
られるようになった。
【0015】
【課題を解決するための手段】まず、本発明の第1のグ
ループの発明を説明する。請求項1記載の発明は、絶縁
基板上に形成されたストライプ状の多結晶半導体薄膜に
おいて、ストライプの長手方向における電界効果移動度
νL とストライプの幅方向の電界効果移動度νS が、ν
L ≧1.5・νS を満足することを特徴とする多結晶半
導体薄膜である。好ましくは、νL ≧3.0・νS を満
足する多結晶半導体薄膜である。絶縁基板には、石英基
板などに比較して軟化温度の低い、一般の無アルカリ性
のLCD用ガラス基板などが用いられる。
【0016】請求項2記載の発明は、電界効果移動度ν
L が55cm2 /V・s以上であることを特徴とする請
求項1記載の多結晶半導体薄膜である。この発明により
多結晶半導体薄膜を高速スイッチング回路に供すること
ができる。
【0017】請求項3記載の発明は、電界効果移動度ν
L が200cm2 /V・s以下であることを特徴とする
請求項1または2記載の多結晶半導体薄膜である。
【0018】請求項4記載の発明は、ストライプの長手
方向に対して筋状に多結晶粒子が配列していることを特
徴とする請求項1、2または3記載の多結晶半導体薄膜
である。この際、多結晶粒子の結晶方向は(111)方
向であることが好ましい。
【0019】請求項5記載の発明は、水素を1atm%
以上含有することを特徴とする請求項1、2、3または
4記載の多結晶半導体薄膜である。
【0020】請求項6記載の発明は、多結晶半導体TF
Tのチャネルに請求項1、2、3、4または5記載の多
結晶半導体薄膜が用いられ、ストライプの長手方向とチ
ャネルの方向とがほぼ平行に設けられてなることを特徴
とする多結晶半導体TFTである。ほぼ平行とは、スト
ライプの結晶の主軸方向とチャネルの電流方向とが15
°以内となるように設けられればよい。
【0021】請求項7記載の発明は、多結晶半導体TF
Tのソース電極とドレイン電極が櫛歯状に形成されてな
ることを特徴とする請求項6記載の多結晶半導体TFT
である。また、請求項7の発明の好ましい態様にあって
は、多結晶半導体TFTのゲート電極はジグザグ状に、
または、左右に折れ曲がって、またはスパイラル状に形
成されてなる。
【0022】請求項8記載の発明は、行列状に形成され
た画素を駆動する駆動素子が画素ごとに設けられ、駆動
素子に接続された行電極に行信号を供給する行駆動回路
と、駆動素子に接続された列電極に列信号を供給する列
駆動回路とが設けられ、行駆動回路の一部および/また
は列駆動回路の一部に請求項7記載の多結晶半導体TF
Tが用いられたことを特徴とするTFT基板である。
【0023】また、上記の各発明の好ましい態様では、
シリコンを主成分とする膜厚50〜150nmの非晶質
シリコン半導体をアニールして得られた多結晶半導体薄
膜であることを特徴とする。
【0024】次に本発明における多結晶半導体薄膜、多
結晶半導体TFT、およびTFT基板の製造方法に関す
る第2のグループの発明を説明する。請求項9記載の発
明は、非晶質半導体薄膜にビームスポットを走査し、多
結晶化を行う多結晶半導体薄膜の形成方法において、非
晶質半導体薄膜の自発的結晶化を誘起する走査速度VP
の90〜110%の走査速度で走査することを特徴とす
る多結晶半導体薄膜の形成方法である。そして、形成さ
れた多結晶半導体薄膜の結晶粒の配列に異方性を生成せ
しめることが好ましい。
【0025】走査速度VP の下側の領域は90〜100
%(<100%未満)であり、上側の領域は100〜1
10%である。基本的に従来例2よりも高い電界効果移
動度が得られる点では同じである。本発明においては、
100〜110%の領域から走査速度を選択して用いる
ことが生産性および多結晶半導体薄膜の均一性の点で好
ましい。
【0026】第1の好ましい態様は、非晶質半導体がシ
リコンを主成分とする膜厚50〜150nmの非晶質シ
リコン半導体であることを特徴とする請求項9記載の多
結晶半導体薄膜の形成方法である。
【0027】第2の好ましい態様は、請求項9記載の発
明または第1の好ましい態様の多結晶半導体薄膜の形成
方法によって形成された多結晶半導体薄膜を用いてチャ
ネルが形成されてなることを特徴とする多結晶半導体T
FTである。
【0028】第3の好ましい態様は、絶縁基板上に複数
の多結晶半導体TFTが設けられ、少なくともその一部
に第2の好ましい態様の多結晶半導体TFTが備えられ
たことを特徴とするTFT基板である。
【0029】第4の好ましい態様は、行列状に形成され
た画素を駆動する駆動素子が画素ごとに設けられ、駆動
素子に接続された行電極に行信号を供給する行駆動回路
と、駆動素子に接続された列電極に列信号を供給する列
駆動回路とが設けられ、行駆動回路の一部および/また
は列駆動回路の一部に第2の好ましい態様の多結晶半導
体TFTが用いられたことを特徴とするTFT基板であ
る。
【0030】第5の好ましい態様は、行側駆動回路のシ
フトレジスタ、行側駆動回路の誤り補正回路、行側駆動
回路の電流増幅バッファ、および列駆動回路の出力バッ
ファから選ばれる1つ以上に第2の好ましい態様の多結
晶半導体TFTが用いられたことを特徴とするTFT基
板である。
【0031】本発明の多結晶半導体TFTは、特に高速
スイッチング、大電流駆動が求められる回路系に用いら
れることが好ましい。
【0032】上記の各発明において、非晶質半導体は実
質的には水素を含有する非晶質シリコン半導体であり、
多結晶半導体薄膜が多結晶シリコン半導体であることが
好ましい。量産時にHSBAによって、多結晶化を安定
に行うことができるからである。
【0033】また、上記の各発明において、多結晶半導
体薄膜の膜厚を80〜130nmとすることがさらに好
ましい。安定して、多結晶シリコン半導体薄膜の形成を
達成でき、その後の回路形成に好ましいからである。
【0034】
【発明の実施の形態】次に図を参照しながら本発明を説
明する。図1にTFTの電界効果移動度(縦軸)とビー
ムアニールの走査速度(横軸)との相関関係を示す。横
軸方向のA領域において、ある程度の電界効果移動度が
安定に得られる。このA領域より走査速度が速い領域で
は多結晶半導体の電界効果移動度にばらつきが生ずる。
例えば多結晶化領域のストライプの幅方向に電界効果移
動度の分布が発生し、また全体に低い値を示す。後述す
る図13(走査速度12m/sで得たストライプ)と図
14(走査速度15m/sで得たストライプ)の写真に
示す多結晶シリコン薄膜のストライプはほとんど領域A
の条件で形成されたものである。
【0035】一方、このA領域より走査速度の遅いG領
域(三角形状の左側のG1 領域と右側のG2 領域を含
む)について解析したところ、図1に示すように電界効
果移動度の特性に異方性が強く現れることがわかった。
ビーム走査方向と平行な方向における電界効果移動度ν
L は上記のA領域の約2倍以上の値を示すことがわかっ
た。このG領域で形成した多結晶半導体薄膜を用いて、
ビーム走査方向に平行にチャネル電流を流すように構成
した多結晶半導体TFTにおいては高速のスイッチング
動作が得られ、かつ大電流駆動が可能となる。
【0036】このときビーム走査方向と垂直な方向、つ
まりストライプの幅方向におけるTFTの電界効果移動
度はA領域より低下していることもわかった。したがっ
て、この電界効果移動度の極大領域(例えば、ピーク値
がVP =10.5m/sである場合に、9.5〜11.
6m/s程度のG領域)に入るようにビームアニールの
走査速度を設定し、多結晶半導体薄膜のストライプを形
成する。さらにビーム走査方向と平行な方向にチャネル
電流を流すTFTの回路網をレイアウトする。これによ
り、従来例2に比べて実効的な電界効果移動度が飛躍的
に大きくなり、高性能なTFTが得られるようになっ
た。
【0037】電界効果移動度の極大値を示すビームの走
査速度は絶対値でおおむね10m/s前後となる。しか
し、この走査速度は結晶化の潜熱による自発的結晶化、
または、「explosive crystalliz
ation」(爆発的結晶化)の進行速度であって、非
晶質半導体薄膜の種類や物性値等により若干異なる。
【0038】この自発的結晶化の進行速度(これは、非
晶質半導体薄膜の自発的結晶化を誘起する走査速度VP
と実質的に等しい)はHSBAにおける走査速度を段階
的に変化させ、得られた多結晶半導体薄膜の結晶粒の配
向性をX線回折法で解析することで決定できた。種々の
非晶質半導体薄膜およびHSBAの条件(レーザ出力、
ビームスポット径と形状、走査速度等)について逐次実
験を繰り返すことでVP の値を知ることができた。
【0039】次に、本発明のHSBAで形成した多結晶
半導体薄膜の物理的性質について説明する。高速側から
徐々に走査速度を遅くして、多結晶半導体薄膜が異方性
を示し始める走査速度を分離走査速度VX と呼ぶ。つま
り、VX より速い走査速度の領域で形成した多結晶半導
体薄膜はランダム配向を示すのに対し、VX より遅い走
査速度で形成した多結晶半導体薄膜は異方性を示す。V
X より速度の遅い位置に電界効果移動度のピークまたは
極大領域を示すVP がさらに存在する。そしてVP 近傍
を含めたある範囲の走査速度で形成された多結晶半導体
薄膜は(111)配向を示す。
【0040】これは実質上(111)配向のみを持ち、
他の配向性をほとんど示さない、ほぼ単一な結晶配向性
を呈する多結晶半導体薄膜である。この解析結果を図2
に示す。符号PC13-Pの特性曲線は走査速度が13m/
sでA領域におけるHSBAで形成された多結晶シリコ
ン半導体薄膜である。符号PC10-Pの特性曲線は走査速
度が10m/sでG領域におけるHSBAで形成された
多結晶シリコン半導体薄膜である。
【0041】これらの符号PC13-PとPC10-Pの特性曲
線は多結晶シリコン半導体薄膜のストライプをX線回折
法で得たものであって、結晶粒の配向性を示す。この実
験で用いた膜構成は、1.1mm厚みのAN635(旭
硝子製の無アルカリガラス基板)上に、SiO2 膜を2
00nm形成し、さらにHSBAで多結晶シリコン半導
体薄膜100nmを形成したものである。
【0042】特性曲線PC13-Pには、結晶配向として
(111)、(220)、および(311)の3つのピ
ークが現れている。これに対し、特性曲線PC10-Vには
(111)のピークが出ているが、(220)と(31
1)のピークは観察されない。このように多結晶シリコ
ン半導体の結晶配向に明らかに差が生じている。さら
に、この傾向は多結晶シリコン半導体の面内方向に依存
せずに、ほぼ普遍的な性質であることがわかった。
【0043】また、このX線回折法による配向性の測定
の代わりに多結晶半導体膜の表面をヒドラジン水溶液に
よりエッチングした後、光学顕微鏡によりその表面を観
察することで膜の状態を調べることができた。つまり、
走査速度がVP より速いのか、遅いのかを判定できる。
【0044】言い換えれば、ある非晶質シリコン半導体
薄膜のVP の値を知りうる。走査速度がVP より速いと
きには多結晶化されたストライプの中央部分は細かい等
方的な粒形状をしている(図3の結晶粒10、図4の結
晶粒11)。一方、走査速度がVP より遅いときはスト
ライプ全体に走査方向に平行な方向に細長い粒の形状が
観察できる(図5のひも状に見える結晶状態20)。言
い換えると、走査方向に平行な方向に筋状に結晶粒が配
列している状態、または、走査方向にほぼ平行にライン
状のテクスチャが形成されたことが観察された。
【0045】このようにして求めたVP はプラズマCV
Dにより300℃で成膜し350℃で熱処理した非晶質
シリコン半導体薄膜の場合10.5m/s、減圧CVD
により430℃で成膜した非晶質シリコン半導体薄膜の
場合11.5m/sであった。さらに、解析を進め、V
P に対してVP ・(0.90〜1.10)の走査速度の
範囲で高い電界効果移動度が発現することがわかった。
【0046】さらに、製造上の許容誤差、または安定係
数を考慮し、安定マージンを考慮した走査速度でビーム
スポットを走査することにより、最も高い電界効果移動
度を安定して獲得できる。好ましくは、VP ・(0.9
3〜1.07)の条件を用いる。すなわち高移動度を獲
得するにはVP 近傍でレーザアニールすればよい。走査
速度が遅すぎると電界効果移動度は低下する。これは走
査速度とVP との差に依存して、膜の結晶性に周期性が
現れるためと考えられる。
【0047】なお、VP は図1に示す特性曲線のほぼ極
大値または極大領域に対する走査速度である。好ましく
は、VP ・(0.93〜0.96)、またはVP
(1.04〜1.07)の範囲を用いる。VP の近傍で
は電界効果移動度の変化が急峻であるので、完成した多
結晶半導体TFTの生産ロットごとのばらつきを安定さ
せるために上記の範囲を採用することが好ましい。
【0048】上位の領域のうち、高速側が製造上好まし
いことがわかった。VP に対し走査速度がより低速側
(図1のグラフのピーク点より紙面左側近傍)でも製造
できるが、生産性の点で、VP よりやや高速側(図1の
グラフのピーク点より紙面右側近傍)を使用することが
好ましい。
【0049】HSBAにおいて、等温度面の移動速度と
いう意味でビームアニールの際の走査速度が第1のパラ
メータである。走査方向のビーム径が走査速度とVP
の差の許容量を決める第2のパラメータである。実際の
ビーム径の値としては、70〜150μmの範囲が適当
である。この範囲であれば走査速度とVP との差が10
%以内であっても充分良好な特性の多結晶シリコン半導
体薄膜を形成できる。
【0050】なお、本発明では、ビームスポットの大き
さは上述の従来例と同様に1/e2となる径で定義す
る。非晶質シリコン半導体薄膜の水素含有量は2次的な
パラメータである。安定に多結晶化を行うためには、3
00℃以上の成膜温度のPECVDの場合にはおおむね
15atm%以下であることが好ましく、減圧CVDの
場合には約2atm%以下の値が好ましい。この値は膜
厚が厚いほど小さく、走査速度が速いほど小さくなる傾
向にある。多結晶半導体薄膜内部の欠陥を封止するため
には、非晶質半導体薄膜の水素含有量は、およそ0.5
atm%以上であることが好ましい。
【0051】本発明で用いるHSBAの工程で、水素を
多く含有した非晶質シリコン半導体薄膜はアニール後、
水素含有量はおよそ15〜40%に低減される。HFS
測定法によって、減圧CVDとPECVDの両方とも
に、およそ元の含有量の35%程度に減少することが確
認された(各1サンプル)。
【0052】また、レーザ出力も2次的なパラメータで
あり、膜条件、走査速度に応じて適当な値を用いればよ
い。最適値より出力が少し小さい場合、多結晶化される
ストライプの幅は小さくなるがストライプの中央部の特
性はほとんど変わらない。
【0053】図8を参照して説明する。プラズマCVD
により300℃で成膜し350℃で熱処理した非晶質シ
リコン半導体薄膜を走査速度10.0m/s(VP
0.95)、11.0m/s(VP ・1.05)、1
3.0m/s(VP ・1.24)でレーザ走査多結晶化
し、走査方向を電流方向とするTFTを形成、電界効果
移動度の多結晶シリコン半導体薄膜からなるストライプ
の幅方向の分布を測定した結果を示す。
【0054】各々のTFTのチャネル幅は4μmであ
る。10.0m/sではストライプ中央部の電界効果移
動度は高いが、高い値を示す領域の幅は比較的狭いた
め、位置合せ精度と必要な電界効果移動度、その均一性
とのかねあいで、11.0m/sの条件の方が有利な場
合もある。この条件では最高の電界効果移動度は10.
0m/sに及ばないが、13m/sと同等の均一性で3
割ほど大きな電界効果移動度が得られる。また走査速度
が速い分だけ生産性は向上する。図8の縦軸では80c
2 /V・sを上限としたが、後述する例20では12
5cm2 /V・sを得ている。非晶質シリコン半導体薄
膜の成膜時の温度と相関関係がありおよそ200cm2
/V・s程度の多結晶シリコン半導体薄膜が形成できる
と考えられる。
【0055】次に、本発明の多結晶シリコン半導体薄膜
の特質について説明する。図16にレーザ光のビームス
ポットを10m/sで走査して形成した多結晶シリコン
半導体薄膜のレーザ走査方向に平行な断面の透過型電子
顕微鏡写真を示す。
【0056】全体に結晶粒は不定形であり、結晶粒の間
の粒界がはっきりしない。しかし、不規則ではあるが走
査方向にコントラストの同じ領域(方位の同じ領域)が
数μmにわたり連続している状態が読み取れる。これは
膜厚以下程度の大きさの結晶粒が方位をそろえて走査方
向に配列していることを意味している。この結晶粒の状
態が、走査方向に移動度が大きいことの理由と考えられ
る。
【0057】図17はレーザ走査方向に平行に電流を流
すTFTのオン電流の活性化エネルギーのレーザアニー
ル走査速度依存性を示す。オン電流の活性化エネルギー
は結晶粒界でのバリヤエネルギーに相当すると考えられ
ている。走査速度を低下させると活性化エネルギーが減
少し、10m/sではほとんどゼロとなっている。この
走査速度では結晶粒界の欠陥の総数がきわめて少ないこ
とを示している。
【0058】多結晶シリコン半導体薄膜の形成工程以外
は全く同様にして、600℃、72時間の熱処理で固相
成長して形成した多結晶シリコン半導体薄膜を用いた多
結晶シリコン半導体TFTのオン電流の活性化エネルギ
ーは0.06〜0.07eV、KrFエキシマレーザを
300mJで10回照射して形成した多結晶シリコン半
導体薄膜を用いた多結晶シリコン半導体TFTでは0.
03〜0.04eVであった。本発明の方法によれば結
晶粒界でのエネルギー障壁のきわめて小さい多結晶シリ
コン半導体薄膜を得ることができた。
【0059】次に水素の含有について説明する。本発明
の多結晶シリコン半導体薄膜は比較的多量の水素原子を
膜中に含有するという特性を有する。これに対して、J
apan.J. Appl.Phys.Vol.28
p.1789−1793に開示されているように、エキ
シマレーザアニール法により多結晶化された多結晶シリ
コン半導体薄膜の水素濃度は0.2atm%以下であ
る。
【0060】また、特開平4−311038号公報に
は、熱処理により結晶化を行うための出発材料として、
水素濃度0.08〜0.8atm%の非晶質シリコン半
導体薄膜が適当であるとの記載がある。また、本発明の
多結晶シリコン半導体薄膜はその膜厚方向における水素
含有量は実質的に均一である。測定はHydrogen
Forwarded Scattering(HFS)
測定法によって行った。
【0061】一方、本発明による多結晶シリコン半導体
薄膜は、形成条件にもよるが、プラズマCVDを用いる
最高温度350℃程度のプロセスでは、出発材料として
水素濃度10〜20atm%程度の非晶質シリコン半導
体薄膜を用い、得られた多結晶シリコン半導体薄膜の水
素濃度は、少なくとも1atm%であることが好まし
く、さらに、1.6〜5.0atm%程度であることが
より好ましい。
【0062】また、ジシランを原料ガスとするLPCV
Dによる最高温度450℃程度のプロセスでは、出発材
料として水素濃度2atm%程度の非晶質シリコン半導
体薄膜を用い、得られた多結晶シリコン半導体薄膜の水
素濃度は0.5atm%程度であった。この比較的多量
に含まれる水素原子がダングリングボンドを充分封止す
ることにより、粒界の欠陥を減少させ、移動度の向上に
寄与していると考えられる。
【0063】次に図18〜23について説明する。ま
ず、図18は走査速度=13.0m/s、レーザパワー
8.4WでHSBAを行った従来例の多結晶シリコン半
導体薄膜を示し、以下、図19は走査速度=12.0m
/s、レーザパワー8.2WでHSBAを行った比較例
の多結晶半導体薄膜、図20は走査速度=11.0m/
s、レーザパワー、8.0WでHSBAを行った本発明
の多結晶半導体薄膜、図21は走査速度=10.0m/
s、レーザパワー7.4WでHSBAを行った本発明の
多結晶半導体薄膜である。非晶質シリコン薄膜はPEC
VDで成膜し、ビームスポットのサイズを100μm/
140μmで行った。
【0064】図22はXGAサイズの液晶表示装置に用
いた本発明の行駆動回路のブロック構成を示す一部拡大
写真である。写真の右側に櫛歯上のドレイン電極/ソー
ス電極およびスパイラル状ゲート電極を備えた多結晶シ
リコンTFTを回路中に採用したバッファ回路が構成さ
れ、写真の左側には論理回路を含む行駆動回路の配置状
態が読み取れる。
【0065】写真中、左右方向に多結晶シリコン半導体
からなるおよそ60μm幅のストライプを縦方向で80
μmのピッチで配置した。写真は9本のストライプに相
当する領域を示す。多結晶シリコン半導体のアイランド
はストライプをフォトリソグラフィ法でパターニングし
て形成した。表示領域と周辺駆動回路の回路要素の多結
晶シリコン半導体TFTのチャネル幅としては用いる回
路の性能によって4〜25μmの範囲で適宜設計した。
【0066】図23は本発明の多結晶シリコン半導体薄
膜、および多結晶シリコン半導体TFTを採用したTF
Tアレー基板の表示領域を示す写真で、縦方向192μ
m、横方向64μmピッチで構成されたものである。V
GAサイズの液晶表示装置に用いたものであり、写真
中、左右方向に3本のストライプが配置され、そこに多
結晶シリコン半導体TFTが画素電極を駆動するために
設けられた。3行×15列の多結晶シリコン半導体TF
Tが示されている。開口率はおよそ50%である。
【0067】図24は図23の一画素の部分拡大写真で
ある。1つの画素を駆動する多結晶シリコン半導体TF
Tのゲートバスライン(横方向)、ソースバスライン
(縦方向)、蓄積容量バスライン(ゲートバスラインの
上方に平行に配置されている)、ソース電極のコンタク
ト領域、ゲート電極の部分、ドレイン電極のコンタクト
部分が示されている。
【0068】
【実施例】以下に、本発明の実施例をあげて説明する。
例1、例3、例5〜15、例17、例18、および、例
20は本発明であり、例2、例4、例16、および例1
9が比較例である。
【0069】(例1)ガラス基板上に80nm厚のCr
薄膜により遮光膜パターンを形成した後プラズマCVD
により300℃でSiO2 膜、非晶質シリコン膜、反射
防止膜としてSiNX 膜をそれぞれ800nm、120
nm、50nmの厚みに積層し、350℃にて熱処理
し、連続発振モードのアルゴンイオンレーザをビーム光
源として用い、レーザアニール多結晶化を行った。すな
わち、上述したHSBAを用いて行った。
【0070】このときの基板面でのビーム径はエネルギ
ー密度が最大値の13.5%となる径で走査方向100
μm、その垂直方向に140μmであった。走査速度1
0m/S、レーザ出力7.0Wにより非晶質シリコン膜
の多結晶化を行った。本例の非晶質シリコン膜のVP
10.5m/sであるので、走査速度/VP の比である
走査速度係数Kは95.2%であった。
【0071】このHSBAで形成した多結晶シリコン膜
のストライプの位置にビーム走査と平行方向に電流を流
すnチャネルTFTを形成した。TFTはイオン注入法
によりソース・ドレインを形成するセルフアライン・コ
プレーナ構造とした。ゲート絶縁膜はプラズマCVDに
より形成した。多結晶シリコン半導体ストライプから形
成したTFTの電界効果移動度νL は70cm2 /V・
sが得られた。ストライプの幅方向における電界効果移
動度νS は20cm2 /V・sであった。この場合、ν
L /νS は3.5倍となった。
【0072】(例2)レーザ出力8.4W、走査速度を
13m/sとした以外は例1と同様にしてHSBAによ
って多結晶シリコン膜の形成を行った。本例の電界効果
移動度は38cm2 /V・sであった。これは走査方向
に依存せずにほぼ同じ値を示した。
【0073】(例3)ガラス基板上にスパッタリング法
により300℃でSiO2 膜、減圧CVD法により43
0℃で非晶質シリコン膜、スパッタリング法により反射
防止膜としてSiNX 膜をそれぞれ200nm、100
nm、50nmの厚みに積層し、連続発振モードのアル
ゴンイオンレーザをビーム光源として用い、HSBAで
多結晶化を行った。このときの基板面でのビーム径はエ
ネルギー密度が最大値の13.5%となる径で走査方向
80μm、その垂直方向に100μmであった。
【0074】走査速度11m/s、レーザ出力8.0W
の条件で非晶質シリコン膜の多結晶化を行った。本例の
非晶質シリコン膜のVP は11.5m/sであったの
で、走査速度/VP の比である走査速度係数Kは95.
6%であった。
【0075】この多結晶シリコン膜のストライプの位置
にビーム走査と平行方向に電流を流すnチャネルTFT
を形成した。TFTはイオン注入法によりソース・ドレ
インを形成するセルフアライン・コプレーナ構造とし
た。ゲート絶縁膜としてSiO2 膜を減圧CVDにより
形成した。形成したTFTの電界効果移動度νL は11
0cm2 /V・sが得られた。ストライプの幅方向にお
ける電界効果移動度νSは35cm2 /V・sであり、
この場合、νL /νS は3.1倍となった。
【0076】(例4)走査速度13m/s、レーザ出力
8.6Wとした以外は例3と同様にしてTFTを形成し
た。電界効果移動度として45cm2 /V・sが得られ
た。これは走査方向に依存せずにほぼ同じ値を示した。
【0077】(例5)例1と同様にして、ガラス基板上
に多結晶シリコン膜のストライプを形成し、多結晶シリ
コンをフォトリソグラフィでアイランド状にパターニン
グし、TFTを形成した。その平面パターンを図6に示
す。ソース31、ゲート32、ドレイン35、および多
結晶シリコン半導体からなるシリコンアイランド34を
構成した。ソース31とドレイン35とを櫛歯状に対向
させ、ゲート32をジグザグ状またはスパイラル状に形
成して、チャネルの電流方向をHSBAにおける走査方
向Sとほぼ同じ方向に設けた。多結晶シリコン半導体の
電界効果移動度の異方性を利用し、その高い方のνL
用いるように設けた。
【0078】このTFT40の動作特性を測定したとこ
ろ、0.1〜1mAオーダーの実効ドレイン電流を供給
できる性能を有することがわかった。高い駆動能力を要
求される周辺駆動回路の中の駆動回路に使用できる。ま
た、スイッチング速度も充分に早く、周辺回路を集積化
できるようになった。
【0079】(例6)例1と同様にして、ガラス基板上
に多結晶シリコン半導体薄膜のストライプを形成し、液
晶表示装置用のTFT基板100を形成した。画素のマ
トリックスは768×1024とし、さらに行駆動回路
52と列駆動回路51を同じガラス基板上に一体集積し
た。その平面図を図7に示す。このTFT基板100の
列駆動回路51と行駆動回路52のシフトレジスタ52
Aの一部と最終バッファ51Aに例5のTFT構造を用
いた。
【0080】さらに、配向膜処理を行い、対向基板を設
け、周辺をシールし、空セルを形成し、セル内に液晶を
注入し、液晶表示装置を完成した。その動作試験を行っ
たところ、良好なビデオ画像の表示が得られた。
【0081】(例7)レーザ出力7.6W、走査速度を
11m/sとした以外は例1と同様にしてHSBAによ
って多結晶シリコン半導体薄膜の形成を行った。本例の
TFTの電界効果移動度νL は47cm2 /V・sが得
られた。ストライプの幅方向における電界効果移動度ν
S は26cm2 /V・sであった。この場合、νL /ν
S は1.8倍となった。例1と同様に、非晶質シリコン
膜のVP は10.5m/sであるので、走査速度/VP
の比である走査速度係数Kは104.8%であった。
【0082】(例8)例7の多結晶シリコン半導体薄膜
を用いて、例5と同様にして多結晶シリコン半導体TF
Tを形成した。電界効果移動度に応じた高電流駆動能力
を備えていることがわかった。この際に、ストライプの
幅を40μmとするようにし、チャネルの中心がストラ
イプの中心から±0.25・(ストライプ幅(μm))
以内に配置されるように設計した。
【0083】(例9)例7の多結晶シリコン半導体薄膜
を用いて、例6と同様にしてTFT基板を形成した。同
様に良好なビデオ画像を表示することができた。本例の
場合でも充分高速なスイッチング動作が必要な回路網を
同一基板上に集積することができた。
【0084】(例10〜20)表1と表2に、上述した
例1〜9と合わせて、例10〜20の各例の製造条件、
素子構成をまとめて示す。成膜装置の種別、成膜温度、
膜厚、脱水素時のプロセス温度、ビームスポットの径
(走査方向でのサイズ,幅方向でのサイズ)、走査速
度、レーザパワー、Vp 、速度係数、ストライプ方向の
電界効果移動度νL、ストライプ方向に対して直交する
方向の電界効果移動度νS 、二つの電界効果移動度の比
率を示す。
【0085】
【表1】
【0086】
【表2】 本発明では、HSBAを採用し、高性能の多結晶シリコ
ン半導体薄膜を形成する。そして、それを用いた多結晶
シリコン半導体TFTを得る。さらに、TFTのソース
電極/ドレイン電極を櫛歯状、またはインターディジタ
ル状に、ゲート電極をスパイラル状に構成した多結晶シ
リコン半導体TFT、さらに、高電流駆動能力を備えた
多結晶シリコン半導体TFTを液晶表示素子の周辺駆動
回路の各ブロックの回路要素に採用し、その性能を評価
した。また、液晶表示素子の画面密度としてはXGAの
場合を想定した。
【0087】例えば、例15では、例1の多結晶シリコ
ン半導体薄膜を用いて、多結晶シリコン半導体TFTを
形成し、さらにシフトレジスタを構成した。電界効果移
動度に応じた高電流駆動能力を備えているので、従来の
ものに比較して動作周波数が向上した。なお、本発明の
多結晶シリコン半導体TFTを形成する際に、TFTの
チャネルの中心がストライプの中心から±0.25・
(ストライプ幅(μm))以内に配置されるように設計
した。
【0088】以上、電界効果移動度の具体的な計測はn
チャネルTFTについて行ったが、pチャネルTFTに
おいても同様の傾向を示した。なお、電界効果移動度に
ついてはオフセット・ゲート構造の影響の小さい、すな
わち、チャネル長の大きいTFT(LCH=25μm)で
計測を行った。
【0089】なお、本発明ではエネルギービームの光源
としては連続発振アルゴンイオンレーザを用いたが、他
の青色または緑色の連続発振レーザビームを用いること
もできる。また他の連続発振レーザまたは電子線等の他
のエネルギービームの場合においても同じ関係、同じ考
え方が成り立つものと考えられる。また、本発明は各種
のTFT、例えば逆スタガー型、順スタガー型、コープ
レナー型に適用できる。また、表示素子のみならずTF
Tを用いる他の電子素子にも適用できる。
【0090】
【発明の効果】本発明は、従来例の多結晶半導体薄膜の
高性能化を目指し、多結晶半導体薄膜の膜質を向上でき
るHSBAの製造方法を見い出し、より高特性のTFT
を得ることができた。
【0091】すなわち、非晶質半導体薄膜に対し、最適
な走査速度を設定して多結晶化を行い、さらに多結晶半
導体薄膜の物性とTFTのパターン配置を組み合わせる
ことにより、従来例と比べて、飛躍的に改良されたTF
T基板およびアクティブマトリックス表示素子を製造で
きるようになった。
【0092】また、例1と例2を比較するとわかるよう
に、多結晶シリコン半導体TFTの電界効果移動度が4
0から70cm2 /V・sに向上したので、100μm
×300μmサイズの画素に対する書き込み時間が0.
3μsから0.2μsに低減された。
【0093】さらに、そのような多結晶シリコン半導体
TFTを用いたシフトレジスタの最大動作周波数が従来
例の4MHzという動作性能から6MHzに向上した。
結果として、300μmピッチ、および入力信号本数が
最大40本以下という条件のもとで、同一基板上に行駆
動回路と列駆動回路を含む周辺駆動回路を集積した液晶
表示パネルの表示密度および外形サイズを、11.8イ
ンチサイズのSVGAから、15.1インチサイズのX
GA(768×1024)に拡大できた。
【0094】本発明により、非モノリシック型、すなわ
ちガラス基板上に形成された多結晶半導体TFTを備え
たTFT基板であっても、高速動作・大電流駆動が求め
られる周辺駆動回路を画素領域と合わせて、さらに一体
集積できるようになった。また、画素部分の駆動用TF
Tも動作マージンに余裕が生まれ、表示素子としての総
合的な光学性能、例えば、一定の画素寸法および駆動用
TFTの仕様のもとで、開口率をさらに向上できるよう
になった。
【0095】本発明においては、電界効果移動度に異方
性を示す多結晶半導体薄膜のストライプを得ることがで
き、表示素子等に用いる電子部品の素子として使用でき
るようになった。
【0096】また、本発明においては、電界効果移動度
によって高速スイッチング動作用のTFTに用いること
のできる均質な多結晶半導体薄膜を安定して得ることが
できた。
【0097】例えば、ブロック順次駆動方式を採用した
場合であって、画素駆動用TFTへの書き込み時間が短
くなってもビデオ画像を表示できるTFT基板を形成で
きた。つまり、保持率と駆動電圧との関係から一定の耐
圧を備えるために画素駆動用TFTにオフセットゲート
構造を用いても、高い電界効果移動度の膜質から形成し
た本発明の多結晶半導体TFTによって達成できた。
【0098】また、行駆動回路または列駆動回路の中
で、最も動作条件の厳しい回路系であっても本発明の多
結晶半導体TFTを使用できた。すなわち、動作周波数
の高い回路を同一基板上に低温プロセスで集積し、形成
できるようになった。この、同一基板上に一体集積され
たTFT基板により、生産システム全体の製造コストを
低減せしめ、かつTFT基板の小型化を達成できた。
【0099】また、高品位・高信頼性の多結晶半導体薄
膜を高い生産効率で、安定に連続して供給できるように
なった。すなわち、工業的に利用可能な量産技術を確立
できた。そして、従来公知の他の工程技術と組み合わせ
て、低温形成多結晶シリコンTFTアレー基板を一貫生
産できるようになった。
【0100】また、本発明では、従来例に比較してより
均一な特性であって、高い電界効果移動度を持つ多結晶
半導体薄膜を得ることができた。特に、HSBAによる
多結晶化の工程は高いスループットを達成できるように
なった。
【0101】また、本発明によって、生産性のよいHS
BAであっても、高性能の多結晶半導体TFTを安定し
て製造できるようになり、その信頼性も向上した。特
に、小型ー中型サイズのTFT−LCDに適用できた。
また、大型かつ高密度のワークステーション用の表示素
子も製造可能となった。また本発明はその効果を損しな
い範囲で種々の応用ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の多結晶半導体薄膜における電界効果移
動度と走査速度との相関関係を示す特性図。
【図2】HSBA法による多結晶シリコンの結晶粒の配
向性を示す特性図。
【図3】比較例(13m/s)の場合の多結晶ストライ
プ表面の模式図。
【図4】本発明(11m/s)の場合の多結晶ストライ
プ表面の模式図。
【図5】本発明(10m/s)の場合の多結晶ストライ
プ表面の模式図。
【図6】本発明の多結晶半導体TFTの一部拡大平面
図。
【図7】本発明のTFT基板の平面図。
【図8】走査速度の変化を第3パラメータとした、スト
ライプの幅方向における電界効果移動度の特性図。
【図9】走査速度9m/sのストライプ表面の結晶構造
の写真(比較例)。
【図10】走査速度10m/sのストライプ表面の結晶
構造の写真(本発明)。
【図11】走査速度10.5m/sのストライプ表面の
結晶構造の写真(本発明)。
【図12】走査速度11m/sのストライプ表面の結晶
構造の写真(本発明)。
【図13】走査速度12m/sのストライプ表面の結晶
構造の写真(比較例)。
【図14】走査速度15m/sのストライプ表面の結晶
構造の写真(従来例)。
【図15】走査速度20m/sのストライプ表面の結晶
構造の写真(従来例)。
【図16】ストライプの断面方向の結晶構造のTEM写
真。
【図17】走査速度とEactの相関特性を示すグラ
フ。
【図18】走査速度=13.0m/sでHSBAを行っ
た従来例の多結晶半導体薄膜の結晶構造の平面写真。
【図19】走査速度=12.0m/sでHSBAを行っ
た比較例の多結晶半導体薄膜の結晶構造の平面写真。
【図20】走査速度=11.0m/sでHSBAを行っ
た本発明の多結晶半導体薄膜の結晶構造の平面写真。
【図21】走査速度=10.0m/sでHSBAを行っ
た本発明の多結晶半導体薄膜の結晶構造の平面写真。
【図22】本発明のTFT基板上に形成された微細なパ
ターンの写真であって、行駆動回路のブロック構成を示
す一部拡大写真。
【図23】本発明のTFT基板上に形成された微細なパ
ターンの写真であって、表示領域を示す写真。
【図24】本発明のTFT基板上に形成された微細なパ
ターンの写真であって、表示領域の一画素付近の部分拡
大写真。
【符号の説明】
1:走査方向に平行な場合の電界効果移動度 2:走査方向に垂直な場合の電界効果移動度 3:ランダム配向性を示す場合の電界効果移動度
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H01L 21/336 H01L 29/78 612B 618G 627G

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】絶縁基板上に形成されたストライプ状の多
    結晶半導体薄膜において、ストライプの長手方向におけ
    る電界効果移動度νL とストライプの幅方向の電界効果
    移動度νS が、νL ≧1.5・νS を満足することを特
    徴とする多結晶半導体薄膜。
  2. 【請求項2】電界効果移動度νL が55cm2 /V・s
    以上であることを特徴とする請求項1記載の多結晶半導
    体薄膜。
  3. 【請求項3】電界効果移動度νL が200cm2 /V・
    s以下であることを特徴とする請求項1または2記載の
    多結晶半導体薄膜。
  4. 【請求項4】ストライプの長手方向に対して筋状に多結
    晶粒子が配列していることを特徴とする請求項1、2ま
    たは3記載の多結晶半導体薄膜。
  5. 【請求項5】水素を1atm%以上含有することを特徴
    とする請求項1、2、3または4記載の多結晶半導体薄
    膜。
  6. 【請求項6】多結晶半導体TFTのチャネルに請求項
    1、2、3、4または5記載の多結晶半導体薄膜が用い
    られ、ストライプの長手方向とチャネルの方向とがほぼ
    平行に設けられてなることを特徴とする多結晶半導体T
    FT。
  7. 【請求項7】多結晶半導体TFTのソース電極とドレイ
    ン電極が櫛歯状に形成されてなることを特徴とする請求
    項6記載の多結晶半導体TFT。
  8. 【請求項8】行列状に形成された画素を駆動する駆動素
    子が画素ごとに設けられ、駆動素子に接続された行電極
    に行信号を供給する行駆動回路と、駆動素子に接続され
    た列電極に列信号を供給する列駆動回路とが設けられ、 行駆動回路の一部および/または列駆動回路の一部に請
    求項7記載の多結晶半導体TFTが用いられたことを特
    徴とするTFT基板。
  9. 【請求項9】非晶質半導体薄膜にビームスポットを走査
    し、多結晶化を行う多結晶半導体薄膜の形成方法におい
    て、非晶質半導体薄膜の自発的結晶化を誘起する走査速
    度VP の90〜110%の走査速度で走査することを特
    徴とする多結晶半導体薄膜の形成方法。
JP9096457A 1996-03-29 1997-03-31 多結晶半導体薄膜、その形成方法、多結晶半導体tft、およびtft基板 Withdrawn JPH1065180A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP9096457A JPH1065180A (ja) 1996-03-29 1997-03-31 多結晶半導体薄膜、その形成方法、多結晶半導体tft、およびtft基板

Applications Claiming Priority (5)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP7707296 1996-03-29
JP8-84290 1996-04-05
JP8429096 1996-04-05
JP8-77072 1996-04-05
JP9096457A JPH1065180A (ja) 1996-03-29 1997-03-31 多結晶半導体薄膜、その形成方法、多結晶半導体tft、およびtft基板

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH1065180A true JPH1065180A (ja) 1998-03-06

Family

ID=27302330

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP9096457A Withdrawn JPH1065180A (ja) 1996-03-29 1997-03-31 多結晶半導体薄膜、その形成方法、多結晶半導体tft、およびtft基板

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH1065180A (ja)

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100483985B1 (ko) * 2001-11-27 2005-04-15 삼성에스디아이 주식회사 박막 트랜지스터용 다결정 실리콘 박막 및 이를 사용한디바이스
JP2005217214A (ja) * 2004-01-30 2005-08-11 Hitachi Ltd 半導体薄膜の製造方法及び画像表示装置
US7232714B2 (en) 2001-11-30 2007-06-19 Semiconductor Energy Laboratory Co., Ltd. Semiconductor device
US7312568B2 (en) 2003-12-29 2007-12-25 Lg.Philips Lcd Co., Ltd. Organic electro luminescence device having TFT with protrusions
JP2011101022A (ja) * 2001-11-22 2011-05-19 Semiconductor Energy Lab Co Ltd 半導体装置の作製方法
WO2011161715A1 (ja) * 2010-06-21 2011-12-29 パナソニック株式会社 薄膜トランジスタアレイ装置、有機el表示装置、及び、薄膜トランジスタアレイ装置の製造方法
KR20200060626A (ko) * 2018-11-22 2020-06-01 삼성디스플레이 주식회사 표시 장치 및 이의 제조 방법

Citations (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS62287666A (ja) * 1986-06-03 1987-12-14 ゼネラル・エレクトリツク・カンパニイ 電極の位置ずれを許容する薄膜電界効果トランジスタ
JPH02148831A (ja) * 1988-11-30 1990-06-07 Hitachi Ltd レーザアニール方法及び薄膜半導体装置
JPH02275672A (ja) * 1989-03-30 1990-11-09 Nippon Steel Corp 薄膜トランジスター
JPH03290924A (ja) * 1990-03-22 1991-12-20 Ricoh Co Ltd 結晶性シリコン膜の製造方法および結晶性シリコン半導体の製造方法
JPH04226040A (ja) * 1990-05-15 1992-08-14 Asahi Glass Co Ltd 多結晶半導体薄膜トランジスタの製造方法及びアクティブマトリックス基板
JPH05283695A (ja) * 1992-04-03 1993-10-29 Nec Corp 薄膜トランジスタ
JPH06163401A (ja) * 1992-09-11 1994-06-10 A G Technol Kk 多結晶シリコン層の形成方法およびそれを用いた多結晶シリコン薄膜トランジスタ
JPH0792501A (ja) * 1993-07-30 1995-04-07 A G Technol Kk 画像表示用の基板とその製造方法、およびtft表示素子

Patent Citations (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS62287666A (ja) * 1986-06-03 1987-12-14 ゼネラル・エレクトリツク・カンパニイ 電極の位置ずれを許容する薄膜電界効果トランジスタ
JPH02148831A (ja) * 1988-11-30 1990-06-07 Hitachi Ltd レーザアニール方法及び薄膜半導体装置
JPH02275672A (ja) * 1989-03-30 1990-11-09 Nippon Steel Corp 薄膜トランジスター
JPH03290924A (ja) * 1990-03-22 1991-12-20 Ricoh Co Ltd 結晶性シリコン膜の製造方法および結晶性シリコン半導体の製造方法
JPH04226040A (ja) * 1990-05-15 1992-08-14 Asahi Glass Co Ltd 多結晶半導体薄膜トランジスタの製造方法及びアクティブマトリックス基板
JPH05283695A (ja) * 1992-04-03 1993-10-29 Nec Corp 薄膜トランジスタ
JPH06163401A (ja) * 1992-09-11 1994-06-10 A G Technol Kk 多結晶シリコン層の形成方法およびそれを用いた多結晶シリコン薄膜トランジスタ
JPH0792501A (ja) * 1993-07-30 1995-04-07 A G Technol Kk 画像表示用の基板とその製造方法、およびtft表示素子

Cited By (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011101022A (ja) * 2001-11-22 2011-05-19 Semiconductor Energy Lab Co Ltd 半導体装置の作製方法
KR100483985B1 (ko) * 2001-11-27 2005-04-15 삼성에스디아이 주식회사 박막 트랜지스터용 다결정 실리콘 박막 및 이를 사용한디바이스
US7232714B2 (en) 2001-11-30 2007-06-19 Semiconductor Energy Laboratory Co., Ltd. Semiconductor device
US7538348B2 (en) 2001-11-30 2009-05-26 Semiconductor Energy Laboratory Co., Ltd. Semiconductor device
US7935968B2 (en) 2001-11-30 2011-05-03 Semiconductor Energy Laboratory Co., Ltd. Semiconductor device
US7312568B2 (en) 2003-12-29 2007-12-25 Lg.Philips Lcd Co., Ltd. Organic electro luminescence device having TFT with protrusions
JP2005217214A (ja) * 2004-01-30 2005-08-11 Hitachi Ltd 半導体薄膜の製造方法及び画像表示装置
WO2011161715A1 (ja) * 2010-06-21 2011-12-29 パナソニック株式会社 薄膜トランジスタアレイ装置、有機el表示装置、及び、薄膜トランジスタアレイ装置の製造方法
CN102379041A (zh) * 2010-06-21 2012-03-14 松下电器产业株式会社 薄膜晶体管阵列器件、有机el显示装置以及薄膜晶体管阵列器件的制造方法
US8421080B2 (en) 2010-06-21 2013-04-16 Panasonic Corporation Thin-film transistor array device, organic EL display device, and method of manufacturing thin-film transistor array device
JPWO2011161715A1 (ja) * 2010-06-21 2013-08-19 パナソニック株式会社 薄膜トランジスタアレイ装置、有機el表示装置、及び、薄膜トランジスタアレイ装置の製造方法
KR20200060626A (ko) * 2018-11-22 2020-06-01 삼성디스플레이 주식회사 표시 장치 및 이의 제조 방법

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR100227439B1 (ko) 다결정 박막 및 박막 반도체 장치 제작 방법
EP0886319B1 (en) Method for making a thin film transistor
US5488000A (en) Method of fabricating a thin film transistor using a nickel silicide layer to promote crystallization of the amorphous silicon layer
US6452213B1 (en) Semiconductor device having first, second and third non-crystalline films sequentially formed on insulating base with second film having thermal conductivity not lower than that of first film and not higher than that of third film, and method of manufacturing the same
US8119469B2 (en) Method of fabricating polycrystalline silicon thin film for improving crystallization characteristics and method of fabricating liquid crystal display device using the same
JP4190798B2 (ja) 薄膜トランジスタ及びその製造方法
KR20010071526A (ko) 박막 트랜지스터와 액정표시장치
US20020066931A1 (en) Thin film transistor and method of manufacturing the same
US6686978B2 (en) Method of forming an LCD with predominantly <100> polycrystalline silicon regions
US6825493B2 (en) Silicon crystallization method
US5808318A (en) Polycrystalline semiconductor thin film for semiconductor TFT on a substrate having a mobility in a longitudinal direction greater than in a width direction
US7767558B2 (en) Method of crystallizing amorphous silicon and device fabricated using the same
JPH0659278A (ja) 液晶表示装置及びその製造方法
JPH1065180A (ja) 多結晶半導体薄膜、その形成方法、多結晶半導体tft、およびtft基板
JP4103156B2 (ja) 多結晶半導体薄膜、その形成方法、多結晶半導体tft、およびtft基板
US7015122B2 (en) Method of forming polysilicon thin film transistor
JPH11354444A (ja) 多結晶半導体膜の製造方法
JP4701467B2 (ja) 多結晶膜の製造方法および半導体装置の製造方法
JPH05190451A (ja) 半導体素子の製造方法
JPH09246183A (ja) 多結晶半導体膜の製造方法
JPH09283438A (ja) 多結晶半導体薄膜、その形成方法、多結晶半導体tft及びtft基板
JP3213528B2 (ja) 多結晶半導体膜の製造方法
JP3338756B2 (ja) 半導体装置およびその製造方法
KR19990029923A (ko) 플랫 패널의 제조방법
JPH08186262A (ja) 薄膜トランジスタの製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20040129

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20040901

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20071016

A761 Written withdrawal of application

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A761

Effective date: 20071214