JPH10650A - ボタン付きパネルの製造方法 - Google Patents

ボタン付きパネルの製造方法

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Publication number
JPH10650A
JPH10650A JP17860396A JP17860396A JPH10650A JP H10650 A JPH10650 A JP H10650A JP 17860396 A JP17860396 A JP 17860396A JP 17860396 A JP17860396 A JP 17860396A JP H10650 A JPH10650 A JP H10650A
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JP
Japan
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button
resin
panel
sheet
slide block
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JP17860396A
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English (en)
Inventor
Kentaro Fujii
憲太郎 藤井
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Nissha Printing Co Ltd
Original Assignee
Nissha Printing Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 磨耗強度が強く、見栄えの良い絵柄が形成さ
れたボタン付きパネル、特に筐体部中に可動ボタン部を
有するボタン付きパネルを効率良く生産する。 【解決手段】 基体シート上に少なくとも絵柄層を有す
る転写シート5をスライドブロック付き金型であるキャ
ビティ型20に配置し、硬質樹脂からなる第1樹脂の射
出により1次成形して筐体部7からなる1次成形品を
得、スライドブロック40をスライドさせて筐体部7と
転写シート5とスライドブロック40とで囲まれた2次
成形空間を形成し、エラストマー樹脂からなる第2樹脂
12の射出により2次成形してボタン部と薄肉部を成形
し、筐体部7またはボタン部の少なくともいずれか一方
に絵柄層が形成され、筐体部7とボタン部とが薄肉部で
連結されたボタン付きパネルを得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、AV機器や家電製
品のフロントパネルやボタン、自動車の計器パネルやボ
タン等に用いられるボタン付きパネルの製造方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】2色成形法を用いて硬質樹脂と熱可塑性
エラストマーを組合せてボタン付きパネルを製造する方
法としては、硬質のABS樹脂よりなるボタン部と、硬
質のABS樹脂よりなる制御箱を前工程で成形し、これ
らを金型に入れエラストマー樹脂を射出してボタン部と
制御箱との連結部を成形する方法がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来の製造方法では、
ABS樹脂の色とエラストマー樹脂の色の2色でしかボ
タン付きパネルの表面の意匠を表現できない。ボタン部
の硬質の樹脂の抜いた部分(数字や文字などの部分)に
2次樹脂であるエラストマー樹脂が充填されることによ
り色差を出すようにしたボタン付きパネルがあるが、例
えば数字だと0、4、6、8、9のような外部とつなが
りがない部分が存在するものは、エラストマー樹脂が充
填されるようにするための工夫が金型に必要で、高価で
複雑な金型を使用することになる。2色成形工程の後の
別工程で、意匠を設ける方法もあるが、ボタン部が曲面
形状である場合、印刷がしづらく、多色印刷であれば見
当あわせが困難となる。また、曲面形状への印刷が比較
的可能なスクリーン印刷法を適用することもできるが、
色数の多さも模様の精密さも格段に劣るものしかできな
い。
【0004】また、従来は、1次成形用金型と2次成形
用金型とを回転盤を回転させて入れ替えるため時間を必
要とする。その上、回転盤には絵付けシート送り込み装
置と巻き取り装置という大重量の装置が固定されている
ので、回転盤の動作は鈍い。したがって、2色成形絵付
け品であるボタン付きパネルの生産効率が悪い。また、
従来は、2次成形時では、絵付けシートが供給されない
第2キャビティ型を使用している。このため、2色成形
品のうち1次成形樹脂部の表面には絵付けシートを接着
できるが、2次成形品のうち2次成形樹脂部の表面には
絵付けシートを接着できない。2次成形樹脂部の表面に
も絵柄を形成するには、2次成形工程の後の別工程で、
2次成形同時絵付け品の2次成形樹脂部の表面にスクリ
ーン印刷を施すしかない。スクリーン印刷による絵柄
は、絵付けシートの絵柄に比べて、色数の多さも模様の
精密さも格段に劣る。また、成形樹脂部の表面に既に接
着されている絵付けシートの絵柄に正確に位置合わせし
てスクリーン印刷するのは極めて困難である。したがっ
て、2色成形の工程の他に別工程を必要とする分生産効
率が悪かった。さらに、2色成形同時絵付け品の表面に
は、絵付けシートの絵柄とスクリーン印刷による絵柄と
が並存することになり、絵柄の色数や精密さにむらのあ
る見栄えの悪いボタン付きパネルしか生産できない。ま
た、1次成形樹脂部の表面の絵柄と、2次成形樹脂部の
表面の絵柄との位置合わせが正確でない見栄えの悪いボ
タン付きパネルしか生産できない。
【0005】したがって、この発明は、磨耗強度が強
く、見栄えの良い絵柄が形成されたボタン付きパネル、
特に筐体部中に可動ボタン部を有するボタン付きパネル
を効率良く生産することができるボタン付きパネルの製
造方法を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】この発明のボタン付きパ
ネルの製造方法は、以上の目的を達成するために、次の
ようにした。この発明は、請求項1に記載したように、
基体シート上に少なくとも絵柄層を有する絵付けシート
をスライドブロック付き金型に配置し、硬質樹脂からな
る第1樹脂の射出により1次成形して筐体部からなる1
次成形品を得、スライドブロックをスライドさせて筐体
部と絵付けシートとスライドブロックとで囲まれた2次
成形空間を形成し、エラストマー樹脂からなる第2樹脂
の射出により2次成形してボタン部と薄肉部を成形し、
筐体部またはボタン部の少なくともいずれか一方に絵柄
層が形成され、筐体部とボタン部とが薄肉部で連結され
たボタン付きパネルを得ることを特徴とするボタン付き
パネルの製造方法とした。
【0007】あるいは、この発明は、請求項2に記載し
たように、基体シート上に少なくとも絵柄層を有する絵
付けシートをスライドブロック付き金型に配置し、硬質
樹脂からなる第1樹脂の射出により1次成形して筐体部
とボタン部とからなる1次成形品を得、スライドブロッ
クをスライドさせて筐体部とボタン部と絵付けシートと
スライドブロックとで囲まれた2次成形空間を形成し、
エラストマー樹脂からなる第2樹脂の射出により2次成
形して薄肉部を成形し、筐体部またはボタン部の少なく
ともいずれか一方に絵柄層が形成され、筐体部とボタン
部とが薄肉部で連結されたボタン付きパネルを得ること
を特徴とするボタン付きパネルの製造方法とした。
【0008】あるいは、この発明は、請求項3に記載し
たように、基体シート上に少なくとも絵柄層を有する絵
付けシートをスライドブロック付き金型に配置し、硬質
樹脂からなる第1樹脂の射出により1次成形して筐体部
からなる1次成形品を得、スライドブロックをスライド
させて筐体部と絵付けシートとスライドブロックと金型
で囲まれた2次成形空間を形成し、エラストマー樹脂か
らなる第2樹脂の射出により2次成形してボタン部と薄
肉部と筐体背面部を成形し、筐体部またはボタン部の少
なくともいずれか一方に絵柄層が形成され、筐体部とボ
タン部とが薄肉部で連結されたボタン付きパネルを得る
ことを特徴とするボタン付きパネルの製造方法とした。
【0009】前記請求項1〜3に記載の発明において
は、請求項4に記載したように、絵柄層が、筐体部絵柄
層とボタン部絵柄層とからなる絵付けシートを用いても
よい。
【0010】前記請求項1〜3に記載の発明において
は、請求項5に記載したように、絵柄層が、筐体部絵柄
層とボタン部絵柄層と薄肉部絵柄層とからなる絵付けシ
ートを用いてもよい。
【0011】前記請求項1〜5に記載の発明において
は、2次成形後に基体シートを剥離しすることとなる絵
付けシートを用いてもよい。
【0012】
【発明の実施の形態】図面を参照しながらこの発明の実
施の形態について詳しく説明する。
【0013】図1〜図3は、この発明のボタン付きパネ
ルの製造方法によって得られたボタン付きパネルの一例
を示す断面図である。図4〜図9は、この発明のボタン
付きパネルの製造方法の一工程を示す断面図である。図
10〜図16は、この発明のボタン付きパネルの製造方
法に用いる絵付けシートの一例を示す断面図である。
【0014】この発明のボタン付きパネルの製造方法
は、まず、絵付けシートを用意する。絵付けシートとし
ては、転写シート5やインサートシート20がある。イ
ンサートシート20は、基体シート1上に少なくとも絵
柄層を部分的または全面に有するものである(図1
6)。転写シート5は、基体シート1上に少なくとも絵
柄層を部分的または全面に有する転写層4が積層された
ものである(図10〜図15)。絵柄層は、ボタン部絵
柄層2または筐体部絵柄層3の少なくともいずれか一方
からなるものある。絵柄層は、薄肉部絵柄層10を有し
てもよい(図12、図16)。
【0015】転写シート5やインサートシート20は、
ポリエチレンテレフタレートやアクリル、熱可塑性エラ
ストマー等からなる基体シート1上に、印刷法などによ
り絵柄層、接着層17を形成する。転写シート5の場
合、各絵柄層と基体シート1とが、より小さい力で剥離
するように、ポリアクリル系樹脂等よりなる剥離層16
を、基体シート1上と絵柄層との間に形成してもよい。
転写層4の磨耗強度や表面強度を向上させる方法として
は、紫外線硬化性樹脂、熱硬化性樹脂、紫外線硬化性樹
脂と熱硬化性樹脂とを混ぜたものなどを剥離層16に使
用して硬度を上げる方法や、ポリエチレンワックス、カ
ルナバロウ等のワックス類、シリコン・テフロン化合物
よりなる摩擦係数減少剤等の皮膜強化剤を剥離層16に
混入させる方法がある。剥離層16は、転写後に基体シ
ート1を剥離する際に、基体シート1側にひっついて基
体シート1とともに剥離されるものでもよいし、絵柄層
側に残るものでもよい。絵柄層は樹脂バインダーと顔
料、染料からなる。絵柄層は樹脂バインダーと隠蔽性の
ある金属顔料や無機顔料などを用いてもよい。絵柄層は
金属蒸着法により形成された蒸着層を有してもよい。
【0016】接着層17は後述する第1樹脂11または
第2樹脂12の少なくともいずれか一方の素材に接着す
る感熱性あるいは感圧性の樹脂を適宜使用する。接着層
17は、1次成形時に第1樹脂11と接触する部分にの
み形成し、2次成形時に第2樹脂12と接触する部分に
は形成しない場合もある(図14)。あるいは、接着層
17は、1次成形時に第1樹脂11と接触する部分には
形成せず、2次成形時に第2樹脂12と接触する部分に
のみ形成する場合もある(図15)。前者の場合は、筐
体部7のみに転写層4が形成され、ボタン部6には転写
層4が形成されない。後者の場合は、筐体部7には転写
層4が形成されず、ボタン部6には転写層4が形成され
る。あるいは、接着層17は、1次成形時に第1樹脂1
1とは接着するが、2次成形時に第2樹脂12とは接着
しない性質の樹脂を用いる場合もある。あるいは、接着
層17は、1次成形時に第1樹脂11とは接着しない
が、2次成形時に第2樹脂12とは接着する性質の樹脂
を用いる場合もある。
【0017】絵付けシートの意匠のうちボタン部絵柄層
2あるいは薄肉部絵柄層10は、光透過率が100〜3
0%の文字部とパターン部を有するものとし、ボタン部
6の内部にLEDなどの発光部品を組み込んで文字やパ
ターンなどを透光表示させるようにしたものでもよい。
絵柄層や接着層17などを透明にしておけば、見かけ上
意匠が存在しないものも可能である。ボタン部絵柄層2
と筐体部絵柄層3の少なくとも一方を透明とすることも
可能である。ボタン部絵柄層2と筐体部絵柄層3とは離
隔して形成されていてもよいし、薄肉部絵柄層10を介
して連続して形成されていてもよい。
【0018】つぎに、スライドブロック付き金型に絵付
けシートを配置する。スライドブロック付き金型を説明
する(図4〜図9)。スライドブロック付き金型は、少
なくともキャビティ型20、コア型30、スライドブロ
ック40からなる。
【0019】キャビティ型20は、コア型30のスライ
ドブロック40に対向する面にキャビティ部を有する。
キャビティ部は、ボタン付きパネルのボタン部、筐体
部、薄肉部のそれぞれの表面の形状に相当する。キャビ
ティ部は、キャビティ型20の他の面より凹んだ部分で
あってもよいし、キャビティ型20の他の面と段差を有
しない平坦な面であってもよい。凹んだ部分とする場合
は、角張った凹みや球面状に凹んだ部分としてもよい。
キャビティ型には絵付けシート送り出し装置や絵付けシ
ート巻き取り装置(図示せず。)が一体装置あるいは別
装置として配置されたものでもよい。
【0020】コア型30は、キャビティ型20に対向す
る位置にスライドブロック40を有する。スライドブロ
ック40は、キャビティ型20に対して前後移動するも
のである。スライドブロック40は、第2樹脂射出路1
9を有することが可能なものである。スライドブロック
40の前後移動は、油圧シリンダーや空気圧シリンダー
等により行なう。スライドブロック40の先端部は、絵
付けシートを介して前記キャビティ部と密着したときに
成形樹脂が入り込む隙間が生じないように、前記キャビ
ティ部に嵌まり込んで、キャビティ部に絵付けシートを
介して面接触する形状等をしている。スライドブロック
40の先端部は、薄肉部9の成形面となるもの(図6、
図7、図2参照)、薄肉部9とボタン部6との成形面と
なるもの(図4、図5、図1参照)、薄肉部9とボタン
部6と筐体背面部8との成形面となるもの(図8、図
9、図3参照)などがある。
【0021】コア型30は、キャビティ型20と型閉め
した時に第1樹脂11が射出される1次成形空間(筐体
部成形空間あるいはボタン部成形空間)となる凹部を有
する。凹部は、スライドブロックとコア型とで形成され
る。凹部は、筐体部のみを成形するための凹部、あるい
は筐体部とボタン部とを成形するための凹部などがあ
る。凹部を形成する壁面には第1樹脂射出路18の開口
を有する。キャビティ型20側に射出ユニットが設置さ
れている場合は、第1樹脂射出路18および第2樹脂射
出路19と、射出ユニットから延長された射出シリンダ
ーとを連結するサイドゲートを、コア型30およびキャ
ビティ型20に形成しておく。
【0022】絵付けシートの配置は、長尺の絵付けシー
トを、前記絵付けシート送り出し装置や絵付けシート巻
き取り装置によってキャビティ型20とコア型30との
間に絵付けシートを連続的に送り込み、位置決めセンサ
ーによって所定位置に配置してもよい。あるいは、枚葉
の絵付けシートを、人手やロボットによって所定位置に
配置してもよい。絵付けシートはコア側に配置してもよ
い。絵付けシートを配置した後、加熱や吸引をして絵付
けシートが金型に密着して沿い易くなるようにしてもよ
い。
【0023】つぎに、型閉めして硬質樹脂からなる第1
樹脂11を射出することにより1次成形し1次成形品を
得る。得られる1次成形品は、筐体部絵柄層3が筐体部
7に形成されたものでもよい(図4、図8)。あるい
は、得られる1次成形品は、筐体部7に筐体部絵柄層3
が形成され、ボタン部6にボタン部絵柄層2が形成され
たものでもよい(図6)。あるいは、得られる1次成形
品は、絵柄層が形成された筐体部7と、絵柄層が形成さ
れないボタン部6とからなるものでもよい。あるいは、
得られる1次成形品は、絵柄層が形成されない筐体部7
と、絵柄層が形成されたボタン部6とからなるものでも
よい。
【0024】つぎに、スライドブロック40をスライド
させて一次成形品と絵付けシートとスライドブロック4
0とで囲まれた2次成形空間を形成する。2次成形空間
は、筐体部7と絵付けシートとスライドブロック40と
で囲まれた空間でもよい(図5参照)。あるいは、2次
成形空間は、筐体部7とボタン部6と絵付けシートとス
ライドブロック40とで囲まれた空間でもよい(図7参
照)。あるいは、スライドブロック40をスライドさせ
て筐体部7と絵付けシートとスライドブロック40とコ
ア型30とで囲まれた2次成形空間を形成してもよい
(図9参照)。
【0025】つぎに、エラストマー樹脂からなる第2樹
脂12を射出して2次成形し、筐体部7とボタン部6と
が薄肉部9で連結されたボタン付きパネルを得る(図
5、図7、図9参照)。絵付けシートが転写シート5の
場合は、型開きして基体シート1を剥離する。エラスト
マー樹脂がシリコーンエラストマー樹脂である場合は、
射出成形後、シリコーンエラストマー樹脂を加温状態
(70℃〜170℃)に保ち、シリコーンエラストマー
樹脂を硬化させる。得られるボタン付きパネルは、筐体
部7の背面に第2樹脂12を回り込ませ筐体背面部8を
有するものでもよい(図3、図9参照)。筐体背面部8
を有するものは、第2樹脂12の筐体部7に対する接着
面積が広いので、ボタン部6と筐体部7とを強く連結さ
せることができる。また、第2樹脂12に防水性などを
持たせてパッキンの機能をさせることができる。ボタン
部6の厚みは、0.1mm〜5mmがよい。薄肉部9の
厚みは、ボタン部6や筐体部7の厚みより相対的に薄く
なるように、0.1mm〜0.8mmから選択して設定す
る。薄くするのは、ボタン部6を指などで押してボタン
部6を陥没させるときに、いわゆる「クリック感」を得
るようにするためである。クリック感とは、ボタン部6
を押すとある限度以上の力で薄肉部9が急に変形してボ
タン部6が、パネルの裏側に向かって陥没し、力を無く
すか弱めることで元の状態に復元する、といったペコぺ
コした節動感のある動きをすることをいう。
【0026】前記第1樹脂11と第2樹脂12とは相互
に異なる色であってもよい。たとえば、第1樹脂11が
黒色であり、第2樹脂12が透明である組合せがある。
または、第1樹脂11が白色であり、第2樹脂12が青
色である組合せがある。または、第1樹脂11を透明ま
たは半透明としてもよい。
【0027】前記第1樹脂11がJIS A硬度100
以上の高硬度の熱可塑性樹脂であって、第2樹脂12が
JIS A硬度30〜100の熱可塑性エラストマー樹
脂である組合せがある。JIS A硬度100以上の高
硬度の熱可塑性樹脂としては、アクリルスチレン(A
S)樹脂、アクリルスチレンブタジエン(ABS)樹
脂、ポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂、ナイロン樹
脂、スチレン樹脂、塩化ビニル樹脂、ポリエステル樹
脂、ポリウレタン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリエチ
レン樹脂、ポリブチレンテレフタレ−ト樹脂、あるいは
これらの樹脂のアロイ(混ぜ物、複合品ともいう。)な
どの樹脂がある。エラストマー樹脂としては、硬化性の
シリコーンエラストマー樹脂も使用できる。JIS A
硬度30〜100の熱可塑性エラストマー樹脂として
は、スチレン−ブタジエン−スチレン(SBS)ブロッ
クコポリマー、水素添加SBSブロックコポリマー等の
スチレン系エラストマー、ポリエステル系エラストマ
ー、ポリウレタン系エラストマー、ポリアミド系エラス
トマーがある。シリコーンエラストマー樹脂は、白金触
媒硬化、あるいは過酸化物硬化のいずれも使用でき、1
液性、2液性のいずれも可能である。2液性とするとき
は、LIM成形で成形するとよい。エラストマー樹脂が
シリコーンエラストマー樹脂である場合は、射出成形
後、シリコーンエラストマー樹脂を加温状態(70℃〜
170℃)に保ち、シリコーンエラストマー樹脂を硬化
させる。
【0028】この発明の比較例として、1次成形におい
てエラストマー樹脂を射出し、2次成形において硬質樹
脂を射出する方法があるが、1次成形品が軟質となるた
め2次成形の樹脂圧で1次成形品が変形してしまうとい
う課題を有する場合がある。
【0029】
【発明の効果】この発明の製造方法によると、インサー
トシートあるいは転写層が一体化された美しい意匠を持
ったボタン付きパネルを、少ない工程で効率的に作成で
きる。また、エラストマー樹脂による復帰性、クリック
感のよいボタンで表面強度の強いものが得られる。
【0030】また、第1金型のキャビティ型あるいはコ
ア型に保持されたままの1次成形品を、第2金型に配置
する場合は、小さな複数のボタン部と筐体部がばらばら
にならないため、1次成形品の模様の縦横や種類を合わ
せ直す必要がなく手間が省け効率的である。
【0031】また、製造されるボタン付きパネルは、ボ
タン部、筐体部がインサートシートや転写層により表面
強度をあげており、ボタン部の磨耗が少なくなる。
【0032】また、製造されるボタン付きパネルの薄肉
部、つまりボタン部と筐体部とを連結する部分が転写層
で覆われる場合は、熱可塑性エラストマー樹脂層である
薄肉部がインサートシートや転写層で保護されるととも
に、ボタン部や筐体部の絵柄と統一性のある絵柄などを
形成でき、ボタン付きパネル全面にわたって途切れのな
い絵柄を有するボタン付きパネルとすることができる。
【0033】また、この発明では、転写シートを用いる
場合は、基体シートを剥離するため、ボタン部や薄肉部
から基体シートがなくなりボタン部の動きが良好とな
る。成形後の収縮率の差でボタン部上または周辺のシー
トが変形しシワとなったりせず意匠上好ましいものとな
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明のボタン付きパネルの製造方法によ
って得られるボタン付きパネルの一例を示す断面図であ
る。
【図2】 この発明のボタン付きパネルの製造方法によ
って得られるボタン付きパネルの一例を示す断面図であ
る。
【図3】 この発明のボタン付きパネルの製造方法によ
って得られるボタン付きパネルの一例を示す断面図であ
る。
【図4】 この発明のボタン付きパネルの製造方法の一
実施例の一工程を示す断面図である。
【図5】 この発明のボタン付きパネルの製造方法の一
実施例の一工程を示す断面図である。
【図6】 この発明のボタン付きパネルの製造方法の一
実施例の一工程を示す断面図である。
【図7】 この発明のボタン付きパネルの製造方法の一
実施例の一工程を示す断面図である。
【図8】 この発明のボタン付きパネルの製造方法の一
実施例の一工程を示す断面図である。
【図9】 この発明のボタン付きパネルの製造方法の一
実施例の一工程を示す断面図である。
【図10】 この発明のボタン付きパネルの製造方法に
用いる絵付けシートの一例を示す断面図である。
【図11】 この発明のボタン付きパネルの製造方法に
用いる絵付けシートの一例を示す断面図である。
【図12】 この発明のボタン付きパネルの製造方法に
用いる絵付けシートの一例を示す断面図である。
【図13】 この発明のボタン付きパネルの製造方法に
用いる絵付けシートの一例を示す断面図である。
【図14】 この発明のボタン付きパネルの製造方法に
用いる絵付けシートの一例を示す断面図である。
【図15】 この発明のボタン付きパネルの製造方法に
用いる絵付けシートの一例を示す断面図である。
【図16】 この発明のボタン付きパネルの製造方法に
用いる絵付けシートの一例を示す断面図である。
【符号の説明】
1 基体シート 2 ボタン部絵柄層 3 筐体部絵柄層 4 転写層 5 転写シート 6 ボタン部 7 筐体部 8 筐体背面部 9 薄肉部 10 薄肉部絵柄層 20 キャビティ型 30 コア型 40 スライドブロック 11 第1樹脂 12 第2樹脂 16 剥離層 17 接着層 18 第1樹脂射出路 19 第2樹脂射出路 20 インサートシート

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基体シート上に少なくとも絵柄層を有す
    る絵付けシートをスライドブロック付き金型に配置し、
    硬質樹脂からなる第1樹脂の射出により1次成形して筐
    体部からなる1次成形品を得、スライドブロックをスラ
    イドさせて筐体部と絵付けシートとスライドブロックと
    で囲まれた2次成形空間を形成し、エラストマー樹脂か
    らなる第2樹脂の射出により2次成形してボタン部と薄
    肉部を成形し、筐体部またはボタン部の少なくともいず
    れか一方に絵柄層が形成され、筐体部とボタン部とが薄
    肉部で連結されたボタン付きパネルを得ることを特徴と
    するボタン付きパネルの製造方法。
  2. 【請求項2】 基体シート上に少なくとも絵柄層を有す
    る絵付けシートをスライドブロック付き金型に配置し、
    硬質樹脂からなる第1樹脂の射出により1次成形して筐
    体部とボタン部とからなる1次成形品を得、スライドブ
    ロックをスライドさせて筐体部とボタン部と絵付けシー
    トとスライドブロックとで囲まれた2次成形空間を形成
    し、エラストマー樹脂からなる第2樹脂の射出により2
    次成形して薄肉部を成形し、筐体部またはボタン部の少
    なくともいずれか一方に絵柄層が形成され、筐体部とボ
    タン部とが薄肉部で連結されたボタン付きパネルを得る
    ことを特徴とするボタン付きパネルの製造方法。
  3. 【請求項3】 基体シート上に少なくとも絵柄層を有す
    る絵付けシートをスライドブロック付き金型に配置し、
    硬質樹脂からなる第1樹脂の射出により1次成形して筐
    体部からなる1次成形品を得、スライドブロックをスラ
    イドさせて筐体部と絵付けシートとスライドブロックと
    金型で囲まれた2次成形空間を形成し、エラストマー樹
    脂からなる第2樹脂の射出により2次成形してボタン部
    と薄肉部と筐体背面部を成形し、筐体部またはボタン部
    の少なくともいずれか一方に絵柄層が形成され、筐体部
    とボタン部とが薄肉部で連結されたボタン付きパネルを
    得ることを特徴とするボタン付きパネルの製造方法。
  4. 【請求項4】 絵柄層が、筐体部絵柄層とボタン部絵柄
    層とからなる絵付けシートを用いる請求項1〜請求項3
    のいずれかに記載のボタン付きパネルの製造方法。
  5. 【請求項5】 絵柄層が、筐体部絵柄層とボタン部絵柄
    層と薄肉部絵柄層とからなる絵付けシートを用いる請求
    項1〜請求項3のいずれかに記載のボタン付きパネルの
    製造方法。
  6. 【請求項6】 2次成形後に基体シートを剥離すること
    となる絵付けシートを用いる請求項1〜請求項5のいず
    れかに記載のボタン付きパネルの製造方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100403449B1 (ko) * 2001-04-06 2003-10-30 금능정밀(주) 전기·전자 제품용 패널, 이의 제조에 사용되는 사출금형
CN113386298A (zh) * 2020-03-11 2021-09-14 Zkw集团有限责任公司 用于能够全自动化地过程优化地生产可透光的机动车外部结构部件包括保护涂层在内的方法

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