JPH1064761A - 固体電解コンデンサの製造方法 - Google Patents
固体電解コンデンサの製造方法Info
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- JPH1064761A JPH1064761A JP8221177A JP22117796A JPH1064761A JP H1064761 A JPH1064761 A JP H1064761A JP 8221177 A JP8221177 A JP 8221177A JP 22117796 A JP22117796 A JP 22117796A JP H1064761 A JPH1064761 A JP H1064761A
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- conductive polymer
- solid electrolytic
- layer
- capacitor element
- electrolytic capacitor
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- H—ELECTRICITY
- H01—ELECTRIC ELEMENTS
- H01G—CAPACITORS; CAPACITORS, RECTIFIERS, DETECTORS, SWITCHING DEVICES OR LIGHT-SENSITIVE DEVICES, OF THE ELECTROLYTIC TYPE
- H01G11/00—Hybrid capacitors, i.e. capacitors having different positive and negative electrodes; Electric double-layer [EDL] capacitors; Processes for the manufacture thereof or of parts thereof
- H01G11/22—Electrodes
- H01G11/30—Electrodes characterised by their material
- H01G11/48—Conductive polymers
Abstract
(57)【要約】
【目的】 化成皮膜を形成した陽極部材を備えるコンデ
ンサ素子に化学重合法により導電性ポリマー層を形成す
るに当たっての好適な条件を解明し、小型、大容量、低
ＥＳＲで生産性にも優れた固体電解コンデンサを提供す
る。 【解決手段】 前記コンデンサ素子を、酸化重合により
導電性ポリマーとなるモノマーと酸化剤とを含む溶液
（化学重合液）に浸漬した後、温度が約３０℃〜約５０
℃で相対湿度が約６０％以上の空気中に放置することに
より、前記化成皮膜上に導電性ポリマーを形成する。
ンサ素子に化学重合法により導電性ポリマー層を形成す
るに当たっての好適な条件を解明し、小型、大容量、低
ＥＳＲで生産性にも優れた固体電解コンデンサを提供す
る。 【解決手段】 前記コンデンサ素子を、酸化重合により
導電性ポリマーとなるモノマーと酸化剤とを含む溶液
（化学重合液）に浸漬した後、温度が約３０℃〜約５０
℃で相対湿度が約６０％以上の空気中に放置することに
より、前記化成皮膜上に導電性ポリマーを形成する。
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は小型大容量化に適し
た固体電解コンデンサに関する。
た固体電解コンデンサに関する。
【０００２】
【従来の技術】電子機器のデジタル化に伴い、それに使
用されるコンデンサにも高周波領域における低ＥＳＲ
化、小型大容量化が求められるようなってきている。こ
こでＥＳＲとは、等価直列抵抗を意味する。
用されるコンデンサにも高周波領域における低ＥＳＲ
化、小型大容量化が求められるようなってきている。こ
こでＥＳＲとは、等価直列抵抗を意味する。
【０００３】小型、大容量、低ＥＳＲのコンデンサとし
ては、二酸化マンガン、ＴＣＮＱ錯塩等の電子伝導性固
体を電解質とした固体電解コンデンサが実用に供されて
いる。ここでＴＣＮＱとは、７，７，８，８−テトラシ
アノキノジメタンを意味する。また、ポリピロール、ポ
リチオフェン、ポリフラン、ポリアニリン等の導電性ポ
リマーを電解質とした固体電解コンデンサも注目されて
いる。
ては、二酸化マンガン、ＴＣＮＱ錯塩等の電子伝導性固
体を電解質とした固体電解コンデンサが実用に供されて
いる。ここでＴＣＮＱとは、７，７，８，８−テトラシ
アノキノジメタンを意味する。また、ポリピロール、ポ
リチオフェン、ポリフラン、ポリアニリン等の導電性ポ
リマーを電解質とした固体電解コンデンサも注目されて
いる。
【０００４】前記導電性ポリマーを固体電解コンデンサ
の陽極部材の酸化皮膜上に密着形成する手段としては、
化学重合法により第１の導電性ポリマー層を形成した
後、電解重合法により第２の導電性ポリマー層を形成す
る技術が、特公平４−７４８５３号に開示されている。
の陽極部材の酸化皮膜上に密着形成する手段としては、
化学重合法により第１の導電性ポリマー層を形成した
後、電解重合法により第２の導電性ポリマー層を形成す
る技術が、特公平４−７４８５３号に開示されている。
【０００５】また、化学重合法によりチオフェンの誘導
体のポリマー層を形成した固体電解コンデンサが、特開
平２−１５６１１号に開示されている。
体のポリマー層を形成した固体電解コンデンサが、特開
平２−１５６１１号に開示されている。
【０００６】
【発明が解決しようとする課題】ここで、化学重合法に
よる導電性ポリマー層の形成は、電解重合法による導電
性ポリマー層の形成に比べて、製造装置が簡単で作業性
にも優れるという利点がある反面、化学重合法により導
電性ポリマー層を形成した固体電解コンデンサは、電解
重合法により導電性ポリマー層を形成した固体電解コン
デンサに比べて、ＥＳＲがやや大きくなるという問題が
ある。
よる導電性ポリマー層の形成は、電解重合法による導電
性ポリマー層の形成に比べて、製造装置が簡単で作業性
にも優れるという利点がある反面、化学重合法により導
電性ポリマー層を形成した固体電解コンデンサは、電解
重合法により導電性ポリマー層を形成した固体電解コン
デンサに比べて、ＥＳＲがやや大きくなるという問題が
ある。
【０００７】本発明は、化成皮膜を形成した陽極部材を
備えるコンデンサ素子に化学重合法により導電性ポリマ
ー層を形成するに当たっての好適な条件を解明し、小
型、大容量、低ＥＳＲで生産性にも優れたの固体電解コ
ンデンサを提供するものである。
備えるコンデンサ素子に化学重合法により導電性ポリマ
ー層を形成するに当たっての好適な条件を解明し、小
型、大容量、低ＥＳＲで生産性にも優れたの固体電解コ
ンデンサを提供するものである。
【０００８】
【課題を解決するための手段】本発明による固体電解コ
ンデンサの製造方法は、化成皮膜を形成した陽極部材を
備えるコンデンサ素子に、陰極電解質としての導電性ポ
リマーを含浸した固体電解コンデンサの製造方法におい
て、前記コンデンサ素子を、酸化重合により導電性ポリ
マーとなるモノマーと酸化剤とを含む溶液に浸漬した
後、温度が約３０℃〜約５０℃で湿度が約６０％以上の
空気中に放置することにより、前記化成皮膜上に導電性
ポリマーを形成する工程を備えることを特徴とするもの
である。
ンデンサの製造方法は、化成皮膜を形成した陽極部材を
備えるコンデンサ素子に、陰極電解質としての導電性ポ
リマーを含浸した固体電解コンデンサの製造方法におい
て、前記コンデンサ素子を、酸化重合により導電性ポリ
マーとなるモノマーと酸化剤とを含む溶液に浸漬した
後、温度が約３０℃〜約５０℃で湿度が約６０％以上の
空気中に放置することにより、前記化成皮膜上に導電性
ポリマーを形成する工程を備えることを特徴とするもの
である。
【０００９】
【発明の実施の形態】本発明の好ましい実施形態に従っ
て製造される固体電解コンデンサの断面構成を図１に示
す。この固体電解コンデンサにおいては、焼結型のコン
デンサ素子が用いられている。焼結型のコンデンサ素子
とは、アルミニウム、タンタル、ニオブ、チタン等の弁
作用金属の焼結体１に、化成処理（陽極酸化処理）を施
して化成皮膜（誘電体皮膜）２を形成したものである。
て製造される固体電解コンデンサの断面構成を図１に示
す。この固体電解コンデンサにおいては、焼結型のコン
デンサ素子が用いられている。焼結型のコンデンサ素子
とは、アルミニウム、タンタル、ニオブ、チタン等の弁
作用金属の焼結体１に、化成処理（陽極酸化処理）を施
して化成皮膜（誘電体皮膜）２を形成したものである。
【００１０】本発明の好ましい実施形態に従った固体電
解コンデンサの製造方法においては、前記コンデンサ素
子を、酸化重合により導電性ポリマーとなる３，４−エ
チレンジオキシチオフェンのモノマーと、酸化剤兼ドー
パント材としてのパラトルエンスルホン酸鉄（III）
と、溶媒としてのイソプロピルアルコールとを重量比
１：３：４で混合した溶液（化学重合液）に浸漬した
後、温度が約３０℃〜約５０℃、湿度が約６０％以上の
空気中に約３０分間放置して重合反応を進行させ、さら
に温度が約１６０℃の炉内で約５分間の乾燥熱処理を行
い、前記浸漬、重合反応促進、乾燥の工程を５回〜６回
繰り返して、前記化成皮膜上に３，４−エチレンジオキ
シチオフェンのポリマー層３を形成する。
解コンデンサの製造方法においては、前記コンデンサ素
子を、酸化重合により導電性ポリマーとなる３，４−エ
チレンジオキシチオフェンのモノマーと、酸化剤兼ドー
パント材としてのパラトルエンスルホン酸鉄（III）
と、溶媒としてのイソプロピルアルコールとを重量比
１：３：４で混合した溶液（化学重合液）に浸漬した
後、温度が約３０℃〜約５０℃、湿度が約６０％以上の
空気中に約３０分間放置して重合反応を進行させ、さら
に温度が約１６０℃の炉内で約５分間の乾燥熱処理を行
い、前記浸漬、重合反応促進、乾燥の工程を５回〜６回
繰り返して、前記化成皮膜上に３，４−エチレンジオキ
シチオフェンのポリマー層３を形成する。
【００１１】その後、前記ポリマー層上にグラファイト
層４及び銀ペースト層５を形成し、陰極リード６及び陽
極リード７を接続し、外装樹脂層８を形成して、所望の
固体電解コンデンサが完成する。
層４及び銀ペースト層５を形成し、陰極リード６及び陽
極リード７を接続し、外装樹脂層８を形成して、所望の
固体電解コンデンサが完成する。
【００１２】ここで、上記製法における一部の工程の条
件を表１のＡ欄に示すように少しずつ変えて試作した各
種固体電解コンデンサ、すなわち、前記重合反応促進工
程における環境温度を４０℃、湿度を７０％とした実施
例１、前記重合反応促進工程における環境温度を４０
℃、湿度を９０％とした実施例２、前記重合反応促進工
程における環境温度及び／又は湿度を変えた比較例１〜
６、前記化学重合液に純水を添加した比較例７〜９、前
記重合反応促進処理を省略した比較例１０の固体電解コ
ンデンサについて、電気特性を測定した。その結果を表
１のＢ欄に示す。Ｂ欄において、Ｃは周波数１２０Ｈｚ
で測定した静電容量、ｔａｎδは周波数１２０Ｈｚで測
定した損失角の正接、ＥＳＲは周波数１００ｋＨｚで測
定した等価直列抵抗を示している。
件を表１のＡ欄に示すように少しずつ変えて試作した各
種固体電解コンデンサ、すなわち、前記重合反応促進工
程における環境温度を４０℃、湿度を７０％とした実施
例１、前記重合反応促進工程における環境温度を４０
℃、湿度を９０％とした実施例２、前記重合反応促進工
程における環境温度及び／又は湿度を変えた比較例１〜
６、前記化学重合液に純水を添加した比較例７〜９、前
記重合反応促進処理を省略した比較例１０の固体電解コ
ンデンサについて、電気特性を測定した。その結果を表
１のＢ欄に示す。Ｂ欄において、Ｃは周波数１２０Ｈｚ
で測定した静電容量、ｔａｎδは周波数１２０Ｈｚで測
定した損失角の正接、ＥＳＲは周波数１００ｋＨｚで測
定した等価直列抵抗を示している。
【００１３】
【表１】
【００１４】表１を見ればわかるように、実施例１、２
においては比較例１〜１０に比べてｔａｎδやＥＳＲが
小さく、良好な特性となっている。
においては比較例１〜１０に比べてｔａｎδやＥＳＲが
小さく、良好な特性となっている。
【００１５】また、実施例１、２と比較例１〜６とを対
比すれば、重合反応促進工程の温度条件について、２０
℃では低すぎて６０℃では高すぎることがわかり、重合
反応促進工程の湿度条件について、５０％では低すぎる
ことがわかる。
比すれば、重合反応促進工程の温度条件について、２０
℃では低すぎて６０℃では高すぎることがわかり、重合
反応促進工程の湿度条件について、５０％では低すぎる
ことがわかる。
【００１６】さらに、実施例１、２と比較例７〜９とを
対比すれば、化学重合液そのものに水分を添加しても重
合反応促進工程における湿度が低いと良好な導電性ポリ
マー層が形成されないことがわかり、比較例６〜９を対
比すれば、化学重合液への水分の添加は、むしろ好まし
くない結果をもたらすこともわかる。
対比すれば、化学重合液そのものに水分を添加しても重
合反応促進工程における湿度が低いと良好な導電性ポリ
マー層が形成されないことがわかり、比較例６〜９を対
比すれば、化学重合液への水分の添加は、むしろ好まし
くない結果をもたらすこともわかる。
【００１７】なお、上記実施例においては焼結型のコン
デンサ素子を用いたが、陽極化成箔を用いた平板型ある
いは巻回型のコンデンサ素子を用いてもよい。
デンサ素子を用いたが、陽極化成箔を用いた平板型ある
いは巻回型のコンデンサ素子を用いてもよい。
【００１８】また、前記３，４−エチレンジオキシチオ
フェンの代わりに、酸化重合により導電性ポリマーとな
るチオフェン又はその誘導体等を用いてもよい。
フェンの代わりに、酸化重合により導電性ポリマーとな
るチオフェン又はその誘導体等を用いてもよい。
【００１９】
【発明の効果】本発明によれば、化成皮膜を形成した陽
極部材を備えるコンデンサ素子に化学重合法のみにより
導電性ポリマー層を形成しても、ｔａｎδ、ＥＳＲ等の
点で良好な特性を有する固体電解コンデンサが提供され
る。
極部材を備えるコンデンサ素子に化学重合法のみにより
導電性ポリマー層を形成しても、ｔａｎδ、ＥＳＲ等の
点で良好な特性を有する固体電解コンデンサが提供され
る。
【００２０】また、電解重合法を併用する場合に比べ
て、生産設備が簡略化されると共に作業工数も低減す
る。
て、生産設備が簡略化されると共に作業工数も低減す
る。
【図１】本発明実施例による固体電解コンデンサの断面
図である。
図である。
１ 陽極焼結体 ２ 化成皮膜 ３ 導電性ポリマー層 ４ グラファイト層 ５ 銀ペースト層 ６ 陰極リード ７ 陽極リード ８ 外装樹脂層
Claims (4)
- 【請求項１】 化成皮膜を形成した陽極部材を備えるコ
ンデンサ素子に、陰極電解質としての導電性ポリマーを
含浸した固体電解コンデンサの製造方法において、 前記コンデンサ素子を、酸化重合により導電性ポリマー
となるモノマーと酸化剤とを含む溶液に浸漬した後、温
度が約３０℃〜約５０℃で湿度が約６０％以上の空気中
に放置することにより、前記化成皮膜上に導電性ポリマ
ー層を形成する工程を備えることを特徴とする固体電解
コンデンサの製造方法。 - 【請求項２】 前記モノマーとして、チオフェン又はチ
オフェンの誘導体を用いることを特徴とする請求項１記
載の固体電解コンデンサの製造方法。 - 【請求項３】 前記酸化剤として、スルホン酸化合物の
イオンを含む塩を用いることを特徴とする請求項２記載
の固体電解コンデンサの製造方法。 - 【請求項４】 前記コンデンサ素子として、弁作用金属
の焼結体に化成皮膜を形成したコンデンサ素子を用いる
ことを特徴とする請求項３記載の固体電解コンデンサの
製造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP22117796A JP3296727B2 (ja) | 1996-08-22 | 1996-08-22 | 固体電解コンデンサの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP22117796A JP3296727B2 (ja) | 1996-08-22 | 1996-08-22 | 固体電解コンデンサの製造方法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH1064761A true JPH1064761A (ja) | 1998-03-06 |
| JP3296727B2 JP3296727B2 (ja) | 2002-07-02 |
Family
ID=16762691
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP22117796A Expired - Fee Related JP3296727B2 (ja) | 1996-08-22 | 1996-08-22 | 固体電解コンデンサの製造方法 |
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| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP3296727B2 (ja) |
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-
1996
- 1996-08-22 JP JP22117796A patent/JP3296727B2/ja not_active Expired - Fee Related
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