JPH1064213A - レジストフィルム - Google Patents

レジストフィルム

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JPH1064213A
JPH1064213A JP19623697A JP19623697A JPH1064213A JP H1064213 A JPH1064213 A JP H1064213A JP 19623697 A JP19623697 A JP 19623697A JP 19623697 A JP19623697 A JP 19623697A JP H1064213 A JPH1064213 A JP H1064213A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 空気ベアリング面に微細加工を施し得るレジ
ストフィルムを提供する。 【解決手段】 磁気ヘッドの空気ベアリング面に微細加
工を施すために用いられる。レジストフィルム5は、支
持体51と、レジスト膜52とを含む。支持体51は、
可撓性のフィルムでなる。レジスト膜52は、フォトレ
ジストで構成され、支持体51の上に設けられている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、レジストフィルムに関
し、例えば磁気ヘッドの空気ベアリング面に微細加工を
施すために用いられるレジストフィルムに係る。
【0002】
【従来の技術】浮上型の磁気ヘッドでは、ポール部のト
ラック方向幅設定、電磁変換特性改善または浮上姿勢改
善等のために、空気ベアリング面に微細加工を施す必要
を生じることがある。例えば、特開平4ー274014号、特開
平4ー274008号公報は、空気ベアリング面にポール部の幅
方向または厚み(長さ)方向の端部に微小深さの凹部を設
け、ポール部のトラック方向幅を高精度で設定し、また
は電磁変換特性を改善する技術を開示している。
【0003】また、特開昭61ー278087号公報、実開昭57ー
122063号(実願昭56ー5818号)公報、米国特許第4,673,996
号明細書、米国特許第4,870,519号明細書等に開示され
たTPC(Transverse Pressure Contour 横方向加圧形
状)型スライダでは、レール部の側部に微小ステップ部
またはテーパを設け、ロータリ・アクチュエータ式磁気
ディスク装置に組み込んだ場合、スキュー角の大きい位
置において、横方向から流入する空気流により、ステッ
プ部に揚力動圧を発生させ、これによってスキュー角の
大きい位置での浮上量低下を防ぎ、全体として一定の浮
上量を確保すると共に、浮上姿勢を安定化できるように
してある。
【0004】空気ベアリング面に上述のような微細加工
を施す際に、空気ベアリング面に、有機質のレジスト
を、スピンコート等の手段によって付着させ、このレジ
ストを、フォトリソグラフィ工程の適用によって、微細
加工に対応したパターンとなるようにパターニングし、
パターニングされて残ったレジストを保護膜として、例
えばイオンミリング等により微細加工を施す手段がとら
れている。保護膜として残っていたレジストは、化学的
または物理的エッチングによって微細加工終了後に除去
される。
【0005】レジストの膜厚は、微細加工量に応じて適
切な厚みに設定される。特に、加工量が少ないときは、
膜厚が薄くなるので、膜厚の均一性も要求される。膜厚
を均一にする技術として、特開平3ー190215号、特開平3ー
212811号公報がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た加工方法は、次のような問題点を有している。
【0007】まず、スピンコート法によるレジスト塗布
の場合、回転方向に向いた端縁部上にレジスト液が溜
り、レジスト膜の膜厚が不均一となるので、被処理基板
(一例として磁気ヘッドのスライダ)の端縁部を傾斜状
に削除しなければならず、磁気ヘッドの形状が制約され
る。また、傾斜状部分を後で切削する場合は、製造工程
が増加すると共に、ウエハ単位面積当りの生産量が低下
する。
【0008】また、ドライエッチング加工用治具を用い
た場合は、膜厚の精度を向上させるために、被加工物と
治具との段差に高い寸法精度が要求されるので、治具が
高価となる。また、治具に挿入する前の被加工物の加工
精度も高くしなければならず、製造コストが高くなる。
【0009】本発明の課題は、空気ベアリング面に微細
加工を施し得るレジストフィルムを提供することであ
る。
【0010】本発明のもう一つの課題は、空気ベアリン
グ面に、薄く、かつ、均一なレジスト膜を容易に形成し
得るレジストフィルムを提供することである。
【0011】本発明の更にもう一つの課題は、フィルム
剥離操作時に、レジスト膜の剥離及び皺の発生を防止し
得るレジストフィルムを提供することである。
【0012】
【課題を解決するための手段】上述した課題解決のた
め、本発明に係るレジストフィルムは、磁気ヘッドの空
気ベアリング面に微細加工を施すために用いられる。こ
のレジストフィルムは、支持体と、レジスト膜とを含
む。前記支持体は、可撓性のフィルムでなる。前記レジ
スト膜は、ポジ型フォトレジストで構成され、前記支持
体の上に設けられている。
【0013】更に、本発明は、別の態様のレジストフィ
ルムを提供する。このレジストフィルムは、磁気ヘッド
の空気ベアリング面に微細加工を施すために好適なもの
であるが、他の微細加工にも適用できるものであって、
支持体と、レジスト膜とを含む。前記支持体は、支持フ
ィルムと、ドライフィルムレジスト膜とを含んでいる。
前記支持フィルムは、可撓性のフィルムでなる。前記ド
ライフィルムレジスト膜は、有機質のレジストでなり、
前記支持フィルム上に形成されている。前記レジスト膜
は、フォトレジストで構成され、前記支持体の上に設け
られている。
【0014】本発明に係るレジストフィルムを、磁気ヘ
ッドの空気ベアリング面に微細加工を施すために用いる
には、まず、転写工程において、支持体上に有機質のレ
ジスト膜が形成されたレジストフィルムを、空気ベアリ
ング面上に重ねて、レジスト膜を転写し、その後、支持
体を除去する。このように、本発明に係るレジストフィ
ルムを用いることにより、スピンコート法と異なって、
空気ベアリング面に傾斜部を設けることなく、空気ベア
リング面上に、均一な膜厚のレジスト膜を付着させるこ
とができる。
【0015】しかも、微細加工に必要なレジスト膜の膜
厚は、レジストフィルムに形成されたレジスト膜の膜厚
により容易に得られる。
【0016】転写工程の後に、パターニング工程を実行
する。パターンニング工程では、転写工程の後、加工に
必要なパターンとなるように、不要なレジスト膜を除去
する。
【0017】パターンニング工程の後に、加工工程を実
行する。加工工程では、パターニング工程によって残さ
れたレジスト膜の上から空気ベアリング面に加工を施
し、その後、レジスト膜を除去する。この加工工程によ
り、空気ベアリング面に微細加工に必要なパターン形状
の均一膜厚のレジスト膜を形成し、空気ベアリング面に
微細加工を施し得る。
【0018】また、支持体は、支持フィルムと、ドライ
フィルムレジスト膜とを含み、ドライフィルムレジスト
膜がフォトレジストでなり、支持フィルム上に形成され
ている構造のレジストフィルムを用いた場合、転写工程
においてレジスト膜を転写した後に、支持フィルムを剥
離する。このレジストフィルムは、ドライフィルムレジ
スト膜によりレジスト膜の機械的強度が補強されている
ので、支持フィルムを剥離するときに、レジスト膜の剥
離及び皺の発生が防止される。
【0019】また、レジスト膜が、比較的硬いポジ型の
レジスト膜で構成された場合でも、ドライフィルムレジ
スト膜がクッションとなり、レジスト膜の剥離を防止で
きる。
【0020】転写工程では、ドライフィルム膜を化学的
処理により除去することができる。かかる処理法による
と、レジスト膜に機械的な影響を与えることなく、ドラ
イフィルムレジスト膜を除去できる。レジスト膜をポジ
型のフォトレジストによって構成し、ドライフィルムレ
ジスト膜をネガ型のレジストによって構成し、両者の材
料を異ならせると、レジスト膜に化学的な影響も与える
ことなく、ドライフィルムレジスト膜を除去できる。
【0021】支持体は、可撓性のフィルムでなり、レジ
スト膜はポジ型のフォトレジストで形成され、支持体の
上に設けられている。かかる構造のレジストフィルムを
用いることにより、空気ベアリング面に、薄く、かつ、
均一なレジスト膜を容易に形成し得る。
【0022】
【発明の実施の形態】図1は本発明に係るレジストフィ
ルムを用いた製造方法が適用され得る磁気ヘッドの斜視
図である。図はTPC型スライダを有する磁気ヘッドを
示している。図において、寸法は誇張されている。
【0023】図を参照すると、磁気ヘッドは、スライダ
1と、磁気変換素子2とを含んでいる。スライダ1は媒
体対向面側にレール部101、102を有している。レ
ール部101、102のそれぞれは、媒体対向面側に、
空気ベアリング面103と第1のステップ部104と、
第2のステップ部105とを有している。第1のステッ
プ部104は、空気ベアリング面103の幅方向の一端
縁に、空気ベアリング面103の長さ方向に沿って設け
られており、第2のステップ部105は、空気ベアリン
グ面103の幅方向の他端縁に、空気ベアリング面10
3の長さ方向に沿って設けられている。
【0024】レール部101、102は、それぞれが間
隔を隔てて平行に設けられている。第1のステップ部1
04は、レール部101、102が互いに向き合う内側
に設けられており、第2のステップ部105は外側に設
けられている。第1のステップ部104及び第2のステ
ップ部105は、深さdが1μm≧d≧0.6μmを満た
すように微小寸法に形成される。本発明は、このような
微小寸法を持つ第1のステップ部104及び第2のステ
ップ部105の形成に適用できる。
【0025】磁気変換素子2は、誘導型、MR(磁気抵
抗効果)型もしくはそれらの組み合わせ等を含み得る。
これらの素子は、IC製造テクノロジと同様のプロセス
によって形成された薄膜素子によって構成できる。ま
た、面内記録方式に限らず、垂直記録方式のものであっ
てもよい。磁気変換素子2は、ポール部P1、P2を含
み、ポール部P1、P2の端面が空気ベアリング面10
3の表面に現れている。参照符号21、22は取り出し
電極である。
【0026】図2は本発明に係るレジストフィルムを用
いて磁気ヘッドを製造する方法を示す工程図である。こ
の製造方法は、転写工程と、パターニング工程と、加工
工程とを含んでいる。磁気ヘッドAは、治具3上に配列
され、かつ、一面が接着等の手段によって固定されてい
る。
【0027】転写工程では、支持体51上に有機質のレ
ジスト膜52が形成されたレジストフィルム5を、空気
ベアリング面103上に重ねてレジスト膜52を転写
し、その後、支持体51を除去する。
【0028】支持体51は、ポリエチレン・テレフタレ
ート等の可撓性フィルムで構成されている。レジスト膜
52は、一般には感光性レジストが用いられ、ネガ型、
ポジ型の何れの感光性レジストを使用してもよい。実施
例は、ポジ型の感光性レジストを採用している。ポジ型
の感光性レジストとしては、例えば、商品名PFR30
04(日本合成ゴム社製)等がある。レジストフィルム5
は、レジスト膜52がスピンコートにより形成されてい
る。レジスト膜52の膜厚は、空気ベアリング面103
の加工に必要な厚みに設定され、均一な厚みとなってい
る。転写は、熱ロール6を用いた熱圧着により行なうこ
とができる。
【0029】パターニング工程は、転写工程の後、加工
に必要なパターンとなるように、不要なレジスト膜52
を除去する。レジスト膜52はポジ型の感光性レジスト
を使用しているので、レジスト膜52の上に露光用マス
ク7を配置し、レジスト膜52を露光させる。その後、
アルカリ現像液により露光部分521をエッチングす
る。
【0030】加工工程では、パターニング工程によって
残されたレジスト膜52の上から空気ベアリング面10
3にイオンミリング等の加工を施し、その後、レジスト
膜52を除去する。
【0031】上述したように、転写工程は、支持体51
上に有機質のレジスト膜52が形成されたレジストフィ
ルム5を、空気ベアリング面103上に重ねてレジスト
膜52を転写し、その後、支持体51を除去するもので
あるから、スピンコート法と異なって、空気ベアリング
面103の端縁部を傾斜状に削除する必要がなくなり、
空気ベアリング面103の形状に影響を与えることな
く、空気ベアリング面103上に均一なレジスト膜52
を形成できる。
【0032】しかも、微細加工に必要なレジスト膜52
の膜厚は、レジストフィルム5に形成されたレジスト膜
52の膜厚により容易に得られる。
【0033】パターニング工程では、転写工程の後、加
工に必要なパターンとなるように、不要なレジスト膜5
2を除去する。その後の加工工程では、パターニング工
程によって残されたレジスト膜52の上から空気ベアリ
ング面103に加工を施し、その後、レジスト膜52を
除去する。これらの工程を経ることにより、空気ベアリ
ング面103に微細加工に必要なパターン形状の均一膜
厚のレジスト膜52を形成し、空気ベアリング面103
に微細加工を施すことができる。これにより、空気ベア
リング面103の形状に影響を与えることなく、均一な
レジスト膜52を形成し、空気ベアリング面103に微
細加工を施すことができる。
【0034】図3は本発明に係る別のレジストフィルム
を用いた磁気ヘッドの製造方法を示す図である。図にお
いて、図2と同一参照符号は同一性ある構成部分を示し
ている。
【0035】支持体51は、支持フィルム511と、ド
ライフィルムレジスト膜512とを含んでいる。支持フ
ィルム511は、ポリエチレン・テレフタレート等の可
撓性フィルムで構成されている。ドライフィルムレジス
ト膜512は、有機質のレジストでなり、支持フィルム
511上に形成されている。ドライフィルムレジスト膜
512は、ネガ型、ポジ型の何れの感光性レジストを使
用してもよい。実施例は、アルカリ現像液でエッチング
可能なネガ型の感光性レジストを採用している。ネガ型
の感光性レジストとしては、例えば、商品名4706
(デュポン社製)等がある。レジスト膜52は、ポジ型レ
ジストでなり、スピンコート法により形成されている。
【0036】転写工程では、レジスト膜52を転写した
後に、支持フィルム511を剥離し、その後、ドライフ
ィルムレジスト膜512を化学的処理により除去する。
ドライフィルムレジスト膜512の除去は、露光させな
いで、直接アルカリ現像液でエッチングすることによっ
て行う。このとき、レジスト膜52は露光されていない
ので、アルカリ現像液ではエッチングされない。
【0037】この製造方法においては、支持体51は、
支持フィルム511と、ドライフィルムレジスト膜51
2とを含み、ドライフィルムレジスト膜512が有機質
のレジストでなり、支持フィルム511上に形成されて
おり、転写工程では、レジスト膜52を転写した後に、
支持フィルム511を剥離するから、ドライフィルムレ
ジスト膜512によりレジスト膜52の機械的強度が補
強され、支持フィルム511を剥離するときに、レジス
ト膜52の剥離及び皺の発生が防止される。また、レジ
スト膜52がポジ型のレジストで構成された場合は、ポ
ジ型のレジスト膜52は比較的固いので、レジスト膜5
2の膜厚が厚くなった場合にはドライフィルムレジスト
膜512がクッションとなり、レジスト膜52の剥離を
防止できる。
【0038】転写工程では、ドライフィルムレジスト膜
512を化学的処理により除去するから、レジスト膜5
2に機械的な影響を与えることなく、ドライフィルムレ
ジスト膜512を除去できる。例えば、レジスト膜52
をポジ型のレジスト、ドライフィルムレジスト膜512
をネガ型のレジストのように両者の材料を異ならせる
と、レジスト膜52に化学的な影響を与えることなく、
ドライフィルムレジスト膜512を除去できる。
【0039】次に、図1に示したTPC型の磁気ヘッド
について、本発明に係るレジストフィルムを用いた製造
方法の具体例を図4〜図9を参照して説明する。図にお
いて、図1及び図2と同一参照符号は同一性ある構成部
分を示している。図4及び図5は転写工程を示し、図6
及び図7はパターニング工程を示し、図8及び図9は加
工工程を示している。
【0040】まず、転写工程について説明する。磁気ヘ
ッドAは、図4に示すように、治具3の上に配置され
る。磁気ヘッドAのそれぞれは、一面が接着等の手段に
よって固定され、接着面とは反対側に現れる空気ベアリ
ング面103が研磨され平面度の高い面となっている。
磁気ヘッドA(スライダ1)は切り離された状態または切
り離されていない状態のどちらでもよい。レジストフィ
ルム5は、レジスト膜52が空気ベアリング面103の
上になるように重ねられ、熱ローラ6により熱圧着され
る。次に、図5に示すように、支持体51がレジスト膜
52から剥離される。
【0041】次に、パターニング工程を説明する。露光
用マスク7は、加工に必要なパターンを有し、図6に示
すようにレジスト膜52の上に配置され、レジスト膜5
2を露光させる。具体的には、ポール部P1、P2部分
(図1参照)に対応する部分が露光されず、第1のステッ
プ部104及び第2のステップ部105(図1参照)に対
応する部分が露光されるようなパターンを有する。
【0042】次に、アルカリ現像液により露光した部分
をエッチングすると、図7に示すように、TPC型スラ
イダ1の第1のステップ部104及び第2のステップ部
105によって挟まれた部分のみにレジスト膜52が残
る。このようにして、レジスト膜52は、TPC型スラ
イダ1の第1のステップ部104及び第2のステップ部
105の加工に必要なパターンとなるようにパターニン
グされる。
【0043】次に、加工工程を説明する。図8に示すよ
うに、パターニング工程によって残されたレジスト膜5
2の上から、スライダ1の空気ベアリング面103に加
工を施す。この加工は、イオンミリング等の手段によっ
て、第1のステップ部104及び第2のステップ部10
5を必要な深さとなるように加工する。
【0044】次に、図9に示すように、レジスト膜52
を除去する。レジスト膜52の除去は化学的または物理
的エッチングにより行なう。
【0045】本実施例は、TPC型スライダを得る場合
について、図面を参照して具体的に説明したが、空気ベ
アリング面103に微細加工を施す必要のある場合に広
く適用できる。例えば、ポール部のトラック方向幅を高
精度で設定する場合や電磁変換特性改善のために、ポー
ル部またはその付近に微小深さの凹部加工を施す場合等
に用いることができる。具体的には、前述の特開平4ー27
4014号、特開平4ー274008号公報に開示されているような
磁気ヘッドである。かかる磁気ヘッドを得る場合につい
て、図2に示した製造方法を参照して説明すると次の通
りである。まず、磁気ヘッドAは、治具3上に配列さ
れ、かつ、一面が接着等の手段によって固定される。
【0046】転写工程では、支持体51上に有機質のレ
ジスト膜52が形成されたレジストフィルム5を空気ベ
アリング面103上に重ねてレジスト膜52を転写し、
その後、支持体51を除去する。転写は、熱ロール6を
用いた熱圧着により行なう。
【0047】パターニング工程では、転写工程の後、加
工に必要なパターンとなるように、不要なレジスト膜5
2を除去する。この場合のパターニングは、特開平4ー27
4014号、特開平4ー274008号公報に開示されているような
ポールパターンとなるように行なう。レジスト膜52は
ポジ型の感光性レジストを使用しているので、レジスト
膜52の上に露光用マスク7を配置し、レジスト膜52
を露光させる。その後、アルカリ現像液により露光部分
521をエッチングする。
【0048】加工工程は、パターニング工程によって残
されたレジスト膜52の上から空気ベアリング面103
にイオンミリング等の加工を施し、その後、レジスト膜
52を除去する。これにより、特開平4ー274014号、特開
平4ー274008号公報に開示されているようなポールパター
ンを有する磁気ヘッドが得られる。
【0049】図3に示した製造方法を適用した場合は、
同図を参照して、次のように説明される。
【0050】まず、転写工程では、レジスト膜52を転
写した後に、支持フィルム511を剥離し、その後、ド
ライフィルムレジスト膜512を化学的処理により除去
する。ドライフィルムレジスト膜512の除去は、露光
させないで、直接アルカリ現像液でエッチングすること
によって行う。このとき、レジスト膜52は露光されて
いないので、アルカリ現像液ではエッチングされない。
【0051】この後、図2で説明したパターニング工程
及び加工工程を実行することにより、特開平4ー274014
号、特開平4ー274008号公報に開示されているようなポー
ルパターンを有する磁気ヘッドが得られる。
【0052】図2に示すレジストフィルム5は、スピン
治具(図示しない)に支持体51を構成するポリエチレ
ン.テレフタレート等の可撓性のフィルムを貼り、ポジ
型のフォトレジストをスピンコートすることにより得ら
れる。ポジ型レジストとして商品名PFR3004(日
本合成ゴム社製)を使用した場合は、粘度160cp、回
転数3000rpmでスピンコートすることにより、膜厚
4.5μmのレジスト膜52が得られる。他の膜厚は、粘
度及び回転数を調整することによって容易に調整設定で
きる。スピン治具は平面度が高く、支持体の厚みも均一
であるから、スピンコートされたレジストの膜厚も均一
となる。レジスト膜52の形成方法は、平坦な面へ均一
な膜圧に塗布可能な工法であればよく、ディップ法、ロ
ールコート法、スプレーコート法等でもよい。
【0053】上述したように、支持体51は、ポリエチ
レン.テレフタレート等の可撓性のフィルムでなり、レ
ジスト膜52は、ポジ型のフォトレジストで形成され、
支持体51の上に設けられているから、空気ベアリング
面103に薄く、かつ、均一なレジスト膜52を容易に
形成し得る。
【0054】図3に示すレジストフィルム5は、スピン
治具(図示しない)に支持フィルム511の上にドライフ
ィルムレジスト膜512が形成された支持体51を貼
り、必要に応じて90〜130℃でプリベークを行な
い、バリアコート剤を塗布して、その後ポジ型のフォト
レジストをスピンコートすることにより得られる。プリ
ベーク及びバリアコート剤の塗布により、ポジ型のレジ
ストとネガ型にレジストとの反応が防止される。バリア
コート剤として、商品名BC−5(信越化学社製)があ
る。支持体51は、スピン治具に支持フィルム511を
貼り、ネガ型のフォトレジストをスピンコート法によっ
て塗布することによって、ドライフィルムレジスト膜5
12を形成してもよい。
【0055】
【発明の効果】以上述べたように、本発明によれば、以
下のような効果が得られる。 (a)空気ベアリング面に微細加工を施し得るレジスト
を提供することができる。 (b)空気ベアリング面に、薄く、かつ、均一なレジス
ト膜を容易に形成し得るレジストフィルムを提供するこ
とができる。 (c)フィルム剥離操作時に、レジスト膜の剥離及び皺
の発生を防止し得るレジストフィルムを提供することが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るレジストフィルムを用いた製造方
法が適用され得る磁気ヘッドの斜視図である。
【図2】本発明に係るレジストフィルムを用いて磁気ヘ
ッドを製造する方法を示す図である。
【図3】本発明に係るレジストフィルムを用いて磁気ヘ
ッドを製造する方法を示す図である。
【図4】TPC型の磁気ヘッドの製造について、本発明
に係るレジストフィルムを用いた場合の転写工程の最初
の工程を示す図である。
【図5】図4に示した工程の次の工程を示す図である。
【図6】TPC型の磁気ヘッドの製造について、本発明
に係るレジストフィルムを用いた場合のパターニング工
程の最初の工程を示す図である。
【図7】図6の工程の次の工程を示す図である。
【図8】TPC型の磁気ヘッドの製造について、本発明
に係るレジストフィルムを用いた場合の加工工程の最初
の工程を示す図である。
【図9】図8の工程の次の工程を示す図である。
【符号の説明】
A 磁気ヘッド 1 スライダ 101、102 レール部 103 空気ベアリング面 2 磁気変換素子 3 治具 5 レジストフィルム 51 支持体 52 レジスト膜 6 熱ロール 7 露光マスク

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 磁気ヘッドの空気ベアリング面に微細加
    工を施すために用いられるレジストフィルムであって、 支持体と、レジスト膜とを含んでおり、 前記支持体は、可撓性のフィルムでなり、 前記レジスト膜は、フォトレジストで構成され、前記支
    持体の上に設けられているレジストフィルム。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載されたレジストフィルム
    であって、 前記レジスト膜は、ポジ型のフォトレジストであるレジ
    ストフィルム。
  3. 【請求項3】 支持体と、レジスト膜とを含むレジスト
    フィルムであって、 前記支持体は、支持フィルムと、ドライフィルムレジス
    ト膜とを含んでおり、 前記支持フィルムは、可撓性のフィルムでなり、 前記ドライフィルムレジスト膜は、有機質のレジストで
    なり、前記支持フィルム上に形成されており、 前記レジスト膜は、フォトレジストで構成され、前記支
    持体の上に設けられているレジストフィルム。
  4. 【請求項4】 請求項3に記載されたレジストフィルム
    であって、 前記ドライフィルムレジスト膜は、ネガ型のフォトレジ
    ストでなり、 前記レジスト膜は、ポジ型のフォトレジストでなるレジ
    ストフィルム。
  5. 【請求項5】 請求項3または4の何れかに記載された
    レジストフィルムであって、 磁気ヘッドの空気ベアリング面に微細加工を施すために
    用いられるレジストフィルム。
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