JPH1062273A - 摩擦力測定装置 - Google Patents

摩擦力測定装置

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JPH1062273A
JPH1062273A JP21575196A JP21575196A JPH1062273A JP H1062273 A JPH1062273 A JP H1062273A JP 21575196 A JP21575196 A JP 21575196A JP 21575196 A JP21575196 A JP 21575196A JP H1062273 A JPH1062273 A JP H1062273A
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sample
frictional force
drive motor
slider
thrust
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JP21575196A
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Katsuyoshi Kawasaki
勝義 川崎
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NSK Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】部材間の摩擦力を高精度に測定し、高精度な摩
擦係数を測定する。 【解決手段】駆動モータ23により駆動されるスライダ
21bに試料T2を固定し、この上に試料T1を載置し
さらに重り31bを載置する。この状態で駆動モータ2
3を停止状態から駆動させ、スライダ21bに固定した
リニアエンコーダ24の検出信号SE からスライダ21
bが移動し始めた時点を検出し、その時点の駆動モータ
23のモータ電流値である検出電流iと駆動モータ23
の推力定数から推力を求めこれを静摩擦力とする。ま
た、駆動モータ23を定速度で駆動し、リニアエンコー
ダ24の検出信号SE からスライダ21bが定速移動中
であることを検出したときの検出電流iに応じた推力
を、駆動モータ23の電流−推力特性から求め、これを
動摩擦力とする。そして、これら動及び静摩擦力と試料
間の接触面に作用する重り31bに応じた垂直荷重との
比から、動及び静摩擦係数を算出する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、2つの部材間の摩
擦力を測定する装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、2つの部材間の静摩擦力或いは動
摩擦力を測定する方法としては、例えば図5に示すよう
に、摩擦力を測定する測定対象としての2つの試料T
1,T2のうち、一方の試料、例えばT2を水平面上に
固定し、その上にもう一方の試料T1を重ねて載置し、
さらに、試料T1の上部に、試料1と試料2とを密着さ
せるために重り91を載せている。そして、この状態で
試料T2を例えばバネばかり92を介して引っ張り、試
料T1が動き出すときのバネばかり92の測定値から引
っ張り力FS を計測し、これを静摩擦力としている。ま
た、試料T1が移動している状態でのバネばかり92の
測定値から引っ張り力FK を計測し、これを動摩擦力と
している。
【0003】そして、求めた摩擦力から、部材間の摩擦
力は抗力に比例し、摩擦力と抗力との比が摩擦係数でる
から、試料T1が動き出すときの引っ張り力FS つまり
静摩擦力と試料T1及び重り91による抗力Pとの比を
静摩擦係数μS 、試料T1が移動中の引っ張り力FK
まり動摩擦力と試料T1及び重り91による抗力Pとの
比を動摩擦係数μK として算出するようにしている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の摩擦力を測定する方法では、バネばかり92を用
い、オペレータがその測定値を読み取ることにより引っ
張り力を測定するようにしているので、試料T1が動き
出す瞬間のバネばかり92の値を瞬時に読み取ることは
困難であり、また、試料1が移動している最中にバネば
かり92の測定値を読み取ることはさらに困難である。
また、試料T1が動き出す時点の検出をオペレータが行
っているため、正確な動き出しの時点を検出することが
できず、正確な静摩擦力或いは動摩擦力を測定すること
ができないという未解決の課題がある。
【0005】そこで、この発明は上記従来の未解決の課
題に着目してなされたものであり、部材間の摩擦力を的
確に測定す高精度な摩擦力を計測することの可能な摩擦
力測定装置を提供することを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明に係る摩擦力測定装置は、互いに接触する第
1及び第2の部材間の接触面における摩擦力を測定する
摩擦力測定装置であって、前記第1の部材に対して前記
接触面と平行な特定方向に作用する力を加える駆動モー
タと、前記第2の部材の前記特定方向への移動を阻止す
る移動阻止手段と、前記接触面に垂直荷重を作用させる
垂直荷重作用手段と、前記第1の部材の移動状況を検出
する移動状況検出手段と、当該移動状況検出手段の検出
状況から前記第1の部材が所定の移動状況にあることを
検出したときに前記駆動モータのモータ電流値をもとに
前記摩擦力を測定する摩擦力測定手段と、を備えること
を特徴としている。
【0007】この発明によれば、例えば水平面上に重ね
て載置した測定対象の第1及び第2の部材の上に例えば
重りを載せる等の垂直荷重作用手段によって第1及び第
2の部材間の接触面に垂直荷重が作用し部材間が密着さ
れる。この状態で例えば下側の部材である第1の部材を
リニアモータ等の駆動モータにより駆動される直動案内
機構の可動部に固定し、駆動モータを駆動させることに
よって、駆動モータの移動方向である特定方向に作用す
る力が第1の部材に加わる。このとき、上側の部材であ
る第2の部材は、第1及び第2の部材上に載置された重
り等の移動阻止手段によって第1の部材と同一の特定方
向に移動することを阻止されるから、駆動モータの稼働
状況に応じて第1の部材のみが移動する。
【0008】このとき、駆動モータが停止状態から徐々
に稼働状態へと移行するように制御を行うと共に、第1
の部材の移動状況を例えばリニアエンコーダ等の移動状
況検出手段により検出し、その検出状況から例えば第1
の部材が移動開始したことを検出したとき、この時点に
おける駆動モータのモータ電流値を測定する。このモー
タ電流値は駆動モータの推力に比例するから、すなわ
ち、部材間の静摩擦力に応じた値とみなすことができ、
モータ電流値に基づいて部材間の静摩擦力が測定され
る。また、移動状況検出手段の検出情報から例えば第1
の部材が定速移動していることを検出したとき、この時
点におけるモータ電流値は、駆動モータの推力に比例
し、この推力は部材間の動摩擦力に応じた値とみなすこ
とができるから、このモータ電流値に基づいて部材間の
動摩擦力が測定される。
【0009】そして、例えばこのようにして計算した静
摩擦力或いは動摩擦力と、第1及び第2の部材間の接触
面に垂直に作用する垂直荷重との比を求めれば、これら
第1及び第2の部材間の摩擦係数が求められる。
【0010】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施例を説明す
る。図1は、本発明における摩擦力測定装置を適用した
摩擦力及び摩擦係数測定装置の一例を示す概略構成図で
ある。図1に示すように、この摩擦力及び摩擦係数測定
装置1は、直動部2と固定部3とから構成されている。
前記直動部2は、摩擦力の小さい空気軸受け等で構成さ
れる気体直動案内部21と駆動制御部22とから構成さ
れ、前記気体直動案内部21は、ガイドレール21a
と、このガイドレール21aに、所定の軸受け隙間を保
って挿通される角枠状のスライダ21bとから構成され
ている。
【0011】そして、駆動制御部22は、例えばボイス
コイルモータ等のリニアモータ構成を有する駆動モータ
23とレーザリニアエンコーダ等から構成されるリニア
エンコーダ(移動状況検出手段)24とから構成され、
前記駆動モータ23は、その可動部23aが前記ガイド
レール21aと平行に摺動するように配置されている。
そして、可動部23aが取り付け部材23bを介して前
記スライダ21bに固定され、駆動モータ23が、後述
の制御装置10により駆動制御されて可動部23aが摺
動するに応じて、スライダ21bが前記ガイドレール2
1aに沿って移動するようになっている。
【0012】また、前記ガイドレール21aに沿って、
前記リニアエンコーダ24のエンコーダスケール24a
が配置され、前記スライダ21bの前記エンコーダスケ
ール24aと対向する位置には、前記リニアエンコーダ
24のエンコーダヘッド24bが取り付けられている。
そして、前記スライダ21bが移動するに応じて、その
移動量に応じた検出信号Seが前記制御装置10に出力
されるようになっている。
【0013】そして、スライダ21bの上面に、摩擦力
及び摩擦係数を測定する測定対象である試料T1(第2
の部材)及びT2(第1の部材)が載置されるようにな
っていて、何れか一方の試料、例えば試料T2がスライ
ダ21bの上面に固定され、この試料T2の上に試料T
1が載置されるようになっている。
【0014】一方、前記固定部3は、ガイド部(垂直荷
重作用手段)31と、このガイド部31を支える取り付
けアーム32とから構成されている。前記ガイド部31
は、中空の円筒状に形成された筒状ガイド31aと、図
示しない上下動装置により駆動され、前記筒状ガイド3
1aの内筒に沿って上下動のみ可能な重り31bとから
構成されている。そして、このガイド部31は、前記ス
ライダ21bが前記ガイドレール21aに対して予め設
定した基準位置にあるときに、前記試料T1及び試料T
2と前記重り31bとが一直線上に位置するように、前
記取り付けアーム32により支持されている。そして、
重り31bが前記試料T1及びT2上に載置されること
により、これら試料T1及びT2を密着させるようにな
っている。なお、前記試料T2が移動するに伴って、前
記重り31bと試料T1との間で滑りが発生しないよう
に、例えば前記重り31bと試料T1との間の摩擦係数
を大きく設定するか、或いは、例えば試料T1上に凹部
が形成され、この凹部と重り31bとが係合するように
形成されている(移動阻止手段) 図2は、前記制御装置10の概略構成を示したものであ
る。図中、41は、切り換えスイッチであって、この切
り換えスイッチ41は例えば後述の処理部51からの切
り換え信号SR に応じて作動し、静摩擦係数μS を測定
する場合には、固定接点aと可動接点cとを接続し、動
摩擦係数μK を測定する場合には、固定接点bと可動接
点cとを接続するようになっている。
【0015】この固定接点aには、前記処理部51から
の推力指令信号S1が供給され、固定接点bには、速度
アンプ42からの速度制御信号SV が供給される。そし
て、固定接点a又はbを介して供給される推力指令信号
S1又は速度制御信号SV である指令信号SM が演算器
43に供給され、この演算器43に供給される後述のフ
ィードバック信号fI と指令信号SM との差からなる制
御信号が電流アンプ44を介して指令電流IM として駆
動モータ23に供給される。そして、この指令電流IM
に応じて駆動モータ23が駆動され、駆動モータ23に
供給されたモータ電流値がフィードバック信号fI とし
て前記演算器43にフィードバックされる。
【0016】これによって、指令信号SM とフィードバ
ック信号fI とが一致するように駆動モータ23が駆動
され、駆動モータ23が指令信号SM に応じて作動する
ようになっている。
【0017】また、駆動モータ23が駆動されるのに応
じて、リニアエンコーダ24からスライダ21b、すな
わち駆動モータ23の駆動量に応じたパルス信号からな
る検出信号SE が出力され、その検出信号SE はカウン
タ45に供給されて、順次積算される。このカウンタ4
5での積算値SUMは、判定部46に供給される。
【0018】判定部46は、測定条件設定部47から指
定される測定条件に基づいて積算値SUMをもとに判定を
行い、測定条件を満足するとき、トリガ信号STRをバッ
ファ48に出力する。前記測定条件設定部47では、例
えば前記処理部51からの切り換え信号SR に応じて測
定条件の設定を行い、切り換え信号SR で静摩擦係数μ
S の測定を指示された場合には、例えば、積算値SUM
予め設定した移動基準値S* 以上となり、スライダ21
b、すなわち、試料T2が移動したとみなすことのでき
る値であるかという測定条件が指定される。また、動摩
擦係数μK の測定を指示された場合には、例えば、単位
時間当たりの積算値SUMの変化量の変化の割合が、一定
であるとみなすことができるか、つまり、スライダ21
b、すなわち、試料T2が一定速度で移動しているとみ
なすことができるかという測定条件が指定される。
【0019】前記バッファ48は、前記駆動モータ23
に供給された電流値であるフィードバック信号fI をモ
ニタして保持し、前記判定部46からトリガ信号STR
受信したとき、保持するフィードバック信号fI を検出
電流iとして前記処理部51に出力する。
【0020】前記リニアエンコーダ24の検出信号SE
は、前記カウンタ45に供給されると共に、F/V変換
器49に供給され、F/V変換器49では、このパルス
信号からなる検出信号SE を速度信号に変換した後、速
度フィードバック信号fV として、演算器50に供給す
る。この演算器50には、前記処理部51からの速度指
令信号S2が供給され、この速度指令信号S2と速度フ
ィードバック信号fVとの差からなる制御信号が速度ア
ンプ42に供給され、速度アンプ42を介して速度制御
信号SV として切り換えスイッチ41に供給される。
【0021】そして、摩擦力測定手段としての前記処理
部51は、例えばマイクロコンピュータ等で構成され、
少なくとも、CRTディスプレイ等の表示装置と、キー
ボード等の入力装置とを備えている。そして、例えば入
力装置からの指示等により静摩擦係数μS の測定が指示
された場合には、切り換えスイッチ41に対して固定接
点aと可動接点cとを接続状態とする切り換え信号SR
を出力した後、駆動モータ23を停止状態から徐々に駆
動状態に移行させる推力指令信号S1を出力する。ま
た、動摩擦係数μK の測定が指示された場合には、切り
換えスイッチ41に対して固定設定bと可動接点cとを
接続状態とする切り換え信号SR を出力した後、駆動モ
ータ23を一定速度で駆動させる速度指令信号S2を出
力する。
【0022】そして、前記処理部51は、バッファ48
から検出電流iを入力したとき、静摩擦係数μS を測定
する場合には、予め駆動モータ23の特性として保持し
ている駆動モータ23の推力定数Kに基づいて、検出電
流iに応じた推力F′を算出し、この推力F′と、予め
保持している前記重り31b及び前記試料T1の重量に
応じた抗力Pとから、静摩擦係数μS を算出する。ま
た、動摩擦係数μK を測定する場合には、予め駆動モー
タ23の特性として保持している駆動モータ23の電流
−推力特性をもとに、検出電流iに対応する推力Fを算
出し、この推力Fと、予め保持している前記重り31b
及び前記試料T1の重量に応じた抗力Pとから、動摩擦
係数μK を算出する。
【0023】次に、上記実施の形態の動作を説明する。
摩擦係数を測定する測定対象である試料T1及びT2を
スライダ21b上に載置し、このときまず試料T2をス
ライダ21bに固定した後、その上に試料T1を載置す
る。そして、スライダ21bをガイドレール21aに対
して基準位置に位置させ、スライダ21bすなわち、試
料T1及びT2と、重り31bとが一直線上に位置する
状態から、図示しない上下動装置により重り31bを試
料T1上に載置する。これによって、試料T1とT2と
が密着した状態となる。
【0024】そして、まず、静摩擦係数μS を測定する
場合には、例えば処理部51において、その入力装置に
より静摩擦係数μS を測定することを指示すると、処理
部51では、切り換えスイッチ41及び測定条件設定部
47に対して切り換え信号S R を出力する。これによ
り、切り換えスイッチ41は、固定接点aと可動接点c
とが接続された状態となり、また、測定条件設定部47
では、静摩擦係数μS を測定するものとして、測定部4
6に対して、静摩擦係数μS を測定する際の測定条件、
つまり、カウンタ45からの積算値SUMが予め設定した
移動基準値S* 以上であるかという測定条件を設定す
る。
【0025】次に、駆動モータ23を停止している状態
から徐々に駆動するように推力指令信号S1を徐々に増
加させて出力する。この推力指令信号S1は、切り換え
スイッチ41を介して指令信号SM として電流アンプ4
4に供給され、これが指令電流IM として駆動モータ2
3に供給される。そして、指令電流IM として駆動モー
タ23に供給されてこれに応じて駆動モータ23が駆動
する。そして、指令電流IM が、試料T1及びT2間の
摩擦力に抗して駆動モータ23が作動するのに十分な値
となったとき、スライダ21bが移動し始める。
【0026】このとき、リニアエンコーダ24ではスラ
イダ21bの移動量を検出しており、その検出信号SE
をカウンタ45で順次積算している。そして、判定部4
6では、測定条件設定部47で指定された測定条件に基
づいて、カウンタ45からの積算値SUMが移動基準値S
* 以上であるか否かを判定し、積算値SUMが移動基準値
* 以上となったとき、つまり、スライダ21b、つま
り、試料T2が移動を開始したとき、バッファ48に対
してトリガ信号STRを出力する。
【0027】これを受けてバッファ48では、モニタし
ている駆動モータ23のフィードバック信号fI を検出
電流iとして処理部51に出力する。処理部51では、
検出電流iを受信すると、この場合、静摩擦係数μS
計測するから、入力された検出電流iと、予め保持して
いる推力定数Kとをもとに、推力F′を求める。
【0028】ここで、静摩擦係数μS は、図3に示すよ
うに、試料T2が移動を開始する時点における試料T1
及びT2間の接触面の静摩擦力、つまり、この時点にお
ける駆動モータ23の推力F′と、接触面に作用する垂
直荷重、すなわち、試料T1に作用する試料T2からの
抗力Pとの比である。試料T1及び重り31bの質量を
mとすると、抗力PはP=m・gで表されるから、静摩
擦係数μS は、次式(1)により算出される。
【0029】 μS =F′/P ……(1) =F′/m・g 次に、動摩擦係数μK を測定する場合には、上記と同様
にして処理部51においてその入力装置等から動摩擦係
数μK を測定することを指示すると、処理部51では、
切り換えスイッチ41に対して固定接点bと可動接点c
とを接続状態とする切り換え信号を出力する。また、処
理部51が測定条件設定部47に切り換え信号を通知す
ることにより、測定条件設定部47では、動摩擦係数μ
K を測定する際の測定条件、例えば、単位時間当たりの
カウンタ45からの積算値SUMの変化量の変化の割合
が、一定であるとみなすことができるか、という測定条
件を設定する。
【0030】そして、処理部51から、速度指令信号S
2として、一定速度、例えばV0 で定速駆動として指令
を送信すると、この速度指令信号S2は、速度アンプ4
2,切り換えスイッチ41を介して指令信号SM として
電流アンプ44に供給され、指令電流IM として駆動モ
ータ23に供給される。これによって、駆動モータ23
はそのフィードバック信号fI 及びリニアエンコーダ2
4の検出信号SE に基づき算出される速度フィードバッ
ク信号fV に応じて制御され、所定速度V0 で定速駆動
するようになる。
【0031】このとき、カウンタ45ではリニアエンコ
ーダ24の検出信号SE を順次積算し、その積算値SUM
が判定部46に供給される。この判定部46では、測定
条件、つまり、単位時間当たりの積算値SUMの変化量が
一定となったかどうか判定しているから、駆動モータ2
3が定速駆動状態となり、スライダ21bつまり、試料
T1が定速移動状態となると、リニアエンコーダ24の
検出信号SE に基づく積算値SUMの単位時間当たりの変
化量が一定となるから、判定部46では、測定条件を満
足したものとして、トリガ信号STRをバッファ48に出
力する。これを受けて、この時点におけるフィードバッ
ク信号fI がバッファ48から処理部51に対して、検
出電流iとして処理部51に出力される。
【0032】そして、処理部51では、入力される検出
電流iと、予め保持している駆動モータ23の電流−推
力特性に基づいて、検出電流iに応じた推力を求める。
ここで、印加電圧が一定であるときの駆動モータ23の
速度に対する推力の単体特性(F−V特性)は図4の実
線Aで示すように、推力F* が大きくなるほど、駆動モ
ータ23の速度V* は減少するようになっている。そし
て、例えば速度指令信号としてV0 で定速移動として指
定された場合には、速度指令信号、この場合V0 に応じ
て適宜駆動モータ23への供給電流の制御が行われ、駆
動モータ23は、V0 で定速移動するようになる。
【0033】このとき、駆動モータ23への供給電流、
つまりモータ電流が制御されるとこれに応じて、そのモ
ータ電流に応じて駆動モータ23の取り得る速度及び推
力の範囲が変化し、駆動モータ23の速度がV0 で一定
となったときの、駆動モータのF−V特性は、モータ電
流に応じて決定される特性となり、例えば、図4の実線
Bに示すように変化する。そして、そのときの駆動モー
タ23の速度と推力との関係は、実線B上の平衡点Qに
落ちつく。
【0034】このとき、推力がFLであるときのモータ
電流は、図4の実線Cに示す駆動モータ23のF−I特
性から、I0 であることがわかる。よって、駆動モータ
23が定速移動している時のモータ電流I* は、推力F
Lに比例した値となることがわかる。よって、駆動モー
タ23のモータ電流I* 、すなわち、フィードバック信
号fI である検出電流iは、駆動モータの推力、すなわ
ち、試料T1及びT2間の動摩擦力に比例した値となる
から、検出電流iから動摩擦力Fを計測することができ
る。
【0035】したがって、動摩擦係数μK は、試料T2
が定速移動している時の試料T1及びT2間の動摩擦
力、つまり、スライダ21bが定速移動しているときの
駆動モータ23の推力Fと、試料T1及びT2間の接触
面に作用する垂直荷重、すなわち、試料T1に作用する
試料T2からの抗力Pとの比であるから、試料T1及び
重り31bの質量をmとすると、動摩擦係数μK は、次
式(2)により算出される。
【0036】 μK =F/P ……(2) =F/m・g これにより静摩擦係数μS 及び動摩擦係数μK が算出さ
れ、処理部51では、例えば、その表示装置に静摩擦力
F′及び静摩擦係数μS ,動摩擦力F及び動摩擦係数μ
K を表示する。
【0037】したがって、上述のように、本発明におけ
る摩擦力及び摩擦係数測定装置1によれば、駆動モータ
23のモータ電流値である検出電流iから駆動モータ2
3の推力を求めるようにし、このときこの推力は、試料
T1及びT2間の摩擦力を表しているから、検出電流i
から試料間の摩擦力を計測することによって、的確に試
料間の摩擦力を計測することができる。
【0038】また、試料T2の移動開始時点、或いは、
定速移動中であるか否かの判定を、従来のように、オペ
レータにより行わずに、リニアエンコーダ24によって
検出し、その時点における検出電流iに基づいて摩擦力
及び摩擦係数を測定するようにしたから、オペレータに
よる読み取り時点の誤差の発生を防止することができ、
従来に比較してより高精度な摩擦力及び摩擦係数を測定
することができる。また、客観的に測定することができ
るから、摩擦係数の測定を自動化することができ、摩擦
力或いは摩擦係数の測定時におけるオペレータの手間を
大幅に削減することができる。
【0039】なお、上記実施の形態においては、試料T
2をスライダ21bに固定し、その上に試料T1を載置
するようにした場合について説明したが、試料T1を重
り31bと固定するようにすれば、試料T1及びT2と
の間の摩擦力をより的確に測定することが可能である。
【0040】また、上記実施の形態においては、前記試
料T1及びT2とを水平面上に載置した場合について説
明したが、各力成分について重力に伴う補正を行うよう
にすれば、水平面上に限らず、例えば斜面上等に載置す
る場合でも適用することができる。
【0041】また、上記実施の形態においては、重り3
1bを上下動装置により上下動するようにした場合につ
いて説明したが、これに限らず例えば重り31bの代わ
りに圧力をかけるようにしてもよい。また、例えば試料
T1及びT2を挟むようにして両側から荷重をかけて、
何れか一方の試料、例えば試料T2を駆動モータの可動
部と固定し、駆動モータを駆動させて試料T2を移動さ
せるようにすることも可能であり、この場合も上記と同
様に処理を行うことができる。
【0042】また、上記実施の形態においては、試料T
1に対して試料T2側を動かすようにした場合について
説明したが、例えば、筒状ガイド31をスライダ31b
と共に移動させ、試料T1を筒状ガイド31に固定し、
試料T2に対して試料T1側を動かすようにすることも
可能である。
【0043】また、上記実施の形態においては、リニア
エンコーダ24の検出信号SE に基づく積算値SUMに基
づき、スライダ21bが定速移動状態となったか否かを
判定するようにした場合について説明したが、これに限
らず、例えば速度フィードバック信号fV と速度指令信
号S2とが一致したとき、スライダ21bが定速稼働状
態となったとして判定するようにすることも可能であ
る。
【0044】また、上記実施の形態においては、リニア
エンコーダ24のエンコーダヘッド24bをスライダ2
1bに取り付け、スライダ21bの移動状況により試料
T2の移動状況を検出するようにした場合について説明
したが、これに限らず、例えば、駆動モータ23の可動
部23a或いは試料T1に取り付けてもよく、また、エ
ンコーダスケール24aをガイド部31に取り付け、エ
ンコーダヘッド24bを試料T2或いはスライダ21b
に取り付けてもよく、要は、試料T1に対して試料T2
の移動状況を検出することができればどこに取り付けて
もよい。
【0045】また、上記実施の形態においては、処理部
51において、検出電流iに基づき摩擦力の計測及び摩
擦係数の算出を行うようにした場合について説明した
が、これに限らず、検出電流iに基づき手計算により摩
擦力を計算するようにしてもよく、同様に、手計算或い
は処理部51により算出した摩擦力に基づいて、手計算
により摩擦係数を算出するようにしてもよい。
【0046】また、上記実施の形態においては、処理部
51を設け、その入力装置での処理に応じて静摩擦係数
或いは動摩擦係数の測定を行うようにした場合について
説明したが、切り換えスイッチ41,測定条件設定部4
7,及び推力指令信号S1或いは速度指令信号S2の設
定を手動により行うようにすれば、処理部51を設ける
ことなく、より簡単な回路構成で摩擦力の測定を行うこ
とができる。
【0047】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係る摩擦
力測定装置は、垂直荷重作用手段により二つの部材に荷
重をかけた状態で、第1の部材に駆動モータにより特定
方向の力を作用させることにより第2の部材に対して第
1の部材を移動させ、移動状況検出手段の検出状況に基
づき、第1の部材が所定の移動状況にあることを検出し
たとき、このときの駆動モータのモータ電流値をもと
に、第1及び第2の部材間の摩擦力を測定するようにし
たから、これら摩擦力の測定をオペレータを介すること
なく客観的に行うことができ、より高精度に摩擦力の測
定を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による摩擦力測定装置を適用した摩擦力
及び摩擦係数測定装置1の一例を示す概略構成図であ
る。
【図2】図1に示す制御装置10の概略構成図である。
【図3】静摩擦係数μS を算出する際の説明に供する説
明図である。
【図4】動摩擦係数μK を算出する際の説明に供する説
明図である。
【図5】従来の摩擦力測定方法の説明図である。
【符号の説明】
1 摩擦力及び摩擦係数測定装置 10 制御装置 21 気体直動案内部 21a ガイドレール 21b スライダ 23 駆動モータ 24 リニアエンコーダ 31 ガイド部 31a 筒状ガイド 31b 重り 46 判定部 51 処理部

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 互いに接触する第1及び第2の部材間の
    接触面における摩擦力を測定する摩擦力測定装置であっ
    て、前記第1の部材に対して前記接触面と平行な特定方
    向に作用する力を加える駆動モータと、前記第2の部材
    の前記特定方向への移動を阻止する移動阻止手段と、前
    記接触面に垂直荷重を作用させる垂直荷重作用手段と、
    前記第1の部材の移動状況を検出する移動状況検出手段
    と、当該移動状況検出手段の検出状況から前記第1の部
    材が所定の移動状況にあることを検出したときに前記駆
    動モータのモータ電流値をもとに前記摩擦力を測定する
    摩擦力測定手段と、を備えることを特徴とする摩擦力測
    定装置。
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