JP2005351911A - 摩擦力測定装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 部材間の摩擦力を高精度に測定し、高精度な摩擦係数を測定する。
【解決手段】 駆動モータ23により駆動されるスライダ21bに試料T2を固定し、この上に試料T1を載置しさらに重り31bを載置する。この状態で駆動モータ23を停止状態から駆動させ、スライダ21bに固定したリニアエンコーダ24の検出信号SEからスライダ21bが移動し始めた時点を検出し、その時点の駆動モータ23のモータ電流値である検出電流iと駆動モータ23の推力定数から推力を求めこれを静摩擦力とする。また、駆動モータ23を定速度で駆動し、リニアエンコーダ24の検出信号SEからスライダ21bが定速移動中であることを検出したときの検出電流iに応じた推力を、駆動モータ23の電流−推力特性から求め、これを動摩擦力とする。そして、これら動及び静摩擦力と試料間の接触面に作用する重り31bに応じた垂直荷重との比から、動及び静摩擦係数を算出する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、2つの部材間の摩擦力を測定する装置に関するものである。
従来、2つの部材間の静摩擦力或いは動摩擦力を測定する方法としては、例えば図5に示すように、摩擦力を測定する測定対象としての2つの試料T1,T2のうち、一方の試料、例えばT2を水平面上に固定し、その上にもう一方の試料T1を重ねて載置し、さらに、試料T1の上部に、試料1と試料2とを密着させるために重り91を載せている。そして、この状態で試料T2を例えばバネばかり92を介して引っ張り、試料T1が動き出すときのバネばかり92の測定値から引っ張り力FSを計測し、これを静摩擦力としている。また、試料T1が移動している状態でのバネばかり92の測定値から引っ張り力FKを計測し、これを動摩擦力としている。
そして、求めた摩擦力から、部材間の摩擦力は抗力に比例し、摩擦力と抗力との比が摩擦係数であるから、試料T1が動き出すときの引っ張り力FSつまり静摩擦力と試料T1及び重り91による抗力Pとの比を静摩擦係数μS、試料T1が移動中の引っ張り力FKつまり動摩擦力と試料T1及び重り91による抗力Pとの比を動摩擦係数μKとして算出するようにしている。
しかしながら、上記従来の摩擦力を測定する方法では、バネばかり92を用い、オペレータがその測定値を読み取ることにより引っ張り力を測定するようにしているので、試料T1が動き出す瞬間のバネばかり92の値を瞬時に読み取ることは困難であり、また、試料1が移動している最中にバネばかり92の測定値を読み取ることはさらに困難である。また、試料T1が動き出す時点の検出をオペレータが行っているため、正確な動き出しの時点を検出することができず、正確な静摩擦力或いは動摩擦力を測定することができないという未解決の課題がある。
そこで、この発明は上記従来の未解決の課題に着目してなされたものであり、部材間の摩擦力を的確に測定することの可能な摩擦力測定装置を提供することを目的としている。
上記目的を達成するために、本発明に係る摩擦力測定装置は、第1の部材を、当該第1の部材と接触する第2の部材との接触面と平行な特定方向に移動させ、前記第1の部材及び第2の部材間の動摩擦力及び静摩擦力を測定する摩擦力測定装置であって、前記第1の部材に対して前記特定方向に作用する力を加える駆動モータと、当該駆動モータを駆動制御する制御装置と、前記第1の部材の移動状況を検出する移動状況検出手段と、当該移動状況検出手段の検出状況から前記第1の部材が所定の移動状況にあることを検出したとき前記駆動モータのモータ電流値をもとに前記動摩擦力及び静摩擦力を測定する摩擦力測定手段と、を備え、前記制御装置は、停止状態にある前記第1の部材を移動させるための静摩擦力測定用の推力指令信号及び前記第1の部材を速度制御するための速度制御信号のうち、前記静摩擦力を測定するときには前記推力指令信号を選択し、前記動摩擦力を測定するときには前記速度制御信号を選択する切り換えスイッチと、当該切り換えスイッチで選択された信号を指令信号とし、当該指令信号と前記駆動モータに供給されたモータ電流値との差分信号を演算する演算器と、当該演算器からの差分信号を入力し前記駆動モータへの指令電流を出力する電流アンプと、前記移動状況検出手段の検出信号を速度信号に変換する変換器と、前記第1の部材を定速移動させるための動摩擦力測定用の速度指令信号と前記変換器で変換された速度信号との差分信号を演算する演算器と、当該演算器からの差分信号を入力し前記速度制御信号を出力する速度アンプと、を含む回路を有することを特徴としている。
本発明に係る摩擦力測定装置によれば、第1の部材に駆動モータにより特定方向の力を作用させることにより第2の部材に対して第1の部材を移動させ、移動状況検出手段の検出状況に基づき、第1の部材が所定の移動状況にあることを検出したとき、このときの駆動モータのモータ電流値をもとに、第1及び第2の部材間の静摩擦力及び動摩擦力を測定するようにしたから、これら摩擦力の測定を、オペレータを介することなく客観的に行うことができ、より高精度に摩擦力の測定を行うことができる。
以下に、本発明の実施例を説明する。
図1は、本発明における摩擦力測定装置を適用した摩擦力及び摩擦係数測定装置の一例を示す概略構成図である。
図1に示すように、この摩擦力及び摩擦係数測定装置1は、直動部2と固定部3とから構成されている。前記直動部2は、摩擦力の小さい空気軸受け等で構成される気体直動案内部21と駆動制御部22とから構成され、前記気体直動案内部21は、ガイドレール21aと、このガイドレール21aに、所定の軸受け隙間を保って挿通される角枠状のスライダ21bとから構成されている。
そして、駆動制御部22は、例えばボイスコイルモータ等のリニアモータ構成を有する駆動モータ23とレーザリニアエンコーダ等から構成されるリニアエンコーダ(移動状況検出手段)24とから構成され、前記駆動モータ23は、その可動部23aが前記ガイドレール21aと平行に摺動するように配置されている。そして、可動部23aが取り付け部材23bを介して前記スライダ21bに固定され、駆動モータ23が、後述の制御装置10により駆動制御されて可動部23aが摺動するに応じて、スライダ21bが前記ガイドレール21aに沿って移動するようになっている。
また、前記ガイドレール21aに沿って、前記リニアエンコーダ24のエンコーダスケール24aが配置され、前記スライダ21bの前記エンコーダスケール24aと対向する位置には、前記リニアエンコーダ24のエンコーダヘッド24bが取り付けられている。そして、前記スライダ21bが移動するに応じて、その移動量に応じた検出信号Seが前記制御装置10に出力されるようになっている。
そして、スライダ21bの上面に、摩擦力及び摩擦係数を測定する測定対象である試料T1(第2の部材)及びT2(第1の部材)が載置されるようになっていて、何れか一方の試料、例えば試料T2がスライダ21bの上面に固定され、この試料T2の上に試料T1が載置されるようになっている。
一方、前記固定部3は、ガイド部31と、このガイド部31を支える取り付けアーム32とから構成されている。前記ガイド部31は、中空の円筒状に形成された筒状ガイド31aと、図示しない上下動装置により駆動され、前記筒状ガイド31aの内筒に沿って上下動のみ可能な重り31bとから構成されている。そして、このガイド部31は、前記スライダ21bが前記ガイドレール21aに対して予め設定した基準位置にあるときに、前記試料T1及び試料T2と前記重り31bとが一直線上に位置するように、前記取り付けアーム32により支持されている。そして、重り31bが前記試料T1及びT2上に載置されることにより、これら試料T1及びT2を密着させるようになっている。なお、前記試料T2が移動するに伴って、前記重り31bと試料T1との間で滑りが発生しないように、例えば前記重り31bと試料T1との間の摩擦係数を大きく設定するか、或いは、例えば試料T1上に凹部が形成され、この凹部と重り31bとが係合するように形成されている。
図2は、前記制御装置10の概略構成を示したものである。図中、41は、切り換えスイッチであって、この切り換えスイッチ41は例えば後述の処理部51からの切り換え信号SRに応じて作動し、静摩擦係数μSを測定する場合には、固定接点aと可動接点cとを接続し、動摩擦係数μKを測定する場合には、固定接点bと可動接点cとを接続するようになっている。
この固定接点aには、前記処理部51からの推力指令信号S1が供給され、固定接点bには、速度アンプ42からの速度制御信号SVが供給される。そして、固定接点a又はbを介して供給される推力指令信号S1又は速度制御信号SVである指令信号SMが演算器43に供給され、この演算器43に供給される後述のフィードバック信号fIと指令信号SMとの差からなる制御信号が電流アンプ44を介して指令電流IMとして駆動モータ23に供給される。そして、この指令電流IMに応じて駆動モータ23が駆動され、駆動モータ23に供給されたモータ電流値がフィードバック信号fIとして前記演算器43にフィードバックされる。
これによって、指令信号SMとフィードバック信号fIとが一致するように駆動モータ23が駆動され、駆動モータ23が指令信号SMに応じて作動するようになっている。
また、駆動モータ23が駆動されるのに応じて、リニアエンコーダ24からスライダ21b、すなわち駆動モータ23の駆動量に応じたパルス信号からなる検出信号SE が出力され、その検出信号SEはカウンタ45に供給されて、順次積算される。このカウンタ45での積算値SUMは、判定部46に供給される。
判定部46は、測定条件設定部47から指定される測定条件に基づいて積算値SUMをもとに判定を行い、測定条件を満足するとき、トリガ信号STRをバッファ48に出力する。前記測定条件設定部47では、例えば前記処理部51からの切り換え信号SRに応じて測定条件の設定を行い、切り換え信号SRで静摩擦係数μSの測定を指示された場合には、例えば、積算値SUMが予め設定した移動基準値S*以上となり、スライダ21b、すなわち、試料T2が移動したとみなすことのできる値であるかという測定条件が指定される。また、動摩擦係数μKの測定を指示された場合には、例えば、単位時間当たりの積算値SUMの変化量の変化の割合が、一定であるとみなすことができるか、つまり、スライダ21b、すなわち、試料T2が一定速度で移動しているとみなすことができるかという測定条件が指定される。
前記バッファ48は、前記駆動モータ23に供給された電流値であるフィードバック信号fIをモニタして保持し、前記判定部46からトリガ信号STRを受信したとき、保持しているフィードバック信号fIを検出電流iとして前記処理部51に出力する。
前記リニアエンコーダ24の検出信号SEは、前記カウンタ45に供給されると共に、F/V変換器49に供給され、F/V変換器49では、このパルス信号からなる検出信号SEを速度信号に変換した後、速度フィードバック信号fVとして、演算器50に供給する。この演算器50には、前記処理部51からの速度指令信号S2が供給され、この速度指令信号S2と速度フィードバック信号fVとの差からなる制御信号が速度アンプ42に供給され、速度アンプ42を介して速度制御信号SVとして切り換えスイッチ41に供給される。
そして、摩擦力測定手段としての前記処理部51は、例えばマイクロコンピュータ等で構成され、少なくとも、CRTディスプレイ等の表示装置と、キーボード等の入力装置とを備えている。そして、例えば入力装置からの指示等により静摩擦係数μSの測定が指示された場合には、切り換えスイッチ41に対して固定接点aと可動接点cとを接続状態とする切り換え信号SRを出力した後、駆動モータ23を停止状態から徐々に駆動状態に移行させる推力指令信号S1を出力する。また、動摩擦係数μKの測定が指示された場合には、切り換えスイッチ41に対して固定設定bと可動接点cとを接続状態とする切り換え信号SRを出力した後、駆動モータ23を一定速度で駆動させる速度指令信号S2を出力する。
そして、前記処理部51は、バッファ48から検出電流iを入力したとき、静摩擦係数μSを測定する場合には、予め駆動モータ23の特性として保持している駆動モータ23の推力定数Kに基づいて、検出電流iに応じた推力F′を算出し、この推力F′と、予め保持している前記重り31b及び前記試料T1の重量に応じた抗力Pとから、静摩擦係数μSを算出する。また、動摩擦係数μKを測定する場合には、予め駆動モータ23の特性として保持している駆動モータ23の電流−推力特性をもとに、検出電流iに対応する推力Fを算出し、この推力Fと、予め保持している前記重り31b及び前記試料T1の重量に応じた抗力Pとから、動摩擦係数μKを算出する。
次に、上記実施の形態の動作を説明する。摩擦係数を測定する測定対象である試料T1及びT2をスライダ21b上に載置し、このときまず試料T2をスライダ21bに固定した後、その上に試料T1を載置する。そして、スライダ21bをガイドレール21aに対して基準位置に位置させ、スライダ21bすなわち、試料T1及びT2と、重り31bとが一直線上に位置する状態から、図示しない上下動装置により重り31bを試料T1上に載置する。これによって、試料T1とT2とが密着した状態となる。
そして、まず、静摩擦係数μSを測定する場合には、例えば処理部51において、その入力装置により静摩擦係数μSを測定することを指示すると、処理部51では、切り換えスイッチ41及び測定条件設定部47に対して切り換え信号SRを出力する。これにより、切り換えスイッチ41は、固定接点aと可動接点cとが接続された状態となり、また、測定条件設定部47では、静摩擦係数μSを測定するものとして、測定部46に対して、静摩擦係数μSを測定する際の測定条件、つまり、カウンタ45からの積算値SUMが予め設定した移動基準値S*以上であるかという測定条件を設定する。
次に、駆動モータ23を停止している状態から徐々に駆動するように推力指令信号S1を徐々に増加させて出力する。この推力指令信号S1は、切り換えスイッチ41を介して指令信号SMとして電流アンプ44に供給され、これが指令電流IMとして駆動モータ23に供給される。そして、指令電流IMとして駆動モータ23に供給されてこれに応じて駆動モータ23が駆動する。そして、指令電流IMが、試料T1及びT2間の摩擦力に抗して駆動モータ23が作動するのに十分な値となったとき、スライダ21bが移動し始める。
このとき、リニアエンコーダ24ではスライダ21bの移動量を検出しており、その検出信号SEをカウンタ45で順次積算している。そして、判定部46では、測定条件設定部47で指定された測定条件に基づいて、カウンタ45からの積算値SUMが移動基準値S*以上であるか否かを判定し、積算値SUMが移動基準値S*以上となったとき、つまり、スライダ21b、すなわち、試料T2が移動を開始したとき、バッファ48に対してトリガ信号STRを出力する。
これを受けてバッファ48では、モニタしている駆動モータ23のフィードバック信号fIを検出電流iとして処理部51に出力する。処理部51では、検出電流iを入力すると、この場合、静摩擦係数μSを計測するから、入力された検出電流iと、予め保持している推力定数Kとをもとに、推力F′を求める。
ここで、静摩擦係数μSは、図3に示すように、試料T2が移動を開始する時点における試料T1及びT2間の接触面の静摩擦力、つまり、この時点における駆動モータ23の推力F′と、接触面に作用する垂直荷重、すなわち、試料T1に作用する試料T2からの抗力Pとの比である。試料T1及び重り31bの質量をmとすると、抗力PはP=m・gで表されるから、静摩擦係数μSは、次式(1)により算出される。
μS=F′/P=F′/(m・g) ……(1)
次に、動摩擦係数μKを測定する場合には、上記と同様にして処理部51においてその入力装置等から動摩擦係数μKを測定することを指示すると、処理部51では、切り換えスイッチ41に対して固定接点bと可動接点cとを接続状態とする切り換え信号を出力する。また、処理部51が測定条件設定部47に切り換え信号を通知することにより、測定条件設定部47では、動摩擦係数μKを測定する際の測定条件、例えば、単位時間当たりのカウンタ45からの積算値SUMの変化量の変化の割合が、一定であるとみなすことができるか、という測定条件を設定する。
そして、処理部51から、速度指令信号S2として、一定速度、例えばV0で定速駆動として指令を送信すると、この速度指令信号S2は、速度アンプ42、切り換えスイッチ41を介して指令信号SMとして電流アンプ44に供給され、指令電流IMとして駆動モータ23に供給される。これによって、駆動モータ23はそのフィードバック信号fI及びリニアエンコーダ24の検出信号SEに基づき算出される速度フィードバック信号fVに応じて制御され、所定速度V0で定速駆動するようになる。
このとき、カウンタ45ではリニアエンコーダ24の検出信号SEを順次積算し、その積算値SUMが判定部46に供給される。この判定部46では、測定条件、つまり、単位時間当たりの積算値SUMの変化量が一定となったかどうか判定しているから、駆動モータ23が定速駆動状態となり、スライダ21bつまり、試料T1が定速移動状態となると、リニアエンコーダ24の検出信号SEに基づく積算値SUMの単位時間当たりの変化量が一定となるから、判定部46では、測定条件を満足したものとして、トリガ信号STRをバッファ48に出力する。これを受けて、この時点におけるフィードバック信号fIがバッファ48から処理部51に対して、検出電流iとして処理部51に出力される。
そして、処理部51では、入力される検出電流iと、予め保持している駆動モータ23の電流−推力特性に基づいて、検出電流iに応じた推力を求める。ここで、印加電圧が一定であるときの駆動モータ23の速度に対する推力の単体特性(F−V特性)は図4の実線Aで示すように、推力F*が大きくなるほど、駆動モータ23の速度V*は減少するようになっている。そして、例えば速度指令信号としてV0で定速移動として指定された場合には、速度指令信号、この場合V0に応じて適宜駆動モータ23への供給電流の制御が行われ、駆動モータ23は、V0で定速移動するようになる。
このとき、駆動モータ23への供給電流、つまりモータ電流が制御されると、これに応じてそのモータ電流に応じて駆動モータ23の取り得る速度及び推力の範囲が変化し、駆動モータ23の速度がV0で一定となったときの、駆動モータのF−V特性は、モータ電流に応じて決定される特性となり、例えば、図4の実線Bに示すように変化する。そして、そのときの駆動モータ23の速度と推力との関係は、実線B上の平衡点Qに落ちつく。
このとき、推力がFLであるときのモータ電流は、図4の実線Cに示す駆動モータ23のF−I特性から、I0であることがわかる。よって、駆動モータ23が定速移動している時のモータ電流I*は、推力FLに比例した値となることがわかる。よって、駆動モータ23のモータ電流I*、すなわち、フィードバック信号fIである検出電流iは、駆動モータの推力、すなわち、試料T1及びT2間の動摩擦力に比例した値となるから、検出電流iから動摩擦力Fを計測することができる。
したがって、動摩擦係数μKは、試料T2が定速移動している時の試料T1及びT2間の動摩擦力、つまり、スライダ21bが定速移動しているときの駆動モータ23の推力Fと、試料T1及びT2間の接触面に作用する垂直荷重、すなわち、試料T1に作用する試料T2からの抗力Pとの比であるから、試料T1及び重り31bの質量をmとすると、動摩擦係数μKは、次式(2)により算出される。
μK=F/P=F/(m・g) ……(2)
これにより静摩擦係数μS及び動摩擦係数μKが算出され、処理部51では、例えば、その表示装置に静摩擦力F′及び静摩擦係数μS、動摩擦力F及び動摩擦係数μKを表示する。
したがって、上述のように、本発明における摩擦力及び摩擦係数測定装置1によれば、駆動モータ23のモータ電流値である検出電流iから駆動モータ23の推力を求めるようにし、このときこの推力は、試料T1及びT2間の摩擦力を表しているから、検出電流iから試料間の摩擦力を計測することによって、的確に試料間の摩擦力を計測することができる。
また、試料T2の移動開始時点、或いは、定速移動中であるか否かの判定を、従来のように、オペレータにより行わずに、リニアエンコーダ24によって検出し、その時点における検出電流iに基づいて摩擦力及び摩擦係数を測定するようにしたから、オペレータによる読み取り時点の誤差の発生を防止することができ、従来に比較してより高精度な摩擦力及び摩擦係数を測定することができる。また、客観的に測定することができるから、摩擦係数の測定を自動化することができ、摩擦力或いは摩擦係数の測定時におけるオペレータの手間を大幅に削減することができる。
なお、上記実施の形態においては、試料T2をスライダ21bに固定し、その上に試料T1を載置するようにした場合について説明したが、試料T1を重り31bと固定するようにすれば、試料T1及びT2との間の摩擦力をより的確に測定することが可能である。
また、上記実施の形態においては、前記試料T1及びT2を水平面上に載置した場合について説明したが、各力成分について重力に伴う補正を行うようにすれば、水平面上に限らず、例えば斜面上等に載置する場合でも適用することができる。
また、上記実施の形態においては、重り31bを上下動装置により上下動するようにした場合について説明したが、これに限らず例えば重り31bの代わりに圧力をかけるようにしてもよい。また、例えば試料T1及びT2を挟むようにして両側から荷重をかけて、何れか一方の試料、例えば試料T2を駆動モータの可動部と固定し、駆動モータを駆動させて試料T2を移動させるようにすることも可能であり、この場合も上記と同様に処理を行うことができる。
また、上記実施の形態においては、試料T1に対して試料T2側を動かすようにした場合について説明したが、例えば、筒状ガイド31をスライダ31bと共に移動させ、試料T1を筒状ガイド31に固定し、試料T2に対して試料T1側を動かすようにすることも可能である。
また、上記実施の形態においては、リニアエンコーダ24の検出信号SEに基づく積算値SUMに基づき、スライダ21bが定速移動状態となったか否かを判定するようにした場合について説明したが、これに限らず、例えば速度フィードバック信号fVと速度指令信号S2とが一致したとき、スライダ21bが定速稼働状態となったとして判定するようにすることも可能である。
また、上記実施の形態においては、リニアエンコーダ24のエンコーダヘッド24bをスライダ21bに取り付け、スライダ21bの移動状況により試料T2の移動状況を検出するようにした場合について説明したが、これに限らず、例えば、駆動モータ23の可動部23a或いは試料T1に取り付けてもよく、また、エンコーダスケール24aをガイド部31に取り付け、エンコーダヘッド24bを試料T2或いはスライダ21bに取り付けてもよく、要は、試料T1に対して試料T2の移動状況を検出することができればどこに取り付けてもよい。
また、上記実施の形態においては、処理部51において、検出電流iに基づき摩擦力の計測及び摩擦係数の算出を行うようにした場合について説明したが、これに限らず、検出電流iに基づき手計算により摩擦力を計算するようにしてもよく、同様に、手計算或いは処理部51により算出した摩擦力に基づいて、手計算により摩擦係数を算出するようにしてもよい。
また、上記実施の形態においては、処理部51を設け、その入力装置での処理に応じて静摩擦係数或いは動摩擦係数の測定を行うようにした場合について説明したが、切り換えスイッチ41、測定条件設定部47、及び推力指令信号S1或いは速度指令信号S2の設定を手動により行うようにすれば、処理部51を設けることなく、より簡単な回路構成で摩擦力の測定を行うことができる。
本発明による摩擦力測定装置を適用した摩擦力及び摩擦係数測定装置1の一例を示す概略構成図である。 図1に示す制御装置10の概略構成図である。 静摩擦係数μSを算出する際の説明に供する説明図である。 動摩擦係数μKを算出する際の説明に供する説明図である。 従来の摩擦力測定方法の説明図である。
符号の説明
1 摩擦力及び摩擦係数測定装置
10 制御装置
21 気体直動案内部
21a ガイドレール
21b スライダ
23 駆動モータ
24 リニアエンコーダ
31 ガイド部
31a 筒状ガイド
31b 重り
46 判定部
51 処理部

Claims (1)

  1. 第1の部材を、当該第1の部材と接触する第2の部材との接触面と平行な特定方向に移動させ、前記第1の部材及び第2の部材間の動摩擦力及び静摩擦力を測定する摩擦力測定装置であって、
    前記第1の部材に対して前記特定方向に作用する力を加える駆動モータと、
    当該駆動モータを駆動制御する制御装置と、
    前記第1の部材の移動状況を検出する移動状況検出手段と、
    当該移動状況検出手段の検出状況から前記第1の部材が所定の移動状況にあることを検出したとき前記駆動モータのモータ電流値をもとに前記動摩擦力及び静摩擦力を測定する摩擦力測定手段と、を備え、
    前記制御装置は、停止状態にある前記第1の部材を移動させるための静摩擦力測定用の推力指令信号及び前記第1の部材を速度制御するための速度制御信号のうち、前記静摩擦力を測定するときには前記推力指令信号を選択し、前記動摩擦力を測定するときには前記速度制御信号を選択する切り換えスイッチと、
    当該切り換えスイッチで選択された信号を指令信号とし、当該指令信号と前記駆動モータに供給されたモータ電流値との差分信号を演算する演算器と、
    当該演算器からの差分信号を入力し前記駆動モータへの指令電流を出力する電流アンプと、
    前記移動状況検出手段の検出信号を速度信号に変換する変換器と、
    前記第1の部材を定速移動させるための動摩擦力測定用の速度指令信号と前記変換器で変換された速度信号との差分信号を演算する演算器と、
    当該演算器からの差分信号を入力し前記速度制御信号を出力する速度アンプと、を含む回路を有することを特徴とする摩擦力測定装置。
JP2005262348A 2005-09-09 2005-09-09 摩擦力測定装置 Pending JP2005351911A (ja)

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