JPH1061550A - 圧縮機 - Google Patents

圧縮機

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Publication number
JPH1061550A
JPH1061550A JP8225128A JP22512896A JPH1061550A JP H1061550 A JPH1061550 A JP H1061550A JP 8225128 A JP8225128 A JP 8225128A JP 22512896 A JP22512896 A JP 22512896A JP H1061550 A JPH1061550 A JP H1061550A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
cylindrical body
valve
insertion hole
housing
drive shaft
Prior art date
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Pending
Application number
JP8225128A
Other languages
English (en)
Inventor
Isato Ikeda
勇人 池田
Koichi Ito
浩一 伊藤
Tomoji Kitahama
智司 北浜
Tetsuya Yamaguchi
哲也 山口
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyota Industries Corp
Original Assignee
Toyoda Automatic Loom Works Ltd
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Filing date
Publication date
Application filed by Toyoda Automatic Loom Works Ltd filed Critical Toyoda Automatic Loom Works Ltd
Priority to JP8225128A priority Critical patent/JPH1061550A/ja
Publication of JPH1061550A publication Critical patent/JPH1061550A/ja
Pending legal-status Critical Current

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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F04POSITIVE - DISPLACEMENT MACHINES FOR LIQUIDS; PUMPS FOR LIQUIDS OR ELASTIC FLUIDS
    • F04BPOSITIVE-DISPLACEMENT MACHINES FOR LIQUIDS; PUMPS
    • F04B27/00Multi-cylinder pumps specially adapted for elastic fluids and characterised by number or arrangement of cylinders
    • F04B27/08Multi-cylinder pumps specially adapted for elastic fluids and characterised by number or arrangement of cylinders having cylinders coaxial with, or parallel or inclined to, main shaft axis
    • F04B27/10Multi-cylinder pumps specially adapted for elastic fluids and characterised by number or arrangement of cylinders having cylinders coaxial with, or parallel or inclined to, main shaft axis having stationary cylinders
    • F04B27/1036Component parts, details, e.g. sealings, lubrication
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F04POSITIVE - DISPLACEMENT MACHINES FOR LIQUIDS; PUMPS FOR LIQUIDS OR ELASTIC FLUIDS
    • F04BPOSITIVE-DISPLACEMENT MACHINES FOR LIQUIDS; PUMPS
    • F04B27/00Multi-cylinder pumps specially adapted for elastic fluids and characterised by number or arrangement of cylinders
    • F04B27/08Multi-cylinder pumps specially adapted for elastic fluids and characterised by number or arrangement of cylinders having cylinders coaxial with, or parallel or inclined to, main shaft axis
    • F04B27/10Multi-cylinder pumps specially adapted for elastic fluids and characterised by number or arrangement of cylinders having cylinders coaxial with, or parallel or inclined to, main shaft axis having stationary cylinders
    • F04B27/1009Distribution members

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  • General Engineering & Computer Science (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 軸封部材の移動規制にサークリップを使用す
る必要がなく、しかも、吐出弁を長く設定できる圧縮機
を提供すること。 【解決手段】 リップシール20は、挿通孔45内に形
成された段差部46によってハウジング外部側への移動
が規制されている。筒体48は、リップシール20とフ
ロント側弁形成体13との間において駆動軸18に外装
され、挿通孔45に圧入されている。リップシール20
は、同筒体48の前端面49に当接されて弁形成体13
側への移動が規制されている。同筒体48の後端面50
は、フロント側弁形成体13の内周部に当接されてい
る。切り欠き50aは、前記筒体48の後端面50にお
いて吐出弁41に対応する部位に形成されている。そし
て、同吐出弁41のアーム部41bは、リップシール2
0の外径線より内側から延在されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば、車両用空
調システムに適用される圧縮機に関する。
【0002】
【従来の技術】この種の圧縮機としては、次のようなも
のが存在する。すなわち、フロントハウジングは、シリ
ンダブロックに弁形成体を介して接合固定されている。
シリンダボアはシリンダブロックに形成され、同シリン
ダボア内にはピストンが往復動可能に収容されている。
吸入室はフロントハウジングの外周部に、吐出室は内周
部にそれぞれ区画形成されている。吸入弁機構は同吸入
室に対応して前記弁形成体の外周部に、吐出弁機構は吐
出室に対応して内周部にそれぞれ設けられている。駆動
軸は、フロントハウジング及びシリンダブロックの中央
部に回転可能に支持されるとともに、斜板を介して前記
ピストンに連結されている。同駆動軸は、フロントハウ
ジングに形成された挿通孔を介して外部に突出されてお
り、同突出端部を以って外部駆動源に作動連結されてい
る。従って、同駆動軸の回転運動が斜板を介してピスト
ンの往復運動に変換され、冷媒ガスの吸入、圧縮及び吐
出のサイクルが行われる。
【0003】図7及び図8に示すように、リップシール
61は、前記挿通孔62内に弁形成体63側より挿入配
置され、フロントハウジング64と駆動軸65との間を
シールする。同リップシール61は、挿通孔62内に形
成された段差部66によってハウジング外部側への移動
が規制されるとともに、挿通孔62内に嵌め込まれたサ
ークリップ67により弁形成体63側への移動が規制さ
れている。
【0004】前記弁形成体63は、吐出弁機構を構成す
る吐出弁形成板68を備える。同吐出弁形成板68は、
放射方向に延在される複数の吐出弁69を有する。円筒
状をなす押さえ部70は、前記挿通孔62を弁形成体6
3まで延在させるようにして、フロントハウジング64
の内壁面から一体的に延設されている。同押さえ部70
の先端面71が弁形成体63の内周部に当接されること
で、各吐出弁69の基部が押さえられ、同吐出弁69の
開閉が安定して行われる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記従来技
術においては、次のような問題点が存在する。 (1)サークリップ67の組み付けには、それを一旦縮
径した後に挿通孔62内へ挿入して再度拡径させる手順
を踏む必要があり、組み付けの自動化が難く、人手に頼
らざるをえなかった。また、同サークリップ67は小さ
な部品であるため、組み付けが面倒であるし、組み付け
忘れや組み付けに不備が生じた場合等においても、その
検出が困難となっていた。
【0006】(2)挿通孔62における弁形成体側63
の内径は、リップシール61の弁形成体63側からの挿
入を許容するため同リップシール61の外径より大きく
なっている。従って、図8において二点鎖線で示すよう
に、押さえ部70の先端面71の外径は、その肉厚分も
含めるとリップシール61の外径より大幅に大きくなっ
ていた。同先端面71の外径が大きくなると、吐出弁6
9におけるアーム部69bの有効な長さ(押さえ部70
の先端面71によって押さえられた位置から弁部69a
までの長さ)が短くなり、同アーム部69bが撓み難く
なる。その結果、弁部69aによる吐出孔72の開放が
遅れ、冷媒ガスの吐出抵抗が過大となって動力損失が増
大される等の問題を生じていた。
【0007】本発明は、上記従来技術に存在する問題点
に着目してなされたものであって、その目的は、軸封部
材の移動規制にサークリップを使用する必要がなく、し
かも、吐出弁を長く設定できる圧縮機を提供することに
ある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に請求項1の発明では、挿通孔内に段差部を設けて軸封
部材のハウジング外部側への移動を規制し、同軸封部材
と弁形成体との間において駆動軸に筒体を外装させ、同
筒体の一端面によって軸封部材の弁形成体側への移動を
規制するとともに、他端面を弁形成体の内周部に当接さ
せ、同他端面における吐出弁機構の吐出弁に対応する部
位に切り欠きを形成した圧縮機である。
【0009】請求項2の発明では、前記切り欠きは、他
端面の外周縁において全周に渡って形成されている。請
求項3の発明では、前記筒体内に駆動軸を回転可能に支
持する軸受け部材を配設したものである。
【0010】請求項4の発明では、前記筒体は軸受け部
材のレースを兼ねるものである。請求項5の発明では、
前記筒体は挿通孔内に挿入配置されるとともに、ハウジ
ング内には潤滑油の通路となる潤滑通路が形成され、前
記筒体の挿通孔内への挿入部分には同潤滑通路と軸封部
材付近とを接続する潤滑孔が形成されている。
【0011】請求項6の発明では、前記挿通孔と筒体と
の間に位置決め手段が介在され、同位置決め手段によっ
て挿通孔に対する筒体の自身の軸線を中心とした回動方
向への位置決めがなされる。
【0012】(作用)上記構成の請求項1の発明におい
ては、駆動軸がハウジングに形成された挿通孔を介して
外部に突出されている。軸封部材は同挿通孔内に弁形成
体側より挿入配置され、ハウジングと駆動軸との間がシ
ールされている。同軸封部材のハウジング外部側への移
動は、挿通孔内に設けられた段差部によって規制され
る。同軸封部材の弁形成体側への移動は、弁形成体との
間に介在された筒体の一端面との当接によって規制され
る。また、同筒体は他端面を以って弁形成体に当接さ
れ、同弁形成体の内周部に配置された吐出弁機構を押さ
えている。従って、吐出弁の開閉が安定して行われる。
そして、切り欠きが、同筒体の他端面において吐出弁に
対応する部位に形成され、同他端面において切り欠きが
形成された部位は吐出弁を押さえない。その結果、他端
面によって押さえられない分だけ、吐出弁を長く設定す
ることが可能となる。
【0013】請求項2の発明においては、前記切り欠き
が他端面の外周縁において全周に渡って形成されてい
る。従って、部分的に切り欠きを形成することと比較し
てその加工が容易となる。
【0014】請求項3の発明においては、軸受け部材が
前記筒体内に配設され、駆動軸が軸封部材の近傍におい
て支持される。従って、軸封部材における駆動軸の振れ
を抑えることができ、同軸封部材が駆動軸の振れにより
抉られることがない。
【0015】請求項4の発明においては、前記筒体が軸
受け部材のレースを兼ねる。従って、圧縮機の部品点数
が低減される。請求項5の発明においては、潤滑油が潤
滑孔及び潤滑通路内を流動され、同潤滑油によって軸封
部材等の潤滑及び冷却がなされる。
【0016】請求項6の発明においては、位置決め手段
が前記挿通孔と筒体の間に介在され、同位置決め手段に
よって挿通孔に対する筒体の自身の軸線を中心とした回
動方向への位置決めがなされる。従って、潤滑孔と潤滑
通路との接続が容易となる。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明を両頭ピストン式圧
縮機において具体化した一実施形態について説明する。
【0018】図1に示すように、一対のシリンダブロッ
ク11は、対向端縁において互いに接合されている。ハ
ウジングとしてのフロントハウジング12は、フロント
側のシリンダブロック11の前端面にフロント側弁形成
体13を介して接合されている。リヤハウジング14
は、リヤ側のシリンダブロック11の後端面にリヤ側弁
形成体15を介して接合されている。ボルト挿通孔16
は、フロントハウジング12から両弁形成体13,15
及び両シリンダブロック11を貫通してリヤハウジング
14に穿設されている。通しボルト17は同ボルト挿通
孔16内に挿入され、その先端部に形成されたネジ部1
7aを以て、リヤハウジング14のボルト挿通孔16が
構成するネジ孔16aに螺合されている。前記フロント
ハウジング12及びリアハウジング14は、同通しボル
ト17により、対応するシリンダブロック11の端面に
締結固定されている。
【0019】駆動軸18は、前記シリンダブロック11
及びフロントハウジング12の中央に、軸受け部材とし
ての一対のラジアルベアリング19A,19Bを介して
回転可能に支持されている。同ラジアルベアリング19
A,19Bは、複数のコロ19aと同コロ19aが外周
側で走行されるレース19bにより構成されている。前
記駆動軸18は、フロントハウジング12の中央部に貫
設された挿通孔45を介して外部に突出されている。同
駆動軸18は、同突出端部に連結された図示しないクラ
ッチ機構を介して車両エンジン等の外部駆動源に作動連
結され、クラッチ機構の接続時に外部駆動源の駆動力が
伝達されて回転駆動される。
【0020】軸封部材としてのリップシール20は、前
記挿通孔45内に挿入配置されて駆動軸18の突出部分
を封止している。同リップシール20について説明する
と、図2に示すように、支持金具51は概略円筒状をな
し、その後端側開口縁は内側に折り曲げられている。合
成ゴム製のリップリング(以下、ゴムリップとする)5
2は、同支持金具51に対してその折り曲げ部分及び外
周面を被包するようにして固定されている。同ゴムリッ
プ52は、リップ部52aを以って駆動軸18の外周面
に対して環状領域で接触されている。PTFE(ポリテ
トラフルオロエチレン)製のリップリング(以下、PT
FEリップとする)53は、前記支持金具51の内周部
においてゴムリップ52の前方側に配置されている。同
PTFEリップ53は、リップ部53aを以って駆動軸
18の外周面に対して環状領域で接触されている。概略
リング状をなすリップ金具54は支持金具51内に嵌め
込まれ、同リップ金具54によって支持金具51との間
で、前記ゴムリップ52及びPTFEリップ53が狭着
固定されている。
【0021】複数のシリンダボア21は、前記駆動軸1
8と平行に延びるように、各シリンダブロック11の両
端部間に同一円周上で所定間隔おきに貫通形成されてい
る。同数の両頭型のピストン22は各シリンダボア21
内に往復動可能に嵌挿支持され、それらの両端面と前記
弁形成体13,15との間において各シリンダボア21
内には、圧縮室23が複数形成されている。
【0022】クランク室25は、前記両シリンダブロッ
ク11の中間内部に区画形成されている。カム体として
の斜板26は、クランク室25内において駆動軸18に
嵌合固定され、その外周部がシュー27を介してピスト
ン22の中間部に係留されている。そして、同ピストン
22は、駆動軸18の回転により斜板26を介して往復
動される。一対のスラストベアリング28は、斜板26
の両端面と各シリンダブロック11の内端面との間に介
装され、このスラストベアリング28を介して斜板26
が両シリンダブロック11間に挟着保持されている。前
記クランク室25は、図示しない外部冷媒回路に接続さ
れており、吸入圧領域を構成している。
【0023】吸入室29は、前記フロントハウジング1
2及びリヤハウジング14内の外周部にそれぞれ区画形
成されている。同吸入室29は、前記ボルト挿通孔16
を介してクランク室25に接続されている。吐出室32
は、フロントハウジング12及びリヤハウジング14の
内周部にそれぞれ区画形成され、外部冷媒回路に接続さ
れている。
【0024】前記両弁形成体13,15は、吸入弁形成
板33、バルブプレート34、吐出弁形成板35及びリ
テーナ形成板36を重合することでそれぞれ構成されて
いる。
【0025】吸入弁機構について説明すると、複数の吸
入孔37は、前記吸入室29に対応して各バルブプレー
ト34の外周部に貫設されている。吸入弁38は各吸入
弁形成板33に形成され、各吸入孔37を開閉する。そ
して、ピストン22の上死点位置から下死点位置への移
動に伴って吸入弁38が開放され、両吸入室29から各
圧縮室23内に冷媒ガスが吸入される。
【0026】吐出弁機構について説明すると、複数の吐
出孔39は、吐出室32に対応して各バルブプレート3
4の内周部に貫設されている。図4に示すように、前記
吐出弁形成板35は、円環状をなす基部40と同基部4
0に設けられた複数の吐出弁41を備える。同吐出弁4
1は、吐出孔39を開閉する弁部41aと、前記基部4
0から放射方向に一体的に延設され、先端部において同
弁部41aを弾性支持するアーム部41bにより構成さ
れている。前記リテーナ形成板36は、吐出弁41の開
度(アーム部41bの撓み量)を規定する複数のリテー
ナ42を備える。そして、ピストン22の下死点位置か
ら上死点位置への移動に伴って、各圧縮室23内の冷媒
ガスが所定の圧力にまで圧縮される。従って、この高圧
力により主として吐出弁41のアーム部41bが撓ん
で、弁部41aにより吐出孔39が開放され、圧縮済み
の高圧冷媒ガスは両吐出室32に吐出される。
【0027】次に、本実施形態の特徴点について説明す
る。図1〜図3に示すように、前記リップシール20
は、挿通孔45内にフロント側弁形成体13側より挿入
配置され、同挿通孔45内において円環状に突設された
段差部46によってハウジング外部側への移動が規制さ
れている。筒体挿入部45aは、挿通孔45におけるフ
ロント側弁形成体13側の内径をリップシール収容部4
5bの内径より大きくすることで構成されている。同筒
体挿入部45aの内周面は概略円柱面をなし、その一部
を平面に加工することで、位置決め手段を構成する位置
決め面45cが形成されている。潤滑通路47はフロン
トハウジング12内に穿設され、フロント側の吸入室2
9と筒体挿入部45aの内空間を接続する。同筒体挿入
部45aの内空間は、ラジアルベアリング19A、スラ
ストベアリング28の間隙を介してクランク室25に接
続されている。
【0028】筒体48は概略円筒状をなし、その外径は
リップシール20の外径より大きく、内径はリップシー
ル20の外径より小さく設定されている。位置決め手段
を構成する位置決め面48aは、同筒体48の外周面の
一部を平面とすることで形成されている。潤滑孔48b
は、同筒体48の前端側において外周面から内周面にか
けて貫設されている。前記ラジアルベアリング19A
は、同筒体48内に圧入固定されている。ゴムコーティ
ング48cは、同筒体48の外周面に施され、吐出室3
2と筒体挿入部45aの内空間とをシールする。
【0029】前記筒体48は、リップシール20とフロ
ント側弁形成体13との間において駆動軸18に外装さ
れ、その前端部を以って挿通孔45の筒体挿入部45a
に圧入されている。この時、位置決め面48aが筒体挿
入部45aの位置決め面45cに合致されるように筒体
45の圧入がなされ、同筒体45の自身の軸線Lを中心
とした回動方向への位置決めがなされる。この位置決め
状態において同筒体48を筒体挿入部45a内に圧入す
れば、その潤滑孔48bが潤滑通路47に対して確実に
接続される。そして、クランク室25内の潤滑油を含む
冷媒ガスの一部は、ラジアルベアリング19A及びリッ
プシール20付近を経由して、潤滑孔48b及び潤滑通
路47を介して吸入室29に流入される。従って、リッ
プシール20及びラジアルベアリング19Aは、この潤
滑油の供給によって潤滑や冷却が良好となり、焼き付き
や熱劣化等が防止される。
【0030】前記リップシール20は、その後端部が同
筒体48の前端面49に当接されて弁形成体13側への
移動が規制されている。同筒体48の後端面50は、フ
ロント側弁形成体13の内周部に当接され、同内周部を
シリンダブロック11との間で狭持している。この狭持
状態において前記吐出弁形成板35は、その基部40が
リテーナ形成板36を介して押さえられている。
【0031】切り欠き50aは、前記筒体48における
後端面50の外周縁に沿って全周に渡って形成されてい
る。同後端面50の外径は、切り欠き50aを形成する
ことでリップシール20の外径より小さくなっている。
従って、図4において二点鎖線で示すように、前記吐出
弁形成板35における基部40の外径は、同基部40を
押さえる筒体48の後端面50の外径に合わせて、リッ
プシール20の外径より小さくなっている。言い換えれ
ば、吐出弁41のアーム部41bの有効な長さは、リッ
プシール20の外径線より内側から確保されている。
【0032】上記構成の本実施形態においては、次のよ
うな効果を奏する。 (1)筒体48が、挿通孔45に対して弁形成体13側
より圧入固定されており、同筒体48の前端面49がリ
ップシール20の弁形成体13側への移動を規制する。
筒体48のフロントハウジング12に対する組み付け
は、同筒体48と筒体挿入部45aとの位置合わせ及び
押し込みで完了され、従来技術で用いられていたサーク
リップと比較して容易に自動化を達成できる。また、同
筒体48はサークリップと比較して大型の部材であるた
め、その組み付け忘れや組み付けに不備が生じた場合等
においても検出が容易となる。これは圧縮機の信頼性向
上につながる。
【0033】(2)前記筒体48は、その後端面50を
以ってフロント側弁形成体13の内周部に当接されてお
り、吐出弁形成板35の基部40を押さえる押さえ部も
兼ねる。そして、切り欠き50aが、同後端面50にお
いて吐出弁41のアーム部41bに対応する部位に形成
され、同アーム部41bが後端面50によって直接的に
押さえられることを避けている。従って、同後端面50
によって直接的に押さえられない分だけ、アーム部41
bの有効な長さを長く確保でき、同アーム部41bが撓
み易くなる。その結果、弁部41aによる吐出孔39の
速やかな開放が達成され、冷媒ガスの吐出抵抗を低減で
き、本圧縮機による車両エンジンの動力損失を低減でき
るる。
【0034】(3)前記切り欠き50aは、筒体後端面
50の外周縁に沿って全周に渡って形成されている。従
って、部分的に切り欠きを形成することと比較してその
加工が容易となる。
【0035】(4)ラジアルベアリング19Aは、筒体
48内に圧入固定されている。つまり、同ラジアルベア
リング19Aは、図7に示す従来技術の圧縮機と比較し
てフロント側(フロントハウジング12内)にオフセッ
トされ、リヤ側のラジアルベアリング19Bとの間での
駆動軸18の支持間隔が長くなっている。従って、同駆
動軸18の回転が安定して行われる。また、ラジアルベ
アリング19Aは、リップシール20の近傍で駆動軸1
8を支持し、同リップシール20における駆動軸18の
振れを抑える。従って、リップシール20は駆動軸18
の振れにより抉られることがなく、その耐久性が向上さ
れる。
【0036】(5)筒体48は潤滑孔48bを有し、同
潤滑孔48bは潤滑通路47に接続されている。従っ
て、例えば、潤滑通路47を、筒体48を迂回して形成
することと比較して、同通路47を直線的でかつ短くリ
ップシール20付近に接続でき、その加工が容易とな
る。
【0037】(6)筒体挿入部45aは、その位置決め
面45cと筒体48の位置決め面48aとが一致された
状態にのみ同筒体48の挿入を許容する。両位置決め面
45c,48aを形成することで、筒体挿入部45aに
対する筒体48の自身の軸線Lを中心とした回動方向の
位置決めを行うことができ、前述した潤滑孔48bの潤
滑通路47に対する接続を確実に行い得る。
【0038】(7)ゴムコーティング48cが筒体48
の外周面に施され、吐出室32と吸入圧雰囲気である筒
体挿入部45aの内空間とをシールしている。従って、
吐出室32内の圧力が、筒体挿入部45aと筒体48の
外周面との隙間を介してクランク室25に漏洩したり、
潤滑通路47を介して吸入室29に漏洩したりすること
を防止できる。
【0039】なお、本発明の趣旨から逸脱しない範囲
で、例えば、以下の態様でも実施できる。 (1)図5に示すように、切り欠き50aを吐出弁41
のアーム部41bに対応する部位にのみ設けること。
【0040】(2)図6に示すように、筒体48がラジ
アルベアリング19Aのレース19bを兼ねるように構
成すること。このようにすれば、部品点数を低減でき
る。 (3)凸部(或いは凹部)を筒体48の外周面に設ける
とともに、同凸部(凹部)に係合可能な凹部(或いは凸
部)を筒体挿入部45aに設け、両者の凹凸関係によっ
て筒体48の位置決めを行うように構成すること。
【0041】(4)筒体48を、圧入固定ではなく接着
剤を介して筒体挿入部45a内に接着固定すること。 (5)例えば、車両エンジンに連結される他の補機と駆
動軸を共有する圧縮機の場合、駆動軸18がリヤハウジ
ング14からも突出される構成のものが存在する。この
ような圧縮機においては、リヤ側においても上記実施形
態と同様な筒体48を、駆動軸18のリヤ方向への突出
端部を封止する軸封部材とリヤ側弁形成体15との間に
介装しても良い。
【0042】(6)他のピストン式圧縮機として、片頭
ピストンを備えた片頭ピストン式圧縮機等において具体
化しても良い。また、ピストン式圧縮機に限定されるも
のではなく、スクロール型圧縮機等のロータリ式圧縮機
において具体化しても良い。
【0043】上記実施形態から把握できる技術的思想に
ついて記載すると、筒体48と挿通孔45との間には、
その接合面を封止するシール部材48cが介在されてい
る請求項1〜6のいずれかに記載の圧縮機。
【0044】このようにすれば、吐出室32内の圧力が
クランク室25や吸入室29に漏洩することを防止でき
る。
【0045】
【発明の効果】上記構成の請求項1の発明によれば、筒
体の一端面により軸封部材の弁形成体側への移動を規制
する。同筒体は、従来技術で用いられていたサークリッ
プと比較して容易に組み付けの自動化を達成できる。ま
た、同筒体はサークリップと比較して大型の部材である
ため、その組み付け忘れや組み付けに不備が生じた場合
等においても検出が容易となる。これは圧縮機の信頼性
向上につながる。
【0046】また、前記筒体は、その他端面を以って弁
形成体の内周部に当接されており、弁形成体の内周部を
押さえる押さえ部も兼ねる。そして、切り欠きが、同他
端面において吐出弁に対応する部位に形成され、同吐出
弁が他端面によって押さえられることを避けている。従
って、同吐出弁は他端面によって押さえられない分だけ
長く設定でき、撓み易くなる。その結果、冷媒ガスの吐
出抵抗を低減でき、圧縮機による外部駆動源の動力損失
を小さくできる。
【0047】請求項2の発明によれば、筒体に対する切
り欠きの加工を容易に行い得る。請求項3の発明によれ
ば、軸受け部材が筒体内に配置されている。従って、同
軸受け部材は軸封部材の近傍で駆動軸を支持し、同軸封
部材における駆動軸の振れが抑えられる。従って、軸封
部材が駆動軸の振れにより抉られることがなく、その耐
久性が向上される。
【0048】請求項4の発明によれば、筒体が軸受け部
材のレースを兼ねる。従って、圧縮機を構成する部品点
数を低減できる。請求項5の発明によれば、例えば、潤
滑通路をハウジング内において筒体を迂回して形成する
ことと比較して、同通路を直線的でかつ短く軸封部材付
近に接続でき、その加工が容易となる。
【0049】請求項6の発明によれば、位置決め手段が
筒体と挿通孔との間に介在されている。従って、潤滑孔
を潤滑通路に対して確実に接続できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 両頭ピストン式圧縮機の縦断面図。
【図2】 図1の要部拡大図。
【図3】 ラジアルベアリングが圧入された筒体の背面
図。
【図4】 弁形成体において吐出弁形成板付近を拡大し
た正面図。
【図5】 別例を示す筒体の背面図。
【図6】 別例を示す要部拡大断面図。
【図7】 従来の圧縮機を示す要部拡大断面図。
【図8】 弁形成体において吐出弁形成板付近を拡大し
た正面図。
【符号の説明】
11…シリンダブロック、12…ハウジングとしてのフ
ロントハウジング、13…フロント側弁形成体、18…
駆動軸、20…軸封部材としてのリップシール、21…
シリンダボア、22…ピストン、26…カム体としての
斜板、29…吸入室、32…吐出室、33…吸入弁機構
を構成する吸入弁形成板、35…吐出弁機構を構成する
吐出弁形成板、41…吐出弁、45…挿通孔、46…段
差部、48…筒体、49…一端面としての前端面、50
…他端面としての後端面、50a…切り欠き。
フロントページの続き (72)発明者 山口 哲也 愛知県刈谷市豊田町2丁目1番地 株式会 社豊田自動織機製作所内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 外周部に吸入室が、内周部に吐出室がそ
    れぞれ区画形成されたハウジングと、 同ハウジングに接合固定され、ピストンを往復動可能に
    収容するシリンダボアが形成されたシリンダブロック
    と、 前記ハウジング及びシリンダブロックの中央部に配置さ
    れ、カム体を介してピストンに連結されるとともに、ハ
    ウジングに形成された挿通孔を介して外部に突出された
    駆動軸と、 前記ハウジングとシリンダブロックの接合面に介在さ
    れ、前記吸入室に対応する吸入弁機構を外周部に、吐出
    室に対応する吐出弁機構を内周部にそれぞれ備えた弁形
    成体と、 前記挿通孔内に弁形成体側より挿入配置され、ハウジン
    グと駆動軸との間をシールする軸封部材とを備えた圧縮
    機において、 前記挿通孔内に段差部を設けて軸封部材のハウジング外
    部側への移動を規制し、同軸封部材と弁形成体との間に
    おいて駆動軸に筒体を外装させ、同筒体の一端面によっ
    て軸封部材の弁形成体側への移動を規制するとともに、
    他端面を弁形成体の内周部に当接させ、同他端面におけ
    る吐出弁機構の吐出弁に対応する部位に切り欠きを形成
    した圧縮機。
  2. 【請求項2】 前記切り欠きは、他端面の外周縁におい
    て全周に渡って形成されている請求項1に記載の圧縮
    機。
  3. 【請求項3】 前記筒体内に駆動軸を回転可能に支持す
    る軸受け部材を配設した請求項1又は2に記載の圧縮
    機。
  4. 【請求項4】 前記筒体は軸受け部材のレースを兼ねる
    請求項3に記載の圧縮機。
  5. 【請求項5】 前記筒体は挿通孔内に挿入配置されると
    ともに、前記ハウジング内には潤滑油の通路となる潤滑
    通路が形成され、筒体の挿通孔内への挿入部分には同潤
    滑通路と軸封部材付近とを接続する潤滑孔が形成された
    請求項1〜4のいずれかに記載の圧縮機。
  6. 【請求項6】 前記挿通孔と筒体との間に位置決め手段
    が介在され、同位置決め手段によって挿通孔に対する筒
    体の自身の軸線を中心とした回動方向への位置決めがな
    される請求項5に記載の圧縮機。
JP8225128A 1996-08-27 1996-08-27 圧縮機 Pending JPH1061550A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP3450754A4 (en) * 2016-08-09 2019-04-10 Mitsubishi Heavy Industries Thermal Systems, Ltd. OPEN REFRIGERANT COMPRESSOR

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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