JP2536299B2 - 流体圧縮機におけるリップシ―ルの抜け止め機構 - Google Patents

流体圧縮機におけるリップシ―ルの抜け止め機構

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JP2536299B2 JP63057679A JP5767988A JP2536299B2 JP 2536299 B2 JP2536299 B2 JP 2536299B2 JP 63057679 A JP63057679 A JP 63057679A JP 5767988 A JP5767988 A JP 5767988A JP 2536299 B2 JP2536299 B2 JP 2536299B2
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【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明はコンプレッサ等の流体圧縮機におけるハウジ
ングに挿通された駆動軸の液密封止を目的として挿着さ
れるリップシールを、上記ハウジング内における所定位
置から移動もしくは脱落するのを防止する機構に関す
る。
[従来の技術] コンプレッサ等の流体圧縮機においては、ハウジング
と駆動軸との間に液密封止構造が採用されており、この
種の液密封止構造としてリップシールが用いられてい
る。
リップシール1は第5図に示すように、環状の金属ケ
ース2および該金属ケース2の内周に気密的に保持され
た漏斗状の主リップ3ならびに補助リップ4等よりな
り、これら主リップ3および補助リップ4は駆動軸12の
外周面に摺接してハウジング5の内周面6と駆動軸12と
の間から流体が漏洩するのを防止する。
従来のリップシール1は、機器のハウジング5の内周
面6に対し、前記金属ケース2の環状凹部7に嵌装され
たOリング8を介して気密的に内挿されており、該リッ
プシール1の外径部後背面1b(金属ケース2の後背面)
はハウジング5に形成された凸段部9に当接されている
とともに、外径部前面1a(金属ケース2の前面)はハウ
ジング5の環状溝10に嵌着されたスナップリング11に当
接されており、したがってハウジング5内における所定
の位置に、上記凸段部9とスナップリング11によって挟
持されている。
また、他の構造として、第6図に示す手段(実開昭62
-158256号)も提案されている。このものはリップシー
ル1の外径部後背面1bがハウジング5の凸段部9に当接
されるとともに、外径部前面1aがコイルスプリング14に
よって押されており、したがってリップシール1はハウ
ジング5の凸段部9とコイルスプリング14とで挟まれ、
その移動が防止されている。
[発明が解決しようとする課題] しかしながら、上記第5図に示す従来の構成の場合、
ハウジング5の内周面6にスナップリング11の嵌着用環
状溝10を格別に刻設しなければならないので加工が面倒
であるばかりでなく、リップシール1をハウジング5内
の所定位置へ挿入する際、金属ケース2外周の環状凹部
7に嵌装されたOリング8が前記環状溝10に対しかじり
を生じる心配があり、Oリング8の挿入抵抗が大きくな
ったり、かじりによってOリング8の表面が損傷をする
などの恐れもあり、損傷した場合は漏洩の原因になる。
また、第6図に示された構造にあっては、格別なコイ
ルスプリング14を用いるため部品点数が多くなり、しか
もコイルスプリング14を収容するために大きなスペース
が必要となるので、軸方向の長さが大きくなるといった
不具合もある。
本発明においては、部品点数および加工工数を低減す
ることができ、かつ大きなスペースを必要としない流体
圧縮機におけるリップシールの抜け止め機構を提供しよ
うとするものである。
[課題を解決するための手段] 本発明に係るリップシールの抜け止め機構は、ハウジ
ングの軸孔内に形成された凸段部にリップシールの外径
部後背面を支承させるとともに、このリップシール外径
部前面を、上記流体圧縮機の構造部材であるところのゴ
ムコーティングを施した弾性変形可能な吐出弁のバック
アップ用ガスケットに当接させ、このガスケットの弾性
押圧力により上記リップシールの移動を規制したことを
特徴とする。
[作用] 上記構成によれば、リップシールはハウジングの凸段
部と機器の構造部材である弾性変形可能なガスケットと
の間で挟まれるので移動が規制される。この場合リップ
シールの移動を規制するのは機器の構造部材であるとこ
ろのガスケットであるから、従来のような格別なサーク
リップやコイルスプリングは不要である。また、上記吐
出弁のバックアップ用ガスケットはゴムコーティングを
施してあるので、リップシールとガスケットとの当接面
がゴムコーティングによってシールされるようになり、
液密封止が一層良好になる。
[実施例] 以下本発明について、第1図ないし第3図に示す一実
施例にもとづき説明する。
第1図は車両の空調装置に使用される斜板形コンプレ
ッサを示し、図において101および102は軸方向に2つ割
りされたアルミニウム製のシリンダボディであり、5は
本発明のハウジングに相当するアルミニウム製のフロン
トハウジング、104はアルミニウム製のリアハウジング
をそれぞれ示す。これらフロントハウジング5、シリン
ダボディ101,102およびリアハウジング104は、軸方向に
貫通されたボルト105…により一体的に結合されてい
る。
これらフロントハウジング5、シリンダボディ101,10
2およびリアハウジング104には、中心部位に駆動軸12が
挿通されており、この駆動軸12は上記シリンダボディ10
1,102に取り付けられた軸受け107,107により回転自在に
支持されている。
駆動軸12はエンジンにより回転されるようになってお
り、この駆動軸12にはアルミニウム製の斜板108が一体
に回転するように取り付けられている。
上記2つ割されたシリンダボディ101および102間に
は、駆動軸12の周りに複数のシリンダボア109…が形成
されている。これらシリンダボア109…は駆動軸12と平
行に形成されており、各シリンダボア109…内にはそれ
ぞれピストン110…が摺動自在に収容されている。ピス
トン110…の周面にはテフロンコーティングが施されて
いる。
上記斜板108の周辺部はピストン110…の中間部に摺動
自在に挿入されており、したがってピストン110…は斜
板108の周辺部を跨ぐようになっている。ピストン110…
には軸受鋼(SUJ)よりなる一対の半球シュー111,111が
収容されており、これら半球シュー111,111は斜板108の
両面に摺接している。
このため、斜板108が回転すると、これら半球シュー1
11,111を介して110…が斜板108の傾斜角度に応じてシリ
ンダボア109…内を軸方向に往復動される。
フロントハウジング5およびリアハウジング104に
は、それぞれシリンダボア109…に対向して低圧の吸引
通路112…、113…および高圧の吐出通路114…、115…が
形成されている。そして、フロントハウジング5と一方
のシリンダボディ101の間、および他方のシリンダボデ
ィ102とリアハウジング104の間には、それぞれアルミニ
ウム製のバルブシート116,117およびリテーナ兼用のガ
スケット18,19が挟着されており、これらバルブシート1
16,117およびリテーナ兼用のガスケット18,19は上記各
シリンダボア109…内と、吸引通路112…、113…および
高圧の吐出通路114…、115…内とを区画している。
バルブシート116,117の各外面側には吸入弁120′を構
成する吸引弁板120および吐出弁121′を形成する吐出面
板121が設けられている。
上記フロントハウジング5と駆動軸12との間には軸封
機構20が設けられている。この軸封機構20は第2図およ
び第3図に詳しく示されている。すなわち、1は従来と
同様のリップシールであり、このリップシール1は、環
状の金属ケース2および該金属ケース2内周に気密的に
保持された漏斗状の主リップ3ならびに補助リップ4等
によりなる。該リップシール1は、前記金属ケース2の
環状凹部7に嵌装されたOリング8を介して、上記コン
プレッサのフロントハウジング5の内周面6に気密的に
内挿されており、前記両リップ3および4が回転軸12の
外周面に摺接することによりコンプレッサ内の流体の漏
洩を阻止する。該リップシール1の外径部前面1aは、そ
の内方(図上右側)にあってハウジング5内に装着され
た圧縮機の構造部材に相当する前記ガスケット18により
押圧されている。また、該リップシール1の外径部後背
面1b(金属ケース2後背面)は、ハウジング5内周に形
成された凸段部9に支承されている。
上記ガスケット18は、たとえば肉厚0.6mm程度の鉄板
の表面に、図示しないが肉厚が0.25mm程度のゴム材をコ
ーティングしたものであり、第3図に示す通り円板形を
なしている。このガスケット18は、本来、前記吐出弁12
1′のバックアップ作用をなすために設けられているも
のであるが、その中央部に押圧部18a,18aを切り起こし
形成し、これら押圧部18a,18aが前記リップシール1の
外径部前面1aに弾性力をもって当接するようになってい
る。
このような構成のコンプレッサは、駆動軸12の回転に
より斜板108が回転すると、ピストン110…が斜板108の
傾斜角度に応じてシリンダボア109…内を軸方向に向け
て往復動される。
シリンダボア109…内でピストン110…が一方に移動す
ると、この移動した方向のボア内の冷媒を圧縮し、この
ボア内の冷媒は吐出弁121′を通じて吐出通路114に圧送
され、この時反対側のボア内には吸引通路113から吸入
弁120′を介して冷媒が吸入される。そしてピストン110
…が他方向へ移動すると、この移動した方向のボア内の
冷媒が圧縮され、この冷媒は吐出弁121′を通じて吐出
通路115に圧送され、反対側のボア内には吸引通路112か
ら吸入弁120′を介して冷媒が吸入される。
したがって斜板108の回転にともなってピストン110…
が往復動され、これにより交互に冷媒を吸入、吐出す
る、いわゆるポンピング作用をなす。このため、斜板10
8、ピストン110…およびシリンダボア109…はポンピン
グ部を構成している。
そして、第2図に詳図した軸封機構20によれば、リッ
プシール1はハウジング5の凸段部9と、ガスケット18
との間で挟まれることにより抜け止めされているので、
従来のようなスナップリング11やコイルスプリング14を
必要としない。上記ガスケット18は、吐出弁121′のバ
ックアップ材として本来的に備えられており、このよう
なガスケット18によりリップシール1を弾性的に押圧す
るので、部品点数が削減される。また、従来のごときス
ナップリング装着用の環状溝10を必要としないので加工
の手間も省け、かつ環状溝10を必要としないのでOリン
グ8を傷つける心配もない。
またガスケット18でリップシール1を押しているので
コイルスプリング14を用いる場合に比べて、軸方向のス
ペースを必要としなく、コンパクト化が可能になる。
しかも、上記ガスケット18は表面がゴムコーティング
されているので、このゴムコーティング面がリップシー
ル1の外径部前面1aに当接するようになり、このためこ
れらガスケット18トリップシール1との当接部でも液密
が保たれ、液密性能が一層向上する。
なお、本発明は第4図に示す他の実施例のように、ガ
スケット18にその中心部から伸びる押圧部18bを形成
し、この押圧部18bによってリップシール1を押圧する
ようにしてもよい。
また本発明は、必ずしもガスケット18に弾性変形可能
な押圧部18aや18bを形成することに限らず、単にガスケ
ット18の弾性力でリップシール1を凸段部9に押し付け
るようにしてもよい。
[発明の効果] 以上説明した通り本発明によれば、リップシールが、
ハウジングと圧縮機の構造部材であるところのガスケッ
トとの間で挟まれるので、従来のようなスナップリング
やコイルスプリングなどのような格別な部材を使用する
ことなくリップシールの移動を規制することができる。
よって、部品点数および加工工数が軽減され、組付手間
も簡単になり、軸方向のスペースも小さくてすむ。ま
た、ハウジングにスナップリングの装着用溝を設ける必
要もないので、Oリングの挿入を円滑になすことができ
るとともにOリングが傷つく心配もなくなる。
しかも上記ガスケットには表面にゴムコーティングが
施されているので、ガスケットとリップシールとの間で
液密が保たれ、シール性能が一層向上する。
【図面の簡単な説明】
第1図ないし第3図は本発明の一実施例を示し、第1図
は斜板形コンプレッサの断面図、第2図はその軸封部分
の拡大した断面図、第3図はガスケットの正面図、第4
図は本発明の他の実施例を示す軸封部分の拡大した断面
図、第5図および第6図はそれぞれ従来の構造を示す軸
封部分の拡大した断面図である。 1……リップシール、1a……外径部前面、1b……外径部
後背面、2……金属ケース、3……主リップ、4……補
助リップ、5……ハウジング、8……Oリング、9……
凸段部、12……駆動軸、18……ガスケット、18a,18b…
…押圧部。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】駆動軸が挿通される軸孔を有するハウジン
    グ内に、上記駆動軸にて作動されて流体を吸入および加
    圧するポンピング部を設けるとともに、このポンピング
    部に連通して吐出弁を設け、この吐出弁にゴムコーティ
    ングを施した弾性変形可能なバックアップ用ガスケット
    を付設してなる流体圧縮機において、 上記ハウジングの上記軸孔に凸段部を設け、この凸段部
    内に駆動軸を軸封するリップシールを気密に内挿し、こ
    のリップシールの外径部後背面を上記凸段部に支承させ
    るとともに、外径部前面を前記ゴムコーティングを施し
    た弾性変形可能なガスケットに当接させ、このガスケッ
    トの弾性押圧力によって上記リップシールの移動を規制
    したことを特徴とする流体圧縮機におけるリップシール
    の抜け止め機構。
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