JPH11294324A - 冷媒圧縮機 - Google Patents

冷媒圧縮機

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JPH11294324A
JPH11294324A JP10116237A JP11623798A JPH11294324A JP H11294324 A JPH11294324 A JP H11294324A JP 10116237 A JP10116237 A JP 10116237A JP 11623798 A JP11623798 A JP 11623798A JP H11294324 A JPH11294324 A JP H11294324A
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JP
Japan
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oil
gear pump
chamber
refrigerant compressor
lubricating oil
Prior art date
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Withdrawn
Application number
JP10116237A
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English (en)
Inventor
Keiichi Matsuda
慶一 松田
Kazuo Eitai
和男 永躰
Minoru Kanaizuka
実 金井塚
Takashi Honma
貴司 本間
Shinichi Hara
真一 原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Bosch Corp
Original Assignee
Zexel Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 圧縮機の起動時のギヤポンプの送油能力を向
上させ、オイル切れによる焼付きを防ぐ。 【解決手段】 ギヤポンプ40の一端面と対向するシー
ルプレート91とこのシールプレート91をギヤポンプ
40の一端面に付勢するゴムシートとで構成されるシー
ル部材90を、バルブプレート5とギヤポンプ40との
間に配置した。ギヤポンプ40の軸方向隙間がゼロに近
くなり、ギヤポンプ40の高い揚油能力若しくは送油能
力が得られる。その結果、圧縮機が停止し、ギヤポンプ
40の潤滑油が油溜り室70に落下して油切れとなり、
その状態で圧縮機が再起動した場合でも、油溜り室70
から潤滑油がオイル吸入室51にスムースに上昇し、軸
受9に潤滑油が安定供給される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は冷媒圧縮機に関
し、特に油溜り室の潤滑油を摺動部分に供給するギヤポ
ンプを備えた冷媒圧縮機に関する。
【0002】
【従来の技術】図10は従来の冷媒圧縮機の縦断面図で
ある。
【0003】互いに結合されたシリンダブロック10
1,102のリヤ側端面にはバルブプレート105を介
してリヤヘッド106が固定され、リヤヘッド106の
フロント側端面にはギヤポンプ140が収容されるポン
プ収容室106aが形成されている。また、バルブプレ
ート105とリヤヘッド106との間にはガスケット1
80が配置されている。
【0004】シリンダブロック101,102には回転
軸107が回転可能に支持され、回転軸107の中間部
には斜板108が固定されている。回転軸107のリヤ
側端部107aはバルブプレート105を貫通してポン
プ収容室106a内に突き出ている。
【0005】リヤヘッド106にはオイル吸入室151
とオイル吐出室152とが形成され、オイル吸入室15
1とオイル吐出室152とは隔壁150で仕切られてい
る。オイル吸入室151は第1オイル通路160を通じ
てシリンダブロック101,102の油溜り室170と
連通している。回転軸107には、潤滑油を軸受10
9,110に送る第2オイル通路161が、設けられて
いる。
【0006】ギヤポンプ140は、インナギヤ(図示せ
ず)とアウタギヤ142とで構成されている。インナギ
ヤの歯数はアウタギヤ142の歯数よりも1つ少ない。
インナギヤの回転中心は回転軸107の回転中心と一致
し、アウタギヤ142の回転中心とインナギヤの回転中
心とはずれている。インナギヤは回転軸107のリヤ側
端部7aに軸方向移動可能に装着されている。
【0007】インナギヤの回転につれてアウタギヤ14
2が回転すると、油溜り室170の潤滑油が第1オイル
通路160を通じてオイル吸入室151に吸い上げら
れ、オイル吸入室151の潤滑油はオイル吐出室152
に送り込まれ、更に第2オイル通路161を通じて軸受
109,110に供給される。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところで、ギヤポンプ
140の送油能力は油温とギヤポンプ140の軸方向隙
間(ギヤポンプ140とバルブプレート105との隙
間)とによって大きく左右される。図11に示すよう
に、ギヤポンプ140の軸方向隙間が増加するにしたが
って油圧が低下する。ギヤポンプ140の軸方向隙間が
大きいと、潤滑油が漏れ、圧力損失が大きくなり、送油
能力が得られないため、ギヤポンプ140として機能し
なくなる。したがって、軸方向隙間を小さくすることが
望ましい。しかし、バルブプレート105及びリヤヘッ
ド106間に配置されるガスケット180の両面はゴム
コーティングされ、所定の圧縮代若しくは歪み代が得ら
れるようにゴムコーティング層の厚さを設定することは
容易ではないし、ゴムコーティング前のガスケット18
0の厚さのばらつき等のために、寸法精度を出すことは
実際上困難であった。
【0009】また、圧縮機が停止し、ギヤポンプ140
の潤滑油が油溜り室170に落下して油切れとなり、こ
の状態で圧縮機が再起動した場合、ギヤポンプ140の
揚油能力が極度に低下し、送油できない現象が生じる。
特に、車両がアイドリング状態で圧縮機の負荷が高いと
きにこの現象が生じ易く、オイル切れによる焼付きを招
く。この現象はギヤポンプ140の軸方向隙間が大きい
とき一層顕著に現れる。
【0010】この発明はこのような事情に鑑みてなされ
たもので、その課題は圧縮機起動時のギヤポンプの送油
能力を向上させ、オイル切れによる焼付きを防ぐことが
できる冷媒圧縮機を提供することである。
【0011】
【課題を解決するための手段】前述の課題を解決するた
め請求項1の発明の冷媒圧縮機は、シリンダブロック
と、シリンダブロックの端面にバルブプレートを介して
固定されるサイドブロックと、前記サイドブロックのシ
リンダブロック側端面に形成されたポンプ収容室と、前
記シリンダブロックに回転可能に支持され、一端部が前
記バルブプレートを貫通して前記ポンプ収容室内に突き
出ている回転軸と、前記シリンダブロックに形成され、
潤滑油を溜める油溜り室と、前記サイドブロックに形成
され、隔壁によって仕切られたオイル吸入室及びオイル
吐出室と、前記油溜り室の潤滑油を前記オイル吸入室に
送る第1オイル通路と、前記回転軸に設けられ、前記オ
イル吐出室の潤滑油を所定の摺動部分に送る第2オイル
通路と、前記ポンプ収容室内で前記回転軸の一端部に軸
方向移動可能に装着され、前記油溜り室の潤滑油を前記
第1オイル通路を通じて前記オイル吸入室に吸い上げ、
前記オイル吸入室の潤滑油を前記オイル吐出室に送り、
更に前記第2オイル通路を通じて前記摺動部分に供給す
るギヤポンプとを備えた冷媒圧縮機において、前記バル
ブプレートと前記ギヤポンプとの間にシール部材が配置
され、前記シール部材が、前記ギヤポンプの一端面と対
向するシールプレートと、このシールプレートを前記ギ
ヤポンプの一端面に付勢する弾性体とを備えていること
を特徴とする。
【0012】前述のようにギヤポンプの一端面と対向す
るシールプレートとこのシールプレートをギヤポンプの
一端面に付勢する弾性体とを備えるシール部材が、バル
ブプレートとギヤポンプとの間に配置されているので、
ギヤポンプの軸方向隙間がゼロに近くなり、オイル吐出
室からオイル吸入室への潤滑油の漏れが減り、ギヤポン
プの高い揚油能力若しくは送油能力が得られる。したが
って、圧縮機が停止し、ギヤポンプの潤滑油が油溜り室
に落下して油切れとなり、この状態で圧縮機が再起動し
た場合でも、油溜り室から潤滑油がオイル吸入室にスム
ースに上昇し、摺動部分に潤滑油が安定供給される。
【0013】請求項2の発明の冷媒圧縮機は、請求項1
の発明の冷媒圧縮機において、前記弾性体が、前記バル
ブプレートと前記シールプレートとの間に配置された環
状のゴムシートであることを特徴とする。
【0014】ゴムシートの弾力によりシールプレートが
ギヤポンプの一端面に押し当てられ、ギヤポンプの軸方
向隙間がゼロに近くなり、ギヤポンプの高い揚油能力若
しくは送油能力が得られる。ゴムシートの弾力はシール
プレート全面に均等に作用するため、シールプレートが
傾いたり変形したりせず、シールプレートのシール性が
高い。
【0015】請求項3の発明の冷媒圧縮機は、請求項1
の発明の冷媒圧縮機において、前記弾性体が、前記バル
ブプレートと前記シールプレートとの間に配置された環
状の板ばねであることを特徴とする。
【0016】板ばねのばね力によりシールプレートがギ
ヤポンプの一端面に押し当てられ、ギヤポンプの軸方向
隙間がゼロに近くなり、ギヤポンプの高い揚油能力若し
くは送油能力が得られる。
【0017】請求項4の発明の冷媒圧縮機は、請求項3
の発明の冷媒圧縮機において、前記板ばねの断面形状が
ほぼV字形であることを特徴とする。
【0018】板ばねのばね力はシールプレートにほぼ均
等に作用するため、シールプレートが傾いたり変形した
りせず、シールプレートのシール性が高い。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の形態を図
面に基づいて説明する。
【0020】図2はこの発明の第1実施形態に係る斜板
式圧縮機の縦断面図である。
【0021】フロント側のシリンダブロック1とリヤ側
のシリンダブロック2とはOリング32を介して対向結
合されている。結合されたシリンダブロック1,2の一
端にはバルブプレート3を介してフロントヘッド(サイ
ドブロック)4が固定され、他端にはバルブプレート5
を介してリヤヘッド(サイドブロック)6が固定されて
いる。バルブプレート3とフロントヘッド4との間、バ
ルブプレート5とリヤヘッド6との間には、それぞれガ
スケット80,81が配置されている。
【0022】前記シリンダブロック1,2の中心部には
回転軸7が配設され、この回転軸7には斜板8が固定さ
れ、回転軸7及び斜板8は軸受(摺動部分)9,10に
より回転可能に支持されている。斜板8はシリンダブロ
ック1,2内に形成された斜板室31に収容されてい
る。
【0023】また、シリンダブロック1,2には複数の
シリンダボア11が設けられている。各シリンダボア1
1は回転軸7に平行であって、回転軸7を中心とする円
周方向に所定間隔おきに配置されている。各シリンダボ
ア11内にはピストン12が摺動可能に収容されてい
る。各シリンダボア11内にはピストン12を挟んで両
側に圧縮室21,22が形成される。ピストン12はシ
ュー19,20を介して斜板8と係合する。シュー1
9,20は斜板8の摺動面上を相対回転する。
【0024】前記バルブプレート3,5には吸入ポート
(図示せず)及び吐出ポート(図示せず)が設けられ、
吸入ポートを介して圧縮室21,22と吸入室23とが
連通し、吐出ポートを介して圧縮室21,22と吐出室
24とが連通する。バルブプレート3,5の一方の面に
は、吸入ポートを開閉する吸入弁25,26が設けられ
ている。バルブプレート3,5の他方の面には、吐出ポ
ートを開閉する吐出弁(図示せず)が装着されている。
【0025】図1は図2の斜板式圧縮機のリヤ側端部を
示す拡大断面図、図3はリヤヘッドのフロント側端面を
示す図、図4(a)はギヤポンプを示す図、図4(b)
は図4(a)のギヤポンプが所定角度回転した状態を示
す図である。
【0026】リヤヘッド6のフロント側端面にはポンプ
収容室6aが形成され、ポンプ収容室6aにはギヤポン
プ40(例えばトロコイドポンプ)が収容されている。
回転軸7のリヤ側端部7aはバルブプレート5の孔5a
を貫通してポンプ収容室6a内に突き出ている。図4に
示すように、ギヤポンプ40はインナギヤ41とアウタ
ギヤ42とで構成されている。インナギヤ41は回転軸
107のリヤ側端部7aに軸方向移動可能に装着されて
いる。インナギヤ41の歯数はアウタギヤ42の歯数よ
りも1つ少ない。インナギヤ41の回転中心は回転軸7
のリヤ側端部7aの回転中心と一致し、アウタギヤ42
の回転中心とインナギヤ41の回転中心とはずれてい
る。
【0027】リヤヘッド6には、図3に示すように、オ
イル吸入室51とオイル吐出室52とが形成されてい
る。オイル吸入室51とオイル吐出室52と隔壁50で
仕切られている。オイル吸入室51は第1オイル通路6
0を通じてシリンダブロック2,3の油溜り室70と連
通している。回転軸7には、オイル吐出室52の潤滑油
を軸受(所定の摺動部分)9,10に送る第2オイル通
路61が、設けられている。第2オイル通路61はオイ
ル吐出室52と常時連通している。
【0028】図1に示すように、バルブプレート5とギ
ヤポンプ40との間にはシール部材90が配置されてい
る。
【0029】図5(a)はシール部材90を示す平面
図、図5(b)は図5(a)のA−A線に沿う断面図で
ある。
【0030】シール部材90は、ギヤポンプ40の一端
面と対向する環状のシールプレート91(厚さ0.3〜
5mm)と、このシールプレート91をギヤポンプ40の
一端面に付勢する弾性体としての環状のゴムシート92
とで構成されている。ゴムシート92はシールプレート
91の一端面に貼着されている。軸方向に互いに対向す
るシールプレート91の中心孔91aとゴムシート92
の中心孔92aには回転軸7のリヤ側端部7aが挿入さ
れる。
【0031】次に、この斜板式圧縮機の作動を説明す
る。
【0032】回転軸7が回転すると、斜板8も一体に回
転する。斜板8の摺動面は回転軸7の回転中心に直角な
面に対して傾斜しているので、ピストン12は回転軸7
の回転によってシリンダボア11内を直線的に往復運動
する。ピストン12がバルブプレート5に最も近づいた
位置(ピストン12が圧縮室21側で下死点に位置する
とき)から、斜板8が1/2回転すると、ピストン12
が図2に示す位置に移動し、圧縮室21側では吸入行程
が完了し、圧縮室22側では圧縮行程が完了する。この
状態から斜板8が更に1/2回転すると、逆に圧縮室2
2側で吸入行程(膨脹行程)が完了し、圧縮室21側で
圧縮行程が完了する。
【0033】回転軸7が回転したとき、インナギヤ41
が一体に回転し、その回転に連れてアウタギヤ42が回
転する。ギヤポンプ40が作動すると、油溜り室70の
潤滑油が第1オイル通路60を通じてオイル吸入室51
に吸い上げられ、オイル吸入室51の潤滑油はオイル吐
出室52に送り込まれ、更に第2オイル通路61を通じ
て軸受9,10に供給される。オイル吸入室51の潤滑
油は第2オイル通路61のポート61aに流入し、ポー
ト61b,61c,61d,61eから流出し、軸受
9,10に供給される。
【0034】前述のようにインナギヤ41の歯数はアウ
タギヤ42の歯数よりも1つ少なく、しかもインナギヤ
41の回転中心とアウタギヤ42の回転中心とはずれて
いるので、インナギヤ41の外周とアウタギヤ42の内
周とに間に空間が形成される。インナギヤ41の外周と
アウタギヤ42の内周との間の空間容積は、インナギヤ
41とアウタギヤ42との密着噛合位置B(図4(a)
参照)からインナギヤ41が回転方向へ回転するに従っ
て徐々に増加し、1/2回転した後1回転するまでに徐
々に減少する。空間容積が増加する行程(吸入行程)で
第1オイル通路60の潤滑油がオイル吸入室51に吸入
され、空間容積が減少する行程(吐出行程)でインナギ
ヤ41とアウタギヤ42との空間に閉じ込めれた潤滑油
がオイル吐出室52に吐出される。
【0035】また、ギヤポンプ40のフロント側端面に
シールプレート91がゴムシート92の弾性力によって
押し付けられ、ギヤポンプ40とシールプレート91と
の軸方向隙間がゼロに近くになるので、オイル吐出室5
2からオイル吸入室51への潤滑油の漏れが減り、ギヤ
ポンプ40の高い揚油能力若しくは送油能力が得られ
る。したがって、圧縮機が停止し、ギヤポンプ40の潤
滑油が油溜り室70に落下して油切れとなり、この状態
で圧縮機が再起動した場合でも、油溜り室70から潤滑
油がオイル吸入室51にスムースに上昇し、軸受9,1
0に潤滑油が安定供給される。
【0036】これに対し、ギヤポンプ40が高速回転し
て過大な油圧が発生した場合、ゴムシート92が軸方向
に収縮してシールプレート91がフロント側へ移動し、
ギヤポンプ40とシールプレート91との軸方向隙間が
大きくなり、ギヤポンプ40の送油能力が低下する。そ
の結果、潤滑油のエアコンサイクルへの過剰供給が抑制
される。
【0037】この第1実施形態に係る冷媒圧縮機によれ
ば、圧縮機が停止し、ギヤポンプ40の潤滑油が油溜り
室70に落下して油切れとなり、この状態で圧縮機が再
起動した場合でも、油溜り室70から潤滑油がオイル吸
入室51にスムースに上昇し、軸受9,10に潤滑油が
安定供給され、オイル切れによる焼付きを防ぐことがで
きる。
【0038】また、ゴムシート92の弾力はシールプレ
ート91の全面に均等に作用するため、シールプレート
91が傾いたり変形したりせず、シールプレート91の
シール性が高い。
【0039】なお、この第1実施形態では、ゴムシート
92をシールプレート91の一端面に貼着したが、必ず
しもゴムシート92を貼着する必要はない。
【0040】図6(a)はこの発明の第2実施形態に係
る冷媒圧縮機のシール部材を示す平面図、図6(b)は
図6(a)のB−B線に沿う断面図である。
【0041】前述の第1実施形態では、シール部材90
の弾性体として環状のゴムシート92を用いた場合につ
いて述べたが、第2実施形態では、図6に示すように、
シール部材190の弾性体として環状の板ばね192を
用いるようにした。この板ばね192は皿状である。板
ばね192の中心部には中心孔192aが形成されてい
る。
【0042】第2実施形態によれば、圧縮機が停止し、
ギヤポンプ40の潤滑油が油溜り室70に落下して油切
れとなり、この状態で圧縮機が再起動した場合でも、油
溜り室70から潤滑油がオイル吸入室51にスムースに
上昇し、軸受9,10に潤滑油が安定供給され、オイル
切れによる焼付きを防ぐことができる。
【0043】図7(a)はこの発明の第3実施形態に係
る冷媒圧縮機のシール部材を示す平面図、図7(b)は
図7(a)のC−C線に沿う矢視断面図である。
【0044】前述の第2実施形態では、シール部材19
0の弾性体として皿状の板ばね191を用いた場合につ
いて述べたが、第3実施形態では、図7に示すように、
シール部材290の弾性体として波形の板ばね292を
用いるようにした。板ばね292の中心部には中心孔2
92aが形成されている。板ばね292は直径方向(図
7の上下方向)へ波打っている。
【0045】第3実施形態によれば、第2実施形態と同
様の作用効果を得ることができるとともに、板ばね29
2が波形であるため、板ばね292のばね力はシールプ
レート91にほぼ均等に作用し、シールプレート91の
シール性が向上する。
【0046】図8(a)はこの発明の第4実施形態に係
る冷媒圧縮機のシール部材を示す平面図、図8(b)は
図8(a)のD−D線に沿う断面図である。
【0047】前述の第3実施形態では、シール部材29
0の弾性体として直径方向へ波打つ板ばね292を用い
た場合について述べたが、第4実施形態では、図8に示
すように、シール部材390の弾性体として円周方向へ
波打つ板ばね392を用いた。板ばね392の中心部に
は中心孔392aが形成されている。
【0048】第4実施形態によれば、第3実施形態と同
様の作用効果を得ることができる。
【0049】図9(a)はこの発明の第5実施形態に係
る冷媒圧縮機のシール部材を示す平面図、図9(b)は
図9(a)のE−E線に沿う断面図である。
【0050】この第5実施形態では、図9に示すよう
に、シール部材490の弾性体として断面形状がほぼV
字形である板ばね492を用いた。板ばね492の中心
部には中心孔492aが形成されている。第2実施形態
では板ばね192の外周縁だけがバルブプレート5に接
触するが、第5実施形態では板ばね192の内・外周縁
がバルブプレート5に接触するので、シールプレート9
1が傾いたり変形したりしにくい。
【0051】第5実施形態によれば、第3実施形態と同
様の作用効果を得ることができる。
【0052】前述の実施形態ではこの発明を斜板式圧縮
機に適用した場合について述べたが、この発明の適用範
囲はこれに限定されず、斜板式圧縮機以外の他の種類の
冷媒圧縮機に適用することができる。
【0053】
【発明の効果】以上説明したように請求項1又は3の発
明の冷媒圧縮機によれば、ギヤポンプの軸方向隙間の軸
方向隙間がゼロに近くなり、ギヤポンプの高い揚油能力
若しくは送油能力が得られるので、圧縮機が停止し、ギ
ヤポンプの潤滑油が油溜り室に落下して油切れとなり、
この状態で圧縮機が再起動した場合でも、油溜り室から
潤滑油がオイル吸入室にスムースに上昇し、摺動部分に
潤滑油が安定供給され、オイル切れによる焼付きを防ぐ
ことができる。
【0054】請求項2の発明の冷媒圧縮機によれば、ゴ
ムシートの弾力はシールプレート全面に均等に作用する
ため、シールプレートが傾いたり変形したりせず、シー
ルプレートのシール性が高い。
【0055】請求項4の発明の冷媒圧縮機によれば、板
ばねのばね力はシールプレート全面にほぼ均等に作用す
るため、シールプレートが傾いたり変形したりせず、シ
ールプレートのシール性が高い。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1はこの発明の第1実施形態に係る斜板式圧
縮機のリヤ側端部を示す拡大断面図である。
【図2】図2はこの発明の第1実施形態に係る斜板式圧
縮機の全体を示す縦断面図である。
【図3】図3はリヤヘッドのフロント側端面を示す図で
ある。
【図4】図4はギヤポンプを示す図である。
【図5】図5(a)はシール部材を示す平面図、図5
(b)は図5(a)のA−A線に沿う断面図である。
【図6】図6(a)はこの発明の第2実施形態に係る冷
媒圧縮機のシール部材を示す平面図、図6(b)は図6
(a)のB−B線に沿う断面図である。
【図7】図7(a)はこの発明の第3実施形態に係る冷
媒圧縮機のシール部材を示す平面図、図7(b)は図7
(a)のC−C線に沿う断面図である。
【図8】図8(a)はこの発明の第4実施形態に係る冷
媒圧縮機のシール部材を示す平面図、図8(b)は図8
(a)のD−D線に沿う断面図である。
【図9】図9(a)はこの発明の第5実施形態に係る冷
媒圧縮機のシール部材を示す平面図、図9(b)は図9
(a)のE−E線に沿う断面図である。
【図10】図10は従来の冷媒圧縮機の縦断面図であ
る。
【図11】図11は油圧とギヤポンプの軸方向隙間との
関係を示すグラフである。
【符号の説明】
1,2 シリンダブロック 3,5 バルブプレート 6 リヤヘッド 6a ポンプ収容室 7 回転軸 9,10 軸受 40 ギヤポンプ 41 インナギヤ 42 アウタギヤ 51 オイル吸入室 52 オイル吐出室 60 第1オイル通路 61 第2オイル通路 70 油溜り室 90,191,291,391,491 シール部材 91 シールプレート 92 ゴムシート 192,292,392,492 板ばね
フロントページの続き (72)発明者 本間 貴司 埼玉県大里郡江南町大字千代字東原39番地 株式会社ゼクセル江南工場内 (72)発明者 原 真一 埼玉県大里郡江南町大字千代字東原39番地 株式会社ゼクセル江南工場内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シリンダブロックと、 シリンダブロックの端面にバルブプレートを介して固定
    されるサイドブロックと、 前記サイドブロックのシリンダブロック側端面に形成さ
    れたポンプ収容室と、 前記シリンダブロックに回転可能に支持され、一端部が
    前記バルブプレートを貫通して前記ポンプ収容室内に突
    き出ている回転軸と、 前記シリンダブロックに形成され、潤滑油を溜める油溜
    り室と、 前記サイドブロックに形成され、隔壁によって仕切られ
    たオイル吸入室及びオイル吐出室と、 前記油溜り室の潤滑油を前記オイル吸入室に送る第1オ
    イル通路と、 前記回転軸に設けられ、前記オイル吐出室の潤滑油を所
    定の摺動部分に送る第2オイル通路と、 前記ポンプ収容室内で前記回転軸の一端部に軸方向移動
    可能に装着され、前記油溜り室の潤滑油を前記第1オイ
    ル通路を通じて前記オイル吸入室に吸い上げ、前記オイ
    ル吸入室の潤滑油を前記オイル吐出室に送り、更に前記
    第2オイル通路を通じて前記摺動部分に供給するギヤポ
    ンプとを備えた冷媒圧縮機において、 前記バルブプレートと前記ギヤポンプとの間にシール部
    材が配置され、 前記シール部材が、前記ギヤポンプの一端面と対向する
    シールプレートと、このシールプレートを前記ギヤポン
    プの一端面に付勢する弾性体とを備えていることを特徴
    とする冷媒圧縮機。
  2. 【請求項2】 前記弾性体が、前記バルブプレートと前
    記シールプレートとの間に配置された環状のゴムシート
    であることを特徴とする請求項1記載の冷媒圧縮機。
  3. 【請求項3】 前記弾性体が、前記バルブプレートと前
    記シールプレートとの間に配置された環状の板ばねであ
    ることを特徴とする請求項1記載の冷媒圧縮機。
  4. 【請求項4】 前記板ばねの断面形状がほぼV字形であ
    ることを特徴とする請求項3記載の冷媒圧縮機。
JP10116237A 1998-04-10 1998-04-10 冷媒圧縮機 Withdrawn JPH11294324A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100887230B1 (ko) 2007-12-26 2009-03-06 학교법인 두원학원 왕복동식 기계의 기어식 오일펌프
CN101922431A (zh) * 2009-06-15 2010-12-22 法雷奥热系统(日本)公司 活塞式压缩机
DE112008000372B4 (de) 2007-02-07 2019-01-31 Doowon Electronic Co., Ltd. Verbesserte Dichtung einer Zahnradölpumpe in einem Kolbenkompressor

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