JP3071965B2 - 可変容量型ベーンポンプ - Google Patents

可変容量型ベーンポンプ

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JP3071965B2
JP3071965B2 JP4275346A JP27534692A JP3071965B2 JP 3071965 B2 JP3071965 B2 JP 3071965B2 JP 4275346 A JP4275346 A JP 4275346A JP 27534692 A JP27534692 A JP 27534692A JP 3071965 B2 JP3071965 B2 JP 3071965B2
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聰 数藤
郁夫 奥田
喜嗣 添野
康則 中脇
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Toyoda Koki KK
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は可変容量型ベ−ンポンプ
に関し、特にカムリングのフレッチング損傷を効果的に
防止できる構造の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】ベ−ンポンプは小形軽量で、効率が高い
という特徴があり、広い分野で使用されている。かかる
ベ−ンポンプのうち、可変容量型ポンプのポンプ部の一
例を図3,図4で説明する。
【0003】図3において、円形のポンプハウジング7
内には中心に回転軸8が貫設され、これに円柱形のロー
タ1が固定されて一体回転する(図中矢印)。上記ロー
タ1とポンプハウジング7間には円形のカムリング3が
設けてあり、該カムリング3は一方の側部が軸部材32
を介してハウジング7内壁に当接し、他方の側部がシー
ル部材33を介してハウジング7内壁に当接して、上記
軸部材32を支点に図の上下方向へ揺動自在である。
【0004】カムリング3の、上記他方の側部は一部が
突出してバネ受け34となっており、該バネ受け34と
ハウジング7に設けた凹所の底面との間に配したコイル
バネ35のバネ力により、図示の如く、カムリング3は
最大偏心位置へ揺動せしめられる。上記ロータ1には周
方向等間隔に、径方向へ進退自在に複数のベーン2が設
けてあり、各ベーン2は内端部にポンプ吐出圧を受けて
進出し、先端がカムリング3の内周面に当接して隣接す
るベーン2との間にポンプ室Pを形成している。このポ
ンプ室Pはベーン2の両側端面に近接対向しハウジング
7壁を構成するサイドプレート71A,71B(図4)
により閉鎖されている。
【0005】ロータ1が回転すると、偏心したカムリン
グ3との間に形成された上記ポンプ室Pはその容積が変
化しながら回転移動する。そして、容積が次第に拡大す
るポンプ室Pに面してサイドプレート71Aに弧状の吸
入ポート72が形成され、容積が次第に縮小するポンプ
室Pに面して同じくサイドプレート71Aに弧状の吐出
ポート73が形成されて、吸入ポート72より流体が吸
入され、吐出ポート73へ圧送吐出される。
【0006】上記カムリング3の、軸部材32よりシー
ル部材33へ至る上半部とポンプハウジング7内壁間の
空間5a内にはレギュレータバルブ(図略)を経て調整
圧が導入されており、一方、カムリング3の残る下半部
とポンプハウジング7内壁間の空間5b内はリターン圧
となっている。しかして、ポンプ吐出流量が増し、吐出
圧が増大すると、カムリング3は軸部材32を支点とし
てコイルバネ35のバネ力に抗して下方に揺動して、そ
の中心がロータ1中心に近づく。カムリング3の偏心量
が小さくなると、ベーン2間に形成される上記ポンプ室
Pの、回転に伴う容積変化が小さくなり、この結果ポン
プ吐出流量が減少する。
【0007】ロータ回転に伴い移動する各ポンプ室P
は、先行するベーン2が吸入ポート72、あるいは吐出
ポート73に至ると、急激にその内圧が上昇ないし下降
するため、カムリング3内の圧力バランスが変動して荷
重が作用し、カムリング3が振動せしめられる。
【0008】そこで、カムリング3の両ポート72,7
3と面する側と反対側の側面の全周に溝を形成してその
溝内にフリクションリング6を設けてこの溝内に吐出ポ
ート73からもれてきた油によりフリクションリング6
をサイドプレート71Bに押圧して、カムリング3の振
動を低減しているが、振動を完全に抑えることは困難で
あり、フリクションリング6が設けられていないサイド
プレート71Aと接するカムリング側面に充分な潤滑を
施さないとフレッチング損傷を生じる。
【0009】そこで、例えば特公昭62−61797号
公報では、特に潤滑油が不足し易い吸入ポートに近いカ
ムリング側面に油溜めの溝を形成して、該溝を吐出ポー
トに連通せしめたものが提案されている。また実開昭6
0−21581号公報には、カムリングの側面に環状の
潤滑溝を形成したものが提案されている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかし、前者の公報記
載のポンプでは、油溜め溝が直接吐出ポートに連通して
いるため、該溝内に吐出流体の一部が比較的自由に流入
して吐出効率が低下するという問題がある。また後者の
公報記載のポンプも、吐出ポートと連通する高圧のポン
プ室から潤滑溝に漏れる油量が多くなり、前者の公報記
載のポンプと同様に吐出効率が低下する問題がある。
【0011】本発明はかかる課題を解決するもので、ポ
ンプ吐出効率を低下せしめることなく、カムプレートの
潤滑を良好に行ってフレッチング損傷を未然に防止でき
る可変容量型ベーンポンプを提供することを目的とす
る。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明の構成を説明する
と、外周に複数のベ−ン2を設けたロ−タ1を囲んで該
ロ−タ1に対し偏心移動可能にカムリング3を設け、こ
れらロ−タ1とカムリング3に両側より接するハウジン
グ7壁によって閉鎖された空間内を上記ベ−ン2により
区画して複数のポンプ室Pとなし、ロ−タ1の回転に伴
いハウジング7壁に形成した吸入ポ−ト72よりポンプ
室Pへ流体を吸入するとともに、ポンプ室Pよりハウジ
ング7壁に形成した吐出ポ−ト73へ流体を圧縮吐出す
るようになし、かつ上記カムリング3の移動位置を調節
してポンプ吐出流量を変更する可変容量型ベ−ンポンプ
であって、上記カムリング3のハウジング7壁に接する
側面に、少なくとも吸入ポート72に連通するポンプ室
Pが通過する角度領域を含んで周方向へ延びる両端閉鎖
の油溜め溝31A,31Bを形成し、その少なくとも一
方の端部311,312を、吐出ポート73に連通
するポンプ室Pが通過する角度領域にまで延出せしめた
ものである。
【0013】
【作用】上記構成において、油溜め溝31A,31Bは
両端が閉鎖されているが、少なくとも一方の端部311
,312は吐出ポート73に連通するポンプ室Pが
通過する角度領域にまで延出し上記ポンプ室Pと近接し
ている。吐出ポート73に連通したポンプ室Pはその内
圧が上昇するから、高圧の室内流体(油)がハウジング
7壁とカムリング3側面の間の間隙を経て上記端部31
1b,312bから油溜め溝31A,31B内に浸入す
る。
【0014】油溜め溝31A,31B内の潤滑油は、
なくとも、潤滑油が不足し易い吸入ポート72に連通す
る低圧のポンプ室Pが通過する領域でハウジング壁7と
カムリング3側面の間の間隙を経て漏出せしめられる
が、上記端部311,312からの油の浸入により
油溜め溝31A,31B内には常に充分な潤滑油が確保
される。
【0015】油溜め溝31A,31Bは直接吐出ポート
73に連通していないから、高圧の吐出油の一部が油溜
め溝31A,31B内に自由に流入することはなく、こ
れにより吐出効率の低下が防止される。
【0016】
【実施例】本発明の一実施例におけるポンプ部構造を図
1,図2に示す。ポンプ部の基本構造は従来と同一であ
り、以下は特徴点を中心に説明する。
【0017】ロータ1の回転(図1の矢印方向)に伴
い、ベーン2間に形成されたポンプ室Pは吸入ポート7
2より吐出ポート73へ回転移動し、漸次容積が拡大す
るポンプ室P内に吸入ポート72より流体を吸入すると
ともに、漸次容積が縮小するポンプ室Pより吐出ポート
73へ流体を吐出する。
【0018】吸入ポート72および吐出ポート73を形
成したサイドプレート71Aに接するカムリング3の側
面には、吸入ポート72に沿う半周部にほぼ中央を周方
向へ延びる溝が形成されて油溜め溝31A,31Bとし
てある。油溜め溝31A,31Bはサイドプレート71
Aの側面に凹設された吸入ポート72への導入路721
に面する部分を除いて形成されて互いに分断されてい
る。各油溜め溝31A,31Bは両端が閉鎖されて
り、油溜め溝31A,31Bの吸入ポート72に近い側
の端部311a,311aは、吸入ポート72に連通す
るポンプ室Pが通過する角度領域に位置し、各溝31
A,31Bの吐出ポート73に近い側の端部311
312は、吐出ポート73に連通するポンプ室Pが通
過する角度領域に位置し上記ポンプ室Pと近接してい
る。なお、これら油溜め溝31A,31Bを形成したカ
ムリング側面は油保持性の良いリン酸マンガン皮膜で覆
ってある。
【0019】しかして、油溜め溝31Aでは図1に示す
状態で、ベーン2を境に吸入ポート72に連通する低圧
のポンプ室Pへ油がカムリング3側面とサイドプレート
71Aとの間隙を経て漏出するが、一方、カムリング3
内周部の圧力バランス溝36を経て吐出ポート73に連
通する高圧のポンプ室Pからは上記間隙を経て端部31
へ油が浸入する(図1の破線矢印)から、漏出した
分を補う充分な油が溝31A内に保持されて良好な潤滑
状態が保たれる。
【0020】また、油溜め溝31Bにおいても、吸入ポ
ート72に連通する低圧のポンプ室Pへの油漏出が生じ
るが、図1の一点鎖線位置へベーン2が移動すると、圧
力バランス溝36を経て吐出ポート73に連通し高圧と
なったポンプ室Pより、カムリング3側面とサイドプレ
ート71Aとの間隙を経てその端部312へ油が浸入
して(図1の破線矢印)、漏出した分を補う充分な油が
溝31B内に保持されて同様に良好な潤滑状態が保たれ
る。また油溜め溝31A,31Bは吸入ポート72の導
入路721に面する部分を除いて形成されているので、
油溜め溝31A,31Bが吸入ポートと直接連通して、
溝内の油が吸入側に大量に漏れることが防止される。
【0021】かくして、油溜め溝31A,31Bへの油
は、良好な潤滑状態を保つに必要な量がカムリング3側
面とサイドプレートとの間隙を経て供給され、その量は
必要最小限であるからポンプの吐出効率が低下すること
はない。
【0022】なお、上記実施例は油溜め溝を分割して油
溜め溝と吸入ポート72の導入路721が直接連通しな
いように構成しているが、この導入路721がカムリン
グ3の側面に面して形成されていない形状の場合は、油
溜め溝を一続きの溝として形成して、また端部311
,312のいずれか一方の側だけを吐出ポート73
と連通するポンプ室の角度領域に延出するように形成す
ればよい。
【0023】
【発明の効果】以上の如く、本発明のベーンポンプによ
れば、ポンプ効率を高く維持した状態で、カムリングの
フレッチング損傷を効果的に防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示すベーンポンプの要部横
断面図である。
【図2】図1のII−II線に沿う断面図である。
【図3】従来例を示すベーンポンプの要部横断面図であ
る。
【図4】図3のIV−IV線に沿う断面図である。
【符号の説明】
1 ロータ 2 ベーン 3 カムリング 31A,31B 油溜め溝 7 ハウジング 72 吸入ポート 73 吐出ポート P ポンプ室
フロントページの続き (72)発明者 奥田 郁夫 愛知県刈谷市朝日町1丁目1番地 豊田 工機株式会社内 (72)発明者 添野 喜嗣 愛知県刈谷市朝日町1丁目1番地 豊田 工機株式会社内 (72)発明者 中脇 康則 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自 動車株式会社内 (72)発明者 安倍 晶治 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自 動車株式会社内 (56)参考文献 特開 昭60−85283(JP,A) 実開 昭60−66885(JP,U) 実開 昭60−21581(JP,U) 実開 昭60−66884(JP,U) 特公 昭62−61797(JP,B2) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F04C 2/30 - 2/352

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 外周に複数のベ−ンを設けたロ−タを囲
    んで該ロ−タに対し偏心移動可能にカムリングを設け、
    これらロ−タとカムリングに両側より接するハウジング
    壁によって閉鎖された空間内を上記ベ−ンにより区画し
    て複数のポンプ室となし、ロ−タの回転に伴い一方のハ
    ウジング壁に形成した吸入ポ−トよりポンプ室へ流体を
    吸入するとともに、ポンプ室よりハウジング壁に形成し
    た吐出ポ−トへ流体を圧縮吐出するようになし、かつ上
    記カムリングの移動位置を調節してポンプ吐出流量を変
    更する可変容量型ベ−ンポンプであって、上記カムリン
    グのハウジング壁に接する側面に、少なくとも吸入ポー
    に連通するポンプ室が通過する角度領域を含んで周方
    向へ延びる両端閉鎖の油溜め溝を形成し、その少なくと
    も一方の端部を、吐出ポートに連通するポンプ室が通過
    する角度領域にまで延出せしめたことを特徴とする可変
    容量型ベーンポンプ。
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