JPH1059884A - メタノールの製造方法 - Google Patents

メタノールの製造方法

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JPH1059884A
JPH1059884A JP8220024A JP22002496A JPH1059884A JP H1059884 A JPH1059884 A JP H1059884A JP 8220024 A JP8220024 A JP 8220024A JP 22002496 A JP22002496 A JP 22002496A JP H1059884 A JPH1059884 A JP H1059884A
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Kenji Fujiwara
謙二 藤原
Mitsuo Tanaka
光夫 田中
Harushige Sugawara
晴茂 菅原
Hirokazu Matsuda
洋和 松田
Takeshi Oomatsuzawa
武志 大松澤
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  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
  • Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 低温、低圧の反応条件下で一酸化炭素と水素
からメタノールを製造するための高活性で、触媒損失の
極めて少ない触媒を用いる新規な製造方法を提供する。 【解決手段】 モリブデンカルボニル化合物或いはクロ
ムカルボニル化合物と金属アルコキサイドを40〜20
0℃で予め反応させて得られるモリブデンカルボニル錯
体或いはクロムカルボニル錯体を触媒として、溶媒の存
在下、一酸化炭素と水素を反応させることを特徴とす
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、メタノールの新規
な製造方法に関する。メタノールは各種化学製品の中間
原料として、また、それ自身、溶剤、自動車用燃料、火
力発電用燃料として安価で汎用性の高い有用な化合物で
ある。
【0002】
【従来の技術】一酸化炭素と水素からメタノールを製造
する方法は、古くから工業的に実施されている。例え
ば、1913年ドイツのBASF社により、Cr,Zn
等の酸化物を主成分とする触媒を用い、300℃以上、
100気圧以上の条件で水性ガスからメタノールを含む
含酸素化合物の製造の可能性が示され、その後、いわゆ
る高圧法メタノールの製造方法が各国で開始された。1
959年には、イギリスのICI社により、合成ガスの
高レベルの脱硫技術を背景に、CuOを主成分とする触
媒を用いて従来よりも低温、低圧下、即ち、200℃〜
300℃、50〜150気圧の条件で反応を行う、いわ
ゆる低圧法メタノールの製造方法が開発された。その後
も触媒及びプロセスの改良がなされ、現在では、メタノ
ールの工業的製造方法の殆どが銅系触媒を使用し、反応
温度200℃、反応圧力100気圧程度の低圧法で実施
されている。
【0003】一酸化炭素と水素からのメタノール合成の
反応は次式で示すように発熱反応である。
【0004】CO + 2H2 → CH3OH ΔH298=−21.7 kcal/mol 従って、反応条件が低温、高圧であるほどメタノール合
成には有利である。より低温で高活性な触媒は、原料ガ
スの転化率を著しく向上させる結果、未反応のガスを反
応系へ再循還する必要がなくなるという点で、また、合
成ガスの製造工程よりも低圧で高いメタノール生成活性
を示す触媒は、原料の合成ガスをメタノール反応器へ導
入するにあたり、昇圧する必要がなくなるという点で工
業的に極めて有利である。
【0005】また、生成物のメタノールが溶媒として使
用できれば、溶媒の分離プロセスが不要となり、プロセ
ス上の利点は極めて大きい。
【0006】メタノール溶媒中、低温及び低圧、例えば
160℃以下及び50気圧以下のような反応条件で、あ
る程度の活性を有する低温・低圧活性触媒としていくつ
かの触媒が知られている。
【0007】例えば、米国特許第4,992,480
号、同4,935,395号明細書には、Cu,Ni,
Pd,Co,Ru,Mo,Feから選ばれた金属のカル
ボニル化合物とアルコキサイドを触媒とした均一触媒を
使用して合成ガスからメタノールを製造する方法が開示
されている。更に、例えば、米国特許第4,613,6
23号、同4,614,749号、同4,619,94
6号、同4,623,634号明細書には、M(OA
c)2−NaH−RONa(MはNi,Pd,Coから
選ばれた金属、Rは炭素数1〜6のアルキル基を示す)
からなる触媒を使用して一酸化炭素と水素から80〜1
20℃、〜20気圧でメタノールを製造する方法が開示
されている。これらの方法において、Cr(CO)6
Mo(CO)6による促進効果が記載されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明者らが検証した
限りにおいては、いずれの触媒も活性が十分とはいえな
い上に、ニッケル化合物や鉄化合物を使用した場合、極
めて毒性が強く、沸点の低いニッケルカルボニルや鉄カ
ルボニルが生成する等、取扱が困難である等の問題を有
しており、工業的に実施するにはいまだ不十分である。
【0009】一方、モリブデンヘキサカルボニルやクロ
ムヘキサカルボニルを触媒として使用する場合、これら
の化合物は非常に昇華しやすく、有効な触媒成分が反応
前から損失するという問題点があり、工業的には使用で
きない。
【0010】従って、溶媒中、特にメタノール溶媒中
で、低温・低圧の反応条件下で更に高活性でかつ触媒損
失のない触媒が強く切望されているのが現状である。
【0011】本発明の目的は、低温、低圧の反応条件下
で一酸化炭素と水素からメタノールを製造するための高
活性で、触媒損失の極めて少ない触媒を用いる新規な製
造方法を提供することである。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明者らはメタノール
溶媒中において、160℃以下の低温及び50気圧以下
の低圧で高活性が得られる触媒について鋭意検討した結
果、モリブデンカルボニル化合物或いはクロムカルボニ
ル化合物と金属アルコキサイドを予め反応させることに
より高活性を維持したまま、MoやCrの昇華が極めて
抑制された触媒が得られることを見出し、またこれを触
媒として使用することにより極めて高活性でメタノール
が生成することを見出し本発明を完成するに至った。
【0013】すなわち本発明は、モリブデンカルボニル
化合物或いはクロムカルボニル化合物と金属アルコキサ
イドを40〜200℃で予め反応させて得られるモリブ
デンカルボニル錯体或いはクロムカルボニル錯体を触媒
として、溶媒の存在下、一酸化炭素と水素を反応させる
ことを特徴とするメタノールの製造方法である。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。
【0015】本発明の方法で使用するモリブデンカルボ
ニル化合物の例としては、モリブデンヘキサカルボニル
やトリフェニルホスフィンペンタカルボニル、アニソー
ルモリブデントリカルボニル、ジフェニルメチリデンモ
リブデンペンタカルボニル、1,3−ジメチルイミダゾ
リン−2−イリデンモリブデンペンタカルボニル、メト
キシ(n−ブチル)メチレンモリブデンペンタカルボニ
ルのようなカルボニルの一部が他の化合物で置換された
モリブデンカルボニル化合物が挙げられる。
【0016】本発明の方法で使用するクロムカルボニル
化合物の例としては、クロムヘキサカルボニルやアニリ
ンクロムトリカルボニル、アニソールクロムトリカルボ
ニル、N−メチルアニリンクロムトリカルボニル、メチ
ルベンゾエートクロムカルボニル、シクロヘプタトリエ
ンクロムカルボニルのようなカルボニルの一部が他の化
合物で置換されたクロムカルボニルが挙げられる。
【0017】これらの中でもモリブデンヘキサカルボニ
ル或いはクロムヘキサカルボニルが好ましい。
【0018】本発明で使用するモリブデンカルボニル化
合物或いはクロムカルボニル化合物と金属アルコキサイ
ドを予め反応させる場合、通常、液相中で行う。この時
使用される溶媒は、これら原料が少量でも溶解しうるも
のであれば、いずれの溶媒も使用することができるが、
特に、極性溶媒が好ましい。この様な溶媒としては、メ
タノール、エタノール、プロパノールなどのようなアル
コール類、或いは、テトラヒドロフラン、ジエチルエー
テル、ジフェニルエーテルなどのエーテル類が挙げられ
る。特に、モリブデンカルボニル錯体或いはクロムカル
ボニル錯体を触媒としてメタノールを合成する場合に使
用する溶媒と類似の溶媒を使用することが好ましい。従
って、これらの中ではメタノールやテトラヒドロフラン
が特に好ましい。
【0019】本発明で使用するモリブデンカルボニル化
合物或いはクロムカルボニル化合物の使用量は、用いる
溶媒の使用量により決定される。その使用量が少量では
錯体生成の生成速度が遅く、一方、多量に用いると得ら
れる錯体の純度が低下し好ましくない。従って、その使
用量は、使用する溶媒の1リットルに対して、モリブデ
ン或いはクロム金属として0.001〜20molの範
囲であり、好ましくは0.1〜10molの範囲であ
る。
【0020】本発明において、モリブデンカルボニル化
合物或いはクロムカルボニル化合物と予め反応させる金
属アルコキサイドは、Li,Na,Kから選ばれた金属
のアルコキサイドが好ましい。この中でも、金属として
Na,Kが好ましい。また、アルコキサイドは炭素数1
〜10のアルコキサイドが使用される。この中でも、ア
ルコールから誘導されるメトキサイド、エトキサイド、
プロポキサイド、ブトキサイドが好ましい。
【0021】その金属アルコキサイドの使用量は、用い
るモリブデンカルボニル化合物或いはクロムカルボニル
化合物の使用量により決定される。その使用量は用いる
モリブデンカルボニル化合物或いはクロムカルボニル化
合物の金属1モルに対して、0.1〜30モル倍の範囲
であり、好ましくは0.5〜10モル倍の範囲である。
【0022】本発明では、モリブデンカルボニル化合物
或いはクロムカルボニル化合物と金属アルコキサイドと
を予め反応させて錯体を得るが、その際の反応温度は、
40〜200℃の温度範囲である。反応温度が200℃
を越えると、Mo(CO)6などの昇華量が増加し好ま
しくない。一方、40℃未満では、錯体の生成速度が低
下し、実用的ではない。反応温度は好ましくは50〜1
60℃の範囲、更に好ましくは、60〜120℃の範囲
である。また、錯体生成の際の反応時間は、2時間以上
あれば十分である。反応時間が2時間未満では、合成が
不十分で未反応のモリブデンカルボニル化合物或いはク
ロムカルボニル化合物が多く、好ましくない。また、4
8時間を越える時間をかけても既に反応が完結してお
り、意味がない。従って、実用的には、2〜48時間の
範囲であり、更に好ましくは10〜20時間の範囲であ
る。更に錯体の生成は、不活性ガス、例えば窒素、アル
ゴン、ヘリウムなどの希ガス類中で、常圧或いは加圧下
で行うことができる。また、こうして得られた錯体は、
溶媒や未反応の金属アルコキサイドと分離せず、そのま
まメタノール合成反応に使用しても、或いは単離して使
用しても効果があり、いずれの方法も使用できる。
【0023】本発明においては、触媒として上記の錯体
に加えて前述の金属アルコキサイドを添加することは、
好ましい。ここで添加する金属アルコキサイドは錯体生
成に使用した金属アルコキサイドと同じであっても、異
なっていてもよい。本発明の前記錯体触媒は、この様な
金属アルコキサイドを添加せずとも十分な効果を発揮す
るが、金属アルコキサイドの少量の添加で更に昇華が抑
制される。金属アルコキサイドの添加量が多すぎるとメ
タノール合成反応を阻害する場合がある。従って、その
添加量はモリブデンカルボニル錯体或いはクロムカルボ
ニル錯体の金属1モルに対して、0.1〜30モル倍の
範囲であり、好ましくは0.5〜10モル倍の範囲であ
る。
【0024】本発明で使用する溶媒としては、メタノー
ルだけでなく、エタノール、プロパノールのようなアル
コール類や、エチレングリコール、プロピレングリコー
ルのようなジオール類等のプロトン性溶媒を混合して使
用することができる。また、テトラヒドロフラン、ジエ
チルエーテル、ジフェニルエーテルのようなエーテル
類、グライム、ジグライム、トリグライムのようなグラ
イム類、酢酸メチル、プロピオン酸エチルのようなエス
テル類、ヘキサノール、ヘプタノールのような炭素数が
6以上のアルコール類、ヘキサン、ベンゼン、デカリ
ン、クロルベンゼンのような炭化水素、ハロゲン化炭化
水素類、また、ジメチルホルムアミド、N−メチルピロ
リドンのような非プロトン性極性溶媒も混合して使用す
ることができる。しかしながら、溶媒中のメタノールの
割合は少なくとも30wt%であり、好ましくは50wt%
以上、特に70wt%以上が最適である。
【0025】本発明の方法で使用するモリブデンカルボ
ニル錯体或いはクロムカルボニル錯体及び更に添加する
金属アルコキサイドは、前もって混合しても、そのまま
溶媒に順次投入しても、メタノールの合成触媒として効
果があり、いずれの方法も使用できる。
【0026】本発明では、160℃以下の低温において
も優れたメタノール活性を有する触媒を使用するもので
あるが、反応は40〜200℃の温度範囲で行うことが
できる。反応温度が200℃を超えると転化率が著しく
低下する。一方、反応温度が40℃未満では反応速度が
小さく実用的ではない。好ましくは、60〜180℃の
範囲である。さらに好ましくは80〜160℃の範囲で
ある。しかし、反応熱の回収等を含めた総合的な経済性
等を考慮して、これ以上の温度で実施しても本発明の方
法を限定するものではない。
【0027】原料の一酸化炭素及び水素には窒素や二酸
化炭素が含有されていても使用することができるが、二
酸化炭素は少ない方が好ましい。また、硫黄化合物や水
分は場合によってはメタノール合成の反応を開始する前
に、これらを痕跡量まで除去しておくことが望ましい。
一酸化炭素と水素の混合比は1:0.5〜1:5の範囲
である。水素の一酸化炭素に対する使用量が化学量論比
である2よりも大きいとメタノールの選択率は向上する
が、更に大きくなれば過剰の水素が利用されずに残り、
また、更に小さくなると過剰の一酸化炭素が利用されず
に残るために不経済である。従って、実用的には1:
1.5〜1:2.5の範囲が好ましい。
【0028】本発明の方法では、反応圧力が高いほどメ
タノール活性は高くなるが、合成ガス製造過程で得られ
た合成ガスを昇圧することなく反応器へ供給するための
実用的な圧力として50kg/cm2−G以下が好まし
い。しかしながら、これ以上の圧力で実施しても本発明
を限定するものではない。
【0029】
【実施例】以下、本発明を実施例により更に詳細に説明
する。
【0030】実施例1 モリブデンヘキサカルボニル(Mo(CO)6)26.
4g(100mmol)、カリウムメトキサイド21g
(300mmol)、メタノール100mlを反応容器
へ仕込み、N2雰囲気(常圧)で約15時間、還流し
た。反応生成物を濾過し、メタノールで洗浄後乾燥し
て、モリブデン−カリウムメトキサイド錯体を得た。こ
の錯体は黄色を呈し、熱分析の結果、230℃まで安定
な錯体であり、原料のモリブデンヘキサカルボニルとは
全く異なる化合物であった。
【0031】この錯体を4g、カリウムメトキサイド
1.4g(20mmol)、メタノール20mlをオー
トクレーブへ仕込み、一酸化炭素と水素の1:2合成ガ
スをオートクレーブ中に流入させ、反応温度120℃、
反応圧力50kg/cm2−Gで反応を行った。圧力が
約45分で10kg/cm2−Gまで低下したのを確認
した後、反応を終了した。仕込み溶媒基準の収量[ST
Y(Space time yield)]は110g/l/hrであっ
た。また触媒の損失は確認されなかった。
【0032】実施例2 クロムヘキサカルボニル(Cr(CO)6)22g(1
00mmol)、カリウムメトキサイド21g(300
mmol)、メタノール100mlを反応容器へ仕込
み、N2雰囲気(常圧)で約18時間、還流した。反応
生成物を濾過し、メタノールで洗浄後乾燥して、クロム
−カリウムメトキサイド錯体を得た。この錯体は黄橙色
を呈し、熱分析の結果、220℃まで安定な錯体であ
り、原料のクロムヘキサカルボニルとは全く異なる化合
物であった。
【0033】この錯体を4g、カリウムメトキサイド
1.4g(20mmol)、メタノール20mlをオー
トクレーブへ仕込み、反応温度120℃、反応圧力50
kg/cm2−Gで反応を行った。圧力が10kg/c
2−Gまで低下したのを確認した後、反応を終了し
た。仕込み溶媒基準のSTYは103g/l/hrであ
った。また触媒の損失は確認されなかった。
【0034】実施例3 メタノール合成反応に用いる金属アルコキサイドをカリ
ウムメトキサイドからナトリウムエトキサイドに替えた
以外は実施例1と同様にしてメタノール合成を行った。
仕込み溶媒基準のSTYは107g/l/hrであっ
た。また触媒の損失は確認されなかった。
【0035】実施例4 錯体生成に用いる金属アルコキサイドをカリウムメトキ
サイドからナトリウムエトキサイドに替えた以外は実施
例1と同様にして錯体を生成し、同様にメタノール合成
を行った。仕込み溶媒基準のSTYは105g/l/h
rであった。また触媒の損失は確認されなかった。
【0036】実施例5 メタノール合成の際にカリウムメトキサイドを添加しな
かった以外は実施例1と同様にしてメタノール合成を行
った。仕込み溶媒基準のSTYは98g/l/hrであ
った。また極めてわずかではあるが、オートクレーブ上
部にモリブデンヘキサカルボニルの昇華が確認された。
【0037】実施例6 メタノール合成の反応温度を120℃から150℃に替
えた以外は実施例1と同様に反応を行った。仕込み溶媒
基準のSTYは145g/l/hrであった。また触媒
の損失は確認されなかった。
【0038】実施例7 モリブデンヘキサカルボニル(Mo(CO)6)26.
4g(100mmol)、カリウムメトキサイド21g
(300mmol)、メタノール100mlを反応容器
へ仕込み、N2雰囲気(常圧)で約15時間、還流し
た。得られた反応懸濁液20mlをオートクレーブへ仕
込み、実施例1と同様にメタノール合成反応を行った。
仕込み溶媒基準のSTYは96g/l/hrであった。
また触媒の損失は確認されなかった。
【0039】実施例8 反応圧力を50g/cm2−Gから30g/cm2−Gに
替えた以外は実施例1と同様に反応を行った。仕込み溶
媒基準のSTYは77g/l/hrであった。また触媒
の損失は確認されなかった。
【0040】実施例9 錯体合成の際の反応をN2加圧下で行い、合成温度を1
00℃にした以外は実施例1と同様に錯体合成反応を行
って錯体を得、次いで実施例1と同様にメタノール合成
反応を行った。仕込み溶媒基準のSTYは112g/l
/hrであった。また触媒の損失は確認されなかった。
【0041】実施例10 錯体合成の際の溶媒をメタノールからテトラヒドロフラ
ンに替えて行った以外実施例1と同様にして錯体を得、
同様にメタノール合成を行った。仕込み溶媒基準のST
Yは84g/l/hrであった。また触媒の損失は確認
されなかった。
【0042】実施例11 メタノール合成の際の溶媒をメタノールに替えてメタノ
ール70wt%及びジグライム30wt%の混合溶媒を使用
した以外は実施例1と同様に反応を行った。仕込み溶媒
基準のSTYは67g/l/hrであった。また触媒の
損失は確認されなかった。
【0043】比較例1 米国特許第4,623,634号明細書等に記載された
方法、すなわち、モリブデンヘキサカルボニル2.6g
(10mmol)、カリウムメトキサイド2.1g(3
0mmol)、メタノール20mlをオートクレーブへ
仕込み、反応温度150℃、反応圧力50kg/cm2
−G(CO/H2=1/2)で反応を行った。仕込み溶
媒基準のSTYは131g/l/hrであったが、オー
トクレーブ上部に大量のモリブデンヘキサカルボニルが
付着していた。次いで、同じ組成の混合ガスを圧入して
同様の反応を行ったが、STYは89g/l/hrまで
大幅に低下した。
【0044】比較例2 クロムヘキサカルボニル5.6g(20mmol)、カ
リウムメトキサイド2.1g(30mmol)、メタノ
ール20mlをオートクレーブへ仕込み、反応温度12
0℃、反応圧力50kg/cm2−G(CO/H2=1/
2)で反応を行った。圧力が約45分で20kg/cm
2−Gまで低下したのを確認した後、反応を終了した。
仕込み溶媒基準のSTYは104g/l/hrであった
が、オートクレーブ上部に大量のクロムヘキサカルボニ
ルが付着していた。次いで、同じ組成の混合ガスを圧入
して同様の反応を行ったが、STYは80g/l/hr
まで大幅に低下した。
【0045】比較例3 メタノール合成の際の溶媒をメタノールに替えてメタノ
ール10wt%及びテトラヒドロピラン90wt%の混合溶
媒を使用した以外は実施例1と同様に反応を行ったが、
若干の圧吸収が認められた程度でメタノール活性は殆ど
得られなかった。
【0046】
【発明の効果】本発明によれば、一酸化炭素と水素から
メタノールを製造する方法において、メタノール溶媒中
で、モリブデンカルボニル化合物或いはクロムカルボニ
ル化合物とアルカリ金属のアルコキサイドから合成され
る錯体を触媒として反応を行うと、優れたメタノール活
性が得られ、更に触媒成分の昇華が抑制される。また、
本発明の方法では、生成物であるメタノールを溶媒とし
て使用できるため、メタノールを溶媒から分離すること
なく、プロセスが極めて簡素化できるという効果も有す
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 菅原 晴茂 大阪府高石市西取石3丁目16−1−201 (72)発明者 松田 洋和 兵庫県姫路市網干区新在家1239 ダイセル 化学工業株式会社内 (72)発明者 大松澤 武志 山口県玖珂郡和木町和木六丁目1番2号 三井石油化学工業株式会社内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 モリブデンカルボニル化合物或いはクロ
    ムカルボニル化合物と金属アルコキサイドを40〜20
    0℃で予め反応させて得られるモリブデンカルボニル錯
    体或いはクロムカルボニル錯体を触媒として、溶媒の存
    在下、一酸化炭素と水素を反応させることを特徴とする
    メタノールの製造方法。
  2. 【請求項2】 触媒がモリブデンカルボニル錯体或いは
    クロムカルボニル錯体に更に金属アルコキサイドを添加
    した触媒である請求項1に記載の製造方法。
  3. 【請求項3】 前記溶媒は、少なくともメタノールを7
    0wt%以上含むことを特徴とする請求項1または2に
    記載の製造方法。
JP22002496A 1996-08-21 1996-08-21 メタノールの製造方法 Expired - Lifetime JP3553740B2 (ja)

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