JP3553706B2 - メタノールの製造方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、メタノールの新規な製造方法に関する。メタノールは各種化学製品の中間原料として、また、それ自身、溶剤、自動車用燃料、火力発電用燃料として安価で汎用性の高い有用な化合物である。
【0002】
【従来の技術】
一酸化炭素と水素からメタノールを製造する方法は、古くから工業的に実施されている。例えば、1913年ドイツのBASF社により、Cr,Zn等の酸化物を主成分とする触媒を用い、300℃以上、100気圧以上の条件で水性ガスからメタノールを含む含酸素化合物の製造の可能性が示され、その後、いわゆる高圧法メタノールの製造方法が各国で開始された。1959年には、イギリスのICI社により、合成ガスの高レベルの脱硫技術を背景に、CuOを主成分とする触媒を用いて従来よりも低温、低圧下、即ち、200℃〜300℃、50〜150気圧の条件で反応を行う、いわゆる低圧法メタノールの製造方法が開発された。その後も触媒及びプロセスの改良がなされ、現在では、メタノールの工業的製造方法の殆どが銅系触媒を使用し、反応温度200℃、反応圧力100気圧程度の低圧法で実施されている。
【0003】
一酸化炭素と水素からのメタノール合成の反応は次式で示すように発熱反応である。
CO + 2H → CHOH ΔH298=−21.7 kcal/mol
従って、反応条件が低温、高圧であるほどメタノール合成には有利である。より低温で高活性な触媒は、原料ガスの転化率を著しく向上させる結果、未反応のガスを反応系へ再循環する必要がなくなるという点で、また、合成ガスの製造工程よりも低圧で高いメタノール生成活性を示す触媒は、原料の合成ガスをメタノール反応器へ導入するにあたり、昇圧する必要がなくなるという点で工業的に極めて有利である。
【0004】
低温及び低圧、例えば160℃以下及び50気圧以下の反応条件で、ある程度の活性を有する低温・低圧活性触媒としていくつかの触媒が知られている。例えば、特公昭63−51130号公報には、一酸化炭素と水素とを銅酸化物を除く銅化合物とナトリウムアルコキサイドあるいはカリウムアルコキサイドを触媒として反応させて含酸素有機化合物を合成する方法が開示されている。また、例えば、特公昭63−51129号公報には、ニッケル化合物とLi,Na,Kより選ばれた金属アルコキサイドを触媒として一酸化炭素と水素から含酸素有機化合物を合成する方法が開示されている。この特許におけるニッケル化合物として、2価及び0価の任意の化合物が挙げられており、具体的に、塩化ニッケル、臭化ニッケル、ヨウ化ニッケル等のハロゲン化ニッケル、及びこれらのホスフィン等の配位化合物、硫化ニッケル、硝酸ニッケルなどの2価のニッケル化合物、ニッケルアセチルアセトナート、テトラキスホスフィンニッケル、ビスジシクロオクタンジエニルニッケル、ニッケルカルボニル等の0価のニッケル錯体、ラネーニッケル等の活性ニッケル金属が例示されている。
【0005】
しかしながら、これらのニッケル化合物はラネーニッケルを除くとすべて液相均一系ニッケル化合物である。
【0006】
また、例えば、特表昭62−500867(WO86/03190)号公報には、アルカリ金属アルコキシドと銅触媒とからなる触媒系の存在下において、反応器中の液体反応媒質がメタノール及びギ酸メチルに加えて、同一温度における純粋メタノールのものより低い誘電恒数を有する少なくとも50容量%の非極性有機溶剤を使用して液相中でメタノールを製造する方法が開示されている。
【0007】
また、例えば、米国特許第4,992,480号、同4,935,395号明細書には、Cu,Ni,Pd,Co,Ru,Mo,Feから選ばれた金属のカルボニル化合物とアルコキサイドを触媒とした均一触媒を使用して合成ガスからメタノールを製造する方法が開示されている。更に、例えば、米国特許第4,613,623号、同4,614,749号、同4,619,946号、同4,623,634号明細書には、M(OAc)−NaH−RONa(MはNi,Pd,Coから選ばれた金属、Rは炭素数1〜6のアルキル基を示す)からなる触媒を使用して一酸化炭素と水素から80〜120℃、〜20気圧でメタノールを製造する方法が開示されている。これらの方法において、Mo(CO)による促進 効果が確認されている。
【0008】
また、特開平2−138140号公報には、(1)乾燥ニッケル、(2)水、(3)アルカリ金属又はアルカリ土類金属から誘導されたアルコラートからなる触媒が開示されている。
【0009】
また、特開平1−233241号公報にはニッケル塩及びアルカリ金属又はアルカリ土類金属のアルコラートからなる触媒を液相で使用し、液相中に不活性気体冷却剤を注入して反応熱を除去する方法が開示されている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
本発明者らが検証した限りにおいては、いずれの触媒も活性が十分とはいえない上に、活性の劣化が激しい、あるいは、取扱が困難である等の問題を有しており、工業的に実施するにはいまだ不十分であることが確認された。従って、低温・低圧の反応条件下で更に高活性な触媒が強く切望されているのが現状である。
【0011】
本発明の目的は、低温、低圧の反応条件下で一酸化炭素と水素からメタノールを製造するための高活性な触媒を用いる新規な製造方法を提供することである。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは工業的に有利な160℃以下の低温及び50気圧以下の低圧で高活性が得られる触媒について鋭意検討した結果、担持還元ニッケル触媒または有機ニッケル化合物の熱分解物を触媒として使用することにより極めて高活性でメタノールを生成することを見出し本発明を完成するに至った。
【0013】
すなわち本発明は、溶媒の存在下、ニッケル化合物及び金属アルコキサイド化合物を触媒として一酸化炭素と水素から含酸素化合物を製造する方法において、ニッケル化合物として担持還元ニッケル触媒または有機ニッケル化合物の熱分解物を使用することを特徴とするメタノールの製造方法である。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を詳細に説明する。
【0015】
本発明の方法で使用する担持還元ニッケル触媒とは、ニッケル化合物を20〜90wt%含有する担持ニッケル触媒である。担体としては、例えば、アルミナ、シリカ、マグネシア、ケイソウ土、軽石、酸性白土、酸化亜鉛等が使用されるが、中でも活性炭、アルミナはNiOを還元する条件下においても還元されにくいために触媒を安定化し、メタノール活性向上に効果があるため最も好ましい。さらには活性炭の活性向上効果は著しく大きい。触媒中の担体としての活性炭やアルミナの含有量は5〜50wt%が好ましい。また、担体上のニッケル化合物としては、完全に還元された0価のニッケル(Ni(0)と記す)のみよりも、一部還元されていない酸化ニッケル(NiOと記す)を5〜70%程度残存している方がメタノール活性がより高いことから好ましい。さらにNiOを7〜20%程度残存している方が好ましい。
【0016】
このような担持還元ニッケル触媒は、ニッケル塩を公知のカ焼法や沈澱法で調製することができる。例えば、触媒工学講座、元素別触媒便覧(地人書館発行、1974年)や、米国特許第3,856,370号、同3,869,521号、同4,042,531号、同4,160,745号、同4,490,480号、同5,258,346号明細書等にその方法が記載されている。
【0017】
原料のニッケル塩としては、硝酸塩、硫酸塩、炭酸塩、塩化物等の鉱酸塩が使用できる。この中でもハロゲンや硫黄の混入のおそれのない硝酸塩が好ましい。
【0018】
カ焼法で触媒を調製する場合、例えば硝酸ニッケルを素焼きのルツボに入れ、徐々に500〜550℃まで加熱して、得られたNiOとケイソウ土に水を少量加えて混練する。アルミナ等の担体はこの時添加する。次いで、蒸発乾固させた後、水素気流中で加熱還元する方法が挙げられる。
【0019】
また、沈澱法で触媒を調製する場合、例えば、硝酸ニッケルを蒸留水に溶解し、炭酸アンモニウム、炭酸ナトリウム、水酸化ナトリウム等の沈澱剤を加えて、水酸化ニッケル、あるいは塩基性炭酸ニッケルとする。アルミナ等の担体は沈澱剤を添加する前に加えるが、沈澱剤を添加してから更に担体を加えても良い。溶媒を除いた後、250〜600℃でカ焼し、水素気流中で加熱還元することにより目的の触媒を調製することができる。
【0020】
本発明の方法で使用する有機ニッケル化合物の熱分解物とは、ギ酸ニッケル、酢酸ニッケル、プロピオン酸ニッケルあるいはシュウ酸ニッケル等の有機ニッケル化合物を200〜380℃で熱分解して得られるニッケル化合物である(このような、ギ酸ニッケルあるいはシュウ酸ニッケルから誘導される熱分解物をそれぞれギ酸ニッケル触媒あるいはシュウ酸ニッケル触媒と称す)。このような触媒の調製方法は公知であり、例えば、触媒工学講座、元素別触媒便覧(地人書館発行、1974年)499〜504頁に記載されている。
【0021】
原料の有機ニッケル化合物として、ギ酸ニッケル等の有機カルボン酸を挙げたが、さらにニッケルアセチルアセトナートのような有機ニッケル化合物も使用できる。
【0022】
本発明で使用される有機ニッケル化合物は、活性炭、アルミナ、シリカ、マグネシア、ジルコニア、ケイソウ土、軽石、酸性白土、酸化亜鉛等の担体を含んでいても良い。この中でも活性炭は活性向上効果が著しい。これらの触媒は、例えばギ酸ニッケル触媒の場合、Ni(NO・6HO,Ni(NO・6HO(NiSO・7HO)またはNiCl・6HO等の塩類の濃厚水溶液にやや過剰のNaCO水溶液を加えて塩基性炭酸ニッケルを沈澱させてギ酸で処理してギ酸ニッケルを作る場合に、塩基性炭酸ニッケルを沈澱させる際にケイソウ土を混合しておいて、得られたケイソウ土付きギ酸ニッケルを熱分解しても良く、あるいは、ギ酸ニッケルにケイソウ土を混ぜたケイソウ土混合ギ酸ニッケルを熱分解しても調製することができる。また、Al,Mg,Znのギ酸塩と混合して熱分解すると活性が大きく保存性の良いものが得られ、さらに活性炭と混合して熱分解したものはさらに活性の大幅な向上が図れる。
【0023】
本発明で使用される有機ニッケル化合物の熱分解物は、ギ酸ニッケル(担体を含むギ酸ニッケルも包含される)あるいはシュウ酸ニッケル(担体を含むシュウ酸ニッケルも包含される)を乾式法、湿式法のいずれの方法で熱分解しても良い。
【0024】
乾式法で、例えばギ酸ニッケル触媒を調製する場合、原料のギ酸ニッケルが含水塩である場合にはまず熱分解前に脱水しておくことが好ましい。この脱水は任意の条件で行うことができるが、例えば、ギ酸ニッケルは180℃で分解が起こり始めるので、180℃以下の温度で、常圧下あるいは減圧下で乾燥することが好ましい。次いで減圧下あるいはN、He等の不活性ガスを流通しながら、あるいはHガスを流通しながら200〜380℃で熱分解する。さらに具体的には、例えば、ギ酸ニッケルを真空中で170℃、2〜3時間乾燥し、その後放冷して粉砕し、次いで真空中で300℃まで加熱して分解する。ガスの発生が止まってから放冷することにより目的とするギ酸ニッケル触媒を得る。
【0025】
また、湿式法で調製する場合、ギ酸ニッケル触媒を例にとれば、分散媒体とギ酸ニッケルをペースト状にしておいて所定温度の分散媒体中に投入する方法、あるいは、初めから分散媒体中にギ酸ニッケルを混ぜておき加熱する方法のいずれの方法も使用することができる。どちらも急激に温度を上げることが好ましい。また、分解中はHを通しても、減圧下で行っても良いが、Hを通した方がより高活性な触媒が得られ好ましい。使用する分散媒体としては、熱分解する温度以上で安定であれば良く、このような高温で安定な分散媒体としては、オイル、パラフィン、ジフェニルエーテル、ビフェニル、ジフェニルメタン、ジフェニルエタン、ジブチルフタレート、レゾルシン等が挙げられる。これらの分散媒体は混合して使用しても好ましい結果が得られる。
【0026】
この湿式法においても、原料のギ酸ニッケルが含水塩である場合にはまず、ギ酸ニッケルの結晶水を留去した後に熱分解を行う。例えば、常圧でまず分散媒体中150℃で結晶水を除き、190℃に昇温しこの温度を水が全部出尽くすまで保ち、次に急速に240℃まで昇温して約30分〜1時間この温度付近に保って分解を完了させる。このようにして得られた触媒は、分散媒体中に分散させたまま使用しても良く、また、石油エーテル、ベンゼン、アルコール等で分散媒体を洗い流した後に使用しても良い。
【0027】
シュウ酸ニッケル触媒もギ酸ニッケルと同様に乾式法、湿式法のいずれの方法でも調製することができるが、原料のシュウ酸ニッケルが含水塩である場合は、同様に結晶水を除去した後に熱分解される。この場合、シュウ酸ニッケルの結晶水は150℃でとれ、200℃付近からシュウ酸ニッケルの分解が始まるので、150〜190℃で乾燥した後に、200〜380℃で熱分解することにより目的のシュウ酸ニッケル触媒を得ることができる。
【0028】
また、本発明の方法で使用する有機ニッケル化合物の熱分解物としては、アセチルアセトンニッケルを200〜380℃で熱分解して得られるニッケル化合物も使用でき、このニッケル化合物は、ギ酸ニッケルと同様に調製することができる。
【0029】
このようにして得られた担持還元ニッケル触媒あるいは有機ニッケル化合物の熱分解物は、ニッケルと例えばアルミニウムとの合金をアルカリや酸によりアルミニウムを溶出(展開)して得られるラネーニッケル触媒とは異なる触媒であり、これらのラネーニッケル触媒よりも高いメタノール活性を有する。また、ラネーニッケル触媒は発火性が強いので、取扱い面においても本発明で使用するニッケル化合物の方が好ましい。また、ニッケル塩の溶液を強力なNaH等の還元剤で処理して得られるニッケル触媒ともニッケルの形態が異なり、これらは触媒ライフが著しく短いのが通常である。本発明者らも、上記米国特許3,856,370号等に記載された触媒は、その調製から使用するまでの時間が長くなると触媒活性が低下することを確認している。
【0030】
本発明で使用する担持還元ニッケル触媒あるいは有機ニッケル化合物の熱分解物の使用量は、用いる溶媒の使用量により決定され、触媒が担体に担持されている場合のその使用量は、担体を含む総重量を意味する。該担持還元ニッケル触媒あるいは該熱分解物の使用量は少量で充分であり、多量に用いると活性の低下につながり好ましくない。従って、その使用量は、使用する溶媒の量に対して、0.5〜50wt%の範囲であり、好ましくは0.1〜30wt%の範囲である。
【0031】
本発明で使用する金属アルコキサイドは、Li,Na,Kから選ばれた金属のアルコキサイドが好ましい。この中でも、金属としてNa,Kが好ましく、更にKは最適である。また、アルコキサイドは炭素数1〜10のアルコキサイドが使用される。この中でも、アルコールから誘導されるメトキサイド、エトキサイド、プロポキサイド、ブトキサイドが好ましい。
【0032】
本発明の方法で使用する金属アルコキサイドの量は、用いる担持還元ニッケル触媒あるいは有機ニッケル化合物の熱分解物の使用量により決定される。その使用量が少ないと触媒としての効果が少なく、余り多くても反応を阻害する。従って、その使用量は用いる担持還元ニッケル触媒あるいは有機ニッケル化合物の熱分解物の重量に対して、0.1〜30倍の範囲であり、好ましくは0.3〜10倍の範囲である。
【0033】
本発明で使用する溶媒としては、特に制限はないが、テトラヒドロフラン、テトラヒドロピラン、ジエチルエーテル、ジフェニルエーテルのようなエーテル類、グライム、ジグライム、トリグライムのようなグライム類、酢酸メチル、プロピオン酸エチルのようなエステル類、ヘキサノール、ヘプタノールのような炭素数が6以上のアルコール類、ヘキサン、ベンゼン、デカリン、クロルベンゼンのような炭化水素、ハロゲン化炭化水素類が好ましく使用される。また、ジメチルホルムアミド、N−メチルピロリドンのような非プロトン性極性溶媒も使用することができる。これらの中でも、エーテル類やグライム類が得に好ましい。
【0034】
本発明の方法で使用する担持還元ニッケル触媒あるいは有機ニッケル化合物の熱分解物、及び金属アルコキサイドは、前もって混合しても、そのまま溶媒に順次投入しても、メタノールの合成触媒として効果があり、いずれの方法も使用できる。
【0035】
本発明では、160℃以下の低温においても優れたメタノール活性を有する触媒を使用するものであるが、反応は40〜200℃の温度範囲で行うことができる。反応温度が200℃を超えると転化率が著しく低下する。一方、反応温度が40℃未満では反応速度が小さく実用的ではない。好ましくは、60〜180℃の範囲である。さらに好ましくは80〜160℃の範囲である。しかし、反応熱の回収等を含めた総合的な経済性等を考慮して、これ以上の温度で実施しても本発明の方法を限定するものではない。
【0036】
原料の一酸化炭素及び水素には窒素や二酸化炭素が含有されていても使用することができるが、二酸化炭素は少ない方が好ましい。また、硫黄化合物や水分は場合によってはメタノール合成の反応を開始する前に、これらを痕跡量まで除去しておくことが望ましい。一酸化炭素と水素の混合比は1:0.5〜1:5の範囲である。水素の一酸化炭素に対する使用量が化学量論比である2よりも小さいとメタノールの合成速度は向上すが、過剰の一酸化炭素が利用されずに残り、また、更に大きくなると過剰の水素が残るために不経済である。従って、実用的には1:1.5〜1:2.5の範囲が好ましい。
【0037】
本発明の方法では、反応圧力が高いほどメタノール活性は高くなるが、合成ガス製造工程から得られる合成ガスを昇圧することなく反応器へ供給するための実用的な圧力として50kg/cm−G以下が好ましい。しかしながら、これ以上の圧力で実施しても本発明を限定するものではない。
【0038】
【実施例】
以下、本発明を実施例により更に詳細に説明する。
【0039】
実施例1〜7では担持還元ニッケル触媒に関する実施例を示している。
【0040】
実施例1
アルミン酸ナトリウム(キシダ化学(株)製)30g、酸化ケイ素(キシダ化学(株)製)90gを懸濁させた2リットルの水溶液に硝酸ニッケル(和光純薬(株)製)250gを加え、攪拌しながら90℃まで昇温した。次いで、炭酸ナトリウム110gをゆっくり添加し、90℃で3時間反応を行った。得られたスラリーを濾過し、純水で十分水洗し、350℃で3時間焼成した。得られた焼成物を単管につめ、水素で250℃、1.5時間還元し、担持還元ニッケル触媒を調製した。得られた触媒の組成は、Niとして55%、シリカ35%、アルミナ10%、比表面積260m/g、細孔容積0.4cc/gであった。また、このうち、Ni(0)とNiOとの割合はXRD分析の結果、約60:40であった。
【0041】
この担持還元ニッケル触媒1g、カリウムメトキサイド2.1g(30mmol)、テトラヒドロフラン20mlをオートクレーブへ窒素中で仕込み、反応温度120℃、反応圧力50kg/cm−Gで反応を行った。反応は約15分で終了し、CO転化率96%、メタノール選択率99%以上の反応成績が得られた。圧力の低下が認められた時までを反応時間とした場合の溶媒基準の収量[STY(Space time yield)]は365g/l/hrであった。
【0042】
実施例2
実施例1で調製した担持還元ニッケル触媒1g、ナトリウムメトキシド1.6g(30mmol)、トリグライム20mlをオートクレーブへ窒素中で仕込み、実施例1と同様に反応を行った結果、CO転化率92%、メタノール選択率99%以上の反応成績が得られた。また、STYは82.7g/l/hrであった。
【0043】
実施例3
実施例1で調製した担持還元ニッケル触媒2g、ナトリウムエトキシド3.5g(50mmol)、トリグライム20mlをオートクレーブへ窒素中で仕込み、実施例1と同様に反応を行った結果、CO転化率94%、メタノール選択率99%以上の反応成績が得られた。また、STYは116g/l/hrであった。
【0044】
実施例4
ケイ酸ナトリウム(キシダ化学(株)製)120g、硝酸ニッケル80g及び炭酸ナトリウム45gを使用し、アルミン酸ナトリウムを使用しなかった以外は実施例1と同様にして担持還元ニッケル触媒を調製した。この触媒組成は、NiOとして38%、シリカ62%であった。この触媒を使用し、実施例2と同様に反応を行った結果、CO転化率95%、メタノール選択率99%以上の反応成績が得られた。また、STYは76g/l/hrであった。
【0045】
実施例5
実施例1での触媒の調製時に水素還元時間を300℃で2時間とし、Ni(0)とNiOとの割合が約90:10である触媒を調製し、この触媒を用いて実施例1と同様に反応を行った結果、CO転化率93%、メタノール選択率99%以上の反応成績が得られた。また、STYは252g/l/hrであった。
【0046】
実施例6
市販の還元ニッケル触媒(商品名「G−87」、日産ガードラー(株)製)1g、カリウムメトキシド2.1g(30mmol)、テトラヒドロフラン20mlをオートクレーブへ仕込み、反応温度を150℃に変えた以外は実施例1と同様に反応を行った結果、CO転化率96%、メタノール選択率99%以上の反応成績が得られた。また、STYは258g/l/hrであった。
【0047】
実施例7
市販の還元ニッケル触媒(商品名、「安定化Ni SN−110」、堺化学(株)製)1g、カリウムメトキシド2.1g(30mmol)、テトラヒドロフラン20mlをオートクレーブへ仕込み、反応温度を150℃に変えた以外は実施例1と同様に反応を行った結果、CO転化率96%、メタノール選択率99%以上の反応成績が得られた。また、STYは282g/l/hrであった。
【0048】
実施例8〜13では有機ニッケル化合物の熱分解物の実施例を示している。
【0049】
実施例8
ギ酸ニッケル(Ni(HCOO)・2HO、キシダ化学(株)製)33gを20mmHgの減圧下、150℃、3時間で、完全に脱水し、その後窒素雰囲気下において粉砕し、さらにこの粉砕品をアスピレーターで減圧に引きながら温度を20〜30分かけて240〜250℃に上げ、2時間熱分解した。次いで、少量の水素を1時間通すことにより、ギ酸ニッケル触媒を約10g得た。得られた触媒の比表面積は118m/gであった。
【0050】
このギ酸ニッケル触媒1g、カリウムメトキサイド2.1g(30mmol)、テトラヒドロフラン20mlをオートクレーブへ窒素中で仕込み、室温でCO/H=1/2(モル比)の合成ガスを50kg/cm−Gまで圧入し、反応温度120℃で3時間反応を行った。分析の結果、CO転化率95%、メタノール選択率99%以上の反応成績が得られた。圧力の吸収は15分で終了し、STYは353g/l/hrであった。
【0051】
実施例9
実施例8で調製したギ酸ニッケル触媒1g、ナトリウムメトキシド1.6g(30mmol)、トリグライム20mlをオートクレーブへ窒素中で仕込み、実施例8と同様に反応を行った結果、CO転化率93%、メタノール選択率99%以上の反応成績が得られた。また、STYは86.2g/l/hrであった。
【0052】
実施例10
実施例8で調製したギ酸ニッケル触媒2g、ナトリウムエトキシド3.5g(50mmol)、トリグライム20mlをオートクレーブへ窒素中で仕込み、実施例8と同様に反応を行った結果、CO転化率94%、メタノール選択率99%以上の反応成績が得られた。また、STYは97g/l/hrであった。
【0053】
実施例11
シュウ酸ニッケル(NiC・2HO、キシダ化学(株)製)32gを20mmHgの減圧下、170℃、3時間で、完全に脱水し、その後窒素雰囲気下において粉砕し、さらにこの粉砕品をアスピレーターで減圧に引きながら温度を30分かけて255〜260℃に上げ、2時間熱分解した。次いで、少量の水素を1時間通すことにより、シュウ酸ニッケル触媒を約10g得た。
【0054】
この触媒を使用し、実施例9と同様に反応を行った結果、CO転化率95%、メタノール選択率99%以上の反応成績が得られた。また、STYは76g/l/hrであった。
【0055】
実施例12
アセチルアセトンニッケル(C1014Ni・2HO、和光純薬工業(株)製)29gおよびマグネシア30gを粉砕して混合し、He気流中において250℃で30分、さらに300℃で2時間熱分解した。得られたニッケル化合物をそのまま、調製したギ酸ニッケル触媒に替えて使用した以外は実施例9と同様に反応を行った。分析の結果、CO転化率94%、メタノール選択率99%以上の反応成績が得られた。また、STYは85g/l/hrであった。
【0056】
実施例13
アセチルアセトンニッケル(C1014Ni・2HO、和光純薬工業(株)製)29gおよび活性炭30gを粉砕して混合し、He気流中において250℃で30分、さらに300℃で2時間熱分解した。得られたニッケル化合物をそのまま、調製したギ酸ニッケル触媒に替えて使用した以外は実施例8と同様に反応を行った。分析の結果、CO転化率97%、メタノール選択率99%以上の反応成績が得られた。また、STYは426g/l/hrであった。
【0057】
比較例1
米国特許第4,623,634号明細書等に記載された方法、すなわち、酢酸ニッケル、ナトリウムハイドライド、溶媒としてトリグライムを使用し、ついでtert−アミルアルコールを反応させて触媒を調製した。すなわち、触媒として酢 酸ニッケル2.5mmol、ナトリウムハイドライド15mmol、tert−アミ ルアルコール13mmol、トリグライム25mlをオートクレーブに仕込み、反応温度及び反応圧力を実施例1と同様にして反応を行った結果、CO転化率88%、メタノール選択率99%以上の反応成績が得られた。また、STYは43g/l/hrであった。
【0058】
比較例2
触媒として酢酸ニッケル5mmol、ナトリウムハイドライド30mmol、tert−アミルアルコール26mmol、テトラヒドロフラン25mlをオートク レーブに仕込み、反応温度及び反応圧力を実施例1と同様にして反応を行った結果、CO転化率82%、メタノール選択率99%以上の反応成績が得られた。また、STYは28g/l/hrであった。
【0059】
比較例3
市販のラネーニッケルを窒素中で水を除去し、減圧下で乾燥したものを担持還元ニッケルの替わりに使用した以外は実施例1と同様の方法で反応を行った。分析の結果、CO転化率91%、メタノール選択率99%以上の反応成績が得られた。また、STYは23g/l/hrであった。
【0060】
比較例4
市販の触媒(商品名「G−87」、日産ガードラー(株)製)を更に350℃で5時間還元し、実施例1と同様に反応を行った結果、全く活性は得られなかった。
【0061】
【発明の効果】
本発明によれば、一酸化炭素と水素からメタノールを製造する方法において、エーテル等の溶媒中で、担持還元ニッケル触媒または有機ニッケル化合物の熱分解物、及びアルカリ金属のアルコキサイドを触媒として反応を行うと、160℃以下、50気圧以下の反応条件下で公知触媒よりもはるかに優れたメタノール活性(STYとして比較)を示し、また90%以上の一酸化炭素転化率が得られる。この結果、未反応の合成ガスを反応系へ再循環する必要がなくなる上に、合成ガス製造工程よりも低圧でメタノール合成反応が可能となるため、原料の合成ガスを昇圧する必要がなくなる等、工業的に有利な製造方法である。

Claims (5)

  1. 溶媒の存在下、ニッケル化合物及び金属アルコキサイド化合物を触媒として一酸化炭素と水素から含酸素化合物を製造する方法において、ニッケル化合物として担持還元ニッケル触媒または有機ニッケル化合物の熱分解物を使用することを特徴とするメタノールの製造方法。
  2. 担持還元ニッケル触媒または有機ニッケル化合物の熱分解物が、一部還元されていない酸化ニッケルを含有しているニッケル化合物である請求項1に記載の製造方法。
  3. 有機ニッケル化合物の熱分解物が、ギ酸ニッケルあるいはシュウ酸ニッケルを200〜380℃で熱分解して得られるニッケル化合物である請求項1または2に記載の製造方法。
  4. 担持還元ニッケル触媒あるいは有機ニッケル化合物の熱分解物の担体として、活性炭あるいはアルミナを用いる請求項1〜3のいずれか1項に記載の製造方法。
  5. 溶媒がエーテル結合を有する化合物であり、反応温度40〜200℃、反応圧力50気圧以下で反応を行う請求項1〜4のいずれか1項に記載の製造方法。
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