JPH1059744A - マット面をもつ半導体工業用シリカガラス物品およびその製造方法 - Google Patents
マット面をもつ半導体工業用シリカガラス物品およびその製造方法Info
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- JPH1059744A JPH1059744A JP23731996A JP23731996A JPH1059744A JP H1059744 A JPH1059744 A JP H1059744A JP 23731996 A JP23731996 A JP 23731996A JP 23731996 A JP23731996 A JP 23731996A JP H1059744 A JPH1059744 A JP H1059744A
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- glass article
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- etching
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-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C03—GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
- C03C—CHEMICAL COMPOSITION OF GLASSES, GLAZES OR VITREOUS ENAMELS; SURFACE TREATMENT OF GLASS; SURFACE TREATMENT OF FIBRES OR FILAMENTS MADE FROM GLASS, MINERALS OR SLAGS; JOINING GLASS TO GLASS OR OTHER MATERIALS
- C03C19/00—Surface treatment of glass, not in the form of fibres or filaments, by mechanical means
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C03—GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
- C03C—CHEMICAL COMPOSITION OF GLASSES, GLAZES OR VITREOUS ENAMELS; SURFACE TREATMENT OF GLASS; SURFACE TREATMENT OF FIBRES OR FILAMENTS MADE FROM GLASS, MINERALS OR SLAGS; JOINING GLASS TO GLASS OR OTHER MATERIALS
- C03C15/00—Surface treatment of glass, not in the form of fibres or filaments, by etching
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- Surface Treatment Of Glass (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】洗浄し易くパーテクルの発生が少なく、不純物
元素により汚染されることがない。しかも寸法精度の高
いシリカガラス物品及びその製造方法を提供すること。 【解決手段】表面が微細な多数のエクボ状の凹面と幅が
0.5〜5μmの多数の溝とからなるマット面を有する
半導体工業用シリカガラス物品、及びシリカガラス物品
の表面を機械加工して凹凸を設けた後洗浄し、次いで3
%以上20%未満のフッ化水素を含有するフッ化水素酸
で処理する製造方法。
元素により汚染されることがない。しかも寸法精度の高
いシリカガラス物品及びその製造方法を提供すること。 【解決手段】表面が微細な多数のエクボ状の凹面と幅が
0.5〜5μmの多数の溝とからなるマット面を有する
半導体工業用シリカガラス物品、及びシリカガラス物品
の表面を機械加工して凹凸を設けた後洗浄し、次いで3
%以上20%未満のフッ化水素を含有するフッ化水素酸
で処理する製造方法。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、半導体工業用シリカガ
ラス物品、とくに少なくとも一部にマット面を持つ半導
体工業用シリカガラス物品およびその製造方法に関す
る。
ラス物品、とくに少なくとも一部にマット面を持つ半導
体工業用シリカガラス物品およびその製造方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、半導体素子の製造には高純度で、
比較的耐熱性が高く、しかも耐薬品性の高いシリカガラ
ス製の治具が広く使われている。前記シリカガラス製治
具表面には意識的にマット面を設けることがあり、例え
ば実公昭61−88233号公報には内面が凹凸面(マ
ット面)にされたLPCVD用炉心管が、また、特開平
1−170019号公報にはウエハー載置溝の表面がサ
ンドブラストで凸部が形成されたマット面を有するウエ
ハー載置用ボートがそれぞれ記載されいる。しかしなが
ら、前記公報記載の治具のマット面はサンドブラストで
形成されているところから汚染されやすい上に洗浄しに
くいという欠点がある。
比較的耐熱性が高く、しかも耐薬品性の高いシリカガラ
ス製の治具が広く使われている。前記シリカガラス製治
具表面には意識的にマット面を設けることがあり、例え
ば実公昭61−88233号公報には内面が凹凸面(マ
ット面)にされたLPCVD用炉心管が、また、特開平
1−170019号公報にはウエハー載置溝の表面がサ
ンドブラストで凸部が形成されたマット面を有するウエ
ハー載置用ボートがそれぞれ記載されいる。しかしなが
ら、前記公報記載の治具のマット面はサンドブラストで
形成されているところから汚染されやすい上に洗浄しに
くいという欠点がある。
【0003】近年、半導体工業の発展とともに使用され
るシリカガラス物品には、高い純度、特に表面の高い清
浄度が要求されるとともに、自動化を可能にするため高
い寸法精度が要求されるようになってきた。上記サンド
ブラスト法で形成されたマット面を有するシリカガラス
物品を用いて半導体製品を処理すると清浄度が十分でな
いところから半導体製品の汚染が起こり、製品の歩留が
低いものになった。ガラス表面の表面処理方法としてフ
ッ化水素酸による処理方法が、例えば「ガラス工学ハン
ドブック」昭和45年7版第575ページに記載されて
いる。このガラス工学ハンドブック記載のフッ化水素酸
による処理はガラス器の装飾的加工を目的とするもので
あり、半導体工業で使用される石英ガラス物品の表面の
清浄度を高めるものではなかった。しかもこのフッ化水
素酸による洗浄を従来のサンドブラストされた石英ガラ
スに適用すると表面から大量の石英ガラスがエッチング
除去され、寸法精度を損なうという欠点があった。
るシリカガラス物品には、高い純度、特に表面の高い清
浄度が要求されるとともに、自動化を可能にするため高
い寸法精度が要求されるようになってきた。上記サンド
ブラスト法で形成されたマット面を有するシリカガラス
物品を用いて半導体製品を処理すると清浄度が十分でな
いところから半導体製品の汚染が起こり、製品の歩留が
低いものになった。ガラス表面の表面処理方法としてフ
ッ化水素酸による処理方法が、例えば「ガラス工学ハン
ドブック」昭和45年7版第575ページに記載されて
いる。このガラス工学ハンドブック記載のフッ化水素酸
による処理はガラス器の装飾的加工を目的とするもので
あり、半導体工業で使用される石英ガラス物品の表面の
清浄度を高めるものではなかった。しかもこのフッ化水
素酸による洗浄を従来のサンドブラストされた石英ガラ
スに適用すると表面から大量の石英ガラスがエッチング
除去され、寸法精度を損なうという欠点があった。
【0004】他方、半導体工業で使用される石英ガラス
製品をフッ化水素酸で洗浄することも行われているが、
その場合フッ化水素酸のみでなく硝酸との混酸を用いる
ことが多い。いずれの場合も5%から10%程度のフッ
化水素濃度の液で数分エッチングしエッチング深さを3
μm以下にするのが普通である。半導体工業用製品の表
面の汚染は通常のガラス細工製品に比べれば格段に少な
いのでこのような軽いエッチングが行われている。しか
し、このような軽いエッチングではサンドブラスト加工
したような凹凸面を十分に洗浄できない。そのため汚染
されにくく、かつ容易に洗浄ができ、かつ寸法精度の高
い半導体工業用シリカガラス製品の出現が強く熱望され
ていた。
製品をフッ化水素酸で洗浄することも行われているが、
その場合フッ化水素酸のみでなく硝酸との混酸を用いる
ことが多い。いずれの場合も5%から10%程度のフッ
化水素濃度の液で数分エッチングしエッチング深さを3
μm以下にするのが普通である。半導体工業用製品の表
面の汚染は通常のガラス細工製品に比べれば格段に少な
いのでこのような軽いエッチングが行われている。しか
し、このような軽いエッチングではサンドブラスト加工
したような凹凸面を十分に洗浄できない。そのため汚染
されにくく、かつ容易に洗浄ができ、かつ寸法精度の高
い半導体工業用シリカガラス製品の出現が強く熱望され
ていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】こうした現状に鑑み、
本発明者等は鋭意研究を重ねた結果、機械的に粗面化処
理したシリカガラス物品を特定のフッ化水素酸で処理す
ることで、シリカガラス物品表面に微細な多数のエクボ
状の凹面と特定の範囲の幅の多数の溝とからなるマット
面が形成でき、汚染されにくく、かつ洗浄が容易である
とともに表面のエッチング除去量が少なく寸法精度の高
い半導体工業用シリカガラス製品が得られることを見出
し、本発明を完成したものである。すなわち
本発明者等は鋭意研究を重ねた結果、機械的に粗面化処
理したシリカガラス物品を特定のフッ化水素酸で処理す
ることで、シリカガラス物品表面に微細な多数のエクボ
状の凹面と特定の範囲の幅の多数の溝とからなるマット
面が形成でき、汚染されにくく、かつ洗浄が容易である
とともに表面のエッチング除去量が少なく寸法精度の高
い半導体工業用シリカガラス製品が得られることを見出
し、本発明を完成したものである。すなわち
【0006】本発明は、特定なマット面を有し汚染され
にくく、かつ洗浄しやすく寸法精度の高い半導体工業用
シリカガラス製品を提供することを目的とする。
にくく、かつ洗浄しやすく寸法精度の高い半導体工業用
シリカガラス製品を提供することを目的とする。
【0007】また、本発明は、上記半導体工業用シリカ
ガラス製品の製造方法を提供することを目的とする。
ガラス製品の製造方法を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成する本発
明は、半導体工業用シリカガラス物品において、その表
面に微細な多数のエクボ状の凹面と幅が0.5〜5μm
の多数の溝とからなるマット面が形成されていることを
特徴とする半導体工業用シリカガラス物品及びその製造
方法に係る。
明は、半導体工業用シリカガラス物品において、その表
面に微細な多数のエクボ状の凹面と幅が0.5〜5μm
の多数の溝とからなるマット面が形成されていることを
特徴とする半導体工業用シリカガラス物品及びその製造
方法に係る。
【0009】本発明の半導体工業用シリカガラス物品
は、例えば炉芯管、ウェーハ載置用ボート等、半導体工
業で使用される治具に代表される物品であり、このシリ
カガラス物品の表面にはその一部又は全部に微細な多数
のエクボ状の凹面(以下ディンプルという)と幅が0.
5〜5μmの多数の溝とからなるマット面が形成されて
いる。前記ディンプルと溝とからなるマット面を有する
ことで本発明の半導体工業用シリカガラス物品は洗浄が
容易となり0.1μmクラスのパーティクルの発生もな
く、その上表面の清浄度が高いのでシリカガラスのバル
クとしての高純度を十分に性能として発揮させることが
できる。さらに本発明のシリカガラス物品はその表面の
エッチング除去が平均で0.5〜5μmの範囲にあり、
自動化に有利とされる±0.05mm以下の寸法精度を
維持できる。前記シリカガラス物品に形成される溝幅が
0.5μm未満ではマイクロクラックの広がりが充分で
なく、不純物元素の残留が起こり、また溝幅が5μmを
超えるエッチング除去では表面のエッチングオフされる
量が0.1mmを超える量となり寸法精度に狂いが生じ
自動化が困難となる。
は、例えば炉芯管、ウェーハ載置用ボート等、半導体工
業で使用される治具に代表される物品であり、このシリ
カガラス物品の表面にはその一部又は全部に微細な多数
のエクボ状の凹面(以下ディンプルという)と幅が0.
5〜5μmの多数の溝とからなるマット面が形成されて
いる。前記ディンプルと溝とからなるマット面を有する
ことで本発明の半導体工業用シリカガラス物品は洗浄が
容易となり0.1μmクラスのパーティクルの発生もな
く、その上表面の清浄度が高いのでシリカガラスのバル
クとしての高純度を十分に性能として発揮させることが
できる。さらに本発明のシリカガラス物品はその表面の
エッチング除去が平均で0.5〜5μmの範囲にあり、
自動化に有利とされる±0.05mm以下の寸法精度を
維持できる。前記シリカガラス物品に形成される溝幅が
0.5μm未満ではマイクロクラックの広がりが充分で
なく、不純物元素の残留が起こり、また溝幅が5μmを
超えるエッチング除去では表面のエッチングオフされる
量が0.1mmを超える量となり寸法精度に狂いが生じ
自動化が困難となる。
【0010】上記シリカガラス物品を製造するには、ま
ずシリカガラス物品の表面をサンドブラスト、好ましく
は乾式のサンドブラストで機械的に粗面化し、次いで洗
浄して機械加工で付着したパーティクルを取り除いたの
ち、フッ化水素含有量が3%以上20%未満、好ましく
は4〜6%のフッ化水素酸でエッチング処理するのがよ
い。前記シリカガラス物品の粗面化には従来公知のサン
ドブラスト法、例えば乾式サンドブラスト法、ダイヤモ
ンドツールによる研削や切断、或はスラリー状の遊離砥
粒を用いるウエットブラスト法が用いられるが、好まし
くは乾式ブラストがガラス表面からのガラス粉の剥ぎ取
りを容易にするとともにクーラント液のマイクロクラッ
クへのしみ込みがなくてよい。前記洗浄によるパーティ
クルの取り除きには純水でのすすぎとブラッシング洗浄
の組み合わせや超音波洗浄等が挙げられるが、超音波洗
浄はそのパワーが大き過ぎるとマイクロクラックを成長
させ清浄度を低下させるので純水でのすすぎとブラッシ
ング洗浄との組み合わせが好ましい。前記洗浄に続くフ
ッ化水素酸でのエッチング処理では付着パーティクルを
溶出するとともに、ガラス表面にディンプルと幅が0.
5〜5μmの多数の溝とからなるマット面が形成でき
る。3%以上20%未満のフッ化水素酸による除去量を
平均で0.5〜5μmにとどめるように処理すると、平
均除去量が少ないにもかかわらず洗浄しにくいマイクロ
クラックが開口して洗浄しやすい溝に変化する。特にフ
ッ化水素の含有量が5%のフッ化水素酸を使用するとパ
ーティクルの溶出と平均エッチオフ量の選択性が最も良
好となり、所望の表面状態が得られる。エッチング処理
液のフッ化水素含有量が3%未満ではマイクロクラック
の開口が少なく不純物元素の洗浄が困難となり、フッ化
水素の含有量が20%以上では凹凸もマイクロクラック
も総てが大きいディンプルになり、所望の表面状態が得
られない。
ずシリカガラス物品の表面をサンドブラスト、好ましく
は乾式のサンドブラストで機械的に粗面化し、次いで洗
浄して機械加工で付着したパーティクルを取り除いたの
ち、フッ化水素含有量が3%以上20%未満、好ましく
は4〜6%のフッ化水素酸でエッチング処理するのがよ
い。前記シリカガラス物品の粗面化には従来公知のサン
ドブラスト法、例えば乾式サンドブラスト法、ダイヤモ
ンドツールによる研削や切断、或はスラリー状の遊離砥
粒を用いるウエットブラスト法が用いられるが、好まし
くは乾式ブラストがガラス表面からのガラス粉の剥ぎ取
りを容易にするとともにクーラント液のマイクロクラッ
クへのしみ込みがなくてよい。前記洗浄によるパーティ
クルの取り除きには純水でのすすぎとブラッシング洗浄
の組み合わせや超音波洗浄等が挙げられるが、超音波洗
浄はそのパワーが大き過ぎるとマイクロクラックを成長
させ清浄度を低下させるので純水でのすすぎとブラッシ
ング洗浄との組み合わせが好ましい。前記洗浄に続くフ
ッ化水素酸でのエッチング処理では付着パーティクルを
溶出するとともに、ガラス表面にディンプルと幅が0.
5〜5μmの多数の溝とからなるマット面が形成でき
る。3%以上20%未満のフッ化水素酸による除去量を
平均で0.5〜5μmにとどめるように処理すると、平
均除去量が少ないにもかかわらず洗浄しにくいマイクロ
クラックが開口して洗浄しやすい溝に変化する。特にフ
ッ化水素の含有量が5%のフッ化水素酸を使用するとパ
ーティクルの溶出と平均エッチオフ量の選択性が最も良
好となり、所望の表面状態が得られる。エッチング処理
液のフッ化水素含有量が3%未満ではマイクロクラック
の開口が少なく不純物元素の洗浄が困難となり、フッ化
水素の含有量が20%以上では凹凸もマイクロクラック
も総てが大きいディンプルになり、所望の表面状態が得
られない。
【0011】
【発明の実施の形態】次に本発明の実施例について述べ
るがこれによって本発明はなんら限定されるものではな
い。
るがこれによって本発明はなんら限定されるものではな
い。
【0012】
【実施例】 実施例1 炭化けい素研磨材(320番)を用いてLPCVD用の
炉芯管の内面に圧縮空気で研磨剤を吹き付けてサンドブ
ラスト加工した。純水でブラッシングしながら洗浄し、
5%フッ化水素酸洗浄槽に35分浸けてエッチングし、
更に純水ですすいで乾燥した。得られた炉芯管を走査電
子顕微鏡でみたところその表面は図1(a)、(b)に
示すように小さなディンプルの集合と、マイクロクラッ
クが開口した幅1μm程度の溝の集合した組織となって
いた。前記炉芯管を10%硝酸で表面の汚染物を抽出し
たが、0.05ppmの検出限界でNa、K、Li、C
a、Feなどを検出できなかった。
炉芯管の内面に圧縮空気で研磨剤を吹き付けてサンドブ
ラスト加工した。純水でブラッシングしながら洗浄し、
5%フッ化水素酸洗浄槽に35分浸けてエッチングし、
更に純水ですすいで乾燥した。得られた炉芯管を走査電
子顕微鏡でみたところその表面は図1(a)、(b)に
示すように小さなディンプルの集合と、マイクロクラッ
クが開口した幅1μm程度の溝の集合した組織となって
いた。前記炉芯管を10%硝酸で表面の汚染物を抽出し
たが、0.05ppmの検出限界でNa、K、Li、C
a、Feなどを検出できなかった。
【0013】また、上記LPCVD用炉芯管を使用して
ウエハーを処理したところウェーハには汚染がなく歩留
まりも良好であった。
ウエハーを処理したところウェーハには汚染がなく歩留
まりも良好であった。
【0014】比較例1 実施例1と同様にサンドブラストした後、純水で超音波
洗浄を行った後、5%フッ酸で10分間エッチング処理
し更に純水ですすいで乾燥した。得られた炉芯管の表面
を走査電子顕微鏡で観察したところ図2に示すように、
無数の破砕面で面が構成されており、より高倍率で見る
とパーティクルが見られたが、ディンプルも溝も観察さ
れなかった。しかしながらマイクロクラックもあるもの
と推定される。実施例1と同様に不純物の硝酸抽出テス
トを行ったところ、Naが22ppm、Caが40pp
m、Feが12ppmであった。
洗浄を行った後、5%フッ酸で10分間エッチング処理
し更に純水ですすいで乾燥した。得られた炉芯管の表面
を走査電子顕微鏡で観察したところ図2に示すように、
無数の破砕面で面が構成されており、より高倍率で見る
とパーティクルが見られたが、ディンプルも溝も観察さ
れなかった。しかしながらマイクロクラックもあるもの
と推定される。実施例1と同様に不純物の硝酸抽出テス
トを行ったところ、Naが22ppm、Caが40pp
m、Feが12ppmであった。
【0015】比較例2 実施例1のエッチング処理を50%フッ酸で30分のエ
ッチング処理をした以外実施例1と同様な処理を行っ
た。得られた炉芯管の表面を概観したところ微光沢半透
明となっていた。硝酸による不純物抽出テストでは不純
物が検出されず、純度的には申し分の無いものであった
が、管の厚さが0.4mm減少しており、減圧容器とし
て安全係数が不十分なものであった。走査電子顕微鏡で
みると図3に示したように大きいディンプルで覆われて
おり、パーティクルの付着は全くなかった。
ッチング処理をした以外実施例1と同様な処理を行っ
た。得られた炉芯管の表面を概観したところ微光沢半透
明となっていた。硝酸による不純物抽出テストでは不純
物が検出されず、純度的には申し分の無いものであった
が、管の厚さが0.4mm減少しており、減圧容器とし
て安全係数が不十分なものであった。走査電子顕微鏡で
みると図3に示したように大きいディンプルで覆われて
おり、パーティクルの付着は全くなかった。
【0016】
【発明の効果】本発明の半導体シリカガラス物品は、デ
ィンプルと特定の範囲幅の多数の溝とからなるマット面
を有し、洗浄により容易に不純物を除去でき汚染を起こ
すことが少ない上に表面のエッチング除去量が少なく寸
法精度を高く維持でき自動化が容易に行える物品であ
る。しかも、前記シリカガラス物品は、従来使用されて
いる機械的粗面化手段を採用し、それを特定の濃度のフ
ッ化水素酸でエッチング処理することで容易に製造で
き、工業的価値の高いものがある。
ィンプルと特定の範囲幅の多数の溝とからなるマット面
を有し、洗浄により容易に不純物を除去でき汚染を起こ
すことが少ない上に表面のエッチング除去量が少なく寸
法精度を高く維持でき自動化が容易に行える物品であ
る。しかも、前記シリカガラス物品は、従来使用されて
いる機械的粗面化手段を採用し、それを特定の濃度のフ
ッ化水素酸でエッチング処理することで容易に製造で
き、工業的価値の高いものがある。
図1は、本発明のシリカガラス物品表面の走査電子顕微
鏡2次電子像写真である。(b)は(a)をさらに高倍
率で観察したものである。図2は、従来のサンドブラス
ト法で形成されたマット面を有するシリカガラス物品の
表面を示す走査電子顕微鏡写真である。図3は、50%
フッ酸を使用したエッチング処理で得られたシリカガラ
ス物品表面の走査電子顕微鏡写真である。
鏡2次電子像写真である。(b)は(a)をさらに高倍
率で観察したものである。図2は、従来のサンドブラス
ト法で形成されたマット面を有するシリカガラス物品の
表面を示す走査電子顕微鏡写真である。図3は、50%
フッ酸を使用したエッチング処理で得られたシリカガラ
ス物品表面の走査電子顕微鏡写真である。
【手続補正書】
【提出日】平成8年10月15日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】図面の簡単な説明
【補正方法】変更
【補正内容】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のガラス物品表面の走査電子顕微鏡2次
電子写真である。(b)は(a)を高倍率で観察したも
のである。
電子写真である。(b)は(a)を高倍率で観察したも
のである。
【図2】従来のサンドブラスト法で形成されたマット面
を有するシリカガラス物品表面を示す走査電子顕微鏡2
次電子写真である。
を有するシリカガラス物品表面を示す走査電子顕微鏡2
次電子写真である。
【図3】50%フッ酸を使用したエッチング処理で得ら
れたシリカガラス物品表面の走査電子顕微鏡写真であ
る。
れたシリカガラス物品表面の走査電子顕微鏡写真であ
る。
【手続補正2】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】全図
【補正方法】変更
【補正内容】
【図2】
【図1】
【図3】
Claims (5)
- 【請求項1】半導体工業用シリカガラス物品において、
その表面に微細な多数のエクボ状の凹面と幅が0.5〜
5μmの多数の溝とからなるマット面が形成されている
ことを特徴とする半導体工業用シリカガラス物品。 - 【請求項2】シリカガラス物品の表面を機械加工して凹
凸を設けた後洗浄し、次いで3%以上20%未満のフッ
化水素を含有するフッ化水素酸でエッチング処理してマ
ット面を形成することを特徴とする半導体工業用シリカ
ガラス物品の製造方法。 - 【請求項3】機械加工が粉末状の研磨材による乾式サン
ドブラストであることを特徴とする請求項2記載の半導
体工業用シリカガラス物品の製造方法。 - 【請求項4】フッ化水素酸によるエッチング処理が4〜
6%のフッ化水素を含有するフッ化水素酸で25〜40
分間行うことを特徴とする請求項2記載の半導体工業用
シリカガラス物品の製造方法。 - 【請求項5】エッチング除去量が平均で0.5〜5μm
であることを特徴とする請求項2記載の半導体工業用シ
リカガラス物品の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP23731996A JPH1059744A (ja) | 1996-08-20 | 1996-08-20 | マット面をもつ半導体工業用シリカガラス物品およびその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP23731996A JPH1059744A (ja) | 1996-08-20 | 1996-08-20 | マット面をもつ半導体工業用シリカガラス物品およびその製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH1059744A true JPH1059744A (ja) | 1998-03-03 |
Family
ID=17013613
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP23731996A Pending JPH1059744A (ja) | 1996-08-20 | 1996-08-20 | マット面をもつ半導体工業用シリカガラス物品およびその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH1059744A (ja) |
Cited By (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP1193327A1 (en) * | 2000-09-28 | 2002-04-03 | Heraeus Quarzglas GmbH & Co. KG | Silica glass apparatus for semiconductor industry and method for producing the same |
JP2002104843A (ja) * | 2000-09-28 | 2002-04-10 | Shinetsu Quartz Prod Co Ltd | 半導体工業用シリカガラス治具およびその製造方法 |
WO2004058658A1 (en) * | 2002-12-27 | 2004-07-15 | Dong Jin Shin | Method for forming protrusion of glass container |
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