JPH1059309A - ストレッチ包装機 - Google Patents

ストレッチ包装機

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JPH1059309A
JPH1059309A JP23476596A JP23476596A JPH1059309A JP H1059309 A JPH1059309 A JP H1059309A JP 23476596 A JP23476596 A JP 23476596A JP 23476596 A JP23476596 A JP 23476596A JP H1059309 A JPH1059309 A JP H1059309A
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Toshio Oguri
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 フィルムの包装部への移送を短時間で行うこ
とができるストレッチ包装機におけるフィルム供給装置
を得ることを課題とする。 【解決手段】 フィルムロールBから引き出されたフィ
ルムAの先端部を保持するフィルム保持機構101と、
保持機構101のフィルム引出し方向前方に位置され
て、これに保持されたフィルムの先端部を受け取り可能
とされた前側クランプ機構102とをフィルム引出し方
向に沿って往復移動させる第1及び第2モータ111,
112を設けると共に、保持機構101を包装部の後端
部から、前側クランプ機構102を包装部の後端部から
包装部の中間部に移動させ、かつフィルム先端部の受け
渡し後保持機構101を包装部の後端部に、前側クラン
プ機構を包装部の前端部へ移動復帰させるように上記各
モータ111,112を制御するコントローラ140を
設けた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、フィルムロールか
ら包装部に引き出されて該包装部に緊張保持された所定
寸法のフィルムに被包装物を包み込んで包装するように
したストレッチ包装機に関する。
【0002】
【従来の技術】肉、魚、野菜、果物等の食品の包装に広
く用いられているストレッチ包装機は、本体の前面中央
部の搬入部に供給された物品を該本体内部に搬入して、
リフト手段により上方に押し上げることにより、その上
方の包装部に水平状態に張られているフィルムに下方か
ら押し付けて、該物品の上面をフィルムで覆うと共に、
該フィルムの周辺部を物品の底面側に折り込むことによ
り、該物品の全体を包装するように構成されているが、
この種のストレッチ包装機においては、フィルムロール
からフィルムを引き出して包装部へ移送するためのフィ
ルム供給装置が備えられ、このフィルム供給装置とし
て、例えば実開平2−8702公報に開示されたものが
知られている。
【0003】この公報に開示されたフィルム供給装置
は、フィルムロールから引き出されたフィルムの先端部
を保持する第1フィルム保持機構と、該保持機構をフィ
ルムの引き出し方向に往復移動させる駆動機構と、上記
フィルム保持機構のフィルム引き出し方向の前方の包装
部の前端部に備えられ、上記フィルム保持機構に保持さ
れたフィルムの先端部を挟持する第2フィルム保持機構
とを備えている。
【0004】そして、フィルムロールからフィルムを引
き出して包装部へ移送する場合、まず、第1フィルム保
持機構にフィルムロールから引き出されたフィルムの先
端部を保持させたうえで、該フィルム保持機構を上記駆
動機構により第2フィルム挟持機構まで移動させて、フ
ィルムをフィルムロールから所定量引き出すと共に、該
フィルムの先端部を第2フィルム保持機構に保持させ、
その後に、該保持機構によるフィルムの挟持状態を維持
したまま第1フィルム保持機構を上記駆動機構により包
装部の後端部まで移動復帰させるようになっている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記のフィル
ム供給装置では、包装部にフィルムを移送する場合、第
1フィルム保持機構を上記包装部の後端部から包装部の
前端部の第2フィルム保持機構まで移動させ、この第2
フィルム保持機構にフィルムの先端部を受け渡して挟持
させたのち、再び第1フィルム保持機構を上記包装部の
後端部まで移動復帰させるようにした構造であるから、
フィルムの包装部への移送に時間を要し、包装作業の高
速化を図るうえでの障害の一つとなっている。
【0006】そこで、本発明は、フィルムの包装部への
移送を短時間で行うことができるストレッチ包装機の提
供を課題とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明は次のように構成したことを特徴とする。
【0008】すなわち、本願に係る発明は、フィルムロ
ールから引き出されたフィルムを包装部へ移送して物品
を包装するストレッチ包装機において、上記フィルムロ
ールから引き出されたフィルムの先端部を保持する第1
フィルム送り手段と、該送り手段をフィルム引出し方向
に沿って往復移動させる第1駆動手段と、上記第1フィ
ルム送り手段のフィルム引出し方向前方に位置されて、
該送り手段に保持されたフィルムの先端部を受け取り可
能とされた第2フィルム送り手段と、該送り手段をフィ
ルム引出し方向に沿って往復移動させる第2駆動手段
と、上記第1フィルム送り手段から第2フィルム送り手
段へのフィルム先端部の受け渡しを上記包装部における
フィルム引出し方向の中間部で行わせるように、上記第
1フィルム送り手段を包装部の後端部から中間部に、第
2フィルム送り手段を包装部の後端部から中間部に移動
させ、かつフィルム先端部の受け渡し後、上記第1フィ
ルム送り手段を包装部の後端部に、第2フィルム送り手
段を包装部の前端部へ移動させるように上記第1及び第
2駆動手段を制御する制御手段とを備たことを特徴とす
る。
【0009】このような構成により、フィルムロールか
らフィルムを引き出して包装部へ移送する場合、第1フ
ィルム送り手段にフィルムロールから引き出されたフィ
ルムの先端部を保持させたうえで、制御手段により第1
及び第2駆動手段を制御して、上記第1フィルム送り手
段と第2フィルム送り手段とを包装部におけるフィルム
引出し方向の中間部に移動させ、該中間部にて上記第1
フィルム送り手段に保持されたフィルムの先端部を第2
フィルム送り手段に受け渡した後、制御手段により第1
及び第2駆動手段を制御して、第1フィルム送り手段を
包装部の後端部に、またフィルムを挟持した第2フィル
ム送り手段を包装部の前端部へ移動させればよいのであ
り、これにより、上記フィルムを包装部に短時間で移送
することが可能となり、包装作業の高速化を図ることが
可能となる。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て説明する。
【0011】図1、図2に示すように、この実施の形態
に係るストレッチ包装機1は、本体2の前面中央部に設
けられて包装すべき物品を本体2内に搬入する搬入装置
10と、その奥に設けられて本体2内に搬入された物品
を上方に押し上げるリフト装置20と、その上方に設け
られて押し上げられた物品を包装する包装装置30と該
包装装置30の包装部にフィルムAを移送するフィルム
供給装置30とを有すると共に、本体2の上部前方には
包装された物品の排出部40が設けられており、また、
本体2の上部後方には、上記包装部に供給される帯状の
包装フィルムAのフィルムロールBを支持するロール支
持部50が設けられている。
【0012】また、本体2の上部一側方には処理実績デ
ータ等を表示する表示パネル60が設置されていると共
に、本体2の上面ないし前面には各種の操作部材61…
61が配設されており、これらは図示しない制御装置と
接続されている。
【0013】さらに、図2に示すように、本体2の内部
下方には、上記搬入装置10、リフト装置20及び包装
装置30の各部を駆動する駆動部70が設けられてお
り、モータ71からチェーン72を介して供給される駆
動力を、カム機構、クランク機構、リンク機構等を介し
て上記各部10,20,30に伝達するようになってい
る。
【0014】上記搬入装置10は、本体2の受台2a上
に設置された計量器11とウォーキングビーム機構12
とを有し、計量器11には計量皿として櫛歯状の物品載
置台13が取り付けられ、該台13上に載置された物品
の重量が測定されるようになっている。
【0015】上記ウォーキングビーム機構12は、昇降
台14と送り台15とを有し、昇降台14は、下面に設
けられて下方に延びる支持軸14aが上記本体2の受台
2a上に固設されたスリーブ16に嵌合されて、該受台
2aに昇降可能に支持されていると共に、該昇降台14
の上面には前後方向に延びる左右一対のガイドロッド1
4b,14b(一方のみ図示)が架設されている。ま
た、上記送り台15は、上記物品載置台13の各櫛歯の
間にそれぞれ位置する複数の板部材を連結した構造とさ
れていると共に、その下部に固設された左右一対のブロ
ック部材15a,15a(一方のみ図示)が上記昇降台
14のガイドロッド14b,14bに嵌合されて、該昇
降台14に前後にスライド可能に支持されている。
【0016】そして、上記駆動部70から延びる第1リ
ンク部材73が上記昇降台14の支持軸14aに、第2
リンク部材74が上記送り台15のブロック部材15a
にそれぞれ連結されて、該駆動部70におけるモータ7
1からの駆動力により昇降台14が昇降されると同時
に、該昇降台14上で送り台15が前後に駆動され、こ
れにより、送り台15が、図示のように手前位置で物品
載置台13の上面より沈んだ状態から上昇しながら本体
2の内方へ前進して、上記載置台13上で重量を測定さ
れた物品をリフト装置20側に搬入するようになってい
る。
【0017】また、上記リフト装置20は、昇降台21
上に複数のリフト部材22…22を平行に立設した構成
で、上記ウォーキング機構15における送り台15を構
成する複数の板部材が各リフト部材22…22間に下方
へ沈み込みながら進入することにより、該送り台15上
の物品をリフト部材22…22上に受け取るようになっ
ている。
【0018】そして、上記昇降台21の下面に設けられ
た上下方向に延びる支持軸21aが上記駆動部70の外
壁75に取り付けられた複数のローラ23…23に係合
保持されて、該昇降台21が昇降可能に支持されている
と共に、上記駆動部70から延びる第3リンク部材76
が該昇降台21に連結されて、上記モータ71からの駆
動力により該昇降台21が昇降され、上記リフト部材2
2…22上に受け取った物品を上方の包装装置30側へ
押し上げるようになっている。
【0019】一方、上記フィルム供給装置100は、上
記フィルムロールBから引き出された帯状の包装フィル
ムAの先端部を保持するフィルム保持機構101と、該
保持機構101に保持されたフィルムAの先端部を挟持
して本体2の前面側へ走行することにより、フィルムA
を引き出して本体2の上部に張り渡す前側クランプ機構
102と、該フィルムAを所定の寸法で切断するフィル
ム切断機構103と、フィルム保持機構101より前方
側で上記フィルム切断機構103により切断されるフィ
ルムAの後端部側を挟持する後側クランプ機構104
と、フィルムAの左右両側部を挟持する左右一対のサイ
ドクランプ機構105,105とを有し、これらのう
ち、上記フィルム保持機構101とフィルム切断機構1
03と後側クランプ機構104とは一体化されて、上記
の前側クランプ機構102による前側移動ユニットに対
し、後側移動ユニット106を構成している。この後側
移動ユニット106と前側クランプ機構102は、本体
2の両側部に架設された左右一対のガイドロッド10
7,107に前後に移動可能に支持されている。
【0020】そして、この後側移動ユニット106と前
側クランプ機構102をベルト108,109を介して
前後に駆動する一対の第1及び第2モータ(第1及び第
2駆動手段)111,112が備えられて、これらのモ
ータ111,112による上記後側移動ユニット106
と前側クランプ機構102との移動によりフィルムAが
前後に張り渡されるようになっている。
【0021】前側クランプ機構102は、図5及び図8
に示すようにガイドロッド107,107に摺動自在に
支持された前側移動フレーム113と、該フレーム11
3の上部に設けられた平面櫛歯状の固定挟持歯114
と、該固定挟持歯114の下方位置に揺動自在に支持さ
れる櫛歯状の可動挟持歯115と、該可動挟持歯115
をトグル作用を有するリンク機構116を介し揺動させ
てフィルムAを挟持または解除させる第1ソレノイド1
17,117とを有している。また、前側移動フレーム
113の一端下部には、上記第1モータ111により前
後方向に回転されるベルト108が連結されている。
【0022】また、後側移動ユニット106は、図4及
び図8に示すように、ガイドロッド107,107に摺
動自在に支持された後側移動フレーム118の後部にフ
ィルム保持機構101が、また前部に後側クランプ機構
104が、さらにこれらフィルム保持機構101と後側
クランプ機構104と間の中間部にフィルム切断機構1
03が配設された構造となっている。そして、フィルム
保持機構101は、上記後側移動フレーム118の両側
壁118a,118a間に架設される上下一対のローラ
121,122と、これらローラ121,122とフィ
ルム切断機構103との間に介在される平面櫛歯状の上
下一対のフィルム受け部材123,124とを有し、上
記ローラ121,122のうち下方ローラ122は、後
側移動フレーム118に対し上下動可能に支持されると
共に、上方ローラ121の下面に当接するようにスプリ
ング125で付勢されている。これにより、両ローラ1
21,122で、フィルムAの先端側を挟んで保持する
と共に、フィルムAの先端部をフィルム受け部材12
3,124間に支持させるようになっている。
【0023】また、後側クランプ機構104は、図6及
び図8に示すように、後側移動フレーム118の側壁間
の上部に固設された側面凹凸状の固定挟持歯126と、
該固定挟持歯126の下方位置に上下動自在に支持され
る側面凹凸状の可動挟持歯127と、該可動挟持歯12
7をトグル作用を有する押上リンク機構128を介し昇
降させてフィルムAを両挟持歯126,127間に挟持
または解放させる第2ソレノイド129とを有してい
る。
【0024】さらに、フィルム切断機構103は、図7
及び図8に示すように、フィルム受け部材123,12
4と上記後側クランプ機構104の両挟持歯126,1
27との間に介装されるカッタ131と、このカッタ1
31の基部131aに連結され、該カッタ131をリン
ク機構132…132を介し昇降させてフィルムAの切
断を行う第3ソレノイド133とを有している。また、
後側移動フレーム118の他端下部には、図6に示すよ
うに上記第2モータ112により前後方向に回転される
ベルト109が連結されている。
【0025】そして、上記フィルム保持機構101から
前側クランプ機構102へのフィルム先端部の受け渡し
を上記包装部30におけるフィルム引出し方向の中間部
で行わせるように、上記後側移動ユニット106を包装
部の後端部から中間部に、前側クランプ機構102を包
装部の後端部から中間部に移動させ、かつフィルム先端
部の受け渡し後、上記後側移動ユニット106を包装部
の後端部に、前側クランプ機構102を包装部の前端部
に移動復帰させるように上記第1及び第2モータ11
1,112を制御するコントローラ140が備えられて
いる。このコントローラ140には、上記第1及び第2
モータ111,112と共に、上記第1〜第3ソレノイ
ド117,129,133がそれぞれ接続され、所定の
タイミングでこれらの第1〜第3ソレノイド117,1
29,133を作動させるようになっている。
【0026】このような構成により、図9に示すよう
に、後側移動ユニット106側に前側クランプ機構10
2を接近移動させたとき、該前側クランプ機構102の
各挟持歯114,115が、後側クランプ機構104に
おける各挟持歯126,127の凹部126a,127
aによって形成される空間部を貫通して、フィルム受け
部材123,124の凹部123a,124a内まで挿
入されることになり、該位置で第1ソレノイド117を
作動させて上記挟持歯114,115を挟持動作させる
ことにより、フィルム受け部材123,124間に位置
するフィルムAの先端部を挟持することが可能となって
いる。その場合、後側クランプ機構104によるフィル
ムの挟持は解放されている。
【0027】また、この前側クランプ機構102でフィ
ルムAの先端部を挟持した後、該前側クランプ機構10
2によりフィルムAを引き出す時には、上下ローラ12
1,122がスプリング125の押圧力に抗し遊転され
て該フィルムAの引き出しを許すと共に、前側クランプ
機構102でフィルムAの先端部が挟持された状態のも
とで後側移動ユニット106を包装部30の後端部側に
移動させるときにも、上下ローラ121,122がスプ
リング125の押圧力に抗し遊転されて該後側移動ユニ
ット106の移動を許すように構成されている。
【0028】また、上記本体2の後部には、図2に示す
ようにロール支持部40から垂下されるフィルムAをフ
ィルム保持機構101にセットするためのセットプレー
ト134が設けられている。このセットプレート134
は、ロール支持部50から垂下されるフィルムAのフィ
ルム引出し方向後方位置から本体2の前方側に向かって
突出し、上記後側移動ユニット106のフィルムAの垂
下位置を越えての後方移動によりフィルム保持機構10
1及び後側クランプ機構104にセットプレート134
の先端部がフィルムAと共に突入して、フィルムAをフ
ィルム保持機構101及び後側クランプ機構104に保
持させ得る構造となっている。また、セットプレート1
34には、不使用時に該プレート134を伝達部材13
5を介して水平位置から直立の退避位置に揺動させるモ
ータ136が備えられている。
【0029】また、上記包装装置30には、上記のよう
にして張り渡されたフィルムAに対してリフト装置20
により下方から物品が押し付けられた状態で、該フィル
ムAの周辺部を物品の底面側に折り込むための左右一対
の横折り込み部材31,31及び後折り込み部材32
と、これらによりフィルムAの左右両側と後側とが折り
込まれた状態で物品を前方の排出部40に押し出すこと
により、該フィルムAの前側を物品の底面側に折り込ま
せる排出部材33とが備えられている。
【0030】これらのうち、一対の横折り込み部材3
1,31は、本体2の前後部に左右方向延びるように架
設された一対のガイドロッド34,34に、後折り込み
部材32と排出部材33とは本体2の左右両側部に前後
方向に延びるように架設された各一対のガイドロッド3
5,35,36,36に、それぞれ左右または前後にス
ライド可能に支持されている。
【0031】そして、チェーン37を介して左右の横折
り込み部材31,31を開閉するように駆動するモータ
38が備えられていると共に、上記駆動部70から延び
る第4、第5リンク部材77,78が後折り込み部材3
2及び排出部材33にそれぞれ連結され、駆動部70に
おけるモータ71からの駆動力により、該後折り込み部
材32と排出部材33とが駆動されるようになってい
る。
【0032】また、図に示す実施形態では、図11に示
すように上記横折り込み部材31,31の上部には、こ
れらの横折り込み部材31,31と所定の間隔をおいて
相対向するガイドプレート39,39が設けられ、か
つ、これらの横折り込み部材31とガイドプレート39
との間に後折り込み部材32を介在させた構成として、
横折り込み部材31,31によるフィルムAの折り込み
時に物品を上記ガイドプレート39,39の上に載せる
ようにして、後折り込み部材32によるフィルム後部の
折り込み時に、後折り込み部材32により物品を前方に
移動させるといったことなくフィルムAの後部を物品の
底面に折り込めるようになっている。
【0033】さらに、一対のサイドクランプ機構10
5,105は、上記リフト装置20における昇降台21
の昇降に連動して昇降されると共に、昇降台21が上昇
する過程においてフィルムAの左右両側部をそれぞれ挟
持するようになっていると共に、横折り込み部材31,
31の離間或は接近動作に関連させて、フィルムAを左
右方向に伸張させるようになっている。
【0034】その場合、サイドクランプ機構105,1
05は、図12ないし図14に示すように上記横折り込
み部材31,31の離間位置における下方に配設される
上側クランプ部材141,141と該クランプ部材14
1,141の下面に圧接可能に上下移動される下側クラ
ンプ部材142,142とを有している。
【0035】上記上側クランプ部材141は、フィルム
Aを押さえる上側クランプ板143を有し、該クランプ
板143の一端部がガイドロッド34にスライド可能に
支持され、他端部には外側方に突出するスライド杆14
4が固設されて、該スライド杆144を介して本体2側
に設けられたブラケット145にスライド可能に支持さ
れている。そして、上側クランプ板143とブラケット
145との間には、スライド杆144に遊嵌されたスプ
リング146が介装されて、上側クランプ板143を上
記スライド杆144がブラケット145から包装部30
の中間部側に引き出された位置、つまりフィルムAの左
右両側縁を挟持するフィルム挟持位置に位置させるよう
に付勢している。また、上側クランプ板143,143
には、上記フィルム挟持位置にて、横折り込み部材3
1,31の外側面と当接する当接部143a,143a
が設けられ、横折り込み部材31,31のフィルム挟持
位置から外側方への移動に伴い、上側クランプ板14
3,143も離間方向に追従して移動するようになって
いる。
【0036】一方、下側クランプ部材142,142
は、下側クランプ板147と、該クランプ板147を上
部に揺動可能に支持する昇降板148とを有し、該昇降
板148は、本体2に固設された箱形の取付部材149
に枢支軸151を介して揺動可能に支持される支持部材
152の前壁152aに上下移動可能に支持されてい
る。その場合、昇降板148の一側面には、一対のガイ
ドレール部148a,148aが形成され、また、支持
部材152の前面にはガイドレール部148a,148
aに遊挿される複数のガイドローラ153…153が設
けられ、これらのガイドローラ153…153を介して
昇降板148が支持部材152の前面に沿って上下移動
可能に支持されている。また、支持部材152の遊端側
と取付部材149との間にはスプリング154が介装さ
れ、該支持部材152が水平姿勢を保つように付勢させ
ていると共に、昇降板148の下部と支持部材152と
の間にもスプリング155が介装されて、昇降板148
が支持部材152に対して上昇するように付勢されてい
る。なお、符号156は、支持部材152における遊端
部の取付部材149側への揺動規制位置を調整するため
の調整ボルトである。
【0037】そして、上記昇降板148の下部に係合ロ
ーラ157が設けられる一方、上記リフト装置20の昇
降台21の前部側両側部に上記係合ローラ157と係合
する逆L形の係合部材158を設けて、昇降台21が下
降するとき、係合部材158が上記係合ローラ157と
係合して昇降板148をスプリング155に抗して下方
に引き下げられ、また、昇降台21が上昇するとき、係
合部材158の上昇に伴って昇降板148がスプリング
155により上昇され、かつ昇降台21が上昇する過程
において下側クランプ板147が上側クランプ板143
に圧接されて、フィルムAの左右両側部をそれぞれ把持
するようになっている。また、このクランプ状態のもと
で、上記横折り込み部材31,31をフィルム挟持位置
から離間方向、つまりフィルム伸張位置へ移動させるこ
とにより、上記サイドクランプ機構105,105も枢
支軸151,151を中心として、フィルム伸張位置へ
揺動されて、フィルムAを左右方向に伸張するようにな
っている。
【0038】さらに、上記横折り込み部材31,31を
接近方向に移動させてフィルムAの左右両側縁を被包装
物の底部側に折り込む際に、所定のタイミングで上記昇
降板148,148を所定量下方に押し下げて上側クラ
ンプ板143と下側クランプ板147とによるフィルム
の挟持を解放する解放機構159,159が備えられて
いる。この解放機構159は、支持部材152の前面側
下部に上下揺動可能に支持される押下げ杆161と、該
押下げ杆161を揺動させる第4ソレノイド162と、
昇降板148の下部に設けられる係合片163とで構成
されている。
【0039】このような構成により、昇降板148,1
48がフィルムAを挟持する上昇位置に位置し、かつ横
折り込み部材31,31が近接方向に移動して、フィル
ムAの両側部を折り込むとき、所定のタイミングで第4
ソレノイド162,162を作動して押下げ杆161,
161を下方に揺動させることにより、該押下げ杆16
1,161で上記係合片163,163を押し下げ、こ
れにより昇降板148,148を下方に押し下げて、上
側クランプ板143,143と下側クランプ板147,
147との係合を解放するようになっている。
【0040】また、上記コントローラ140には、図1
0に示すように上記第1及び第2モータ111,112
と第1〜第3ソレノイド117,129,133の他、
さらに駆動モータ71,横折り込みモータ38,解放機
構159の第4ソレノイド162が接続され、これらの
各部が所定のタイミングで作動制御されるようになって
いる。
【0041】また、この包装機1の本体2の一方の側部
2bには、本体2の前部中央に位置する搬入装置10の
一側方において、本体2の上部の包装装置30の側端部
の下方に位置するように、ラベルプリンタ(図示せず)
が内蔵されており、制御装置からの出力信号に基づいて
物品の重量や価格などをラベルに印字して発行するよう
になっている。
【0042】次に、このストレッチ包装機1の作用を説
明する。
【0043】まず、所定の操作部材61を用いて次に処
理する物品のコードを入力すると、制御装置の動作とし
て、該物品についての単価や風袋重量、さらにはその他
の情報が記憶装置から呼び出される。その後、物品を図
2に示す搬入装置10における物品載置台13上に載置
すると、計量器11によりその物品の重量が計量され
て、上記制御装置により、その重量と上記の単価や風袋
重量等からその物品の価格が算出される。
【0044】そして、重量の計量が終了すれば、駆動部
70におけるモータ71が作動することにより、該搬入
装置10におけるウォーキングビーム機構12の昇降台
14が昇降すると同時に、該昇降台14上で送り台15
が前方に移動することにより、該送り台15が上記載置
台13上の物品を持ち上げて本体2の内部に搬入し、リ
フト装置20における複数のリフト部材22…22上に
受け渡す。また、このリフト部材22…22上に受け渡
された物品は、上記駆動部70からの駆動力によってリ
フト装置20の全体が上昇することにより、本体2の上
方の包装装置30側に押し上げられる。
【0045】一方、包装装置30の包装部には、フィル
ム供給装置100によりフィルムAが移送される。その
場合、図15に示すように予めフィルムロールBから引
き出されたフィルムAの先端部を保持し、包装部30の
後端部aに位置する後側移動ユニット106と、包装部
30の前端部bに位置する前側クランプ機構102と
が、コントローラ140による第1及び第2モータ11
1,11の作動により、図16に示すように包装部30
の中間部cに移動される。そして、この中間部にて、前
側クランプ機構102が該後側移動ユニット106のフ
ィルム保持機構101に保持されたフィルムAの先端部
を挟持する。その場合、後側クランプ機構104による
フィルムの挟持は解放されている。
【0046】そして、その後図17に示すようにコント
ローラ140によるモータ111,112の作動によ
り、上記後側移動ユニット106が包装部の後端部a
に、また前側クランプ機構102が包装部の前端部bに
それぞれ戻るように移動されて、物品の包装設定に応じ
た所定量のフィルムAの引き出しを行うことになる。こ
れにより、フィルムAを包装部に短時間で移送すること
が可能となる。その場合、上記後側移動ユニット106
が先に包装部の後端部aに移動して停止し、前側クラン
プ機構102のフィルム引き出し途中にて後側クランプ
機構34が作動してフィルムAを挟持し、その後の前側
クランプ機構102のフィルム引き出しによりフィルム
Aを伸張すると共に包装部の前端部bで停止する。
【0047】その後、フィルム切断機構103が作動さ
れてフィルムAが後側クランプ機構104とフィルム保
持機構101との間で切断され、これにより、所定寸法
に切断されたフィルムAが前後を挟持された状態で水平
に張り渡されることになる。そして、前述したように、
上記リフト装置20における昇降台21の昇降に連動し
てサイドクランプ機構105,105が昇降され、昇降
台21が上昇する過程においてフィルムAの左右両側部
をそれぞれ挟持されると共に、横折り込み部材31,3
1の離間動作に関連させて、フィルムAが左右方向に伸
張され、この状態で、図18に示すように物品が上昇し
て、フィルムAに下方から押し付けられることにより物
品の上面がフィルムAで覆われる。
【0048】そして、モータ38により横折り込み部材
31,31が互いに接近するように移動して、フィルム
Aが物品の底面側に折り込まれると共に、駆動部70か
らの駆動力により後折り込み部材32及び排出部材43
が前方へ駆動され、フィルムAの後部が物品の底面側に
折り込まれ、かつ、物品前方への排出に伴って該フィル
ムAの先端部も折り込まれ、その上で該物品が排出部4
0に送り出される。
【0049】このとき、本体2の側部2bに内蔵された
ラベルプリンタ(図示せず)により、前述のようにして
算出された当該物品の価格やその他の情報がラベルに印
字されて、該本体側部2bの前面パネルに設けられたラ
ベル発行窓から発行されることになる。
【0050】以上のように、フィルムロールBからフィ
ルムAを引き出して包装部へ移送する場合、コントロー
ラ140により第1及び第2モータ111,112を作
動して、上記後側移動ユニット106と前側クランプ機
構102とを包装部におけるフィルム引出し方向の中間
部cに移動させ、該中間部cにて上記後側移動ユニット
106のフィルム保持機構101に保持されたフィルム
先端部を前側クランプ機構102に受け渡した後、コン
トローラ140により上記モータ111,112を作動
して、後側移動ユニット106を包装部の後端部aに、
またフィルムAを受け取った前側クランプ機構102を
包装部の前端部bへ移動させるようにしたから、上記フ
ィルムAを包装部に短時間で移送することが可能とな
り、包装作業の高速化を図ることが可能となる。
【0051】また、以上の実施形態では、上記後側移動
ユニット106と前側クランプ機構102とを、包装部
の前端部aと後端部bとのフィルム張り渡し位置と、包
装部の中間部との間で移動させるようにしたけれども、
一つの包装作業の途中において、図19に示すように、
後側移動ユニット106を包装部の後端部aから中間部
c、つまり包装部の中間部で物品やリフト部材22及び
昇降台21と干渉することのない位置に配置させるよう
にしたり、また、前側クランプ機構102を包装部30
の前端部bよりもやや中間部cよりで物品やリフト部材
22などと干渉することのない待機エリアに位置させる
ようにコントローラで制御する構造としてもよい。その
場合、包装作業の途中で、例えば後側クランプ機構10
4を解放して、後折り込み部材32によりフィルムAの
後部を物品の底面側に折り込むときに、コントローラ1
40で第2モータ112を作動して後側移動ユニット1
06を、包装部の上記中間部cに移動させ、また、前側
クランプ機構102を解放して、排出部材33により物
品を前方へ排出するときに、コントローラ140で第1
モータ111を作動して前側クランプ機構102を、包
装部の中間部よりの待機位置dに移動させるようにすれ
ばよい。
【0052】このような構成とすれば、一包装作業の終
了前に、予め後側移動ユニット106と前側クランプ機
構102とを包装部の中間部cとその近くの待機位置d
に配置させることにより、これらの後側移動ユニット1
06と前側クランプ機構102との包装部の中間部Bへ
の移動時間をより短縮することが可能となり、より一層
包装作業の高速化を図ることが可能となる。
【0053】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、フィル
ムロールからフィルムを引き出して包装部へ移送する場
合、第1フィルム送り手段にフィルムロールから引き出
されたフィルムの先端部を保持させたうえで、制御手段
により第1及び第2駆動手段を制御して、上記第1フィ
ルム送り手段と第2フィルム送り手段とを包装部におけ
るフィルム引出し方向の中間部に移動させ、該中間部に
て上記第1フィルム送り手段に保持されたフィルムの先
端部を第2フィルム送り手段に受け渡した後、制御手段
により第1及び第2駆動手段を制御して、第1フィルム
送り手段を包装部の後端部に、またフィルムを挟持した
第2フィルム送り手段を包装部の前端部へ移動させれば
よいのであり、これにより、上記フィルムを包装部に短
時間で移送することが可能となり、包装作業の高速化を
図ることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施形態に係るストレッチ包装機の
全体斜視図である。
【図2】 同包装機の内部構造を示す側面図である。
【図3】 同じく内部構造を示す一部省略正面図であ
る。
【図4】 図3のア−ア線から見た後側移動ユニットと
前側クランプ機構との概略平面図である。
【図5】 図4のイ−イ線断面図である。
【図6】 図4のウ−ウ線断面図である。
【図7】 図4のエ−エ線断面図である。
【図8】 図4のオ−オ線断面図である。
【図9】 後側移動ユニットから前側クランプ機構への
フィルムの受け渡し状態を示す縦断側面図である。
【図10】 フィルム供給装置の制御システム図であ
る。
【図11】 横及び後折り込み部材の配置状態を示す概
略平面図である。
【図12】 サイドクランプ機構の正面図である。
【図13】 図12のカーカ線矢視方向から下側下側ク
ランプ部材の側面図である。
【図14】 サイドクランプ機構の動作状態を示す説明
図である。
【図15】 フィルムを包装部に移送する前の状態を示
す説明図である。
【図16】 後側移動ユニットと前側クランプ機構を包
装部の中間部に移動させた状態を示す説明図である。
【図17】 フィルムの包装部への引き出しを終了した
状態を示す説明図である。
【図18】 リフト装置により物品の上面にフィルム被
覆させる状態を示す説明図である。
【図19】 フィルムを包装部に移送する場合の別の実
施の形態を示す説明図である。
【符号の説明】
1 ストレッチ包装機 100 フィルム供給装置 101 第1フィルム送り手段(フィルム保持機
構) 102 第2フィルム送り手段(前側クランプ機
構) 111 第1駆動手段(第1モータ) 112 第2駆動手段(第2モータ) 140 制御手段(コントローラ) A フィルム B フィルムロール

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 フィルムロールから引き出されたフィル
    ムを包装部へ移送して物品を包装するストレッチ包装機
    であって、上記フィルムロールから引き出されたフィル
    ムの先端部を保持する第1フィルム送り手段と、該送り
    手段をフィルム引出し方向に沿って往復移動させる第1
    駆動手段と、上記第1フィルム送り手段のフィルム引出
    し方向前方に位置されて、該送り手段に保持されたフィ
    ルムの先端部を受け取り可能とされた第2フィルム送り
    手段と、該送り手段をフィルム引出し方向に沿って往復
    移動させる第2駆動手段と、上記第1フィルム送り手段
    から第2フィルム送り手段へのフィルム先端部の受け渡
    しを上記包装部におけるフィルム引出し方向の中間部で
    行わせるように、上記第1フィルム送り手段を包装部の
    後端部から中間部に、第2フィルム送り手段を包装部の
    後端部から中間部に移動させ、かつフィルム先端部の受
    け渡し後、上記第1フィルム送り手段を包装部の後端部
    に、第2フィルム送り手段を包装部の前端部に移動復帰
    させるように上記第1及び第2駆動手段を制御する制御
    手段とが備えられていることを特徴とするストレッチ包
    装機。
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