JPH1058472A - 積層体の製造方法 - Google Patents

積層体の製造方法

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JPH1058472A
JPH1058472A JP8221543A JP22154396A JPH1058472A JP H1058472 A JPH1058472 A JP H1058472A JP 8221543 A JP8221543 A JP 8221543A JP 22154396 A JP22154396 A JP 22154396A JP H1058472 A JPH1058472 A JP H1058472A
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JP
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molten resin
laminate
resin layer
mold
molding
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JP8221543A
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English (en)
Inventor
Katsunori Ishidoya
勝則 石戸谷
Shinji Tomita
晋司 冨田
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Araco Co Ltd
Original Assignee
Araco Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 柔軟な感触の外表面を有する積層体の製造方
法において、剛性を低下させることなく軽量化された積
層体を製造する。 【解決手段】 それぞれ所定厚の、発泡剤を含む基材溶
融樹脂層11mと発泡剤を含む中間溶融樹脂層12mと
表皮溶融樹脂層13mを一体的に重ね合わせた多層シー
ト状の溶融樹脂積層体10mを、上面に成形面20aを
形成した下型20の上側ほゞ全体を覆うように供給し、
下型上面の成形面と対応する形状の成形面30aを下面
に形成した上型を下型に接近させて両型の成形面間に溶
融樹脂積層体の厚さよりも大きい所定の間隔を保った状
態で停止させ、基材溶融樹脂層及び中間溶融樹脂層を上
型及び下型の少なくとも一方から加熱することにより発
泡させて溶融樹脂積層体を両型の各成形面間に充填さ
せ、各溶融樹脂層を冷却させて成形された積層体を取り
出す。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車両のドアトリ
ム、車両の内装材、家屋の内装材、家具の外装材等に使
用される積層体、特に柔軟な感触の外表面を有する積層
体の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】このような積層体を製造するには、従来
は例えば図6に示すように、予め成形された多孔性の木
質系基材1と、柔軟な合成樹脂を予め薄いシート状に成
形した表皮層2bの裏面に柔軟なシート状の発泡層2a
を接着した表皮材2を用意していた。先ず表面に接着剤
を吹き付けて一旦乾燥させた基材1を真空成形型5上に
セットした後、周囲を保持枠3により保持した表皮材2
を遠赤外線ヒータ等により加熱し軟化させ下降させて基
材1及び真空成形型5の上側外周部に当接し、真空成形
型5に設けた吸引管路6に真空源7からの負圧を与えて
吸引管路6から分岐された多数の細管6a及び多孔性の
基材1を通して表皮材2を吸引して基材1の表面全面に
接着する。表皮材2が接着された基材1を真空成形型5
から取り外した後、多少の幅を残して表皮材2の外周の
余剰部分をトリミングにより切除し、残された表皮材2
の外周部を基材1の外縁の内側に巻き込み接着すれば積
層体は完成する。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】このような従来の製造
方法では、接着剤を使用するので作業環境が悪化し、ま
た作業工程が複雑になるというという問題がある。これ
らの点を改善した方法として、発泡層を積層した表皮材
を金型内に設置し、基材となる合成樹脂を溶融溶融状態
で供給して圧縮成形する方法がある。この方法によれ
ば、作業環境の問題は改善され、作業工程も一部簡略化
されるが、成形時に熱と圧力により表層材にダメージが
加えられ、しぼ流れ、表層材の凹凸、あばた等の外観上
の問題が起き易い。
【0004】また何れの場合にも、表皮材はそれぞれ別
個に成形したシート状の表皮層と発泡層を接着したもの
を予め準備しておく必要があるので、そのための成形装
置及び接着装置が必要になり、また成形後に表層材の余
剰部分のトリミングや、表皮材の外周部を基材の外縁の
内側に巻き込み接着する工程が必要なので、一連の製造
装置及び製造工程の数が増加し、製造コストが増大する
という問題点の改善はまだ不充分であった。またこの表
層材は保持枠により周囲を保持した上で基材を完全に覆
うようにしなければならず、相当な広さを必要とするの
でトリミング端材が多量に発生し、コスト上不利になる
という問題も生じる。
【0005】これに対し出願人等は、先にPCT/JP
96/00592により、表層材を形成する表皮溶融樹
脂層、中間層を形成する中間溶融樹脂層及び基材を形成
する基材溶融樹脂層を押出機のダイヘッドから多層シー
ト状に押し出して下型上に供給し、圧縮成形して積層体
を製造する方法を提案した。これによれば前述した各問
題は解決されるが、積層体に剛性を与えるためには基材
の厚さをあまり薄くできないので、重量が大になるとい
う難点がある。本発明は先に提案した製造方法を改良し
て、製造工程を増やすことなく製造される積層体を軽量
化することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明による積層体の製
造方法は、発泡倍率が小さくて剛性のある基材と、その
表面を覆う発泡倍率が大きくて柔軟な発泡体の中間層
と、この中間層の表面を覆う薄い柔軟な表層材よりなる
積層体の製造方法に関するものであり、それぞれ所定厚
の、基材を形成する発泡剤を含む基材溶融樹脂層と中間
層を形成する発泡剤を含む中間溶融樹脂層と表層材を形
成する表皮溶融樹脂層を一体的に重ね合わせた多層シー
ト状の溶融樹脂積層体を、上面に成形面を形成した下型
の上側ほゞ全体を覆うように供給する溶融樹脂供給工程
と、下型上面の成形面と対応する形状の成形面を下面に
形成した上型と下型とを互いに接近させ、両型の成形面
の間に溶融樹脂積層体の厚さよりも大きい所定の間隔を
保った状態で停止させる型締め工程と、発泡剤を含む基
材溶融樹脂層及び中間溶融樹脂層を上型及び下型の少な
くとも一方から加熱することによりこの両溶融樹脂層を
発泡させて溶融樹脂積層体を両型の各成形面の間に充填
させる発泡工程と、各溶融樹脂層を冷却させる冷却工程
よりなることを特徴とするものである。表皮溶融樹脂層
の外表面は、発泡工程において対応する型の成形面に当
接して加圧される。
【0007】本発明は、下型を基材の下面を成形するた
めの基材成形面を上面に形成した基材側成形型とし、上
型を表層材の表面を成形するための表皮成形面を下面に
形成した表皮材側成形型とし、溶融樹脂供給工程におい
て多層シート状の溶融樹脂積層体は基材溶融樹脂層側を
下にして下型の上側ほゞ全体を覆うように供給すること
が好ましい。このようにすれば、溶融樹脂供給工程にお
いて中間溶融樹脂層の上側となる表皮溶融樹脂層は薄い
ので、溶融樹脂積層体が自重により下型の基材成形面に
沿った形状に変形する際に中間溶融樹脂層の厚さが不均
一になることがない。
【0008】また本発明は、下型にその成形面に開口す
る多数の細管を有する吸引管路を設け、溶融樹脂供給工
程と型締め工程の間に、吸引管路に負圧を与えて溶融樹
脂積層体を下型の成形面に密着させる吸引密着工程を設
けることが好ましい。このようにすれば、型締め工程の
途中で上型が溶融樹脂積層体の一部に当接してこれを局
部的に変形させることがなくなる。
【0009】本発明は、型締め工程の途中において溶融
樹脂積層体の下型の成形面よりも外側となる不要部分を
切除するようにしてもよい。この型締め工程における不
要部分の切除は、下型の成形面の外周に沿って形成され
た下型段部と、上型の成形面の外周に沿って形成された
上型段部を、型締め工程の途中において互いに嵌合させ
ることによる剪断作用により行うようにするのがよい。
【0010】また発泡工程における基材溶融樹脂層及び
中間溶融樹脂層の加熱は、上型と下型の少なくとも何れ
か一方に設けたヒータにより行うことが好ましい。この
ヒータは、上型と下型の各成形面の少なくとも何れか一
方に設けた面ヒータとするのがよい。
【0011】溶融樹脂積層体の供給は、押出機のダイヘ
ッドのスリット状の押出し口から基材溶融樹脂層、中間
溶融樹脂層及び表皮溶融樹脂層を同時に押し出しながら
ダイヘッドを下型の上方で押出し口と直交する略水平方
向に移動させることにより行うのがよい。
【0012】また本発明の溶融樹脂積層体は、表皮溶融
樹脂層が熱可塑性エラストマーよりなり、中間溶融樹脂
層が発泡剤を混練した、エチレンと少なくともラジカル
重合性酸無水物を共重合したエチレン系共重合体よりな
り、基材溶融樹脂層が発泡剤を混練したオレフィン系樹
脂よりなるものとするのがよい。
【0013】中間溶融樹脂層はエチレン系共重合体10
0重量部に対し1〜10重量部のジアゾカルボンアミド
系発泡剤を混練したものとし、基材溶融樹脂層はオレフ
ィン系樹脂100重量部に対し1〜5重量部のジアゾカ
ルボンアミド系発泡剤を混練したものとするのがよい。
【0014】
【発明の実施の形態】図1〜図4は、本発明を図5に断
面図を示すようなドアトリムの製造に適用した場合に使
用する成形装置の説明図である。この成形装置の下型2
0及び上型30は、下部の固定側型支持部材及び上部の
可動側型支持部材(何れも図示省略)に取り付けられて
いる。下型20の上面にはドアトリム(積層体)10の
基材11の下面を成形するための基材成形面20aが形
成され、その外周に沿っては平面輪郭形状がドアトリム
10の輪郭形状と一致する外向き段部(下型段部)20
bが形成されている。下型20に設けた吸引管路21か
らは基材成形面20aの全面にほゞ一様に分布されて開
口する多数の細管21a(図では一部のみを示す)が分
岐され、吸引管路21には真空ポンプと真空タンクと開
閉弁からなる真空源22が接続されている。
【0015】上型30は下型20に対し上方から接近離
隔可能であり、図1は離隔状態における下型20のみを
示し、図2及び図3は最接近状態における両型20,3
0を示している。上型30の下面には、基材11の表面
を覆う表層材13の表面を成形するための表皮成形面3
0aが形成されている。この表皮成形面30aの外周に
沿って上型30に形成された内向き段部(上型段部)3
0bは、図2及び図3に示すように、両型20,30の
最接近状態では僅かの隙間をおいて下型20の外向き段
部20bと嵌合可能である。
【0016】下型20及び上型30の各成形面20a,
30aと各段部20b,30bの表面にはそれぞれ薄膜
状の面ヒータ25及び35が設けられ、その両側にはこ
れに通電して加熱するための電極26a,26b及び3
6a,36bが設けられている。各面ヒータ25,35
は同様な構造であり、図4により面ヒータ35の説明を
すれば、表皮成形面30a及び内向き段部30bの表面
には、上型30の両側下部に達する薄膜状セラミックの
絶縁体層35aが形成され、この絶縁体層35aのほゞ
全体を覆って窒化チタン等よりなる薄膜状の抵抗体層3
5b(膜厚は例えば5ミクロン)が形成され、抵抗体層
35bの上型30の両側下部に露出する部分には帯状の
電極36a,36bが設けられている。ドアトリム10
の表層材13を形成する表皮成形面30aに対応する絶
縁体層35aの表面にはしぼ模様(細かい凹凸模様)3
7が形成され、これに対応して抵抗体層35bの表面に
もしぼ模様が形成される。下型20に設ける面ヒータ2
5は、しぼ模様を形成しない点及び前述した各細管21
aに対応する多数の小孔を形成した点を除き面ヒータ3
5と実質的に同一の構造である。
【0017】この成形装置は、図1に示すように上型3
0が上方に離隔された状態において下型20上方に張り
出して移動するダイヘッド40及びこれに基材11、中
間層12及び表層材13となる半溶融状態の合成樹脂材
料を供給する3本の供給管41(図1は1本のみを示
す)を備えている。
【0018】この実施の形態では、各型20,30は製
造開始時には常温である。先ず溶融樹脂供給工程におい
て、図1に示すように上型30(図示せず)が上方に離
隔された状態で、それぞれ表層材13、中間層12及び
基材11を形成する表皮溶融樹脂層13m、中間溶融樹
脂層12m及び基材溶融樹脂層11mは各々別の押出機
で溶融させ、中間溶融樹脂層12mと表皮溶融樹脂層1
3mには発泡剤を混練した後、ホットフロー成形機の3
層Tダイヘッド40の細長いスリット状の押出し口40
aから温度110℃〜210℃にて3層共押し出しされ
る。縦横の寸法が約600mm×900mmのドアトリム1
0の場合、溶融樹脂積層体10mの横幅は950〜10
00mmでドアトリム10の横幅よりも多少大きくする。
【0019】この互いに接合されて一体的に重ね合わさ
れた3層シート状の溶融樹脂積層体10mを押し出しな
がらダイヘッド40を押出し口40aと直交する水平方
向に移動することにより、溶融樹脂積層体10mは基材
溶融樹脂層11m側を下にして、下型20の上側ほゞ全
体すなわち基材成形面20a及びその外側の外向き段部
20bの大部分を覆うように供給される。溶融樹脂積層
体10mは半溶融状態であって塑性に富んでいるので、
自重により、図1に部分的に示すようにほゞ基材成形面
20aに沿った形に変形され、その周囲部は外向き段部
20b付近にほゞ密着される。この実施の形態では、下
型20を基材側成形型とし、基材溶融樹脂層11m側を
下にして溶融樹脂積層体10mを供給しており、中間溶
融樹脂層12mの上側となる表皮溶融樹脂層13mが薄
いので、自重により下型20の基材成形面20aに沿っ
た形に変形する際に中間溶融樹脂層12mの厚さが不均
一になることがない。従ってこれが発泡して形成される
中間層12の厚さが不均一になることはないので、表層
材13表面の柔軟な感触はほゞ一様になる。
【0020】溶融樹脂供給工程に続く吸引密着工程で
は、下型20に形成した吸引管路21に真空源22から
の負圧を与えて、多数の細管21aを通して溶融樹脂積
層体10mを吸引する。前述のように溶融樹脂積層体1
0mの周囲部は外向き段部20b付近にほゞ密着される
ので、溶融樹脂積層体10mはこの吸引により面ヒータ
25を設けた下型20及び外向き段部20b表面全面に
完全に密着される。この吸引密着工程の間に、ダイヘッ
ド40は下型20上方から側方に完全に退避させる。
【0021】吸引密着工程に続く型締め工程では、上型
30を下型20に向けて下降させ、基材成形面20aと
これと対応する形状の表皮成形面30aの間の間隔が溶
融樹脂積層体10mの厚さよりも大きい所定値となる最
接近位置に達すれば上型30の下降を停止させる。図2
に示すように、この最接近位置では、表皮成形面30a
と表皮溶融樹脂層13mの表面との間に隙間Sが残って
いる。この型締め工程の途中で上型30の内向き段部3
0bは下型20の外向き段部20bと嵌合し、これによ
り外向き段部20bから外側にはみ出した溶融樹脂積層
体10mの不要部分は、互いに嵌合する両段部20b,
30bの剪断作用により切除される。なお溶融樹脂積層
体10mの不要部分の切除に使用する外向き及び内向き
段部20b,30bは、下型20側を外向き段部とし、
上型30側を外向き段部としてもよい。あるいはこのよ
うな互いに嵌合する段部による剪断の代わりに、上型3
0の表皮成形面30aの外側に沿って下向きに設けた押
切り刃を下型20外周の平面部に押し当てて行うように
してもよい。
【0022】型締め工程に続く発泡工程では、電極26
a,26b及び電極36a,36bにを介して下型20
及び上型30の面ヒータ25,35に通電してこれを発
熱させる。これにより各型20,30の成形面20a,
30aは130℃〜250℃に加熱され(例えば両成形
面20a,30aとも130℃)、この加熱により基材
溶融樹脂層11m及び中間溶融樹脂層12m中の発泡剤
が熱分解して窒素ガス等の不活性ガスを発生して発泡が
開始される。この発泡により基材溶融樹脂層11m及び
中間溶融樹脂層12mの厚さ及び容積が増大して表皮成
形面30aと表皮溶融樹脂層13mの表面との間の隙間
Sが減少し、40〜60秒後には図3に示すように表皮
溶融樹脂層13mの表面が表皮成形面30aに当接し、
また溶融樹脂積層体10mの横幅方向先端部と内向き段
部30bの間の空間も各溶融樹脂層11m,12m,1
3mにより充填される。これに伴う両溶融樹脂層11
m,12mの発泡圧(例えば0.5kgf/cm2)と表皮成
形面30aからの加熱により、表皮溶融樹脂層13mの
表面には表皮成形面30aのしぼ模様37が転写され
る。
【0023】発泡工程に続く冷却工程では、両面ヒータ
25,35への通電を停止して各型20,30の内部へ
の熱伝達等により各成形面20a,30aの温度を急激
に低下させる。これにより各溶融樹脂層11m,12
m,13mが硬化し、各成形面20a.30aの温度が
40℃程度まで低下したところで、上型30を上昇させ
てドアトリム10を取り出す。これによりドアトリム1
0成形の1サイクルが完了し、基材11、中間層12、
表層材13が一体化されたドアトリム10が得られる。
引き続いてダイヘッド40を再び下型20の上に移動さ
せ、前述と同様に溶融樹脂積層体10mを押し出して次
のドアトリム10の製造を開始する。
【0024】上記実施の形態では下型20及び上型30
に面ヒータ25及び35を設けたので、発泡工程におけ
る基材溶融樹脂層11m及び中間溶融樹脂層12mの加
熱発泡が確実に行われる。特に各成形面20a,30a
に面ヒータ25,35を設けたものによれば、各溶融樹
脂層11m,12mに接近して加熱するので加熱効率が
よく、各型20,30を必要以上に加熱することが少な
い。従ってこれに続く冷却工程における各型20,30
内部への熱伝達による冷却も効率よく行われる。しかし
ながら本発明はこれに限らず、各型20,30内部の成
形面20a,30a近くに設けた熱交換管に加熱蒸気及
び冷却水を交互に通してこの様な加熱及び冷却を行うよ
うにしてもよい。あるいは熱交換管の代わりにヒートパ
イプを設けて加熱及び冷却を行うようにしてもよい。
【0025】この実施の形態に使用する表層材13、中
間層12及び基材11は次の通りである。本発明の表層
材13は、熱可塑性エラストマーのうちエチレン系熱可
塑性エラストマー及び/またはスチレン系熱可塑性エラ
ストマーである。中でもオレフィン系熱可塑性エラスト
マー(TPO)やスチレン部分が30重量%以下である
スチレン−ブタジエン共重合体エラストマーの水素添加
物が、特に製品外観や表層材としての物性を満足し、か
つ内層材との溶融接着性も良好であるので好適である。
表層材の熱可塑性エラストマーの、JIS−K7210
に準じて測定した、温度230℃、荷重2.16kgにお
けるメルトフローレート(以下、MFRと略す)は、
0.1〜200g/10分が好ましく更には1〜180
g/10分が好適である。0.1g/10分未満では、
表層材としての流動性が不十分となり、厚みの制御が困
難になってしまうとともに、フローマークによる外観不
良が発生する。200g/10分を越えると表層材13
と中間層12を溶融状態で押出機のダイヘッドから多層
でシート状に押出すことが不可能となり、加熱発泡の際
に2層の混じり合いが起きる等の成形上の問題が発生
し、また耐熱性、耐傷付き性等表層材としての必要物性
が不良となる。また熱可塑性エラストマーのショアA硬
度は、50〜96のものが用いられる。ここでショアA
硬度はASTM−D2240に準拠して測定される値で
ある。ショアA硬度が50より小さいと表層が柔軟にな
りすぎ、べたつき感が出たり、耐傷つき性が低下し好ま
しくなく、96を越えると表層が固くなりすぎソフト感
を損ねたり、金型面への密着性が悪くなり、しぼ転写性
不良や光沢むら等の外観上の欠陥となる。
【0026】本発明の中間層12は、発泡剤を含む、エ
チレンと少なくともラジカル重合性酸無水物を重合した
エチレン系共重合体からなる。このエチレン系共重合体
としては、エチレンと少なくともラジカル重合性酸無水
物とをラジカル重合して得られるエチレン系共重合体が
用いられる。またポリエチレンにラジカル重合性酸無水
物をグラフト重合したグラフト共重合体でもよい。ラジ
カル重合性酸無水物としては、無水マレイン酸、無水イ
タコン酸、無水シトラコン酸、無水エンディック酸、ド
デセニル無水コハク酸、1−ブテン−3、4−ジカルボ
ン酸無水物、炭素数が多くとも18である末端に二重結
合を有するアルカジエニル無水コハク酸等の炭素数が4
〜50個の不飽和カルボン酸無水物が挙げられる。さら
に、本発明に用いるエチレン系共重合体は、エチレンと
ラジカル重合性酸無水物の他に、エチレンと共重合可能
なその他のモノマーを加えて共重合した多元共重合体で
もよい。
【0027】中間層12の発泡剤は、エチレン系共重合
体の融解温度より高い分解温度を有するものであって、
100〜250℃の温度範囲で分解するものであればよ
い。特に分解温度120℃以上のものが好ましく、特に
130℃以上のものが好適である。発泡剤の具体的な例
としては、ジニトロソペンタメチレンテトラミン、アゾ
ビスイソブチロニトリル、アゾジカルボンアミド、パラ
トルエンスルホニルヒドラジド、4,4−オキシビスベ
ンゼンスルホニルヒドラジド、ヒドラジン等の化合物あ
るいはこれらの混合物が挙げられる。発泡剤の配合量
は、エチレン系共重合体100重量部に対して0.1〜
40重量部であり、1.0〜35重量部が好ましく、と
りわけ2.0〜30重量部が好適である。発泡剤の組成
割合が0.1重量部未満では、発泡体倍率は不十分とな
る。一方、40重量部を超えるとクッション性が低下す
るので好ましくない。本発明において、発泡後の中間層
12の体積は発泡する前の中間層12の体積に対して
1.3倍以上、50倍以下であり、好ましくは1.5倍
以上、30倍以下が好適である。1.3倍未満では積層
体のクッション感が不充分であり、また50倍を越える
と発泡した際の気泡が連続化してしまい、積層体の外観
不良が著しく、また強度低下から使用に耐えられない。
【0028】本発明の基材11は発泡剤を含むオレフィ
ン系樹脂からなり、なかでもプロピレン系樹脂が成形性
や製品物性が良好であるのでさらに好適である。プロピ
レン系樹脂としてはプロピレン単独重合体、プロピレン
−エチレンブロック共重合体、プロピレン−エチレンラ
ンダム共重合体及びそれらの混合物、さらには前記プロ
ピレン系樹脂を含む他の樹脂、例えばポリエチレン、エ
チレン−α−オレフィン共重合体エラストマー、スチレ
ン−ブタジエン共重合体エラストマー及びその誘導体等
との混合物も含まれる。本発明のオレフィン系樹脂は1
種類でも2種類以上でも用いることができ、タルク、ガ
ラスファイバー、木粉等の充填材が混合されたものも用
いることができる。基材11のオレフィン系樹脂の、J
IS−K7210に準じて測定した、温度230℃、荷
重2.16kgにおけるMFRは、1〜60g/10分が
好ましく、さらには5〜40g/10分が好適である。
1g/10分未満では基材としての流動性が不十分であ
り、成形品がショートショットになったり、溶解時の樹
脂のドローダウンが小さく、製品形状に応じた所望のシ
ート形状に供給できなくなる。60g/10分を越える
と機械的特性、特に耐衝撃性が劣る。またシートの供給
の際に重なりが生じその結果、発泡成形の際に表層材の
熱可塑性エラストマーと中間層との混じりあいが起こ
り、まだら模様の外観不良となってしまう。
【0029】基材11の発泡剤は中間層12の発泡剤と
同じである。発泡剤の配合量は、オレフィン樹脂100
重量部に対して1〜5重量部であり、とりわけ3重量部
が好適である。基材11の発泡倍率は1〜1.5、好ま
しくは1.5が好適である。1未満では軽量化が不充分
であり、また1.5を越えると強度不足となる。
【0030】この様にして得られたドアトリム10の積
層体は基材11も発泡しており、基材11は厚さが発泡
倍率に比例し弾性係数が発泡倍率に反比例するのに対し
その曲げ剛性は厚さの3乗に比例するので、剛性の割に
は軽量化されたものとなる。
【0031】次に、この実施の形態の具体的実施例につ
いて述べる。 (実施例1)表層材13として温度230℃、荷重2.
16kgにおけるMFRが180g/10分であり、ショ
アA硬度が82であり、プロピレン含量が70重量%で
あるエチレン−プロピレン共重合物を70重量%含むプ
ロピレン系エラストマー(TPO)を用い、中間層12
として温度190℃、荷重2.16kgにおけるMFRが
10g/10分であり、無水マレイン酸2.5重量%、
アクリル酸メチル18重量%であるエチレン−無水マレ
イン酸−アクリル酸メチル共重合体100重量部に対
し、ジアゾカルボンアミド系発泡剤5重量部を混練した
ブレンド物を用い、基材11として温度230℃、荷重
2.16kgにおけるMFRが10g/10分であり、プ
ロピレン含量が50重量%であるエチレン−プロピレン
共重合物15重量%とプロピレン85重量%からなるプ
ロピレン−エチレンブロック共重合体87重量%に対
し、タルク13重量%を含むプロピレン−エチレンブロ
ック共重合体100重量部に対し、ジアゾカルボンアミ
ド系発泡剤5重量部を混練したブレンド物を用いて、前
述のようにして積層体を成形した。
【0032】表皮溶融樹脂層13m、中間溶融樹脂層1
2m及び基材溶融樹脂層11mの厚さはそれぞれ0.6
mm、0.7mm、2mmであり、型締めの際の両型20,3
0の成形面20a,30aの間の間隔は6.1mm(成形
面30aと表皮溶融樹脂層13mの間の隙間Sは2.8
mm)である。得られた積層体は図5に示すような形状
の、表層材13は厚み0.6mm、中間層12は発泡倍率
が約4.3で厚みが3mm、基材11は発泡倍率が約1.
2で厚みが2.5mmの積層体であり、上型30のしぼ模
様が鮮明に転写されたものであった。積層体の表層側よ
りJIS−S6050に準じて測定した硬度は49であ
った。なおこの実施例における成形条件は次の通りであ
る。
【0033】 成形開始時の上型30の温度:60℃ 成形開始時の下型20の温度:40℃ 発泡圧力:0.5kgf/cm2 冷却時間:40秒 (実施例2)表層材13としてエチレン含量が6.4重
量%で、温度230℃、荷重2.16kgにおけるMFR
が30g/10分のポリプロピレンを22重量%、温度
230℃、荷重2.16kgにおけるMFRが8.1g/
10分、ショアA硬度が69であるエチレン−α−オレ
フィン共重合体を78重量%を同方向2軸押出機を用い
て溶融混練して得た、温度230℃、荷重2.16kgに
おけるMFRが10g/10分で、ショアA硬度が69
である熱可塑性エラストマーを用いた。表層材13とし
てこのような熱可塑性エラストマーを用い、中間層12
として温度190℃、荷重2.16kgにおけるMFRが
8g/10分であり、無水マレイン酸2.5重量%、メ
タクリル酸メチル8重量%であるエチレン−無水マレイ
ン酸−メタクリル酸メチル共重合体100重量部に対
し、ジアゾカルボンアミド2重量部及び酸化亜鉛1重量
部を混練したブレンド物を用い、基材11として温度2
30℃、荷重2.16kgにおけるMFRが30g/10
分であり、プロピレン含量が50重量%であるエチレン
−プロピレン共重合物13重量%とプロピレン87重量
%からなるプロピレン−エチレンブロック共重合体95
重量%に対し、タルク5重量%を含むプロピレン−エチ
レンブロック共重合体100重量部に対し、ジアゾカル
ボンアミド系発泡剤3〜5重量部を混練したブレンド物
を用いて、実施例1と同様にして積層体を成形した。
【0034】得られた積層体は、表層材13の厚みが
0.8mm、中間層12は発泡倍率が約4.7で厚みが
3.7mm、基材11は発泡倍率が約1.5で厚みが3mm
であり、外観の良好なものが得られた。この実施例にお
ける成形条件は実施例1と同じである。積層体の表層側
よりJIS−S6050に準じて測定した硬度は58で
あった。
【0035】(実施例3)表層材13としてエチレン含
量が7重量%で、温度230℃、荷重2.16kgにおけ
るMFRが2g/10分のポリプロピレンを20重量
%、温度230℃、荷重2.16kgにおけるMFRが
0.008g/10分、エチレン含量67モル%、X線
で測定した結晶化度7.0%のエチレンプロピレンラン
ダム共重合体を14重量%、スチレン含量が30重量%
であるスチレン−イソプレンブロック共重合体を水素添
加したスチレン系エラストマーを26重量%、オイルを
40重量%を同方向2軸押出機を用いて溶融混練して得
た、温度230℃、荷重2.16kgにおけるMFRが
0.9g/10分で、ショアA硬度が68である熱可塑
性エラストマーを用い、中間層12として温度190
℃、荷重2.16kgにおけるMFRが10g/10分で
あり、無水マレイン酸3重量%、アクリル酸メチル19
重量%であるエチレン−無水マレイン酸−アクリル酸メ
チル共重合体100重量部に対し、ジアゾカルボンアミ
ド5重量部、酸化亜鉛1.5重量部及びトリメチロール
プロパン1.4重量部を混練したブレンド物を用い、基
材11として温度230℃、荷重2.16kgにおけるM
FRが10g/10分であり、プロピレン含量が50重
量%であるエチレン−プロピレン共重合物15重量%と
プロピレン85重量%からなるプロピレン−エチレンブ
ロック共重合体87重量%に対し、タルク13重量%を
含むプロピレン−エチレンブロック共重合体100重量
部に対し、ジアゾカルボンアミド系発泡剤3〜5重量部
を混練したブレンド物を用いて、下型20表面温度を1
80℃にした以外は実施例1と同様にして積層体を成形
した。
【0036】得られた積層体は、表層材13の厚みが
1,0mm、中間層12は発泡倍率が約3.5で厚みが
2.5mm、基材11は発泡倍率が約1.5で厚みが3mm
であり、外観の良好なものが得られた。積層体の表層側
よりJIS−S6050に準じて測定した硬度は86で
あった。
【0037】(実施例4)表層材13としてエチレン含
量が6重量%で、温度230℃、荷重2.16kgにおけ
るMFRが30g/10分のランダムポリプロピレンを
22重量%、スチレン含量が20重量%であるスチレン
−イソプレンブロック共重合体を水素添加したスチレン
系エラストマーを33重量%、オイルを45重量%を同
方向2軸押出機を用いて溶融混練することによって得
た、温度230℃、荷重2.16kgにおけるMFRが1
0g/10分で、ショアA硬度が70である熱可塑性エ
ラストマーを用い、中間層12として温度190℃、荷
重2.16kgにおけるMFRが7g/10分であり、無
水マレイン酸2.5重量%、アクリル酸ブチル16重量
%であるエチレン−無水マレイン酸−アクリル酸ブチル
共重合体100重量部に対し、ジアゾカルボンアミド7
重量部及びエチレンと2−ヒドロキシエチルアクリレー
トの共重合体4.2重量部を混練したブレンド物を用
い、基材11として温度230℃、荷重2.16kgにお
けるMFRが10g/10分であり、プロピレン含量が
50重量%であるエチレン−プロピレン共重合物15重
量%とプロピレン85重量%からなるプロピレン−エチ
レンブロック共重合体87重量%に対し、タルク13重
量%を含むプロピレン−エチレンブロック共重合体10
0重量部に対し、ジアゾカルボンアミド系発泡剤3〜5
重量部を混練したブレンド物を用いて、実施例1と同様
にして積層体を成形した。
【0038】得られた積層体は、表層材13の厚みが
0.7mm、中間層12は発泡倍率が約4.1で厚みが3
mm、基材11は発泡倍率が約1.2で厚みが2.5mmで
あり、外観の良好なものが得られた。積層体の表層側よ
りJIS−S6050に準じて測定した硬度は68であ
った。
【0039】
【発明の効果】本発明により得られた積層体は基材も発
泡しているので、剛性の割には軽量化されたものとな
る。また表皮溶融樹脂層の外表面は対応する型の成形面
に当接して加圧されるので、成形面に形成されたしぼ模
様は表皮溶融樹脂層の外表面に正確に転写される。
【0040】下型を基材側成形型とし、上型を表皮材側
成形型としたものによれば、中間溶融樹脂層の厚さが不
均一になることがないので、これが発泡して得られる中
間層上側の表層材に与えられる柔軟な感触がほゞ一様に
なる。
【0041】また、溶融樹脂供給工程と型締め工程の間
に、溶融樹脂積層体を下型の成形面に密着させる吸引密
着工程を設けたものによれば、型締め工程の途中で溶融
樹脂積層体従って中間溶融樹脂層が局部的に変形させる
ことがなくなるので、表層材に与えられる柔軟な感触が
不揃いになることがない。
【0042】また、型締め工程の途中において溶融樹脂
積層体の不要部分を切除するようにすれば、成形後のト
リミングが不要となるので製造工程が簡略化される。
【0043】発泡工程における基材溶融樹脂層及び中間
溶融樹脂層の加熱を、上型と下型の少なくとも何れか一
方に設けたヒータ、特に面ヒータにより行うようにすれ
ば、基材溶融樹脂層及び中間溶融樹脂層の発泡が確実に
行われ、またこの加熱は成形面付近だけであるのでこれ
に続く冷却工程は速やかに行われ、製造に要する時間を
短縮することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明による積層体の製造方法の一実施形態
における溶融樹脂供給工程途中の状態を示す断面図であ
る。
【図2】 図1に示す実施形態における型締め工程終了
時の状態を示す断面図である。
【図3】 図1に示す実施形態における発泡工程終了時
の状態を示す断面図である。
【図4】 図1に示す実施形態における面ヒータの構造
を示す部分拡大断面図である。
【図5】 本発明により製造される積層体の断面図であ
る。
【図6】 従来技術による積層体の製造方法の一例を示
す図である。
【符号の説明】
10m…溶融樹脂積層体、11…基材、11m…基材溶
融樹脂層、12…中間層、12m…中間溶融樹脂層、1
3…表層材、13m…表皮溶融樹脂層、20…下型、2
0a…基材成形面、20b…下型段部(外向き段部)、
21…吸引管路、21a…細管、25…ヒータ(面ヒー
タ)、30…上型、30a…表皮成形面、30b…上型
段部(外向き段部)、35…ヒータ(面ヒータ)、40
…ダイヘッド、40a…押出し口。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B29C 47/06 B29C 47/06 B32B 5/18 B32B 5/18 5/20 5/20 // B29K 23:00 105:04 B29L 9:00

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 発泡倍率が小さくて剛性のある基材と、
    その表面を覆う発泡倍率が大きくて柔軟な発泡体の中間
    層と、この中間層の表面を覆う薄い柔軟な表層材よりな
    る積層体の製造方法において、 それぞれ所定厚の、前記基材を形成する発泡剤を含む基
    材溶融樹脂層、前記中間層を形成する発泡剤を含む中間
    溶融樹脂層及び前記表層材を形成する表皮溶融樹脂層を
    一体的に重ね合わせた多層シート状の溶融樹脂積層体
    を、上面に成形面を形成した下型の上側ほゞ全体を覆う
    ように供給する溶融樹脂供給工程と、 前記下型上面の成形面と対応する形状の成形面を下面に
    形成した上型と前記下型とを互いに接近させ、前記両型
    の各成形面の間に前記溶融樹脂積層体の厚さよりも大き
    い所定の間隔を保った状態で停止させる型締め工程と、 発泡剤を含む前記基材溶融樹脂層及び中間溶融樹脂層を
    前記上型及び下型の少なくとも一方から加熱することに
    よりこの両溶融樹脂層を発泡させて前記溶融樹脂積層体
    を前記両型の各成形面の間に充填させる発泡工程と、 前記各溶融樹脂層を冷却させる冷却工程よりなることを
    特徴とする積層体の製造方法。
  2. 【請求項2】 前記下型は前記基材の下面を成形するた
    めの基材成形面を上面に形成した基材側成形型であり、
    前記上型は前記表層材の表面を成形するための表皮成形
    面を下面に形成した表皮材側成形型であり、前記溶融樹
    脂供給工程において多層シート状の溶融樹脂積層体は前
    記基材溶融樹脂層側を下にして下型の上側ほゞ全体を覆
    うように供給することを特徴とする請求項1に記載の積
    層体の製造方法。
  3. 【請求項3】 前記下型にはその成形面に開口する多数
    の細管を有する吸引管路を設け、前記溶融樹脂供給工程
    と型締め工程の間に、前記吸引管路に負圧を与えて前記
    溶融樹脂積層体を前記下型の成形面に密着させる吸引密
    着工程を設けたことを特徴とする請求項1または請求項
    2に記載の積層体の製造方法。
  4. 【請求項4】 前記型締め工程の途中において前記溶融
    樹脂積層体の前記下型の成形面よりも外側となる不要部
    分を切除することを特徴とする請求項1〜請求項3の何
    れか1項に記載の積層体の製造方法。
  5. 【請求項5】 前記型締め工程における前記不要部分の
    切除は、前記下型の成形面の外周に沿って形成された下
    型段部と、前記上型の成形面の外周に沿って形成された
    上型段部を、前記型締め工程の途中において互いに嵌合
    させることによる剪断作用により行うことを特徴とする
    請求項4に記載の積層体の製造方法。
  6. 【請求項6】 前記発泡工程における前記基材溶融樹脂
    層及び中間溶融樹脂層の加熱は、前記上型と前記下型の
    少なくとも何れか一方に設けたヒータにより行うことを
    特徴とする請求項1〜請求項5の何れか1項に記載の積
    層体の製造方法。
  7. 【請求項7】 前記ヒータが、前記上型の成形面と前記
    下型の成形面の少なくとも何れか一方に設けた面ヒータ
    である請求項6に記載の積層体の製造方法。
  8. 【請求項8】 前記溶融樹脂積層体の供給は、押出機の
    ダイヘッドのスリット状の押出し口から前記基材溶融樹
    脂層、中間溶融樹脂層及び表皮溶融樹脂層を同時に押し
    出しながら前記ダイヘッドを前記下型の上方で前記押出
    し口と直交する略水平方向に移動させることにより行う
    ことを特徴とする請求項1〜請求項7の何れか1項に記
    載の積層体の製造方法。
  9. 【請求項9】 前記表皮溶融樹脂層が熱可塑性エラスト
    マーよりなり、 前記中間溶融樹脂層が、発泡剤を混練した、エチレンと
    少なくともラジカル重合性酸無水物を共重合したエチレ
    ン系共重合体よりなり、 前記基材溶融樹脂層が、発泡剤を混練したオレフィン系
    樹脂よりなることを特徴とする請求項1〜請求項8の何
    れか1項に記載の積層体の製造方法。
  10. 【請求項10】 前記中間溶融樹脂層はエチレン系共重
    合体100重量部に対し1〜10重量部のジアゾカルボ
    ンアミド系発泡剤を混練したものであり、前記基材溶融
    樹脂層はオレフィン系樹脂100重量部に対し1〜5重
    量部のジアゾカルボンアミド系発泡剤を混練したもので
    ある請求項9に記載の積層体の製造方法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH11198159A (ja) * 1997-03-31 1999-07-27 Toshiba Mach Co Ltd 多層シート成形製品の製造方法および装置
JP2013107790A (ja) * 2011-11-21 2013-06-06 Shinko Glass Industry Co Ltd 泡入り合わせガラスおよびその製造方法
JP2014195977A (ja) * 2013-03-29 2014-10-16 大日本印刷株式会社 発泡シート、発泡積層シート及びそれらの製造方法

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