JP2002144495A - 積層体、およびこれを用いた建築用資材、梱包用副資材、自動車用部材、パーティション - Google Patents

積層体、およびこれを用いた建築用資材、梱包用副資材、自動車用部材、パーティション

Info

Publication number
JP2002144495A
JP2002144495A JP2000349728A JP2000349728A JP2002144495A JP 2002144495 A JP2002144495 A JP 2002144495A JP 2000349728 A JP2000349728 A JP 2000349728A JP 2000349728 A JP2000349728 A JP 2000349728A JP 2002144495 A JP2002144495 A JP 2002144495A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
laminate
resin
resin film
base material
recycled
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP2000349728A
Other languages
English (en)
Inventor
Mitsugi Misasa
貢 三笹
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Idemitsu Unitech Co Ltd
Original Assignee
Idemitsu Unitech Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Idemitsu Unitech Co Ltd filed Critical Idemitsu Unitech Co Ltd
Priority to JP2000349728A priority Critical patent/JP2002144495A/ja
Publication of JP2002144495A publication Critical patent/JP2002144495A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Panels For Use In Building Construction (AREA)
  • Vehicle Interior And Exterior Ornaments, Soundproofing, And Insulation (AREA)
  • Laminated Bodies (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】外観装飾性に富み、容易にリサイクル可能であ
るとともに、環境適応性の高い積層体を提供すること。 【解決手段】廃プラスチックを含むリサイクル材料を成
形してなる基材11と、基材11の表面に積層された樹
脂フィルム12とを備えた積層体1。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、積層体、およびこ
れを用いた建築用資材、梱包用副資材、自動車用部材、
パーティションに関する。
【0002】
【背景技術】近年、環境保護および資源の有効利用の観
点から、様々な素材のリサイクルが盛んに行われるよう
になるとともに、環境破壊をもたらさない材料や製品の
開発が要望されるようになってきている。このような観
点から、いわゆるリサイクル材料と呼ばれるものが、現
在まで種々開発されてきている。
【0003】例えば、古紙から得られるセルロース系繊
維と、バインダーとしての廃プラスチックを混合した材
料や、建築廃材から得られる木粉と廃プラスチックとを
配合してなる材料(木粉51%以上)等がリサイクル材
料として知られている。これらのリサイクル材料は、熱
的特性、物理的特性、機械的特性、二次加工性、成形性
等に優れており、様々な用途への利用拡大が期待される
ものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うなリサイクル材料は、廃材同士を成形したものである
ため、外観装飾性に一定の制限があり、建築用仕上材、
自動車用内装材、商品包装材としての利用の途が十分に
拡大されていない。このため、合板や、MDF板、パー
ティクルボード等からなる基材の表面に化粧フィルムを
貼付した積層体が、上記用途に用いられているのが現状
である。しかしながら、板材表面に不透水性のフィルム
を貼付した場合、基材の吸水状態によっては反り等が生
じるという問題がある。
【0005】また、合板と樹脂フィルムのように、互い
に材質の異なるものを積層するには、接着剤等による前
処理が必要となり、手間とコストとがかかるという問題
がある。例えば、合板と樹脂フィルムとを積層するに
は、合板に接着剤を塗布するとともに、化粧フィルムに
アンカー処理を施して両者を積層する必要があり、製造
工程が多工程になるという問題がある。さらに、基材と
樹脂フィルムとの材質が異なる場合には、そのままリサ
イクルすることはできないため、樹脂フィルムを基材か
ら剥がさなければならず、リサイクルコストがかさむと
いう問題もある。
【0006】また、床面等に用いられる規格用Pタイル
には、現在のところ塩化ビニル樹脂(以下、PVCとい
う)が用いられているが、PVCは、焼却の際に有害な
塩素系ガスを発生するため、環境適応性が低く、脱PV
Cの要望が高い。しかしながら、Pタイルを環境適応性
の高いポリオレフィン系樹脂から製造すると、そのコス
トがかさむこととなるため、ポリオレフィン系樹脂への
移行は、それほど進んでいないのが現状である。したが
って、PVC同様に低コストで製造でき、かつ、環境適
応性の高い材質からなる規格用Pタイルが要望されてい
る。
【0007】本発明の目的は、外観装飾性に富み、容易
にリサイクル可能であるとともに、環境適応性の高い積
層体、およびこれを用いた建築用資材、梱包用副資材、
自動車用部材、パーティションを提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明に係る積層成形体
は、廃プラスチックを含むリサイクル材料を成形してな
る成形体と、この成形体の表面に積層された樹脂フィル
ムと、を備えることを特徴とする。ここで、リサイクル
材料としては、樹脂フィルムとの積層が容易で、リサイ
クル可能なものであれば、特に限定はないが、古紙を解
砕して得られるセルロース繊維と、廃プラスチックの粉
末とを含むものや、建築廃材を解砕して得られる木粉
と、廃プラスチックの粉末とを含むものを採用すること
ができる。
【0009】また、樹脂フィルムとしては、種々の積層
手段により、リサイクル材料からなる成形体の表面に積
層できる樹脂からなるフィルムであれば特に限定はない
が、リサイクル材料中の廃プラスチックの主成分樹脂と
同種の樹脂からなるフィルムを採用することが理想的で
ある。ここで、廃プラスチックの主成分樹脂およびフィ
ルムを構成する樹脂としては、例えば、ポリオレフィン
系樹脂、ポリスチレン系樹脂、オレフィン系熱可塑性エ
ラストマー(以下、TPOという)、スチレン系熱可塑
性エラストマー(以下、TPSという)等を採用するこ
とができる。具体的には、廃プラスチックとしてポリオ
レフィン系樹脂、ポリスチレン系樹脂を主成分樹脂とす
るものを採用し、樹脂フィルムとしてポリオレフィン系
樹脂、ポリスチレン系樹脂からなるフィルムを採用する
ことが好ましい。
【0010】ポリオレフィン系樹脂としては、ポリエチ
レン、ポリプロピレン等が挙げられる。ここで、ポリエ
チレンとしては、(1)高密度ポリエチレン、(2)中密度ポ
リエチレン、(3)低密度ポリエチレン(高圧法低密度ポ
リエチレン(HPLD)、直鎖状低密度ポリエチレン
(LLDPE)、超低密度ポリエチレン(VLDP
E))、(4)エチレンとα−オレフィン(C3、4、
6、8等)との共重合体、(5)エチレンと官能基に炭
素、酸素、水素だけを有する非オレフィン系単量体との
共重合体(エチレン−酢酸ビニル共重合体、アイオノマ
ー等)を採用できる。
【0011】ポリプロピレンとしては、(1)ホモポリマ
ー、(2)ブロックコポリマー、(3)ランダムコポリマー、
(4)シクロペンタジエニル基、置換シクロペンタジエニ
ル基、インデニル基、置換インデニル基を配位子とする
遷移金属化合物とアルミノキサンからなるメタロセン触
媒で重合されたホモポリマー、ブロックコポリマー、ラ
ンダムコポリマーを採用できる。ポリスチレン系樹脂と
しては、汎用ポリスチレン(GP−PS)、高耐衝撃ポ
リスチレン(HI−PS)、シンジオタクチックポリス
チレン等を採用できる。
【0012】TPOとしては、ポリオレフィン系樹脂か
らなるハードセグメントと、ポリオレフィン系ゴムから
なるソフトセグメントで構成されるものを採用でき、例
えば、単純ブレンド型TPO、インプラント化TPO、
動的加硫型TPO等を採用できる。ハードセグメントを
構成するポリオレフィン系樹脂としては、ポリプロピレ
ンまたはプロピレンとα−オレフィンとの共重合体を用
いることが好ましい。特に、プロピレンとエチレンのブ
ロックまたはランダムコポリマーが理想的である。
【0013】一方、ポリオレフィン系ゴムとは、オレフ
ィンを主体とするゴムであり、例えば、エチレン/プリ
ピレン共重合体ゴム、エチレン/プロピレン/非共役ジ
エン共重合体ゴム等が挙げられる。非共役ジエンとして
は、ジシクロペンタジエン、エチリデンノルボルネン、
1,4−ヘキサジエン、シクロオクタジエン、メチレン
ノルボルネン等が挙げられる。特に、エチリデンノルボ
ルネンを採用した、エチレン/プロピレン/エチリデン
ノルボルネンゴム(EPDM)を用いることが好まし
い。
【0014】TPSとしては、ポリスチレン−ポリブタ
ジエン−ポリスチレン(SBS)、ポリスチレン−ポリ
イソプレン−ポリスチレン(SIS)や、これらを水添
して得られるポリスチレン−ポリ(エチレン−ブチレ
ン)−ポリスチレン(SEBS)、ポリスチレン−ポリ
(エチレン−プロピレン)−ポリスチレン(SEPS)
等を採用することができる。なお、以上で説明した各樹
脂は、発泡したものであってもよい。
【0015】本発明のように、リサイクル材料中の廃プ
ラスチックと、樹脂フィルムとの材質を同種のものとす
ることで、接着剤等による前処理をしなくとも熱ラミネ
ートにより容易に積層成形体を得ることができる。しか
も、廃プラスチックの主成分樹脂、樹脂フィルムの構成
樹脂としてポリオレフィン系樹脂、ポリスチレン系樹脂
を採用すれば、環境適応性の高い積層体を得ることがで
きる。なお、樹脂フィルムには、予め着色や、模様付け
した化粧フィルムを採用してもよく、このような化粧フ
ィルムを用いた場合には、積層体の意匠性を高めること
ができる。
【0016】以上のような積層体は、例えば、リサイク
ル材料を押出機で溶融、混練した後にTダイから押し出
して基材を成形し、得られた基材表面に樹脂フィルムを
熱ラミネートして製造することができる。ここで、基材
と樹脂フィルムとをラミネートするにあたっては、押出
成形した基材を一旦冷却した後に、再加熱して樹脂フィ
ルムをラミネートする方法や、押し出した直後の溶融状
態にある基材に、直接樹脂フィルムを積層して、押圧ロ
ール等の押圧手段を用いてラミネートする方法を採用す
ることができる。
【0017】本発明によれば、廃プラスチックを含むリ
サイクル材料からなる基材に、樹脂フィルムを積層して
なる積層体であるから、模様、色彩等の異なる樹脂フィ
ルムを用いることで、積層体にさまざまな模様等を付与
することができるとともに、積層体の意匠性を向上で
き、結果としてリサイクル材料の用途の拡大を図ること
ができる。
【0018】また、基材は、その成分に廃プラスチック
を含むため、木材等と異なり、加熱により軟化させるこ
とで樹脂フィルムとの熱ラミネートが可能であるから、
積層に際して接着剤等を必要とせず、積層体製造工程の
簡易化、製造コストの低減を図ることができる。この
際、基材を構成する主成分樹脂と、樹脂フィルムを構成
する樹脂とを同種のものとすることで、積層体の各層間
の溶着強度を向上させることもできる。
【0019】さらに、リサイクル材料からなる基材は、
上述のように加熱により軟化することから、木材等から
なる基材と異なり、再び溶融、混練してペレット状に成
形できる等、容易にリサイクルすることができる。しか
も、樹脂フィルムと積層した状態でそのままリサイクル
することができ、木材等のように樹脂フィルムを剥離す
るという手間のかかる作業の必要もない。また、熱的特
性、物理的特性、機械的特性、二次加工性、成形性等に
優れているリサイクル材料からなる基材を用いているか
ら、積層体においてもこれらの特性を発揮させることが
できる。
【0020】本発明の積層体は、上述したように熱的特
性、物理的特性、機械的特性、二次加工性、成形性等に
優れているとともに、樹脂フィルムの模様等を適宜変更
することで容易に意匠性を高めることができることか
ら、建築用資材、梱包用副資材、自動車用部材、パーテ
ィション等に好適に利用することができる。すなわち、
従来、合板、MDF、パーティクルボードに化粧フィル
ムを貼付した積層体が用いられていた分野に、本発明の
積層体を利用することで、合板等を基材とする場合のよ
うに、接着剤塗布、アンカー処理等を行わずに、基材と
樹脂フィルムとを積層できるため、製造コストを低減す
ることができる。また、合板のように天然材料からなる
基材を用いていないため、環境保護の観点からも好まし
く、しかも、木材を輸入に頼っている現状を考慮する
と、輸入に頼らないリサイクル材料を基材としているか
ら、市況的にも好ましいものである。
【0021】ここで、建築用資材として、住宅等の内装
材に用いられる化粧フィルムが貼付された合板の代替
品、規格用Pタイル等の用途に用いるのが最適である。
規格用Pタイルの用途に用いた場合には、コスト等の面
でなかなか脱PVC化が進んでいなかった分野における
脱PVC化を促進することができ、環境適応性の高い規
格用Pタイルを提供することができる。また、梱包用副
資材として、従来、MDFや合板が用いられていた、フ
ィルムの梱包時に用いられるサイドパットの用途に用い
ることが最適である。
【0022】さらに、自動車用部材として、自動車のド
アライナー、リアパーツ等の従来、基材としてパーティ
クルボードが用いられていた用途に用いるのが最適であ
る。すなわち、これらの用途に本発明の積層体を適用す
ることで、リサイクル材料の有する各種特性から強度、
寸法安定性、成形性、耐熱性等に優れた部材を提供でき
るとともに、リサイクル可能な部材を提供できる。な
お、自動車用部材は、上述のような手法で得られた積層
体を熱成形、熱プレス成形等して得ることができる。ま
た、パーティションとしては、各種のイベント会場等に
用いられる間仕切り用のパーティションに好適に利用で
き、樹脂フィルムを種々の化粧フィルムとして用いるこ
とで、意匠性に富んだパーティションを提供できる。
【0023】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて説明する。 [第1実施形態]図1には、本発明の第1実施形態に係
る積層体1が示されている。積層体1は、廃プラスチッ
クを含むリサイクル材料を成形してなる基材11と、こ
の基材11の表面に積層されたポリオレフィン系樹脂か
らなる樹脂フィルム12とを備えて構成されている。こ
こで、リサイクル材料には、古紙を解砕して得られるセ
ルロース繊維と、廃プラスチックであるポリオレフィン
系樹脂の粉末とを含む材料を用いている。また、樹脂フ
ィルム12は、表面に模様付けが施された化粧フィルム
である。
【0024】続いて、図2を参照して、上述の積層体1
の製造装置2について説明する。製造装置2は、押出機
(図示省略)のTダイ21と、押出機から押し出された
溶融状態の基材11およびこれに積層される樹脂フィル
ム12とを加熱、押圧してラミネートするための一対の
加熱ロール22、23と、樹脂フィルム12を加熱ロー
ル23側にガイドするための金属製のガイドロール24
と、加熱ロール22、23でラミネートされた積層体1
を上下から押圧し、冷却するための複数の冷却ロール2
5と、積層体1を所定の長さに切断するカッタ26と、
このカッタ26により切断された積層体1を運搬するコ
ンベア27とを備えて構成されている。
【0025】一対の加熱ロール22、23は、金属製ロ
ールであり、内部にヒータ等の加熱手段が内蔵されたも
のである。冷却ロール25は、水冷式等で冷却を行う金
属製ロールであり、積層体1を挟み込むように、上下各
4個ずつ配置されている。コンベア27は、2個のロー
ル27A、27Bおよびこれらの各ロール27A、27
Bに巻装された樹脂製のベルト27Cから構成されてい
る。
【0026】以上のように構成された製造装置2を用い
た積層体1の製造方法について説明する。まず、古紙を
解砕して得られるセルロース繊維と、廃プラスチックで
あるポリオレフィン系樹脂の粉末とを含む材料を押出機
に投入し、溶融、混練した後にTダイ21から押し出
す。
【0027】押し出した溶融状態の基材11を一対の加
熱ロール22、23の間に供給するとともに、供給ロー
ル(図示省略)に予めセットされたポリオレフィン系樹
脂からなる樹脂フィルム12をガイドロール24を介し
て各加熱ロール22、23の間に供給し、加熱ロール2
2、23で挟み込むことで、加熱して基材11と樹脂フ
ィルム12とをラミネートする。続いて、ラミネートさ
れた積層体1を、上下に4個ずつ配列された冷却ロール
25間に導き、ここで、上下から冷却ロール25を押し
当てて押圧するとともに、冷却する。このように冷却さ
れた積層体1を、カッタ26で所定の長さに切断した
後、コンベア27で運搬し、製品としての積層体1を得
る。
【0028】得られた積層体1は、熱的特性、物理的特
性、機械的特性、二次加工性、成形性等に優れているリ
サイクル材料を成形してなる基材11を有しているとと
もに、樹脂フィルム12の模様等を適宜変更することで
容易に意匠性を高めることができることから、建築用資
材、梱包用副資材、自動車用部材、パーティション等に
好適に利用することができる。ここで、建築用資材とし
ては、住宅等の内装材に用いられる化粧フィルムが貼付
された合板の代替品、規格用Pタイル等に利用できる。
また、梱包用副資材としては、フィルムの梱包時に用い
られるサイドパット等に利用できる。さらに、自動車用
部材としては、自動車のドアライナー、リアパーツ等に
利用できる。これらについては、後述する第2実施形態
においても同様である。
【0029】上述のような本実施形態によれば、次のよ
うな効果がある。 (1)リサイクル材料からなる基材11に、ポリオレフィ
ン系樹脂フィルム12を積層してなる積層体1であるか
ら、模様、色彩等の異なる樹脂フィルム12を用いるこ
とで、積層体1に様々な模様等を付与することができる
とともに、積層体1の意匠性を向上でき、結果としてリ
サイクル材料の用途の拡大を図ることができる。 (2)リサイクル材料からなる基材11は、その成分に廃
プラスチックを含むため、木材等と異なり、加熱により
軟化させることで樹脂フィルム12との熱ラミネートが
可能であるから、積層に際して接着剤等を必要とせず、
積層体1の製造工程の簡易化、製造コストの低減を図る
ことができる。
【0030】(3)基材11の主成分樹脂および樹脂フィ
ルム12は、ポリオレフィン系樹脂であるから、積層体
1の各層間の溶着強度を向上させることもできる。 (4)リサイクル材料からなる基材11は、加熱により軟
化することから、木材等からなる基材と異なり、再び溶
融、混練してペレット状に成形できる等、容易にリサイ
クルすることができる。しかも、樹脂フィルム12と積
層した状態でそのままリサイクルすることができ、木材
等のように樹脂フィルム12を剥離するという手間のか
かる作業の必要もない。
【0031】(5)熱的特性、物理的特性、機械的特性、
二次加工性、成形性等に優れているリサイクル材料から
なる基材11を用いているから、積層体1においてもこ
れらの特性を発揮させることができる。 (6)Tダイ21から押し出した溶融状態の基材11に直
接樹脂フィルム12をラミネートする製造方法であるか
ら、基材を一旦冷却する製造方法よりも、製造工程を簡
略化することができ、製造コストの低減を図ることがで
きる。
【0032】[第2実施形態]以下の説明においては、
前記第1実施形態と同一構成については同一の符号を付
し、その説明を省略または簡略化する。図3には、本発
明に係る積層体の他の製造装置3が示されている。
【0033】製造装置3は、Tダイ21から押し出され
た基材11を予備加熱するための、上下一対の第1予備
加熱器31と、予備加熱器31により加熱された基材を
熱プレスするための金型32と、金型32により熱プレ
スされた基材11における樹脂フィルム12がラミネー
トされる面をさらに予備加熱するための第2予備加熱器
33とを備えている以外は、前述の製造装置2と同様の
構成を備えている。なお、カッタ、コンベアについては
図示を省略してある。ここで、金型32は、基材11の
上方に位置し、プレス面に凹部が形成された上部金型3
2A、および基材11の下方に位置し、プレス面に凸部
が形成された下部金型32Bから構成されている。
【0034】上述のような製造装置3を用いた積層体の
製造方法について説明する。まず、前記第1実施形態と
同様に、基材11をTダイ21から押し出す。押し出し
た溶融状態の基材11を一対の予備加熱器31で加熱
し、続いて、金型32の間に移動させて、型締めして熱
プレスし、基材11に装飾を施す。このように熱プレス
された基材11における樹脂フィルム12がラミネート
される面を、予備加熱器33でさらに加熱する。加熱し
た基材11に、前記第1実施形態と同様にして、樹脂フ
ィルム12をラミネートし、カッタ(図示省略)により
所定長さに切断して、積層体を得る。
【0035】上述のような第2実施形態によれば、前記
第1実施形態の(1)〜(5)と同様の効果が得られる他、次
のような効果も得られる。 (7)金型32により、基材11に熱プレスして装飾を施
しているから、樹脂フィルムに装飾を施さなくとも、意
匠性に富んだ積層体を得ることができる。 (8)第2予備加熱器33により、基材11のラミネート
面を予め加熱しているから、得られた積層体の溶着強度
を十分に高めることができる。
【0036】なお、本発明は前記各実施形態に限定され
るものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変
形、改良は、本発明に含まれるものである。例えば、前
記各実施形態では、リサイクル材料として、古紙を解砕
して得られるセルロース繊維と、廃プラスチックである
ポリオレフィン系樹脂の粉末とを含む材料を用いていた
が、これに限定されず、本発明の目的を達成できる種々
のリサイクル材料を用いることができ、例えば、建築廃
材を解砕して得られる木粉と、廃プラスチックの粉末と
を含んでなるものを用いることもできる。
【0037】前記各実施形態では、リサイクル材料の主
成分樹脂として、ポリオレフィン系樹脂を用いていた
が、これに限られず、ポリスチレン、TPO、TPS、
ポリエチレンテレフタレート等のその他の樹脂を用いて
もよい。また、樹脂フィルム12としてポリオレフィン
系樹脂を用いていたが、これに限られず、リサイクル材
料からなる基材と積層可能な種々の樹脂を用いることが
できる。さらに、リサイクル材料の主成分樹脂と樹脂フ
ィルム12の構成樹脂とを同種のものとしていたが、異
種の樹脂を用いることもできる。また、積層体1の一方
の面にしか樹脂フィルム12を積層していなかったが、
図1中2点鎖線で示されるように、両側に積層しても構
わない。
【0038】前記第1実施形態では、Tダイ21から押
し出した溶融状態にある基材11に直接樹脂フィルム1
2をラミネートして積層体1を得ていたが、これに限ら
れない。すなわち、積層体1を製造できる手法であれ
ば、積層方法は任意であり、例えば、基材を一旦冷却固
化させた後に、樹脂フィルムを熱ラミネートする手法を
採用してもよい。また、一対の加熱ロール22、23間
で基材11と樹脂フィルム12とを積層する製造装置
2、3を用いていたが、これに限られず、積層体が製造
可能な種々の装置を用いることができる。例えば、加熱
ロールおよび冷却ロールを含む複数のロールに巻装され
たエンドレスベルト上で、基材と樹脂フィルムとを積層
させる装置を用いてもよい。
【0039】前記第2実施形態では、金型32による熱
プレスを行って、基材11に装飾を施していたが、これ
に限定されず、その他の方法により装飾を施してもよ
い。その他、本発明を実施する際の具体的な構造および
形状等は、本発明の目的を達成できる範囲内で他の構造
等としてもよい。
【0040】
【実施例】以下、実施例を挙げて、本発明をより具体的
に説明する。 [実施例]リサイクル材料として古紙を解砕して得られ
るセルロース繊維を、廃プラスチックとしてポリプロピ
レンの粉末、樹脂フィルムとしてポリプロピレンフィル
ムを用い、前述の製造装置2を用いて積層体1を得た。
なお、押出機としては、二軸押出機を用い、混練温度1
90℃、スクリュー回転数100rpmで行った。ま
た、加熱ロール22、23の温度は、120℃、冷却ロ
ール25の温度は50〜80℃に設定した。得られた積
層体1は、各層の溶着強度も強く、実用に耐えるもので
あった。
【0041】
【発明の効果】本発明によれば、リサイクル材料からな
る基材に、樹脂フィルムを積層してなる積層体であるか
ら、模様、色彩等の異なる樹脂フィルムを用いること
で、積層体にさまざまな模様等を付与することができる
とともに、積層体の意匠性を向上でき、結果としてリサ
イクル材料の用途の拡大を図ることができる。また、リ
サイクル材料からなる基材は、その成分に廃プラスチッ
クを含むため、木材等と異なり、加熱により軟化させる
ことで樹脂フィルムとの熱ラミネートが可能であるか
ら、積層に際して接着剤等を必要とせず、積層体製造工
程の簡易化、製造コストの低減を図ることができる。こ
の際、基材を構成する主成分樹脂と、樹脂フィルムを構
成する樹脂とを同種のものとすることで、積層体の各層
間の溶着強度を向上させることもできる。
【0042】さらに、リサイクル材料からなる基材は、
上述のように加熱により軟化することから、木材等から
なる基材と異なり、再び溶融、混練してペレット状に成
形できる等、容易にリサイクルすることができる。しか
も、樹脂フィルムと積層した状態でそのままリサイクル
することができ、木材等のように樹脂フィルムを剥離す
るという手間のかかる作業の必要もない。また、熱的特
性、物理的特性、機械的特性、二次加工性、成形性等に
優れているリサイクル材料からなる基材を用いているか
ら、積層体においてもこれらの特性を発揮させることが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態に係る積層体を示す部分
断面図である。
【図2】図1の実施形態における積層体の製造装置を示
す概略構成図である。
【図3】本発明の第2実施形態に係る積層体の製造装置
を示す概略構成図である。
【符号の説明】
1 積層体 11 リサイクル材料からなる基材 12 樹脂フィルム 2 製造装置 21 Tダイ 22、23 加熱ロール
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) E04C 2/24 E04C 2/24 Q E04B 2/00 2/46 L

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】廃プラスチックを含むリサイクル材料を成
    形してなる基材と、この基材の表面に積層された樹脂フ
    ィルムと、を備えたことを特徴とする積層体。
  2. 【請求項2】請求項1に記載の積層体において、 前記リサイクル材料は、古紙を解砕して得られるセルロ
    ース繊維と、廃プラスチックの粉末と、を含んでなるこ
    とを特徴とする積層体。
  3. 【請求項3】請求項1に記載の積層体において、 前記リサイクル材料は、建築廃材を解砕して得られる木
    粉と、廃プラスチックの粉末と、を含んでなることを特
    徴とする積層体。
  4. 【請求項4】請求項1から請求項3のいずれかに記載の
    積層体において、 前記樹脂フィルムは、前記廃プラスチックの主成分樹脂
    と同種の樹脂からなることを特徴とする積層体。
  5. 【請求項5】請求項4に記載の積層体において、 前記廃プラスチックの主成分樹脂および樹脂フィルムを
    構成する樹脂は、ポリオレフィン系樹脂であることを特
    徴とする積層体。
  6. 【請求項6】請求項1から請求項5のいずれかに記載の
    積層体からなることを特徴とする建築用資材。
  7. 【請求項7】請求項1から請求項5のいずれかに記載の
    積層体からなることを特徴とする梱包用副資材。
  8. 【請求項8】請求項1から請求項5のいずれかに記載の
    積層体からなることを特徴とする自動車用部材。
  9. 【請求項9】請求項1から請求項5のいずれかに記載の
    積層体からなることを特徴とするパーティション。
JP2000349728A 2000-11-16 2000-11-16 積層体、およびこれを用いた建築用資材、梱包用副資材、自動車用部材、パーティション Withdrawn JP2002144495A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000349728A JP2002144495A (ja) 2000-11-16 2000-11-16 積層体、およびこれを用いた建築用資材、梱包用副資材、自動車用部材、パーティション

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000349728A JP2002144495A (ja) 2000-11-16 2000-11-16 積層体、およびこれを用いた建築用資材、梱包用副資材、自動車用部材、パーティション

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2002144495A true JP2002144495A (ja) 2002-05-21

Family

ID=18823076

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000349728A Withdrawn JP2002144495A (ja) 2000-11-16 2000-11-16 積層体、およびこれを用いた建築用資材、梱包用副資材、自動車用部材、パーティション

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2002144495A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2013053218A1 (zh) * 2011-10-14 2013-04-18 Gao Hong 铝塑木制纤维复合型材及其生产方法
JP2015063615A (ja) * 2013-09-25 2015-04-09 凸版印刷株式会社 バリア性成形体
JP2015511134A (ja) * 2012-01-23 2015-04-16 プロトマックス プラスチックス リミテッド 大判ポリスチレンパネル
KR101919612B1 (ko) 2018-05-15 2018-11-16 주식회사 써모랩코리아 재활용이 용이한 친환경 보냉제 및 이를 포함하는 포장용 박스

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2013053218A1 (zh) * 2011-10-14 2013-04-18 Gao Hong 铝塑木制纤维复合型材及其生产方法
US20140227485A1 (en) * 2011-10-14 2014-08-14 KAITEYAH GmbH Composite profile and producing method thereof
RU2607653C2 (ru) * 2011-10-14 2017-01-10 Хун ГАО Композитный профиль и способ его изготовления
JP2015511134A (ja) * 2012-01-23 2015-04-16 プロトマックス プラスチックス リミテッド 大判ポリスチレンパネル
JP2015063615A (ja) * 2013-09-25 2015-04-09 凸版印刷株式会社 バリア性成形体
KR101919612B1 (ko) 2018-05-15 2018-11-16 주식회사 써모랩코리아 재활용이 용이한 친환경 보냉제 및 이를 포함하는 포장용 박스

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3154931B2 (ja) エンボスシート、それを用いた積層体およびその製造法
GB2247640A (en) Coextruded foam composite
CN101362831A (zh) 双向拉伸聚丙烯薄膜及其制备方法
JP2000516164A (ja) 合成樹脂から接合体を製造する方法
JP3229293B2 (ja) ポリプロピレンシートを用いた模様付き装飾ラミネート及びレイアップの形成方法
JP2003266549A (ja) 発泡化粧シート用原反と発泡化粧シートの製造方法
JP2002144495A (ja) 積層体、およびこれを用いた建築用資材、梱包用副資材、自動車用部材、パーティション
JP2010280141A (ja) 熱成型に使用されるポリオレフィン系樹脂積層発泡シート及びそれを使用した熱成型物品
AU598719B1 (en) Thermoformable decorative rigid lamina for interiors of transportation vehicles
JP5563244B2 (ja) 熱成型用のポリオレフィン系樹脂積層発泡シート及びそれを用いた熱成型物品
KR200166707Y1 (ko) 자동차 천정재
JPH01195038A (ja) 積層表皮材の製造方法
JP2000052370A (ja) 多層発泡成形体の製造方法
JPS62174131A (ja) 自動車用内装材の製造方法
JP2501610B2 (ja) 積層成形体及びその製造方法
JP2747478B2 (ja) ペイントレスフィルム
JP3204806B2 (ja) 成形品の製造方法
JPH09183163A (ja) ポリオレフィン系樹脂構造体の製造方法
JP3599838B2 (ja) 多層品の製造方法
JP2001138452A (ja) 化粧シート
JPH0820088A (ja) シート状積層体
JPH1058472A (ja) 積層体の製造方法
JP2634966B2 (ja) 熱可塑性樹脂シートの成形方法
JPH11348104A (ja) フイルム一体化ブロー成形品の製造方法およびブロー成 形金型
JP2000062068A (ja) 発泡性複合シートの製造方法及び複合発泡体

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20080205