JP2015063615A - バリア性成形体 - Google Patents

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Abstract

【課題】環境負荷を低減しつつ、優れた酸耐性、薬品耐性に加えて、耐擦傷性、延伸性を兼ね備えたバリア性成形体を提供する。【解決手段】基材層11と、接着層12と、下記水溶性多糖類(A)およびエラストマー成分(B)を含有するバリア層13を有するバリア性成形体10。水溶性多糖類(A):85℃において、メタノール、エタノール、プロパノールまたはイソプロピルアルコールのいずれかを50質量%含むアルコール水溶液、および水からなる群から選ばれる少なくとも1種の溶媒100質量部に対して1質量部以上溶解する多糖類。【選択図】図1

Description

本発明は、バリア性成形体に関する。
プラスチック類は、安価で加工性が良好であるという優れた特徴を持っており、日用品から各種の産業資材に至るまで幅広い分野で使用されている。また、プラスチック類には、薬品耐性や酸耐性、耐熱性等の様々な特性を持つものがある。そのため、その特性に応じてプラスチック類を用いた様々な成形体が、貼付材や、食品、化成品、薬品等の包装材料、二次電池のラミネート形外装材等に用いられている。
しかし、プラスチック類は、動植物が長時間かけて変化した石油を原料とするものであり、限りのある資源である。また、石油を原料とするプラスチック類は、使用後の環境負荷が大きい。そのため、環境負荷の小さい材料が求められている。
また、貼付材や、食品、化成品、薬品等の包装材料、二次電池用外装材等においては、良好な酸耐性、薬品耐性等のバリア性に加えて、耐擦傷性、延伸性等を有することが重要である。
ところで、生分解性を有する環境に優しい材料としては、セルロース、デンプン、キチン・キトサン等の構造多糖、種子多糖、海草多糖等の水溶性多糖類が注目を浴びている。該水溶性多糖類のような天然高分子は、石油とは異なり継続的に生産され、量的に豊富である。
水溶性多糖類を用いた材料としては、例えば、ナノファイバー膜の原料、ナノフィラー等の構造材として、以下の材料が知られている。
N−オキシル化合物を酸化触媒として、セルロースの水酸基の一部がカルボキシル基およびアルデヒド基からなる群から選ばれる少なくとも1つの官能基に酸化された、最大繊維径1000nm以下かつ数平均繊維径が2〜150nmである、セルロースI型結晶構造を有する微細セルロース繊維(特許文献1)。
また、酸素等のガスバリア性を有する包装材料として、基材上に、少なくともセルロース繊維、無機層状化合物および水溶性高分子を含む包装材料も知られている(特許文献2)。
しかし、特許文献1、2では、酸耐性、薬品耐性、延伸性等の特性は詳細に検討されておらず、これらの材料をそのまま適用しても、良好な酸耐性、薬品耐性に加えて、耐擦傷性、延伸性を兼ね備えた成形体を得ることは困難である。
また、二次電池用外装材としては、例えば、ナイロンフィルムからなる基材層の外側に、ポリ塩化ビニリデン、塩化ビニリデン−塩化ビニル共重合体、無水マレイン酸変性ポリプロピレン、ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、フッ素樹脂、セルロースエステル、ウレタン樹脂およびアクリル樹脂からなる群から選ばれる少なくとも1種のコーティング層を形成した外装材が知られている(特許文献3)。
特許文献3の外装材は、良好な電解液耐性(薬品耐性)を有している。しかし、特許文献3の外装材は、特に車載用として充分な耐擦傷性を得ることが困難である。
特開2008−1728号公報 特開2012−149114号公報 特許第3567229号公報
本発明は、環境負荷を低減しつつ、優れた酸耐性、薬品耐性に加えて、耐擦傷性、延伸性を兼ね備えたバリア性成形体を提供する。
前記の課題を達成するために、本発明は以下の構成を採用した。
[1]下記水溶性多糖類(A)およびエラストマー成分(B)を含有するバリア性成形体。
水溶性多糖類(A):85℃において、メタノール、エタノール、プロパノールまたはイソプロピルアルコールのいずれかを50質量%含むアルコール水溶液、および水からなる群から選ばれる少なくとも1種の溶媒100質量部に対して1質量部以上溶解する多糖類。
[2]前記エラストマー成分(B)が、オレフィン系エラストマー、スチレン系エラストマー、ポリエステル系エラストマー、ウレタン系エラストマー、塩化ビニル系エラストマーおよびポリアミド系エラストマーからなる群から選ばれる少なくとも1種である、[1]に記載のバリア性成形体。
[3]前記エラストマー成分(B)が、85℃において、メタノール、エタノール、プロパノールまたはイソプロピルアルコールのいずれかを50質量%含むアルコール水溶液、および水からなる群から選ばれる少なくとも1種の溶媒100質量部に対して1質量部以上分散する成分である、[1]または[2]に記載のバリア性成形体。
[4]前記水溶性多糖類(A)もしくは前記エラストマー成分(B)のいずれかが架橋されているか、またはそれらが相互に架橋されている、[1]〜[3]のいずれかに記載のバリア性成形体。
[5]さらに下記水溶性高分子(C)を含む、[1]〜[4]のいずれかに記載のバリア性成形体。
水溶性高分子(C):多糖類以外で、85℃において、メタノール、エタノール、プロパノールまたはイソプロピルアルコールのいずれかを50質量%含むアルコール水溶液、および水からなる群から選ばれる少なくとも1種の溶媒100質量部に対して1質量部以上溶解する、分子量1,000以上の化合物。
[6]前記水溶性高分子(C)が架橋されているか、または前記水溶性多糖類(A)および前記エラストマー成分(B)の少なくとも一方と前記水溶性高分子(C)が相互に架橋されている、[5]に記載のバリア性成形体。
[7]基材層と、前記水溶性多糖類(A)およびエラストマー成分(B)を含有するバリア層とを含む積層構造を有する、[1]〜[6]のいずれかに記載のバリア性成形体。
[8]前記バリア層に前記水溶性高分子(C)が含有されている、[7]に記載のバリア性成形体。
[9]前記基材層の両面に前記バリア層を有する、[7]または[8]に記載のバリア性成形体。
[10]前記基材層における前記バリア層を設ける側の面に、表面処理が施されているか、接着層が設けられているか、または表面処理が施されてさらに接着層が設けられている、[7]〜[9]のいずれかに記載のバリア性成形体。
本発明のバリア性成形体は、環境負荷が低減され、かつ優れた酸耐性、薬品耐性に加えて、耐擦傷性、延伸性を兼ね備えている。
本発明のバリア性成形体の一例を示した断面図である。 本発明のバリア性成形体の他の例を示した断面図である。
<バリア性成形体>
以下、本発明のバリア性成形体の一例を示して詳細に説明する。
本実施形態のバリア性成形体10は、図1に示すように、基材層11と、基材層11上に設けられた接着層12と、接着層12上に設けられたバリア層13とからなる積層構造を有するシート状の成形体である。
[バリア層]
バリア層13は、基材層11を保護し、基材層11が酸や薬品により劣化したり、傷ついたりすることを抑制する役割を果たす。
バリア層13は、水溶性多糖類(A)とエラストマー成分(B)を含む層である。バリア層13が水溶性多糖類(A)とエラストマー成分(B)を含むことで、優れた酸耐性、薬品耐性、耐衝撃性、延伸性を兼ね備えたバリア性成形体10となる。
また、バリア層13は、水溶性高分子(C)を含むことが好ましい。これにより、バリア性成形体10の延伸性、成形性がより良好になる。
水溶性多糖類(A)は、85℃において、メタノール、エタノール、プロパノールまたはイソプロピルアルコールのいずれかを50質量%含むアルコール水溶液、および水からなる群から選ばれる少なくとも1種の溶媒100質量部に対して1質量部以上溶解する多糖類である。
なお、本発明において、多糖類が溶解するとは、多糖類が完全に分子分散した溶解状態に加えて、多糖類が膨潤または分散することにより、均一な溶解状態を示すことも含むものとする。
水溶性多糖類(A)としては、例えば、セルロースやキチン、カルボキシメチルセルロース等のセルロース誘導体、キトサン等のキチン誘導体、アミロース、アミロペクチン、デキストラン、プルラン、エルシナン、アルギン酸ナトリウム、寒天、グアガム、ペクチン、タマリンドガム、キサンタンガム等が挙げられる。
水溶性多糖類(A)としては、特に構造配列が規則的であり、分子内水素結合あるいは分子間水素結合の発達により剛直な骨格を有するセルロースが好ましい。セルロースは線膨張係数が極めて低いことが知られており、この線膨張係数の低さにより、優れた成形性を得ることができる。セルロース原料としては、木材パルプ、非木材パルプ、コットン、バクテリアセルロース等が挙げられる。セルロースの繊維幅は2〜200nm、長さは0.5〜50μmが好ましい。セルロースの繊維幅と長さがこの範囲であれば、均一で透明なセルロースの水分散体を調製することができる。なお、セルロースの繊維幅や長さについては、0.001質量%程度の水分散液をガラスまたはマイカ上にキャストして乾燥し、透過型電子顕微鏡(TEM)または原子間力顕微鏡(AFM)にて観察することにより求めることができる。
バリア層13の形成に使用するセルロースの水分散体は、水中でセルロースに機械的処理を施し、微細化することにより得られる。前記機械的処理としては、特に限定されず、ミキサー、高圧ホモジナイザー、超音波ホモジナイザー、グラインダー磨砕、凍結粉砕、メディアミル等を用いる処理が挙げられる。また、機械的処理を行う前工程として、セルロースを化学処理してもよい。
セルロースは、結晶性セルロースであることがより好ましい。セルロースの結晶性が高いと、バリア層13の弾性率の高さが維持され、また薬品耐性および耐熱性が向上する。高結晶性のセルロースの水分散体を得る方法としては、触媒として2,2,6,6−テトラメチル−1−ピペジニルオキシ・ラジカル(TEMPO)を使用してセルロースを化学処理したTEMPO酸化セルロースを用いる方法が挙げられる。TEMPO酸化セルロースの水分散体は、顔料を添加したときの顔料分散性が良好であるという特長を有している。さらに、TEMPO酸化セルロースの水分散体は、分散体の透明性が高いことから、優れた意匠性が得られる。また、TEMPO酸化セルロースの水分散体は、塗工性にも優れる。
TEMPO酸化セルロースは、例えば、以下に示す化学処理によって得られる。
水中で分散させたセルロースに、ニトロキシラジカルと臭化ナトリウム(臭化物)とを添加し、室温で撹拌しながら次亜塩素酸ナトリウム(酸化剤)の水溶液を添加してセルロースの酸化を行う。酸化反応中に水酸化ナトリウム等のアルカリ溶液を添加し、反応系内のpHを9〜11に制御する。このとき、セルロース繊維表面のC6位の水酸基がカルボキシ基へと酸化され、TEMPO酸化セルロースが得られる。処理後に充分水洗し、得られたTEMPO酸化セルロースを水に繊維状に分散させ、適宜固形分濃度を調整したものが、水分散体の構成材料として使用できる。
酸化剤としては、次亜ハロゲン酸またはその塩、亜ハロゲン酸またはその塩が使用でき、次亜塩素酸ナトリウムが好ましい。
臭化物としては、臭化リチウム、臭化カリウム、臭化ナトリウム等が挙げられ、臭化ナトリウムが好ましい。
水溶性多糖類(A)は、1種のみを用いてもよく、2種以上を併用してもよい。例えば、TEMPO酸化セルロースとデンプン、TEMPO酸化セルロースとヒドロキシプロピルセルロースを併用することで、延伸性、成形性をさらに高めることができる。
水溶性多糖類(A)の分子量は、1000以上が好ましく、1,000以上500,000以下がより好ましく、10,000以上200,000以下がさらに好ましい。水溶性多糖類(A)の分子量が下限値以上であれば、バリア層13の耐水性、耐熱性がより良好になり、また皮膜強度がより高くなる。水溶性多糖類(A)の分子量が上限値以下であれば、バリア層13の形成に用いる塗工液の粘度が塗工に適したものとなりやすい。
なお、水溶性多糖類(A)の分子量は、JIS K6726に記載の方法により測定される質量平均分子量である。
水溶性多糖類(A)の重合度は、100〜800が好ましく、250〜400がより好ましい。水溶性多糖類(A)の重合度が下限値以上であれば、優れた酸耐性および薬品耐性が得られやすい。水溶性多糖類(A)の重合度が上限値以下であれば、加工性が良好になる。
水溶性多糖類(A)の重合度は、銅エチレンジアミン溶液を用いた粘度法により測定される。
バリア層13は、1層であってもよく、2層以上の積層体からなっていてもよい。
バリア層が2層以上の積層体の場合、すなわち基材層の一方の側に2層以上のバリア層が連続して積層されている場合は、基材層11から遠い側のバリア層の水溶性多糖類(A)の重合度が、基材層11に近い側のバリア層の水溶性多糖類(A)の重合度に比べて高いことが好ましい。これにより、バリア層13と基材層11の特に優れた密着性と、優れた酸耐性および薬品耐性を両立できる。
基材層11の遠い側のバリア層の水溶性多糖類(A)の重合度が、基材層11に近い側のバリア層の水溶性多糖類(A)の重合度に比べて高い形態は、例えば、重合度が異なる水溶性多糖類(A)を含む複数の塗工液を調製し、それら塗工液を、重合度が低い水溶性多糖類(A)を含む塗工液から順に塗工、乾燥することにより形成できる。
例えば、重合度が300の水溶性多糖類(A)を含むバリア層、重合度が500の水溶性多糖類(A)を含むバリア層、および重合度が700の水溶性多糖類(A)を含むバリア層が基材層11から順に積層された多層構成のバリア層13等が挙げられる。
エラストマー成分(B)は、バリア層13の延伸性、成形性をより良好にする役割を果たすものであり、ゴムと同じ弾性体でありながらプラスチックと同様に機械成形が可能な成分である。エラストマー成分(B)は、バリア層13を形成する塗工液を乾燥する過程で生じる収縮による応力を緩和するため、基材層11とバリア層13との密着性を向上させる。また、バリア層13がエラストマー成分(B)を含むことで、バリア層13の耐水性が向上する。
エラストマー成分(B)としては、オレフィン系エラストマー、スチレン系エラストマー、ポリエステル系エラストマー、ウレタン系エラストマー、塩化ビニル系エラストマーおよびポリアミド系エラストマーからなる群から選ばれる少なくとも1種が好ましい。
エラストマー成分(B)は、バリア層13中に均一に含有されることが好ましい。
オレフィン系エラストマーとしては、例えば、エチレン・プロピレン共重合体、エチレン・1−ブテン共重合体、エチレン・α−オレフィン共重合体、プロピレン・1−ブテン共重合体、プロピレン・α−オレフィン共重合体、1−ブテン・α−オレフィン共重合体、プロピレン・1−ブテン・エチレン共重合体、プロピレン・α−オレフィン・エチレン共重合体、プロピレン・α−オレフィン・1−ブテン共重合体、1−ブテン・α−オレフィン・エチレン共重合体等が挙げられる。
スチレン系エラストマーとしては、例えば、スチレン・エチレン・ブチレン・スチレン共重合体、スチレン・エチレン・プロピレン・スチレン共重合体等が挙げられる。
ポリエステル系エラストマーのハードセグメントとしては、ポリブチレンテレフタレート、ポリブチレンナフタレート、ポリエチレンテレフタレート等の結晶性ポリエステルが挙げられ、ポリブチレンテレフタレートが特に好ましい。ポリエステル系エラストマーのソフトセグメントとしては、ポリテトラメチレングリコール等のポリオキシアルキレングリコール類、または、ポリカプロラクトン、ポリブチレンアジペート等のポリエステルが挙げられ、ポリテトラメチレングリコールが特に好ましい。
ウレタン系エラストマーとしては、特に限定されず、例えば、ポリウレタンをハードセグメント、ポリオールやポリエステルをソフトセグメントとする組合せ等が挙げられる。
塩化ビニル系エラストマーとしては、例えば、高重合度のポリ塩化ビニルを用いたエラストマーや、部分架橋のポリ塩化ビニルを用いることにより、架橋部がハードセグメント、直鎖部がソフトセグメントとして機能するエラストマー等が挙げられる。
ポリアミド系エラストマーとしては、結晶性で溶融温度の高いポリアミドをソフトセグメントとして、非晶性のポリエーテルやポリエステルを用いたマルチブロックポリマーである。
エラストマー成分(B)は、1種のみを用いてもよく、2種以上を用いてもよい。
エラストマー成分(B)は、85℃において、メタノール、エタノール、プロパノールまたはイソプロピルアルコールのいずれかを50質量%含むアルコール水溶液、および水からなる群から選ばれる少なくとも1種の溶媒100質量部に対して1質量部以上分散する成分が好ましい。エラストマー成分(B)の粒子径、分散方法は特に限定されない。
エラストマー成分(B)の融点は、成膜性の観点から、50℃〜200℃が好ましい。
バリア層13が水溶性高分子(C)を含有すれば、延伸性がより良好になり、またバリア層13と基材層11との密着性がより高くなる。また、バリア層13に水溶性高分子(C)が含まれると、バリア層13がより柔軟性になり、またバリア層13を形成する際の乾燥時の収縮による応力が緩和される。
水溶性高分子(C)は、多糖類以外で、85℃において、メタノール、エタノール、プロパノールまたはイソプロピルアルコールのいずれかを50質量%含むアルコール水溶液、および水からなる群から選ばれる少なくとも1種の溶媒100質量部に対して1質量部以上溶解する、分子量1,000以上の化合物である。
なお、本発明において、化合物が溶解するとは、化合物が完全に分子分散した溶解状態に加えて、化合物が膨潤または分散することにより、均一な溶解状態を示すことも含むものとする。
水溶性高分子(C)の分子量は、1,000以上500,000以下が好ましく、10,000以上200,000以下がより好ましい。水溶性高分子(C)の分子量が下限値以上であれば、バリア層13の耐水性、耐熱性がより良好になり、また皮膜強度がより高くなる。水溶性高分子(C)の分子量が上限値以下であれば、塗液の粘度が塗工に適している。
なお、水溶性高分子(C)の分子量は、JIS K6726に記載の方法により測定される質量平均分子量である。
水溶性高分子(C)としては、例えば、タンパク質、ビニル系樹脂、アクリル系樹脂、ポリエチレン系樹脂等が挙げられる。
タンパク質としては、ゼラチン、カゼイン、コンドロイチン硫酸ナトリウム等が挙げられる。
ビニル系樹脂としては、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリビニルピロリドン・ビニルアセテート共重合体等が挙げられる。
アクリル系樹脂としては、ポリアクリル酸ナトリウム、カルボキシビニルポリマー、ポリアクリルアミド、アクリルアミド・アクリレート共重合体等が挙げられる。
ポリエチレン系樹脂としては、ポリエチレンイミン、ポリエチレンオキシド、ポリエチレングリコール等が挙げられる。
水溶性高分子(C)は、1種のみを用いてもよく、2種以上を用いてもよい。
バリア層13においては、耐水性の点から、水溶性多糖類(A)もしくはエラストマー成分(B)のいずれかが架橋されているか、またはそれらが相互に架橋されていることが好ましい。また、バリア層13に水溶性高分子(C)が含有される場合は、同様の理由から、水溶性高分子(C)が架橋されているか、または水溶性多糖類(A)およびエラストマー成分(B)の少なくとも一方と水溶性高分子(C)が相互に架橋されていることが好ましい。架橋方法は、架橋剤を用いた化学反応による架橋、電子線照射による架橋等、公知の方法で行うことができる。架橋剤を用いる場合、公知の架橋剤を用いることができる。
具体的には、バリア層13に水溶性高分子(C)が含有されていない場合は、下記(i)、(ii)、(iv)のいずれかが好ましい。また、バリア層13に水溶性高分子(C)が含有される場合は、下記(i)〜(vii)のいずれかが好ましい。
(i)水溶性多糖類(A)が架橋されている。
(ii)エラストマー成分(B)が架橋されている。
(iii)水溶性高分子(C)が架橋されている。
(iv)水溶性多糖類(A)とエラストマー成分(B)が相互に架橋されている。
(v)エラストマー成分(B)と水溶性高分子(C)が相互に架橋されている。
(vi)水溶性多糖類(A)と水溶性高分子(C)が相互に架橋されている。
(vii)水溶性多糖類(A)とエラストマー成分(B)と水溶性高分子(C)が相互に架橋されている。
水溶性多糖類(A)、エラストマー成分(B)、水溶性高分子(C)の架橋に用いる架橋剤としては、例えば、オキサゾリン、ジビニルスルホン、カルボジイミド、ジヒドラジン、ジヒドラジド、エピクロルヒドリン等が挙げられる。
前記架橋剤は、1種のみを用いてもよく、2種以上を用いてもよい。
バリア層13は、可塑剤(D)を含有することが好ましい。バリア層13に可塑性(D)が含まれることで、より良好な延伸性が得られ、加工性および成形性がさらに高まる。
可塑剤(D)としては、例えば、フタル酸エステル系可塑剤、芳香族カルボン酸エステル系可塑剤、脂肪族二塩基酸エステル系可塑剤、脂肪族エステル系可塑剤、リン酸エステル系可塑剤、エポキシ系可塑剤、含塩素系可塑剤、ポリエステル系可塑剤、グリコール系可塑剤、糖アルコール系可塑剤等が挙げられる。
フタル酸エステル系可塑剤としては、例えば、フタル酸ジメチル、フタル酸ジエチル、フタル酸ジイソブチル、フタル酸ジブチル、フタル酸ジイソオクチル、フタル酸ジノニル、フタル酸ジイソデシル、フタル酸ジウンデシル、フタル酸ジトリデシル等が挙げられる。
芳香族カルボン酸エステル系可塑剤としては、例えば、トリメリット酸トリオクチル、ジエチレングリコールジベンゾエート、オキシ安息香酸オクチル等が挙げられる。
脂肪族二塩基酸エステル系可塑剤としては、例えば、コハク酸ジオクチル、コハク酸ジイソデシル、アジピン酸ジオクチル、アジピン酸ジイソデシル、アゼライン酸ジオクチル、セバシン酸ジブチル、セバシン酸ジオクチル、テトラヒドロフタル酸ジオクチル等が挙げられる。
脂肪酸エステル系可塑剤としては、例えば、オレイン酸ブチル、アセチルリシノール酸メチル、ペンタエリスリトールエステル、ジペンタエリスリトールヘキサエステル等が挙げられる。
リン酸エステル系可塑剤としては、例えば、リン酸トリクレジル、リン酸トリオクチル、リン酸オクチジフェニル、リン酸トリフェニル、リン酸トリクロルエチル、リン酸クレジルジフェニル等が挙げられる。
エポキシ系可塑剤としては、例えば、エポキシ化大豆油、エポキシ化アマニ油、エポキシステアリン酸ブチル、エポキシステアリン酸オクチル、エポキシステアリン酸ベンジル、エポキシヘキサヒドロフタル酸ジオクチル等が挙げられる。
含塩素系可塑剤としては、例えば、塩素化パラフィン、塩素化ジフェニル、塩素化脂肪酸メチル、メトキシ塩素化脂肪酸メチル等が挙げられる。
ポリエステル系可塑剤としては、例えば、ポリプロピレンアジペート、ポリプロピレンセバケート等が挙げられる。
グリコール系可塑剤としては、例えば、グリセリン、ジグリセリン、ポリグリセリン、チレングリコール、トリエチレングリコール、ヘキサメチレングリコール、ポリエチレングリコール、ブチルフタリルグリコレート、トリエチレングリコール−2−エチルブチレート等が挙げられる。なかでも、耐熱性、揮発性の点から、ポリグリセリン(重合度5〜10)が特に好ましい。
糖アルコール系可塑剤は、糖のアルデヒド基を還元し、末端をアルコールに変化させた化合物のことである。糖アルコール系可塑剤としては、例えば、ソルビトール、マルチトール、キシリトール、エリスリトール、ラクチトール、マンニトール、イソマルト等が挙げられる。糖アルコール系可塑剤を含有したバリア層13は、酸耐性および薬剤耐性を維持しやすく、可塑化効率が高いため、好ましい。
可塑剤(D)は、1種のみを用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
水溶性多糖類(A)と可塑剤(D)の相溶性が低いと、延伸性、成形性の向上効果が得られ難く、水溶性多糖類(A)と可塑剤(D)とが分離して、表面に可塑剤(D)がにじみ出る現象(浸出)、汗をかいたような現象(発汗)、透明度がなくなる現象(失透)、白濁現象が起こることがある。
可塑剤(D)としては、水溶性多糖類(A)との相溶性が高く、透明性が良好で、発汗性が見られない点から、グリコール系可塑剤、糖アルコール系可塑剤がより好ましい。
バリア層13においては、耐水性の点から、水溶性多糖類(A)、エラストマー成分(B)もしくは水溶性高分子(C)のいずれか、またはそれらの2種以上が相互に架橋されていることが好ましい。
バリア層13は、有機フィラーおよび無機フィラーからなる群から選ばれる少なくとも1種のフィラー成分が含有されていることが好ましい。これにより、バリア層13の耐擦傷性が向上する。
有機フィラーとしては、例えば、プラスチックの粉末や微粒子を用いることができる。プラスチックとしては、アクリル、ポリエチレン、ポリスチレン、ポリカーボネート、塩化ビニル、塩化ビニリデン、メラミン等が挙げられる。
無機フィラーとしては、カーボン、シリカ、ガラスビーズ、ガラス粉、珪酸アルミニウム、クレー、酸化亜鉛、炭酸カルシウム、窒化硼素、マイカ等の微粒子等が挙げられる。
バリア層13は、意匠性の点では、顔料が含有されていても構わない。
顔料は、バリア層13の延伸性、バリア層13と基材層11の密着性を損なわない範囲であれば、特に限定されず、有機顔料でもよく、無機顔料でもよい。
有機顔料としては、例えば、アゾ系、フタロシアニン系、キナクリドン系、アンスラキノン系、ジオキサジン系、インジゴチオインジゴ系、ペリノン−ペリレン系、イソインドレニン系等が挙げられる。
無機顔料としては、カーボンブラック系、酸化チタン系、カドミウム系、鉛系、酸化フローム系等が挙げられる。また、マイカ(雲母)の微粉末、魚鱗箔等を使用してもよい。
また、顔料の粒子径、分散方法は特に限定されるものではないが、顔料の分散性が良好であることが好ましい。顔料としては、水溶性多糖類(A)との相溶性の観点から、水やアルコールに分散する顔料が好ましい。
バリア層13は、成形性を良くするために、滑剤が含有されるか、または滑剤が表面に付与されても構わない。特に、バリア性成形体を二次電池用外装材に用いる場合、成形性、および巻取り歩留まりが向上する。バリア層13に滑剤を含有させる場合、バリア層13における基材層11と反対側に滑剤が多く含有されることが好ましい。また、バリア層13の表面に滑剤が付与されると、表面の滑り性が特に良好になり、成形性が向上する。
滑剤としては、例えば、脂肪酸アミド(例えば、オレイン酸アミド、エルカ酸アミド、ステアリン酸アミド、ベヘニン酸アミド、エチレンビスオレイン酸アミド、エチレンビスエルカ酸アミド等。)等が挙げられる。
滑剤は、1種のみを用いてもよく、2種以上を用いてもよい。
また、バリア層13は、前記したもの以外にも、難燃剤、アンチブロッキング剤、酸化防止剤、光安定剤、粘着付与剤、帯電防止剤等の添加剤が含有されてもよい。
また、バリア層13には、耐水性を向上させる目的で、ジルコニル塩、クロム塩、アルミニウム塩等の塩類、ユリア樹脂、メラミン樹脂、フェノール樹脂等を含有させてもよい。
優れた酸耐性、薬品耐性および耐擦傷性が得られる点から、バリア層13(100質量%)中の水溶性多糖類(A)の含有量は、20質量%以上が好ましく、30質量%以上がより好ましい。前記水溶性多糖類(A)の含有量は、エラストマー成分(B)と水溶性高分子(C)による効果が得られやすい点では、90質量%以下が好ましく、80質量%以下がより好ましい。
バリア層13(100質量%)中のエラストマー成分(B)の含有量は、10質量%以上が好ましく、20質量%以上がより好ましい。前記エラストマー成分(B)の含有量が下限値以上であれば、良好な成形性が得られやすく、成形後も優れた酸耐性および薬品耐性を維持しやすい。前記エラストマー成分(B)の含有量は、90質量%以下が好ましく、80質量%以下がより好ましい。前記エラストマー成分(B)の含有量が上限値以下であれば、水溶性多糖類(A)による酸耐性および薬品耐性が得られやすく、また耐熱性もより良好になる。
バリア層13に水溶性高分子(C)を含有させる場合、バリア層13(100質量%)中の水溶性高分子(C)の含有量は、1質量%以上が好ましく、10質量%以上がより好ましい。前記水溶性高分子(C)の含有量が下限値以上であれば、良好な成形性が得られやすく、成形後も優れた酸耐性および薬剤耐性を維持しやすい。前記水溶性高分子(C)の含有量は、70質量%以下が好ましい。前記水溶性高分子(C)の含有量が上限値以下であれば、水溶性多糖類(A)による効果が得られやすい。
バリア層13(100質量%)中のエラストマー成分(B)および水溶性高分子(C)の合計の含有量は、10質量%以上が好ましく、20質量%以上がより好ましい。前記合計の含有量が下限値以上であれば、良好な成形性が得られやすく、延伸後も優れた酸耐性および薬品耐性を維持しやすい。前記合計の含有量は、80質量%以下が好ましく、70質量%以下がより好ましい。前記合計の含有量が上限値以下であれば、水溶性多糖類(A)による効果が得られやすい。
バリア層13に可塑剤(D)を含有させる場合、バリア層13(100質量%)中の可塑剤(D)の含有量は、1質量%以上が好ましく、5質量%以上がより好ましい。前記可塑剤(D)の含有量が下限値以上であれば、良好な成形性が得られやすく、成形後も優れた酸耐性および薬剤耐性を維持しやすい。前記可塑剤(D)の含有量は、70質量%以下が好ましい。前記可塑剤の含有量が上限値以下であれば、水溶性多糖類(A)による効果が得られやすい。
バリア層13に滑剤を含有させる場合、バリア層(100質量%)中の滑剤の含有量は、0.1〜10質量%が好ましく、1〜5質量%がより好ましい。前記滑剤の含有量が下限値以上であれば、成形性がより良好になる。前記滑剤の含有量が上限値以下であれば、滑剤がバリア層13の基材層11側にブリードして基材層11とバリア層13の密着性が低下することを抑制しやすい。
バリア層13にフィラー成分を含有させる場合、バリア層13(100質量%)中のフィラー成分の含有量は、0.1〜50質量%が好ましく、5〜40質量%がより好ましい。前記フィラー成分の含有量が上限値以下であれば、良好な成形性が得られやすく、成形した後の酸耐性および薬品耐性の低下を抑制しやすい。前記フィラー成分の含有量が下限値以上であれば、良好な耐擦傷性が得られやすい。
バリア層13に顔料を含有させる場合、バリア層13(100質量%)中の顔料の含有量は、0.1〜30質量%が好ましく、5〜20質量%がより好ましい。前記顔料の含有量が前記範囲であれば、意匠性が良好になる。
バリア層13の厚さは、0.1〜15.0μmが好ましく、0.2〜5μmがより好ましい。バリア層13の厚さが下限値以上であれば、酸耐性、薬剤耐性および耐擦傷性がより良好になる。バリア層13の厚さが上限値以下であれば、密着性、延伸性、成形性がより良好になる。
[基材層11]
基材層11は、特に限定されず、成形性の観点からプラスチック基材が好ましい。
基材層11の材質としては、例えば、ポリオレフィン(ポリエチレン、ポリプロピレン等。)、ポリエステル(ポリエチレンナフタレート、ポリエチレンテレフタレート等。)、ポリアミド(ナイロン−6、ナイロン−66等。)、ポリスチレン、エチレンビニルアルコール、ポリ塩化ビニル、ポリイミド、ポリビニルアルコール、ポリカーボネート、ポリエーテルスルホン、アクリルセルロース(トリアセチリルセルロース、ジアセチルセルロース等。)等が挙げられる。
また、基材層11を形成するプラスチック基材には、公知の添加剤、安定剤である静電防止剤、可塑剤等が配合されてもよい。
基材層11の膜厚は、成形性が良好である範囲であれば、特に限定されない。生産性や成形性の観点では、基材層11の膜厚は、5〜100μmが好ましい。
基材層11におけるバリア層13を設ける側の面には、表面処理を施すことが好ましい。これにより、バリア層13を形成する塗工液または接着層12を形成する塗工液の塗工性がより良好になる。
表面処理としては、例えば、コロナ処理、プラズマ処理等が挙げられる。
[接着層]
接着層12は、基材層11とバリア層13との密着性を高める役割を果たす。
接着層12の形成に用いる接着成分としては、例えば、フェノール樹脂、ユリア樹脂、メラミン樹脂、ポリビニル系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、ウレタン樹脂、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、ポリスチレン樹脂等の接着樹脂が挙げられる。なかでも、接着樹脂としては、密着性が良好な点から、ポリビニル系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、アクリル樹脂が好ましい。
なお、この例では基材層11とバリア層13の間に接着層12を設けているが、本発明のバリア性成形体は、基材層11とバリア層13の間に接着層12が設けられていない積層構造の成型体であってもよい。
積層構造を有するバリア性成形体としては、基材層とバリア層の密着性の点から、基材層におけるバリア層を設ける側の面に、表面処理が施されているか、接着層が設けられているか、または表面処理が施されてさらに接着層が設けられているかのいずれかであることが好ましい。
また、積層構造を有するバリア性成形体では、バリア層13の上に別の層を設けても構わない。積層構造を有するバリア性成形体においては、優れた酸耐性、薬品耐性および耐擦傷性が得られやすい点から、バリア層が最表層であることが好ましい。
また、積層構造を有するバリア性成形体は、基材層の両面にバリア層を有していてもよい。基材層の両面にバリア層が設けられていれば、基材層の保護効果がより高くなる。
[製造方法]
以下、本発明のバリア性成形体の製造方法の一例として、前記したバリア性成形体10の製造方法について説明する。ただし、バリア性成形体10の製造方法は以下の方法に限定されない。バリア性成形体10の製造方法としては、例えば、下記工程(X1)および(X2)を有する方法が挙げられる。
(X1)基材層11上に、接着層12を形成する工程。
(X2)基材層11上に形成された接着層12上にバリア層13を形成する工程。
工程(X1):
例えば、基材層11上に、接着樹脂を含む塗工液を塗工し、乾燥して接着層12を形成する。
前記塗工液の塗工方法としては、特に限定されず、グラビアコート、リバースコート、ロールコート、バーコート等の各種方法を採用できる。
接着層12を形成する塗工液の固形分濃度は、0.5〜20質量%が好ましく、1〜10質量%がより好ましい。前記固形分濃度が下限値以上であれば、塗工後の乾燥が容易になる。前記固形分濃度が上限値以下であれば、塗工性がより良好になる。
工程(X2):
例えば、基材層11上に形成された接着層12上に、バリア層13を形成する塗工液を塗工し、乾燥してバリア層13を形成する。バリア層13を形成する塗工液としては、例えば、水溶性多糖類(A)およびエラストマー成分(B)を含有する水分散体、該水分散体にさらに水溶性高分子(C)を含有する水分散体等が使用できる。前記水分散体は、アルコール類を含んでもよい。
前記塗工液の塗工方法としては、例えば、工程(X1)で挙げたものと同じ方法が挙げられる。
バリア層13を形成する塗工液の固形分濃度は、0.5〜20質量%が好ましく、1〜10質量%がより好ましい。前記固形分濃度が下限値以上であれば、塗工後の乾燥が容易になる。前記固形分濃度が上限値以下であれば、塗工性がより良好になる。
複数層からなるバリア層13は、例えば、重合度が異なる水溶性多糖類(A)を含む複数の塗工液を調製し、それら塗工液を、重合度が低い水溶性多糖類(A)を含む塗工液から順に塗工、乾燥することにより形成できる。
[用途]
本発明のバリア性成形体の用途としては、貼付材、食品、化成品、薬品等の包装材料、リチウムイオン電池等の二次電池用のラミネート形外装材が好ましい。なお、本明細書において薬品とは、特に人の疾病の治療、予防、診断に用いられる医薬品を含むものとする。
積層構造を有するバリア性成形体を薬品、食品等の包装材料として用いる場合、例えば、基材層におけるバリア層と反対側にシーラント層を設けて包装材料として用いる態様等が挙げられる。積層構造を有するバリア性成形体を成形加工して包装材料とする方法としては、真空成形、圧空成形、プレス成形等の公知の方法が挙げられる。
積層構造を有するバリア性成形体を包装材料として用いれば、内容物の漏れを抑制でき、内容物の保護が可能となる。
本発明の積層構造を有するバリア性成形体を貼付材として用いる場合、例えば、基材層を支持体とし、該基材層におけるバリア層と反対側に貼付剤を含有する貼付剤層を設ける態様が挙げられる。この態様では、貼付剤層から支持体側に貼付剤が浸透したり、貼付剤が揮発したりすることが抑制され、貼付剤の効果がより長時間発揮される。
また、本発明の積層構造を有するバリア性成形体をリチウムイオン電池等の二次電池用の外装材に用いる態様としては、例えば、図2に例示した外装材20が挙げられる。
外装材20は、図2に示すように、基材層21と、基材層21の第1の面21a側に設けられた第1接着層22と、第1接着層22の基材層21の反対側に設けられた金属箔層23と、金属箔層23の第1接着層22と反対側に設けられた腐食防止処理層24と、腐食防止処理層24の金属箔層23と反対側に設けられた第2接着層25と、第2接着層25の腐食防止処理層24と反対側に設けられたシーラント層26と、基材層21の第2の面21b側に設けられた第3接着層27と、第3接着層27の基材層21と反対側に設けられたバリア層28と、を有する。すなわち、外装材20は、バリア層28、第3接着層27、基材層21、第1接着層22、金属箔層23、腐食防止処理層24、第2接着層25、シーラント層26がこの順に積層された積層体である。
外装材20は、電池に使用する際、バリア層28を外側、シーラント層26を内側として使用される。
(バリア層)
バリア層28としては、前記バリア性成形体10のバリア層13と同じ層が挙げられ、好ましい態様も同じである。バリア層28により、電解液と水の反応により発生するフッ酸によって基材層21が劣化することが抑制される。
(第3接着層)
第3接着層27は、基材層21とバリア層28の密着性を高める役割を果たす。
第3接着層27としては、例えば、前記バリア性成形体10の接着層12と同じ層が挙げられる。
また、第3接着層27は、第1接着層22の項で後述するウレタン系接着剤で形成してもよく、第2接着層25の項で後述する熱ラミネート構成の接着成分により形成してもよい。
第3接着層27には、フィラー、顔料、染料、難燃剤、滑剤、アンチブロッキング剤、酸化防止剤、光安定剤、粘着付与剤、帯電防止剤等の添加剤を含有させてもよい。
第3接着層27の厚さは、接着強度の点から、0.1〜5.0μmが好ましい。
第3接着層27とバリア層28の合計の厚さは、接着強度、成形性の点から、1.0〜6.0μmが好ましい。
(基材層)
基材層21としては、特に限定されず、例えば、ナイロンフィルムからなる層が挙げられる。前記ナイロンフィルムは、延伸フィルムであってもよく、無延伸フィルムであってもよい。ナイロンフィルムを形成するナイロンとしては、例えば、ナイロン6、ナイロン11、ナイロン12、ナイロン66、ナイロン610、ナイロン612等が挙げられる。
基材層21の第2の面21bは、コロナ処理、プラズマ処理等の表面処理が施されていることが好ましい。すなわち、基材層21を形成するナイロンフィルムは、バリア層28を設ける側の表面にコロナ処理、プラズマ処理等の表面処理が施されていることが好ましい。これにより、基材層21とバリア層28の密着性がより良好になる。
基材層21の厚さは、6〜40μmが好ましく、10〜30μmがより好ましい。基材層21の厚さが下限値以上であれば、耐ピンホール性、絶縁性がより良好になる。基材層21の厚さが上限値以下であれば、成形性がより良好になる。
基材層21の第1接着層22側の面には、接着強度の向上を補助するためにカップリング剤をコーティングしてもよい。
(第1接着層)
第1接着層22は、基材層21と金属箔層23を接着する層である。
第1接着層22を構成する接着成分としては、ポリエステルポリオール、ポリエーテルポリオール、アクリルポリオール等の主剤に、硬化剤として2官能以上の芳香族系または脂肪族系イソシアネート化合物を作用させる2液硬化型のウレタン系接着剤が好ましい。
前記ウレタン系接着剤は、塗工後、例えば40℃で4日以上のエージングを行うことで、主剤の水酸基と硬化剤のイソシアネート基の反応が進行して強固な接着が可能となる。
第1接着層22の厚さは、接着強度、追随性、加工性の点から、1〜10μmが好ましく、3〜7μmがより好ましい。
(金属箔層)
金属箔層23としては、アルミニウム、ステンレス鋼等の各種金属箔を使用することができ、防湿性、延展性等の加工性、コストの面から、アルミニウム箔が好ましい。アルミニウム箔としては、一般の軟質アルミニウム箔を用いることができる。なかでも、耐ピンホール性、および成形時の延展性に優れる点から、鉄を含むアルミニウム箔が好ましい。
鉄を含むアルミニウム箔(100質量%)中の鉄の含有量は、0.1〜9.0質量%が好ましく、0.5〜2.0質量%がより好ましい。鉄の含有量が0.1質量%以上であれば、外装材20は耐ピンホール性、延展性に優れる。鉄の含有量が9.0質量%以下であれば外装材20は柔軟性に優れる。
金属箔層23の厚さは、バリア性、耐ピンホール性、加工性の点から、9〜200μmが好ましく、15〜100μmがより好ましい。
(腐食防止処理層)
腐食防止処理層24は、電解液や、電解液と水分の反応により発生するフッ酸による金属箔層23の腐食を抑制する役割を果たす。リチウムイオン電池の電解液に用いられるLiPF、LiBF等のリチウム塩は、水分による加水分解反応によりフッ酸が発生する。腐食防止処理層24を設けることで、金属箔層23のシーラント層26側がフッ酸によって腐食されることも抑制され、金属箔層23の内側での層間剥離を抑制できる。また、腐食防止処理層24は、金属箔層23と第2接着層25との密着力を高める役割も果たす。
腐食防止処理層24としては、塗布型、または浸漬型の耐酸性の腐食防止処理剤によって形成された塗膜が好ましい。前記塗膜は、金属箔層23の酸に対する腐食防止効果に優れる。また、アンカー効果によって金属箔層23と第2接着層25の密着力をより強固にするので、電解液等の内容物に対して優れた耐性が得られる。
前記塗膜としては、例えば、酸化セリウムとリン酸塩と各種熱硬化性樹脂からなる腐食防止処理剤によるセリアゾール処理によって形成される塗膜、クロム酸塩、リン酸塩、フッ化物と各種熱硬化性樹脂からなる腐食防止処理剤によるクロメート処理により形成される塗膜等が挙げられる。
なお、腐食防止処理層24は、金属箔層23の耐食性が充分に得られる塗膜であれば、前記塗膜には限定されない。例えば、リン酸塩処理、ベーマイト処理等によって形成した塗膜であってもよい。
腐食防止処理層24は、単層であってもよく、複数層であってもよい。また、腐食防止処理層24には、シラン系カップリング剤等の添加剤が添加されてもよい。
腐食防止処理層24の厚さは、腐食防止機能、およびアンカーとしての機能の点から、10nm〜5μmが好ましく、20〜500nmがより好ましい。
(第2接着層)
第2接着層25は、腐食防止処理層24が形成された金属箔層23とシーラント層26を接着する層である。外装材20は、第2接着層25を形成する接着成分によって、熱ラミネート構成とドライラミネート構成に大きく分けられる。
熱ラミネート構成における第2接着層25を形成する接着成分としては、ポリオレフィン系樹脂を無水マレイン酸等の酸でグラフト変性した酸変性ポリオレフィン系樹脂が好ましい。酸変性ポリオレフィン系樹脂は、無極性であるポリオレフィン系樹脂の一部に極性基が導入されていることから、シーラント層26が無極性のポリオレフィン系樹脂フィルム等で形成され、腐食防止処理層24が極性を有する塗膜である場合に、それらの両方に強固に密着できる。また、酸変性ポリオレフィン系樹脂を使用することで、電解液等の内容物に対する耐性が向上し、電池内部でフッ酸が発生しても第2接着層25の劣化による密着力の低下を防止しやすい。
第2接着層25に使用する酸変性ポリオレフィン系樹脂は、1種であってもよく、2種以上であってもよい。
酸変性ポリオレフィン系樹脂に用いるポリオレフィン系樹脂としては、例えば、低密度、中密度または高密度のポリエチレン;エチレン・α−オレフィン共重合体;ホモ、ブロックまたはランダムポリプロピレン;プロピレン・α−オレフィン共重合体等が挙げられる。また、前記したものにアクリル酸やメタクリル酸等の極性分子を共重合させた共重合体、架橋ポリオレフィン等の重合体等も使用できる。
前記ポリオレフィン系樹脂を変性する酸としては、カルボン酸、エポキシ化合物、酸無水物等が挙げられ、無水マレイン酸が特に好ましい。
熱ラミネート構成の第2接着層25を構成する接着成分としては、電解液が浸透してきてもシーラント層26と金属箔層23の密着力を維持し易い点から、ポリオレフィン系樹脂を無水マレイン酸でグラフト変性させた、無水マレイン酸変性ポリオレフィン系樹脂が好ましく、無水マレイン酸変性ポリプロピレンが特に好ましい。
無水マレイン酸変性ポリプロピレンの無水マレイン酸による変性率(無水マレイン酸変性ポリプロピレンの総質量に対する無水マレイン酸に由来する部分の質量)は、0.1〜20質量%が好ましく、0.3〜5質量%がより好ましい。
熱ラミネート構成の第2接着層25中には、前記バリア層13で説明したエラストマー成分(B)が含有されていることが好ましい。これにより、冷間成形時に第2接着層25にクラックが生じて白化することを抑制し易く、濡れ性の改善による密着力の向上、異方性の低減による製膜性の向上等が期待できる。エラストマー成分(B)は酸変性ポリオレフィン系樹脂中にナノメートルオーダーで分散、相溶していることが好ましい。
熱ラミネート構成の第2接着層25は、前記接着成分を押出し装置で押し出すことで形成できる。
熱ラミネート構成の第2接着層25の接着成分のメルトフローレート(MFR)は、温度230℃、荷重2.16kgの条件において4〜30g/10分が好ましい。
熱ラミネート構成の第2接着層25の厚さは、2〜50μmが好ましい。
ドライラミネート構成の第2接着層25の接着成分としては、例えば、第1接着層22で挙げたものと同様の2液硬化型のポリウレタン系接着剤が挙げられる。
ドライラミネート構成の第2接着層25は、エステル基やウレタン基等の加水分解性を有する結合部を有しているので、より高い信頼性が求められる用途には熱ラミネート構成の第2接着層25が好ましい。
(シーラント層)
シーラント層26は、外装材においてヒートシールによる封止性を付与する層である。
シーラント層26としては、ポリオレフィン系樹脂、またはポリオレフィン系樹脂に無水マレイン酸等の酸をグラフト変性させた酸変性ポリオレフィン系樹脂からなる樹脂フィルムが挙げられる。
前記ポリオレフィン系樹脂としては、例えば、低密度、中密度または高密度のポリエチレン;エチレン・α−オレフィン共重合体;ホモ、ブロック、またはランダムポリプロピレン;プロピレン・α−オレフィン共重合体等が挙げられる。これらポリオレフィン系樹脂は、1種を単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
酸変性ポリオレフィン系樹脂としては、例えば、第2接着層25で挙げたものと同じものが挙げられる。
シーラント層26は、単層フィルムであってもよく、多層フィルムであってもよく、必要とされる機能に応じて選択すればよい。シーラント層26としては、例えば、防湿性を付与する点では、エチレン・環状オレフィン共重合体やポリメチルペンテン等の樹脂を介在させた多層フィルムが使用できる。
シーラント層26は、押出成形により形成したフィルムを使用する場合、該フィルムの押出方向に分子が配向する傾向があるため、配向による異方性を緩和するために、前記バリア層13において説明したエラストマー成分(B)を配合してもよい。これにより、外装材20を冷間成形して凹部を形成する際にシーラント層26が白化し難くなる。
また、シーラント層26は、難燃剤、滑剤、アンチブロッキング剤、酸化防止剤、光安定剤、粘着付与剤等の各種添加材が配合されてもよい。
シーラント層26の厚さは、10〜100μmが好ましく、20〜60μmがより好ましい。
外装材としては、ドライラミネーションによってシーラント層26が積層されたものでもよいが、接着性向上の点から、第2接着層25が酸変性ポリオレフィン系樹脂からなる、サンドイッチラミネーションによってシーラント層26が積層されていることが好ましい。
外装材20の製造方法としては、例えば、下記工程(Y1)〜(Y4)を有する方法が挙げられる。ただし、外装材20の製造方法は該方法に限定されない。
(Y1)金属箔層23上に、腐食防止処理層24を形成する工程。
(Y2)金属箔層23における腐食防止処理層24を形成した側と反対側に、第1接着層22を介して基材層21を積層する工程。
(Y3)基材層21の第1接着層22と反対側に、第3接着層27を介してバリア層28を積層する工程。
(Y4)金属箔層23の腐食防止処理層24側に、第2接着層25を介してシーラント層26を積層する工程。
工程(Y1):
例えば、金属箔層23の一方の面に、腐食防止処理剤を塗工、乾燥して腐食防止処理層24を形成する。腐食防止処理剤としては、例えば、セリアゾール処理用の腐食防止処理剤、クロメート処理用の腐食防止処理剤等が挙げられる。
腐食防止処理剤の塗工方法は特に限定されず、グラビアコート、リバースコート、ロールコート、バーコート等、各種方法を採用できる。
工程(Y2):
金属箔層23における腐食防止処理層24を形成した側と反対側に、第1接着層22を形成する接着剤を用いて、ドライラミネーション等の手法で基材層21を貼り合わせる。
工程(Y2)では、接着性の促進のため、室温〜100℃の範囲でエージング(養生)処理を行ってもよい。
工程(Y3):
工程(Y3)は、前記工程(X1)および工程(X2)と同様に行える。
また、バリア層28は、バリア層28を形成する材料を用いてフィルムを形成し、該フィルムをラミネートして積層してもよい。
また、第1接着層22を形成する接着剤と同じ接着剤を使用して第3接着層27を形成した後に、工程(X2)と同様にしてバリア層28を形成してもよい。また、第2接着層25を形成する接着成分を使用して押出ラミネート法等によって第3接着層27を形成した後に、工程(X2)と同様にしてバリア層28を形成してもよい。
工程(Y4):
ドライラミネート構成の場合は、例えば、第1接着層22を形成する接着剤と同じものを使用し、腐食防止処理層24における金属箔層23と反対側に、ドライラミネーション、ノンソルベントラミネーション、ウェットラミネーション等の手法により、第2接着層25を介してシーラント層26を貼り合わせる。
熱ラミネート構成の場合、ドライプロセスでは、例えば、熱ラミネート用の接着成分を用いて、腐食防止処理層24における金属箔層23と反対側に押出ラミネート法によって第2接着層25を形成し、サンドイッチラミネーションによってシーラント層26を積層する。
また、ウェットプロセスでは、熱ラミネート用の接着成分を溶媒に分散させた接着樹脂液を腐食防止処理層24における金属箔層23と反対側に塗工し、接着成分の融点以上の温度で溶媒を揮発させ、接着成分を溶融軟化させて焼き付けを行った後、第2接着層25上にシーラント層26を熱ラミネーション等の熱処理により積層する。
以上説明した工程(Y1)〜(Y4)により、外装材20が得られる。
なお、外装材20の製造方法は、前記工程(Y1)〜(Y4)を順次実施する方法に限定されない。例えば、工程(Y2)を行ってから工程(Y1)を行ってもよい。また、工程(Y4)を行ってから工程(Y3)を行ってもよい。
外装材20は、基材層21の外側に、水溶性多糖類(A)およびエラストマー成分(B)を含有するバリア層28が設けられていることで、優れたフッ酸耐性(酸耐性)、電解液耐性(薬品耐性)に加えて、車載用としても耐え得る優れた耐擦傷性と、優れた延伸性を有している。また、外装材20におけるバリア層28に水溶性高分子(C)が含まれていれば、より優れた延伸性および成形性が得られ、延伸後も良好なフッ酸耐性が維持されやすい。
なお、本発明のバリア性成形体を二次電池用の外装材とする態様は、外装材20には限定されない。例えば、外装材20における腐食防止処理層24の代わりに、水溶性多糖類(A)およびエラストマー成分(B)を含む前記バリア層13と同様のバリア層を設けてもよい。これにより、環境負荷をより軽減した外装材となる。
また、外装材は、本発明の効果を損なわない範囲内であれば、バリア層28と第3接着層27の間、第3接着層27と基材層21の間、基材層21と第1接着層22の間、第1接着層22と金属箔層23の間、金属箔層23と腐食防止処理層24の間、腐食防止処理層24と第2接着層25の間、第2接着層25とシーラント層26の間のいずれかに別の層を有していてもよい。例えば、外装材20における金属箔層23と第1接着層22の間に、前記腐食防止処理層または前記バリア層13と同様のバリア層を設けてもよい。これにより、金属箔層23の第1接着層22側が電解液やフッ酸で腐食されることを抑制することがさらに容易になる。
また、外装材は、本発明の効果を損なわない範囲内であれば、バリア層の外側にさらに別の層を有していてもよい。外装材としては、優れた電解液耐性および耐擦傷性が得られやすい点から、バリア層が最表層であることが好ましい。また、ヒートシールによる封止性が良好に得られる点から、シーラント層も最表層であることが好ましい。
本発明のバリア性成形体を用いた二次電池用の外装材は、例えば、パソコン、携帯電話等の携帯端末装置、ビデオカメラ、衛星、潜水艦、電気自動車、電動自転車等に搭載されるリチウムイオン電池等に用いられる。なかでも、電気自動車等の車載用のリチウムイオン電池に用いる外装材であることが好ましい。
リチウムイオン電池は、例えば、本発明のバリア性成形体を用いた外装材を袋状等にした容器体内に、正極、セパレータ、負極、電解液、並びにリードおよびタブシーラントからなるタブを有する電池内容物を、前記タブの一部が外部に位置するように収容して密封することで製造される。リチウムイオン電池は、本発明のバリア性成形体を用いた外装材を有する以外は、公知の形態を採用できる。
以上説明した本発明のバリア性成形体は、水溶性多糖類(A)とエラストマー成分(B)を含有しているため、環境負荷を低減しつつ、優れた酸耐性、薬品耐性、耐擦傷性、延伸性が得られる。
なお、本発明のバリア性成形体は、前記した積層構造を有するものには限定されない。
例えば、本発明のバリア性成形体は、水溶性多糖類(A)とエラストマー成分(B)を含有する成形材料を、キャスティングや、圧縮成形、射出成形、押出成形、熱成形等の公知の方法により成形した成形体でもよい。この場合の本発明のバリア性成形体の形状は特に限定されず、用途に応じて適宜決定すればよい。例えば、食品、薬品や、二次電池の電池部材(電極、電解液等。)を収容する容器状等が挙げられる。
以下、実施例によって本発明を詳細に説明するが、本発明は以下の記載によっては限定されない。
(バリア層)
水溶性多糖類A−1:以下に示す方法で得たTEMPO酸化セルロース。
(1)試薬・材料
セルロース:漂白クラフトパルプ(フレッチャー チャレンジ カナダ「Machenzie」)、
TEMPO:市販品(東京化成工業株式会社製、98%)、
次亜塩素酸ナトリウム:市販品(和光純薬株式会社製、Cl:5%)、
臭化ナトリウム:市販品(和光純薬株式会社製)。
(2)セルロースのTEMPO酸化反応
乾燥重量10gの漂白クラフトパルプを2Lのガラスビーカー中イオン交換水500ml中で一晩静置し、パルプを膨潤させた。これを温調付きウォーターバスにより40.0℃に温度調整し、TEMPO0.1gと臭化ナトリウム1gを添加して撹拌し、パルプ懸濁液とした。さらに撹拌しながらセルロース質量当たり5mmol/gの次亜塩素酸ナトリウムを添加した。この際、約1Nの水酸化ナトリウム水溶液を添加してパルプ懸濁液のpHを約10.5に保持した。その後、30分間反応を行い、イオン交換水でパルプを充分に水洗した。
(3)酸化セルロースの分散処理
得られた酸化セルロースをイオン交換水中で所定濃度となるように調整し、ミキサー(大阪ケミカル、アブソルートミル、14,000rpm)を用いて30分間撹拌し、微細化することにより透明なセルロース分散液を得た。
エラストマー成分B−1:スチレン・ブタジエンラテックス(商品名「SBラテックス 0696」、JSR社製)。
エラストマー成分B−2:ポリイソプレンラテックス(商品名「セポレックスIR100」、住友精化社製)。
水溶性高分子C−1:ポリビニルアルコール(重合度:2400、分子量約100,000、商品名「PVA124」、クラレ株式会社製)。蒸留水100質量部に対して、該ポリビニルアルコール(PVA124)を1質量部加えて撹拌したところ、ポリビニルアルコール(PVA124)が完全に分子分散した溶解状態となった。
可塑剤D−1:エチレングリコール(商品名「エチレングリコール」、関東化学社製)。
架橋剤E−1:架橋剤(商品名「グリオキザール」、日本合成化学社製)。
(接着層)
接着成分F−1:水溶性高分子C−1に同じ。
(基材層)
フィルムG−1:厚さ25μmのナイロン6フィルム。
[実施例1]
基材層となるフィルムG−1の片面にコロナ処理を施した。その後、該フィルムG−1におけるコロナ処理を施した面に、水溶性多糖類A−1とエラストマー成分B−1とを固形分濃度の比が7:3となるように蒸留水に混合した塗工液(固形分濃度2質量%)を塗工し、加熱乾燥してバリア層を形成して、積層構造を有するバリア性成形体を得た。
[実施例2]
エラストマー成分B−1の代わりにエラストマー成分B−2を使用した以外は、実施例1と同様にしてバリア性成形体を得た。
[実施例3]
水溶性多糖類A−1とエラストマー成分B−1と水溶性高分子C−1とを固形分濃度比が7:2:1となるように蒸留水に混合した塗工液(固形分濃度2質量%)に、架橋剤E−1を5質量%混合して加熱乾燥により架橋した以外は、実施例1と同様にしてバリア性成形体を得た。
[比較例1]
バリア層を形成せず、片面にコロナ処理を施した基材からなる成形体を得た。
[比較例2]
バリア層を形成する代わりに、フィルムG−1におけるコロナ処理を施した面に、接着成分F−1と蒸留水を混合した塗工液(固形分濃度5質量%)をグラビアコート法にて塗工し、乾燥させて接着層(厚さ0.5μm)を形成して、積層構造を有する成形体を得た。
[比較例3]
実施例1における塗工液の代わりに、水溶性高分子C−1のみを蒸留水に混合した塗工液(固形分濃度2質量%)を用いた以外は、実施例1と同様にして成形体を得た。
[比較例4]
実施例1における塗工液の代わりに、エラストマー成分B−1のみを蒸留水に混合した塗工液(固形分濃度2質量%)を用いた以外は、実施例1と同様にして成形体を得た。
[比較例5]
実施例1における塗工液の代わりに、可塑剤D−1のみを蒸留水に混合した塗工液(固形分濃度2質量%)を用いた以外は、実施例1と同様にして成形体を得た。
[耐擦傷性の評価]
各例で得られた成形体における塗工液の塗工面側の表面(比較例1ではコロナ処理を施した面)に対して、#0000スチールウール(日本スチールウール製)を150g/cmの荷重を加えながら10往復させて擦り、レーザー変位計によって傷の深さを測定した。耐擦傷性の評価は、以下の基準に従って行った。
「○」:表面の傷の深さが1μm未満である。
「×」:表面の傷の深さが1μm以上である。
[延伸性の評価]
各例で得られた成形体から短冊状の試験片を切り出し、引張試験機(製品名「4443」、INSTRON社製)を用いて、試料幅15mm、標点間距離50mm、引張速度200mm/分の条件で引張試験を行い、顕微鏡(製品名「LEXT」、オリンパス株式会社製)にて、クラックの有無を観察した。延伸性の評価は、以下の基準に従って行った。
「○」:延伸部分にクラックが見られない。
「×」:延伸部分にクラックが見られる。
[酸耐性の評価]
各例で得られた成形体における塗工液の塗工面側の表面(比較例1ではコロナ処理を施した面)に、10質量%の硫酸と、電解液(エチレンカーボネート/ジメチルカーボネート/ジエチルカーボネート=1/1/1(質量比)の混合液に対し、LiPF(六フッ化リン酸リチウム)を1.5Mになるように調整して溶解した電解液)を滴下し、25℃、65%RHの環境下で24時間放置した後に拭き取り、表面の変質を目視とレーザー顕微鏡(オリンパス株式会社製)にて確認した。LiPFは、空気中の水と反応してフッ酸を発生する。酸耐性の評価は、以下の基準に従って行った。
「○」:溶解、粉末化、亀裂、破断、ふくれ、ねばり、変色、光沢の損失がない。
「×」:溶解、粉末化、亀裂、破断、ふくれ、ねばり、変色、光沢の損失のいずれか1つ以上の不具合がある。
[薬品耐性]
各例で得られた成形体における塗工液の塗工面側の表面(比較例1ではコロナ処理を施した面)に、95質量%のアセトンを滴下し、25℃、65%RHの環境下で24時間放置した後に拭き取り、表面の変質を目視とレーザー顕微鏡(オリンパス株式会社製)にて確認した。薬品耐性の評価は、酸耐性と同様の基準に従って行った。
実施例および比較例における接着層およびバリア層に用いた材料と、得られた成形体の評価結果を表1に示す。
Figure 2015063615
表1に示すように、水溶性多糖類(A)およびエラストマー成分(B)を用いてバリア層を形成した実施例1〜3のバリア性成形体は、優れた酸耐性、薬品耐性、耐擦傷性、延伸性を兼ね備えていた。
一方、バリア層を形成しなかった比較例1の成形体は、耐擦傷性、酸耐性が劣っていた。また、バリア層を形成する代わりに、接着層を形成した比較例2、バリア層の形成に水溶性多糖類(A)およびエラストマー成分(B)を用いていない比較例3、5の成形体も、耐擦傷性、酸耐性が劣っていた。また、バリア層の形成にエラストマー成分(B)のみを用いた比較例4の成形体は、酸耐性が劣っていた。
10 バリア性成形体
11 基材層
12 接着層
13 バリア層
20 外装材
21 基材層
22 第1接着層
23 金属箔層
24 腐食防止処理層
25 第2接着層
26 シーラント層
27 第3接着層
28 バリア層

Claims (10)

  1. 下記水溶性多糖類(A)およびエラストマー成分(B)を含有するバリア性成形体。
    水溶性多糖類(A):85℃において、メタノール、エタノール、プロパノールまたはイソプロピルアルコールのいずれかを50質量%含むアルコール水溶液、および水からなる群から選ばれる少なくとも1種の溶媒100質量部に対して1質量部以上溶解する多糖類。
  2. 前記エラストマー成分(B)が、オレフィン系エラストマー、スチレン系エラストマー、ポリエステル系エラストマー、ウレタン系エラストマー、塩化ビニル系エラストマーおよびポリアミド系エラストマーからなる群から選ばれる少なくとも1種である、請求項1に記載のバリア性成形体。
  3. 前記エラストマー成分(B)が、85℃において、メタノール、エタノール、プロパノールまたはイソプロピルアルコールのいずれかを50質量%含むアルコール水溶液、および水からなる群から選ばれる少なくとも1種の溶媒100質量部に対して1質量部以上分散する成分である、請求項1または2に記載のバリア性成形体。
  4. 前記水溶性多糖類(A)もしくは前記エラストマー成分(B)のいずれかが架橋されているか、またはそれらが相互に架橋されている、請求項1〜3のいずれか一項に記載のバリア性成形体。
  5. さらに下記水溶性高分子(C)を含む、請求項1〜4のいずれか一項に記載のバリア性成形体。
    水溶性高分子(C):多糖類以外で、85℃において、メタノール、エタノール、プロパノールまたはイソプロピルアルコールのいずれかを50質量%含むアルコール水溶液、および水からなる群から選ばれる少なくとも1種の溶媒100質量部に対して1質量部以上溶解する、分子量1,000以上の化合物。
  6. 前記水溶性高分子(C)が架橋されているか、または前記水溶性多糖類(A)および前記エラストマー成分(B)の少なくとも一方と前記水溶性高分子(C)が相互に架橋されている、請求項5に記載のバリア性成形体。
  7. 基材層と、前記水溶性多糖類(A)およびエラストマー成分(B)を含有するバリア層とを含む積層構造を有する、請求項1〜6のいずれか一項に記載のバリア性成形体。
  8. 前記バリア層に前記水溶性高分子(C)が含有されている、請求項7に記載のバリア性成形体。
  9. 前記基材層の両面に前記バリア層を有する、請求項7または8に記載のバリア性成形体。
  10. 前記基材層における前記バリア層を設ける側の面に、表面処理が施されているか、接着層が設けられているか、または表面処理が施されてさらに接着層が設けられている、請求項7〜9のいずれか一項に記載のバリア性成形体。
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